◆◇ お気楽観劇日記◇◆
公演やビデオなどを・・・見たまま、聞いたままを
つらつらと書き綴ったまたまた気楽なコーナーです。

2003年05月26日(月)  初★紫吹さんディナーショー

はじめに断っておくが、私たち姉妹が再び宝塚を見るようになって、
そしていわゆる“ヅカファン”になって・・・かれこれ11年ほど。
その11年の間・・・基本として流れているヒト・・・
それが今や月組のトップスターとなった『紫吹淳』である。

まだ花組の中堅・・・よりも下級生に近かった“下級生のくせにキザな男役”
それがいつの間にやら、“キザなことには変わりないトップスター”

11年の間、“基本は紫吹さん”と言いつつも、
私はかよちゃん、すしおさん、なるぴょん、ぶんちゃん、まゆぶーなどなど
あげれば、キリがないほどの人たちにウツツを抜かし、
妹も久城さん、何気にトドロキおじさん、なんとなくなるぴょん・・・など
私ほどではないにしろ、何組でも楽しめるヅカライフを過ごしていた。

11年の最初、花組と月組を中心に観劇ライフを過ごし、
そして星組へ移行し、それでも必ず各組見ることを続けながらも
ふとした時に「やっぱり基本は紫吹さんやねぇ・・・。」などと言ったりしていた。
かと言って写真などを買うわけでもなく、今まで紫吹さんのモノで買ったものと言えば、初めての写真集くらい。

そして、この春、紫吹さんのディナーショーを目前になんとなく、迷いを持っていた。
「なんとなく見たいかも・・・。」
そこへ悪友の1人Aから悪魔の囁きがあった。
こういう時の悪魔の囁きにはなんの迷いも生じない・・・。

・・・ということで2人揃って、晴れて・・・紫吹さんのディナーショーデビューを果たすこととなったのである。

************

会場に案内されて、イソイソとテーブルにつく。
シャンパンやビールやワインを飲みながら・・・食事をし、
食事をしながらもなんやかんやと大笑いし、ショーが始まるのを待ちわびていた。
そうそう、この日のホテル特製のカクテル・・・。
そのカクテルを紹介してくれたのはいいのだが、ボーイが
「リカさまの頭文字の“R”という名前の・・・」と言った。
お願いだからその格好、その平気な顔で「リカさま」と言うな・・・。
悪いが、こっちが照れる。

いつの間にか会場の後ろにはコウちゃんやさらら、
その他わたくしゴヒイキの87期生・・・たちがやってきてにわかに後ろが華やか&にぎやかになった。

いや、なんやかんやと言いながらもショーが始まった。
いきなり、会場後部から登場。
歌いながら、客席を練り歩きながら、なにやら、話しながら・・・。
そして歩きながらポスターのプレゼントまでやってのけた。
いきなり・・・すごいのなんのって・・・。
そしてステージには北翔クン、葵さん、真野クン、それからえみくらちゃんが登場。
印象的だったのは北翔クン・・・。
ほーんとに飛びっきりの笑顔・・・っていうか、めちゃめちゃ楽しそう。
もちろん、他の3人も・・・なんだけど、特に・・・。

ショーの内容は詳しくは覚えていない・・・けど、
紫吹さんは何度も客席に降りてきて、ファンが差し出すハンカチで汗を拭いたり、
足を踏んでしまったお客さんに「あら、ごめんなさい。」と言ったり、
落ちている荷物を拾ってあげたり・・・もうサービス精神旺盛というかなんというか・・・。
昔々からは想像がつかなくて「エライ大きなったなぁ・・・。」と
妹としみじみ語ってしまった。

紫吹さん衣装替えの間はもちろん4人が歌ったり、こちらも楽しかった。
途中、葵さんが今上映中の『CHICAGO』のロキシー、えみくらちゃんがヴェルマのようなヘアスタイルで出てきた・・・。
まあ、これにこう思う人はホント数少ないとは思うけれども
えみくらちゃんの大人っぽいスタイルを始めて見たような気がしてなんだかうれしかった。

こんなに紫吹さんの歌を聴いたことはもちろんない。
さわやかだったり、キザさったり、ヤバ系だったり・・・。
えみくらちゃんとのコンビもいつもと違った雰囲気だったり。

公演に関する歌も『ガイズ』や『ブエノスアイレス』など歌った・・・のはいいのだが、
『ブエノス』の歌詞を間違えて歌った。
もちろん、ファンのほうが気がつかないワケがない。
この歌に関しては以前TCAの時にも間違っているので、妹が憤慨していた。
紫吹さんは後で「間違えました〜。」とちゃんとコメントしていたけれどもね。

