◆◇ お気楽観劇日記◇◆
公演やビデオなどを・・・見たまま、聞いたままを
つらつらと書き綴ったまたまた気楽なコーナーです。

2002年11月30日(土) DANCIN'-AKIKO- 40th Anniversary

アキコカンダレッスン発表会。
即座に思い出したのは『ブルボンの封印』の最初のほうのダンス。
ヒラヒラとしたレオタードドレスに何かかぶって・・・
地を這うようなダンス・・・というか、絶望的な暗いダンス。

「は〜、キツイだろうなぁ・・・。あたしにゃ、無縁だ。」
最初はそう思った・・・・・・。

ところが、夏にあったすしおさんのお茶会ですしおさんが
「ソロを踊らせてもらえるんです。」と告白した。

これは裏を返せば「来なきゃ、損する、後悔するよ。」だった。
いや、「来い。」という誘惑の言葉だった。

そのお茶会が7月の末・・・公演は11月の末。
4ヶ月も先のこと、行く気になっても実感はない。
その間、いろいろ忙しかったりした。
(たいそうなことないのにな)

気がついたら、宙組公演が終わり、月組公演も終わり、花組公演も終わり・・・
星組公演が始まっていた・・・・・・・。すごいことだ。
その花組公演を見て、にわかに行きたいモードが加速し始めた。

さお太のダンスを見てしまったから。

「すしおさんが出る、さお太が出る・・・燦ちゃんも出る・・・。
 グラバーさん(ちー坊)も出るやん・・・。豪華やなぁ。」

もうこの時、すでに早く見たくてたまらなくなっていた。
だが・・・その「早く見たい」という気持ちは「○○が出る」という
個人的なミーハー心からのみ来ているものだった。

当日、友人からチケットを受け取って・・・いそいそと席へ座った。
ヒトリだったから・・・ちょっと不安だったけど・・・
「あんたココ座ってすしおさん、堪能し。」と・・・
見やすいいいお席をもらったのでうれしかった。

******

さて・・・いよいよ開演。
第1部 『灰色の輝くとき』(シャルル・アズナブール作品集より)
舞台の上にはいくつかのスタンドライトといくつかのソファがあり、
各組の出演者が全員ではないが、それぞれの衣装を着て・・・
パーティ会場で談笑している・・・という設定。
一際華やかな水色の衣装を着た水がヒトリ上手から登場し、ほぼセンターにある
スタンドライトに・・・懐かしそうに・・・物寂しそうに・・・手を触れ・・・
そこから全てが始まる・・・といった感じだった。

●トレアドール
花組:大伴れいか・高翔みず希・眉月凰・愛音羽麗
ピンク・パープル・水色・グリーンのサテンっぽいひらひらのブラウスに黒のパンツ。
この曲は星組のエンカレで涼紫央が歌った闘牛士の歌だった。
ここですでに私の予想は大きく外れた。
「アキコカンダのダンスは絶望的なイメージのダンス」という予想。
どこかしら苦悩しているものの希望の見えるようなダンスだった。
4人が踊り始め、すぐ引き込まれた。4人が踊り、さお太が踊り、大伴さんが踊り・・・王子・・・そしてみわっち・・・と少しだが順番にソロもあった。
そのソロのそれぞれのラスト少しを次の人と一緒に踊り・・・そしてフリーズという
シンプルさの中にも変化のあるものだった。
4人だと多少のズレが気になるものだが、全くズレることもなく、
手の上げ方、足の高さ、回る時の腰の高さ・・・全てにおいて寸分の狂いもなかった。

客席はここですでに舞台の雰囲気に巻き込まれていた。
踊り手が戻る時に後ろで談笑している人たちが少しずつ場所を動いていた。

●二羽の鳩
花組:花純風香・雪組:澪うらら
たまご色のやわらかいドレスを着た2人。
ダンサー2人が踊るとたった2人なのに空気が変わった。
かわいらしく軽やかに踊った。双子の姉妹のようだった。

