京のいけず日記

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2004年10月28日(木) HEROの話のはずが…(新選組! 41回目の妄感)

やっと。撮りぱなしにしていたビデオ「HERO」を見ました。

派手な格闘シーンばかりが目について、すっかりアクション映画だと思っていたのですが、違いましたねえ。 何とも深い…映画です。

折り重なるストーリー。凝った構成。観念的な世界が印象的でした。色の用い方、鮮やかな映像美、スケールの大きさにも圧巻されます。

ラストシーン。暗殺者に対して処刑の号令を、と、皇帝に迫る側近達の大音声。意にそぐわず、支配者であるがために、苦渋の顔で号令を下す皇帝。

矢面に向かい、平然と運命を受け入れる主人公。かたや、もう一人の主人公は、自らの志のために、かわせる剣を捨て恋人に刺されてしまう…。

ぐっときます。また、雨あられと、放たれる矢の量がすごい。

大義に生きて、死んで往く男たち。ほんまにあほやねん。ええかっこしい。かっこ付けて死んだらあかん。うちは女やし、心のままに生きるの。

若い頃はウーマンリブのはしりの時代で、男やし、女やし、ていう考え方が嫌いやった。何で女は男のように生きたらあかんねん、て、よう思ってた。

昔「11人いる」て漫画があって。(モトちゃん作♪)で。その中に、ある年齢までは性別がなくて、年齢に達すると、自分で性を選べるという体の、やんちゃな可愛い宇宙人?が登場します(…な、名前忘れた〜。なんだっけ)
実は、こういうのにすごく憧れていた。

ただ、そうなったら、たぶん、好きな人と、同性で、同じ仲間で、友達としてずっと側にいるか、恋人として過ごすか、すっごく迷っただろうなぁ。

うん?もし選べるなら?そやな。やっぱり…。うちは男になって歳三さんのそばにいたい。同じように呼吸がしたい。守りたい。

 …HEROが…なんで、そっちにいくねん。では、以下、その感想を。


------ ● 新選組!第41回目の妄想的感想 「観柳斎、転落」● ------

演出:小林大児

ひじ枕してる、ちょっと怖い歳三さん

へこむ観柳斎に「甘えるな」という一喝シーンがあるんだけど。
こんな格好した歳三さんにボソっと言われてみたかったりして…えへへ
怖くて変な顔…。またまた失敗作。


「勝ちゃんッ!」 「歳ッ!」 ヒシッ。 バンバン。
俺達、ご直参、ついに武士になれたぞ、と、ひしっと抱き合い喜ぶ二人。
このコミカルな冒頭シーンを除いては何ともやりきれない回でした。


★武田観柳斎の最期

時流に乗り遅れ、組の中で存在価値、居場所を失っていく…、永沼流兵法の軍師、武田観柳斎。ドラマの中では自己顕示欲、保身欲の強い、嫌な男として描かれている。

その観柳斎の最期を、三谷さんは、土壇場で、薩摩藩への裏切り行為を思い止めたり、自分が原因で死んでいった河合の墓参りをしたり…と、最後で救っている。

そして救ったかに見せておいて、最後は、現実は皮肉なもんだとばかり、観柳斎ばかりか、彼の再生を認めた近藤や、土方をも暗い淵へ突き落とす。

人情モノは好きなのに、何ともやりきれない。後味が苦い。
観柳斎役の八嶋さんも好きだし、一人一人登場人物を拾い上げていく三谷さんも好きだけど、…もっとドライに描いてくれた方が良かった、と思った。

観柳斎の美談がお手軽で何となく中途半端な気がした。こういうラストを持ってくるなら、コミカルな役どころばかりでなく、もっと観柳斎という男を、もう少し描いてほしかった。そしたら、胸に熱く迫ったと思う。
(生意気な感想ですみませんです)


★直参取立て

慶応3年6月。晴れて直参に。でも、その半年後には王政復古になって、幕府は瓦解しちゃうの。

落ちるはずもない不良手形の乱発、あとさき考えない大盤振る舞い、政府首脳…じゃない、幕府要人は何を考えてんだか。

だけど。そんな背景があっても、内情が分かっていても、近藤さんや、土方たちは純粋に嬉しかったんだろうね。

俺たち、とうとう武士と呼ばれるようになったな、って。

もっと大きな土俵の上で喧嘩が出来るぜ、とか。肩書きが何ンぼのもんだ、なんて。漫画や小説のようにカッコ良く言ってくれたりしたらいいけれど。

きっと。ええかっこしいの歳三さんも、出世して、肩書きもらって、得意満面だったんじゃないかなぁ。でも。それでいいもん。 この分かりやすさ!
できるなら、単純明快に生きたいね。


★照英・島田魁さん
照英さん、なかなかいいですねー。大きな照英さんの背に、背負われている山本歳三さんの姿、見たいなー♪


★今週の香取勇さん
観柳斎に降格を告げるにあたり。
「これ以上、あなたへのあたりが強くなるのを防ぐためだ」

うーむ。なるほど。そういう風にいうのか。香取勇さんのセリフには毎回感心します。人心をつくのが上手いなぁ。いやぁ。時々、ズルイなんて思ったりもしますがね。 (^_^.)

★今週の山本歳三さん
亡くなった観柳斎の骸のそばで、うなだれている土方。
「もうこれで最後にしような」という近藤に、頷く表情が切なかったです。


西郷どん、坂本竜馬が、日本を憂い、駆け引きしているシーンのあとで、かたや、こちらを見れば観柳斎…。相変わらずの内紛劇。この対照的な絵。故意的なんでしょね。やりきれなさに、余計に愛情を感じてしまいます。


で。この日記を書いてる、実は日曜日。油小路の決闘ですね。新聞の予告欄見ていたら、大石君、今回も大活躍らしい。伊東らの行動も面白そうな話になっていますが…。 はて。どんなもんじゃろほい。楽しみ♪


2004年10月26日(火) 近頃の本屋さん

いつもと違う歳三さんの顔来月から始まる仕事が決定。
さっそく打ち合わせの日が決まった。

派遣とは別に、お世話になっている
仕事先はやはり大切にしたい。
フルと夜コマと土曜日と…。
2月までまた忙しくなるなぁ。

体力持つだろうか。
自分の年齢をふと考えてしまう。

家人が寝静まった深夜、
← こんなことをして遊んでいる
アホな体力はあるというのに。

塾帰りの娘に「お母さん、絵柄変わってへん?」と冷やかされた。
やっぱり変か…?ええやん。ほっとけ。

あーあぁ。ますます精神年齢だけは
低下中。

受験生の母! 分別のある大人!!
こらっ、しっかりやれよ。自分。


今日、仕事帰りによく立ち寄る本屋へ行ったら「新選組コーナー」が無くなっていた。代わりに今度は「義経コーナー」来年も京都商戦おそるべしね。

新選組はまた書棚の隅かぁ…。新作書下ろしや、文庫化のラッシュ、ほんま、いい一年やったねえ。(て、まだ終わってないぞ。大河は)

★通勤文庫 文庫じゃないものもありますが。

・幕末ガルトネル事件異聞 箱館売ります 富樫倫太郎 
 実業之日本社刊 ハードカバー @1900

エンピツ作家さんの日記で知って、面白そうなので探しました。
幕末の箱館が舞台。広大な土地をめぐるプロシア人ガルトネル兄弟と、その陰にうごめくロシアの陰謀。その陰謀を、主人公らと共に阻止しようする土方歳三の活躍が痛快!話の筋にどんどん引っ張られる。惜しむらくは、話の展開を忘れるまで、しばらく再読はしないだろうな、というぐらい。


・土方歳三、沖田総司全書簡集 新人物往来社刊

読むものがなくなると、こういうものを引っ張り出してきます。偽りのない、本人の遺品。歳三さんの字だい。古文がスラスラと読めるといいのになぁ。一通、一通、どんな表情で書いてたんだろう。うふふ。


