京のいけず日記

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2006年06月29日(木) ショートホープの似合う人!?

お葬式からの帰り、車の中から不思議なものを目にした。

路上に置かれた低いテーブルには煙草のカートンが山積みになっていた。
「たばこ値上がり。今のうちに買い置きしよう」の文字がぶら下げてある。

ツバ広の帽子を被って、折りたたみ椅子に座っている売り子さんは、
まるで浜辺の露天商のようで、ちょっと可笑しい。

値上がりで1日から軒並み300円台に突入するそうだ。
健康のため喫煙者が減る一方なのに、また値上げで、煙草屋さんも大変だ。

ちなみにうちの実家は煙草屋で、家族は私と姉を除きヘビースモーカーだった。
高齢の父一人の今は看板は上げているものの店を閉めているのと同じだ。

小学生の頃、慢性気管支炎と診断され病院通いをしたことがある。
たぶん、紫煙に囲まれた環境だからだろう。
親は咳き込む子どもの前でも煙草をふかしていた。
それをひどい、とは今も思わない。


先日、仕事場の某会場でヒト悶着があった。
会場となっているビルは全館禁煙となっていて、喫煙場所はわずかに通用口周辺に決められている。所定外の場所で煙草を吸った、吸殻が捨ててあったと管理人さんからクレームがきた。

喫煙する受講生さんに質しても首を振るばかり。
繁華街に近く、多くの人が出入りするテナントビルだ。
誰が出入りするとも限らないのに、余りよく思われてないみたいだ。

ある人は仕方なくバス停のところで吸うのだという。備え付けの灰皿はあれど、そこでも吸わない人間からは疎まれているに違いない。

前の会場があったビルには喫煙ルームが設けてあった。
フロアの突き当たりにある、息が詰まりそうな、狭い愛想一つない部屋だった。
煙草がというより、その部屋の雰囲気そのものが健康に悪るそうだった。


煙草は健康に悪い。人の迷惑になる。煙草代も馬鹿にならない。
喫煙者はますます肩身が狭くなり、その数も減り続けるんだろうな。

私自身も、隣の席でバカスカやられると思わず席を変わりたくなる方だ。
本人が吸い込んでいるのは少しで、ほとんどの煙は外へ流れている。
おまけにその副流煙の方が体に良くないときている。
ポイ捨てや、危ない歩き吸いなど、まだまだマナーの悪い人がいる。

それでも。 何でかなぁ…。 たぶん育った環境のせいか。
まるで健康の加害者のように目くじら立てて喫煙を嫌う気にはなれない。
遮断、隔離してしまうようなやり方の方が異様に思える。

若い頃から煙草、酒、珈琲ともに止められなかった父母は、母は88で往生。
父は、今でこそ健康を害しているが、それぞれ量は減ったものの現役だ。
そこそこに長生きをし、好きなことを続け、ある意味羨ましい人生だ。

健康を害するのはもちろん煙草だけじゃない。
飽食の現代の食生活や、楽に流れる生活環境の影響の方が多大だろう。
高齢化というが、今の人が昔の人ほど自分の意志で長生きするとは思えない。

煙草は確かに体には良くなさそうだ。
だけど。それで救われてきたものも、また多いはずだ。
喫煙者、禁煙者、双方ともにもう少し優しくなれないだろうかと思う。
誰にでも拠り所が必要で、それは良いとか悪いとかそういうのとは別だと思う。


落書き絵タイトルのショートホープ? 
昔からある煙草の名前です。

何となく、この煙草好きなんですよ。
吸わないのにね。

富士、憩、わかば、ひびき、エコー、チェリー、ハイライト、ゴールデンバット…。
ざっと名前が浮かんできます。
子どもの頃の記憶ってすごいですね。

← 近藤さん達の時代はキセルですよね。
近藤さんのイメージは何となく
憩(いこい)か、エコーって感じ?(笑)

んで。彼の人はショートホープ♪
…煙草やったのかなぁ。歳三さん。


2006年06月25日(日) 口に出た「ウチ」

「うちの母の時には来てくれなかった」

ダンナの妹さんの嫁ぎ先で不幸があった。
妹の義母さんは80を越す。日頃の付き合いどころか顔もよく知らない。

子ども達に学校を休ませ、葬儀はもちろん焼き場まで…。と。
ダンナが当たり前のように言い出した時、思わず返した私の言葉。

え?
何言ってんのよ。

突いて出た自分の言葉に唖然とする。

年相応の往生とはいえ、おまえ、ふつう先に、
大変やったんやねぇ… 何か手伝う事はないか… とは言わないのか。

2年前の母の葬儀の時。
義母と妹さんは参ってくれたが、ダンナさんと、子ども達は来なかった。
そりゃ。嫁さんの実家のことだもんな。
そんなもんでしょと思っていた。

今回は立場が逆になって、だから腹が立つのか。
そんな話じゃないだろ。おまえ。

頭では分かっていても。
こんな時に出てくる、どこかで意識している、互いのウチとヨソ。
お互い、張り合うような家柄でもないが…。
夫婦は他人の始まりなのだ。まして。それぞれのつながりといえば。