●2つのギター
宙組:寿つかさ
待ってましたっ!!!
赤い・・・さお太たちと同じデザインの赤いブラウスに黒のパンツ。
なぜ、ギターなのか、わからないが、情熱的でそれでいて力強く、
時には哀しそうな・・・そんなダンスだった。
ソロなのにすごい迫力だった。
いつもの犯罪的な妖しさではなく・・・でもどこか不思議な雰囲気だった。
自分で自分を抱きしめるような振りや祈りすがるような振りでどこか官能的な雰囲気。
冷たい夜の石畳の街が見えるようだった。
ラストが悲しみから希望に向かって・・・という感じがした。

●レスト
花組:絵莉千晶・水月舞・涼葉らんの・隼颯希・桜一花
やらわかいベージュのドレス。
本公演ではまず見られない組み合わせだと思った。
5人が全くずれることなく、風に乗っているかのようだった。

●シルヴィ
雪組:天希かおり・麻愛めぐる・牧勢海
黄色・薄いピンク・水色のまた同じブラウス。
ちー坊が安定感のあるダンスをするのは知っていたが
こんなに優しいイメージで踊るのを目の当たりにしたのははじめてのような気がした。
ちー坊とマチカクンは背の高さが全然違うのに
全くその差を感じさせないマチカクン。
またそれぞれがセンターで踊る・・・という部分があったが、
牧勢さんも力強いダンスを見せてくれた。
「あー、こんなダンサーさん、いたんや・・・。」そう思った瞬間だった。

●ヴェニス
花組:舞城のどか
薄いベージュピンクのドレス。
花組エリザのマデレーネ。
ソロを踊るくらいのダンサーさんだったんだ・・・と驚かされた。
チャリオのさよなら公演でりらりらと官能的なダンスをしていたが
こんなダンサーだったとは思わなかった。
花の精のような雰囲気で舞台いっぱいに踊っていた。

●ラ・マンマ
宙組:鈴菜沙也・月城美咲・芽映はるか・織花なるみ・美羽あさひ・大海亜呼・鮎瀬美都
赤を基調とした7人それぞれ色の違うカクテルドレス。
今までの娘役たちのダンスとガラリと変わり、大人の雰囲気のダンス。

●エートル
宙組:水夏希
ヒトリ少し華やかな水色の裾にドレープのついた燕尾。
ミズがダンサーだということは誰もが知っている。
だが、こんなにミズのダンスをまじまじと見たのは初めてだった。
スピードがあり、キレがあり・・・「本当にダンサーだ。」と何度も思った。

●八月のパリ
宙組:貴羽右京・天羽珠紀・悠未ひろ・夏大海・巽希和・風莉じん・真木薫
潮和歌・十輝いりす・天翔ゆうり
白いブラウスに赤のサッシュベルト・・・黒のパンツ。
比較的下級生ばかりの10人。
しかも名うてのダンサーとして今までに舞台で活躍してきた人はまだいない10人。
今までの曲は全てどちらかというとスピードがあった。
ダンス自体もテンポがあった。
だがしかし、この10人に課せられた曲と振りはおそらく1番難しいだろう・・・というものだった。
とてもゆるやかに曲が流れる中、右足を軸に左足と両手をキープとか
軸にしたまま、体勢を変えるとか・・・空気が一瞬にして張り詰めた。
ましてや比較的身長の高い生徒たちばかりで10人がとてもひしめきあっている。
10人しかいないから、1人バランスが崩れたらとてもよく目立ってしまう。
1部で1番緊張したナンバーだった。
彼女たちも一人一人の表情にするどい緊張が走っているのがわかる。
そんな中、1人雰囲気が違う人がいた・・・夏大海ちゃんだった。
緊張感の中にも表情が豊かだった。

一通り、踊り終わり、またミズが1人、前に歩み出て・・・少し踊り、
舞台少し、奥にある・・・最初に触れたスタンドライトに手をかざして・・・
終わり・・・だった。まるで回想シーンのようだった。

息をつく間もないまま、1部が終わった。
終わった時「これ、アキコカンダの振付?」と改めて思った。
モダンダンスといえば、私の知っている限りではどれもこれもどちらかというと
苦悩していて、絶望的で、哀しみをたたえていて・・・というイメージだが、
全く全てがそうではなかった。
ただほとんどのナンバーの最後は両手、もしくは片手が天に向けられていた。
手を差し伸べる・・・というか、“最後に見えた希望の光”というか・・・
そういう振付けだった。