でも、通勤文庫には重いし、ちょっと不向き。何で、こんな本をバッグに。

・伊賀者始末 戸部新十郎 廣済堂文庫 @638

戸部さんの時代小説結構好きです。淡々として、ウエット感がなくて、おいしい場面では、もっと突っ込んで〜、などと自分勝手に思ったり。この渇きがいいのかもしれません。

新選組ものなら「総司はひとり」と「総司残英抄」。いいですよ。戸部さんの新作が望めないのが悲しいです。


で。このあと忍者続きで、山田風太郎の本をまた買ってしまいました。

話が面白くて、気軽に読めて、通勤文庫には最適ですもん。面白いといえば、今更ですが、吉川英治の宮本武蔵も一気に読めましたね。

そーいえば、「バガボンド」は、まだ始まらないんでしょうか。宮本武蔵といえば、司馬遼太郎も書いています。でも、これ司馬さんの作品だよね、と思うぐらい冷たい感じ。好き嫌いがあるのかな。何だか面白いですね。

ぼちぼち、旬の、好きな作家さんを開拓したいのだけど、臆病で、中々、手が出ません。はまると隅から隅まで読みつくす方なので、いっぱい出版している作家さんがいいな。誰か、夢中になれる作家さんいないかなぁ…。

最近はまた司馬遼太郎でも読み返そうかと思ってます。いっぱいあるもん。司馬さんのは筋も面白いけれど、文に色気?があって飽きませんね。


最後に「コンビニ書店」が面白いです。古い漫画が廉価版で再販になっていたり。思わぬ文庫本が見つかったり。えとう乱星の「総司還らず」もコンビニで見つけましたっけ。なので、コンビニに行くと、本コーナーに立ち寄り、時々チェックしています。

この間、さいとうたかを、の、新選組を見つけて買いましたが、うーん。みんな同じ顔だぞ。これには閉口。どれが土方だーって感じ。 (^_^.)

「無用ノ介」「影狩り」(日光、月光、十兵衛さん)など好きで、昔、買い揃えて読んでいましたが、新選組にはちょっとガックリ。

ちなみにゴルゴ13変わりませんね。今お幾つですか?デューク東郷さん。


2004年10月24日(日) 衣替え(新選組!40回目の妄感)


冬支度。日曜日は本格的に衣替え。ついでに子ども服の整理をしました。

衣替え中の歳三小僧

(衣替え。のぶ姉に叱られている歳さん)
昔の人は質素で、堅実で、物をほんとに大切にしたんだろうな。


子どもはいいなぁ。小さくなった服は、置いておいても仕方がないので、余り未練もなく処分が出来る。私の服ときたら。また痩せたら着られるかも…、などと、何年タンスの肥やしにしていることか。

結婚前は7号!パールサイズ。それが今じゃ…。もう詐欺って感じ??


今週の「新選組!」は、いよいよ油小路の決闘。平助死んじゃうんですね。40回目は伊東の分離その発端劇でした。

------ ● 新選組!第40回目の妄想的感想 「平助の旅立ち」● ------

演出:清水一彦

前回の家茂に続いて、孝明帝の死。毒殺説もあるとか。政権交代にまつわる話は、今も、昔も、策謀が暗躍しおどろおどろしい。

★伊東甲子太郎が分派(脱退)を決意

私は、腹が立つことに、何故か土方歳三が好きなので、どうしても伊東甲子太郎は仇役という位置づけになる。でも、ほんとはね。伊東の方が格段に人物が上で、それも賢いとか、博識とかいう意味だけじゃなくて、人としても、穏やかで、誠実な人物ではなかったかと思う。

ドラマや小説ではよく悪いように書かれているけれど、志に燃え、入隊したものの、自分とは主義主張が違う。だから堂々と理由を話して、離脱する。筋はそれなりに通っていると思う。

近藤の暗殺を企てたともされるけれど、これだって。伊東達の篭っている寺に大砲をぶち込もう(未遂)などと(ほんまかどうか分かりませんが、歳三さんならやりかねないぞ?)子どもじみた執念で付け回さなかったら、去るものは追わず、であったなら、油小路の惨劇も、平助の死も、近藤の負傷も起きなかったのではと思う。

時代が傾き、明日もどうなるか分からない中で、隊をあげての皆殺し的な惨劇は、新選組にとって、どんな意味があったのか。まさに裏切り者は許さない。それだけだ。

悲しいぐらい、ちっぽけ過ぎるよ、新選組も、歳三さんも。何で、私、こんな人が好きなんだろう…。

たぶん。理屈じゃなくて、好きなもんは好き、こう言うしかないんだろうな…。それにね。もっとも頼りになる私の勘が、(好きでいいよ)、(歳三はいい男だよ)と、ちゃんと認めてるもん。

★斉藤に間諜の役を頼む土方
平助を助けてやってくれ。と、斉藤に託す。憎まれ役の土方のフォローなんだけど、私は斉藤のほうが気になった。

実際、土方は斉藤のことをどういう風に思ってたんだろう。若くて腕が立ち、でしゃばらず、言ったことは実行する、信頼できる隊士かな。総司や、平助のように、年若い斉藤一。土方はそんな斉藤に甘えすぎだよ。たぶん、斉藤さんは土方が好きだったんだろね。あ。変な意味じゃなくて。さ。

★今週の山本歳三さん
伊東の誘い(策略)にのった永倉も、斉藤も…「みんな、まとめて切腹だ」

やる気もない、投げやりな言い方が艶っぽい。勝ちゃんの前だと「法度」だ、「切腹」だ、と安心して言いたいことが言えるのねん。

見えない捨助に対して目でけん制する山本歳三さん。演技、細かい (^_^.)

★寿命を悟った総司と、新選組を旅立つ平助
今回のメインですよね。このシーン。思い起こせば、この二人、試衛館の頃から、犬ころのように無邪気で仲が良かったんですよね。あんまり幼くて、殺伐とした結果が分かっているから、どうなるんだろうと思ってましたが、とうとう、ここまできちゃいました。

「今年の桜は見られても、来年の桜は分からない」
「来年のおまえが羨ましい…。再来年のおまえが…」
と、総司は、はなむけに自分の病状を打ち明ける。

沖田さんのように強くなりたい、羨ましいと目標にされて切ないね、総司。

「いつか剣を交える事になるかもしれないな」と淋しげに言う総司に対し、
「せめて相打ちに」と言ってのける平助が、それを
「がんばれ」という総司が、若くて、剣士らしくて、とってもいい。

あー。若いっていいな。一途で。贅肉がいっぱいついちゃったもんな。私。


★今週の香取勇さん
伊東に対する(強いての)物分りのよさには、少し首を傾げるけれど…。

「辛かったら、また戻って来い」平助に言ったセリフにジーン。
だって。この言葉、結婚する時、父に言われましたよ。思い出しちゃった。


2004年10月23日(土) 35年目の同窓会(歳さん含めすべて仮名です)

今日は卒業して以来、35年目の小学校の同窓会。にぎやかなのが苦手で、仕事でもない限り人が集まるところは尻込みしてしまう。やっぱり断ろうと思って、幹事さんに電話をしたら

「さっちゃん」
と懐かしい声(実際はオバチャン声)で呼ばれた。
その一声でGOサイン。自我に逃げ込む前の幼い私や、皆に会いたくて。

《石田村小学校のユーレイ同窓会 会場より》


「お。ありゃ、歳三じゃねえか」
「おお。あの村を出て行った女たらしのバラガキか」
もしも石田村の同窓会に出席したら…
「ほんと。歳さんだわ。ねー何年振りかしら」
「顔もスタイルも変わってないわねえ」

「相変わらずキザな野郎だぜ」
「あの顔で何人も人を斬りまくったとか…」
「信じらンねえな。あの優しい歳さんがよぉ」
「で。あいつ、今何やってんだ?」
「何…って。田吾作。
歳三は死んじまったんじゃねえかよ」
「んだべ。おら達も死んじまっただー♪」

「土方くんって、まだ独身かしら?」
「ね。お琴さんって可愛い人いたじゃない?」
「いつの話よ。京では娘が生まれたとか…」

「え〜。嘘ぉ。歳さんって○○じゃなかったの?」
「あの鬼瓦…?それとも銀や、八十八と?」
「じょ、冗談はよし子さん♪」
「ね。彼、こっち見てるよ。ブスッと。渋いわねぇ〜♪」

おーい。歳さん。歳。一緒に飲もうよ。元気か?何してるんだ?
(…だから死んでるって。俺はノーマルだ。言いたい事言いやがって。皆まとめて切腹しな)


