◆◇ お気楽観劇日記◇◆
公演やビデオなどを・・・見たまま、聞いたままを
つらつらと書き綴ったまたまた気楽なコーナーです。

2003年06月22日(日)  雪バウ アメリカン・パイ

かしちゃん主演なのでなんとなく気になっていた。
でもチケットがなかった。

ところが友人が1枚譲ってくれた。

その友人と・・・「かしちゃん、かしちゃん」と言いながら並んで観劇。

原作は読んでいない。予備知識もなにもない。
さてさてストーリーは・・・・・・だった。
いやいや、「は?」というところがいくつかあった。

まず、プログラムに「ハンサムではない主人公」と書いてある。
異議あ―――りっ!!!
悪いけど、かしちゃんはキレイな顔をしている。
そりゃ、ハンサム?という言葉は似合わないかもしれないけど、
なんちゅう失礼なことを・・・・・・。

そしてストーリーが展開されていくうちに・・・
「ほお、マイアミかぁ。そのわりにはみんな皮のパンツはいて、
 長袖のジャケット着て、タートルのセーター着て・・・。」と思った。

かしちゃん演ずるグラン・パが山科愛ちゃん扮するリュ―に
「両親が心配するぞ。」と言う。
「り、両親・・・って・・・。お父さんとお母さんでエエやん。」と思った。
ところが、その両親と再会したあとリュ―にかける言葉。
「おっかさん、泣いてたぞ。」
・・・・・・おっかさん・・・ってここは江戸かいっ!!!

それからそれからそのリュ―の両親に「リュ―の思うままにさせてあげたい。」と
言うグラン・パ。
でも「何をしてあげられるか・・・わからんです。」
・・・・・・わからんです・・・って学生運動している大学生のような言い方。

おかしいやん、おかしいやん・・・。言葉遣いがおかしすぎるやん。

そんなこんなのツッコミを入れながらも・・・ストーリーは進んでいく。

そうそう、いづるんをもっと使ってくれ――――っ!!!
もったいなすぎる。
あ、でもさ、このいづるんの役・・・リュ―の主治医のような人なんだけど、
バカンスでマイアミに来た・・・と言いながらも往診カバン持ってるし、
スーツ、バリっと着てるし・・・やっぱりおかしいよ。

ヨカッタこと。かしちゃんの歌が堪能できたこと。
ホント、堪能できた。
欲を言えば、ラストにちょっとしたダンスナンバーが欲しかったな。
だってせっかくソルさんが出てはるんですもん。

こんな感じのバウ公演だった。



2003年06月17日(火)  花組新公 『野風の笛』 普通の人間忠輝サマ

待っていた・・・みわっちの新公主役。待ち望んだみわっちの主役。
いよいよ主役。そんな気持ちで臨んだ新公。

主な配役から・・・
まず花井主水正・・・華形ひかる(春野寿美礼)
なんとも・・・いわゆる洋風な面立ちなみつる。
最初の銀橋の歌は・・・かなりの緊張が伺えた。
ただでさえも難しいあの歌。忠輝と歌うあの歌。
「あらら、あらら・・・。」という感じ。
その流れか、セリフも少し走りがちだった。
でも途中から少し落ち着いてきたのか、なんの疑いもなく迷いもなく、
主君忠輝のために・・・という真っ白な主水像が見えてきた。
最初の紫陽花の若衆は・・・ちょっとカツラが・・・だったけど
最後の鳳凰の舞はとてもあでやかだった。

五郎八姫・・・遠野あすか(ふづき美世)
大名の娘という雰囲気はなかったが、御簾のむこうで歌うキリエがきれいだった。
「飛びたて」と主水に言われたあとに殿・・・忠輝の役にたちたいと申し出て
はじめ、「では何を?」と忠輝に問い詰められ、その後、「病人達の看護を」と
忠輝にはじめて受け入れられたと思われるシーンで、
もう少し喜びを感じられたら・・・と思った。
でも「イスパニアに行こう」と忠輝に言われた時の驚きと喜びようは健気でヨカッタ。

