せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2005年12月31日(土) |
がんばれ、マツケン! |
しのこしていたガラス拭きとトイレの掃除で、僕の大掃除担当は終了。 自分の部屋も、ぐちゃぐちゃになっていたファックスの後の配線を整理して、すっきりした気分。 部屋で原稿を書く日。片づいた部屋では、原稿に向かう気持ちも変わってくる。これまで、煮詰まるとすぐ外に出て、ファミレスや電車の中で書いていたのも、この部屋がモノを書く環境としていまいちだったからかもしれない。 夕方、休みの間の食料品を買いに出かける。大晦日のがらがらの電車で北千住まで。三が日は日持ちしそうなチーズケーキや、パンを抱えて帰ってくる。 録画しておいたテレビ東京の「年忘れにっぽんの歌」を見る。あらかたはすっとばしながら、「マツケンサンバ」1,2,3のフルメドレーに釘付け。 松平健がほんとに踊りながら歌っている姿(口パクじゃなく)、その息切れの具合、後半に向けてどんどんつらそうになっていくようすに「がんばれ!」と声援を送る(ビデオなのに)。 必死に覚えた腰元ダンサーズの振りも、ああ、こうだったのねと改めて、納得するものが多い。 真島さんの振り付け指導DVD、「着物で踊る」前提でやってくれたら、もっとラクにおぼえられたんじゃないだろうか。 紅白をところどころ見ながら、今年も母親と二人の静かな大晦日。年越しそばならぬ年越しラーメンを食べて、さらっと年を越す。
昨日に続いて大掃除。台所を中心に。換気扇や天井の電灯のカサの掃除は、僕の担当だ。 夕方、スーパーに買い物に出かける。何も今買わなくても……というものばかり買っていることに気がつく。 お正月用の花も買ってきて、玄関に活ける。 夕食後、一通り掃除の済んだ台所を急に模様替えすることに。 ガス台の横の台(?)を移動する。流し台なんかと一列に並んでいたのを、食器棚のとなりにくっつけた。ゴミ箱で使いづらかった下の段の収納が、少しは使えるようになったかも。母親は、早速、食料品を移動させている。 夜中、ビデオテープを片付けているうちに、古いビデオを見てしまう。88年か89年頃の玉三郎の舞台関係。ベジャール率いるローザンヌバレエとのガラコンサート。サンサーンスの白鳥に乗ってアンナ・パブロヴァを踊ったり、パトリック・デュポンと一緒に能の「黒塚」を元にした作品で男装したり、ジョルジュ・ドンと「道成寺」を踊ったりしてる。なつかしい。同じテープに入っていたアンジェイ・ワイダ演出の「ナスターシャ」のメイキングも。二人芝居プラス、女形一役のありようがとても興味深い。 以前見たときとは違った印象で、玉三郎を見る。このナスターシャの演技から、僕はずいぶんいろんなものをもらってるなあと改めて思う。来年の4月の舞台のことを考える。
昼間、ばたばたと打ち合わせに出かけ、帰ってから、部屋の掃除。 明日が今年最後の燃えるゴミの日なので、ゴミ袋にどんどんつめていく。 すっきりしたなか、たまっていたビデオを見る。 「野ブタ。をプロデュース」の最終回、「松任谷由実のオールナイトニッポンテレビ」、日テレのドキュメンタリー、劇団四季の「南十字星」を追ったものなど。どれも「録画しといてよかった……」と思えるものばかり。
昼間の仕事の仕事納め。「え、どうして?」というようなトラブルが起こって、予定よりもずっと慌ただしい時間を過ごす。夕方、納会をして、解散。ほろ酔いで帰ってくる。 たまっている原稿を片付けないと。その前に、まずはこの部屋を片付けないとと思いながら、今日は、そのまま眠ってしまう。
2005年12月27日(火) |
リーディングと忘年会 |
仕事のあと、新宿の藝能花伝舎で演出家協会のマレーシアの劇作家のリーディングに向かう。 くにおさんが翻訳した作品の途中から最後まで、リーディングを聞かせてもらう。 どの作品もおもしろかったが、中でも、渡辺えり子さんと西山水木さんが出演した「小豆娘」が圧倒的だった。 マラッカに生まれた少女が女優にあこがれ、週末、通りで「小豆のスープ」を売ってお金を貯める。週末はおめかしして、遊園地に行き、そこで男たちに買われたりもする。そのご、自分も歌劇団に入るが結婚して退団、今は離婚して、トイレの掃除婦をしている。彼女のモノローグを、今日は2人の女優が語る。 何度も語られる心の叫び「ほしい! ほしい! ほしい!」という言葉がものすごい。ほしいものをさがしてデパートのあらゆる売り場にかけつけるけど、私のほしいものは、そこにはない!という彼女の心の、まさに「叫び」がまっすぐに届く作品だった。いいものを見せてもらった。 大急ぎで、新宿に出て、トップスで篠原さんと打ち合わせ。 富士見丘小学校の台本の打ち合わせ。全体の構成をほぼ決定する。 枠組みになる「放課後の卒業式」と、その中に入るこれまでの演劇授業の内容と「未来の友情」。舞台をどう使うかということも、おおよその見当をつける。 10時過ぎまでしゃべり、篠原さんにさそわれて、居酒屋で軽く飲むことに。 11時までという約束で、おしゃべりたくさんの二人の忘年会。ごちそうさまでした。
北千住から乗った準急で眠ってしまい、気がついたら「館林」だった。乗り越し記録更新だ。ホームに降りてから、しばらく、呆然とする。 家で少し寝てから仕事に行く予定を変更して、そのまま、職場に向かうことにした。 へろへろになりながら、夜まで仕事。たまっていたあれこれを片付け、帰ってくる。家について思い切り眠ってしまう。