面影はあるものの、みんな見事におっさん、おばさん。家族の話に仕事の話。悩み多き、責任世代の40代。話す内容も、みんな老けたなぁ…。

それでもこういう場所へ出てこられるのは、元来のにぎやか好きか、それなりに幸せか、人に打ち明けられる生活を送っているからだろう。

ひとしきり人当てクイズで盛り上がった後は、この場にいない人のことに話が咲く。噂話。みんな自分勝手だ。だけど冷やかし半分、他人の不幸は蜜の味的な噂話のように、不思議に嫌な気がしない。

懐かしく思い出すのは、いい子ちゃんばかりじゃない。頭のわるい子(私)。泣き虫(私)。気が弱い子(私)。だらしない子(私だー)。先生に反抗ばかりしてた子(ある意味、私も入るかも…。)

オブラートに包んでしまう前のそれぞれの個性。いろんな子がいたっけ。


あいつ、どうしているかなぁ。

前の席に座ったおっさんが呟いた。
「あいつって?」「あー○○クン。会いたいねえ。どうしてるんだろ?」

「あいつ」は、多分、こういう場所へは一生来ない。

小学生のくせにタバコ吸って、シンナーやって、やたら尖ってた不良少年。あんたのことやで、ヤッさん。中学ん時に、うちんちに煙草買いにきたやん。ほんで、うちが店番してて、あん時、煙草を売ってしもたんやろか。うちは、きっと泣きそうな顔してたんちゃうか。ヤッさん。今はちゃんと大人してるか? ちゃんとヨレヨレのオッサンになったか?

夕方。某駅からタクシーで会場へ向かう時。タクの運ちゃんが、
「今、新潟でごっつう地震が起こっとるで」と教えてくれた。

台風、地震…。相次で起きる自然災害に身震いする。心が痛む。
その一方で、大惨事が起こっている同じ日本、同じ時間帯に、オシャレして夜の繁華街へ出て行く自分がいる…。

何も出来ない自分がいて、何もしない自分がいる。明日は我が身。誰にも変わることは出来ないけれど。…何だろな。これでいいのか。いつまでも。


2004年10月22日(金) 通勤絵日記 シモの話でごめんなさい

ある人から目元の優しい感じや、柔和な笑顔が「柔ちゃん」に似てるね、と言われた。喜んでいいのか…。うーん。芯は強くて可愛いもん。フン。

夜中のトイレに立つ歳三さん駅のトイレに立ち寄った時のこと。

相変わらず女子トイレは満員御礼。
いつ行っても、いっぱい。
 (色々とあるんですよ。女性は (^_^.))

並んでいたら、そこへ
3歳ぐらいの男の子が走ってきた。

「ここは子供用のトイレないでしょ」

甲高い声がして、振り向くと
重たいA型のベビーカーを押した
お母さんが後ろに立っていた。


「だから、あっち(男子トイレ)でしなさいって言ってるでしょ」
「う…うん…」

小さな手で、ズボンの前をギュッと押さえながら男の子がすり抜けていく。
照れくさそうな、なぜか自慢げにも見える笑いを目に浮かべて。

しばらくして、男子トイレの方から、また男の子の声がした。

「しっこぉー。おっきいぃー」

おわっ!?おしっこが大きい…のか? おいおい、早くしないと漏らすぞ。

「え。高い…?届かない?」

お母さんの慌てた声。あ…そうか。便器が高くて、立ちションができないんだ。チビだから。個室もあるだろうに。いっぱいなのかな。それとも小便器にこだわっているとか…??

声が聞こえなくなった。あの子、上手く出来たかな。お母さんはベビーカーを置いて、男子トイレに入って行ったんだろうか。

「ベビーカーの赤ちゃん見ていましょうか?」

ひと言、声をかけてあげれば良かった。あの時期の外出。お母さん一人で、乳幼児を連れて、何かとトイレには困るんだ。

ま、こっちも長い列に並んで、切羽詰っていたんだけれど。公衆の面前で「出るう〜」なんて言えないもんね。大人は。悲しい。

男の子の初ション。初めての手ほどきは、やっぱり、お母さんが教えるのかなぁ。自分にはないんだもん。困っちゃうだろうな。

それとも、男は男…。女は女…で。こういうことは、自然に出来ちゃうものなんだろうか。


ところで、父方の田舎は、
(…引き続き「シモ」の話ですみません)

いわゆる「ボットントイレ」に「五衛門風呂」だった。トイレは母屋の外にあって、照明は裸電球が一つあるだけ。

臭くて怖い田舎の便所。子どもの頃はすごく苦手だった。

木の扉。きしむ床。小さな明かり取りの窓。もちろんトイレットペーパーじゃなくて、床の隅の木の枠に、四角いちり紙が束ねてある。ブラックホールを覗けば、何やら、ヌっと、女の人の手でも伸びてきそうで。穴から這い上がってくる冷やりとした空気が不気味だった。

うすっぺらな戸が、しゃがんでいる背後で、ガタンとでも音を立てようものなら、出るものも引っ込んでしまうほど、とにかく怖かった記憶がある。

そう思うと、今のトイレは清潔で、おしゃれそのもの。狭い敷地では男子トイレも兼用化。昔は男子の小便用と、和式の個室と二つあった実家も、今は洋式の個室だけに。もう何十年も前のことかな。

昨今、女性は強くなったっていうけれど、もしかして、家庭に小便器がなくなるとともに、男は、いいも悪いもユニセックス化してきたんじゃないかしらん。


え? 違う。 …さいでっか。

男の子のおしっこ騒ぎから、えらいとこへ飛んでしまったようで。

失礼しました。 f-_-;)


2004年10月20日(水) 台風23号 フキゲンな日

ちょっと意地悪そうな歳三さんの顔近藤勇の落書きは思いのほか
気に入っているのだけど

こっちは何度描いても気に入らない。
あんたのことだよ。 歳三さん。


えい。意地悪な顔に書いてやるぅー!


表の顔。裏の顔。飾った顔。すっぴん。

下手な俳句をひねる一方で
人を殺め、上に立ち兵を動かした人。
あなたはどんな人だったのですか?


冷血…。確か甲斐バンドにこういうタイトルの歌があったような…。
モトちゃん(萩尾望都)のマンガにもありませんでしたっけ?



11月も近いというのに台風23号の到来。
皆さんの所は大丈夫でしたか?

こちらは、家からチャリンコで10分ぐらいの所にある川が増水し、橋は通行止めとなり、京料理などの店が並んでいる前の道も水に浸かりました。

黄土色の濁流と、流木、横殴りの風雨、風光明媚な見慣れた風景は一変し、怖いというより、ただ立ちすくむばかりです。

この日。台風が来ると分かっているのに仕事。おまけに急なピンチヒッターで、片道1時間半、JRを乗り継いで某講習会場へ行っていました。

案の定、午前の講習が終わりかけた頃、ようやく京都南部地方にも警報が(一早く教えてくれたのは、授業をサボってネットを見ていた生徒さんでした)午後からは期待通りに休講との連絡が。やった。

そのまま真っ直ぐに帰ればいいのに、その時はまだ雨も大したことはなく、横着して寄り道をしていたら、帰りは風雨の中、ヒサンな目に合いました。

…などと書けるほど幸せですね。
これ以上、深刻な被害が出ませんように、心よりお見舞い申し上げます。



そして、日が変わり、今日、木曜日。朝の間は雨が降り続いていましたが、昼からは晴れ間が広がりました。

近くの川の水の色は相変わらず濁り、水嵩も高いまま。だけど。晴れるとなれば、昨日の風雨が嘘のような、灰色一色の世界から青空へ。

自然は感傷屋じゃない。もっと大きなもの。まさにお天道様ですね。畏怖。


2004年10月19日(火) 夢を語ろう(新選組!39回目の妄感)

夢はそれなりにある。

例えばもっとマシな仕事がしたい。素敵なお母さんになりたい。
だけど。もっと途方もない夢。無防備な夢。…を見なくなって久しい。
思い出話だけが咲きほこり、今を見れば愚痴ばかり。

夢 は ありますか?

歳三少年の夢は侍になることだったのかな?


