白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2004年11月28日(日) 物欲の薄そうな顔

今週も相変わらず仕事&仕事の1週間だった。もうちょっと自分の時間とか、趣味とかを大切にしたいと思うのに、ままならず。転職してからずっと愚痴ばかり書いているような気がするが「こういう時期もあるよね」と受け流していこうと思う。

週末はCADの相棒と、事務の女性と3人で「派遣社員食事会」だった。彼女達とは仲良くやっているけれど、正直なところ参加したくはなかった。そんな時間があれば「一刻も早く家に帰りたい」って感じで。しかし断ることもできずに参加。まぁ、それなりに楽しい会ではあったのだけれど。

相棒は結婚&夫の転勤で大阪に来た人なので、こちらの友人・知人が少なく「話に飢えている」って感じだった。勤務中は話なんてしないし、お昼休みは何かと気を使っているらしくて「齧られそう」と思ってしまうほど恐ろしい勢いで、私もお喋りだが、ものすごいマシンガントークに圧倒されてしまった。私はどちらかと言うと、面倒臭がりでヘタレなのでアフター5の付き合いは親しい同僚とでさえ「面倒」だとか「疲れてるので早く帰りたい」とか思うのだけれど、付き合いってのも必要なことなのだな……と思ったりした。まあ、頭で理解しただけなので、これからも「乗り気ぢゃないんだけど」なんて思いつつ参加するのだと思う。

話の途中で相棒と事務の女性から「白蓮さんって、物欲薄そうでよすよね……てか、物欲薄いでしょ。きっとそうだ」と指摘をされた。「そんなことないよ」と反論するも「じゃあ、いま欲しいものって何ですか?」と突っ込みを受ける。が、実際にそう言われると、これと言うものが思いつかずに困ってしまった。今欲しいものは冬仕様の裏起毛パジャマとか、ファンデーションが切れそうなのでファンデーションとか、厚手のタイツも欲しいよね……とか、実用品しか思いつかないのだ。「そんな物くらい自分で買えば?」って話なのだが、買い物なんて最近とんと出掛けていないので、かなり本気で欲しかったりする。

それにしても物欲の薄そうな顔っていったい……

まぁ、実際のところ私は「物」への執着は薄い方なのかも知れない。「欲しい物」は、あまり思いつかないけれど「したい事」なら沢山あるし。物より思い出。お金で買えない価値がある。てなキャッチコピーをそのままに。「もう少し物質的・外見的なところも重視しろよ」てな考えはスルーの方向で。余力がたっぷりある時は、そういう方面への関心も向くのだけど。

今年もあと1ヶ月ちょっと。転職してもうすぐ2ヶ月。更新の手続きが来ていたので、とりあえず「返品」の心配はないらしい。たぶん、もう大丈夫だろう。ちょっと安心した……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年11月24日(水) 風化する憎しみ。

父方の祖母が老人性痴呆性で施設に入所したらしい。身内に起こった出来事なのに「らしい」などと、まったく他人事のように書いているのは、父方の祖母とは父が他界して以来1度も会っていなくて、事実上他人も同然なので、そう書かざるを得ないからだ。施設への入所は、今日親戚からかかってきた電話で知った。

この日記をはじめた時、すでに父は他界していたし、祖母とも絶縁していたこともあり、日記には1度も登場したことのない祖母は、しかし私にとって因縁の人でもある。あまりにも嫌い過ぎるので記憶から抹消していたと言っても過言ではない。いまさら恨み言を言うのはどうかと思うが、彼女は恍惚になった息子から「恐いから連れてこんといて、顔見せんといて」と泣き喚かれるほど業深い人だった。

長年の確執を書き上げれば切りがないのだが「絶対許せん」と思ったのは父の葬儀の際の出来事だろう。私達は自宅の長屋で葬儀を出すつもりだったが「そんな恥ずかしい場所で葬儀を出す訳にはいかない」と強引に、父の遺体を檀家になっている寺へ搬送。搬送したはいいものの、葬儀が重なっていて即日の通夜、葬儀は不可能と分かるや「葬儀を待つ間、遺体は葬儀屋で預かってもらいましょう」と言い放ち「そういうサービスはおこなっていませんので」と辞退する葬儀屋に「倉庫でも、どこでもいいから置いてくれ」と食い下がり、息子の痛いを葬儀屋の荷物置き場に運んだ……というとんでもない出来事があった。

もっとも父の遺体は、連絡を受けて駆けつけた父の従兄弟や、私達家族の手で、葬儀屋の倉庫から取り戻した訳だが、あの時は心の底から祖母を憎いと思ったものだ。自分の息子の遺体を葬儀屋の倉庫に置こうという神経の持ち主っていったい……腹立たしいを通り越して、怒りに震えた覚えがある。