2005年12月25日(日) |
gaku-GAY-kai 2005 |
9時に集合して、準備を始める。 スタッフのみなさんも、出演者も、もう何度目かの会場なので、すっかり落ち着いた雰囲気で準備が進む。 僕は、え、もう?と言われるなか、さっさとメークをしてしまう。 記録の撮影をしてくれるくにおさんたちにも、わたわたとご挨拶。 昼頃から、「贋作・Wの悲劇」の場当たり。頭からとにかく出はけと位置の確認。 その後、ゲネプロ。 何人かは台本を持ちながら、それでもなんとか最後まで通して、一息。 ヒラリンの「シュレック」とますだいっこうさんのリハーサルの仕切りを森川くんにお任せして、僕は自分の準備をさせてもらう。 朝一番でメークを済ませておいたのは正解だったと判明。 とにかくあわただしく時間が過ぎて、開場時間直前にジオマンのリハを終えて、開場。 今年も大勢のお客様に来ていただいて、支えられ、助けられ、一緒に楽しみながら、舞台をつくりあげることができた。 ゲネプロではうまくいかなかった場面も、本番ではばっちり。 出演者みんなの底力に感動しながら、自分もその仲間に入れてもらおうと思いながら、舞台に飛び出していく。 ヒラリンのシュレックはハンドベル演奏、いっこうさんのダンスはひさびさにたっぷりと踊りこんだ印象。袖からしっかり拝見する。 ラストのジオラマ・マンボ・ガールズは、僕の中から「女優」がうまく抜けていかなかったようで、不思議な気分で演じてしまう。笑顔の質が違うというか。無表情の質が違うというか……。 それでも、ラストのマツケンサンバ3は、大いに盛り上がって終わる。 カーテンコールは全員で。 お疲れさまでした。そして、どうもありがとうございました。 終演後、リハーサルの後に予定していた、4月の舞台のスチール撮りを舞台上で。大門伍朗さん、森川くんと三人で、衣装を着替えてカメラに向かう。 ばたばたとロビーでご挨拶して、撤収。打ち上げ会場へ。 一次会の居酒屋、二次会のカラオケ、そして、最後は二丁目の「SIMON」で朝まで。大いにしゃべり、歌った。 例年は、新宿線で本八幡まで行ってしまうのだけれど、今年はJRでちゃんと御茶ノ水で降りる。
2005年12月24日(土) |
「贋作・Wの悲劇」稽古 |
中野MOMOの地下の稽古場。 朝、高円寺に寄って、印刷と小道具、衣装のピックアップ。 永山くん、まみぃと三人で徒歩で稽古場へ。 最初に衣装の確認をしたのだけれど、しいたけをさん演じる、高木美保(菊池かおり)がすごいことになっている。 由川さんから借りた黒のレオタードを着てる時点で「勝ち」は決まったようなものだけれど、ストレートのカツラにピンクのカチューシャ、レッグウォーマーと、もう「そのまんま」だ。 これはもう、世界に一人の高木美保のコピーだと感動する。 一気にテンションが上がって、そのいきおいで、最後の場面をつくっていく。 シンプルだけど、力強い、終わり方になった。 アルピーナさんからの提案で、今日は二回通そうということに。 わたわたとまずは一回目。こういう芝居だったのかと、いろいろなことがわかる。 休憩を取っている時間がないので、そのまま、マツケンサンバの練習。 サンバ棒を持って、鏡の前で踊ると、なかなかの迫力。 二度目の通しは、時間の都合で途中まで。僕のバラードでおしまい。 さあ、いよいよ明日だ。 gaku-GAY-kai本番まで、あと1日!
2005年12月23日(金) |
「贋作・Wの悲劇」稽古 |
銀座の東京画廊にマツウラヒロユキくんの個展に行くが、日祝は休廊だった。ビルの1Fのドアもロック。中から出てきた人がいたので、中にすべりこみエレベーターで上がり、ドアの窓から「のぞき見」させてもらう。大作がいっぱいで、とても華やか、そして、とてもキュートだった。それなりに満足。 稽古前、高円寺に寄って、小道具をわたわたと買い込む。オーディションの場面で使う顔写真を印刷しようとするが、うまくスキャンできないので、明日に持ち越す。 マミィと一緒に大荷物をかかえて、タクシーで稽古場へ。 今日は、とにかく稽古する。 ダンスはかなりいいかんじ。 良ちゃんとの場面がほぼ全取っ替えになった。 僕が歌う歌もチェンジ。コーラスラインの「僕にもできる」に。 タップを踏みながら踊るナンバーなので、振りをどうしようか考える。 それに関連して、トシくんとアラくんの芝居も。 僕の最後のナンバーは、コーラスラインの「WHAT I DID FOR LOVE」だ。 なんでここで?というような場面に入れたつもりだったのが、何だかしっくりしてしまっておかしい。ここは真面目に歌うことに。 最後の場面は、明日、エスムラルダさんと一緒につくることにして、今日はおしまい。 ラストナンバー「シーズン・オヴ・ラヴ」は、ただ立って歌うだけなのだけれど、なかなかしみる歌になったと思う。 いよいよ明日はMOMOの稽古場。 gaku-GAY-kai本番まで、あと2日!
非戦を選ぶ演劇人の会の反省会。場所はえり子さん宅。 来年の予定を中心にいろいろ話し合う。 すっかり遅くなってから失礼したのだけれど、忘年会のピークのせいか、電車が遅れに遅れて、終電を逃す。 深夜バスにぎりぎり間に合い、なんとか帰宅する。 gaku-GAY-kai本番まで、あと3日!