------ ● 新選組!第39回目の妄想的感想 「将軍、死す」● ------

演出:伊勢田雅也

表向きには「将軍、死す」家茂21歳で早世と、いよいよ波乱の幕開けだけど、ドラマ的には「近藤周平の脱走騒ぎ」がメインの回。自分的には左之助とまさ女の祝言で、永倉に気兼ねする、拗ねた土方が可愛かった♪

★香取勇さん
すっかり貫禄がついて、ここ最近、話し方も何やら眠そうな?やたら辛気臭い感じだったのですが…。

「ふざけるなッ!」と、周平、源さんとが絡むシーンでは、久々に、らしさが出てて、良かったです。

しかし源さん、周平のほんとに親代わりですね。説によれば新選組の中ではもちろん年かさなんだけど、それでも近藤さんの5,6つ上。鳥羽で戦死した時ですら、40歳。うーん。その歳をとっくに越している私。源さんを年寄り扱いするのはやめてくれー。

あー特に土方くん。源さんに、あんなに理解され、フォローされてるんだもん、自分ばっかり甘えていないで、年上はもっと敬愛しろよ。うーん。源さんが亡くなる時には誰よりも悲しくなるかも。

★左之助×まさ女の祝言シーン 何と言っても土方の所作だ。

永倉と仲がギクシャクして、左之の祝いの席ですら、自分が行ってもいいのかと、気兼ねする土方。

「あがれよ」と言われて、落ち着かなく腰を下ろして、
「これでいいんだな」「良かったな、歳」みたいな会話を近藤さんと目でする土方さん。最後は永倉に「今夜は鬼の副長と飲むんだ」なんて言われて、しょーがねえな、と照れくさそうに、でも嬉しいのね。うふふ。

それから祝いのちらし寿司を作ってるシーンでは扇子の動きが気になって。自分を扇いでるのか、「もっと扇げよ」と、さも邪魔臭そうに、寿司飯に風を送っているつもりか…。そうそう源さんが作っていたのよね。で。そこへ周平がやってきて、土方が言ったセリフが、好き。

「自分で聞いてみな」(→語尾があがるんですよね)
特に意味も何もないセリフなんだけど。副長さんじゃなくて、多摩の歳さんの喋りっぷりみたいで、何回聞いても自分的ツボ。変ですね。(^_^.)

★総司
不甲斐ない周平に、敬愛する近藤さんの養子だけに、
「お前はまだまだやれるのに、しっかりしろよ、真剣に生きろ」
と叱咤する総司。自分の寿命を悟ってからというもの、痛々しい変貌ぶりですね。おひでちゃんとはもう何もないんだろうか…。

★斉藤さんの「祝いの木彫り人形」なんつーか、あれ、ぶきみで笑えます。

★最後は斉藤に見逃してもらった浅野薫さん
池田屋の時といい、いやらしい役だったけれど、俳優さんのカラーが前に出ず、ほんまに気の弱そうな、ズルイ男に見えて良かったです。


火曜日、早朝より電話。例の如しで当日のヘルプ。予定がまた狂ってしまう。…いや。愚痴るぐらいなら断れ? …はい。

しゃーない。では。行ってきまーす!


2004年10月18日(月) 日はまた昇る

月曜日。今週はどんな一週間になるかなぁ…。

新選組!39、40回目の感想を書こうと、さてこの通り落書きを描き直していたんですが。
(誰も見てないって…はいな。(T_T))

昨夜は珍しく早々に眠ってしまいました。
今から仕事なので、夜に書けたら感想書きます。早く追いつきたいもん。

「勝ちゃーんッ」「トシッ」 ひしっ!バンバン!
だもんね。えへへ〜。(↑41回目冒頭シーン)

新選組!の近藤さんはシンゴくんで、
とっても男前なんだけど…。

小学校の時に、この手の(どの手じゃ〜)
顔つきの同級生がいました。

厳ついけど。素朴だけど優しい。

フッさん。

近藤さんの写真を見てると
何となく思い出しました。



週末、そして、今日も、朝からぽかぽかと、とってもいいお天気!
いつもと変わりなく、子どもたちは学校へ。ダンナと、私は芝刈りへ…。

こんな気持ちのいい一日。何だかもったいない。

晴耕雨読というわけにはいかないけど、
晴れた日には晴れた日の使い方があるんじゃないかしら。

みんな忙し過ぎるのねん。

この頃、家族がバラバラの時間帯を過ごすようになってきた。
子どもたちが小さかった頃は、どこへ行くにもみんな一緒で、
いつになったら、こういう生活から解放されるだろうと思っていたのにね。

晴れた日には子どもを連れて公園へ。
日がな一日、陽が暮れるまで、時間と遊ぶ。
何の目的もないけれど、子どもの気の向くままにブラブラお散歩…。

それはそれで楽しいのだけど。
晴れた、こんな気持ちのいい日にも、ひとり取り残されていく焦りで、
随分、恨めしく思ったこともある。

自分の思い通りにならない我が子に苛々していると、子育ての先輩達が、「今が花よ」とよく言っていた。

そんなことは、なってみないと分からない。と内心うそぶいていた。
変わりなく仕事を続けられるダンナが、ただ羨ましくて腹が立った。


今は思う。

子育てに限らない。結局、仕事も、人間関係も、その他諸々も、

「人間、愚痴を言ってる、今が、花」

なんて。老けすぎか。

だけど、どうあがいても、それが今の現状なら、自分が居るべき所なら、
不安や、怒りや、悩みを抱きつつ、今を楽しもう。

どっちにしても。なるように、は、なり、後悔のない日なんてのは、ない。

なんて。
やっぱり、フケてやんの。 夢はどこへ置いてきた?


2004年10月16日(土) あーすみません。

…母子本能強化週間? 何だか赤ちゃんばかり目についた一週間でした。

もう昔のことだけど。授乳中の赤ちゃん。一生懸命で、いちずで、その表情は、とっても愛しい。でも、時には。


バ…パァーパパ…!

ただ今、授乳中の歳三さん

(訳)おらを置いて行きやがって。おれのパイパイだッ。どこへも行くな。歳さんbaby


目と目があった上でムギュゥなんてされたり、意味ありげにニンマリ笑ったり、噛んだり。コノヤロー(娘です)なんて時もあったかなぁ。でも可愛い。


…失礼しました。すみません。

さて。今日はとっても良いお天気でした。絶好の行楽日和!…でしたが、
私はとある試験会場へ。結果は。

やったー。満点だいっ!

何よりノーミスなのが嬉しいです。
来月、出稼ぎ稼業に出る前に、もうひと勉強がんばります。…たぶんね。

飾る資格のためじゃなく、自分のために。


試験といえば…。明日、長女が英検を受けます。3級に続いて2度目。
「明日はがっくりして帰ってくるから、親として暖かく迎えてや」
と、先に予防線、クッションを置いた娘。

迎えるもなにも。
親は、英語…はもとより、学科はほとんど出来ないアホな子だったから。
受ける、ちゅーだけでもすごいやん、と思う。

もしも通知表に3があればショックで寝込むという娘。
3があれば、赤点でなければ、ホクホクやんと思う私。

娘はコツコツ派。私はお尻に火がついての一夜漬け集中タイプ。
こっちが半か丁かで万馬券狙いなら、向こうはまずギャンブルなどしない。

偉大?だった親のメッキが早々に剥げて、あかんたれ、だと分かったから、危機感持っちゃったのかな…?

路上に大の字にひっくり返って、泣きわめいて、
梃子でも動かんと、癇癪を起こしていた駄々っ子さんが嘘のよう。


2004年10月14日(木) 通勤絵日記 15センチの思いやり

チャリンコを飛ばして私鉄の駅へ向かう。交差点で信号待ちをしていると、通りがかったカップルが何やら足元を指差して笑っていた。

見ると、道路脇のブロックの上に…。

ベビーシューズの忘れ物

手の平にも載るような、純白の可愛いベビーシューズ
落とし主はどんな赤ちゃんかなぁ?


「見て見て。赤ちゃんの靴よ。お母さんは、落したのきっと知らないよ」
「へー。ちっけーなー。こんな足か」

こんな会話でもしてたのかな。くすくすと笑っている二人。
道理で、この年若いカップルが何だか微笑ましくて幸せそうに見えたわけ。

男の子?女の子?ベビーカーに乗っていたのかな?
窮屈で自分で触って脱いじゃったんだろうか?

