Movin'on without you
mako



 あたしなんで抱きしめたいんだろう。

↑この曲、すき。


あたしは、
好きな人にはどこかしら何かしでかしてしまう。

今まで好きだった人で
何の手も出してない人は結局のところ1人だけだった。

そういう欲求が強いのか
というよりは、どうせ手に入らないのならば
せめて一瞬だけでもって考えてしまうところが大きい。


幸いあたしは今まで学生だったし
相手のほうもそれなりに何かしらのリアクションを返したりで


あのね、馬鹿みたいなんだけど、ほんと
こんなこと今までにしたことないんだけど

寝てる彼のおでこにちゅうして
あたし、部屋を出たんですよ。

おでこだよ、おでこ。
中学生じゃないんだからさあ。

向こうはかなり酔っていて、もう朝の5時近かったし
たぶん半分以上寝ていたはずで
「おやすみ」って言って、でもそのまま自分の部屋に戻るのが
あまりに辛くて、そのぎりぎりのラインであたしがとった行動。

おでこちゅうだよ・・。

今になって、なんで普通にキスくらいしとかなかったんだって
それが馬鹿みたいに思えるよ。もう後悔の嵐。
そしたら何かが変わってたでしょうか?

結局あたしにはそんなけの勇気しかないってことだよね。
腕まくらしてもらって、すっごいうれしくて
そっからちゃんと、始めておけばよかったのに。
なんでそこはそれだけになっちゃうんだろう。
そうしてしまうのはあたしに原因があるんだろうね。

後になっていっつも思う。
ああしておけばよかった、こうしておけばよかった。
毎回だよ、後悔するの。

人間ってさ、でも経験からしか学べないんだよね。
10代のころからはそれでも明らかに成長してるんだよ。
好きな気持ちの伝え方とか、
でもあの頃の方が自分の気持ちには素直だったよね。

それこそ、好きって気持ちが先なのかそうでないのか
わからなかったり。そんなこともあって。

キスすればよかったよ、ちゃんと。
一生に一度しか手に入らないものであれば、余計に。
でも考えてしまったんだと思う。これからのこと、仕事のこと。
せっかく見つけた、出会えた同じ気持ちを共有できる
同士なだけに、こんなことで失っちゃいけないとでも
思ったのかな。でも、結局のところいちばん中途半端で
自分の中でも気持ちの収拾つかなくて、整理するにも
片付けるにもあきらめるにも消すにも何をするにも
全部中途半端で、前にも後ろにもいけない。やだやだ、ね。

あたし、すっごい好きなんだ、彼のこと。
本当に好き。別に都合のいい女でも全然いいなんて
久々に思ったもん。
それでいいよ、って。だから大切にして、って。
一緒に時間を過ごして。
365日のうちの、たった1日でもいいから。

そんな風に、本当に思うんだもん。


彼は、私の大親友に似てます。

すごく気ぃつかいーなところも、
自分に自信が本当はあって、でもまだ自分の力は
こんなもんじゃない、って思ってるところも、
私が憧れて病まなくて、すっごい好きで
どこか自分に似ているところもあって
でも自分はぜったい彼女に勝てないと悟ってしまっている
ところも、誰からも好かれるところも
頭が良くて機転が利いてしゃべりが面白いところも
でも本当は誰より辛くて辛いっていえなくてたぶん
影でないているところも、上の人からすごくかわいがられる
ところも、ぜんぶ、なんだか、親友に似てるよ。

そやってわかって、そしたら全部わかった。
そりゃ、あたし、惹かれるよ。
好きになって当たり前だよ。

そりゃ、好きになってほしいって心底思うよ。


あれから1週間経ったけど、
微妙に電話越しの彼の声は冷たい。
ばれたのかな、あたしの彼への想いが。
軽蔑した?そんな気持ち、要らなかった?