2005年12月21日(水) |
富士見丘小学校演劇授業 |
結局、朝まで起きてしまい、そのまま富士見丘小学校へ。 2.3時間目に間に合うように家を出ると、朝のラッシュのピークにもろにぶつかることがわかった。久しぶりの満員電車だ。 授業は、卒業公演の台本の練習。僕担当の「未来の友情」と篠原さんの「放課後の卒業式」。 間だの20分休みに、実行委員の子ども達と相談する。というか、台本についての意見を聞く。おお、そうか!というようなことをいろいろ言ってもらい、早速取り入れていこうと思う。 夜は稽古。荻窪のけいこ場。小林くんが復活! よかった。まみぃも杖をつきながら来てくれた。よし、なんとかなるぞとほっとする。 ひさしぶりのアルピーナさん、それに良ちゃんと芝居と歌の練習。 もちろんダンスも。がしがし稽古していく。
gaku-GAY-kai本番まで、あと4日!
今日は稽古は休み。 本番までにかたづけておかないといけない仕事を、がつがつとかたづける。 当日パンフ用の原稿を送ってもらう手配。 いよいよ本番が近い感がいっぱい。 明日は、富士見丘小学校の演劇授業。卒業公演の中の僕が担当する「未来の友情」の台本の続きを書く。登場人物をどう増やすか頭を悩ませる。
gaku-GAY-kai本番まで、あと5日!
夕方、来年の4月の舞台「ミッシング・ハーフ」の稽古場の打ち合わせをしに、歌舞伎町のスタジオ、ミラクルへうかがう。 担当のマツダリクさんと日程の相談。 予定していたよりも早い日からお世話になることを決める。 ずっと同じ稽古場で稽古できるのは、とてもうれしい。
昨日の稽古で足をひねったマミィから、どうやら骨にひびが入っているようと連絡をもらう。小林くんも病院に行って、注射を打ってもらっていたそう。 マミィは、ダンスシーンを「お休み」して、他の場面の芝居は出演することに。 小林くんには、明後日の稽古までゆっくりやすんでほしいと伝える。
gaku-GAY-kai本番まで、あと6日!
2005年12月18日(日) |
「贋作・Wの悲劇」稽古 来年の予定 |
うんうんうなりながら何かを絞り出すようにして考えても何も浮かばない歌詞。朝方、やけになって風呂に入ってぼーっとしているうちにこれはいけるんじゃない?という案が浮かび、曲を聴いて、確認してみる。うん、いいかも!! びみょうなメロディに会う言葉を数えながらはめていく作業をしていく。 他の仕事をしたり、持っていく物をさがしまわったりして、ばたばたしてしまい、電車を一本逃す。渋谷の駅で、あちこちに電話をし、メールを送ったりしているうちに、また遅れ、結局タクシーで稽古場まで。 マツケンサンバの稽古が始まったところ。ジオラマ・マンボ・ガールズと特別ゲストのみなさんと一緒にフォーメーションの確認。 マミィがつくってくれたサンバ棒を持って踊ると、一気に「マツケン感」が倍増。うん、きれいきれい!! その後は、「贋作・Wの悲劇」の中のダンスシーンの稽古。コーラスラインのオーディションの場面(踊る踊る!!)、しいたけをさんによるスクールメイツのショーの場面。 ジオマンの二人はしばし見学。楽しんでくれたようでうれしい。イカす&すごい!!という感想に、ちょっと気をよくする。 エンディングの歌も、歌ってみたら、いけるじゃん!ということになる。譜面に歌詞を書き込んで早速コピーを取ってみんなに配る。 後半は、芝居の稽古、お休みのアルピーナさん、エスムラルダさんは代役でどんどん進める。時間がきて終わりまではいけなかったけど、いろいろおもしろい場面ができあがった。三田佳子と薬師丸ひろ子のホテルの場面、トシくんが演じる「死体」がいい仕事をすることになった。 帰り、マミィがダンスの稽古中に足をひねってしまって、タクシーで帰る。お大事に!! 稽古場に来てくれた音響の亜弓ちゃんも風邪気味で、今日は打ち合わせなしで次回にということに。 風邪も流行ってるので、気をつけて本番までがんばらないと!! 僕は今日、眠ってない上に妙なランニングハイなかんじで、びゃーびゃー声を出して歌い、人の分までセリフをしゃべってしまった。なんだか一足さきに役者モードになれてしまったような気分。
gaku-GAY-kai本番まで、あと7日!
HPに来年の予定をアップしました。 8月の公演の前に、4月に芝居をやることになりました。DOUBLE FACEでご一緒した森川佳紀さんと、大門伍朗さんとの3人芝居。会場は、新宿のサンモールスタジオ。DOUBLE FACEの2人芝居とはちょっと雰囲気の違う、「濃い」大人の芝居をつくりたいと思っています。 くわしい情報は25日をめどにHPを開設する予定なので、そちらをお待ちください。
2005年12月17日(土) |
「贋作・Wの悲劇」稽古 |
マルゴリータ・奈須邸でジオラマ・マンボ・ガールズの稽古。ベリンダ・弦本と3人でマツケンサンバ以外の曲の振りをどんどこ決めていく。1曲は新曲、2曲は再演。あ、カラダが覚えてる!という不思議なノリを楽しみながら、さくさくと終了。僕は「贋作・Wの悲劇」の稽古へ。 お休みのキャストが多い中、どんどこ稽古していく。ダンスの確認、そして、エンディングの曲(「レント」の「シーズンズオブラブ」)をエスムラルダさんが持ってきてくれたので、楽譜を見ながら、曲を聴く。明日までに日本語の詞をでっち上げて、練習できるようにしないといけない。もらったばかりの曲で良い案は何もうかばないけど、何とかなるさと前向きに考える。
gaku-GAY-kai本番まで、あと8日!
