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■ ヒカ碁。「裁きの一局!いにしえの華よ咲け!」Part2
長くなったので二つに分けます。 どうも佐為の話をすると、ついつい長くなってしまうなぁ……(^^;
そんな訳でちさとと葵の君が瓜二つだと驚く佐為。 佐為がそんな回想をしている間にもちさとと店主は揉み合って、店主の腕を振り払ったちさとは勢いで側の壷を割ってしまいました。 構わず祖父の花器の方へ走りより、返して、と訴えるちさと。 店主は安物だがタダではやれない、それより割った壷を弁償しろと。 うーん、店主はガラ悪いけど店主のほうが正論だなぁ。ちさとは可哀相だけど。
ちさとが走りよった先の花器を見て佐為は 「あれは……本物の慶長の花器」 と呟きます。 千葉さんの演技が微妙すぎて……もうちょっと慣れてから聞きたかったかも。 佐為によれば一度御所に虎次郎と囲碁指南に赴いた時見たことがあるとのこと。 この辺が変。 上流階級が好んで用いて、虎次郎も特に好きだった花器だというのに「一度だけ見たことがある」というのはおかしな話です。 この辺は原作の方が上手いと思いましたが、よくよく考えれば原作の説明も結構おかしかったです。 せめてもうちょっと、ちさとの祖父の花器=御所にあった花器、と特別具合を強調して貰わないと。 それか虎次郎が詳しかった(原作)とか好んでいた(アニメ)とか余計な説明入れず、御所で美しい花器を見かけそれの説明をそこで受けたって事にすれば全てOKなんじゃないだろうか。 「花器に詳しい」というアビリティを虎次郎に付けたかったのかなぁ(^^;
そんなこんなで店主に弁償を迫られるちさと。 壷の値段は50万円。 親を呼んで来いと言われてすっかり萎縮してしまいました。
ヒカルは佐為にこの壷は本物か?と尋ねますが、壷までは分からないと佐為。 「本当にこの壷が50万もするのか!?」 今度は店主に尋ねました。 ちさとを見かねての行動なんでしょうが、この話のヒカルはとってもヒーローしててカッコいいぞ(笑) 他人がどう思おうが値段を決めているのは自分だと言い張る店長。 割ったのは事実だから親に払ってもらうのは当然だと言い返され、歯噛みするヒカル。 ちさとはというと手を握り締めています。 そんなちさとを見て、葵の君の面影を重ね「可哀相に……」と呟く佐為。 何とかちさとの力になりたい、と思うわけですね。 私はアニメの佐為のこういう所がとても好きです。とっても優しい。 葵ちゃんに似てなければ助けようとは思わなかったのでは?というツッコミはこの際無しです。 ヒカルはヒカルで「もう許せねぇ!」と正義感に燃えてます。 私には店主はそこまで悪いとは思えませんが、少女の為に頑張る少年という図は少年漫画として正しいと思います。 臨時ヒロインだけど、ちさとはヒカルと似合ってると思います。 これが正しい姿ですよ!これなら微笑ましい。 そんな燃えるヒカルの視界に奥に置いてある碁盤が移ります。 佐為もそれに目を移し 「この者、碁を嗜むのですか……それならば私も役に立てるかもしれません」 と微かに微笑みます。 ああもう素敵!佐為の君……!! なんてお優しい…ちょっと惚れそう。
ちなみに原作の佐為は目ざとく碁盤を見つけ、「ヒカル、碁の勝負を持ち掛けなさい!私が勝ちますから!」と鼻息を荒くしていました。 ヒカルには「あの子(ちさと)をダシにして打ちたいだけだろ!」と突っ込まれる始末。 まあ、その通りでちさとを助けようとはこれっぽっちも思っていないわけですね。 それどころかそれに付け込んで碁が打てるかもしれない、と奮起しているだけという。 アニメの佐為は知り合いに似た不憫な少女を何とか助けようと思案して、碁なら自分でも役に立てるかも……と思っているのに。
アニメの(西澤)佐為>>>>エベレストより高い人格の壁>>>>>>原作の佐為
