TOM's Diary
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いや、愛・地球博だった気がする。
開幕前からずっと行ってみたいと思っていた。 浜松の花博、最終日の数日前にたまたま仕事で浜松に 連泊していたのだが、間に祝日があったので行って みようと思っていた。かみさんが同行していればまち がいなく行ったと思うのだが、一人だったこともあり また、仕事の都合もあって結局行けずじまいだった。
そんなこともあったので、愛知万博にはなにかのついで ではなくちゃんと計画を立てて、ぜひとも行かなくては と思っていた。
だが、ある報道をきっかけに行きたくなくなってしまった。 飲食物持ち込み禁止。 しかも会場内の飲食店は高価でかつ行列を並ばねばならない。
もう、行列と聞いただけで行く気がしなくなるのに、 持ち込みまで禁止となると、どうも胡散臭く感じてしまう。 もちろん、せっかく世界各国の料理が食べられると言うことで それを楽しみに行くと言う考えもあるが、みんながみんな そうとも限らないだろう。
理由はセキュリティの問題と食中毒の問題があるそうだ。
食中毒なんて弁当を持ち込んだ人の自己責任だろう。 被害が持ち込んだ人以外に及ぶ可能性もなくはないだろうが、 禁止にするほどのことであろうか?はなはだ疑問である。
セキュリティと言うなら多少の理解は出来るが、航空機で さえ、飲料を持ち込むことは可能だ。 最近は航空機内に飲料を持ち込む際には中身のチェックを することが出来る装置などもある。すくなくとも福岡空港で セキュリティの係員に「これなに?」と聞いたら、とても 親切に教えてくれた。
話はそれるが、空港のセキュリティ担当者みたいな人たちは 高飛車なものと思っていたが、意外なほどとても詳しく親切に 教えてくれた。しかも「これ、昨日から使い始めたばかりなん ですよ」と得意げでさえあった。さすがに仕組みまでは 判らなかったみたいで、その点に関してはとっても済まなそう な表情をしていたが、それがまたとても好印象だった。 あのときの係員さん、ありがとうございます。
そう言ったものを導入するなどなにか手はあるだろう。
一番腹が立つのはそうした持ち込み禁止物を知らずに持ち 込もうとしたものは全て没収の上、廃棄されると言うことだ。 もったいない。もったいない。
もったいないばかりか、没収されるほうも気分が悪いだろう。 悪いことをしたつもりはないのに、取り上げられたうえ、 捨てられてしまうのだ。これから楽しい一日が始まろうと しているときにいきなり悪者扱いとまでは言わないまでも すくなくとも嫌な気分にさせられてしまうのだ。
捨てられる物ももったいないが、その処分の代金はおそらく 入場料や中に入っている飲食店のテナント料で賄われるの だと思うが、中身を食べてもらってから捨てた方がゴミの 削減にもなるだろうし、環境にも優しくなり、入場料や テナント料の節約(飲食品の価格低下に繋がる)になる だろう。
う〜む、どうせ高い金払って、テナントの飲食物を食べるなら その分、家庭のゴミを大量に持っていって没収してもらうか?
そんなことを思っていたら、食べ物に関してはGWまでに 持ち込み可能にすると言う報道があった。 家庭のゴミ作戦は失敗だ。
また、独禁法違反との告発もあったようだ。 気になるのは「野球場などと違い、瓶や缶が危険物とは ならない」と言う指摘。瓶や缶が問題なのではなくて 中身が問題なのだが・・・ まぁ、それはともかくも、独禁法違反と言うのはもっとも だと思う。
そんなこんなでその辺が改善されるのならば、また行って みたい気にもなってきた。かみさんも行きたいと言っていたし。
私がそんなことを考えていたら、かみさんはすでに私を置いて 友達と愛知万博に行く計画を立てていた。
・・・また、行きそびれることになるのかなぁ?
