Movin'on without you
mako



 親友の誕生日に。

日記をつけはじめようと思う。
これは、みんなに見てもらうための日記。

中学生の頃から、日記はつけてきた。
内容は、くだらないことばかりだったけど、
自分なりに一生懸命。感じたこと、考えたこと。
怒ったこと、傷ついたこと、うれしかったこと。

高校生の時、人生を変えるような大恋愛をした。
その時以来、日記をつけることは私の生活の一部。
日記をつけることで、心のバランスを保ってきた。

まこのこと。
みんなに知ってもらいたいと思った。
好きになった人のこと。
みんなに聞いてもらいたいと思った。

だから日記をつけはじめようと思う。

2001年09月29日(土)



 絶壁頭。

あの人は、一瞬で全てを忘れさす力を持ってる。
その瞬間、ゆーすけのことが全部どーでもよくなった。
あんなにあんなに好きで、あんなにあんなに苦しかったのに。
なのにいかせんとの一瞬で、それが全部どーでもよくなる。

絶壁な私の頭を、いかせんが触った。
「おまえもほんとに絶壁やな〜」って。
「おまえも」の「も」が、誰を指すかは考えないでおこう。
ただ頭のうしろをなでていくいかせんの手が・・。
たまらなくすきだった。やっぱり特別だった。
今、涙が出そうだよ。

どーしてこんなにすきなんだろう。
恋って、理屈じゃない。ほんとにそう思う。
またいかせんを好きになった。
何回目かなんて、もう自分でもわからない。

2001年09月30日(日)



 10月だあ。

学校が始まりました。
いすにずっと座ってるのがしんどかった〜。
疲れちゃいました。

この日記を読んでくださってる方。ありがとうございます。
ここでみなさんにお詫び。

以前の日記の中で、
「いかせん」だの「ゆーすけ」だの
いきなし出てきた固有名詞。
わけわかんなくて「??」ってなっちゃってたらごめんなさい。

とゆーわけで、ここでちょこっと説明。
「いかせん」とゆーのは過去に私が好きだった人です。
えっと、出会ったのが3年前の秋です。
それから2年近くずっとすきでした。
ほんとにほんとにすきでした。もう愛しくて仕方なかった。

それから「ゆーすけ」というのは、今好きな人です。
私と同じで、追っかける恋しかできない人。
特定の場所にいられない、まあ正直言ってもてる男です。
さらにもてることを自分で自覚してる。
さらにさらに、甘え方や落とし方まで知っている。
最悪ですねー(笑)

これからの日記にも、この2人の名前は出てくると思います。
特に「いかせん」の方。多用されるはず。間違いなし。

他にも出てくる人の名前は、その時に説明していきますね。
でわでわ。これからも懲りずにまこの日記を読んでください★

2001年10月01日(月)



 ゆーすけ。

ゆーすけと初めて会ったのは、去年の春です。
「なんだこいつ」ってのが、ゆーすけへの第一印象。
だって見るからにあやしかったんだもん。
なんか・・・ちょっち遊び人系?(笑)
かっこいいって言ってた子もいたみたいだけど、
私はかっこいいとも思わんかった。思えんかった。
絶対この男とは関わり合いにならないほうが身のためだ!
と、私の本能が察知したのかも。(笑)

それが、なぜか話すようになって
話し始めたら楽しくて。そこからは、早くて
私とゆーすけの距離はちょっとずつ近くなって、
呼び方が名字からいつのまにか「ゆーすけ」に変わった。
それが今年の夏。
私から冗談半分で「今度飲みにいこっか」って誘った。
それが今年の夏。

<つづく>

2001年10月02日(火)



 ゆーすけ。その2。

私にはかなりしょぼい憧れみたいなのがあって。
たとえば白衣を着て実験してみたいだとか。
たとえば研究室恋愛をしてみたいだとか。
でも単純でバカだから、
理系を選んだのにはそんな単純な理由も含まれてたりして。
けっこうそーゆーしょぼい憧れってのが、
自分の中では大切なことだったりして。