さてさて・・・ここから2部〜4部まで一気である。
●第2部・・・花組 『連鎖』 A・ピアソラ
ピアソラの耳慣れたナンバーに乗って緑っぽい水色のレオタードドレスに
帽子をかぶった花組生が一気に踊りだした。。
連鎖・・・というだけあってみんな繋がっている。
とてもスピード感があり、そんな中でもまた全くのズレなどなく、
足をあげる高さや越の位置までもが全て統一されていた。
幾人かに分かれて、ソデに入っては、出てきて・・・という繰り返しを
さお太・大伴さん・王子・みわっち・千晶ちゃん・園加ちゃん・・・
他のソロが組み込まれ、時には力強くに、時にはゆるやかに・・・と、
次から次へと繰り広げられる連鎖的なダンスに・・・
気がついたら見ている私が肩で息をしていた。
動悸が激しくなっていた。
あまりのすばらしさとあまりの一糸乱れぬ様子に涙が出た。

ソデに入ったかと思うと出てくる・・・一体、全員で何人いるんだろう???
と思わせるくらい・・・迫力があった。
どれぐらいの時間が経ったのか・・・長いのか短いのか、わからないくらいだった。
男役でも女役でもない、ダンサーたちがここまでナニヒトツ無駄なく、
24人全てが当り前のように・・・乱れることもなく、踊っている。
まさかこんなことで涙が出るとは思っていなかったから、驚いたが
全く・・・・・・度肝を抜かれた・・・と思った。

全ての動きがぴたっと止まり、暗転。
しばらくの静けさののち、拍手が沸き起こった。
本当に信じられないくらいの感動だった。

●第3部・・・雪組 『白のコンチェルト』 E・ミルズ
さっきとうって変わってスパ―――ンと抜けるような明るさの舞台。
ちょうど『WSS』のバレエの幻想のシーンのよう。
雪組生21人と花組から花純風香ちゃん・・・総勢22人。
白いレオタードドレス。
とてもまぶしい・・・。
前列にマチカくんと風香ちゃん。
とてもうれしい並びだ。同期のダンサー。
まさかこの並びが見れるなんて・・・そう思うと本当にうれしかった。
こちらも優しい中にも躍動感があり、見ていてとても楽しいものだった。
何よりもモダンダンスでは見たことがない・・・みんな笑顔。
その笑顔が「踊ることが好き。」と言っているようでまた涙が出た。
また何人かに分かれてのダンスがあり、ソデに入ったかと思うと出てくる。
3人が飛ぶ・・・高さがぴたっと決まる。
白いドレスのすそがひらひらとまわり、ただそれだけなのに華やかだった。
「こんなモダンもあるのか・・・。」って初めて見るタイプのモダンに驚いた。
スピードが落ちることはなく、全速力のようなダンスが続き、
群舞の美しさ、楽しさを改めて知り、楽しむことができた。
少しソロがあり、ちー坊が確かなダンスを披露。
下級生たちも少しずつのソロをいともさらりとやってのけて、見所満載だった。
「こんなに楽しそうにうれしそうに踊られると見ているだけで楽しいよ。」と
素直にそう思えたナンバーだった。

●第4部・・・宙組 『ボレロ』 M・ラヴェル
黒のレオタードタイツ。総タイツ・・・。
先ほどまでの抜けるような明るさから一転、
くらい中にみんな低い体勢・・・。「ああ、これがアキコカンダだ・・・。」
最後の最後にそう思った。
曲は誰もがよく知るボレロ。
短調な中に起承転結がある。難しい。見ていても難しい。
「息、していないんじゃないか・・・。」というくらいの空気の中で踊る宙組生。
総勢31名・・・多い。これだけ多ければ多少の狂いが・・・と思うのだが、
「どうやったら、一分も狂わずできるの?」と思うくらい全く乱れがない。
無機質な力強さ、もがき苦しむ様子、あきらめ、希望・・・
全てが込められていた。
上級生からわずか研2の下級生まで・・・。
ダンス力はわからないものの、舞台で魅せる・・・という部分のキャリアは差がありすぎる。
なのに、その違いを全く感じさせることなく、ヒトツの塊のような群舞。
なんだかもうワケがわからなかった。

