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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰

2007年03月06日(火)
あんまり簡単過ぎると、あっているのかも疑いたくなるよ。


大して関わりも無いけどお互い顔も名前も知ってるし二言三言交わしたし、顔見知り程度の関わりか。
そも付き合いが深くないどころか時間軸もずれているんだろうし同じ場にいても会話しない事の方が多く二言三言交わしたのが滅多な事。

一人、そういう人は、やがて去りゆく若人で、別の何処かへ行く為に今ある場所から消えてなくなる。
大して関わりも無いのにそれを見送る会に行くのは単なる飲む口実でも有れば、今更関係が出来たってどうしようもないのだけれど。理由付けは出来るけど納得出来ないもやもやを乗り越えるとか言えば恰好はつくのかもしれないけれど苦手なもんはやっぱ苦手だ。
だけど今日、少し話した。困った風を装って、最初から回り雁字搦め、その人に聞くしかない事があったから。そういえば自分から話し掛けたのは初めてに近い奇跡なんじゃないだろうか。名前付きで呼び止められたその人は、意外そうに少し声が上ずっていた。

一人、そういう人は、反対する人もいれば賛同する人もいるという事で、重鎮では無いけれど要として、座っている。始まりの挨拶と終わりの挨拶を機械的にこなすしか関わらない人。尤も、そういう人は多いのだけれど。何故って、全身から拒否の気配でも滲み出ているんじゃないかな自分。
自分が楽になる為に露呈した嘘に、一因として責任を負わせてしまう危険性から躊躇っていた人はあっさりと受け入れた。それでいて全く視野に入っていなかったその人は聞こえないつもりなんだろうか、離れた場所で誰かと話している。意外性に打ちのめされて、尤もらしい正論を振り撒いて、法律に基いた当たり前のその人は、間違いが無くっちゃきっと今後も大した関わりなんて無いな。

一人、そういう人は、何故そこにいるのか理解出来なかった。詳しい事情説明もなかった。しかし漠然と納得する事は出来る。正しいか否か判断する人もいない中、他人の心で理由を決め付けられている人。
二言三言より会話は交わした。仲は良いとはいえないがそれなりに交流を持った事もある。以降会うとその関連から何度か彼は好意的だった。
そのほとぼりも冷めた頃、突然のまさにサプライズ、それでも淡々としようと思うのに、彼がいる半身が妙に引き攣る。いけない。こんな事では。だけどだって、怖いんだ。何故? 理由を求めて行き着いた先があまりに馬鹿馬鹿しくって、だけどいつだって心と体なんて離反しているじゃないか。例によって堂々巡りの開始ですよ。その間通常作業は出来るけれど変わった事は出来ないから多少さぼっているようにも見えたし、やる気が無いだけでやる事は全うしているようにも見えたし。
そんな関わり無い人なら気にしなきゃいいんだけど、取り沙汰しなけりゃ全て藻屑、たまには人の目というのも気になって、自分が役立たない事を知っていればいる程過敏に卑小に縮こまりたくなる。
役に立ちたくなんて無いんだ。頭角を現せば異端と潰されるに決まってる。莫迦だな。立ち上がるだけの体力も無いくせに。

そんな事ばっかり、つらつらつらと。


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