そんな単純な私の「あこがれ」の中に、
好きな人と朝まで一緒に眠りたいって
そんなやっぱし単純なあこがれが混ざってた。

単純で簡単なようで、今まで叶わなかった憧れ。

過去にそーゆーことがなかったわけじゃない。
彼氏と呼ばれる人だって何人かいたし。
恋愛経験そのものが少ないわけじゃないと思うんやけど・・。
(多い部類には絶対入らないけどね。普通?)
でも好きな人の隣で朝まで寝れたこと、
21の今まで1回もなかったんだ。

だから憧れてた。

それを初めてかなえてくれたひとがゆーすけ。
朝起きたら隣にゆーすけがいた。
ちゃんとそこにいた。

その瞬間、どーしよーもないくらい恋に落ちてたんだね。
たぶん。

<つづく>

2001年10月03日(水)



 ゆーすけ。その3。

ゆーすけの元彼女は、私の友達です。
友達と言っても、知り合いと友達の間くらいなんやけど。
でもしっかりのろけられてました。ゆーすけとのこと。

ゆーすけを好きになってから、
わざとゆーすけの話を彼女にふる機会が多くなった。
知ってることを知らないふりして聞いてた。
たとえばゆーすけがにんじんぎらいなこと。
知らないふりして「そーなんだー、彼って案外子供だねー」
なんて彼女に向かって言ってる私。
嫌な女だなーって思った。

『友達と同じ人を好きになったらどーする?』
なんて質問がよくあるよね。
そんなの質問自体ナンセンスだと思う。
時と場合によって違うに決まってるやん?
友達にもいろいろあるし。
好きな人にもいろいろある。

「友達」と「好きな男」
天秤にかけてより重いほうを選び取るもんじゃないのかな。


余談かもだけど。
私にはもうつきあって10年くらいになる、
自信もって「親友」と呼べる女友達がいる。
未だかつて好きになった人の中で、
彼女に勝てた男は1人しかいなかったと思う。
もし天秤にかけてたらね。
彼女はそれだけ大切な存在ってこと。
幸い天秤にかけることもなく平和に友情は保たれてますが★


ゆーすけに浮気をさせたのはあたしだし、
友達である彼女を裏切ったのもあたし。
でも天秤の針は一瞬にしてゆーすけを指したから。
考える間もなく、本能で。

<つづく>

2001年10月04日(木)



 ゆーすけ。その4。

ゆーすけに告白はしないって決めてた。
彼も私と同じで、追いかける恋愛しかできない人だから。
自分から思いを伝えた時点で、私の負けだと思ってた。

恋愛は勝負事じゃないんだけどね。
でもゆーすけとの恋愛は勝負事だった気がする。
私の中で。ゆーすけに負けないように必死だった。
奴のほうがどう考えても恋愛を知ってたから。

でも負けたくなかったのは、ゆーすけがほしかったからだよ。
あたしに惚れてほしかった。
私はとっくにゆーすけにほれてて。気持ち持ってかれてて。
だからおんなしくらいほれてほしかったの。
ほんとは、ずっと一緒にいたかった。

いつだったかゆーすけがした、「忘れられない女」の話。
それは、彼が昔、失った女性の話だった。
ゆーすけは、手に入らないものを求めつづける人。
わかってて、でも言っちゃった。「好き」って。
言いたいきもちに、私が負けた。
彼は言った。「もうちょっと1人でいたいから」

いつもそばにいたいと思わせられる女には、なれなかった。
ゆーすけのなかで、あたしはその他大勢と変わりはなくて。
ちょこっとだけ泣いたよ。悲し涙と、悔し涙と。

最後にせいいっぱいの反抗のセリフ。
「私なら全部許すのに」
ゆーすけ苦笑してた。私も馬鹿な事を言ったもんだねえ(笑)

でもほんとにゆるしたのにな。

それ以来、ゆーすけとはただの一度も連絡をとってません。
恋が終わってしまったわけではなく、
相変わらず、わたしはゆーすけが好きだけど。
でも「恋愛」っていうゲームは終わってしまったんだと思う。
これ以上は、嫌われるのが怖くて踏み込めない。

今でも会いたい気持ちはかわってないのに。

2001年10月05日(金)
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