へる(ぷ)の日記
へる(ぷ)



 ぼやき








キミなしでも笑えるぐらい

僕は薄情な人間になれました。

そんなこと

キミは気にしないなんて

とうの昔に知っていたけど。










2003年05月31日(土)



 月読








誰かの心に

消えない存在感を

僕の名前で刻みたい

僕は「月読」

大した事も無い

不埒な歌詠み人










2003年05月30日(金)



 自問自答








空の青さを憎んだ

独り歩きの午後の道

歩き疲れた猫が道端で背を丸め

僕は居た堪れない現実に背を向ける

昨日蒔いた種は芽を出したかい?

昨日見た夢は

「イマ」に根を張って

「ショウライ」に花を咲かせるのかい?










2003年05月29日(木)



 








嘘みたいな僕の立ち場所は

熱した鉄板のような灼熱の地獄

焼かれて踊る豚になろうと

必死で演じてはいるのだが

イマダニ僕は

悲鳴を上げて悶えるだけの

哀れな豚でしかない




救われないね

こんな豚。












2003年05月28日(水)



 眠れない








追い詰めているのは怖い他の誰かでなく

脆い僕自身の弱い心








2003年05月27日(火)



 






夜だけ

夜だけキミを思い出すと

涙が流れてしまう

独りはやっぱり寂しいよ。。。






2003年05月26日(月)



 惰弱







誰か

僕を見て

話を聞いて

誰か

僕を見て

話を聞いて

誰か

僕を見て

話を聞いて…




僕はみんなの目に映っていますか?

僕の声はみんなの耳に届いていますか?




誰か返事してよ

誰か

「どうしたんだよ?」って

呆れ顔でもいいから

返事をしてよ








2003年05月25日(日)



 3日目








抱きしめたキミの感触が

この腕をすり抜けてゆくのを

キミと別れて三日目の夜に切々と感じとり

頭を抱えて

「発狂すれば楽になれるのに」と

安易な逃げ道をいくつも作ってしまう






三日目の夜が僕を惑わす

三日目の夜が僕を狂わす

三日目の夜が僕を恋わす








2003年05月24日(土)



 どうだい?






そっちはどうだい?

楽しいかい?

こっちは花が散ったよ。

新しい季節の移り変わりに

僕は取り残されそうな感じさ





そっちはどうだい?

楽しいかい?

新しい季節にキミは笑っているかい?

僕は夜空の下で泣き顔さ。

理由は書かないけど

たいしたことでないから気にしないでおくれ。





そっちはどうだい?

花は咲いているかい?

キミが大好きだった花は

綺麗かい?







2003年05月23日(金)



 霞む








霞んでしまう

気持ちの奥底 切ない思い出

この雨が この涙が

全てを霞めてしまう











2003年05月22日(木)



 さらしモノ








小さく纏まるなよ

お前ほどお前を知っている人間はいない

大切なのは

どこまで「自分」を晒していいかってこと

今のお前には

何も晒すべき部位なんて

ないけどな。









2003年05月21日(水)



 絵描き








全ての花の色

全ての空の色

全てを混ぜて

混沌の世界を

鮮やかに彩りたい

画家は僕

画材はキミであれば素晴らしい。

あぁ素晴らしい。











2003年05月20日(火)



 散る花二輪コップで育ててみる








キミの歯ブラシを捨て

空いたコップに水を注ぎ

花を二輪挿してみました

僕らのように弱弱しく儚げな

散る花二輪をコップで育て

次の春を待ちながら

転寝しようと思います








2003年05月19日(月)



 酔っ払って書いた作品








空に消え

言葉に消え

暗黙のルールに消える

僕は僕の青空を飛ぶ平和な鳩

僕の居場所はどこですか?

鳩には人間の立場なんてわかりません

ただ

僕の宇宙は

きっと

この自由な空の上にあるんだろう…と、思います。





あぁ…卑小な僕が飛翔できる日はいつなのでしょうか?








2003年05月18日(日)



 カモメ








海原を行くカモメよ

キミ達は自由だね

僕も最近自由を知ったよ

自由がこんなに怖かったなんて

夢にも思わなかったけど

海原を行くカモメよ

キミ達はずっと昔から

自由がこんなに怖いって知っていたのかい?





僕は今 とっても自由だよ

こんなに怖い自由を

僕はキミ達と同じで

独りで行かなくてはならないのだよ

海原は広くて怖いかい?

大空は広くて怖いかい?