会社で仕事中のかみさんから同じく会社で仕事中の 私にメールが来たのは昨夜の20時半頃だった。 要約すると 「Aさん(うちの2軒隣)から電話があって、 Bさんち(Aさんちの向い)に泥棒が入った。 ガラスを割られて貴金属を持っていかれた。 Aさんがうちのガラスが割られていないか 点検してくれたが、念のため調べた方がいいって」
すぐに会社を出たのだが、私は家まで通常約1時間かかる。 かみさんは30分のところに勤めているので私のほうが どうやっても遅くなる。 だが、昨夜は高速を使って、なんとか45分で帰着。 すぐに会社を出られなかったかみさんよりも早く帰りついた。 Bさんちの前には白い自転車といかにもと言う感じの 白い覆面パトが停まっている。 カーテンの隙間から警官らしき姿が動き回っているのも 見える。
とりあえず家中を点検するがと侵入された形跡はない。 Aさんが我家が帰り着いたのを察知して状況を教えてくれた。
それによると、たまたま家を空けていた18時から20時の間に 比較的人通りの多い道路から良く見える窓を割られ、物色されたらしい。
見張られていたのかな? 家に誰も居ないときでよかったかも。 雨戸は閉めておいたほうがいいのかな。 いずれにしても見通しが利くところだからといって安心できないね。
話は尽きないが夜も遅いということで早々に切り上げる。
とりあえず、しっかり施錠してかみさんと食事に行った。
「それにしても我家に被害が無くてよかったねぇ」 「そうそう、こんな散らかった家に入られたらみっともなくてしょうがない」 「泥棒も呆れるだろうね」 「警察には、泥棒が散らかしたって言っておこうか」 「うん、そうしよう」 「でも、泥棒が掴まったら、最初から散らかっていたってばれちゃうかもよ」 「我々の言うことより泥棒の言うことの方が信じられちゃったりしてね」
と、言うわけで泥棒のお陰で週末は大掃除をすることに決まってしまいました。
先日、ライブドアとフジテレビの問題で両者は もっと仲良く出来ないものかと書いた。
同じ事は日韓関係にも言えると思う。 なんとかもっと仲良く出来ないものだろうか。
竹島の日を制定した島根県の気持ちは非常によく理解できる。 だが、韓国ブームで韓国に親しみを感じる日本人が増えてきた ことで、ひょっとしたら日韓交流が盛んになってお互いの理解 が深まれば、友好的なムードのうちに竹島問題や北の問題に関 しても先が見えてきたかもという期待は、竹島の日制定で、 泡と消えてしまった感がある。
もちろん、韓国の反日感情をみると、そもそもありえない期待 だったのかもしれない。それでも”無”ではなかったはずだ。 それが消えてしまったのはとても残念だ。
逆に韓国の反日感情もいかがなもだろうか?
日本は敗戦国であり、また、竹島は事実上韓国の支配下にあるの が現状だ。(日韓は戦争状態にはなっていないので韓国に対して は敗戦していないことになっているが・・・) 負けた国が、獲られた領土を返してくれと訴えているだけではないか。 もし、立場が逆なら「また負けた国が竹島の日なんて作って馬鹿 みたいに騒いでいるよ」くらいに受け流しそうなものだ。
韓国もそのくらいの態度でいてくれたらよかったのにと思う。 なのに、自らの小指を切り落としたり、ガソリンを浴びてみたり まるで竹島どころか韓国そのものを獲られたかのような反発ぶり は、せっかく韓国に親しみを感じ始めていた日本人さえ、思わず 「恐い」と引いてしまいかねないだろう。
もちろん反発したくなる気持ちも判らなくはないし、それを否定 したりはしない。だが、せっかくの日韓交流が後退してしまう ようなことはしないで欲しかった。
これはどちらが悪いと言うものではないと思う。お互いに友好的 な関係を維持しようと言う努力がないとうまくいかないだろう。
なんとか仲良く出来ないものだろうか?
まずは、双方の首脳がけん引役となって、両国が仲良くできるよう な雰囲気作りをしてもらいたい。
ライブドア−フジテレビ抗争・・・って言って良いのかな? ソフトバンクの関連会社が出てきた。 ますます面白くなってきた。
でも、あんまりケンカはしないほうがいいと思うな。 フジテレビがライブドアを潰したいと思う気持ちも判るけど ライブドアを潰したらニッポン放送も潰れちゃうでしょう。
それより、ライブドアの力を借りてニッポン放送をより 収益性の高い企業に変革させるくらいのことを考えた 方が双方にとっていいと思うのだが・・・
ケンカしたって得られるものより失うものの方が 大きいと思うけどな。
2005年03月24日(木) |
ぶっちゃけて言わせて貰います。 |
昨夜のニッポン放送の社長のコメントで気になることは、 ホリエモンに対して「ずるい」と。
え〜! あんたたちもかなりずるいことやろうとしてたじゃない。 裁判所がそう認定したからこそ却下されたんでしょ?
