狛の日記...狛。

 

 

学会で。 - 2005年09月30日(金)


本当は一番華やかな顔で迎えることができたはずなのに。

擦り切れてしまいそうな神経の摩擦や歪みを抱えながら、
輝きを失ってゆく彼女の瞳に気付きながら誰もどうにも出来なくて。
必死で彼女が積み上げてきたものが、
ガラガラと音を立てて崩れ落ちていくのがはっきりと分かった。

砕けた破片を慌てて組み立て直したところで、
出来上がった世界には、何かが失われてしまったのかもしれない。


それなのに、
彼女を心配する気持ちの裏側で、自業自得だと想う気持ちがあったと知って。
責任感の強い彼女が全てを中断せざるを得ない程追い詰めたのは、
周りからのそういう僅かに冷気を纏う眼差しだったような気がした。


将来の夢や計画を、真っ直ぐに話していたのがほんの少し前。
急激に変わってしまった状況に戸惑いながら、酷く切なくなった。




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CHANGE - 2005年09月25日(日)



世の中は変わってゆく。

良いことが増える度嬉しくなるし、笑みが浮かぶ。

だけどその裏側で、
何であの時にはなかったんだろうと切なくなる。

苦しんだ人がいて、だから新しい制度が出来て良くなるんだけど。
この世での生を終えた彼女がまだ生きていたらなぁ、と思ってしまった。




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BIRTHDAY - 2005年09月21日(水)


凹んだり落ち込んだりして、
もう二度と立ち直れないと想ったこともあったけど。

泣いて怒って駄々を捏ねて、
周りにこの気持ちを分かって欲しいと悲鳴を上げたこともあったけど。


今は幸せを感じていることが本当に多くなった。


自分が世界中の全てから見放されたような気になって、
独りぼっちになってしまったと絶望の淵で揺れていた時に、

離れないようにと手を握ってくれた人がいて。
強く抱き締めてくれた人がいて。
一緒に悩んでくれた人がいて。
泣く場所を与えてくれた人がいて。
黙って見守っていてくれる人がいて。
本気で怒ってくれた人がいて。

それから、一緒に笑ってくれる人がいた。


そんな、一番自分が苦しんで足掻いていた時期を共にしてくれた人たちへ。
今一緒に幸せに浸ってくれる人たちへ。


ありがとう。



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訪問 - 2005年09月14日(水)


実習だから疲れるのではなくて。
伺った先で得る情報と感情が余りにも圧倒的で、
五感をフルに活用してもまとめきれぬほど。

教えられることや学ぶことが多すぎて。
だけど、これらを全て受け止めるだけの器を持てるようにしようと思った。


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0911 - 2005年09月11日(日)


秋はとても心地良くて好きなのだけど。
ふわりと脳裏を掠める絶望的な感覚に、足が竦む時がある。


人の命は本当に重い。
重力に関係なく、無重力空間の宇宙でも決して変わらない重さがあって。
だけどそれは、その人だからこそ重いものであって、他者が代わることのできないものだと想う。


前は、自分の命一つで大切な人が助かるのなら
差し出しても構わないと想った時もあったけれど、
でも、誰が、自分の命を欲しがるだろうかと考えて、思い留まった。
自分の命一つで代わりになれるほど、人の命は決して軽くはない。
他者の命は他者が与えられたものであって、自分のものではないのだから。
取り替えたり、受け渡したりできるようなものではなくて。


だけど、それができるなら、代わりたかった人がたくさんいたな、と。
代わりたかっただろうな、と想う人もたくさんいて。
秋になると思い出す記憶がある。


そしてそんな日は、
大きな声で何度も繰り返されなくても、記念日なんかにしなくても、
当の本人は、嫌というほど知ってるはずだと想った。


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幸。 - 2005年09月10日(土)


個人的なことなのに、
周りの人たちへと子どものように報告してしまうのは、
呆れながらでも祝福の言葉がいただけることを期待していて。
だから、期待以上の幸せと共に舞い込むメールは、
心臓が痛くなるほど嬉しい。

