せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2005年04月30日(土) 「浅草シルバースター」5日目

 昨日が夏だとしたら、今日はさわやかな初夏の陽気。暦どおりのいい天気だ。
 出がけに、ちょうど帰ってきた家の猫を抱き上げたら、シャツの胸に白い毛がいっぱいついてしまった。黒い猫なのに。
 昼の部。満員の客席。高市氏とマミーが見に来てくれている。終演後に挨拶。
 夜の部。開幕してすぐから、お客さんにあたたかく迎えられて、いい緊張感で客席と交流できたと思う。僕の課題だったいくつかのポイントも無事通過。いちばん納得のいく舞台になったと思う。
 終演後、見に来てくれた森川くんと岩井さんと中田春介さん、それに松本くんに梨紗ちゃんと軽く飲みにいった。芝居の話をいろいろ。中田さんとは、初対面。TPSに彼が客演していた話しから、山野さんや歩さんのこともあれこれ。終電前にさくっと帰ってくる。


2005年04月29日(金) 「浅草シルバースター」4日目

 「今日から夏」のような日。冷房をがんがんいれてお客様をお迎えする。
 マチネはほんとに多くのお客様に来ていただく。舞台に出てみると、最前列の補助席の前に桟敷が一列加わってる。それでも、客席の構造のせいなのか、圧迫感は感じないまま、いい気持ちで芝居ができた。
 10場。僕は出番がないのだけれど、少し早めに袖にスタンバイして、舞台を見ている。歌澤さんとガールズの芝居があって、そのあとは、梨紗ちゃんと永幡さんの場面。とっても好きな場面だ。稽古場では「むずかしいなあ」と正直思っていたのだけれど、舞台で照明が入って、お客様を前にしてから、ぐんといい場面になったと思う。終演後の楽屋で、梨紗ちゃんと歌澤さんとそんな話をする。
 休憩時間に今日もドトールで原稿を書く。
 ソワレの舞台に間に合うように楽屋入りする。今井さんから「マツケンサンバ」の振付をした真島さんの話を聞く。真島さんは今井さんの後輩なんだそうだ。一気に今井さんが身近な人になる。あ、逆か? 真島さんが身近な人になる。
 開演までの今井さんとの楽屋のおしゃべりが楽しくてしかたない。歌澤さんが着付けの手伝いをしてるんだけど(作り帯の着付けの手伝い)、今井さんが、「ちょっと粋になっちゃった」と言うと、すかさず歌さんが「帰りだよ!」とつっこんでいる。化粧前の鏡越しのやりとりをしてくれる歌澤さんが、とんでもなくかっこいい。今井さんと歌澤さんは同期なんだそうだ。超ベテランの二人の「同級生」なやりとりを端から見ているというのも、しあわせな気分だ。
 ソワレの舞台。マチネよりは一列分少ないお客様と一緒に開演。昼間よりもまとめて拍手を下さるかんじだ。日が暮れてからちょっと涼しくなった陽気のせいもあるかもしれない。昼よりもリアクションが少なかった舞台。
 終演後、見に来てくれた、小林くん、スワさんにご挨拶。急遽。教室を開放して中日乾杯があることになって、永山くん、三枝嬢、トシくん、アマノくん、にしやんと飲み語る。アマノくんがとっても会いたかった本郷さんは、先に帰ってしまっていて、残念!
 片づけの時間になって、青木さんとも少しおしゃべり。はるなちゃんが差し入れでいただいた柏餅を「冷蔵庫に入れるよりは」といただいて、お開き。
 中日まで来てしまったんだなあと感慨深い。
 帰りの電車で芝居のことをいろいろ考えている内に、まんまと乗り過ごし、綾瀬で折り返す。
 「いい夜」と思える夜は、年に何度もないものだけれど、今日は、その何日かになりそうな夜かもしれない。
 家に着いて、諏訪さんから差し入れで「少しだけれど」ともらった「鯉のぼり」の形をした和菓子を母親を二人で一匹ずついただく。柏餅といい、鯉のぼりといい、一足先の、といってもほんの数日だけれども、早い、皐月の気分。


2005年04月28日(木) 「浅草シルバースター」3日目

 小田急線が架線事故で、遅れまくり。歩いた方が早いくらいの速度でのろのろ運転。踏切はちっとも開かなくて、代々木八幡の駅前が車と人でいっぱいになってた。
 3日目の舞台も、大きな事故はなく、終了。
 僕の「小さな事故」は、7場でパジャマ姿で一度退場するときに、いつもより奥に入ってしまい、振り返るときに、柱に右手をぶつけてしまった。知らん顔をすればいいのに、「しまった!」と思い、右手が、柱を支えるような形でストップ。微妙になんでもないふうを装った。
 夜、予約のメールを何件ももらう。ありがたい。感想のメールも。

