原初

羅列 回帰



―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰

2007年10月20日(土)
惑わしの権化。


ガスとカルパッチョを足して二で割ったガスパッチョ(由来違う)。
信長編最終回はぐっとくるものがありますね。妻夫木君が笑って見送るところとか、優しさなのか所詮は歴史だからなのか、嗚呼もう引き止めてしまえと思うくらいかわゆいです。いやかわゆいのは妻夫木君の方なんですが、普段はあんまりそう思わないんですが(暴言)、やりとりがね!


某番組で女性の品格に付いての話をしていたのですが、そういった目的の書籍を元に幾つか問題を出して、品格ある女性は○○しない等々、クイズ形式に次々と出される、曰くその女性の品格とやら。
半分以上が糞食らえと思いました。まぁなんて品格に欠ける言い方なのかしら。だってだって糞食らえなんだもの。
そもそも提示される大半が固定観念や古くから伝わるものを簡略に纏めた言葉であり、そうした訓示と言うものは良くも悪くも刷り込まれているものです。
社会的なマナーと押し付けがましい意見が同列視されている事にも我慢ならなければ、解説する著者の方が時折、その方自身が記したのであろうその品格に反する場面もあったり。
尤もその辺りは個々人の受け止め方に過ぎず単純に自分の性根が捻くれ曲がっているからでしょうが、度が過ぎる勝手な考えをまるで一般的な、当たり前の、そうであって当然と言った体で語られるのが特に腹立たしく。
珍しく怒っている風ですが、別段そういった訳でもなく、元々言葉遣いが乱暴なのと、いちいちにいちゃもんをつけないと気がすまない性分故でしょうが、それにしたって近年稀に見るエゴイストさだった。

例えば恋愛の仕方一つにまで茶々をいれてみたり(品格ある方はすぐに告白はしないものなのだそうですよ)、花の知識は仕入れておくべきだとか、それはあくまでその人個人の理想でしかなく、それを他の人にまで理想ですと、伝えるのではなく植えつけようとする姿勢のなんたる傲慢な事。
一番受け入れ難かったのが、そもそもこの題が働く女性の品格だったのでしょう、その方々は一人で全て家事をこなさないのが品格ある事だと。
背負い過ぎて自滅しても困りますが、なんとか時間やらを工面してやっている人を馬鹿にしている上それは、出来ないという点に対する言い訳に過ぎないのではないかと。
その出来ない事が悪であるともヘルパーを雇うのが邪道だとも勿論その業種に付く方の仕事を減らすようなそんな、毛頭思ってはおりませんが、そうして出来た時間を趣味に費やし自らを磨けとそれが品格であると、そんなのそれこそ、人其々じゃないか。
やけに古臭い考えを押し付けるくせに例えば親から子へ代々伝わってきた伝統を崩そうと言うのも面白い話ですが、いや、別にそんな伝統云々の条はどうでもいいんです。
なんかもう兎に角いやだった。そうです単なる自分の好き嫌いです。そうした開き直りも努力する気が無いのだと取れ品格さんは下がる一方ですが、他人に決められた理想、有ると見られたいと努力して得る品格なんてそれこそ糞食らえです。
ただ生きる事で品格なんか醸せよう筈も無いでしょうが、求めて希って築き上げる品格のなんたる脆い事か。それを重要視するあまり見失いそうな彼是の方がよほど大事です。

共感するところもあるにはありましたがね。今電話しても大丈夫な状況か確認するとか、お礼と謝罪を同一にしないとか、無闇矢鱈と自分を卑下しないだとか。
でもそれは各人のマナーであったりルールであったり、出来ない奴はいやがられたり或いはその点が駄目でも全然オッケイな人柄や相手もいますし、何よりそうする事に自分で意味合いを付けられずただただ従うだけなら品格なんて生まれる筈もなく、それでも品格があるとするのならば結局は形式ばったくだらない、形骸化していく本質を見ないまま終わらせる愚の骨頂なのではと。
しかしその著者のみが気に入らないのかと言えば、番組後半で下に流れた一般視聴者投稿の品格に付いても、はぁ? が多かったのが正直なところです。
今日も昨日もそれまでの過去もそしてこれからも続く自分の言葉総て、あくまで個人的な話ですが。


原初 羅列