紫吹さんは文句なしにカッコよくて、なんだか無条件に「きゃ〜〜〜〜〜★」という感じだった。

客席を練り歩きながら、ファンを見つめたり、肩に手を置いて歌ったり・・・。
そんなことされてしまってる人たちは驚きで、微笑むこともできず、こわばっていた。

私たちの前を通った時・・・香りが残った・・・。ティファニーだった・・・。
ふと「長いなぁ・・・。」と思った。ずーっと愛用している香水だ。(言っておくが私じゃないぞ。紫吹さんが・・・だよ。)

あーっと言う間にショーは終わってしまい、最後に紫吹さんが共演の4人に
「今の気持ちを踊りで表現して。」と言った。
突然のことで4人とも戸惑っていたけど、ちゃんとそれぞれ足を上げたり、クルリと回ったり・・・「シアワセです。」と踊っていた。

葵さんは『血と砂』のイメージ、真野クンはなんだかカワイイ感じしかなかったので
いろいろ見ることができて、なんだか得した気分だった。
北翔クンはなんとなく楽しみな男役さんだし、えみくらちゃんは今、私のイチオシの娘役のヒトリなので、文句なしで楽しめた。
(私がイチオシせんでもトップ娘役さんやっちゅうねん・・・。)

ショーが終わって・・・妹と「ほんま、時代は紫吹さんやで。」(敵意なし)とか
「やっぱ、紫吹さんやなぁ。」とワケのわからんようなことばかり言っていた。

行ってヨカッタ・・・。めちゃめちゃヨカッタ・・・。
つくづく・・・・・・しみじみ思えたショーだった。



2003年05月19日(月)  月組千秋楽 『やっぱりコウちゃん、最高―――っ!!!』

運良く、月組の千秋楽を見せてもらえることになった。
そわそわと仕事を終え、大劇場へ向かう。
「この1年、一体何回、こんな気持ちで大劇場へ向かっただろう。」
ふとそんな淋しい気持ちになってしまった。
一昨年の年末から・・・宙、花、雪、星、宙、月・・・(涙)

2階のてっぺん近くに座りながら、ドキドキ待った。

公演・・・内容はなんともアドリブもなく、すんなり進んだ。
みんなの顔はいつもより増してキラキラで、とくに初舞台生は・・・
きっと他の月組生とはまた違った感慨深さだろう・・・という面持ち。

『宝塚 花の風土記』
日本物だから、退団生の胸に花などない。
胸に迫るものはあるものの、号泣までとはいかない・・・
行く間もなく、めくるめく夢の世界。

ところがコウちゃんの『石庭』
幕があいた途端、「松島屋っ!!!」と声がかかった。
・・・ダメだった・・・涙が出て涙が出て・・・コウちゃんの静かなる舞がちゃんと見えない。

コウちゃんのシーンはどこも割れんばかりの拍手。
今までとはまたさらに違う、拍手拍手拍手。
シーンごとに紫吹さんと、さえちゃんと、組子と視線を交わし、
ヒトツヒトツを踏みしめている・・・という感じだった。

『シニョールドンファン』
こちらも特になにもなく・・・。
あ、途中、美々さんがアドリブでヒト歌歌い、
最後にゆらさんが「レオ、私を最後の女にして―――っ!!!」と叫び・・・それくらい。

ラストのシーン、コウちゃんが全てを打ち明けるシーンは、
なんだか、すべてにおいてしみじみとしている感じで、
自然、涙が出る。

そしてバラのシーンではコウちゃんと麻真のまゆこちゃんの相手役さんの胸に
白い花・・・そしてバラを差し出された時に、コウちゃんとまゆちゃんの
胸にその白い花がさされて・・・なんとも粋な演出にまたまた涙。

そうそう、ロケットでのこと。
初舞台生は本当にもう泣きそうだった。
きっと「今日でみんなで踊るのは最後。」と思うとこみあげてくるものがあったのだろう。
泣いている子もいた。見るからに堪えてる子もいた。
かわりに私が泣いてあげた・・・。
初舞台生にはヨワイ。何年見ていてもヨワイ。
自分の子でも親戚でもなんでもないのに毎年ヨワイ。
ところがそんな中、1人が見事にすっ転んだ。
すって―――ん。
もう見ていられなかった。彼女はもうたまらなかった。
かわいそうというか、気の毒で・・・。
人数が多すぎて踊りにくいと思う・・・。それが出てしまったのだ。
しかも最後の日に・・・。かわいそすぎる。

『コウちゃんさよならショー』
『ノバボサ』キャリオカで幕開き、『ノバボサ』の衣装で大階段の真ん中にコウちゃん。
そして衣装を脱いでラベンダー色の衣装で懐かしの『ベルばら』『PUCK』『風共』
『エール』『ボンジュールジャクスパー』『銀ちゃんの恋』などを歌い継いだ。
たまらないね、『銀ちゃん』。
銀橋を渡りながら、歌い継ぎ、「銀ちゃん、やっぱりオレ、宝塚好きだよ。」と言った。
拍手喝采だった。

