私はもうすぐ38歳になる。娘もいて「いい年したオバチャン」と呼ばれるに相応しい年頃だ。しかし結婚も出産も遅かったので、私にとって娘は初めて育てる子供。「いい年したオバチャン」とは言うものの、育児に関しては初心者なので、近所の人からは教わる事が多い。
斜め向かいに3人の男の子を育てているKさんって人がいる。末っ子が娘より1つ上なので、娘はそこの3兄弟とよく遊んでもらっていて、私もKさんからは色々と教わる事が多い。Kさんは私より年下だけど「母親」としては私よりも遥かに経験豊富。ドラクエの世界ならば、私は「こんぼう」を遮二無二振り回してスライムと格闘中。Kさんは意気揚々とパスターソードをかついでダンジョンを探索中……って感じだろうか。
娘を遊ばせながらKさんと世間話をしていたら、御近所で評判の悪い男子小学生のことが話題になった。娘はまだ3歳にもなっていないのだけど、しょっちゅう公園で遊んでいるので、私もご近所の男子小学生達の顔は覚えている。男子小学生なんて「ヤンチャで当然。悪戯して一人前」なのだけど、その子は直接関わらない私の目から見ても「ちょっとなぁ…」な子で、聞くところによると近所のお母さん方から敬遠されているらしい。
しかしKさんは彼のことを「タイミングが悪いと言うか、ちょっと空気読めないけど悪い子じゃないのよ」と評し、「親の目が無ければ、うちの子だって何してるか分からないし、たぶん他所のお母さんに色々叱られてると思うから、他所の子もちゃんと叱っておかないとね」と笑っていた。そしてKさんは言った。
他所の子も我が子のように思わないと、やってられないよねぇ〜。
目から鱗だった。私は子供が大好きだけど、公園に行くと言い方は悪いけれど「性質の悪い子」も少ない無い。親の躾が悪いのかどうかは分からないけれど「たかが小学生」とは思えないような子もいて、そんな子とは正直「関わりたくない」って思ってしまう。だけど、思い起こせばKさんは公園にいるどの子にも親しく話していたし、どの子にもガツガツ叱っていた。
本当に偉い人ってのは、こんな普通の場所にいるものなのだなぁ。
「他所の子も我が子のように思う」なんて、口ではいくらでも言えるけれど、なかなか出来ることじゃない。だけどKさんの言うように、娘も他所の人に叱られたり、世話をかけたりする事があるだろう。それならば私も、その事を頭の中において行動するようにしなくちゃいけない。
Kさんからは色々と教わることが多いのだけど、今回のことは私にとって衝撃的だった。私はたぶん長い年月をかけてもKさんには敵わない気がする。人間の器の大きさが違うのだ。まぁ…それでも、せめて、せせこましい人間にならないよう努力したい……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。
来週は梅雨に突入するとのことだけど、ここ数日は真夏を思わせるほど暑くてグッタリしてしまう。朝夕は涼しいけれど、日中の暑さと言ったら。娘は仲良しと連日水遊びをしていた。
子供は暑くても寒くても元気だ。育児書の類には「夏の外出は日中を避けて…」なんて事が書いてあったりするけれど、そんなの多分無理な相談。昨年も親子で帽子をかぶり、お茶をタップリ持って外で遊びまわっていた。寒さがピークの時も外で震えながら「これは一体、何の修行だろう?」と思ったものだけと、暑さがピークの時も同じ事を思うのだろうなぁ。娘が水遊びをする横で「梅雨の間に覚悟を決めておかねば……」と思った。
娘のトイレトレーニングは、ぼちぼちながらも進行中。今日で3日目。まだまだ失敗は多いものの、娘はなかなか頑張っていて、日に日に進歩してきているのが分かる。上手くいけば1週間くらいでお漏らしとサヨナラ出来るかなぁ……などと期待しているのだけど。トイレトレーニングに付き合うのは楽しいことよりも、ストレスの方が多いのだけど「娘が目標に向かって頑張っている姿」ってのは、グッっとくるものがある。娘が可愛過ぎて困る。
話題が飛ぶが、今さらながら再放送の『けいおん!』を録画して観ている。個人的には取り立てて面白いってほどの作品とも思えないのだけれど、登場人物達がお茶をしている場面が素敵で、観終わった後は毎回「今週末は奮発して美味しいお菓子を買いに行く。絶対に飼う!」と思ってしまう。そして、ひと晩寝てスーパーへ買い物に行くと「昨夜は何を血迷っていたのだろう…」と我に返る。最近、ずっとこのパターン。美味しいお菓子は生きる活力になるけれど、毎日あんなお菓子を買っていたら我が家の財政は破綻してしまう。紬ちゃんはお金持ち過ぎ。