ペダルをこぐ私の頭の中は、もう、この小さな落とし主のことでいっぱい。


「あらあら」

最初に見つけたその人は、きっと困ったような、優しい笑顔を浮かべて、
道路からそっと拾い上げ脇のブロックに載せたんだろうな。

15センチほどの思いやり。白い小さな靴が汚れてしまわないように。


今頃、そのお母さんは、
「なんぼも履いてへんのに。ああ、もったいない!どこで落としたんよ」
なんて、赤ちゃんの顔を見ながら、ブツブツ言ってるかも。

で。その赤ちゃんはというと。

ホギャ…ウダァァ・ブブブルァバ…!!
(ンなこと言ったって。窮屈でしょうがねえもん。ほれ。こっちもポイ♪)

人を蕩かす天下無敵の天使の笑顔。して、その心のうちは…。

どうなんでしょうね… (^^ゞ


2004年10月13日(水) 赤ちゃんと、ワタシ。

歳三さんの赤ちゃん時代
昼下がり。
二階で洗濯物を取り入れていると、赤ちゃんの泣き声がした。

斜め向かいンちの赤ちゃん。お兄ちゃんだか、お姉ちゃんだか、確か、上に
もう一人子どもがいた。

泣き声はかなり長い間続いていた。そして、その声は、だんだん激しくなっている。ありとあらゆる絶望が押し寄せてくるように、ゆうに20分ぐらいは泣いていたんじゃないだろうか。


ホギャァ…ッ…ウギャァン…ンギャアァァ…ウダァァ・ブブブルァバ…!!

言葉もまだ話せないはずなのに、腹立ちまぎれのように文句を言っているような、そんな声さえ混じって、何だか可笑しくなってくる。

だんだんと、潮を引くように弱まってきたかと思うと、また思い出したように、ホギャァと泣き出したり…その繰り返し。

おかしいな…。どうしたのかな。お母さんはどうしているんだろう?
ふだんの微笑ましい姿を知っているだけに、窓から延々と聞こえてくる赤ちゃんの声に、色々と想像してみる。

虐待?お仕置き?まさかな。事故?…そして思いあたった。

お母さんが居ないからだ。たぶん。赤ちゃんが寝ている間に、母親が近所へ買い物にでも行ったのかもしれない。まだまだ甘えたい上の子を連れて。

目を覚ますと、居るはずの母親の姿が見えない。不安になる。ちょっと泣いてみる。だけど、母親はやってこない。家の中を探しにいけるほど、体は成長していない。どうすればいいのか。ただ、ひたすら泣くだけだ。

誰かが気づいてくれるまで。

しばらくして物音が聞こえて、聞き覚えのあるお母さんの声がした。
途端に泣き声はぴたりと消えた。あんなに激しかったのが、嘘のように。

良かったね、赤ちゃん。安心したね。 泣き止んでほっとした。


どんな母親でも… → ワタシね (^_^.)

赤ちゃんにとって、母親というのは、一時期、絶対的な存在らしい。


親は頼れない核家族だった。初めての子育て。無器用なんで仕事はやめた。ダンナが仕事に出ている間、実質ひとり。24時間、赤ちゃんと私。

寝たままの時は良かったが、寝返りをし出すようになると、目を離した隙に、どんなことが起こるかもしれない。買い物へ行く時にも、起きるまで待つか、わざわざ起こして負ぶったり、ベビーカーに乗せて連れていった。

それでも、あんまりスヤスヤと眠っていると、このままそっと寝かせておいて、出来る用事なら、手早く済ませたい。一人にもなりたかった。

ある日。どうしても欲しいものがあったのか。深く眠っているのを注意深く確認し、そっと抜け出して、ママチャリを飛ばし、急いで買い物へ行った。
10分とは掛からない時間だ。

帰ってくると、マンション前の広い駐車場に、赤ちゃんの泣き声が響いていた。当時住んでいたマンションには10人ぐらい子どもがいたけれど、癇の強い泣き方は、まぎれもなく我が子の泣き声。

すわ。階段を駆け上がり、焦って重たいドアを開ける。すると、寝ているはずの長女が、涙と、鼻水と、ヨダレと、まぁ、ぐしゃぐしゃの顔で、三和土に這い出して来ていた。

ニコニコと得意げにヒコーキの姿勢が出来るようになったかの頃。狭い2DKのこの部屋は、とてつもなく大洋だったはずだ…。

開かないドアの前で、今日の向かいンちの赤ちゃんのように、不安と怒りで泣いていたんだろう。長女の小さな手の下には、薄汚れたスニーカーが押しひしゃげられていた。

抱き上げて。頬づりして。落ち着くと、乳首を含ませて。
責めるように、乳房に小さな指を食い込ませて、すごい勢いで吸い出したかと思うと、泣き疲れたのか、すぐにまた熱い頬を埋めて寝てしまった。

「昨日は虐待かって思ったで」
あとでマンションのお母さん仲間から、笑ってからかわれる。

みんな若い先輩ママさん(結婚も出産も遅かったんで、私が一番年上だったの)。彼女達の逞しさで、どんなに救われたことだろう。

母乳育ちで断乳がうまくいかず、連日連夜、長女を泣かせた時など、えげつなかったもん、泣き方。ほんまに虐待してるようで、一緒に泣いていた。


何となく、そんなことを思い出した。
もう昔。私の赤ちゃん…。今は、もう、いない…。んだよね。

まぁ。ズータイのデカクなったこと。
まる子ちゃんにも抜かされて、今じゃ私が一番チビだわ。

今なら、きっと。
例え、乳首を噛もうが、風呂の中で大を垂れ流そうが、癇癪を起こそうが、
オムツが中々とれなかろうが、ハイハイが遅かろうが、痩せていようが、
その他、モロモロ…。ピリピリしないで、余所は余所。うちはうち。
もっと深く、おおらかに子育てできただろうなぁ。

もう今からは無理だんべ。…ね。ダンナさま?
いやいや。今更、逆戻りの生活は嫌っていう気もするけどね(ほんねのネ)


2004年10月12日(火) 妄想くずし しもぶくれ歳三

和洋折衷姿の歳三さん昨日落書きした歳三さんの顔は、
今日はまったく違った顔。

へたくそなのと、
イメージが固まらないから。

優しいかなぁ。怒りっぽいかなぁ。
ナルシストかな。おっさんかもな。

パレットの絵の具も
混じると最後は黒くなってしまう。

行き止まり。
妄想も色をなくす。


一枚の写真をじっと見て。
また始めるべ。

軍服がいいかな。和服が似合うかな。て、思いながら描いたら、こんなになっちゃった。
昔「ロンパールーム」という幼児番組があって。確か。着せ替えのコーナーってなかったっけ?今日のお天気は晴れですね〜とか、何とか。男の子と、女の子の着せ替え。ケロンパのお姉さん。でもって、おやつに飲む牛乳?を、何やら羨ましげに見てた覚えがあるような…。



週明け。今日は午前中の授業だから、昼から買い物にでも行こうと思っていたら、行きがけに電話の音。嫌〜な予感。案の定。

「例のところなんですが、今日、入れますか?」

「は? …午前中、仕事入ってますが」

「あ。昼からでも構わないので。担当のセンセが急に休まれて…」

……。

結局、お昼ごはん抜きで1時間半かけて場所移動。そのまま講習に突入して、休憩時間にロビー(会場内飲食禁止)で駅の売店で買ったアンパンを食べていたら笑われた。

仕事があるのはもちろん嬉しいけれど、よっぽど暇と思われているのか。頼みやすいのか。せめて一日前に連絡してくれー!

(あのー。これで結構、忙しいんですけどぉー)

移動時間、就業時間を考えると割りにあわへんやん。
何やってんだか。お人好しもいい加減にしろ。

ああ。それなのに。

「うーん。いいですよ。昼からなら。でもギリギリになると思いますが…」


だって、ほんまに困った声やったもん。帰ってきたら足がパンパン。一日ほぼ立ちぱなし。おばさんには辛い。

夜。ダンナに愚痴めいたことをこぼしていると。

「サッちゃんのは、半分、趣味やし」

「はい?」ちょっと。どーいう意味やねん。それ。


趣味やし? 好きで忙しくしてる? ああ。そうですよ。
ええ年して、好きで、いいようにコキ使われてますよーだ。ふんッ。

そりゃ。誰かさんにみたいに高給取りやあらへし。正社でもないし、家計を支えてるわけでもあらへんわなぁ。へぇ、おかげさんで。




ふん゛ッ!