 録画しておいた「離婚弁護士2」の二回目。古田新太が、不倫がばれたエリート商社マン。恋人の乙葉を捨てて、妻、高橋ひとみと一緒に、彼女を訴える。この「極悪非道ぶり」が見事だった。絶対に許せない!と思ってたら、最後にちゃんとひどいめに会ってた。今回も、見事な台本だ。
 天海祐希が「恋に落ちる」と唐突に流れるボーイズ・タウン・ギャングの「君の瞳に恋してる」もなつかしくうれしい。このセンスは「アリーmyラブ」に近いかもしれない。


2005年04月27日(水) 「浅草シルバースター」2日日

 2日落ちをしていまうんだろうかと思っていたわりには、そんなこともなく、たんたんと終わった二日目の舞台。それでも、細かい台詞の間違いなんかは、ちょこちょこあったかもしれない。反省。
 稽古で何度も通っていた舞台裏だけど、本番が始まると、裏にいる時間も含めて「本番」になってくる。
 場面毎に、舞台上ではなく裏で会う人とのだんどりがだんだん決まってくる。表では一度も会わない本郷さんと、4場の舞台裏で会って、たたんだタオルを広げるお手伝いをしている。唯一の交流。芝居以上に真剣にやっているかもしれない。
 終演後、篠原さん、平田さんとご挨拶。水木さん、明樹さんとも。僕の園長先生。明樹さんの娘さんが行ってる園の園長先生に似ているそうだ。小豆畑くんの同期のあきやんも来てくれた。
 帰りの地下鉄であきやんと一緒になって、おしゃべりしながら帰ってくる。


2005年04月26日(火) 「浅草シルバースター」初日

 ゲネは昨日終わってしまったので、今日は本番だけの初日。
 不思議な落ち着いた気分。お客様を前にしてどう変わるんだろうかとわくわくしている。
 ほぼ満席のお客様と一緒につくりあげた初日の舞台は、やっぱり稽古とは全然違う、生き生きとしたかんじになっていた。特に11場。こんなに変わるとは思わなかったなあ。
 終演後、郡司くん、いっこうちゃん、宇田くんとご挨拶。
 教室で、初日の乾杯をにぎやかに。ガールズをはじめ、いろんな人と楽しく話す。
 帰りの千代田線で、舞監助手のしょうじくんと一緒になる。
 彼は、越谷在住の18歳。高校卒業と一緒に青年座の演出部に入った超若手だ。
 どうして?と不思議だったのだけれど、埼玉の芸術専門の高校を卒業したんだそう。そのへんの話から始まって、芝居の話ばっかりを1時間ちょっと延々おつきあいしてもらう。
 中学のときに「芝居をやろう」と思って、高校から芝居ばっかりというのは、僕自身の十代の頃と同じだけれど、目標に向かっていくまっすぐさといきおいが全然違うなあと感心。
 愛用のナグリを自分で柄を選んで、黒檀の材木を取り寄せてけずって作ったという話もよかった。仕込みのときに貸してくれたあのナグリがそんな大事なものだったとは。ずっしりとした重みが手によみがえった。


2005年04月25日(月) 「浅草シルバースター」ゲネプロ

 一回目の通し稽古というか、ゲネプロ。一回目。喉が痛くて、せきこんでしまいそうになる。せきどめの薬を飲んできたのだけれど、なかなかつらい。
 思いがけないところで台詞を間違えたりしてしまう。僕だけではなくて、あちこちでそんなことが起こってた。そういう回だったのかもしれない。
 休憩時間にドトールで原稿を書く。喉が痛くて、熱っぽい、肩がパンパンに張っている。
 ゲネプロ二回目。ノリのいい舞台になった。僕は、3場の台詞きっかけを一つとちってしまい、わたわたしてしまう。
 終演後、益富さんに明日からはバラバラになっちゃうからと誘われたのだけど、喉の調子が心配なので、お先に失礼する。
 電車の中で、予約のメールを何件ももらい、返事をすぐに送る。フライングステージとは違う僕を見てもらえるのはとってもうれしい。
 昨日の苺の残りを、母親は牛乳と混ぜてミキサーにかけ、ゼリーにしたらしいのだが、固まらなくて、「もう一度煮てみたの」と言う。「ゼラチンは沸騰するとかたまりにくくなるんじゃなかったっけ?」と言ったのだけど、まあ、なんとかなるとゼラチンを足して、また冷やし固めてみるようだ。
 テレビは夜になっても脱線事故の報道でいっぱい。録画しておいた、勘三郎襲名の口上を見る。みんな年取ったなあと思ってしまう。玉三郎の話があたたかくて、とってもよかった。