これは不変の真実だと思います。 監督変わってもやっぱりアニメの方が優しいです。 ま、アニメの佐為は優しい分どうにも迫力不足で、原作のほうが凄みがありますけどね。 それにあんな優しい人が入水自殺したということが信じられない。 あんな性格なら「お願い死なないで!帰ってきて!」と誰かに言われれば(葵ちゃんでもいい)死ねないと思います。 少なくとも二日では死なないでしょう。 原作の佐為はいかにも入水しそうな性格だと思いますけどね、躁鬱激しくてネガティブで自己中で、と。
ついでに原作とアニメでは店主のキャラデザが違います。 ちさとは同じですがアニメの方が美少女です。 で、原作店主のキャラデザはこれも突然織り込まれた「ガマガエルが苦手」という葵の君以上に必要のない佐為の新設定を消化する為だけにされた「笑うとガマガエルに似ている」という感じです。 店主が笑うたびに佐為が怖がり、おまけに店主に気に入られたヒカルに向かって「こんな(ガマガエルに似た)ヤツに好かれないで下さい!」とか失礼極まりない事を言い出す始末。 こ、これが人格の壁……か。 と思わずクワトロ・バジーナにならざるを得なかった程です。 ちょっとばかり美形だと思って何様のつもりなんでしょうかあの怨霊は。 あ、お貴族様か……。
とまあ、碁盤を見つけて「碁でなら助けられるかも」と思う佐為とヒカル。 「おじさん、碁をやるの?」 「それがどうした?」 「なら俺と打って俺が勝ったらその子の割った壷の事ナシにしてくれない?」 そう言い放ったヒカルにならお前が勝てば変わりに弁償してくれるのか?と言う店主に一瞬迷うヒカル。 「佐為……」 「ヒカル、やらせてください。必ず勝ちます……。ヒカル」 そう諭すように言われて「良し、受けた!」と勢い良く言い放つヒカル。
やっぱり千葉さんの演技が(略) しかし本橋さんの作画が美しい……ヤバイ、佐為にMajiで恋する5秒前(寒) この幼くも凛々しい目をして佐為を信頼し勝負を受けたヒカルの潔さと佐為のカッコ良さ、優しさはアニメの魅力だと思います。 原作だと「ちょっと不安になってきた」等ひと悶着してます(笑) 私は原作の佐為を信頼しきれないヒカルの気持ちも分かるし、アニメの佐為を信頼するヒカルの気持ちも分かります。 だってアニメの佐為は優しくて男前で落ち着いていて、とても大人で(基本コンセプト)非の打ち所がないんですもん。 ヒカルも兄のように慕ってたんじゃないでしょうかね、この時点で既に。
あと、原作の店主はヒカルに向かって 「正義派ぶったガキは大嫌いだ」 とまるでこのアニメのヒカルへの当てつけのようだと深読みしたくなる台詞をここで言ってます。 だって、あの原作のヒカルが正義派ぶってるとはとても思えませんでしたし……。
話を戻して。 店主の腕前はアマ五段だそう。 可哀相だけどアマ五段では名人級には手も足もでませんね。 「え?アマ五段?」とキョトンとしているヒカルと勝負師モードに切り替えた佐為がいい感じ。 ほんとに作画が美しい、本橋佐為は良いなぁ。
ニギって、店主先番。 ちさとは隣で申し訳なさそうにしてるし、オジさんは「私が打ったほうが子供に打たせるよりは」とか思いつつ見守っています。 西澤監督は盤面をじっくり見せる演出をしますが、大石取ってみたり説明だけでなく場面からヒカル(佐為)有利であることを分かり易く演出していると思います。 しかし作画は綺麗だし、これがテレビ放映用に作られテレビの音楽を使い、声優陣ももうちょっとこなれていたらどんなにか素晴らしかっただろうと思います。 いえテレビ用にリメイクしてほしいとずっと思っていました。 結果的にはこの特別編が一番良かった訳ですが。
追い詰められた店主。 「壷のことは…忘れてやる」 項垂れるように呟いて、ハッとするちさと。 「勝ったの?」 「うん」 「ありがとう、お兄ちゃん!」 ちさとの笑みはヒカルに向けられたもので佐為を見ていたわけではないけれど、そんな二人を穏やかに微笑んで見やる佐為。 こういうところホントに素敵だと思います。