あー。でも。最近、思うん。パッチワーク状態になっている生活リズム。
何が大事か。何を優先するか。きちんと考えないと、結局は振り回されて、大切なものをどんどん失っていってる、見落としている、そんな気がする。

今週もドタバタしそうな週明け。 (>_<) がんばろ。


2004年10月08日(金) まるごと新選組(新選組!37、38回目の妄感)

体育の日も近いですが、スポーツとは無縁の体になりつつある体型…。
どこかにしまい込んでいる万歩計、また探そうかなぁ (・_・)

花の大運動会 その2 
赤組応援団 副団長は もちろん、この人!
(ち、ちょっと気持ちワルイ!?歳三さん)

女性に愛想をふりまく歳三応援団

土方さーん。どっち向いて応援してるんですか?沖田さん走ってますよ(平助)

日曜日のこの時間ほんとによく地震が起きますね。
日記を付けてる10日にも、新選組!放映(第40回)中にテロップが。
地震も興味があるんでしょうかね。新選組を離れる決意をした藤堂平助と、沖田総司の会話シーン。子ども達もじっと見入っていました。

以下は、前々々回の感想です。

(新選組!37回目の妄感)

------ ● 新選組!第37回目の妄想的感想 「薩長同盟締結!」● ------

演出:清水一彦

軸になったのは二つの事件。一つ目はいうまでもなく。

★薩長同盟

新選組を除けば、そもそも時代小説にはまるきっかけは、司馬遼太郎さんの「国取り物語」とか「関が原」を読んでからでした。

関が原で豊臣側についた島津や、毛利が、手を組み、倒幕を企てる。歴史って面白いなぁと思う。今、まる子ちゃんが、社会科で、日本の都道府県を覚えているけれど、これだって廃藩置県以前とからめて見てみると面白い。

年号や偉い人の名前を暗記しようと思うから、歴史や、地理って面白くなくなるんじゃないかなぁ。今だって、あとから見れば、歴史をつないでる瞬間。そこにいるんやもん。うちら。

・たいぎ 【大義】とは。 大辞林 第二版 (三省堂)より

 人間として踏み行うべき最も大切な道。

・たいぎ-めいぶん 【大義名分】とは。

 何か事をするにあたっての根拠。やましくない口実。

西郷どん、長州と手を組むには、薩摩には大義名分がほしい、と。

はじめに大義ありきじゃない。勤皇攘夷は旗印で、大局を見て、自国の利益を計算できる西郷さんや、桂さんは、やっぱり政治家なんだなと思う。

「社会のテスト、ちょうど幕末・維新のとこやってん」と中3の長女。

「桂小五郎の写真見たけど、ドラマとそっくり(石黒さんの桂さん)やな」

「んーーー?そうかなぁ。似てる??で。新選組(テストに)出たか?」

「新選組なんか出えへんで」

そやろなぁ。歴史を知れば知るほどちっぽけな存在。その中のお山の大将。だけど、近藤さんや、歳三さんが政治屋だったら…?

たぶん、こんなに好きにならなかったかもしれない。

さて。もう一つの事件。

★壬生心中 新選組隊士 松原忠司×長州藩士の後家のお初さん

お初が松原を抜き身で刺すという意外な展開だったけど、お初さんはどんな気持ちで刺したんだろう。親切者の松原に惹かれる気持ちは女として多少あったと思う。

けれど。

お初の「どうしてこんなに親切にしてくれるんです?」の問いに、松原が
「あなたが不憫だから」と答えた時、私の神経がビクンとした。

不憫にしたのは、やむなくであったにしろ、愛しい夫を斬った目の前の男ではないか。その男が不憫だから、という。無神経にもほどがある。

お初はきっと松原にそう言わしてしまった自分にも、何か「とが」を感じてしまったんじゃないだろうか。はなっから刺し殺すという計画だったにしろ、松原のあの言葉が引き金になったんじゃないかなぁ…。

結局、松原を心配してやってきた斉藤にお初は斬られてしまうのだけど、どのみち自害していたと思う。斉藤がお初を斬ったのは、松原が惚れた女を楽に死なせてやるためか…。

松原の人柄は分かるけれど、土方の態度が間違ってるとは思わない。

自分が斬った男の後家さんの家に通いづめ世話をやく、それを自慢げにぺらぺら喋るとは…どういう了見だ。

という土方。もちろん隊の規律もあっただろうけど、まず自分の美意識に合わなかったんじゃないかな。何たって優しくて繊細な神経の持ち主だもん。

松原の名誉を守って、自分を悪者にする土方。それではあんたが損をする、と、心配する斉藤や、近藤さんの丁寧なフォローが入っていたけど…。

むしろ、土方なら、松原個人の名誉よりも、組の士気のために、女にやられたことを隠した、そういう展開でも納得がいく。あんまり良い人に持ち上げられちゃうと、とたんに天邪鬼になっちゃうな。

★斉藤さんはボケモードを脱出。ほんとにいい味を出していますね。

★スーパー山崎さんも今回も地味に活躍中。
ちなみにマイベスト山崎さん役は、栗塚歳三「燃えよ剣」の中野誠也さん。
そういえば、中野さんの「次郎長三国志」とかTVで見てましたっけ。古っ。



引き続き、感想です。

(新選組!38回目の妄感)

------ ● 新選組!第38回目の妄想的感想 「ある隊士の切腹」● ------

演出:山本敏彦

ある隊士とは、勘定方、河合耆三郎のこと。

切腹に至った原因の不明金、50両は、武田観柳斎ときましたか。んー。
よくある一説が、近藤さんの身請け話。これだと理由がよくない?何となく、こっちの方が真実味がありそうな気もしますが…ハイ…。 (^^ゞ

話の真相が、西本願寺の侍従、西村兼文の聞き役で明らかにされていくなど、すごく上手く作られてるなと思いました。最後のシーンは泣けますね。飛脚の鈴がとっても効果的でした。

最後まで、ただひたすら実家から金が届くのを待ち続ける…河合。切腹の作法も知らないのに死んでいこうとする河合が、憐れで、せつない。

普通なら、すぐにでも届くはずの50両。悪い方に動く時は、全てがあてはずれ。得てして、こんなもんですよね。なぜか悪い方、悪い方にいっちゃう。

さて。土方。悔やんだってダメですよ。前回に引き続き天邪鬼の私です。

自分が欲しかった本を、武田が一足先に入手したことから、金の出所に疑惑を持った土方。一石二鳥とばかり武田を罰し、ついでに本を手に入れよう、などと、そこまで考えたかどうかは別にして。

読みの甘さは、山南さんの時と同じ。飛脚が届かなければ切腹しかない、という、不確かな状況で、期限を切ってしまった土方。

すかたん。逃げ道がないやん。武田に対しても、上に立つ人やったら好悪で判断したらあかんやん。

で。実際のこの事件と、歳三さんのことを考えてみると。妄想です。

歳三さんが、この商人出の河合耆三郎を好もしく思っていたかどうか。
算盤の必要性は、行商もし、どこか商人風のある(どこかで聞きましたね)歳三さんもよく分かっていたから、認めていたとは思うん。

だけど、子どもみたいに武士に憧れていた歳三さんのこと。不明な50両の責任を、金さえあれば、つじつまさえあえば、それも親元を頼って、と考える河合の態度って…士道とはかけ離れていて、もしかして、そういう考え方は嫌いだったんじゃないかなぁ。

それとも、
「そんなもん親に催促して、プラマイ合わせとけばいいじゃん」なんて、
やっぱりそんな人やったやろか。

な、時効やから、ほんとのこと言ってみ。歳三さん。

ドラマでは出張中の勝ちゃんをすがったり、自分の甘さを悔やむ山本歳三さんの横顔、すごくきれいでした。

★脱線 山本さんにやってほしい役 ↓

理屈なしに面白い本が読みたくなって、今、山田風太郎の「忍法八犬伝」読んでます。もうはちゃめちゃ。忠義なんてクソ食らえの八剣士。荒唐無稽。出てくる忍法も奇想天外なものばかり。白土三平育ちなもんで、忍法にはうるさいぞ? また気が向いたら感想書きますね。

で。その中の登場人物の一人、犬塚信乃。この小説では、女に化けてる怠け者の軽業師、で、一番の横着なやんちゃ者(NHKの人形劇「新八犬伝」の信乃とは、随分イメージが違います)

で。山本さん、このやんちゃな青年、犬塚信乃役なんてやったら、すごく面白そう。忍法八犬伝の信乃ですよ。本を読むとき、勝手に山本さんの顔浮かべてるかもしれません。すみません。ファンの方。

すごく良かった回だったんだけど、疑問が一つ。

前回の話で、左之が破いた掛け軸代弁償の50両。その時は、河合の機転で、給金の前渡しで事なきを得たのに、武田の時にはどうして、そういう処置がとれなかったのかな。

それに隊にとっても役に立つ本なら、隊からの出費ということにすれば、みんな丸く収まりそうなもんだけど…。そういう問題ではないッ、と誰かさんに一喝されそう?