ルールで許される範囲内であればずるいことしていいとは 言わないけど、ホリエモンがやってることって傍から見たら そんなにずるいやり方に見えないよ。
もちろんフジテレビ的視線で見ればずるく見えるのはとても 理解できるけど、ルール違反してまでずるいことしようと しておいて・・・それも裁判所にあんたずるいってお墨付き まで貰らうほどのことしようとしておいて「ホリエモンは ずるい」って、そりゃ負け惜しみにしか聞こえないよ。 子供じゃないんだからさ。
今後のことを考えたらそんなこと言えないんじゃ無いの? ここは覚悟を決めてかっこよく振舞おうじゃないの。
そもそも1年前の株主総会で村上さんにケンカ売っちゃたから こんなことになったんじゃない?村上さんは表向きはマネー ゲームで金儲けしている人だけど、単にマネーゲームしている 訳ではなくて、株主として会社経営の健全化をさせるために 意見を言っているわけで、少しくらい聞く耳を持つべきだった。 村上さんの意見が受け入れられないならはっきりそう言うべき でしょう。 それをまるで子供のように発言の途中で強引に裁決を取ると 言うやり方で口を塞いじゃったんだから、口をふさがれたら 今度は手が出てきても仕方ないじゃない。 (いや実際には金を出したんだけど・・・(笑))
それをずるいと言うなら、あんた人間ってものをなめてるよ。
村上さんの目的は株主として会社の健全経営をさせるように 働きかけることで、株主へのリターンを増やすことだし、 ホリエモンだってせっかく手中に収めた会社を無駄に潰す ようなことはしないでしょう。 むしろ現在よりも収益率が高くなるように導いてくれるはず です。それを「あんたずるい」とか言ってケンカ売って どうすのさ。
もう少し、自分の周りがどうなっているのか、ちゃんと 状況判断したほうが良いですよ。(って、それが出来ないから こう言う結果になったんだろうけどさ。あ、これはフジテレビの 会長にも言えることだけどね)
3連休に昨年末から念願だった温泉旅行にやっと行けた。 2泊三日でのんびりしてこようと言う念願がようやく叶ったわけだ。 準備期間は十分にあった筈なのになぜか直前までドタバタで とてものんびりと言う感じではなかった。
なにしろ場所が決まったのは当日の朝。 それから宿を探し始めた。 正確には、鬼怒川から少し外れたところ。 まぁ、当日の朝になって、探したのだから当然だ。 しかも1泊ならともかく2泊なのだから仕方ない。 むしろ宿が取れた方が奇跡的。
宿が取れたので出発準備。 まずは洗車。今更洗車なんてしなくても良いとは思ったものの、 大量の花粉で車はまっ黄色。せっかくなのだから綺麗な車で 行きたいじゃない。 大量の水で洗い流し、ホイールまで磨いてピカピカに。 どうせ、夜までには花粉でまっ黄色になるんだろうけど。
そして宿泊準備して・・・あ〜もうこんな時間! 挙句に大渋滞にはまってさぁ大変。
どうなることやら・・・と思ったが、宿に着いてみれば 美味しい料理とお酒に温泉が待っていた。 まったりのんびり、ゆっくり温泉を満喫して、日ごろの 疲れを癒したら、だいぶ元気になったような気がする。 最初のドタバタと懐が寂しくならなければ最高だったのだが、 それ以上に元気になったので、めでたし、めでたし。
次はもっと計画的に。
ブラウンを買ってもらった。
私はシック派。
15年くらい前、T●SHIBAやら、Nati●nalやらの電機 カミソリを使用したことがあるのだが、ひげが硬いのか クセ毛なのかどうも綺麗に剃れない。
やっぱりカミソリが一番。 という訳でシック派。 それでも、お風呂に入ってしっかり湯気でひげが柔らかく なったところで剃ると、なんとか満足行くまで綺麗に 剃れるというレベルだ。
ブラウンには昔から興味があった。 「ちょっと剃ってもらえますか?」と、街行く人に強引に ひげを剃らせて「さっき剃ったばっかりなのに!」と言う 演技(?)をさせるあのCMに、だまされてなるものか!と 思いつつも、だまされたと思って試してみる?なんて なんども思った。だが、ブラウンは高い。
それがつい先日、同じくヒゲの濃い知り合いが「ブラウン なら剃れる」と言っていた。 う〜む、やっぱり剃れるのか。