吸い込まれるような・・・飲みこまれてしまうような・・・そんな群舞ばかりだった。
とてもしなやかで、それでいて躍動感にあふれていたり、流れるようだったり・・・。
重心がぶれないから、まるで地面と足が繋がっているようにさえ見えた。
すしおさんやさお太やちー坊は特にそれが顕著だった。
いや、もちろん、下級生でもそうだったけど。
キレイなフォルムで踊るのは比較的上級生のほうが多いから違った意味の安定感もある。

全てが終わり、3組全部が・・・下級生から登場し、拍手喝采だった。
ずらりと並んだ・・・総勢77人・・・・・・。
こうして見ると身長差がかなりある。
当り前だ。男役から娘役までいるのだから。
でも見ている時はそんなこと全く感じなかった。
最後に各組の上級生が4人くらいずつ出てきて挨拶。

私は立ち上がりたかった。立ち上がって拍手したかった。
私は泣いていた・・・。グズグズ泣いていた。
隣の人に覗き込まれた・・・・・・。
「一体、何回カーテンコールあるんだろうか・・・。」と思った。

・・・・・・・・・・・・なのに、カーテンコールはたったの1度だった。
すごく淋しかった。
なんでやのん?あんなに感動したやん。すごかったやん。
公演中からみんなお稽古してきはってんで。
ちょっとやそっとの群舞ちゃうで。すごいレベルやったやん。
ほんまにすごかったやん。

そう思った。
とぼとぼ歩いていたら、「カーテンコール1回ってウソみたいやな。」という声が聞こえた。
「バウとかでもくどいくらいカーテンコールするのにな。」とつぶやいている人がいた。
思わず「せやろ〜?」と言いたくなった。

ホントにすごい公演だった。
甘く見ていた・・・というか、「どうせ・・・」と思っていた自分がバカだった。
ホントは「ブラボーっ!!!」って叫びたかった。
1番後ろの席だったら、立ち上がっていただろう・・・私。

今回、思った。群舞で踊っていても一際異彩を放ち、
知らないうちにでも視線を奪われるのはさお太だ・・・と。
確かなフォルムで、静かなオーラがある。
すしおさんはどちらかというとインパクトの強いオーラ。
“静”と“動”なら、さお太が“静”、すしおさんが“動”。

もう一度見たい・・・もっともっと見たい・・・・・・。
そう思ったけど・・・それじゃ生徒の身が持たないや。



2002年11月27日(水) カフェブレイク・・・彩乃かなみちゃん

今日は関西地区でのカフェブレイクの日。
毎週は見ないけれど、新聞を見て「今日は○○か〜。見よっと。」」という感じで見る。

今日は彩乃かなみちゃん。
「見るぞーっ!!!」と思い、10時からテレビをスタンバイさせて待機。
そして10時半になった。
「タマルの子守唄聴けるかなー。」と楽しみにしてテレビの前に座った。
「あー、かなみちゃんだっ!!!」
宝塚には見ているだけで思わず微笑んでしまう生徒がいる。
かなみちゃんもそのヒトリ。
まずはショーのお話・・・。
「なんでショーからやねん。早くタマルの歌聴きたいやんかっ!!!」と思いつつ、
パリのシーンの歌のお話・・・・・・。

・・・・・・と、そこで電話が鳴った・・・。
「ええっ???誰やねん?人がテレビ見てんのに。」
ちょっとやそっとで切れない人だった・・・しかも短くない電話。
電話をしながら、テレビ画面を見る。
でも歌やら話やら聴いているわけにはいかない。
そうこうしている間にタマルの歌・・・・・・。
いやー、この歌のことが聞きたかったのよ。
原曲があるのか・・・とか言うかもしれないって思ってたのよ。

あー、終わっちゃった・・・・・・。
いや、電話は終わらない。

あららー、どうやら新公の話になっちゃってるよー。
でも電話は終わらない・・・・・・。

こんなんだったらビデオ録画するんだったー。

「じゃあ、また電話しますね。」・・・ようやく終わった電話。

「では、CMの間彩乃さんにはサインをして頂いて・・・・・・。」

終わりやんけ―――――っ!!!