2005年04月24日(日) 「浅草シルバースター」稽古

 朝、家の近くの「しまむら」で衣裳を探しにでかける。これでいいだろうというものが見つかったので、竹内さんに電話。「ありました!」と伝える。
 通し稽古を2回の予定が、急遽、1回だけに変更。
 昼間に通したあとは、舞台の仕込みの続き。今回、ちっともお手伝いしていないので、竹内さんと話して、今日はお手伝いさせてもらう。
 トラックに荷物を運んだり、ベニヤを切ったり、主に、松本くん、本郷さんと一緒に動く。
 こんなに何日もかけて仕込んでいくのは、やっぱり持ち小屋だからなんだろうなと、改めて思う。明日は2回通し、というか、ゲネプロだ。舞台裏の居所の確認も、いつどこで誰とすれ違えばいいかなども、だんだんわかってくる。衣裳も高木さんからOKをもらう。
 風邪が流行ってるようだ。僕ものどが痛くてしかたない。声量が落ちても、芝居が変わらないように気をつけないと。
 昼間、母親が妹たちと出かけた苺狩りで「獲ってきた」苺を食べる。粒の大きさはまちまちだけどとっても甘い。タッパーに乱暴に詰められてところどころつぶれかかっている苺を、指先を赤く染めながら食べた。


2005年04月23日(土) 「浅草シルバースター」稽古

 きっかけと場当たりの稽古。頭から終わりまで。
 劇場にずっといて、小屋入りした気持ちがだんだん盛り上がってくる。
 午後森川君が、折り込みの作業をしに来たのに会う。場当たりが始まったところで、ちゃんと話せなかったけど、またやせたんじゃないの?というかんじ。あとからメールをもらった。
 舞台の上の居場所の他に、舞台裏での居場所もさぐっていく。
 僕はまだ決まらない衣裳があるので、明日探そうと思う。竹内さんにも探してもらえるよういくつかお願いをした。


2005年04月22日(金) 「浅草シルバースター」小屋入り

 ずっと劇場で稽古していたので、いまさら「小屋入り」というわけでもないんだけど……。
 装置の立ち上がった劇場に初めて入る。
 客席も組上がって、いつもの青年座劇場になったかんじ。
 楽屋で化粧前の整理をして、今日はおしまいということになった。
 高木さん、竹内さんと衣裳の打ち合わせ。竹内さんに買ってきてもらったおじさんの長袖ポロシャツ、「ああ、これだよね」というかんじで決定。これまで着たことないし、これからも着ないんだろうなと思うテイスト。
 益富さんが、3場で使うスポーツ新聞をつくってきてくれた。3月の頭の日付じゃないといけない新聞、客席からはそんなに見えないはずなんだけど、どうしようかと思っていた。図書館でコピーをとってきてくれたそうだ。感謝。ありがとうございました。
 化粧前は左が青木さん、右が竹内さん。解散したあとも、片づけの続きをしながら、松本くんも一緒になって、ずっとしゃべっている。
 帰りは益富さん、竹内さん、松本くんと「白木」でさくっと食事と飲み。
 今日は稽古場じゃないところで芝居の話をいっぱいした。段取りの確認も、現場でとにかくやってみるのとは違って、「実はこうしてるんだよね」という話が聞けた。舞台上では、お互いに見えてないシーンがどうなってるのかとか。「あ、そうだったんだ!」という発見がいくつも。


2005年04月21日(木) 仕込みの日

 「浅草シルバースター」は今日、仕込みの日。いつもの仕込みなら、朝からお手伝いというか、バリバリ働いているのだけれど、今回は、お休み。一日、仕事の日にさせてもらう。
 昨日の夜から腰が微妙に重たいのは、腰痛持ちの自覚をうながすためか、それとも、昨日の二度の通しがこたえたんだろうか? いずれにしろ用心して大人しくしている。
 夜、ノグに電話をして、どんなだった?と話を聞く。初めての青年座劇場の感想などなど。


2005年04月20日(水) 「浅草シルバースター」稽古

 新宿駅でマミーから「白髪のかつら」を受け取る。亀戸の倉庫じゃなくて、やっぱり高円寺にあったそう。アフロのかつらにまぎれていたとメールをもらう。
 昨日のダメ出しのあと、通し稽古。
 1場から、ノリノリでとっても楽しい。
 3場の電話のやりとりを、いつもよりも「自信をもって」やっていたら、外してしまった。一人で芝居してしまったと反省。
 休憩のあと、二度目の通し稽古。快調に進んで、いい稽古場最後の通しになったと思う。
 11場で梨紗ちゃんとのやりとりで新しい発見があった。稽古の後、「あそこはねえ」と話し合う。
 竹内さんと衣裳の相談。地元の武蔵小山商店街でおじさんの服を買ってきてもらえることになった。感謝。
 明日は、若手のみなさんによる仕込み。僕は、腰痛持ちだという話をした(「浅草シルバースター」のサイトのコメントで書いてしまった……)ところ、あぶないので休んでくださいと言われる。腹筋鍛えてるからダイジョブだし、重いもの持たなければ……と言ったら、重いモノの持てる人に手伝ってほしいと言われる。ので、お休みさせてもらうことに。年齢から言えば、間違いなく「年長組」なんだけど、微妙な気持ち。
 かわりといってはなんだけど、ノグが手伝ってくれることになった。僕よりも仕事ができることは間違いない。連絡のメールを送り、電話で話をする。