柳生宗矩・・・未涼亜希(瀬奈じゅん)
まっつ・・・ここまでやりきってしまう人だとは思わなかった。
イメージがやわらかで繊細ではかなげなものだっただけに
戦国で生き抜くために手段を選ばない柳生をどう演じるのか・・・と思っていたけど
本当に・・・ある意味男気のある宗矩で・・・びっくりした。
歌ももちろんのこと、セリフもとてもしっかりしていた。
最後、代々天下人に伝えられる笛を主水から受け取り、
そして忠輝に渡す時もなんかぐっとくるものがあった。
深い意味はないのかもしれないけれど、
「戦国の時代だからこそ、天下人のもとで生き抜いていく。」
という柳生の覚悟のようなものがあるような気がした。
「またお手合わせ願います。」と忠輝に言う時のなんだか清々しい顔が印象的だった。

豊臣秀頼・・・望月理世(彩吹真央)
こちらもかわいらしい顔にいわゆるちょんまげがよく似合っていて、
セリフも明瞭で聞きやすかった。

伊達正宗・・・峰輝あやと(立ともみ)
最初セリフが走りがちだったけど、途中から落ち着いてきて
あわよくば・・・と天下を狙う策略家でありながら、最後には「隠居する。」という
清々しさがとてもわかりやすかった。

徳川家康・・・桐生園加(汝鳥伶)
最初はビックリした。「え?園加ちゃんが?この役?」と。
若いし、どちらかというと役者というイメージはなかったので心配だった。
最初はやはり、セリフも早く、聞き取りにくく、高い声が大御所の貫禄を失わせていたのに、
いつの間にか、落ち着いてきて、脇息にもたれながら・・・仰々しくセリフを言ったり、
忠輝のことを思いながら、忠輝の行く末を案じるところなどに貫禄さえみえ、
なんとなく大御所に見えてきてしまったから驚いた。
何よりも“殿様ちょんまげ”が似合っていた。
戦乱の世を生き抜いて、平和を願った大御所という優しさが見えた。

徳川秀忠・・・貴怜良(夏美よう)
天下を取られてしまうかもしれない・・・そういう不安を抱えている将軍という点で
とてもわかりやすかった。
感情の赴くまま、弟である忠輝を斬れ・・・というあたり、
自分本位な将軍らしさがとてもよく現れていた。

花井三九郎・・・紫万新(未沙のえる)
難しい役。本役が本役だけにやりにくさもあったと思う。
声が高いせいか、家老・・・という重さはなかったけど、
よく時代劇に出てくる人のいい・・・じい・・・という雰囲気はあった。
ラスト・・・鳳凰の舞の時のカゲソロが驚くほど美しい声だった。

淀君・・・水月舞(梨花ますみ)
ウマイ。ホント、ウマイ。セリフがしっかりしていて・・・とにかく「ウマイ」と思った。

茶阿の局・・・花崎ゆいな(幸美杏奈)
最初の登場のシーンはヨカッタ。
でも忠輝が成人し、大御所にお目通りを許された時に大御所の隣にいるには・・・
少し若いまますぎた・・・ような気がする。

於江の方・・・七星きら(翔つかさ)
高笑いは少し・・・だったけど、セリフがうまかった。

ソテーロ・・・紫峰七海(大伴れいか)
笑えた・・・すごい笑えた。自然拍手がおこっていた。

・・・大御所を守るためにキリシタンたちを鉄砲隊にして・・・という場面、
わらわらと出てきた鉄砲隊・・・わずか3人・・・には笑えた。
少なすぎるやん・・・せめて5人はおらんと・・・。
しかもまっつ…宗矩…がいた…こりゃイカンやろ。

そしてそしていよいよ主役みわっち。
松平忠輝・・・愛嶺羽麗(轟悠)
あのかわいらしい面立ちからは想像できないしっかりした声。
歌も・・・完璧・・・とは言い過ぎかもしれないけれども、きちんと歌いこなしていた。
セリフもずーっと安定していて、なんだか「さすが」と思わされた。
欲さえあれば天下を揺るがすかもしれないほどの人物には見えなかったけど、
人望厚き人・・・というのは十分感じ取れた。
うまくいろは姫に接することができないところや、
主水に振り回されているところがとてもわかりやすく、見ていて心地よかった。
改めて「芝居のできる人だ」と思った。