その翌日、かみさんが「ブラウン買ってあげる」と言う。 なぜ? 「○○さんがブラウンなら剃れるって言っていた」 高いよ 「○○さんも、一番高い奴じゃないとだめって言っていた」 そして近所の電気屋さんで今月のお勧め品として少しだけ 安めになっているのをめでたく買ってもらったわけだ。
で、ブラウンは剃れるか。 15年前の記憶ではもっと剃り残しがあったように記憶している。 つまり剃れるのだと思う。 でも、納得行くまで剃るには時間がかかる。 シックの方が断然早い。
利点は、テレビを見ながらでも剃れること。 音がうるさいのでなかなかそうも行かないが。 本を読みながらの方がいいかもしれない。 そんなわけでブラウンなら毎日ちゃんとヒゲを剃る気分になれる。
シックの時にはめんどくさいと無精ひげマンになっていたのだが それがなくなった。 むしろ、毎晩伸びかけのひげがとっても気になる。 シックならそんなことはなかった。 気になるほど伸びてこなかった。
って、ことはシックの方が深剃りできていたって言うことか? しかし、この中途半端な伸びかけのひげのお陰で、毎日ひげを 剃る気分になれただけでもお買得かな。
2005年03月14日(月) |
世界平和のために核兵器廃絶を |
言っていることに間違いはないと思う。 個人的には大いに賛成である。 核兵器廃絶のための運動に反対するつもりはまったくない。
実はわけあって、主題の件に関して署名運動の協力を することになった。しかし、このキャッチコピーには 疑問を感じた。
平和を乱すものはなにか?
現実の世界を見ると、もちろん戦争によって平和を乱される こともあろうが、中には飢餓や貧困(もちろん戦争が引き金に なっている飢餓や貧困もあるが)によって平和を乱される 場合もある。逆に飢餓や貧困が戦争を引き起こす事だって あるだろう。 だが、核兵器が原因で平和が乱されたという話はどのくらい あるだろうか?
ほんとうの意味での世界平和が訪れれば核兵器は廃絶される であろう。 だが、核兵器が廃絶されたからと言って世界平和は訪れない のではないか?
あたかも核兵器さえ廃絶すれば世界平和が訪れるといわんばかりの キャッチコピーに違和感を覚えるのは私だけではないと思う。 核兵器の廃絶を願う気持ちは一緒なだけに、このキャッチコピーが 残念に思えて仕方が無い。 もっと単刀直入に「核兵器廃絶を!」とだけ訴えかけた方が 説得力があるように思うのだが。
スーパーカーブームだったころ、私は小学生だった。 ランボルギーニ・カウンタックが一番のお気に入り。 ランチャ・ストラトスも良かった。 ロータス・ヨーロッパなんてのもかっこよかったな。 ポルシェは正直かっこいいとは思わなかった。 フェラーリは、前後のオーバーハングが長くてかっこ悪い。 デ・トマソ・パンテーラは名前が面白い。
などなどなど・・・
そんな風に考えてみると、私は、どうも前後のオーバー ハングが短いクルマが好きなのかも知れない。 そうそう、今でも前後のオーバーハングは短い方が かっこよく見える。
だいたい、機能的に考えるとオーバーハングは短い 方が良いに決まってる(決まってる?)。 モーメントが小さくなるから、曲がりやすい。
ところでスーパーカーってなに? スーパーカーの定義なんてのがあったりしたが、 今にして思えばどうなのよ?って感じだし。
ミッドシップエンジンがスーパーカー? でもポルシェはリアエンジン。じゃコンテッサもスーパーカー? コンテッサは日本GPで優勝だってしてるんだぞ!? フロントエンジンはスーパーカーじゃないの? おいらに言わせたらフェラーリのデイトナだって十分スーパーカー。 あ、BMWもスーパーカー消しゴムの中に入ってた。
ってことはエンジンの搭載位置は関係ないんだな。
では、馬力や排気量が大きいこと? それとも価格が高いこと? でもライトウェイトスポーツカーもスーパーカー写真の中に入って いたぞ?ロータスエランとか。
う〜む、結局、ランボルギーニやフェラーリやポルシェやロータスなど そう言うヨーロッパのスポーツカーメーカーのクルマならなんでも良いのか?