2005年04月19日(火) 「浅草シルバースター」稽古

 小返しの後、通し稽古。
 5場の今井さんとのアイコンタクトをきちんとやらないと。
 舞台監督の尾花さんが来てくれて、いろんなことがどんどんスムーズになる。とっても頼りがいのある素敵な人だ。
 11場の黙っている時間をどう過ごすかが重要。その場からいなくなってしまわないようにと思うあまり、肩に力が入りすぎてるかもしれない。
 通しを繰り返すことで見えてくることがいっぱい。できるようになることもたくさん。
 夜中、録画しておいて「離婚弁護士?」の第一回を見る。前シリーズ同様、なかなかおもしろい。音の使い方なんか開き直ってべたなところが、いっそすがすがしい。台本が上手く書けてるドラマはやっぱりおもしろい。


2005年04月18日(月) 稽古はお休み

 今日は浅草ハウス組の稽古ということになり、西村家チームはお休み。初日までで最後のオフ日だ。
 亀戸の倉庫にガールズの白髪のかつらを探しに行く。こないだマミーが片付けてくれて、とってもきれいになってる。でも、見つからない。養生シートをめくって探しまわるうちに、ほこりだらけになる。くしゃみ乱発。かなり大がかりにひっくり返したのだけれど、見つからない。断念してマミーに電話。高円寺にないかどうか、もう一度探してもらう。
 ガールズとのカラオケ。急に今日ということになってあわてる。仕事の都合で行けなくなってしまう。ごめんなさい。この次はミュージカル三昧しようねとうっちぃと電話で約束する。
 家の猫がそろそろ冬毛の抜ける時期になった。家の中にいると黒い猫なのだけれど、外の日射しの中で見ると、黒と茶色のまだらの変な猫だ。地肌に近いところは毛が白くなっているので、毛並みが乱れると、もうぐちゃぐちゃだ。春先は、そのぐちゃぐちゃ感がいやましている。母親は「なんでこの猫はこんなに汚いのかね」と言う。いつもは悪人づらのことを言うことが多いので弁護するのだけれど、この時期は何も言えない。もう少し経つと家中が毛だらけになる。花粉が一段落すると今度は猫の毛の季節だ。


2005年04月17日(日) 「浅草シルバースター」稽古

 小松川高校の演劇部の新入生歓迎公演に行く予定だったのだけれど、稽古の時間が早くなったのでごめんなさいすることに。
 稽古は、初めに5場の小返し。細かくダメだしされてていねいにつくっていく。テンポがよくなって、おかしいポイントがずいぶん増えた。
 通しの前に、衣裳パレード。僕は、おじさんの普段着ということで、パジャマ以外何も決まらない。外波山さんにスラックスを貸してもらい、円谷さんのジャケットを借りて、それでもまだ半分だ。思い切っておじさんにしないといけないんだと改めて思う。
 続く、通し稽古。交互に場面が変わる二つの世界がだんだん一つのものに見えてきた気がする。芝居は、やや流れてしまっていたとのこと。勢いでやらないように気をつけないと。
 亀戸の倉庫に行こうと思っていたのだけれど、頭が痛くてしかたない。夕方から急に冷えてきたせいもあるんだろうか。亀戸行きは明日にして、まっすぐ帰ることに。
 帰って早々熱を計ったら、37度1分。微熱だ。鼻水が止まらない。えいっと風呂に入って寝ようと思うが、今度は目が冴えてしまった。鼻の噛みすぎで耳がよく聞こえない気もする。ずーっと耳鳴りがしているような、水の中にいるような。


2005年04月16日(土) 「浅草シルバースター」稽古

 出がけに小道具の買い物をしていく。携帯ストラップ、キーホルダーなど。
 稽古は、昨日の転換稽古を踏まえての通し。
 自分の居場所がわかって、ようやく、芝居全体が見られるようになった気がする。もっと線を太くして演じたいと思う。
 帰り、亀戸の倉庫に向かったのだけれど、途中で鍵を忘れてきていることに気がつく。明日に延期。
 電車を降りたら、越谷は一雨降ったあとのようだった。しっとりしたいい夜。半分欠けた月が登っていた。


2005年04月15日(金) 「浅草シルバースター」稽古

 場面毎のつながりと転換を中心に稽古。芝居は止めずに。
 小道具の出し入れの確認。お茶の間の芝居なので、細かいものがいっぱい出たり入ったりする。自分の出番と着替えの段取りに転換のための出入りもプラスする。
 全14場の終わりまで確認してちょうど時間に。
 高円寺に衣裳を借りに行くので、今日は代々木八幡から新宿へ出る。駅で今井さんと一緒になり、今日もいろいろおしゃべりさせてもらう。
 高円寺でマミー、高市氏と会う。高市氏とは久し振りだ。マミーからかつらと衣裳を借りる。歌舞伎の話をあれこれ聞く。マミーは今日あきやんの芝居を見てきたそう。その感想も。あきやんからメールをもらったのだけれど、今回はうかがえそうにない。あきやんは青年座で小豆畑くんと同期だったそうだ。稽古場で小豆畑くんとその話をして、世間は狭いねえと盛り上がった。
 帰りの電車は、週末でとっても混んでる。じっとりと汗ばんでるかんじにもちょっといらいらしてしまう。