楽しみにしていたカフェブレイク・・・。
見事電話にて阻止・・・・・・・タマルよ・・・。



2002年11月26日(火) さよなら公演・・・さよなら色

とうとう始まってしまった星組公演。
退団者が8人もいる・・・しかもファンを驚かせてしまった退団者ばかりの退団公演。

初日があいてからいろんな人に「泣けるよ。」とか「朝澄さんいいよ。」とか聞いていた。
だからかよちゃんに関してはある程度の心の準備はしていたつもりだった。

2階のどセンターの席に座り、なんやかんやと話していたら下手側の花道に人が出てきた。
マンドリンを持っている・・・男役3人。
よくよく見るとともみちゃんがいた。
ともみちゃん(夢乃)華乃さん、鶴美さん・・・の3人。
楽しそうにマンドリンを弾いたあと、帰っていった。
そしてたーたんのアナウンス・・・・・・。
「みなさま、本日はようこそ宝塚大劇場にお越しくださいました。
 星組の香寿たつきです・・・・・・・・・・・・・。」
普通のアナウンス・・・だがしかし、ここで私は泣いてしまった。
なぜだかわからない。自分でもビックリだったくらい。
あまりの驚きに気が動転してしまった。

ストーリーは・・・普通。よくある「火曜サスペンス劇場」のような展開。
ホントにあの展開。
人が大勢いる中で殺人が起こり、容疑者が複数。
それぞれに動機となるなにかしらがあり、アリバイがない。
そしてそれぞれが被害者に弱みを握られていた。

刑事ではないキレ者がヒトリ・・・これもありがち。
そして事件解決への糸口をも見つける。
犯人は意外な人物・・・ほらね、「ああ、先週テレビで見た。」って言えそう。

登場人物についてはあまりちゃんとまだ話せない。
ただ、印象的だったのが、ガイチ。
妻であるそんちゃんがたーたんを誘惑しているのを見て
なんとも言えない表情をする。
今はそれがこびりついて離れない。
クールなメガネがよく似合い、優しくて、妻を愛しているというのが
とてもよく伝わる・・・好印象な人物。

言葉巧みに妖しくたーたんを誘惑しているそんちゃん。
  (え?役名で書けよって?ごめん、覚えてないねんっ)
それをじっと見つめるガイチ。切なかった・・・。

まあ、話の展開は前述の『火曜サスペンス』だから、これは時間にして
10時40分くらいのできごと・・・・・・。(9時から始まるでしょ?番組)

終盤・・・大どんでん返しを含めた終盤・・・ってワケだ。

ネタはバラさないでおこう。
(私はバラされるのが好きだが、そうじゃない人もいるからね。
 知りたい人は私の愛読書でもあるだださんのところへ・・・・・・笑)

「あー、終わっちゃったねぇ・・・・・・。」そういって友人と幕間を過ごす。

さてさてショー。
オギーのショーは『パッサージュ』が大好きだったから、ドキドキワクワク。
でもいきなりプロローグでその夢はぶち壊された。
華やかな豪華な楽しげなプロロじゃない。

妖しげな・・・くすんだ中の華やかさを感じるプロロ。
だいたいプロロにかよちゃんがいない。
待って待って待って・・・出てきたっ!!! かよちゃんとまとぶん。
そう・・・ダ・ル・マ・・・・・・極楽鳥サマだー。
歴代の男役たちが何度も扮した極楽鳥・・・・・・。
キレイだった・・・けど、笑ってしまった・・・・・・。

かよちゃんはとてもたくさん、いろんないい場面をもらっていて
涙が出ないわけがない。
ニコニコさんだったり、ジェンナーロ風だったり・・・いろいろ。
歌ったり、踊ったり・・・いや、歌盛りだくさん。
ホントにビックリ驚きのいろいろなシーン。
セリ上がり、トップさんと絡みあり、銀橋歌あり、大階段、歌あり・・・・・・。