そうだ、トヨタ2000GTもスーパーカー消しゴムに入ってた。 おぉ、ヨーロッパのメーカーに限らないんだな。
あれ? でも、コルベットやトランザムは入っていなかったような気が・・・ アメリカのクルマって、いったい・・・
フジテレビの親会社はニッポン放送である。 しかし会社の規模はフジテレビの方が大きい。 いや、そればかりか、世間に対する影響力もこのご時世、 ラジオよりはテレビの方が大きいだろう。
で、あればフジテレビの方が親会社となってもおかしくはない。 世間に対する影響力がもっとも大きい会社が、巨大なフジサンケイ グループのトップに立つほうが自然だとさえ考えられる。
そこで、フジテレビ(フジサンケイグループ)は考えた。 ニッポン放送の株式をフジテレビが大量に保有することで頂点に 君臨する。
おなじころ、まったく別のところで同じことを考えた企業があった。
ライブドアである。 インターネットと言うメディアを通じて急成長した会社だ。 いまやインターネットは、テレビに匹敵、あるいはテレビ以上の 影響力を世間に対してもっている。 で、あればインターネットを基幹事業としているライブドアグループの 傘下にテレビ会社が入っていてもおかしくない。 むしろ、今後の情報産業としてはインターネットを中心にテレビ・ ラジオ・新聞・書籍などを取り込んで発展していくのが自然である。
そこで、ライブドアグループ(ホリエモン)は考えた。 ニッポン放送の株式をライブドアが大量に保有することで頂点に 君臨する。
フジテレビはTOBという手法を取った。 つまり、ニッポン放送の株主に呼びかけて持ち株を譲ってくださいと お願いするのだ。 ライブドアは一般市場で売りに出されている株を片っ端から買い上げた。
TOBでフジテレビに株を売るより市場でライブドアに売った方が 得だと考えた株主が多かったようで、結果はライブドアの勝ち。
だがしかし、フジテレビも負けてはいなかった。 こう言う形での企業買収になれていない株主たちはライブドアの やり方に反感を覚えたのだろう。あえて安い値段でフジテレビに 株式を売った。 そのお陰でフジテレビは拒否権をからくも確保した。
ライブドアとしては抵抗があることは「想定していたこと」であろう。 フジテレビとしてはまさかライブドアがこのような行動にでることは 「想定外のこと」であろう。 そもそもTOBはほとんど世間の話題になることもなく終了する はずだったに違いない。
戦いはまだまだ続きそうだ。
いずれにしても古い風と新しい風の戦いだ。 フジテレビはどんどん新しいものを取り入れていく若い企業だと 思っていたが、そうでもないようだ。
個人的には、最近のテレビは昔ほど面白くない。 特にフジテレビは、私の中でナンバー1のテレビ局だったが 最近は一番冴えないテレビ局に成り下がっている。 ちなみに、私の中でのランキングは4、6、1、10、12、8。 あえて言えば12と8はほぼ同ランク、2(ビデオ)が、10の 前に入る。
ライブドアの肩を持つわけではない。 ライブドアが親会社になろうが、なかろうが、これを機会に メディア業界にあたらしい風を吹き込み、また、以前のような 魅力あるテレビ局になって欲しい。 ・・・いや、ラジオ局の話だったか?
2005年03月04日(金) |
ハードボイルドとS氏 |
S氏はどこでも自動ドアの開発をついに成し遂げた。 S氏としては異例の1ヶ月もの時間を要した。 もちろんその中には実験に失敗して南の国や 北の大地からの移動時間も含まれているが、S氏の 発明としては過去最高の開発期間である。
S氏はどこでも自動ドアで金儲けをしよう などとは思いもつかなかった。 なにしろ通勤を楽にしたかっただけである。 その目的さえ達成できれば、S氏としては十分であった。
ところが一般的にはそうは思われない。 もし、どこでも自動ドアが売り出されたら、 自動車は不要、電車も不要、飛行機だって、 宇宙船だって不要になってしまう。 もちろん、道路も、線路も、空港も、ビジネスホテルも不要だ。 産業界に与える影響は重大だ。
鍵なんかもまったく意味をなさなくなる。 どんなに鍵をかけてもどこでも自動ドアを使えば すぐに侵入できてしまう。 不法入国なんかもし放題だ。 犯罪業界には大歓迎だ。