でも仕方ないよ。好きなんだもん。
もうどうにも止められないくらい、大好きなんだもん。

すべて捨てられるくらいに好きかも。
やだな、この感じ。どっかで味わった感じ。

彼がいると思うと、仕事がんばろうと思えるのも
なんだか、昔に、経験のある感じなんだ。

軽蔑されても、とめられない気持ちがあるから
お願いだから、嫌いにはならないでね。
なんだこいつって、それだけは思わないで。

ちょっとでいいから、好きでいてよ。
腕まくら程度でいいから。


今年はもう会えない。
来年になったら、普通の顔で会うのかな。あたしたち。
もうあの時みたいには、心を開いて話できないのかな。
一緒に泣こうって言ったよね?
あれは、あたしがあんなことしたからもう無理なの?
あれしきのことで無理になっちゃうのかな。

一緒に泣こうよ、悔し泣きしよう。
そしたら、一緒の道を歩いているってその気持ちで
なんとか自分の気持ち、隠すからさ。


どこまでできるか自信ないけど
好きだから大切だから手を出さないって約束はできないけど
手出していいゆるさとか、隙とか
そういうものを出してさ、もう一度。


あたしの文章らしくない文章を
こうやって書いてしまうのは誰のせいなのかな。
なんでなんだろうね。

好きなんだよ、ほんとう。
それしか言えないくらいに。

ほんとうに会いたいの。会いたい。
神様がいたら、彼を一瞬だけでいいからくれませんか?

欲張りかな。
でも、ほしいんだもん。
腕まくらくらいでいいから。
もいっかいだけ。
そしたら今度は、ちゃんと、好きって言うから。

2005年12月18日(日)



 だから嫌いにならないで。

毎年この時期になると
なぜか、きまって不安定になってる。

理由は簡単だった。
会社の社員旅行があるからだ。

去年は、あの、
人生最大の後悔を引き起こすことになる
事件のきっかけがまさに社員旅行にあって、

だからあんまりいい思い出がない。
後悔が胸を刺すもの。
思い出さないなんて、やっぱりできんもの。
人生最大の後悔と反省と申し訳なさと。


11月の終わりに行ってきました。

今年はね、うん。本当、楽しかった。

あたしね、ずっとその人をやっぱり目で追ってたの。
好きだから、一緒にいられて嬉しくて嬉しくて。
日ごろは1年に3度くらいしか会えないから
だから2日も一緒にいられるのが嬉しくて嬉しくて。

夜、飲みに行くときも
半分は偶然に、その人と一緒で。
そうなるといいなって思ってたから
だから本当に嬉しくてさ。
嬉しいとしかさっきから書いてないけど。

夜、その人の部屋で語ったのさ。
彼の同期と、あたしと、彼と、3人で。
これからのうちの部署のこと。
これからのあたしたちのこと。

あたしね、泣くかと思った。ほんとに。
彼の悩んでることが、
考えてることが、
あたしには、凄く解ったから。


あたしは、彼がうらやましい。
とてもとても、うらやましい。

でも彼の抱えていることも
すごくよく解るの。

解りすぎて辛かった。


あの人は、いなくなるのかな。
あたしたちの前から。
いつか。

そしたらあたしはどうしたらいいのかな。
また孤独に戻って
あたしだけでも頑張るしかないんだけど。

せっかく同士を見つけたと思ったのに
いなくなるなんて耐えられないのに

でも。なんとなく感じてしまった。
あの人は、いなくなってしまうのかもしれない。



あたしは彼が、もの凄く好きだ。

いかせんのときと同じ。
好きすぎて、嫌われたくない。
人間的に好きすぎて、恋愛のことで嫌われたくない。

好きにならなくていい。
だから嫌いにならないで。


今はそんな気持ち。
頭の中、ぐるんぐるんしてる。


もう少し、きれいな言葉で書けたらいいのに。


2005年12月03日(土)



 埋めてくれたのかもしれない。

同期の中で
同じ志を持つ人間と出会えなかったあたしは
実はもの凄く、孤独だった。

初めて、
同じ志を持って走っていける。
目標じゃなくて一緒に走って行けるかもしれない。
そんな風に思えた人が彼だった。

あたしには、目標とする人はいたけれど
走り方もわからなくて
一緒に走ってくれる人もいなくて
いつまでもその人は遠くて

たぶん、実は、
すごく、孤独だった。

だからあたしは、
彼に出会えて嬉しかったのかな。



好きになったのは
覚えている限りでは今年の10月だと思う。
とある場所でプレゼンをすることになったあたし。
それを見ていた彼。
終了後、上司と一緒に飲みに言った。