忙しいであろう日常のほんの小さな空き時間に、
自分のためにメールを送ったり電話をかけたり。
そういう時間をつくってくれる事実が、
自分のために向けてくれる想いや気持ちをもってくれることが、
どれだけ凄いことだろうかと考えて、湧き上がる昂揚感に眩暈がする。


ありがとう。

受け取った、優しさや思いやりやそういう暖かな気持ちに祝福を。
それを送ってくれた人たちへ、自分が感じた幸せが届きますように。



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感。 - 2005年09月09日(金)


感じたことを言葉に残して、
何度も何度も自分自身の中に取り込む作業が実は狛にとってとても必要で。
そんな風に胸の琴線に触れた出来事全てを記録として残そうとするのは、
自分が感じた幸せなことをできればたくさんの人に知って欲しいという、
子どものような我儘があるからなのかもしれないと、最近想った。


時折、湧き上がるように、泣きたいくらいの幸せを感じることがあって。
そういう時、自分は何て幸せなんだろうって、本当にそう感じる。
嫌なこと、上手くいかないこと、投げ出したくなること、挫折すること、
絶望感を味わうこと、喪失感を嘆くことなんてたくさんあるのに、
そんな気持ちを抱えている時だって、幸せが降ってくることがある。

言葉よりも感情が先走ってしまうから、表現することが難しいのだけど。
何だろう。
とにかく、突然、幸せだなぁ、と、そう実感する瞬間があって。
そういう幸せに想う気持ちを、たくさんの人に感じて欲しいと想う。

1秒でも長く笑っていてほしいし、一つでも多くの幸せを感じて欲しい。
ただそれだけなんだけど。



新しいスタート地点が決まって、
急にそんなことを言葉にしておきたくなった。


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HEAVEN - 2005年09月07日(水)


胸が震えた。
叫びだしてしまいそうな衝動に駆られてしまうほどその音は理想的で。
彼の柔らかくて暖かな部分以外が良く見えた。

聴きやすいのではなく、心地良い歌声に祝福を。

きちんと聴けたのが嬉しい。



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ドラム - 2005年09月04日(日)


楽器隊の中でもドラムの音を好むのは、
それが本当にリズムを刻む楽器だからだと想った。


ギターの奏でる音は、原色や蛍光やパステルカラーや煌めきや、そういうあらゆる色彩を自在に纏い、
リズム隊とはいえ、ベースは弦楽器特有の深くしなやかな色彩を湛えている。
だけどドラムには、そういう目に見える色が見えなくて。
代わりに、圧倒的な質感を全身に刻む。


料理で言えば豆腐のように、味よりも喉越しを愉しむ物のような。
絵画で言えばキャンパスのように、手触りで違いを感じる物のような。
色よりも素材を味わう楽器なのだと想う。

弦楽器が曲に彩りを添え、ドラムが質を与える。

そして歌声は、彼らが紡ぐ三次元の空間を自由に翔けて鮮やかに華を添えるのだと想う。

四方八方に散った繊細な音の波動を手繰り寄せ、抱きしめるようにして織り上げる。


頭の中にあるイメージがあまりにも抽象的で感覚的だから、こうして言葉で表すことが難しいのだけど。

色彩豊かな彼らの音の世界は、拡がりながら、まとまりながら。
良い意味でリュウに完全に支配され、掌握されていたような気がした。



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マザー・テレサ - 2005年09月03日(土)


映画の中で戸惑いがちに揺れる翡翠色の透明な瞳が、
沈黙の世界に無言の言葉を刻んでゆくようだった。

現実を目の当たりにした驚愕の眼差しや、
行動を決めた時の煌めくような凛とした眼差しは、
本当に綺麗で。

小柄で華奢な身体に宿る、痛いほどの意志の強さを想った。


マザーテレサに逢ったことはないけれど、彼女の事はとても好きだから。
緩やかではあるけれど、こんな風に映像として残されるのは嬉しい。

ただ、目まぐるしく廻るカメラワークはあまり巧くはなくて。
たくさんあるエピソードを描ききれなかったstoryに物足りなさを感じたけど。

考えたり感じたりするには凄く良いと想った。


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