産業界はなんとか業界を守ろうと、あの手この手でS氏に 揺さぶりをかけてきた。 犯罪業界もあの手この手でS氏に脅しをかけてきた。 その都度S氏はどこでも自動ドアでかわしてきた。
S氏はまるで犯罪者になった気分だった。 そうなると犯罪業界の味方になりたくなってしまう。 S氏は犯罪業界の大ボスに会うことにした。
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朝、黒塗りのショーファードリブンのリムジンがS氏宅前に停止した。 黒いサングラスに黒服の男二人が降り立った。 ワイシャツまで黒いのだ。 まるでカラスのように真っ黒だ。 無表情だが、彼らの周りの空気はピリピリと張り詰めている様だった。 足を肩幅に開き、両手は後ろに廻して微動だにしない。
S氏の家の玄関が開くのを確認するとカラスの一人が後部ドアを開けた。 動きに無駄が感じられない。 S氏が近づくとカラスはだまってS氏を止めた。 S氏は無意識に両手を挙げた。 カラスの一人が念入りな身体検査を行った後、もう一人にうなずく。 そのカラスはクルマの中に向かってうなずきかけた。
すると開いたドアの奥から「乗せろ」と低いがよく通る声が聞こえた。 S氏がクルマに入って、後部座席に座った。 となりに初老の紳士が座っていた。 すると後から乗り込んできたカラスが「お前は向こうだ」と言う。 指差した方向を見ると後部座席と向かい合わせに座席があった。 こんなクルマは初めて乗った。
屈強な体格のカラスに挟まれて座ると、身動きが出来なくなった。 非常に息苦しかったので、座りなおすふりをして身体をゆすった。 両隣のカラスたちが気がついてスペースを空けてくれるかと思ったのだが 逆に両側から押さえつけられて、余計に息苦しくなったのであきらめた。
クルマが静かに動き出した。 初老の紳士が話し掛けてきた。 「なかなかすごい発明をしたようだね。 穏やかで、親しみのこもったしゃべりかただ。 「ほかにもなにかすごいものを発明しているのかな?
「あ、は、はい。クモ型ロボットとか、好きな夢を見る装置とか
「ほう、そうか、すごいじゃないか。 言葉とは裏腹にS氏の発明にはまったく興味を示している様子はない。
「社会には表と裏がある 紳士は遠くを見ながら唐突に話題を変えた。
「裏社会をどうおもうかね? S氏は必死でどう答えるか考えた。 「裏社会は一般に悪いことばかりしていると思われている 紳士はS氏の回答など待っていなかったかのように話を続けた。 「たしかに悪いことばかりしている 紳士は心なしか寂しげな目でクルマの外を眺めた。 クルマは非常に静かに走っている。 「表の社会では悪いことは犯罪だ 紳士は両手を軽く広げて、呆れた様子を見せた。 「表の社会で重要な地位にいるものは悪いことなどできない 「だから表の社会の大物は汚い仕事をすべて裏に持ち込む 「悪いことをしていない大物などこの世界には一人もいない 「たまに悪いことをして掴まる大物政治家もいる 紳士は皮肉な笑いを浮かべた 「なぜか、判るかね S氏は話の続きを待った。 「判らないようだね どうやら今度は回答が必要だったようだ。
沈黙が流れる。 「そ、それは・・・ S氏がしゃべろうとすると紳士が手で制した。 「裏社会を裏切るからだ
それきり紳士は黙り込んでしまった。
クルマは滑るようにスムースに走っている。 見慣れた町並みだが、このクルマから見るとまったくの別世界のようだ。 これが裏社会なのだろうか? いや、それにしては明るくそしてイキイキとして感じられる。 クルマのせいだろうか? このクルマのように、時が静か流れていく。
「表社会は裏社会を土台にしてなりたっている 紳士の声にS氏は現実の世界に引き戻された。
「表社会にいるとそれは見えないだろう 「例えるならば・・・ 紳士はそこで人差し指を立てた。
「高い所から見えるものも、低い所からは見えないようなものだ
「土台である裏社会が秩序を保てなくなると、表社会はどうなる 紳士はS氏の目を覗き込む。 「あっという間に崩れ落ちるだろう 「我々は表社会を維持するために裏で働いているのだ 「私は表の社会では出来ない、汚い仕事をたくさんこなしてきた 「だからこそ裏社会のボスの座に付けたのだ ボスは心なしか得意げに見えた。