2005年04月14日(木) 「浅草シルバースター」稽古

 11場。長い場面なので、気持ちのつながりがとっても難しい。ていねいに積み重ねていくことを心がける。
 13場。昨日の自主稽古でのびのびできた気分を忘れないでおこうと思った。ので、いろいろやってみる。見た目はそんなに変わらないんだけど、気持ちをいっぱい動かしてみた。
 14場。登場からつくってみる。前よりも自然に幸一さんとしていることができたんじゃないかと思う。自分じゃない誰かでいなきゃいけないという、強迫めいた思いでなく、たらたらといることができたかんじ。
 衣裳の打ち合わせ。お互いに必要なものを言い合う。終わってすぐマミーに電話。明日の稽古後に、取りに行こうと決める。
 「白木で待ってる」という益富さんからの伝言を聞き、顔を出す。梨紗ちゃん、原口さん、はるなちゃんも合流。芝居の話をいろいろ。つまみで出してもらった、揚げシュウマイときびなごがとってもおいしかった。


2005年04月13日(水) 富士見丘小学校の演劇授業 「浅草シルバースター」稽古

 朝、富士見丘小学校の演劇授業。
 ラッシュのもまれてへろへろになる。4月は新入生がいっぱいで、電車の乗り方に慣れてない人にイライラさせられてしまう。おそらくは高校一年生の女の子たちが、ぎゅーぎゅーづめの車内で妙にはしゃいでおしゃべりしている声に、春なんだなあと思ったり。
 体育館での「出会いのワークショップ」。青井さん、篠原さん、田中さんと僕たちと、子供たちの最初の授業。
 最初に田中さんによるウォームアップ。仲間をつくろうというゲーム。電話番号の末尾。好きな科目、嫌いな科目。血液型。自分と同じ人どうし集まる。声を出したり、身振りをしたりして。僕は先生方と一緒に子ども達と走り回る。
 続いて、自己紹介ならぬ「他己紹介」をしてもらう。学年全体70人を4つの組に分けて、その中で2人組をつくる。相手に質問して、相手についてもう一度知りなおしていく。最後にみんなの前で、その人を紹介するというもの。
 僕は、Aチームに入れてもらう。2人ずつで割り切れてしまったので、無理矢理3人組をつくってもらう。
 お互いにインタビューしあって、情報を集めていく。
 もともとはチームの中だけの発表の予定だったのだけれど、全員の前でやることにする。
 みんなちっとも物怖じしないで、どんどんしゃべれてしまう。
 おもしろく話そうとする子もけっこういて、それが、すべってしまわずにきちんと成立している。
 聞いている態度もなかなかだ。少なくとも、友達どうしで騒いでしまう子は一人もいない。
 びっくりした。
 去年の6年生が、後半の青井さんの授業になってから始めて、なかなかできなかったことが、この子たちは、当たり前のように出来てしまっている。
 学年の色というものかもしれない。以前から先生方に聞いていたけれど、とってもまとまりのある学年じゃないだろうか。
 まだまだ名前をおぼえるまではいかないけれど、子供たちの個性が少しずつ見えてきた気がする。
 去年の6年生だったアキトくんの妹さんが、「兄がお世話になりました」と挨拶してくれる。それも、「他己紹介」の冒頭で。のびのびしてるなあと感心。他にもリキくんの弟くんも発見する。面差しがにていてなつかしい。二人ともどんな中学生になってるんだろうか。

 「浅草シルバースター」稽古。
 今日は浅草ハウス組なので、僕たちは教室で自主稽古。
 どうなるんだろうと思っていたのだけれど、これがとってもおもしろかった。
 妙にのびのびできたというか、いろいろ試してみることができたというか。
 稽古のはじめ。9場の冒頭を、外波山さん、今井さん、益富さん、あきなちゃんの4人でちゃぶだいを囲んでいる。細かいやりとりをていねいにつくっていく。あきなちゃんがとまどうのを、三人の大先輩がにこにこしながら、やさしくアドバイスしてる。なんて、しあわせな現場なんだろう。
 帰りに、飲みに行く、益富さん、本郷さんとバッタリ。稽古場の向かいの飲みやさんへ、外波山さん、竹内さんとご一緒する。途中から五味さんも合流。
 今日もいっぱい話した。五味さんと芝居の話。本郷さんが円の柳川慶子さんの息子さんだと知ってびっくり。終電を逃してしまったのだけれど、上野から深夜バスで帰ればいいやと思っていたら、店の時計が五分進んでた。おかげで、帰ることができました。


