今日はひきこもりの人が自殺したことについてちょびっと話す機会があって、その後旦那さんと車に乗った。旦那さんが「さっきひきこもりの話で思い出した曲があるんだよ」と筋肉少女帯のCDをセットした。
「生きてあげようかな」
次に飛行機を見たら 少女は死のうと決めた 失恋だとか 通俗な理由(わけ) 好きな本の間に カミソリ隠し街へ 空は暮れかけ 飛行機は無く 浮かぶのはイメージ 枯れてくポプラ 沈んだデコイ 悲観的な映画 似てない似顔絵 死んだピアニストの未完成の曲 代わりに私が生きてあげようかな
浮かぶのはイメージ 落ちたヘリコプター 狂った時計 くだらない友達 救えない神様 横抱きのまま売られた子供 代わりに私が生きてあげようかな
思いとどまった少女 だがしかし 彼女の恋するやさ男は 理由(わけ)あってすでに天国にいた ひねもす男は下界の少女を見守っていたのだ 空の上からは少女の頭しか見えない いいお天気だからもう少し生きてみようと 彼女が天をあおぐその時だけ 瞳を見ることができるのだ だからなるだけ上を向いてお歩きなさい それから あまり甘い物ばかり食べ過ぎぬように
もうすぐ月が出たら 家へ戻ろうと決めた 少女の上をいま飛行機が 静かに横切った。
受け止めきれない思いが涙になってあふれた
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