まだ梅雨入りさえしていないのに、このグッタリ具合はなんだろう。こうやって日記を書いていても文章がバラバラだ。週末は元気が出る物(甘い物じゃなくて)を食べねば。明日も暑そうだけど、暑さに負けずに頑張ろう……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。
2010年06月09日(水) |
アイスとトイレトレーニング |
久しぶりに「毎日でも食べたい」と思ってしまうほど恋焦がれる食べ物に出会ってしまった。
森永製菓の『
カマンベールチーズアイス』が美味し過ぎて困ってしまう。値段は150円。個人的にはハーゲンダッツのアイスよりも好みだ。チーズ好きの人には是非ともオススメしたい逸品。
発売前からネットで噂を聞いて「こりゃぁ、食べてみたいなぁ」と思っていたのだけど、想像していた以上の美味しさだった。ベースのアイスも美味しいのだけど、中に仕込んでいる「ものすごく濃いチーズ層」が素晴らしく美味。私はかつて、このアイス以上ににチーズっぽいアイスを食べたことが無い。もっと高い値段を出せば、チーズ味の美味しいアイスクリームなんて、いくらでもあるだろうけれど、スーパーやコンビニで買えて、しかも150円ってところが素晴らしい。発売してから2回も食べてしまった。本当は毎日食べてしまいたいくらいだ。
……もっとも。このアイスほ毎日食べるのは経済的にも健康的にも問題がありそうなので、適量は守りたい……と思っている。
アイスの話はここまで。
今日から娘のトイレトレーニングを始めることになってしまった。私はどちらかと言うと暢気者なのでオムツの卒業は「まぁ、そのうち……」くらいにしか思っていなかったのだけど、娘は友達がオムツを卒業したのに刺激されて「Yもパンツマンになる!」とやる気満々。今日は最寄りのスーパーに意気揚々とパンツを買いに行ってきた。当然ながら、すぐに上手く出来るはずもなく、しばらくは何かと面倒そうだ。しかし当の娘は「お父さんにトイレでオシッコ出来た…って言わなくちゃ!」とご機嫌な様子。我が子ながら毎日楽しそうで何より。
アイスの話にしても、娘のトイレトレーニングの話にしても、実に小じんまりした生活だなぁ…と思う。でも、そんな毎日は案外嫌いじゃない。明日からもまた、そんな毎日を積み重ねていこう……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。
午前中、公園へ行ったら小学生男子達が藤棚の下に集まって、何やら大騒ぎをしていた。
今日は月曜日だけれど週末に参観があったため、小学生達はお休みだったらしい。小学生男子達は虫取り網を持って、盛んに藤棚をつついていた。藤棚にボールでも乗っかったのかと聞いてみたら「豆を狩っている」とのこと。見ると、藤棚からモロッコインゲンを短くしたような「豆」が沢山ぶらさがっていた。藤の実とのこと。そう言えば、私も子供の頃にそれらが茶色くカラカラになって落ちてきたの拾って、中の種でママゴトをした覚えがあるのだけれど、青いうちに取った経験は無かった。
娘も夢中になって「豆狩り」に参加した。自分も落ちていた藤のつるを手に持ち、小学生男子達のように藤棚に向かって振り上げていた。もっとも、娘の身長では藤のつるを持ったところで、藤棚には届かないのだけれど。不憫なので娘を抱っこして、娘にも「豆」を取らせてみた。娘は「ソラマメくんみたい!」と大喜び。他にも地面に落ちていたのを拾ったり、小学生男子達が「これもあげる」と分けてくれたのを貰ったりして、娘もそれなりに「豆狩り」を楽しんで帰宅した。
覚悟はしていたけれど「豆」は自宅に持ち込まれることになった。綺麗に洗った後、娘は「自分の台所」でオママゴトなど。最近はママゴトも素敵な物が多いけれど、本物には到底かなわない。私は娘がお料理した豆を長時間に渡って食べる羽目になった。楽しかったけれど、娘の大切な豆はいつ捨てたものかと今からちょっと悩ましい。