「makoのプレゼンが俺は好きだ」
って。そう褒められたことをもの凄く覚えているから。
だから、多分にそれがきっかけだったんだろう。

自分が憧れている人から、
少しだけ褒められた瞬間。
認めてもらえた瞬間。

すごく、嬉しかったんだよ。あたし。

たぶん、始まったのはその時だよね。


でも、どうこうする気は勿論無くて
同士で在りたかったし、
そう在るべきだと思ってたし。

認められていたかった。
その気持ちはずっとあったけど。

その夜、飲みにいって
あたしは彼から目が離せなかったから
彼が、自分の住む街に帰ってしまうのがとても寂しかったから

もう好きだったのは知ってるけど。
でも、その、
誰かを好きになるっていうひさしぶりに訪れた感情を
楽しむだけの余裕はあったんだよ。今、思えば。


綺麗な文章に、できないや。

2005年12月02日(金)



 悔しさを感じるくらい。

唐突ですが
あたしには今、会社にすきなひとがいます。


彼は去年うちの部署に入ってきた中途社員で
あたしのいる支店から200km離れた支店に配属になって
あたしより3つ年上で
たぶん、いちばんのライバルで
たぶん、いちばんの、同士です。
あたしにとってはね。

そして、奥さんとこどもがいます。

また、こんなん。。。



よく妻子ある人しか愛せないという人が
世の中にはいるみたいだけれど
あたしの場合はそれとは一線を画したい。
いかせんだって好きになったときには結婚前だったし。

でもその人たちの気持ちは解らないでもない。




彼が入ってきたときの第一印象。
仕事はできそうだけど、あたしの苦手なタイプ。
正直、違う支店でよかったって思ってた。

数ヵ月後の印象。
あたしの「苦手」なタイプって印象は消えて
「仕事のできる人」って印象に変わった。


あたしは、
「仕事のできる人」にたまらなく弱い。

多少の性格の悪さも許せるくらい
できる人が好き。
多少じゃなくて、できる人なら、結構なんだって
許せるかもしれないな・・。


そこからは普通に話すようになって。
とはいっても支店も全然違うし、
支店同士距離にして、200kmくらい離れてるから
ほとんど会わないまま、ずっと時は過ぎた。

近くにいたら、同じ場所にいたら
たぶん、もっと好きだったと思う。
お手上げだったと思う。

助かってるのかもね、距離に。助けられてるのかも。



仕事のできる人として、
あたしは彼に複雑な感情を抱き続けてる。

それはずっと。好きになった今も。

どこかで彼のような人に、あたしは引っ張ってもらいたい。
今のうちの会社を。うちの部署を。
だけど、どこかで悔しい。
それが悔しい。
負けたくない。


あたしには、たったひとり、
尊敬してやまない上司がいる。

この人になら地の果てまでついていこう。
そやって思った上司がいる。

その人にあたしは、
この会社をゆくゆくは引っ張っていってほしい。
ずっとそう思ってる。
そしてその時には
あたしがその人の片腕になって
この部署を引っ張っていけたら。
そんな風にも、実は、思ってる。

でも、今、あたしの好きな人には
きっとあたしは敵わない。

だから、悔しい。
だけど、うれしい。
彼になら今の部署、任せたいと思えるから。


あたしの好きな人は、そんな人。

すごく仕事ができて
あたしがもの凄く信頼してる人。
誰からも愛される人。
その場の空気を、変えられる人。

心底、うらやましくて
心底、悔しくて
心底、あこがれてる。好きだと思う。

ひとりの人間としても。
男性としても。


支え合っていける存在になりたい。
あの人があたしの力になってくれるように
あの人の力に、
ほんの少しでもなれたらいいのに。


ひさしぶりに
そんな風に思える人と出会ったよ。


2005年12月01日(木)



 取り戻したい、あの手。

2001年10月の日記(うわ・・古。)にも登場した
「おにいちゃん」という人の存在が、
あたしにはありました。


いかせんと同い年で
いかせんと同僚の、その人は
場所こそ違えど、部署がいかせんと同じで
おまけに麻雀好きという共通点もあって
比較的、いかせんに近いところに、居た人でした。