「お前の作ったものは、裏社会の秩序を乱すことになる 大ボスの目つきが鋭くなった。 恐ろしい。 S氏は背筋が凍る思いだった。 「あの装置があれば表社会の連中にも裏の仕事が簡単にできてしまう 「そうなればこの世の中はおしまいだ 「言いたいことは判るな 大ボスは迫力のある声で言った。 「は、はい S氏は思わず答えた。
「この世界を守るためには仕方がないんだ 大ボスは静かに言った。 「我々を恨むなよ S氏にはなにが「仕方のないこと」なのかまったく判らなかったので 恨みようがなかった。 まさか自分は殺されるのでは?と思った。
大ボスはまたもとの柔和な顔つきに戻った。 「お前との会話はなかなか楽しい S氏はほとんどなにもしゃべっていなかったが、反論はしなかった。 「次は私の家に招待しよう
S氏がなにか答えようとすると、カラスがドアを開けた。 クルマはいつのまにかS氏の家の前に着いていたようだった。
S氏はカラスに押し出されるようにクルマから降りた。
どこでも自動ドアはみごとなまでに破壊されていた。 家の中もめちゃくちゃに荒らされている。 その中でどこでも自動ドアの図面だけが燃やされていた。 S氏は、なにが「仕方のないこと」だったのか理解した。
そして、翌日S氏はさらに進化したどこでも自動ドアを作り上げたのだった。
S氏はどこでも自動ドアの改良を考えていた。 どこでも自動ドアと言うのは数日前に開発したものだが、 大きな欠点があった。ドアを通り抜ければどこでも好きな ところに行けるのだが、行った先にどこでも自動ドアはない。 つまり帰りは電車か飛行機を使わなければならないことに なる。切符は片道になるので往復割引も効かない。
とにかくどこでも自動ドアが、目的地に一緒に移動して くれればいいのだが、ドアの開口部よりもどこでも自動 ドアの方が大きいのでその中を通すことは無理だ。
そこでS氏はドア枠を大きくすることを考えついた。
どこでも自動ドアは、ドアとドアの枠と制御板から成り 立っている。ドアにはいろいろな装置が付いていて とても重たいため自動ドアとなっている。ドア枠には ドアの部分の時空を曲げて直接目的地に繋げるための 装置が取り付けてある。
ドアはドア枠が時空を曲げる際のいろんな電磁波などを 防御するための仕掛けがついているのだが、引き戸タイプ になっていて、引き戸を開けたときにドアが収まる部分に はそれらの仕掛けは付いていない。そこで、その部分にも その仕掛けを追加し、ドア枠をそれより大きくするのだ。
どこでも自動ドアはとても大掛かりな装置なので、どこでも 自動ドア自体を簡単に動かせるように油圧で押し出す装置も 取り付けた。
S氏は完成したどこでも自動ドアをさっそく試してみる ことにした。
せっかくなので、目的地は暖かい地方がいいだろう。 S氏は常夏の島を目的地にセットした。 ドアの前に立つと自動ドアが開いた。 椰子の木や南国の花々、まばゆい太陽の光が目に入った。 S氏はコートを脱いで夏らしい格好でドアを通り抜けた。 リモコンのスイッチを押すとドアが油圧でこちら側に移動 してきた。成功!
S氏がドアから離れると自動ドアが閉まった。 さて、これからどこへ行こう。 まずは海だな。 S氏は海へ向かって歩こうとした。 どこでも自動ドアはどうしよう・・・とてもじゃないが 押して歩くわけには行かない。クレーンでもないと持ち上げ られないほど重たいのだ。
どうせ、盗まれることはないだろう。 S氏はそのまま海へ行こうとすると、警官がやってきた。 その警官は英語でS氏をまくしたてるのだが、言っていることが よく判らない。ジェスチャー交じりでようやく「こんなものを 道路の真中に置いていったら通行の邪魔だ」と言っているようだった。
S氏は仕方なく、どこでも自動ドアを使って一旦家に帰ることにした。 今度は小型化して持ち運べるようにしなくては。 なんなら四つんばいになってやっと通れるくらいのサイズだって十分だ。
そんなことを考えながらS氏は目的地を自宅にセットしドアを開けた。 しかし、ドアの向こうに家はなかった。 それどころか、今いる場所のままである。 時空がまったく曲げられていないのだ。
電源? いや、そんなこともあろうかと燃料電池で動くようにしてあるし、 燃料を確認すると満タンに入っている。 S氏はもう一度どこでも自動ドアをチェックした。
・・・ドア枠?
