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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
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2007年06月08日(金)
2 悪役語り。


斉藤一。正直覚えてなかったんですが(わ)、いや見たら一発で思い出しましたが読む前に思い出してこそってのもあるでしょう。
しかし断トツの強さと申しましょうか、たった一つの技だけで本当にやりきっている姿とか、無論掲げる悪即斬とか、ピカレスクにして微妙な位置付けとか、もうもうもう、和月作品のダークヒーローを愛しているとか言いようがないんじゃなかろうか。パッピーも、蝶人としても愛でているけれど攻爵としても尊敬してるよな、びりっと電流くる感じ。
新撰組情報はかなり疎めですが、なんかもう別の斉藤見ても駄目なんじゃないかなってくらい強烈に植え付けられてます。ギャグ面でも冷徹にこなすところとか素敵だなぁ。

斉藤賛美は措いておきまして、悪役といえば志々雄真実。この人、この人もいいなぁ。総じて十本刀も結構愛すべき面々が多いですし、御庭番衆四人組も。操達がもっと先に構想されていたら死ななかったのかなと思いつ、彼等は彼等でとても愛すべき。
逆に縁組の弱さが浮き彫りになります。力としても役としても。後半は初回本ばっちりだったので付録も読み耽ったのですが、そこに作者自ら記されていた通り、過去に背負う者でなく戦いを好むものとして恰好よくある事のなんと難しい事か。
正直言えばどいつもこいつも薄味でなんだかなぁ、これあくまで個人的見解ですから気分害されたら申し訳ないですが。でも正味入れ込めなかったのだからして。詮無き事です人其々ありますから。キャッチフレーズかってくらい言ってるな。
戦いに生き闘いに死ぬ者として入れ込めたといえば刀衛ぐらいのもんでしょうか。あの人も壮絶だった。二巻表紙には驚いたけどこうして振り返るとなんだか納得(笑)。

志々雄組としては瀬田君、沖田宗次郎じゃなかったのか事件。あっさり騙されました。記憶喪失でもなんでもいいけど兎に角彼は沖田なんだと最後まで信じて疑わなかった。や、子供時代を見て流石に時間軸合わないなぁと思い直しましたが。
これといって沖田に思い込みある訳じゃないんですが、なんたって銀魂の沖田くらいしか。だって回想で出て来た顔と殆ど似たようなもんだったじゃないか! こういう純粋に近い(そうか?)叫びこそが時として誰かを傷つける刃と化しますが、いらぬ波紋を呼び起こしますが、感じたんだから仕方がないと。お前これから全部それで片していく気なのか。これもキャッチフレーズ軍に入れておこう(やめておけ)。
其々の意思と理念を貫いて、正義を持ってして生き抜いた、幕末浪漫ならではの深み有る悪役はどいつもこいつも素晴らしいピカレスクばかりです。
ま、自分が敵キャラスキーというのも否定はしませんが。傾倒まではしませんよ。すきになったら、はまったら何処の立場だっていいよ。


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