でもやはり、思いもよらないところで涙が出た。
例えば、たーたんととーことねったんの3人の並び、
「あー、元雪組の3人だ・・・」・・・。
あっきーとガイチの並び・・・「同期だ。」
そこかしこで涙が出る・・・そしてまたビックリ。

たーたんがソデに入る時にとーこの肩にポンと手を乗せた。
ファンにはたまらない・・・一種の“儀式”のようなものだが
やはり涙が出た・・・・・・。
隣に座って寝ていた(ずーっと寝ていた・・・寝息をたてて・・・コラ〜っ!!!)
おばちゃんが・・・私を覗いた・・・。
きっとたーたんファンだと思われたことだろう。

泣きっぱなしのショー。
もうヒトツ・・・泣けてしまったところがあった。
どこか覚えていないけど、辻音楽士でチェロを弾いていたエンディが
チェロを引きずりながら、下手に帰っていくところ。
トボトボと歩いているエンディを見て泣いてしまった。

見終わった時、友だちが「エライ泣いてたな。
たーたんさんでエライ泣いてたな。」と私に言った。
ホントにそうだ。
かよちゃんで泣き、たーたんで泣き、とうこで泣き、あっきーで泣き・・・・・・まだまだいろいろ。

そして思った。
千秋楽で1番、ツライのはとーこかもしれない・・・と。
「雪組化した星組」とまで言われてた星組。
元雪組生・・・たーたん、あっきー、とうこ、ねったん、毬丘さん・・・
残るのはとーこだけだもん。

もちろん、それだけじゃないけど、そういう意味でもつらいだろうな・・・って思った。

フィナーレのパレードの時に、銀橋から本舞台に戻るかよちゃん。
本舞台にいるますみちゃん(紫蘭)のほうを向いていた。
ますみちゃんの顔が一瞬にしてニコ――――――っとなった。
スマイル顔のますみちゃんの笑顔度が増した。
かよちゃんも同じくらいニコニコさんだったんだろうな・・・って思った。
癒されてしまった・・・。

まだ始まったばかり・・・・・・。回数増やすかもしれない・・・そう思いながら帰宅した。



2002年11月15日(金) 終わってしまった・・・・・・

私のエリザが終わってしまった。

そう、この日が本当に私の楽だった。

ダダをこねて譲ってもらった席は1階の19列の下手。

この日はもう最初から燦ちゃん&さお太モード全開だった。
オペラがはずせない・・・・・・。
「燦ちゃん、かわいい。」「さお太かっこい〜。」
もうそればっかり・・・・・・。
自分でもホトホト呆れる。

燦ちゃんが出てる場面は燦ちゃんを・・・
さお太が出てくれば、さお太を・・・追っかける追っかける追っかける。

だからストーリーの全体なんてあったもんじゃない。

とーこーろーが・・・・・・だ。
飛び込んできた・・・みどりシシィが変わった。
前回と比べて厚みが出ていた。
セリフが自然になっていたし、深みが出ていた。
特にドクトルゼーブルガーとのやりとりが真に迫っていた。
「この人は東京へ行ったら、完全にシシィが乗り移るかもしれない。」
・・・とさえ思えた。

他は・・・と言ったら、最終答弁くらいからルキーニがもう狂気じみていて
脳の線が・・・細い線が・・・ピキっ・・・と切れた音が聞こえたようだった。

エリザはストーリー、歌もセリフもみんな・・・そう、ほとんど頭に入っているから
他の作品と比べていろんなところを見る余裕がある。

市民にしても、病院の患者たちにしても、重臣たちにしても
今までの他の組の時にはあまり見なかったところまで見れた。
今回は・・・そういう楽しみもできた。

カフェの端のほうで芝居をしている下級生たち。
「夜のボート」のシーンで皇帝夫妻を見て感激している女の子。
そういうのを見ながら「エリザっていいなぁ・・・。」って思った。