てかヒカルとちさとはお似合いというか、並べてると可愛い。きっと佐為もそういう気持ちで見ていたんでしょう。
そして佐為はヒカルに何かを耳打ちします。 それを聞き、そんなこと出来るの?と首をかしげるヒカルに佐為が微笑むとヒカルは店主に向かって一言。 「おじさん、席変わってよ」 店主の投げた碁を石を変えて自分が逆転できたらちさとに花器を返してやってくれ、と。 要するに今度はヒカルが黒を持って投了した時点から打ち直して白に勝つと言っているわけです。 「それで負けたらどうする気だ!?」 「さっきの割れた壷、50万で買うよ」 ヒカルかっこいい!! 迷うことなくビシっと言い放ちました。 佐為への信頼と正義感に燃える部分が合わさってて、まさにヒーローです。
そこまで言われては、と店主はその勝負を受けます。
これは原作だと碁笥を交換するだけなんですよね。 アニメは動きがあったほうが良いので席を替わるというのは良いアイディアだと思いますし、原作は原作の方がいい。 こういう箇所は媒体によって臨機応変に、と思います。
そして周りが驚きの表情を浮かべる中、ヒカルは冷静に一言。 「あの花器、返してもらうよ」 その声に、ヒカルの勝利を知り満面の笑みを浮かべるちさと。
ちょっと店主が不憫かも、と思ってしまいましたが(笑) そういえば賭け碁は佐為にとってはごく当たり前の事ですね。 平安時代といえば、こういう遊技に掛け物を用意するのは当然のこと。 そう考えれば、ヒカルや三谷に説教していたあれは何だったんだろう……(笑)
花器を取り戻したヒカルはコップの水を花器に注いでちさと、ついでに店主とオジさんにも見せます。 その花器は水を注げば釉が透けて後ろの模様が浮かび上がるという仕様。
この花器の仕様は原作の方が好きです。 花びら模様が浮かび上がってきて本当に綺麗。 原作の方は、自分と同じ長い時の流れに身を置いていたその花器に佐為が思いを馳せる、という流れなんです。 が。 「あの花器……あまりの美しさに碁盤に向かうべき気持ちもそぞろだった」 というモノローグは。 貴方そんなんだから動揺して御前試合で負けるんですよ!! ったく、コイツ隣に美しい女人がいても同じように碁盤に集中できねーんだろうな。 と思った次第です、ええ。 しかし目の前の欲求に正直なのは、とっても佐為らしいと思います。そういう人だよな。
アニメの方は、花びらではなく色とりどりの木や葉も一緒に浮かんで来てました。 その美しさに「返さん!」とか言い出す店主。 「子供相手に見苦しいぞ」 と嗜めるオジさん。 人間には二種類いる。目の効く人間と目の効かない間抜け。 と先ほど店主が言った言葉を言い返されて一件落着。 だぁあからお前はアホなのだああ!! と自分自身に言って欲しいです(笑)>店主
店主のキャラも原作とアニメとで違いますが、大まかな流れはだいたい同じです。 この場面、アニメではお笑いになってましたが。 いや原作でもそうだったんですが、私にはとてもお笑いに思えなかったんです。 それは「目の効かない間抜け」と周りが言っていた時の佐為。 店主を見下ろす冷ややかな目線がとっても怖かったからです(惚)←惚れるのかよ いや、頭では「容姿で店主を気味悪がってちさとダシにして碁を打って勝手に怒って勝手に店主侮蔑してなんてヤツ!」と思うんですがあんな冷酷な瞳で見下されるならそれも悪くないかもと我ながらおかしな思考に陥るほどああいう顔、似合うと思います。 美形って得ですね。 でもアニメの佐為にあんな顔されたらきっと立ち直れない。一応性格も重要ってことかな。
無事花器を取り戻し、店を出たヒカルとちさと。 そしてちさとはヒカルにペコリと頭を下げます。 「どうもありがとう」 「花器は花を活けてこその花器。亡くなられたおじいさまに見せてあげてください」 ちさとに優しく語りかける佐為。 当然ちさとには見えていないんで、ちょっと哀愁漂ってますけど。 原作と違い、佐為が直にちさとに語りかけるのが良いですね。 佐為はちさとの為に打ったわけですから。 そして(ヒカルに向かって)笑ってくれたちさとに葵の君の笑みを重ねる佐為。