それにしても藤棚から、あんな「豆」がぶら下がるだなんて知らなかったなぁ。37年も生きてきたのに知らない事が多過ぎる。私が子供の頃によく遊んだ公園にたって藤棚はあったけれど、今日のような遊び方はした事が無かった。
ものすごく身近にあっても見逃している事って、案外多いのかも知れない。藤棚にぶら下がっていた「豆」のように。
……って事は、誰かと一緒の時間を過ごしたとしても、同じ物を見ているとは限らない……ってことになる。だとすると「一緒の物を見ている人」とか「一緒同じ感覚を共有出来る人」って、とても大切な存在なんだなぁ……なんてことを改めて思った。ありがとう。
それにしても天候の加減か体調がいまひとつ。夏にならないうちにバテ気味なのが恨めしい。しっかり食べて早く寝るようにしなくちゃなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。
左は娘の鍋に入れられた豆。右は豆達の中から選抜した2つ。ちなみに小学生男子達は、この豆を大量に集めて瓶に入れて水を注ぎ「梅酒の匂いがする」とご満悦。本当に梅酒っぽい匂いがします。
今日は家族で奈良公園へピクニックに行ってきた。
起床は午前5時。お弁当を作り、朝食等を済ませてから、娘を夫に託して私は1人整骨院へ腰痛治療。帰宅後、電車で奈良へ向かった。奈良は平城遷都1300年祭の影響で凄い人出だと聞いていたけれど、時間が早かったせいか電車はさほど混んでいなかったし、奈良駅からの道程も「いつも通りの奈良」と言った風情だった。
興福寺近辺で鹿せんべいを買った。奈良公園へは昨年の秋にも来ているので、娘は慣れた様子で鹿と戯れていた。今回のピクニック自体「鹿さんに会いに行きたい」と娘がリクエストしたもの。娘があまりにも大胆に鹿と遊ぶので、見ている方が冷や冷やしてしまった。娘は何度か軽く突き飛ばされたりしていたけれど、怖がる様子はなかった。
平城京跡や東大寺近辺は人が多いと聞いていたので人込みを避けて飛び火野方面へ。浮御堂のそばでお弁当を開いた。木々でぐるりと囲まれた池の傍は吃驚するほど涼しかった。日中は気温が29度まで上昇すると聞いていたのだけれど、さわやかで気持ち良く「ここでお昼寝したら最高だなぁ」と思ったりした。お弁当はアスパラガスの炒め物と、デザートのフルーツのヨーグルト和えが好評だった。
夫と「ここで本でも読んでポーッっと過ごせたら最高だろうなぁ」と言う話から「じゃあ、ここで読みたい本って何?」なんてことを披露しあった。私は武者小路実篤の作品か、三島由紀夫『春の雪』を読みたいと思った。武者小路実篤は、気持ちの良い自然から連想。三島由紀夫『春の雪』は奈良と言う場所から連想したもの。それこそ独身時代は1人で奈良を歩いて木陰で読書…なんてことも出来たのだけど、遊びたい盛りの娘がいるので無理な相談。木陰で読書はいつか、また…。
帰りは奈良まち周辺を散策しつつJR奈良へ向かった。木々の多い場所を歩くのは気持ち良いけれど、人の息遣いを感じながらの街歩きもけっこう好きだ。ぶらぶら歩きつつ、路地などを覗きつつ散歩気分の道行だった。JR奈良駅では「せんとくん」の着ぐるみに遭遇。「せんとくん」が大好きな娘は大喜び。一緒に写真を撮ってもらってご機嫌で帰宅した。
最近、お出掛けと言うと「娘を遊ばせる」ってことが第一条件になるため、大型遊具のある公園へ行くことが多かったのだけど、たまには大人も楽しめるようなお出掛けも良いものだなぁ。おかげ様で今日は心身共にリフレッシュした。明日は町内会の溝掃除。またまた早起きしなくちゃなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。
左からお弁当の時に見上げた空。浮御堂の景色。奈良まちのとある路地。お天気に恵まれた良い1日でした。
今年は春らしさを満喫しないうちに夏の気配が迫っている。
ほんの少し前ので寒くて震えていたのに今は半袖でも暑いくらい。そして気が付けば八百屋には空豆だの青梅だのが並んでいる。空豆って季節の野菜にしては高めなので、そう何度も買わないのだけれど、年に1度くらいは食べたいと思ってしまう。娘は大豆や黒豆は大好きなくせに、青い豆(キヌサヤやエンドウ豆)はあまり好きじゃないらしい。離乳食時期は喜んで食べていたのだけれど、成長するにつれ味の好みが変わったようだ。「じゃあ、空豆はどうだろう?」と思い立ち、八百屋の店先に並んだ、ひと籠200円の空豆を買ってみた。