黒天使ビイキの私が今回黒天使に関してはあまり満足度が高くなかったのが
少し残念だけども・・・それでも「まだ見たい。もっと見たい。」と
思ってしまうのだから、エリザってすごい。

見る前から気になっていたさお太。
そしてふと見つけた瞬間から気になって仕方がなくなってしまった燦ちゃん。
5回見たうちの後半3回はこの2人見たさに・・・と言っても過言じゃない。

それから・・・・・・例えば、シュテファンで革命家を演じたみわっちが
かわいいロケットスマイルを見せたかと思ったら、
深い赤い衣装に身を包んで群舞で凛々しくキメる・・・といった
このギャップ・・・男役ならではのギャップとか、
今まであまり気にならなかった・・・女役の上級生のフィナーレナンバーでの
すそサバキの艶やかさとか・・・・・・
このすそサバキ・・・私には少しこだわりがあって、今まですそサバキがキレイだ・・・と
思えた女役さん・娘役さんってあまりいないのですが、
今回いました・・・翔つかささん。さすが上級生・・・って思えた。

そういうことにも単純に楽しめた。

娘役さんの大階段では絵莉さんと花純風香ちゃんを見ていた私。
ふと見るとなんとも言えない表情で踊るつうさん(翔つかさ)が・・・。
慈しみのような微笑で軽やかなすそサバキだった。

そしてそのあとの『闇が広がる』への繋がり・・・・・興奮が高まる。
ここでは、さお太がセンターにいることがうれしい。
それからどことなく踊り方に色気のある矢吹さん。
王子も本領発揮。
そう、前列を見てからズズズ―――――っと最後列へと視線を移す。
燦ちゃんもきっちりキザっている。
ふと見たら、最下級生研一の祐澄しゅんクンもキザっていた。
「下級生でもキザるのねぇ・・・・・」

このシーンだけを集めた各組のビデオが欲しい。
あ、黒天使だけのビデオも・・・・・・。

そんなこんなで・・・終わってしまった、私のエリザ。
でもどんなにダダをこねても地団駄踏んでももう千秋楽だもんねー。
ちょっとホッとしている春吉だった。
(終わったら、星組なんだよ・・・わかってるか――――?)



2002年11月09日(土) スターの小部屋:花エリザ、雪バウ・全ツ

今日は『小部屋』の日。
「花組エリザやるな・・・さお太映るやろか〜。燦ちゃん、映るやろか〜。」と
テレビの前に座り込んで見た・・・・・・。

でもあまり・・・っていうか全然映らず・・・だった。
だけど、じゅりぴょんとあさこちゃんとゆみこのトークがおかしくて・・・。
・・・・・・いや、違う・・・じゅりがおかしい。
「ヒトリで笑いをとってる・・・」そんな感じだった。

「やー、やっぱりもう一度見たいな〜。」
そう思いかけてた時、ルキーニがシシィを暗殺する場面で
燦ちゃんがチラッと映った・・・・・・。

「み、見たいっ!!!!!!」そう、強く思った。

次、雪バウ。
しいちゃん&壮クン&キム。
座っているところからして“3人3様”だと思った。

・・・・・・しいちゃん・・・足、長っ!!!

なんだかとてもべっぴんさんになって・・・。

舞台は見てないので、なんとも言えないが、
トークがとても楽しそうだった。

雪全ツ。
いきなり悠なお輝ちゃんが映ってウキウキ。
そのあと、全然だったけどね。

コムちゃんとりらりらのダンスのシーンで
軽々とクルクルとまわされてるりらりら見て
「あー、ダンサートップコンビなんだ。」って思った。
背丈とか見た感じも似ていて(雰囲気が)違和感がなかった。

そして思った・・・かしちゃん・・・足、長っ!!!