2005年12月16日(金) |
「贋作・Wの悲劇」稽古 |
新宿文化センターに打ち合わせに行く。毎年恒例なので、あっさり終了。今年もよろしくお願いしますと挨拶して帰ってくる。 まさひろくんのお見舞いに行く。今日はちゃんと会って、しばしおしゃべり。彼のかわりに僕がやることになった「贋作・Wの悲劇」のダンスキャプテンの役のことから始まり、ダンスのこと芝居のことなどなど……。すっかり長話になってしまったのであわてて失礼する。 今日の稽古は、アルピーナさんをまじえて、まずはダンスの練習。その後、ラストまでの読み合わせ。細かい修正と、僕の思い入れなどを話してから。 ああ、こういう話だったんだ……といろいろなことがわかる。 本筋の「Wの悲劇」とは別のオリジナルで書いた部分が、うまくはまってほっとした。書いたあと、読み返して、ついほろっとしてしまったところもあったり。なんだか不思議な芝居になった。「Wの悲劇」とは全然違う感動のポイントができあがってよかった。 上演時間は、1時間30分ほど。だから、gaku-GAY-kai自体の終演は、20時15分頃かなと見当をつける。 時間いっぱいまで読み合わせをして、ばたばたと帰ってくる。 寒さも本番。ここ数日でどんどこ師走感、クリスマス直前感が盛り上がってる。 渋谷で亜弓ちゃんと待ち合わせて、音響の打ち合わせ。探していたサントラがツタヤで見つかり、即借りてもらう。センター街のカフェで打ち合わせ。終電に間に合うようにわたわた帰ってくる。 カフェにバッグを忘れたことに気がつき、あわてて戻る。年末恒例、物忘れ、忘れ物、失くし物。気をつけないと!!
gaku-GAY-kai本番まで、あと9日!
テキストを使ってのシーン、エクササイズ。 A:彼が知っていることは何か B:彼がしていることは何か、C:彼の目的は何か、をリストアップして準備。先週お休みした僕は、藤野さんにテキストをファックスで送っていただいての宿題。 で、僕は、先々週のように、ブレイキング・バック・オブ・ザ・シーンから。一度読んで考えてしまっているテキストなので、一言ずつを初めて見て読むのはむずかしいかと思ったら、全然そんなことなかった。どうやら、初見のテキストを先に読んでしまうクセが僕にはあるらしい。 続いて、明樹さんたちが演じた「ガラスの動物園」のアマンダとローラのシーン。二人にそれぞれ、ABCを説明してもらって、ローラが外でエモーショナル・プリパレーションをして、入ってくる。そこから始まるシーン。 何ていったらいいんだろう、これはまさしくそこにいる二人が言葉と感情をやりとりしている、なんだかすごい場面になった。一言一言の重さ、それも思いがけない重さに、お互いに驚いているのがわかった。こんなに切ないアマンダとローラは見たことがない。ほろほろ泣けてしまう。やっぱり僕は、今、そこにちゃんと人がいると思える芝居が好きなんだ。 ああやろうこうやろうとプランを積み重ねた先にあるのとは全然違う、正直な気持ちのやりとり、それも相手から受け取ったものに反応していくと言うことを積み重ねるだけで、こんなに場面は活き活きとするんだ。新鮮な驚きだった。 その後のいくつものペアも同様に、活き活きした場面が作り出されていった。 僕は、お休みのジョニーさんの代役をしたり(それは、ブレイキング・バック・オブ・ザ・シーンのみで参加)、自分のパートは、ABCの説明をしたところで時間切れだったのだけれど、今日のWSはとてもとてもおもしろい経験だった。スタニスラフスキーシステムの超課題のようなものとも違う、役者として、自分なりの「準備」として考えていたことともちょっと違う、初めてのやりかた。なんだか僕には、とてもしっくりきた。 終了後、藤野さんや今日の参加者のみなさんと食事しながら、おしゃべり。芝居の話をいっぱい。こちらもまたいい時間。 新宿で買い物をして、まさひろくんのお見舞いに行く。突然行ってしまい、お寝み中だったので、お見舞いの品をナースセンターに預けて失礼してきてしまう。考えたら、起こしてもらってもよかったのかもしれないとあとで気がつく。「病院慣れ」していないので妙にドギマギしてしまって、帰ってきてしまった。明日またうかがいますねとまさひろくんにはメールをしておいた。 その後、中野坂上で、桜澤凛さん出演の劇団大樹公演「ポプコーンの降る街」を見る。小さなアトリエでの公演。きちんと作り込まれたセット。 芝居は、これが文化庁のコンペで佳作をとった台本なんだ……と感慨深い、とってもファンタジーなお話。 桜澤さんは、サラダオイル片手に飛び込んでくるところから、失われていた過去を取り戻すステキなシーンまで含めての熱演。 終演後、ご挨拶&思ったことをつい余計におしゃべりしてしてしまい反省。落ち込んで帰ってくる。
gaku-GAY-kai本番まで、あと10日!
エピローグを残して書き上げた台本をマミィに送り、印刷とコピーをお願いする。その後、ラストまでを書き上げて、稽古場に向かう。やった、脱稿!! 稽古場では、しいたけをさんの衣装合わせ。この衣装合わせがどんどん進むとgaku-GAY-kaiだなあという気がしてくる。普段はありえない衣装のかずかずが稽古場に集まる、そのかんじが、年末感をさらに盛り上げる。 まずはダンスの稽古。昨日あいまいだったカウントを整理。その後、読み合わせ。続いて、印刷できていないラストを僕が読む。 こういう話になりました……ということで、みんなから拍手が。ありがとう。でも、まだまだ大変なのはこれから。よろしくお願いします!
gaku-GAY-kai本番まで、あと11日!