大御所に初めてお目通りを許されるシーンの烏帽子姿も凛々しく、美しかった。
最初と最後のセリ上がりもとても麗しかった。
見ごたえのある新公主役だった。

最後の・・・鳳凰の舞で、みつるの主水がセリあがり、
上手にまっつ、下手に園加ちゃんが舞い、
そして奥センターからみわっちがセリ上がって来た時
「なんて美しいんだろう・・・この並び」とため息が出るくらいだった。
園加ちゃんが殿様ちょんまげから変わり、こりゃまた美しい舞を舞っていた。

最後の挨拶、長の挨拶も・・・もちろん主演の挨拶もみわっち。
長の挨拶は・・・
「実在の人物を演じることは難しかった。慣れない所作事、立ち居振舞い、
 手取り足取り、上級生の方たちに教えて頂いた。
 人数が少なかったので最後の影コーラスは組長さんたち上級生の方にも
 手伝っていただき、ありがとうございました。」
・・・と少しだけ詰まる程度でしっかり話していた。
なのに
「鬼っ子は・・・どんな事があっても力強く前向きに一人で生きていきますが
 私は・・・ただの普通の人間で・・・・・・・・・一人では何もできませんでした。」と
声を詰まらせて話し、
「どんな時にも影ながら支えてくれた同期・・・いつも元気いっぱいの下級生たち・・・
 みんなに支えられて・・・・・・なんとか務めることができました。」
と半泣き状態で・・・というか、泣きながら挨拶をしていた。
少し話しては・・・詰まり、また少し話して・・・泣き・・・
「てへ・・・。」と泣いてしまっているみわっちの後ろで同期たちも泣いていた。
それがあまりにもかわいらしく、忠輝とのギャップに心地よささえ感じた。
もちろん、客席ももらい泣き・・・例にもれず私は最初から泣いていた。


幕が降りたあと、友人が「やっぱり泣いてる・・・。」と私を見て笑った。
劇場をあとにする人たちが口々に「みわっちかわいいねぇ。」と言っていた。

気になる花組下級生の日向燦ちゃんは秀頼の家臣の役で歌を歌った。
あらためて「なんでもできちゃう子やねんなぁ。」と思った。
祐澄しゅんちゃんは大御所の小姓の役。
こちらもなかなか小芝居を効かせていた。
2人ともの共通点。
最初と最後の舞の時に思ったこと。
めちゃめちゃ腰が安定しているな・・・と思った。
日舞をキレイに踊っていることがなんだかうれしかった。


今回の新公・・・見終わったあとに心地よさが残り、
本当に見てヨカッタ・・・と思った。
1本釣りの名手・・・みわっちのとても愛らしい1面を見ることができたのもうれしかった。
でも本公演ではまたショーなどで客席の獲物にキラっと目線を投げかけ、
罪作りな1本釣りをするんやろうなぁ・・・と思うと笑える。



2003年06月14日(土)  花組・・・『野風の笛』 『レヴュー誕生』

ようやく・・・花組を見た。
開演アナウンス・・・トドロキおじさんの声。
妹と私「うっほー。」という感じ(どんな感じ?)だった。
「うっわー、おじさんやー★」

『野風の笛』
ストーリーは・・・うーん、なんだか・・・よくわからなかった。
和モノの芝居は頭を切り替えるのが・・・大変だ。
「はいよ、はいよ・・・。」という間にストーリーは流れていく。
ただただ、おじさんがオトコマエなのと、まさちゃんが麗しい。
ふーちゃんは雪組のりらりらに引き続き、なんだか役が気の毒だ。
男の友情を書きたかったのか・・・ふーちゃんの役・・・五郎八姫がとてもあっさり書かれていて見ている側に・・・印象が薄くなりがち。

大殿の体調が崩れる前後から、パタパタと話がタタミ込まれ、
気がついたら、らんとむちゃんたちがバタバタと死んじゃって
「あら?こんなシーンどっかで見たぞ。」って思い出そうと
「演出家誰やったっけ?・・・あ、タニか・・・。そりゃたくさん死ぬわ。」と思い
「おっと、エルドラードや。ワルパを守ってみんな死んだなぁ。」と思い出せた。

大殿が忠輝に目をかけるいきさつもわかるようでわからなかったし、
柳生宗矩がいきなり、コチラ側に来るのも伝わりにくい書き込みで
「あららー。」という気がした。
ただ、アサコちゃんの凛々しさに救われたけど。