★介錯した隊士の夢にうなされる斉藤さん。
実際、若い斉藤さんに色々と嫌な役目をさせたのは歳三さん。会津城下で斉藤と別れる時、二人の間でどんな会話がされたのか。事実はどうだったのか。知りたいことの一つです。

★沖田の病状
あと5年、沖田が元気だったら、箱舘の歳三さんの隣で笑っていたかなぁ。そんな総司が見てみたいな。


2004年10月06日(水) 通勤絵日記 不愉快な乗客 

黒衣の歳三さん通勤電車 今日も
いろんな人が乗り込んでくる。

時には目の保養をしたり コラコラ
微笑ましかったり、感心したり。

だけど 時どき 眉をひそめるような人と遭遇する。

酔っ払いのおじさん。
長い足が邪魔なのか
通路を占領して座る男の子。
化粧室と間違えている女の子。

何やら別の世界へ イッている
怪しげな おばさん 私だ

でも このあいだ
もっと 不愉快にさせられた。

 ↑ もしも歳三さんがその場にいたら…の落書き

夕方のホーム。乗り継ぎの駅で、停車中の電車に座り発車を待っていると、
喪服に身を包んだ、おばちゃんの二人連れがにぎやかに乗り込んできた。

そして私の隣にどすんと座った。

葬式帰りとは思えない、にぎやかさ。大きな声。言いたい放題の話題。

人が聞いてるとは思わないんだろうか…。

いいかげんにお喋りやめないかなぁ、と思っていたら、

片方のおばちゃんが、それと分かる紙袋の中から粗供養の箱を取り出し、しげしげと挨拶状を眺めている。

喪主が誰だったか確かめたんだろう。二人でぺちゃくちゃ。
ええかげん、人んちの噂話はやめてくれ。それも亡くなった家の話。

早く電車、動かないかな…。
噂話が聞きなれて雑音になり始めた頃、突然、ビリビリという音がした。

あちゃ。
先に粗供養の箱を取りだしたおばちゃんが、包み紙を破いた音だった。

「お茶やね」

「なら、ええわ。ハンカチとかやったら、あんなん家で使われへんしな」

もう一人のおばちゃんも頷きながら、箱まで開けて確かめている。


家まで待てんのかい。
いや。ハンカチうんぬん…の話はよく分かるが…。

(母の葬儀の時。租供養を何にするかとか、通夜の料理をどうするか…。
 租供養一つ、母ならどんなものを選んだら喜ぶだろう。
 みんな悲しいのに家族でこんなことを相談してた。おかしいねえ)


唖然としたのは、そのあとだった。

おばちゃんは、要らなくなった灰色の包み紙をガサガサと丸め、
さっさとホームのゴミ箱へ捨てに行ったのだ。

噂話までは相身互いと思っていた。
包み紙を開けた時には失笑ですんだ。

だけど。ゴミ箱に捨てられた瞬間、猛烈に嫌な気分が襲ってきた。

故人がどんな人だか知らないけれど、
たった今捨てられてしまった…。そう思った。

せめて、手に提げている紙袋におさめて、家まで持って帰れないのか。
駅のゴミ箱などに捨てるな。馬鹿野郎。


…義理で人は送りたくないなぁ。皆さん、黒衣の時には気をつけましょう。

人は見てます。


2004年10月04日(月) ドツボにはまった運動会

日曜日は地域の運動会でした。長年の綱引きの重し石からお役御免。

代わりに長女に白羽の矢が立ちました。親に似て、運動神経はハテナの長女ですが、町内の仲良し中3トリオと出場した400メートルリレーでは、足の速いお友達に助けられて、みごとに一位。蛍光ペンのセットをもらってホクホクしていました。あんなに嫌がってたのになぁ。ゲンキンな奴め。

イマドキの歳三さんと勝ちゃん ← イマドキ?の勝ちゃんと歳三さん

真っ黒なTシャツに何か描きたいなぁ…、と思って、ふと思いついたのが、例のドクロ。

勇がデザインし、つねさんが縫ったと言われているアレです。真似して描いてみると、意外と難しい。あのイカツイ顔で大マジメに落書き…もとい、デザインしたものか。雨戸の落書き、といい、なんつーか、微笑ましい。

ガッシリとした体に黒い稽古着。背中にはドクロのマーク。太い木刀を構え、気合を発し道場に立つ勇の姿。同じ男としてもカッコ良かったんだろうね。…お山の大将。思いがけず高い山に登って、引きずり降ろされて、晒し首。刺激に満ちた短い一生。享年35歳。



近藤さんって、今で言うと体育会系なのかなぁ。
いや。一方で書を好み、考え深かったというから、やっぱり文武両道の人?

ところで10月は運動会のシーズン。私ンちも、小学校、中学校、そして地域の組運動会と3連チャンでした。

運動会で思い出すのはミジメなことばかり。小学生の頃、まっすぐ走ればいい徒競走などはマシな方で、これが障害物走になると、どんくさい私は、ますますドツボに。

例えば、ゴール前、何メートルかのところで、両足を鉢巻で結んで、ピョンピョンと飛んでゴールするというもの。寸前までは一位をキープ。

ところが手先の無器用な私は、鉢巻を結ぶのに、ジタバタ。結局、かなり遅れてベベタでゴールインした。…こんな話が山ほど。

今年亡くなった母が、飽きもせず、よく語った話。
やはり小学校の低学年の障害物走。当時はチビで、ほんとにガリガリだった私。さて。網をくぐったり、低い平均台の一本道があったり、その中に、太タイヤを持ち上げてくぐる、という障害があった。

それまでは勢いよく来て。さぁ。タイヤ。いくら頑張っても持ち上がらない。だいたい、別に頭の上に持ち上げる必要はなくて、よーするに、体が、タイヤの輪の中をくぐれば良かったらしい。タイヤを持ち上げずに、体を横にして這いくぐれば良かったのだ。あほやーー。

同じ組の子達はおろか、次の組が走ってきても、真っ正直の一点張り、頭上へタイヤを持ち上げようと頑張っていたらしい。何とかクリアし、2走遅れでゴールした時には拍手喝さいだったとか。

その話を今までに何度となく聞かされた。なんと要領の悪い子(今も変わらへんねえ)だっただろう、と、その光景を浮かべると恥ずかしくなる。

けれど、そんなつまらない事をいつまでも覚えていて、大人になっても繰り返し話してくれた母が好きだった。こんなことを褒めてくれる人なんて、世界中で親しかいない。照れくさいけれど嬉しかったな。

ところで。運動会シーズン。我が家で必ず話題になるテーマ。
勉強好き?な長女に言わせると、スポーツの出来る子も、出来ない子も、同じように優劣をつけるのは不公平だ。と。

だったら、勉強の出来る子と、出来ない子を、同じようにテストさせて、点数をつけるのは不公平じゃないの、と、私。

勉強はフツーにがんばれば、みんな、出来るけれど、運動神経は持って生まれたものがある。だから不公平なの。

そっか。うーん。がんばってもフツーに出来なかった奴がここにいるぞ。おまけに運動神経も人並み以下だった。

最近は同じタイムの子同士を集めて、あまり差が出ないように、そういう組み合わせにしたりするそうだ。昔は背の順が多かったけど。

平等の勘違い。平均にならせばいいんだろうか。差がなくなればいいんだろうか。10人居れば10人違う。たった二人の姉妹だって、それぞれ得意な事、不得手な事、良いところ、悪いところ、全然、違う。

走りの速い子は思いっきり走ればいい。
勉強の好きな子は思いっきりガリ勉すればいい。
両方できる子も居ましたねえ。ルックスも良くて、性格もいい子。

妬み。差を見せつけられて悔し涙を流す。相手の才能に嫉妬する。そういう自分が情けないと惨めになる。かっこ悪いと思う。

誰だってそんな気持ちになるのは御免だ。だけど。負の感情を誤魔化して、出会わないように身を守る。始まる前から、打ちのめされないように、安全距離を置く。嫌でも、年をとれば身についてくる。感情が遠ざかっていく。

だから。子どものうちに負けるという経験をどんどんしてほしい、と思う。
そして泣いたり。笑ったり。怒ったり。ドツボにはまったり…。


組運動会。長女は運良く、綱引きも、リレーも勝ちを手に入れたが、私と瓜二つのまる子ちゃんは、高学年リレーに出て(出さされて)見事に、ゴボウ抜きで抜かされました。

「まる子遅い!」と姉に言われてムスリ。機嫌の悪いこと。よしよし。


 歳三さんも足が速そう…♪ 逃げ足 いやいや。


2004年10月02日(土) 透けるトン(新選組!36回目の妄感)


表の顔の厳しい歳三さん叶うなら、ドラえもんのひみつ道具の一つ、
「透けるトン」 を使って、素顔の歳三さんを覗いてみたい。裏面を見てみたい。その前に「どこでもドア」が先かな?