僕には広すぎるよ

海原よりも大空よりも狭い

独りで居る部屋が

とっても広すぎて怖いんだよ






カメモ…

キミ達はとっても強いよね

こんなに弱い僕を

笑ってもいいよ…








2003年05月17日(土)



 花散る季節








春の辻風が花を鮮やかに散らす

散り際に意地らしい未練を感じさせながらも

一枚 一枚 花は鮮やかに散ってゆく

一片の未練すら鮮やかに感じさせる春の花

僕の未練も

目の前を散り行く花のように

鮮やかに風に舞えば良いと思い

桜咲く並木道を

時々キミの姿を求めて後ろを振り返り

誰も居ない桜の絨毯道を寂しく眺める





この風に

舞ってどこかに運んでください

花散る季節にこの気持ちを例え

二度とは振り向かないキミに

最後の足掻きで全てを語る

この未練も この愛も

風に運ばれ遠くへ消えてしまうでしょう

二度と会うことのない遠い世界へ





花散るこの季節に

僕はこの華の絨毯を

独り振り返らず歩きます

僕の後ろには昨日散った花

僕の前には明日咲く花の蕾

季節は巡り 春にはまた花が咲きます





キミの前にも花は咲いていますか?









2003年05月16日(金)



 無慈悲








神は無慈悲なのではなく

神を無慈悲と思う心を疑うべきだ












2003年05月14日(水)



 ミエルミエナイミテホシイ








ミエナイキモチに怯えて

ミエルキモチに気づかず

ミテホシイキモチを隠し

結果は今に至る

最初から僕には足りなさ過ぎた

最初から僕は間違った道を歩いていた

こんな後悔を抱えている以上

キミの顔は直視できないよ



いつか はっきり いいたいことを言おう…









2003年05月13日(火)



 








夜が怖い

夜が怖い

独りで眠る

夜が怖い

君がいない

君がいない

二人で眠る

君がいない

僕の世界は鮮やかに塗りつぶされていく

この夜に塗りつぶされていく

真っ黒で何も見えないくらい

塗りつぶされてしまう…










2003年05月12日(月)



 大樹








止まり木であろうとも

僕は心を覆い尽くす

大樹になりたい

いつか 遠い いつか

僕に身を凭せ掛けて

春を呼び覚ます歌たってください

花を咲かせ 日陰を作り

貴女を休ませましょう




僕は貴女の思い出の木でありたい

そう心に誓い

僕は この大地に根を張り続けます











2003年05月11日(日)



 イケル







鏡を割った

心を割った

僕はどこに生ける?








2003年05月10日(土)



 残り火








心を

絶対零度で凍らせても

消えない炎が

心を

焼き焦がす







2003年05月09日(金)



 ソラ








忘却の空は暗い

葬式ごっこで墓に埋めた

懐かしい感情を掘り起こしてみても

冷たい肌触りに

ヤッパリネ…と諦めを思い込む

忘却の空は暗い

きっと僕は

この空をずっと睨み続け

足元に咲く花に気づかず

踏みつけてしまうだろう




それでも花は 春に必ず 咲き乱れるだろうが










2003年05月08日(木)



 ミズヤリ








誤魔化しで散った花に

水を遣り続ける

そんな

無駄な日常








2003年05月07日(水)



 イツカ








貴女が笑う日に

僕は壊れて

墓に埋れる








2003年05月06日(火)



 鳥篭の中の鳥






飛び立つ鳥を

捕まえて籠に入れるほどの

強い独占欲に

僕の鳥は憤死した








2003年05月05日(月)



 キズアト








涙に色はないけど

涙に濡れた感傷に色はある

それは

赤く石榴のように割れた

恋心に燃えた

無残な焼け跡








2003年05月04日(日)



 平行線








点と線は交わらず

いつか交わればよいが

交わらず

悲しみ切ない平行線

車線のように交わりそうで交わらない

それでもどこまでも続く平行線

君と別れた

今夜の平行線は

僕をどの国へ誘うのだろう?







2003年05月03日(土)



 飛ぶ人








キミの元へ飛んで行こうと思う

だから

キミも僕の元へ飛んできてくれ

いつかどこかで会えるだろう?



いつかきっと会えると思っているから

例え蛮勇と罵られても

僕はこの空を本気で飛ぼうと思えるんだよ







2003年05月02日(金)



 








僕には今は羽化していなくても羽がある

高みへと上り詰める

強い羽がある

さぁ

前を向け

空を見上げて羽を広げろ

ここから飛び出せ





何度もいうが

僕には羽がある

それはとっても脆弱で とっても貧弱な羽だけど

捨てることの出来ない 「強い」羽だって

僕は思っています







2003年05月01日(木)
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