空豆を鞘から出す作業は娘にも手伝ってもらった。空豆の鞘は少し硬いので、娘には鞘を開けた状態の物を渡して、中の豆を取りだしてもらった。娘は「ソラマメくんベッドで寝んねしてる」「お昼寝大好きソラマメくん」と言いながら喜んでお手伝いしてくれた。
空豆は塩茹でにして何もしないまま食卓に並べた。初物だし、あまり手をかけない状態で食べた方が良いかな……と。
青い系の豆があまり好きじゃない娘は、どうしたものか空豆はお気に召したようで喜んで食べていた。空豆の何が気に入ったのかは謎のままだ。エンドウ豆だってお手伝いをしてもらって食べるので「お手伝いが楽しかったから」だけの理由では無いと思うのだけど。娘が喜んで食べてくれるなら今年は意識して空豆を食卓に乗せようと思う。
今週は梅酒も張り切って漬けてみた。
結婚して梅酒を漬けるのは3回目。娘が生まれてからは初めてのこと。実家から譲ってもらった大きな梅酒瓶で漬けるので2キロ分の梅を漬けた。梅を洗って、爪楊枝で穴を開ける作業は娘にも手伝ってもらった。「18年後には娘と一緒に梅酒が飲めるのだなぁ……」なんて事を、ふと思った。18年なんて、あまりにも先のこと過ぎて、いまいちピンとこないのだけど、通り過ぎてしまえば一瞬のことなのかも知れないなぁ。
そんなこんなで今週は何気に夏の気配を感じる1週間だった。もっとも、夏の前に梅雨がやって来るのだけれど。梅雨に突入するまでに青空を満喫しておかねばなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。
最近、家の中に「ゴミだかなんだか分からない物」が増殖して困っている。
外遊びが大好きな娘は出掛けるたびに色々な物を家に持ち帰ってくる。「石・棒・葉っぱ」は娘の3大コレクション。大量に持って帰った時や、家に入れるのに抵抗を覚えるほど汚い物は「玄関に置いておこうね」となるのだけれど、なんでもかんでも「駄目・駄目」では可哀そうなので、多少の事には目を瞑っている。葉っぱなどは娘がままごとの最中にちぎったりすると秘密裏に処理しているし、棒も折れたら(断面が危ないので)娘が寝た後で闇に葬っている。
しかし厄介なのは石。
特に娘にリクエストされて顔を描いた石を捨てる訳にはいかないのだ。石に顔を描くのは今にはじまった事では無いのだけれど、最近コレクション熱が高まっているらしく増殖スピードが増している。
娘はそれぞれの石に愛着を持っているらしく、顔を描いた石は「石くん」と呼ばれていて、それぞれ「つるつる石くん」「長靴みたいな石くん」「赤ちゃん石くん」「お父さん石くん」と言う具合に名前が付けられている。万が一行方不明になったりした日には捜索隊を結成して探さなければならないので、捨てるだなんてトンデモナイことなのだ。
娘の宝物は拾ってきた物以外にも「自分(もしくは私)が作った物」もあるので、遊びまくった末にボロボロになってセロテープで補強した微妙な工作物も、やたらと多い。これらはどうしようもなく壊れてしまったりした時に娘の同意があれば捨てるのだけど、そうでもなければ捨てられない。
……そんなこんなで、我が家のお洒落度は日に日に低下している。
もともとお洒落な家では無かったのだけど、娘が2歳を越えてからはゴチャゴチャ度がさらに増してきた。小さい子供がいるお宅って、どんな風に家の中を片付けているのかなぁ……。「子供が小さいから片付かない」なんて言い訳はしたくないのだけれど、なかなか手がまわらないのが現状だ。「もうちょっとマシな感じに片付けたい」と言う気持ちと「娘の世界を大切にしたい」と言う気持ちがせめぎ合う今日この頃。何か上手い方法は無いものかなぁ…などと思案しつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。
日々、増殖する「石くん」達。顔を描くのは「ものすごく気に入った石」だけで、顔の無い石はもっとたくさんあります。
娘は今日、生まれて初めて橙色の象に乗った。
よく薬局の前にある佐藤製薬の「さとちゃん」人形。50円入れると歌を歌いながら動く仕組みになっている。このテの乗り物には私も子供の頃に乗った事があるけれど、いまだ健在とは恐れ入る。