2005年12月13日(火) |
「贋作・Wの悲劇」稽古 |
今日もガールズと駅で待ち合わせ。おしゃべりしながら稽古場まで。 広い部屋で、まずはみんなでストレッチとシアターゲーム。 その後、のびのびとダンスの練習。思いだした振りを、カウントに落とし込んでいく。その後、木村さんによる、着物コンビネーションの振りうつし。 後半は、新しい台本の部分の読み合わせ。お話はどんどん佳境に。永山さんが、世良公則が演じた役をやっているのだけれど、こんなに……というくらいしゃべることに。よろしくお願いいたします! エスムラルダさんも来てくれて、ラストの曲を決定する。 今日は稽古場に早瀬くんが来てくれた。ほんとに久しぶりだ。小林くんとならんだ2ショットを見ると、なんだかむしょうにうれしくなってくる。 帰りは、そんなわけでわいわいおしゃべりしながら、駅まで。駅前でしゃべりこんでしまう。 さくさく家にたどり着き、台本の続きにとりかかる。今日で脱稿の予定。
gaku-GAY-kai本番まで、あと12日!
夜、予定していたジオラマ・マンボ・ガールズの稽古をなしにしてもらう。二人だけの練習の予定だったので、休んで熱を下げることにする。一日、横になりながら、台本の続き。そして、演出について考える。今日はなんでこんなに寒いんだろう。猫も昼間から外にでてしまっていて、家には一人。心細さいっぱい。 夜、母親が買ってきたホットレモンの原液(?)をお湯で割って飲んでいる。ようやく帰ってきた猫を部屋に連れてきたら、いつのまにか喧嘩になってしまい(大人気ないのだけれど)、かまっているうちに、ホットレモンのカップを倒されてしまう。フローリングがびしょびしょに。タオルで拭きながら敗北感がいっぱい。
gaku-GAY-kai本番まで、あと13日!
2005年12月11日(日) |
「贋作・Wの悲劇」稽古 |
午後から稽古。台本をメールで送って、遅刻して稽古場へ。 でっち上げた歌詞での歌練習から始めて、芝居の稽古。 ガールズとしいたけをさんの「わたしはかわいい」がとてもおかしい。 永山くんの「しずか」の歌い上げ方を説明する。 後半は、研究生が集まっておしゃべりしている居酒屋の場面。大人数が一度に舞台にいる、今回、数少ないシーン。さもないシーンのはずが、わらわらとにぎやかな場面になった。 帰り、商店街の週替わりショップで、今やなつかしいかんじのレッグウォーマーをゲット。「Wの悲劇」の劇団研究所のダンスレッスンのシーンで印象的なのはみんながレッグウォーマーをはいていることだ。今はあまり見かけない。もう売ってないよね?としゃべっていたのだけれど、あった。かなりおばさん向けっぽいけれども。とりあげず2つ買っておく。 ジオラマ・マンボ・ガールズの稽古に向かう。サンバ棒の受け渡しのため、マミィも同行。途中、マックで衣装の打ち合わせをする。 去年はお休みだったベリンダ弦本が参加する今年のジオラマ・マンボ・ガールズ。何をやるかという企画の打ち合わせ、その後、フリの確認。「マツケンサンバ3」のDVDを見ながら、フリを入れていく稽古。 ベリンダさんととは2年ぶり。年に一度のgaku-GAY-kaiで会わないと、まるまる二年会わないんだなとちょっとびっくり。まるまる二年ぶりのはずが、あたりまえのように打ち合わせをしてしまえる空気感がおかしい。 稽古中、鼻水が出てしょうがない。マルゴリータ邸の保湿ティッシュをばかすか使ってしまい、今日の所はとりあえず終了。 へろへろになりながら、帰宅。やっぱりというかんじで熱が出ていた。ちょっと勘弁してよ……と思いながら、今日もクスリもろもろを大量投与。
gaku-GAY-kai本番まで、あと14日!
「地球でたったふたり」の撮影。先週と同じ歌舞伎町のビルにて。18時15分集合でメークをしてもらい、7時過ぎには完成。まだ暗いうちからメークしてもらって、できあがったら朝日の中というのは初めての経験。 今日は、絶対王様の加治木くんとのからみがある。朝いちでそのカットを終え、昼前に、落合さんとのからみ。その後、ずっと「血にまみれた」まま待機。落合さん、加治木くんと、いろいろおしゃべりする。 終了は9時過ぎ。最後に、記念撮影。とってもいい経験をさせてもらった。みなさんどうもありがとうございます。 駅に向かう横断歩道で菅田さんに会って、握手する。ほんとうにありがとうございました。 曙橋のマルゴリータ奈須邸に寄って、サンバ棒をピックアップできるかと思ったものの連絡がとれず、そのまま帰ってくる。 それにしても寒い。タバコやらスモークやらの煙の中にいたせいか、のどの調子も微妙。家についてすぐに熱い風呂に入るが、ガタガタと震えてしまう。いやな予感。風邪薬とビタミン剤、大量投与。
gaku-GAY-kai本番まで、あと15日!
急に仕事が入ってしまったので、急遽、稽古をなしにしてもらう。申し訳ない。 明日は朝から撮影。気持ちもなにもかもがバタバタしている。往復の電車の中では台本。歌詞をでっち上げるのに苦労する。 風邪のひきはじめかな?というどんよりした気分のまま、なんとなく朝まで起きてしまう。先々月のような病気日記になってしまわないよう、気をつけないと。
gaku-GAY-kai本番まで、あと16日!