あたしはその人に結構かわいがられていて
その人はちなみに、
すごく自分のことが好きな人だったんだけど
そんなとこも含めて、あたしもその人が
けっこう好きでした。

それが、おにいちゃん。


彼と逢うとなぜか元気が出たし
いつも無条件であたしのことを褒めてくれるので
それこそ元気の無いときや
自信を喪失したときにあたしは彼に会いに行く。

そうすると、なんだか自分が特別な娘のような
錯覚に一瞬だけ陥れて元気になったりした。
単純。基本的には。



今、無性に彼に逢いたいよ。


あたしの造った罪を消して欲しい。
どうでもいい男に抱かれるくらいなら
あなたに抱かれたいと思う。

あたしの造った罪を
あたしを抱くことで彼に消して欲しいって
思ってる。



でも、そんな時に限って
彼は遠い存在になってしまっていたりする。



そしてそんな時に限って
彼は、あたしに手を出さないだろう。


そういう人だから。



いかせんに抱かれたすぐ後だったと思う。
遠い街に就職するあたしを
励ますために、彼は逢いに来てくれた。

車の中であたしを抱きしめようとしたその腕を
あたしは反射的に振りほどいた。


誰も、いかせん以外の誰も
あたしに触れて欲しくなかった。

いかせんに触れられた全ての場所を
誰の手にも汚されないまま
とって、おきたかった。


そうやって一度、彼の手を
自分から離したのに。


こうやって、自分が苦しいときだけ
救ってもらおうとするなんて。

後悔に押しつぶされそうな時だけ
手を差し伸べてもらおうなんて


そんな考えが通用するわけない。


世の中そんなに甘くないよ。



あたしの心の中で記憶の中で
おにいちゃんが、いつまでもあたしを
救い続けてくれる存在だと
信じ込んでい続けたほうが
あたしは幸せで居られる気がするよ。


24歳の確信。






2005年03月02日(水)



 記憶から消せない限り。

たった1人だけ、
何だって話せる、友達がいる。

彼とは。
高校も大学も、しかもバイト先まで同じで。

初めて会ったのはあたしが高3の時だったと
ぼんやりと記憶してるんだけど

何が原因で仲良くなったのか分からないんだけど
あたしも彼も1年ずつ浪人してて
なんかその過程で人生とか将来とかについて
多分に語り合う機会があって。

その延長であほな話をいっぱいして
けっこう滅茶苦茶してることも話したりして
そしたら彼はいつも笑ってくれるから
そんなこんなで話すようになったのかな。
人には決して言えないようなことも、沢山。



あたしが、いかせんと寝たことを
世界中で唯一知ってる、友達。

あたしが、無意味な浮気をしたことも
世界中で唯一知ってる、友達。

だから、あたしがすんごい阿呆なことを
世界中でいちばん知ってるのが、彼。


あたしの今付き合ってる、すごく大切な人には
一生言えないようなことも、彼だけは知ってる。


彼の存在が、あたしを助けてる。
そんな馬鹿なこと以外にも、いつも助けてくれる
支えてくれる、大切な人。




こないだ、その友達と電話してた時
「そういえば、こないだ、いかせんに会いました」

不意にそんな風に言われた。


「どこで?」

「バイト先です。元気か?って聞かれましたよ」


彼は、あたしと同じときに、
たまたま、バイトを辞めてる。

だけど久々にバイト先に顔を出した時に
本当に偶然、いかせんに会ったのだという。


「元気か?」ってちょっと笑いながら言う、
いかせんが瞬時にあたしの頭に浮かんだ。

あたしの想い出の中のいかせん。
だから、ちょっと笑顔で。優しくて。

すごく、羨ましくて。
あたしには一生向けられることの無いその笑顔が。


欲しくて欲しくて、堪らない。



元気か?
元気か?
元気か?