本舞台に戻った時、下手ソデからガイチ登場。
もちろん、私服で・・・。
めちゃめちゃ驚くコウちゃん。「あ、ガイチ。」
そしてガイチからバラを受け取り、ガイチは退場。
それからしばらくすると反対側にさえちゃん。
「あら、今度はさえちゃん。」と言い、にこやかに笑顔をかわす。
そしてコウちゃんと入れ替わりに『ME AND MY GIRL』を
さえちゃんと退団するまゆこちゃんときりやんで・・・。
下手セリあがりで白い衣装のコウちゃん登場。『グランドホテル』
それからそれから・・・なんだっけ?なんだっけ?
紫吹さんやえみくらちゃんが登場・・・。
みんなに迎えられて歌ったあと、『心中・恋の大和路』
コウちゃんが歌う後ろでまゆこちゃんが日舞を舞う。
そして大階段に消えていくコウちゃん。

もうファンにはたまらないコウちゃんの16年間がぎゅっと詰まったサヨナラショー。

ゆらさんの挨拶はとてもユーモアに溢れていて、さりげなく、エピソードを披露してくれた。

お花はまゆこちゃんには組からは紫吹さん、同期からはきりやん。
コウちゃんには専科からさえちゃん、同期からちずさん。
さえちゃんからお花を受け取る時、コウちゃんはさえちゃんの手をぎゅっと握った。
さえちゃんは一瞬泣きそうだった・・・。

挨拶はまゆこちゃんもコウちゃんもとてもしっかり、とてもあったかい言葉だった。
コウちゃんが途中、少し、なんとなく言葉を詰まらせ気味だったけど、
とても心のこもった挨拶だった。

コウちゃんが挨拶の途中で「組のみんな、スタッフのみなさん、ファンのみなさん、
そして今まで一緒に舞台を作ってきた仲間たち、そしてさえちゃん・・・。」・・・と
専科生としてさえちゃんの名前をあげ、さえちゃんの顔を見つめた時、
さえちゃんの顔が一瞬、哀しく曇り、うつむいてしまったのがとても印象的だった。

ずーっと月組でも一緒で、専科生としても一緒で・・・・・・・・・
そういう思いが一瞬にして通じ合ったんだと思った。

退団者の挨拶のあと、紫吹さんは
「人生は勉強だ・・・とかつて言われたことがあったが、
今になってその言葉の重みがわかった。
 楽しいこと苦しいこと、哀しいこと、つらいこと、出会いや別れ。
 出会いは楽しく、別れは悲しい。全てが勉強なのだと・・・。」
というとても実感のこもった挨拶。

『フォーエバータカラヅカ』を歌いながら、
何度も何度もまゆこちゃんやコウちゃんと視線を合わせ
にこやかに微笑む紫吹さん・・・いっぱいいっぱいなんだろうなぁ。
とても心地よい千秋楽だった。

劇場を出るとき、コウちゃんのお父さまを発見。
記者からインタビューを受けるお父さまはとてもステキで、笑顔でした。
お父さまの周りには人垣ができていた・・・。
口々に「すてき〜★」と・・・・・・。

あとで、コウちゃん談。
まずガイチが出てくるとは思っていなかったとのこと。
お稽古中ずーっとちずさんがその役でいろいろ打ち合わせまでしていたとこのこと。
ガイチはずっとお手伝いをしていてくれてて、何もそんなこと言わなかったから、
ホントに驚いた・・・らしい。

『恋の大和路』でまゆこちゃんが日舞を舞ったのはまゆこちゃんが
「日舞が好きなので舞わせてください。」とお願いしたとか。
コウちゃんはそれがとてもうれしかったとか・・・・・・。


サヨナラショーを見ていて・・・
コウちゃんは、ズバぬけてナニが1番・・・ってワケではないけれども
歌にしてもお芝居にしてもダンスにしてもいつもいつも最高に心がこもっていて・・・
全て全てとても丁寧だったなぁ・・・としみじみ思った。
そういう気持ちが見ている側にも心地よく伝わり、ずっと見ていたかったなぁ・・・。

優しい人柄が全てににじみ出ていて、だから大好きだったなぁ・・・と。

まゆこちゃん。かよちゃんやきりやんと同期。80期生。
キレイな面立ちとかわいい笑顔。

コウちゃんも今日1日とてもニコニコだったけど、
まゆこちゃんの笑顔は本当にこぼれるような笑顔で
「あーシアワセなんだなぁ・・・。」ってつくづく思った。
幕が降りきるまで、ずーっとニコニコだった2人。

みんな・・・みんな・・・辞めないでほしいなぁ・・・・・・。



2003年05月10日(土)  雨に唄えば・・・最高だねっ!!!