2005年04月12日(火) 「浅草シルバースター」稽古

 5場、7場、9場。
 5場。どうして?というかんじで出とちを2回してしまう。短いアプローチで外からバタバタとやってくるのにとまどってしまった。
 7場。いろんな発見がいっぱい。ああ、そうなんだと思えることがいくつも見つかった。
 9場。出番がないので見ている。広い稽古場の隅の空間が芝居できちんとうまっている。広いところに無理矢理広げなくてはいけないのかなと思っていたのだけれど、そんなことしなくてもちゃんとだいじょぶなんだということに今さらながら気がつく。


2005年04月11日(月) 「浅草シルバースター」稽古

 朝、地震があった。うつらうつらしている時間だったので、飛び起きて、隣の母親の部屋に行ったら、いない。帰ってきて聞いたら、コンビニに行ったついでに近くの妹の家に行っていたという。毎朝、8時半頃に顔を出して珈琲を飲んでくるのが日課なのだけれど、今日は一時間勘違い。姪たちに「1時間早いよ」と言われるまで気がつかなかったという。地震も外を歩いていたので気がつかなかったらしい。けっこう揺れたのに。
 稽古は、1場からの立ち稽古。
 稽古場に仮の装置がどーんと立っていてびっくり。聞いていた寸法はやっぱり高いんだなあと今さらながら。稽古場にこんな大きなものを立ててしまえるってことにも感動。
 3場の立ち稽古を細かくやっていく。実は、いちばん苦手な場面だったのだけれど、一つ一つやっていくうちにだんだん、身体が納得していくのがわかった。言われたダメをあとで台本に書き込む。忘れないように。やらなきゃいけないことと、やってしまいたいことの、ぎりぎりの線が少しずつ見えてきた気がする。舞台の上にちゃんといられるようになった気もしている。
 続く、5場の頭までで今日はひと区切り。
 雨はまだ止まない。そのせいか、花粉は落ち着いたようだ。朝よりもずっと楽に外が歩ける。
 猫も、一日雨降りで大人しくしている。そばにきてもくしゃみが出ないのは、やっぱり昨日洗ったせいだろう。


2005年04月10日(日) 猫を洗う

 今日も一日パソコンに向かう。
 昼間、シャワーを浴びるついでに、猫を風呂に入れる。ずいぶん久し振りだ。
 この頃、外でがんがん遊んでいるので、ほこりっぽい。車の下を歩いているようで、油くさかったりもする。花粉を持ち込んでいることも間違いなさそうなので、さっぱりしてもらうことにする。
 いつもは、風呂上がりの暖房に気を遣うのだけれど、今日は、もうほったらかしてしまう。
 日当たりのいい、二階の母親の部屋でひなたぼっことしながら、体中をなめて、毛並みを整え、乾かしていた。
 夜、TBSの「情熱大陸」で美輪明宏さんを見る。
 前半は講演の様子とコンサート、後半は「黒蜥蜴」の稽古と本番。
 「黒蜥蜴」の緑川夫人よりも、前半の最後に少しだけ登場した「人生はすぎゆく」の歌い終わり方がものすごかった。「行かないで、行かないで……」とせつなく呼びかけた後、突然「窓から飛び降りてやる!」と叫ぶのと同時に倒れて暗転。瞬間の気持ちの切り替えの見事なこと。もうこれだけでいい。


2005年04月09日(土) 子供たち

 稽古はシルバーガールズのダンスのみということで、僕はお休み。
 たまっている原稿に一日向かい、合間に洗濯と掃除。
 絶好のお花見日よりなんだけど、さあ、花見だという気持ちにもなれず、一日、家の中に。
 家の前の遊水池(いつもは水がない空き地)で、子ども達が遊んでいる。
 最近の子供は外でなんか遊ばないんじゃないかと思っていたので、なんだかうれしいような気持ち。
 夕方にはいつのまにかいなくなって、静かになった。
 窓から外をのぞいたら、小さなコウモリがひらひら飛んでいた。


2005年04月08日(金) 「浅草シルバースター」稽古

 荒通しということになった。びっくり。
 全員がそろって、頭から通してみる。
 浅草ハウスの場面はこうなってるんだ、と発見がいっぱい。
 初めて見る場面をへえ……と見ているうちに、あれよあれよと自分の出番。
 久し振りにやる3場が、何がなんだかわからなくなってしまう。
 新聞を読みながら、電話をかけながらの芝居。集中しきれない。
 昨日、立ったばかりの13場が、すんなりやれてしまうのは、やっぱりからだが覚えてるからだろうか。今井さんと外波山さんにお任せの場面だというのももちろんある。それよりも、僕の役が、ちゃんと人と交流できるようになってるってことなのかもしれない。そのきっかけになる11場の芝居は、まだまだ。いろいろやってみている段階。この最後があるんだから、初めはどうなんだろうということを、もっと思い切ってやっていいはず。もとい、きっちり組み立てられるはずだろう。
 通しのあと、ダメだし。
 その後、稽古場で飲み会。今日もまた、大いに飲んでしゃべる。
 帰りに、益富さんと五味さん、松本くん、竹内さんと、いつかも行った「白木」に。
 終電に間に合うようにあわただしく失礼する。
 竹内さんと電車の中で、芝居の話をぎりぎりまで。