「お金を入れたら動く乗り物」については、娘がその楽しさを知ってしまうと厄介なので今まで知らないふりを通してきた。しかし、ずっと知らないふりをするのも限界がある。ある日、娘は同じ年頃の子どもが「さとちゃん」に乗っているのを目撃してしまったのだ。生憎…と言うか、幸いにもその日は雨が降っていたので「雨の日に乗るのは滑って危ないから、お天気の日に乗ろうね」と説明して納得してもらった。そして私はそんな事などすっかり忘れていたのだけれど、娘はしっかり覚えていたらしい。
今日、図書館の帰り「今日は用事があるから久しぶりに商店街を通って帰ろうか」と言ったとたん、娘は「今日はさとちゃんに乗れる〜」と娘は猛ダッシュで走り出した。私は最初、何のことだか分からなかったのだけど、雨の日の約束を思い出し「約束したのだし仕方ないか……」と娘を「さとちゃん」に乗せることにした。
娘は意気揚々とさとちゃんにまたがり50円玉を投入。いささか賑やか過ぎる歌を聞きながらご満悦だった。さとちゃんから降りると、薬局のご主人が出てきてくれて娘に風船を1つくれた。
ついに……禁断の扉が開かれてしまった。もう、後戻りは出来ない。
もっとも、そうしょっちゅう娘に贅沢をさせるつもりは無いので、娘には「乗るのは薬局の前をと通った時に1回だけ」「用事があったりして急いでいることもあるし、いつも乗せるとは限らない」と説明した。娘は「はい!」と良いお返事をしていたけれど、今後は「乗りたい〜」と駄々をこねる事もあるだろう。
「参ったなぁ……」と言う思いがあるのも事実だけれど、懐かしくて鼻がツンとなってしまった。私も子供の頃、親にお金を貰って(滅多に乗せてはくれなかったけれど)薬局や市場の前にある乗り物に乗るのが大好きだった。娘にはこれから「今まで知らなかった楽しいこと」がたくさん待っているのだなぁ。ちょっと羨ましい。自分の想い出フラッシュバックも込みで、楽しいひと時だった。また機会があれば乗せてあげよう……などと思いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。
娘は最近、自分宛の「お手紙」が欲しくてたまらないらしい。
お手紙ブームのキッカケは幼児番組で放送されていた『やぎさんゆうびん』の歌。「♪白やぎさんからお手紙ついた」ってアレだ。あの歌の何が娘の心を鷲掴んだのかは謎なのだけど、娘は「食べちゃったらオカシイ〜」と感想を言いながらゲラゲラ笑う。絵本が好きなこともあって、ここのところ文字に興味を持っていて、ひらがなを覚えつつあるので(と言っても自分の名前程度だけど)自分宛のお手紙を読みたくてたまらないようだ。毎日、郵便屋さんが来て自分宛のお手紙が無いと知ると「Yのお手紙は無かったね…」とガッカリしている。
仕方が無いので私や夫がお手紙を書いている。夫は仕事の関係でごく稀に休日や早朝に出勤することがあり、娘に会わないまま家を出ることがある。そんな時、夫は画用紙に大きな文字で娘にお手紙を書き、卓袱台の上に置いていってくれる。娘は大好きなお父さんに会えなくてガッカリするのだけれど、自分宛のお手紙を見つけると、それだけでご機嫌になってくれるので、その時ばかりは助かっている。
娘のお手紙ブームは一時の物だと思うのだけど、可愛いらしいと思うと同時に「その趣味はなかなかイバラ道ですぞ……」と突っ込んでしまいたい衝動に駆られる。
自分宛のお手紙って大人の私でさえ滅多に貰うことが無い。家のポストには毎日何某かの物が入っているけれど、チラシかダイレクトメールくらいのものだ。そう言う私自身、お手紙なんて滅多に書かないし、それゆえに貰うこともないのだけれど。
まぁ…でも、お手紙っていいものだ。
手紙を書き終えて封をする時、私はきまって「この中に私も入って会いにいきたい…」って思ってしまう。あの気持ちは手紙を書いた時だけのものだ。メールを送信する時は、たとえ長文メールであってもそこまで思わないもの。
娘を見ていると久しぶりに手紙が書きたくなってしまった。たまにはペンを取ってみるかなぁ……って、そもそも適当な便箋はあったかな? などと思いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。