そう、どこでも自動ドアはドア枠内を移動してこちらに来たが ドア枠はドア枠の中を通りぬけることは出来ない。
S氏は結局、往復割引の効かない片道の飛行機の切符を買うことに なるのだった。
S氏はどこでも自動ドア2号の開発をしようと思った。 1号は大失敗だったからだ。
なぜなら、どこにでも行くことは出来るのだが、 ドア自体は移動しないのだ。つまりドアは元の 場所に置いてくることになるので、帰るときには ドアを使うことが出来ないのだ。
S氏は2号の構想を練りながら、それにしても・・・ と、思った。
ドアのこちら側から移動したい場所をセットし ドアを開ける分には、なんの違和感もないのだが 向こう側どうなっているのだろう。
なにもないところに突然ドアが現れるのだろうか? そんなことが起こったら、その場にいた人はびっくり してしまうだろう。
S氏は実験してみることにした。 移動先をドアのこちら側にセットしてみた。 そして、後ろを向いたまま、ドアを開いた。 すると目の前で玄関の空間が突然割れるようにして、 空間に穴があいた。そしてその穴の奥には自分が 今いる玄関ホールがある。そしてそこにはS氏の 後ろ姿があった。
じ、自分が二人いる・・・
さらに驚いたことにその先にはやはり空間に穴が空いて 玄関ホールがあり、もう一人自分がいる。そしてその先には・・・
振り返ると、ドアの外にも玄関ホールがあり、そこに自分が 立っている。さらにその先にもドアがあり、さらにその先にも・・・
まるで向かい合わせにした鏡の間にいるようだった。 どうやら、無限に繋がるループができてしまったようだ。
S氏は自分に話し掛けてみようとドアの外にでて、玄関ホールに 入った。すると、ドアの向こうの玄関ホールにいた自分も同じ ようにもう一つさきのドアの向こうに出て行った。 S氏は自分を追いかけるようにドアをいくつか通りこした。 まるで鏡の世界に入り込んでいくようで不思議な感じがした。
S氏はいくつドアを通り越したか判らなくなってしまった。 自分はほんとうの自分のいるべき場所に戻れるのか不安になってきた。 S氏は立ち止まって、行くか戻るか考えた。
やはり戻ろう。 もとの場所に戻った方がよい。
S氏が引き返そうとしたそのとき、自動ドアが閉まってしまった。 S氏は悪魔に呪われたかのようなめまいに襲われた。
も、戻れなくなってしまった・・・
S氏は冷静になって考えようと努力した。 S氏がセットした行き先は、自分の家の玄関ホールである。 したがって、ドアを通り抜けた先はもとの自分の家の玄関ホールである。 それは何回ドアを通り抜けても変わりない。 たまたま、向かい合わせにおいた鏡のなかのように見えただけで鏡の 中に入ったわけではない。 つまり、ここは自分の家の玄関ホールであって、鏡の中でも異次元の 世界でもなんでもないのだ。
そこまで考えてS氏はやっと落ち着きを取り戻した。
しかし、S氏がいつのまにか左利きになっていたことは、全てが逆の 世界では気がつきようがなかったが、どことなく、違和感を感じるS氏 であった。
もう、2ヶ月も前の話だが、小学校2年生の姪の冬休みを利用して 妹が姪たちを連れて実家に帰省した。 お正月に実家に帰った私は、姪が冬休みの宿題に作文があり まだ書けていないと言う話を聞いた。 そこでさっそくお手伝いをした。
「冬休みにちばのばぁちゃんのうちにいきました。 もちろん、弟と妹も一緒です。 ばぁちゃんちに行ったらクリスマスプレゼントとして おっちゃんに「たまごっち」を買ってもらうつもりでした。
おっちゃんはなんでも買ってくれるあまあまなおじさんです。 最近は弟や妹とばかり遊んで私とはあまり遊んでくれないので せめてたまごっちくらい買ってもらおうと思いました。 でもどこに行っても売り切れでした。 仕方ないのでお年玉の代わりに買ってもらおうと思いました。 でもどこに行っても売り切れでした。 仕方ないので神戸に帰るときのお土産に買ってもらおうと思いました。 でもどこに行っても売り切れでした。 とても悲しかったです。
仕方ないのでお金でもらいました。 大事に貯金して将来もっと良いものを買おうと思います。」
一部脚色はしているものの、自分で言うのもなんだが、 なかなかよい出来である。 姪は喜んで採用してくれそうだったのに、妹に却下されてしまった。
何十年も生きてきて初の作文コンクール入賞のチャンスだったのに・・・
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