嫁いだ先のご主人よりも、兄を頼りにしている妹さん。
私と結婚する前からずっとこういう付き合いだったんだろう。

ダンナに悪い事を言ったなと思いつつ。素直になれない。
請負の仕事を休むのは大変なんだとその段取りを考えている。
喪服はクリーニングに出したっけと考える。
私が死んだら葬式なんかしなくたっていいやと考える。


落書き絵相変わらず、なんと心が貧しいことか。

冴えない梅雨空のごとく、ますます自己嫌悪に陥りそう…。やっぱり情が欠落しているのか。
つまんないニンゲンだな。私。



先月来、疑心暗鬼の父に医者が余命を宣告した。
痛みが進んでくれば入院もやむなしと医者は穏やかに諭した。

今まで気が弱くて、立ち向かうよりは、その場の状況から逃げてきた父。
見ない振りして自分を騙してきた父。
楽なほうに流れる父。
強くなくたっていいやん。最後まで逃げちゃえ。


2006年06月17日(土) 昼まで寝ていたい

阿呆な日記をいつも読んで下さってありがとうございます。
ここんとこまったく更新が出来ていません。

落書き絵

今日が終わればちょっと気分的に楽かな。
朝からとってもいいお天気だけれど
気持はブルー 体が重たい。
人と会うのが 笑顔でいるのが 面倒くさい私。

しょうがないなぁ…。仕事だ。頑張って行ってきますか。
みなさんも良い週末を。


2006年06月11日(日) どろろ〜ん

落書き絵

仕事先からの連絡があるので、よほど疲れていてもパソコンを立ち上げメールチェックをしない日はない。

日記に書くネタがなくても、お気に入りの日記やブログに目を通さない日はない。

何を見る、知るわけでもない日でも、垂れ流しのテレビのように一日に一度はネットで時間をつぶしている。


それが。ここんとこMyパソは娘に預けたままで、夜は泥のように眠ってしまう。

カレンダーの日が変わらないうちに、家族の誰よりも先に二階へあがる。
寝室の布団の中で寝ることじたいが珍しいというのに。


目覚めて一日動き回って疲れのままに寝てしまう日々。
うだうだと何の役にも立たない慰めの思いを巡らせている日々よりも、
これはこれで健康的なんだろうか。

…不健康でもいい。非生産的でもいい。くだらなくたっていい。
ひとりになりたい。無駄に時間を食いつぶしたい。

餓鬼。

ああ。もうこんな時間。始動。


2006年06月07日(水) マジメ家族の水曜日

今朝目が覚めたら玄関の鍵が開けたままだった。
昨夜、仕事を持ち帰ってきたダンナは開ける事もなく朝まで寝てしまった。
少し休んでから台所を片付けるつもりだったが、朝までそのままだった。

今朝5時過ぎにご飯をしかけ、お弁当を作る。
いったん寝床から這い出してきた娘二人は、一階の茶の間でまた寝ている。

落書き絵

まだ水曜日。先は長い…


なんだかなぁ。みんな疲れ気味…。 
このところ蒸し暑さが増してきたせいか。
今週末も仕事、地域の行事、日曜参観、部活、それぞれ予定が入っている。

今日は何をしようか。
一日ぼおぅとしてダラダラ無駄に暮らす。そんな日が必要なんだろな。

「目が覚めたら(夕方の)6時でした」
と訓練を休んで、次の日あっけからんと話していた若い受講生さんのように。

たまには「体調が…」と家族みんなでズル休みでもするか。
サボリ。手抜き。甘える…。 Sako は得意なんだけどね (^-^;)
え? 疲れの原因… 私だったりして?


2006年06月03日(土) ぐらぐら ふにゃり

午後から仕事先でミーティングがあった。
産休で休んでいた女の子が赤ちゃんを連れて来ていた。
生後約2ヶ月の赤ちゃんを抱っこさせてもらう。

落書き絵おっとっとと。
ぐらぐら ふにゃり。
首ががくんと
倒れそうでこわい。

腕にじんわり伝わる
赤ちゃんの体温

皺が残る
白くてちっちゃな
手の指。足の指。


自然に笑みが。目を細める私に、同僚が言った。
なに。「まるで、おばあちゃんの気分」だって?
失礼な。まだそんな歳じゃないぞ。

子育てというプレッシャーがないだけ、余計に可愛く思うのかもしれない。
あるいは歳を取るに従って、命を愛しく思うのかもしれない。

歩きながら揺らしていると一人前にあくびをした。
そろそろお母さんのところへ戻ろうか。

ニコニコとその様子を眺めている彼女に、目線を送り、近寄った。

さぁ。お母さんと交代しましょ。
可愛い赤ちゃん、お返ししますよ。

ところが。彼女の手はコーヒーカップを持ったまま。
おいおい…。いつまで子守をさせる気だ。

あのさ。もう寝るんじゃないかなぁ(だから抱けよ。タッチ交代)