遠方観劇・・・いざ日生劇場へ。

東京での星組の千秋楽の涙もまだ生乾きのまま・・・。
でも見たい舞台は見逃せない・・・。
そんな気持ちで妹と日帰り日生ツアーを強行。

トウコ主演。タニオカクンが客演。
これだけで見たい要素は120%だった。

朝早く飛行機に乗り、いざ、劇場へ。
悪友AとAのお母さまと合流。

パンフレットを買う・・・ぱらぱらと見る。
「げ―――――っ!!! うん太カワイイっ!!!」
さて、これで見たい要素120%が早く見たい要素200%へ急上昇。

舞台は「これぞ、ミュージカル。」だった。
さすがにね、どことなく、まだぎこちなさがあった。
けど、なんだろう・・・すごく押し寄せてくるこの気迫っていうか、空気。
今まで1度も・・・いや、もしかしたら、口さえきいたことがなかったかもしれない
トウコとタニオカくんが・・・一緒にお芝居をしている。
しかもうん太とタニオカくんが同期でお芝居をしている。
「なーんて楽しいんだ。なーんて見ごたえがあるんだ。うれしい、楽しい。」
本当にそういう気分だった。

ミュージカルというのはともすれば、難しい。
その難しさ・・・が見ている側に伝わってしまう。
心持ちその複雑さが残ってはいたけれども、トウコの歌や笑顔、
タニオカくんの底抜けの笑顔、うん太のかわいらしさとおかしさ・・・
そしてウメちゃんの熱演・・・それだけでもう十分補えてしまっていた。

タップなんて難しいだろうな、すごいな・・・短期間でここまで・・・。

なんかうまく言えない・・・でもこんなに笑顔に満ちた公演は久しぶりだった。

トウコなんて本当に雨の中で踊り、歌うんだもん。
「大丈夫か?カゼ、ひかへんか?」そう思うくらい、ずぶぬれだ。
『FAKE LOVE』の時のずんちゃんのようにずぶぬれだ。

タニオカくんは・・・突然の星組出演。
今まで月組の空気しか知らないだろう・・・。
初舞台は一応星組だったけど、その時にいた星組生なんて数えるくらいしか
出演していないもの。
まるで転校生のようだ。
なのになんて楽しそうにうれしそうに・・・楽しませてくれるんだ。
なんてすばらしいコメディエンヌ★
スタジオの中で歌い踊るシーンなんて本当にワクワクした。

うん太・・・。「は?女役?」って思ったけど、かわいさ絶品だった。
少し嫌な役だけれども、そんなことを感じさせないかわいさだ。
ただあの声・・・「楽まで持つか?つぶさへんか?」とこりゃまた心配になった。

出てくるだけで笑えてしまうタニオカくん&うん太・・・同期コンビ。

そして初ヒロインのウメちゃん。
どこか少年っぽさがあるんだけれども、そのおかげで「おんなおんな」してなくてヨカッタ。
もし・・・娘役・・・娘役すぎる娘役だったら、ロマンス部分が強調されすぎて
ミュージカルの軽い楽しさが半減していたかもしれない。

男役が演ずるうん太の役と少年っぽさがあるウメちゃんだからこそ、
1人の男性をめぐる・・・恋の争いが醜く浮き出ることもなく、
心地よい感じで残ったのだと思う。

このミュージカルのストーリー。
正直言って知らなかった。
パンフを読んだら・・・なんだかヒドイ展開。
「なんか、ひどい話やね。」と言ってしまうほど・・・うん太演ずるリナが悪・・・で
彼女に対するドンたちの仕打ちがひどかった。

でも見てしまえば、そこまで残酷さを感じることはなかった。

・・・・・・他に劇中映画シーンがあるのだが、それに主に出演していたのが
トウコちゃんとうん太の他にももこ・・・大真みらんちゃん。
「なんてスタイルいいんだろう・・・。」とホレボレしてしまった。

あとは萬ケイさん演ずる監督がおかしくておかしくて・・・。
そしてさとるっちがなかなかオイシイ役を演じていた。

見たあと、心地よい興奮と満足感があった。
「見て良かった〜。これからが楽しみだわー。」って心底思った。

ただ千秋楽までみんな持つのかなぁ・・・と心配になったのも事実。
毎公演、雨に濡れるトウコ。
だみ声のうん太・・・。
そしてめちゃめちゃ痩せてしまったタニオカくん。

あーでも本当に楽しかった。
ブラボーブラボー。

今、トウコの歌声とタニオカくんの笑顔とキュートなうん太が
頭の中をぐるぐるぐるぐる・・・回っている。


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