2005年12月08日(木) |
富士見丘小学校演劇授業 非戦を選ぶ演劇人の会リーディング |
2月の卒業公演のための稽古。 即興劇で子ども達がつくりあげたエレベーターの場面を、記録をもとに篠原さんが再構成。改めて演じてもらう。 止まったエレベーターの中の状況よりも、演じよう、ちゃんとしゃべろうとすることに意識が向かってしまって、即興のときのような緊張感はなかなか産まれてこない。 青井さんから、実に的確なアドバイス。子ども達から拍手があがったのが印象的。以降、こどもたちは、とても丁寧に場面に取り組むようになり、だんだん場面ができあがってきた。 後半は、「放課後の卒業式」パートの稽古。机と椅子を並べた教室の場面。それにしても、子ども達はなんて、この装置が似合うんだろう。 台本を持って、初見の部分も含めて、実にいきいきとそこにいる。ホンモノはなんてすごいんだろう。 冒頭の朝の場面をやってみる。母親役に、授業参観で来ていたお母さんたちの一人に参加してもらう。こちらも、ホンモノの魅力がいっぱい。 終了後、お弁当をいただきながら、先生方と打ち合わせ。今後のスケジュールなどについて。少ない授業時間でどういいものをつくりあげていくか。大人がこれをやりなさいと提出するのではなく、子ども達と一緒につくっていくにはどうしたらいいかの相談。
篠原さんと中野に向かう。MOMOの稽古場で、「非戦を選ぶ演劇人の会」リーディング「未来へ」の稽古。 僕と篠原さんが担当した1部の稽古は丸尾さんの演出ですでに終了。えり子さんによる、第二部の稽古真っ最中。 くまがいさん、明樹さんと表方の打ち合わせ。えり子さんともろもろの打ち合わせ。終了後、掃除をして、僕が最後の確認の係、いつもお世話になっている笠原さんにご挨拶して、5時から入れる、中野ゼロへ。 僕は今回、台本の構成のみの担当なので、当日はこれといってすることがない。楽屋担当と表方との連絡係ということに。 宇田くんが表方の手伝いに、ノグが警備担当の手伝いに来てくれる。 仕込みのあと、ばたばたと場当たり。舞台にはえり子さん原案、加藤ちかさんデザインによる、古着に綿をつめてヒトガタにしたものが積み上げられている。赤いスプレーをかけて、本当に死体のよう。 大勢のお客様でほぼ満席の状態で開演。 篠原さんと僕が構成した第一部のリーディングからスタート。 テキストだけだったものが、ナマの声とカラダを通して立ち上がってくる。 出演者のみなさん、それぞれの存在のしかたが、ほんとにすばらしい。 根岸さんにお願いした、パレスチナの母親。自分の息子をイスラエル兵に殺されて、彼の内蔵を、イスラエルの病気で苦しむ人たちに移植することを決める。その声の強さと哀しみ。 岸田今日子さんにお願いした。パレスチナの少女。ガザからイスラエルが撤退したことを喜びながら、「イスラエルの人もかわいそう。だって、人は誰でも自分の家を離れるのはつらいことだから」と話す姿は、ほんとうに少女のようだった。 その後、映画『ファッルージャからの証言』のダイジェストの上映。楽屋のモニターから聞こえる銃撃の音、爆音のすごさに圧倒される。 続いて、相澤恭行さん、渡邉修孝さんとお迎えしての座談会。 イラクの今と、自衛隊の置かれている状況についてのお話。あいかわらず報道されていない事実がいっぱい。 最後は、古居みずえ監督のドキュメンタリー『ガーダ 〜パレスチナの 詩〜』の予告編の上映。古居監督のお話をえり子さんが聞き手になってうかがう。 えり子さんいわく「田根楽子さんそっくり」の主人公が爆撃のなか、ふつうの生活を送る姿をていねいに描いたもの。本編もぜひ見てみたいと思った。 10分の休憩後、第二部のリーディング「日本の戦争」。えり子さんによる台本は、はじめ3時間くらいの分量があった。それでも、第二次世界大戦の開戦から終戦までの多くの言葉をひろいあげた、とても興味深いものだった。今日の上演は、約1時間に構成しなおしたもの。 アナスさんのパントマイムから始まる。かかってくる電話に出るが、声は聞こえない。難度も繰り返される爆発の音、そして、最後にこちらからかけると、「現在使われておりません」という声だけが聞こえる。同時にアナスさんによる、イラクの今についてのテキストの朗読。毬谷さんと稲荷さんが、懐中電灯の明かりに導かれながら客席から登場。 パントマイムが終わると、金子飛鳥さんによるバイオリンと歌にあわせて全出演者が客席から登場する。舞台上に上がりきったところで、開戦を知らせるラジオの声。一斉に振り向く姿が、その瞬間、戦前の一日を今にきっちりつなげていた。演劇の力をまざまざと見た気がした。 その後、僕は、ロビーのモニターで、リーディングを聞く。俳優さんたちの、人物を立ち上げる力に圧倒される。 最後の沢田知可子さんの歌「美しい国」までの密度の濃い、1時間強だった。 終演後、片づけをして一足お先に失礼する。 いい会になったことがほんとうにうれしい。帰りは、また台本に向かう。 23時からという打ち合わせをばたばたとして、結局終電で帰ってくる。
gaku-GAY-kai本番まで、あと17日!