きっと佐為はちさとが笑ってくれた事が嬉しかったんじゃないかなぁ。 ちさとに葵ちゃんを見ていたわけですから。
ハッ、葵=藤壺の宮、ちさと=紫の上? ちさと、逃げて逃げてーー!!(笑)
まあ、ねえ。題名がいにしえの華よ咲け!ですし、佐為によれば葵の君は「花のように」美しい子だったということですし。 この題名は葵の君(花)が美しく咲く(笑う)ことにもかけてるんだと思います。 しかしちさとは自分を助けてくれたヒカルお兄ちゃんばかり見ていて、佐為の想いは届かないというのがちょっと可哀相。 届いたら届いたで犯罪一歩手前なのでそれはそれで問題ですが。 佐為を抜きにすればボーイミーツガールで非常に健全、ヒカルとちさとは雛人形みたいでとても可愛らしい。 佐為に実体があればドロドロの三角関係突入だったかもと思うと恐ろしい(笑)
そんな訳で、爽やか出会い・ちさと編も終わり(キャプ翼かよ)めでたしめでたし、かと思いきや。
そう、わざわざお小遣いまで前借りした理由。 それは加賀の湯のみ。 ちさとを見送った後にそれを思い出し、「あー!」と天下の往来で大絶叫するヒカル。 慌てるヒカルに、「そうでした、すっかり忘れていました」と落ち着いて相槌を打つ佐為。 私、アニメの佐為のこういう反応好きです。 なんというか、落ち着いていて優しく見守ってくれていて……良いなぁ、アニメの佐為なら素直に好きだと言える。 てか立ち振る舞いにしてもこの話に限ればこの特別アニメの佐為の方が優雅。 原作の話は、どうしても初期の佐為のイメージで読んでしまうので番外編の佐為は私には違和感の方が大きかったです。 その後の佐為視点の番外編と合わせて「独断と偏見で(小畑さんに描いてもらう)こんな佐為が見たい@ほったゆみ編」だったような気がして。 まあ、今更どうでもいいことですが。
でも、ヒカルにしても佐為にしても魅力的だしカッコイイと思うのは、女々しさが無いからというのがあると思います。 やはり男キャラは男性が描いた方が良いというか。 私は基本的に男性が描いた方が好きです。 そういう良さが今回の二人、特にヒカルには出ていたと思います。 ただ、逆もしかりで男性が描いた女キャラは……と思うこともあります。 冒頭で話したSAMURAI7のキララなんかもそう。 両方上手い人ももちろんいるんですが。
ちょっとズレますがこれも先程チラッと話した幽白の話。 アニメの蔵馬は苦手でしたけど、原作の蔵馬は好きでしたし……描く人によっても印象は大分違ってきますね。
そして月曜(?) 将棋部を訪れ、加賀に湯飲みを渡すヒカル。 「これは慶長の湯のみと言って〜」とデタラメを説明するヒカル。 「俺にはすし屋の湯のみにしか見えねえがな」と不振そうに湯飲みをひっくり返した加賀の瞳に映った「栄寿司」の文字。
「バッカやろう!てめぇどういうこった!進藤ーーー!!!」
加賀の絶叫というオチで終了。 一難去ってまた一難、ぶっちゃけありえない♪
いや、ED歌ってたのがプリキュアの人だったので(笑)
ED。 ちさととヒカルがあまりにお似合いで、あかりが出ていた事をすっかり忘れていた……>テロップ見て思い出した でも、私はあかりも好きだけどこの話に限ればルックスは葵の君>ちさと>>あかりくらいで、非常にちさとが美少女だったので……うーん。 私はちさとの方が……いや、この気持ちはテニスのクルミちゃんに向ける気持ちと一緒かな。 将来有望な美少女というか、あと十年すればきっと私好みの美人になるだろうな、という。 葵の君も(現代であれば)きっと超美人になっていたことだろう、おまけに賢い子だったらしいし。 チッ、惜しいことを……!
というわけでジャンプフェスタ特別編でした。
2005年12月28日(水) |
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