2005年04月07日(木) 「浅草シルバースター」稽古

 13場の荒立ち。今井さん、外波山さん、原口さん、竹内さんと僕の5人の場面。
 今井さん、外波山さんと間近でやりとりするのことがとってもおもしろくて、どんどん楽しくなってしまう。
 3場からのここまでの僕の役の変化もだんだん見えてくる。最後にこうなるんだから、最初はああでいいんだというような。
 14場までの荒立ちを終えて、稽古場を浅草ハウス組に渡す。西村家チームはロビーで台詞あわせ。
 途中から、狭い事務所に入って、ほんとにきちきちに座って、台詞の確認をしながら、読み合わせ。こんなことが自然にできてしまうのが、いくらプロデュース公演といいながらも「劇団」ということなんだろうなあと思い、感動する。
 忘れていたいろんな場面を思い出しながら、ざっくりとやりとりをする。後半は、ロビーで台詞の確認をしながら、いろいろなおしゃべり。稽古場が広いというか、いろんな場所があるっていうのは、いいよなあと思う。いろんな人のいろんないかたもとってもおもしろくて、参考になることいっぱい。


2005年04月06日(水) 「浅草シルバースター」稽古

 DMのしめきり日。調子の悪い、家のパソコンを見捨てて、高円寺に行き、メールを送る。DMの封筒貼りも、場所を貸してもらって、ぎりぎりまでかかってなんとか仕上げる。
 いつも僕は500人近くの方に一斉のご案内を送っているのだけれど、今回は、客演の舞台ということで、全員ではなく、200人にしぼってお送りすることにさせてもらった。案内が届かない方、友達のとこには来たけど、うちには来ないのはなんで?と思われる方、ごめんなさい。諸々の事情、どうぞご了承ください。ご来場お待ちしています!
 今日から代々木八幡の青年座での稽古。
 いつもは劇場にしている大ホールをつかって。初めて、劇場になっていないこの空間に入る。
 広さと天井の高さにびっくりする。こんなところだったんだあと改めて思い、劇団のアトリエとしてこの空間を手に入れた青年座という劇団の心意気に感動する。
 昨日の続きの11場。両チーム集合の日だったのだけれど、浅草ハウス組の出番はないまま終了。11場の大人数のやりとりの荒立ちがようやく終わったかんじ。益富さんとの無言のやりとりが、一番の山場なんだと再確認。高木さんに言われていろいろやってみるが、まだ決まらない。やりでのある楽しみな場面ができた。

 録画しておいた「やっぱり猫が好き2005」を見る。去年のスペシャルよりも、ずいぶんやりたい放題感がましていて、おもしろかった。レイちゃんの怪しい日舞メイクとか。それにしても20年近くも前だったんだなあと時の流れの早いことにおどろく。恩田三姉妹はたしかに年を取ったけれども、おおもとはちっとも変わっていない。いい年のとりかただなあと思う。


2005年04月05日(火) 「浅草シルバースター」稽古

 予定が変わって、今日までが読売ランドの稽古場。
 9場と11場。僕は、9場は出番はなし。今井さんと外波山さんのやりとりがおかしい。
 11場は、ほんとに大勢が登場する場面。初めて、人と真っ正面から向き合う芝居をしたような気持ち。実際、そうなんだけども。
 今日も休憩時間にベランダでおしゃべり。今井さんに、「誰かと思った」と言われる。ヒゲをはやしているからだと思う。いつでも剃れるからとりあえずはやしているヒゲ。ほったらかしにしているので、気持ちがどこかすさんできている気がする。おじさん化しているってことかもしれない。作者の松本くんが、HPのヒゲヅラの写真を見て、これで行こうと思ってくれたということなので、しばらくはやしておこうと思う。
 大掃除をして撤収。稽古場でバミのテープをはがしていると、とっても「明日は小屋入り」の気分だ。明日からは、代々木八幡の青年座での稽古。駅までの道でいつも見ていた大きな木蓮の木ともさようならだ。


2005年04月04日(月) 「浅草シルバースター」稽古

 5場、7場の稽古。
 向かいにある日本女子大の入学式らしく、女の子がいっぱい歩いている。
 稽古場の前の桜がみるみる咲いていく。いい天気。
 稽古は今日もあら立ち。5場と7場。
 休憩時間にベランダでおしゃべり。
 5場は大勢が登場する。今井さんと外波山さんとのやりとりがあって、ワクワクする。
 7場は、夜中の場面。みんなとあまり関わらずに捨てぜりふを残して退場。
 湯本はるなちゃんと、電車でおしゃべり。gaku-GAY-kaiの話などなど。