そこへ妹から電話がかかってきた。
用件を済ませたあと、妹が「かしちゃん、足、長っ!!!」と言った。

あーら、同じこと考えてたのねぇ・・・・・・。



2002年11月04日(月) エリザ・・・またエリザ・・・。

今日は4回目にしてMY楽(・・・の予定)
そしてまた、B席・・・しかも一番後ろ。
トートが遠い、ルキーニが遠い・・・・・・。
でもやっぱりエリザはいい。遠くてもいい。

全体的にみんな声というか、ノドがしんどそうだったけど、
オサのトートの歌いっぷりはあいかわらず素晴らしい。
動きがミキさんみたいでもいい。
みどりちゃんのシシィは2幕が前回よりも迫力があった。
ルキーニのあさこちゃんは見るたびに凄みが増していた。
余裕さえ感じられるくらいに・・・・・・。
どことなくトドロキおじさんの雰囲気さえ感じられる。
おヒゲがおじさん譲りだと聞いた・・・。

フランツじゅりちゃんは今にも大声で歌いだしてくれそうな・・・
いや、フランツやねん・・・とヒトリツッコミ。

黒天使はやっぱり、さお太でしょう。
わかったよ、手の動きとかが違うんだよ。他と。
手を横に置いてるだけのその手のキープさが・・・。

そんなこんなを思いながら、気になる燦ちゃん・・・日向燦ちゃん。
かわいいねぇ。笑顔がいいねぇ、芝居がいいねぇ。
侍従で出て、バートイシュルでコーヒーをつぎ、
ハンガリーで「独立を」・・・と叫び、カフェで歌い、
お屋敷に戻ってゾフィ―に仕え、ミルクを買いに行き、
マデレーネや娼婦にデレデレになり・・・・・・・
独立運動に参加し・・・ルドルフの葬儀に参列し・・・
もしかしてルネルネと2人、最多出場なんじゃない?
研2にして最多・・・・・・かもね。

そうかと思えば、ロケットでスマイル、そしてフィナーレでは
しっかりすっかり男役で踊り・・・またもやロケットスタイルで大階段。

あたしって一体どこ見てんだよっ!!!

・・・そんな感じで、さお太と燦ちゃん中心で見てしまった。

他に病院訪問のシーンで、シシィが歌いだしたあと、
車椅子に乗ってる嶺輝あやとちゃんが思わず、立ち上がりそうになって
崩れて、看護婦さんに支えられる・・・というヒトコマが涙を誘う。
みどりちゃんの歌がいいねぇ。
でもどうしてもその後、歌いながら、歩き出すシシィを
ルキーニが撮影した時のスターレイの「無礼者っ!!」が
荒くれて聞こえて・・・・・・・(>_<)
この嶺輝あやとちゃんもあちこち出てた。
カフェにもいたし、市長さんだったし。
ま、みんなあちこちかけもちでいたけどね。
バイトか・・・。生活苦しいから、いろいろバイトしてるんだね。
子ルドの理世ちゃんなんてカフェでルドルフ誕生の歌、歌ってんだもんね。
大変だね・・・みんな。

4組目にして何度見たことか・・・のエリザ。
「私だけに」が大好きで、「闇が広がる」が大好きで
特に「闇が」は前奏を聴いただけでワクワクする。
トートとルドルフのナンバーも好きだし、
フィナーレの男役のダンスも好きだ・・・・・・。

今回新しく入ったナンバー。
歌はいいんだけど、あの前後のつながりが・・・・・・。
あのハンガリーのざわめきのあとに出てくる子ルドちゃんの「ママっ!!」が
なんとも対照的で好きだったから・・・もったいないなーって思ってしまった。

それからもうヒトツ、
「どうして花純風香ちゃんを黒天使に入れてくれなかったのよっ!!!」って
思っていて、マダムヴォルフのコレクションに入ってたから、納得したけど
そのダンスを見て、「やっぱり、風香ちゃんを黒天使に入れてほしかった。」と
今更ながら、往生際の悪いことを思ってしまった。

最後、昇天するときのトートのうれしそうな顔。
いいのか?黄泉の帝王がそんなにうれしそうな顔をして・・・。
そう思いつつもうれしそうなオサの顔がこびりついている。
等身大のトートでもいいじゃないか、人間味あふれるトートもありじゃないか?
ここまでトートの気持ちがストレートに伝わったのは初めてだったから、
それもいいか・・・と・・・・・・・・。

あと1回か2回・・・見たいな〜。
ゼイタクは言わないっ!!! 1回でいいから見たいな。


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春吉

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