まるであたしが聞かれているような
心地の良い妄想。



聞いてよ。いかせん。あたしにも。
「元気か?」って。そして頭をこづいて。



いかせんにだったら、あと100万回だって
抱かれたいと願うのに。



逢いたいのに。



田舎に帰りたい。
あの街に帰れば、何万分の一かの確率で
街を歩くいかせんに、逢えるかもしれない。

この街で、いかせんと同じ車を見つけるたびに
それがいかせんの物かと思ってしまうあたしを
当たり前のように違って泣きそうになるあたしを


救えるのは、やっぱり今でも
そうさせてる、あなただけなんだと

ほんの少し話を聞いただけで
やっぱり心が戻る。



忘れようとしてたけど
忘れられるわけもなく。



今でも、大好き。


そばに居ないから好きなのでもない。
幻想を愛してるわけでもない。


どんなんでも、いかせんだったら好き。





2005年03月01日(火)



 想い出と春の匂いと。

一年中、どんな季節にだって
あたしといかせんの想い出はあるんだけど。

もとい、あたしの中に
いかせんの想い出は、山ほどあるんだけど。

とりわけいちばん多いのは
やっぱり、秋と、この季節なんだと思う。


そうして、思い出した。
明日が、卒業式だということを。


――――――――――――――――――――――――

あたしが卒業した高校は、
明日が、卒業式を迎えるはずです。


信じられない。
もう6年も経ったんだね。


卒業式の日、卒業証書を嬉しそうに見せるあたしに
あなたが向けた、優しそうな眼差しが
あたしには未だに忘れられません。

あたしの頭をぽんぽんってして
優しそうに笑うあなたの笑顔が
あたしには忘れられません。

あの頃のあたしは
大人になれば、何かが変わると思ってた。

確かに変わったのだけれど
失ったものばかりだよ。

あなたの優しい笑顔は
もう二度と、手に入らない。


――――――――――――――――――――――――


あたしと、いかせんが働いていた会社は
この時期が、多分一年でいちばん忙しくて
だからあたしといかせんの想い出も
自然となぜかこの時期が多かったりする。

もう何年も昔に優しくされた記憶が
この季節の匂いと共に甦るのは

あたしにとって、情緒不安定のもと。



些細なことで、あんなに幸せになれたね。

一緒に桜を見たこと。
一緒に車に乗ったこと。
一緒にいろんな話をしたこと。

些細なことだと思うのに
些細な想い出であたしは何年も幸せになれる。


失ったから綺麗な想い出っていうのとは
違う気がするんだ。

あなたが目の前に居続けた5年間も
居なかったこの1年間も

あたしにとっては何も変わらない。


あなたはずっと大切な人で
大切な想い出で大好きな人で神様みたいな人で


もう一度、抱かれたい人。



神様がいるのなら
あたしとあの人をもう一度、出会わせてほしい。



そんな願いをいつもあたしはしてた。
でも結局会えないところにあたしは在る。

神様は。結構残酷だと。


2005年02月28日(月)



 ただひたすら悔やんでる。

浮気した、その事実より――

あんな男と寝た、自分に腹が立つ。

あたしの後悔は、それだけで出来上がってる。



いかせんといた、あの夜のことを思い出すたびに
あたしの後悔はもっと広がってく。

なんで、あんな男性とそんな風になったんだろう。
かっこいいわけでも、優しいわけでもなく、
平凡で、つまらない人。

そう。一言で表すとそれだけ。
平凡でつまらない、ただの男。


穢れた自分が消せない。

今になって、すごく後悔してるの。
本気で、後悔して、消せたらいいと思ってる。

人生のリセットボタンがあったら
あの夜からやり直す。


覚悟もないまま、あんな軽はずみなことをするから
何も考えないまま、好奇心に身を任せるから
こんな後悔が襲ってくる。


そして、
この後悔を

違う人に抱かれることで消したいと望んでいるあたしは

正真正銘の馬鹿なのかな。

・・・馬鹿だよね。


あんな奴の影を
早くあたしから消してほしい。


いかせんにとは言わないから。





2005年02月27日(日)