2005年12月07日(水) |
「贋作・Wの悲劇」稽古 |
ガールズと待ち合わせて、稽古場へ。堀内さんは今日が初参加。 今日は良ちゃんも参加しての稽古。 しいたけをさん担当パートのレビュ場面の稽古から。 続いて、歌の確認。りょうちゃんとアルピーナさんの場面。 歌の入る位置を変更、芝居って嘘だよね!というべたべたなおかしさな場面になる。 後半、オーディションの場面のダンスの振付。コーラスラインの曲に合わせての激しいフリ。まっさきに僕がへろへろになる。鏡のつもりでカーテンを開けて見ていた窓ガラスもすぐに曇ってしまう。 何回回るかよりも、顔と手の表情で見せてとお願いする。 最後に、しいたけをさんが歌う「私はかわいい」をガールズのコーラスといっしょにキーの確認。ガールズは、オリジナルの歌を養成所で歌ったことがあるそう。べたべたな歌詞が、きれいな声で歌われると、膝から崩れそうなおかしさになった。 今日はここまで。ジオラマ・マンボ・ガールズの「マツケンサンバ3」の腰元ダンサーズのお願いを、ガールズ、小林くん、永山くんにお願いして、DVDを渡す。自習をよろしくお願いします。 稽古の後、打ち合わせが1つ。終電で帰って、明日の台本にとりくむ。
gaku-GAY-kai本番まで、あと18日!
先週末にひとだんらくしたと思った忙しさのピークがじつはまだ全然終わってなんかいないことを実感。 先週から今週、今月いっぱいまで、見に行きたい舞台がほんとうにいっぱい。 マミィは「演劇スタンプラリー」と名付けて、きちんと見に行っている。 僕は、どうしてもうかがえないものが続出。今日、行けると思っていた、ますだいっこうちゃん出演のリセットNも仕事が終わらず断念。 田中さん出演の扉座「アトムへの伝言」も土曜の夜の公演がないことに気がつき、行けなくなってしまいそう。ほんとうに申し訳ない。 台本を書いていたり、稽古をしているときは、他の芝居の情報を「入れたくない」と思って、つい足が遠ざかってしまうものだけれど、今月は、そういう問題以前に物理的に時間がとれなくなってしまった。 見に行った人たちにどんなだった?と話をいろいろ聞かせてもらうことにする。 gaku-GAY-kai本番まで、あと19日!
締切を過ぎてしまった原稿をなんとか書き上げて送る。 書きかけの台本、年末だと思っていた締切が1月の半ばまでになったことを知って、ちょっとほっとする。 たまっていたメールを送り、そして、台本に向かう。 gaku-GAY-kaiで使う曲をどんどん聞いてみる。 カットをどうするか? 場面のつながりなど。ミュージカルor歌入り芝居ならではのおもしろさをあれこれ考えていく。
gaku-GAY-kai本番まで、あと20日!
2005年12月04日(日) |
「贋作・Wの悲劇」稽古 |
荻窪で稽古。駅で木村さん、由川さんと待ち合わせて、稽古場に向かう。 今日は、大半のキャストがそろった。 アルピーナさん、マミィ、永山くん、荒くん、しいたけをさん、トシくん、木村さん、由川さん、後半、エスムラルダさんも来てくれた。 稽古は、今日持っていった台本の読み合わせから。一度読んでから、すぐ立ってもらう。まずはおおざっぱにこんなかんじというのを伝えて、後半は、しいたけをさんによるレビューのおさらい。 リンゴの二人が来てくれたせいで、一気に大人数感が増す。ラインダンスもゴージャスに。 アルピーナさんから、劇中の聖子ちゃんショー、ユーミンショーの曲を聴かせてももらう。どうして、毎年、お話にぴったりの曲が来るんだろうと、うれしくなる。今年も楽しみだ。 到着したエスムラルダさんを交えて、もう一度読み合わせ。やっぱり当てて書いただけあって、僕が代役でやるよりはるかにおもしろくなる。うん、いける、いける! バタバタと稽古時間は終了、着替えて、部屋の机と椅子を片付けながら、「毎年、汗かく量が増えるよねえ」と話す。そして、gaku-GAY-kaiの稽古が始まると今年も終わりだって気がするという声も。人によっては、「アルピーナさんのセリフを聞くと」という話も。たしかにそうだ。これから3週間、年末恒例の熱い稽古の日々が始まる。 今年もまたおもしろいものになりそうだと確信。 ご来場をお待ちしていますね!!
gaku-GAY-kai本番まで、あと21日!
ばたばたと家を出る。今日の撮影は、歌舞伎町。 こんなビルがあったんだ?というような廃屋に近いビル。今日は室内と路上のシーン。 昨日とは違う衣装とメーク。三浦海岸の海辺よりも、歌舞伎町の方が、この格好はしっくりくる。気持ちも落ち着くのがおかしい。 待ち時間に電話をかけに外を歩いても、なんの違和感もない。さすが歌舞伎町。 夕方までかかって僕の出番は終了。 お手伝いに行けるかと思った、台本の印刷には間に合わず、ばたばたと浅草へ向かう。 高市氏の踊りの発表会「春謡会」@浅草公会堂へ。 地下鉄の中でマニキュアを落とす。 五時過ぎに会場へ着くが、高市氏の出番は終わったところ、途中から最後までの演目を拝見する。 帰り道の浅草は、微妙な師走の空気。もうすぐお正月感がいっぱい。来月には初詣に来るんだろうなと考える。
gaku-GAY-kai本番まで、あと22日!