ワタシタチ的ツボは、ゆみこ扮する秀頼。
「あらー、またこんな役かー。」って正直思った。
ルドルフ、そしてドラマシティの飲んだくれのお兄様。
そして今回の悲劇の秀頼。
「人っていいですね。」のセリフにはびっくりしたけど、
このくだりはなんだか泣けてしまった。
お願いだー。ゆみこに普通の役をやらせてくれーっ!!!
薄幸続きすぎるよー(>_<)

そうそう、この秀頼のシーンでみんなが歌いだし、
王子(眉月)が歌いだしたのがうれしかったなぁ。
「せやねん、せやねん。王子は歌えるんやから、歌わしたってくれー。」と思った。

まさちゃん扮する主水は明るくそして麗しく・・・満足させられた。
久しぶりのトドロキおじさんも超オトコマエで、
強いオーラを感じ、まさちゃんとの並びも大満足だった。
トドロキおじさんとヒケを取らないまさちゃんがカッコよかった・・・頼もしかった。

そうそう、プロロの鳳凰の舞のところで、めちゃめちゃしなやかに・・・そしてキレイに踊る人がいた・・・。
オペラを上げたら・・・さお太だった。
「うひょー。」と言った瞬間、妹が「さお太やろ?」と言った。
そしてラストの舞の時、遠目に全員娘役かと思って見ていたら、
ごっついキレイな面立ちの人が盆回りしてきたので、またまたオペラをあげた。
・・・・・・王子だった・・・。

セリ上がりのまさちゃんは・・・十六夜を思わせるほどの艶やかさで、ため息もの。
そしてトドロキおじさんは不動の何かを感じさせる力強さがあった。

プロロとラストだけでももう1度見たいなぁ・・・そう思った。

そしてショー『レヴュー誕生』
いきなりビックリした。だるま姿の男役たちがズラリ。
センターの嶺輝あやとちゃんと扇めぐむクンが迫力あって、オペラをあげっぱなしだった。
最高の笑顔のまさちゃん登場で無条件に大喜びの私たち姉妹。
そしてトドロキおじさん登場。「うが―――っ!!!」(←感嘆の声)
ふーちゃん登場・・・かわいい。かわいい。
すっごいヘアスタイルとドレスが似合っていて、すっごいかわいい。

白いロングコートのトドロキおじさんとまさちゃん率いる選りすぐりダンサーたち。
カッコいー。久しぶりだわー。花組のこういうの・・・。

ボヘミアンと称する専科のおじさま+組長。
「うっわー。大殿が踊ってはる。」そう思ってしまった。
「大殿、大丈夫やろか?」
オカマちっくなアサコちゃん・・・。大笑い。
「アサコちゃん、いつの間にそんなんになってしまったの〜?」

そして・・・えっと・・・・・・あー、ピアノのシーンで、
舞城さん・・・いいなぁ・・・こういうダンサー好きだわ〜。

それから、なんだっけ、スワン?
お願いだから、まさちゃん、そんな遊園地もビックリな白鳥に乗ってこないでー。
真面目にスカした顔しないで―――。笑えるから・・・。
大真面目なまさちゃんが白鳥に乗って来た時にはホント、びっくりした。

その次、ゆみことらんとむの銀橋。
そしてスター誕生の場面。
ここでの最初のまさちゃんの底抜けの笑顔がいい。
まさちゃんのこういう笑顔、すごい久しぶりだ。
まさちゃんは最高の笑顔も好きだけど、困った顔とか切な顔もツボ。

トドロキおじさんと花組娘役ダンサートリオの場面のあと、ロケット。

そしてフィナーレ。
トドロキおじさんの歌から始まるフィナーレ。なんと豪華な・・・。
またまたふーちゃんがかわいい。

今回見所満載・・・というか、見たい人だらけで忙しかった・・・。
おじさん見たい、まさちゃん見たい・・・さお太や王子も見たい。
そうそう、王子がずーっとずーっと楽しそうだった。ホントにずーっと笑顔だった。
梨矢もいい顔してた・・・。
燦ちゃんたち下級生も見たい・・・・・・。
でもやっぱりおじさんとまさちゃんが見たい・・・。
それからふと思ったこと、まっつと望月理世ちゃんすっごいかわいかった。
かわいいというか、キレイ顔だなぁ・・・・・・。

とにかく単純に楽しめるショーだった。
次は新公見て、再来週本公演見て・・・おしまいかなぁ・・・・・・。


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