会社では切れ者と一目おかれている上司が、家に戻れば別人のように冴えないオヤジになっちゃうように。もちろん、その反対もあれば、裏表のない人もいるけれど。

 ← スケルトン使用前

妄想がもくもくもく。もしかしたら笑い上戸。んで。一人ウケては、オヤジギャグを飛ばしまくる歳三さん♪

無防備に笑った時の顔、破顔一笑。どんな顔をして笑うんだろうな…。声が聞こえてきそうな、はじけた笑顔を見てみたい。

んーー。相変わらず、何考えてんだか分からない笑顔だ(ほっとけや) 笑え!歳三。
 スケルトン使用中 →
剽軽者の歳三さん


「将軍、死す」今夜も良かったです。ここんとこ密度の濃いドラマが続いています。個々の隊士を中心にした血風録みたいな感じ。こういう作り方好きです。いつも時代の渦中にあるのは小市民だもん。

松原、河合、武田、谷、そして、次は伊東、平助…。慶喜さんが出てきて、大政奉還…山崎や、源さんも死んじゃうんだ…もう、こんなところまで来てしまいました。再び江戸へ帰っていくまで、足掛け6年。夢のような、走馬灯のような、6年だったろうな…。


------ ● 新選組!第36回目の妄想的感想 「対決見廻組!」● ------

演出:伊勢田雅也

何となく感想の書きにくい回。今更(3週遅れ)なので簡単に…。

タイトルの見廻組の大将。伊原剛志。昔から、この役者さん結構好きです。
ただ、この佐々木只三郎役は、やんちゃなところがなくて好かんなぁ。

確か清水美砂が奥さん役で出ていたドラマ「うらぼんえ」で愛人を孕ます、苛々するほど煮え切らない、典型的な優柔不断な男を好演していました。

あと、いなせな旅芸人の役者さんとか。時代劇なら「一弦の琴」の主人公、苗の豪放明快な叔父さん役が印象に残っています。

それから何と言っても、この回、目立ったのは、伊東甲子太郎の有能ぶり。容保候の御前で。火事の現場で。公でも堂々と意見ができる。学があって、剣術もできて、人望もあって…。

歳三さんとは、随分、違うなぁ。はは(涙)
伊東と土方の相性が良かったら、少しは行く末違っただろうか…。

離脱した伊東達をだまし打ちのような形で殺戮しなければ、
近藤は恨みを買って、残党に狙撃されなかったかもしれない。
板橋で加納道之助に正体を見破られなかったかもしれない。

その原因を作ったのが、新選組や近藤を第一に思う、
土方の執拗なまでの執念や、頑なな信念だったとしたら、あまりに悲しい。

合理主義で計算もできる賢い男が、
どうして、こう頑なに、真っ直ぐに突き進んでいったんだろう…。
だから。いっそう無器用な歳三さんが愛おしい…のかな。

その他の登場人物。

人斬り、血、ダークなイメージが強い大石鍬次郎。
周平への絡み方は、まるでいじめっ子。
何だか子どもっぽすぎて、イメージが合わないなぁ…。

山崎さん。この頃、地道に大活躍です。
入隊試験の時に自ら土方らに言ってたように、ほんまに目立たない人。
(この時は土方の横には、まだ山南さんが居ましたねぇ。懐かしい)
彼の晴れ舞台もちゃんと用意されているといいな。最後くらい華々しく。

最後に。にへへ。
采配を振るう近藤さんの姿を誇らしげに見て、
「はい」なんて頷いている歳三さん、やっぱりいいなぁー。可愛いー♪ 


2004年10月01日(金) 揺れる15歳 くさるオヤジ

緋の陣羽織に、黒の軍服姿の歳三さんを描きたかったのですが。何やらケッタイな格好に…古本屋で欲しかった漫画を見つけました。といっても昔買ったこともある作品。たぶん実家の押入れにあるかもしれないんだけど、読みたい一心で買ってしまった。

ケイの凄春 小島剛夕

劇画。絵が苦手な人も多いだろうけど、子連れ狼や、首切り朝は、ちょっとという人にも、これはオススメ。

入手できたのは3,4巻だけ。楽天やらオークションを見たり、出版元のリストを見たり、欲しい、欲しい虫がムズムズ。

数日後、また古本屋さんへ寄ったら、見っけ!た。

乾いて候 (ちゃうやん)

久々の主丞に再会(買ったんかい)帰りの込み合う電車内でさっそく読み始めたら、大胆な性描写にドギマギ。あらら…。思わず次の章へページを飛ばした。

もう一冊。花の「新選組アンソロ本」こちらも古本があったので、ついに購入。何故か、こちらの方がレジを通す時、めちゃくちゃ恥ずかしかった。あ…。新選組がじゃなくて、…ね (^_^.)



さて。夜。そわそわと、布団の上に寝転がって、
古本屋で買ってきたばかりの本を読みふけっていたら、長女が入ってきた。

「お母さんと話がしたい」という。

あらたまって何かと思ったら、たわいもない雑談で。
受験の話から、学校や友達のこと。そして話は過去へ過去へと遡る。

長女や、まる子ちゃんが生まれた時の話や、男に負けるもんかと仕事に燃えていた20代。長女と同じ、子どもの頃の私の話。

1時間ぐらいは布団の上でゴロゴロしていたと思う。

もしも、タイムスリップして、今の15歳の彼女と、私が同じ学校で机を並べていたら、私達は友達になっていたかな?確かこんな小説があったよね。

たぶん。互いに友達って柄じゃないなぁ。ひょっとすると、ろくすっぽ話もしなかったかもしれない。

娘に会えて良かったと思う。

一度自然流産した。結婚してからも働いていた頃。子どもを作る気はまだなかった。妊娠の自覚もまったくない、ごくごく早い時期。仕事先でのいつもと違う突然の出血と腹痛。思いがけない事態に呆然としている私に。

「ごく早い週に自然に流産してしまうのは、胎児に何らかの障害があって、生まれても生きていけないから、自ら流産してしまったんですよ」

はじめての産婦人科医師は、慰め顔で、優しくこう言った。

そうだろうか。もし、私が兆候に早く気づいて、仕事もセーブして、体を大事にしていたら…。掻爬手術のあと病室で少し休んで帰された。掻き出された、まだ形もない命の残骸、傷つけてしまった私の体。

彼女だったか、彼だったか、生まれていたら、どんな15歳になっていただろう…。大きくなった子どもたちを見ていると思う。ごめんね。

しばらくして、階下からダンナが上がってきた。
寝そべってお喋りしている女二人の姿に、一瞬、たじろいだ。

「今、お母さんと話してるの。お父さんは(邪魔)」
と娘の先制パンチ!

「そりゃ。悪かったね」
娘の脛を軽く蹴飛ばして部屋を退散する可哀想なお父さん。

「お父さん。この頃、老けたねえ。そやから、うちが、ボケんように面倒かけてあげてるねん」と、娘。

ああ。そーですかい。

子どもの年齢からすれば老けた夫婦。おまけに夫婦そろって、見た目は穏やかだが、どちらかといえば、子どもに対して冷たい。動物の子育てに似てるんだと思う。無器用な夫婦だ。

娘さんがた、親をなめちゃいけないよ。
どこまでも可愛がられてると甘えていたら、大間違いよ。

でも。今、娘に言われて、所在なげに出て行くダンナの姿を見ると、老け込んだなぁと思う。結婚式とかでやっぱり涙ぐむオヤジになるのかなぁ…。


Sako