 浮気の代償。

あたしは知らない間に、


あたしが初めて会った時の
いかせんと同い年になってた。



あたしが18で
いかせんが24だった。

ちょうど、いかせんが24歳の秋だった。


だから、正確に言うと、越しちゃったね。





未だに、初めて会った瞬間のことすら忘れない。

自分ですごいな、と思う。


あたしは結構、
物が入ると同じ分だけ出てくタイプなので

人が覚えてることでも忘れてたりするんだけど




違う人と寝ても
思い出すのが結局いかせんのことで


なんだか、
たぶん罪悪感があまりないのは

結局のところいかせんと同じ、っていう自分に
安心してるんだと今思った。



ほんとは多分、動揺してた。
いかせんがあたしを抱いた翌日に
一瞬見せた戸惑いの表情。
あの時のいかせんの気持ちが、今ならあたし解るよ。
あれは素だったんだな、ってほんとに思うから。

それと同じような感情を
抱えてるのが今の自分のような
そんな気がする。


そう思うと安心するから。


たった一人、すべてを知ってる
仲のいい男友達にも
今回ばかりは非難された。


非難されて当然だと自分でも思うけど。


今こうやって画面に向かって
気持ちを吐き出してるうちにわかったことは、
いかせんと同じだっていうおまじないは
あたしには相当効き目があるみたい。


ちょっと、冷静になった。


ここに来て、よかった。



ちょっとだけまだ寂しい。

2005年01月24日(月)



 招待状

前のバイト先の上司から
結婚式の招待状がきた。

あたしが妙にかまわれていたそのひとは、
いかせんの奥さんに昔惚れてた。


彼がいた部署は、
正社員がたったふたりしかいない部署で
あとは全員バイトの学生で
いかせんの奥さんと、彼とふたり。
残業も打ち合わせも全部ふたりきり。

気が強くて美人の「彼女」に
惚れるまでに時間はかからない・・よね。


でも、そこに現れたのはいかせん。
彼女といかせんが付き合い始めるのは、
その後、すぐ。

そう。あたしが
いかせんに大切にしてる女性がいると知って
泣きに泣いた、18の皐月のころ。



その頃の彼はきっと、
いかせんに見事に好きだったひとを持っていかれて
毎日一緒に帰っていく姿を見なくちゃいけなくて

辛かったんだろうなーと思う。


そんな彼の辛い気持ちなんて、
正直どうでもよかったんだけど。

同情すらしないくらいに、
どうでもよかったんだけど。



あたしが彼と仲良くしていた理由はひとつだけ。
彼と仲良くしていることで
いかせんの奥さんに、ちょっとでも近づきたかった。
近づいて何かを壊そうとするほど
身の程知らずでも大人でもなかったけれど
ただ、目の届く範囲にいつもいたくて、

ただ怖くて多分に憎くて。


同情はしないけれど、
奪ってくれたらってどれだけ思っただろう。
彼が、いかせんの彼女であるあの人を
奪ってさらってくれたら、ってそんなことだけは考えた。




いかせんの奥さんが、帰った頃を見計らって
彼のいる部署に遊びに行った。

いかせんの奥さんの席にわざと座って
卓上のカレンダー、さりげなくめくって
彼の誕生日にわざとらしくついてるハートマークを
見ながら、それを心の中で笑ったりした。

会社のカレンダーにハートなんてつける彼女を嘲笑することで
あたしはなんとか気持ちを保っていたのかもしれない。

なんでも知ってるんだよ、って言ってやりたかった。

18歳にしては子供すぎたけど、
好きすぎて何もわからない子供だった。認めてる。




結婚式の招待状を送ってくるほどに
そのひとはあたしのことをかわいがっていた。
人生で初めて出来た女友達だ、と言われたこともあるし
妹みたいに思ってる、と言われたこともある。

でも、そのひとが思っているほどに
あたしは彼のことを慕っているわけでもなく
ただ目的はひとつだけで、
あなたに会いたかったわけでは当然無く、
あなたのすぐそばにいた、
あなたが昔好きだった、
でも思いが叶わなかった、
今では一人の妻として母として幸せな人生を送っている

いかせんの彼女を、監視していたかっただけ。



招待状にあった幸せそうに笑う写真を見ながら
あたしが思い出すことは、いかせんのことだけ。



招待状には
「欠席」にマルをうった。



結婚式に行って
いかせんに会えるのなら
迷うことも無く、行くのだけれど。






2004年10月11日(月)
初日 最新 目次 掲示板


↑エンピツ投票ボタン

↑「my追加」ボタン