戯 言ノ源
―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰
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2008年01月20日(日) ■ |
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長くてだれるだけも大変遺憾です。 |
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積ん読本の中で、一巻完結の本を読んだので御紹介。大抵一巻のみと言うのは余程面白くなかったから終わったんだなとわかるものと、始めからの予定か例え上記の理由であってもなんとかかんとか話を終わらせようと作家の意気込みのようなものを感じる良作がありますが。 しろがねの王と破壊神るるこには、かなり悶絶されました。
先ずしろがねの王。主要な名前の出ない王と護衛の話で、作中呼び名の『右目』が大変ツボりました。 絵の雰囲気で07-GHOSTを彷彿としたんですが絆を画いている点では、あながち間違ってもいません。 イメージの続きを話すなら、お姉様方に愛される系統に思えますが、唆されないとそうした妄想に発展しない自分は普通に楽しんでみました。 中々粋な設定が多く、王道の中にオリジナリティが鏤められていて、ここで終わってしまうのが勿体無い! 素直にそう思えましたが、でも、読後感は良好、続きを想像し易い、つまり自分の属性としては持って来いなんじゃないの的な的な。いつかまた何処かでお目に掛かれたらいいなと言うところです。
続いて破壊神るるこ。実は表題と、表紙の明るさに軽視していたんですが(なんで買ってきたお前)いや侮っていた。すいませんるるこ様。 穏やかに、しっとりと、非常に日常を綴ってはいますが、面白い日本語だなそれ、此方はやや、若干、取り零しがあるような気がして切実に勿体無い気持ちが否めません。 無論前述のしろがねの王にもそうしたところはありましたが、どちらかと言えば結末が大団円で無かった分、そんな風に感じてしまうのかな、と。 普通の点では、もう少しおっとこのこの周囲を掘り下げたところを見たかったし、有耶無耶の形にされた家族についてもかなり気掛かりですが、何を置いても言及すべきは、ラストです。 おまけ頁の方向性なら良かったのかと問われたら、安易なハッピーエンド主義とか思うやもしれませんし(流石天邪鬼)、そんな終わりだったから感想をこうしてしたためているのやも知れなくて、いやでも、辻褄があってさえいれば全然構わないんです。無意味なハッピーフラグ、同様に無理矢理のバッドも好みじゃありません。話の流れに従った〆が一番いいんです。 で、従っていなかったのかと言われたら、そうじゃなくて、どちらにも流れる可能性があって、でも笑顔で終わりでも不自然じゃなかったのに、敢て哀しさを残した、ところに、作り手の思惑があるのだろうとか。 術中にまんまとはまっている気がして悔しいです(笑)。まだまだ未熟だなこの餓鬼め!(誰風味)
序でに思い出したのでマジョーリアン二巻も。おいおい最初と話が違うじゃないか。 兄上様はタイトルと少女漫画的な絵に変態要素を感じ取り近寄りませんが、かなり好みです。 面白おかしく、だけど心情も丁寧に画かれていて、何処かで厭世的にもさせる、エゴイスト。 今後どうして行くのかちょっと気になりますが、取り敢えず勇者シリーズの絵を担当していた事のある人だと知ってそれだけで元から有望株だったのがぐんと好き度が高まってしまいました。このミーハーめ!
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