2005年04月03日(日) 「レ・ミゼラブル」

 稽古は今日もお休み。というか、反対の「あさくさハウス」チームの稽古。僕は、昼間からの仕事の予定が夜からに変更になったので、小林くんに誘ってもらっていた「レ・ミゼラブル」のマチネを見に行くことにする。
 久し振りに見る、この舞台。もう何度目になるかわからないくらいだけれど、見るたびすばらしいと思うのは、スタッフワークの見事さだ。昔は、こんなにちゃんと歌が聞こえてこなかったよなあとやっぱり思ったりする。
 別所哲也のジャン・バルジャンが、とってもよかった。大満足。変な言い方だけど、ちっとも別所哲也じゃなくって、声を聞いてるだけだと、鹿賀丈史にとっても似ている。顎の形が似てるからかな。後半の老けの芝居も見事。
 対するジャベールは鈴木綜馬。難しい歌がいっぱい。その全てが完璧だったんじゃないだろうか。圧倒的な歌のうまさに感動。
 小林くんとならんで見ながら、二人でほろほろ泣いていた。前回もそうだったけど、もう「安心して泣ける」かんじがとっても心地よい。
 マダム・テナルディエの森久美子の芝居のつながり方にも感動する。登場しているとつい目で追ってしまうもの。
 キャストはみんな実によかった。これまで見た「レミゼ」の中でベストかもしれないと、小林くんと話す。
 終演後、小林くんのお友達、コゼット役の河野由佳さんと、ロジャーのワークショップで知り合ったファンティーヌ役の井科瑠美さんに楽屋でご挨拶。
 しばしおしゃべりして、またねと別れてくる。
 帝劇を後にして、小林くんとしばし銀ブラ。ウェンディーズでお茶を飲んでおしゃべり。
 ぽかぽかとほんとにいい天気。桜もこの陽気でどんどこ咲いてしまうんだろうな。
 帰りの電車の中で今日も原稿に向かう。うるさく飛んできた小さな虫をえいっとはらったつもりが思い切りはたきおとしてしまった。キーボードの上で亡くなっているのをおっかなびっくりつまんで床に落とす。なんだかとってもごめんなさいな気持ちだ。


2005年04月02日(土) 封筒をとりに

 稽古は、西村家はお休み。
 今回のご案内用の封筒を受け取りに高円寺に行く。いつもと同じ劇団の封筒で今回もご案内を送ることに。
 高市氏、マミーと三人で、テレビの「オールスター感謝祭」をしばらく見てしまう。
 知らない人がいっぱいなのにちょっとショックを受ける。
 封筒を受け取って、そそくさと失礼する。電車の中で原稿を書く。帰りに、錦糸町のヨドバシカメラで、なくしてばっかりでこれが何本目かわからないメモリースティックを購入。
 錦糸町は、錦糸公演でのお花見で人が一杯かと思いきやそうでもない。やっぱり桜は来週かな? 原稿を書き、途中でDMの整理に逃げたりしながら、帰ってくる。
 駅を降りたら、スクーターに乗ってるおばさんが、犬を連れている。どうするのかと思ったら、足を広げて乗ったその前に犬が立って、ハンドルに両手を乗せた。犬は、ビーグルっぽい雑種。ヘルメットをかぶったおばさんと、ノーヘルの犬が、当たり前のように、スクーターで走っていった。かわいいというか、えらい犬だなあというか、あぶなくないんだろか?
 この間の「二人でお茶を TEA FOR TWO」のアンケートの入力を夜中までかけてやってしまう。NHKのドキュメント「ふたりのひまわり ゴッホとゴーギャン」を見てしまう。今やってるゴッホ展も見に行きたいなあ。
 「ジュリアス・シーザー」も地上波でやっていたのだけれど、少し見て、あんまりおもしろくないと決めてしまう。裏番組の録画は、宮本亜門さんのドキュメンタリーの再放送に決める。


2005年04月01日(金) 川を渡る

 稽古はお休み。毎月1日は、青年座の劇団の総会なんだそうだ。毎月、総会をやってる劇団ってすごいなと思う。
 ので、今日は仕事の一日。
 朝、出かけようと玄関を出たら、外で遊んでいた猫が向うから歩いてきた。僕の目の前でごろんと地面にころがった。いい天気の春の朝だ。抱きかかえて、もう一度、玄関の鍵を開けて、家に中に放り込む。
 仕事の帰り、今日もバスで帰ってくる。隅田川、荒川と川を渡るときが僕は好きだ。子供の頃、川の多い街で育ったせいか、川を見ていると気持ちがやすらぐのをかんじる。
 下町では、坂があるとその向こうは必ず川なんだよねという話を、稽古の帰りにしたのを思い出す。
 文字がとにかく読みたくて、ブックオフで買った、よしもとばななの「こんにちは!赤ちゃん」とベルンハルト・シュリンクの「朗読者」を一気に読んでしまう。「赤ちゃん」は、飾らない文体がやさしくしみてくる。「朗読者」は、硬質な文体をそれでもうけいれていくうちに、何かが届いてくるのをかんじる。久し振りの読書。リハビリが終わったかんじ。
 


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