始発に乗って、映画のロケのための待ち合わせ渋谷へ向かう。 助成金の準備やら何やらで結局、朝まで起きてしまう。 途中で乗り換えた始発の区間準急に座って、一息ついていたら、となりのおばちゃんに「女性専用車両よ」と言われる。え〜っと驚く。何、始発からなんだ? しかたないのでとなりの車両に移る。今回の役は、全編女装、バッグにはウィッグやらマニキュアやら、女装道具がいっぱい。コートもフェイクファーの豪華なもの。家から薄化粧の女装で来ればよかったと一瞬思うが、問題が違うと考え直す。それにしても、あのおばちゃんに言われたということがややショック。僕の方が女度(?)は高くない?と、また問題が違うことを考える。ちょっと負け惜しみ。 待ち合わせに微妙に失敗しながら、待っていてもらった車で、今日のロケ地三浦海岸まで。時間がかかりそうなマニキュアを車の中で塗ってしまう。 ほんとに久しぶりの海だ。今日がクランクインの「地球でたったふたり」。 メイクをしてもらい、最初のカットは車の運転から。後を押してもらった車をブレーキで停める。人生初ブレーキ。テストを二度やって、三度目で本番。さあ、始まった。 その後、海岸でのカットを次々とっていく。 僕にとっては、初めてといってもいい、「朝女装」&「外女装」&「海女装」だ 。 太陽が出てるか出てないかで、急に寒くなったり、暑くなったりする。 ヒールをはいて、砂浜を歩くのが、なかなか大変だ。雪道を歩いてるような感覚。腰やら腿やらが、じょじょに痛くなってくる。 撮影終了後、三浦海岸の駅まで送ってもらい、電車で帰ってくる。長距離電車仕様の京急の快速のなかで、思い切り眠ってしまう。 助成金関係のやりとりをあたふたとする。 たぶん、今日が、ここしばらくの忙しい何日かのピーク。なんとか無事に終わってほっとする。 夜中、8日の非戦を選ぶ演劇人の会の台本。今日も結局、朝まで。
gaku-GAY-kai本番まで、あと23日!
2005年12月01日(木) |
おちないリンゴ「グリニッジ・ブルー」 |
マイズナーワークショップ。2週間ぶり。今日は、まず基本のリピティションから。コールをあまり変えないというのと、演じようとしないということを考えて、できるだけ何もしないようにだらっと椅子に座った。 で、始めたのだけれど、思い切り笑われてしまう。相手の彼女ににも、見ているみんなにも。何もしてないんだけど。何もかもがおかしかったらしい。自覚はなし。ロジャー・リーズのワークショップで、ロジャーに「シンはファニーだよね」と言われつづけたことを思い出す。 笑われながらも、自分なりの課題はそれなりに達成。観察と集中と反応。いいかんじ。 後半は、テキストを使う。「ブレイキング・バック・オブ・ザ・シーン」。シーンの背骨をこわしちゃうということらしい。 僕たちは初めての台本をもらうと、何行か先までを読みながら、余裕のあるときはざっと全部に目を通して、「正しく」読もうとする。 でも、このエクササイズでは、それをしない。1行ずつ。1センテンス。もしくは1語ずつ。意味なんかいい。目に入った言葉を相手に対して出していく(伝えようとしなくていいと藤野さんは言ってた)。 これはとってもむずかしかった。僕は、どうしても先を読んでしまう。そして、「らしく」読んでしまう。そうじゃなくて、ただの音、もしくは単語として、発していくことのむずかしいこと。 僕の前にやった何組かを見ていると、しっている台本が、全然違うおもしろさで立ち上がっていくのがわかった。 目の前に相手に話すというただそれだけのシンプルなことが、どうやろうかと考えてしまうことによって、話しているその人自身がいなくなってしまうんだなあと思った。 別の紙で次のセリフを隠して、見えてきた行だけを声に出す。でも、見えるとそれをどうして「らしく」読んでしまう。 そのうち、見えたんだけど、見えなかったことにするとか、自分のなかで「ずる」や「操作」をいっぱいして、そのうち、単語1つずつに集中すればいいんだとわかってきた。そのあたりで、おしまい。 まだまだよくわからないし、できているとも思えないんだけど、新しい課題としてとてもおもしろいものに出会えた。 解散したあと、藤野さんや明樹さんたちとはじめてお昼を一緒に食べる。いろんな話ができてとても楽しかった。 その後、渋谷で三枝嬢と打ち合わせ。近況報告とこれからの予定を知らせ合う、定例のミーティング(?)。クリスマスの話題やら、gaku-GAY-kaiのことやら。 夜、下北沢OFF・OFFシアターで、おちなりリンゴ公演「グリニッジ・ブルー」を見る。春の青年座スタジオでご一緒したシルバーガールズの面々が旗揚げした劇団の第一回公演。 狭い、とってもおなじみのOFF・OFFシアターを、きれいに使ってる装置にまずびっくり。さすがの仕事ぶり。 お話は、歌と踊りといっぱい流れるジャズで彩られた不思議なもの。家族を失った画家の再生のお話かな?とも思ったのだけれど、ストーリーを追うことよりも、そのときそのとき、活き活きとやりとりしている彼女たちがとてもステキに見えた。 「贋作・Wの悲劇」に出演してくれる木村さん、堀内さん、吉川さんも、「ああ、こんな芝居をするんだ」と新鮮な感動。シルバーガールズはセリフがなかったからね。 ただ一人、客演している男性、石塚義高さんがとてもよかった。きっちりとそこにいて、芝居をして、ステキな人だなあと思った。 終演後、制作の梨紗ちゃんにご挨拶おしゃべりしたあと、リンゴのメンバーにもお疲れさま。 gaku-GAY-kaiのことをちょっとだけ伝えて(歌ってほしい曲とかね)、よろしくお願いしますと話す。 それにしても、堀内さんは、なんであんなにドラァグクィーンみたいなんだろ。前には気づかなかったおもしろさを、一つ発見。さっそく使わせてもらおうと考える。
gaku-GAY-kai本番まで、あと24日!
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