しばらくして、彼女はようやくスリングを出してきた。
ニコニコしながら、ペロリと舌を出したような気がしたのは気のせいか。

お母さんの腕の中に戻る、いつもの重み。

そうだよね。
こちらは可愛い、可愛いでこと済むが、彼女にとっては、それが日常。

17年前の初めての出産。一人目の育児。
双方のジジババの手もあてにできず、ダンナは仕事。
可愛いと思う余裕もなく、赤ん坊と二人煮詰まっていた日々を思い出す。

がんばってね。お母さん。
多くの手。みんなに祝福されて良かったね、赤ちゃん。


2006年06月02日(金) 土方さんのフィギュア…

という話題が、いつも読んでいるお気に入りのブログさんに載っていました。

コメントの投稿を読みながら、大河放映が始まる前にうっかり書き込んだ某BBSの反応を思い出しました。ネット上のコミニュケーションって難しいですね。

誰とも波風立てぬようになら一切の思いを大事に封じ込めばいい。
だけど。それでは窒息してしまう。

ならば先手で、同好、絶賛以外一切遮断の防護壁を張る。
好きな人だけが読めばいい。読んで不愉快に思うあんたの方が悪いのだ。

サイトの説明は確かに必要かも知れないが…。
そういう言い切り方も好きじゃない。

風通しの良い、善意の場所であってほしい。…と思うのは甘いのか。
と思いつつアダルトサイトの書き込みにウンザリしている。


フィギュア写真フィギュア写真

フィギュア写真
五稜郭タワーで購入しました。
お気に入りの土方さんのフィギュアです。

100円玉にも乗れるような、
ずんぐりムックリの馬ヅラ顔土方さん。
…などと書くと怒られるのかな?

ケータイに付けていたマスコット人形も
とうとう剥げてしまったので、
久々に壬生寺近くに行ってみようかな。
竹の子のように生まれたアンテナショップ
どこへ消えたんでしょうね。淋しい…。




ところで。実は私もそのブログの書き手さん同様、大河で新選組をやってくれたこと、山本耕史さんが土方歳三を熱演してくれたことには感謝しつつも…。
山本=土方、最高の土方役者という図式は頭に浮かばない。

無名の若い俳優さんがやったとしても作品が良ければ素敵だったと思う。
周囲が土方のイメージにいつまでもとらわれているのは、若い山本さんにとってもプレッシャーにならないのかな。

私にとって土方は。
好きだった「新選組血風録」当時の栗塚=土方でもない。
土方はやっぱり =土方歳三その人だ。


同じ空にある月を見上げて人はそれぞれに思う。
ウサギに見える者。クレーターを数える者。ただ美しいと思う人…。

どうにかして手に掴みたいと様々な天体望遠鏡を買ったけれど…。
ずっと月とはまったく違うものを見て、勝手に彩色した妄想の海で遊んでいる。
たぶん。そうなんでしょね? 生きていた土方歳三さん。


2006年06月01日(木) メモリアル3 − 魂 −

母の手の写真2004年6月1日 PM11:05 自宅にて 母 永眠 87歳 

魂はどこへ還るのか
それとも全て無に還るのか

私が帰った 2時間後
兄が来る 30分前
泊まる仕度をしに帰っていた姉が出直して来た 1時間前
母は 父と二人の時に静かに逝ってしまった

あと2時間遅ければ
あと30分、1時間、早ければ

悔やんでも 詮無いこと

まもなく 母は骨となる
白い煙となって空へ昇っていく

変わりない姿に そんなつもりもなくて
帰り際、写した 母の最後の写真 

掌 

  (2004.6.1の日記より)



母の命日の前日、父の顔を見に実家へ寄った。
相変わらず、父は裏の老人会所へ囲碁を打ちに行っているようだ。
そんな元気がまだあれば幸いと思うが、それは普段父と接しないお気楽者の言う事で。二日置きに通ってくる姉には、つい怒ってしまいそうな弱気な愚痴をこぼすらしい。

そのくせ病院へは行こうとしない。痛いと言って病院へ行って、そのまま家に戻れなくなることを恐れているのだ。

姉の話を聞き、仕事が入っていたので、父の帰りを待たずに引き上げた。
残念と思う反面、気弱な父の顔を見ずにすむことに、どこかホッとしている自分を感じる。

目を瞑っている間に時間がこぼれていく。
この臆病者。薄情者。逃げても無駄だ。

おっと。
仏壇に手を合わせてくるのを忘れてしまった。

相変わらず、こんな奴です。おっかさん。


Sako