葬儀の最中、じっと耐えていた乙女な母は、骨上を済ませて遺骨を手にするやいなや、祖母に啖呵をきって、数珠を仏壇に返して絶縁を宣言した。あの時の乙女な母は、娘の目から見ても惚れ惚れするほど格好が良かった。現在、乙女な母が、どんなにウザくても、重荷でも「この人は死ぬまで面倒を見なければ」と思うのは、父を看取り、祖母に啖呵をきった彼女の雄姿があってこそ……という部分がある。

当時は、憎らしくてたまらなかった祖母だが、四年という年月を経て、その憎しみが薄れていていることに我ながら驚いた。これから先も祖母のしてきたことは許せないだろうし、もう二度と会うこともないだろう。だが、あの時感じていた燃え上がるような憎しみは、もうどこを探しても見当たらない。祖母が痴呆老人になってしまったからそう思うのではなくて、時間がそうさせたのだと思う。

時間は憎しみや、哀しみを風化させるのだな……と思った。

つくづく人間の脳は上手く出来ていると思う。憎しみや、哀しみといった負の感情は風化していくようになっているのだ。出来ることなら喜びや、幸せといった美しい感情は風化することなく記憶に刻んでいきたいものだ。

この日記に祖母のことを書くなんて日は来ないだろうと思っていたけれど、これも1つの節目かも知れないとて、書いてみることにした。これで本当に祖母とサヨナラできるような気がする。そんなこんなを書いてみたころで、今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年11月20日(土) スリム化。

気持ちが軽くなる時というのは「少しずつ良くなる」のではなくて「いっきに良くなる」ものらしい。これは習い事や、スポーツの上達と同じ理屈。少しずつ上手くなるのではなくて、今まで積み上げてきたものがポンと弾けるみたいに、ある日突然出来るようになったりするのだ。で。私も中島らもの新刊本を読んで、すっかり気持ち的には盛り上がりを取り戻した訳だが、それはあくまで「気持ち」サイドの話。

憑き物が落ちたように気持ち的には元気になったのに体調は最悪だった。帰りの電車で気分悪くなったり、帰宅してからも食べたもの返品したりと、ついてない風味爆発。仕事だけはしていたけれど……てな1週間。ネット遊びもほとんどせずに、テレビだって観ちゃいない。「ギター侍ってなんですか?」て感じ。

昨日は図書館から「返却期限が過ぎています」と督促の電話があった。自分で言うのもなんだけど、私はどちらかというと生真面目で、期限はキッチリ守る主義。なので督促を受けるなんて生まれて初めての経験。分かっちゃいたけど、すっかり後回しにしていのだ。「申し訳ない」と手を合わせつつ、深夜「本のポスト」に返却に行った。帰りにコンビにで缶ビールなど。週末のご褒美ビールのつもりだったのに、あまり美味しいとは感じられなかった。アルコールを口にするのは元気な時に限る。

仕事以外のことは完璧に停滞しているが、今月に入ってからずっと、本のアタリは良好。マリーナ・ピカソ『マイ・グランパパピカソ』だの、北杜夫『怪盗ジバゴの復活』など。もっとも、いくら本のアタリが良くても、読書録はしばらく手を付けられそうにもないのだが。読書録はしばらく休止しようと思う。ギリギリまで我を張っていたが、無理なものは無理。ま。年末休暇の時にでも、気になる本だけ書けたらいいかな……など。

「以前の私ならもっと頑張れたのになぁ」とか「やる気はあるんだけどなぁ」と言うジレンマはあるものの、自分の容量にあわせて生活もスリム化していかなければ。私は痛い目に合わないと物事を理解できない性質らしい。今週は痛い目にあって「色々なことに手を抜いていこう」と決意した次第。

明日は出産した元・相棒(仕事)の姫の顔を拝みに行く予定。昔の仲間が集う会。近況報告に花が咲くことだろうと楽しみだ。そろそろPCを離れて、食料の買出しに行かねば。面倒な仕事だけど、これだけは手が抜けない……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年11月15日(月) もっと笑いを!

給料日なので仕事帰りに新刊本を買った。

文庫本を4冊ばかり。めずらしく帰りの電車で眠らずに読書。中島らも『お父さんのバックドロップ』など。激しくツボを直撃。電車のシートに座っているのに、目頭が熱くなってしまった。もちろん泣いたりしない訳だが。今の私にはタイムリーヒットどころか、場外ホームラン級の当たりだった。

「もう駄目だ。どうようもない」というくらい気持ち的に落ち込んだ時、本に救われることが多い。「癒し」とか、そういうニュアンスではなくて、大きな網で「ほらよっ」っと掬い上げられる感じ。私は本が好きなので、つい本にこじつけて考えてしまう訳だが、本当のところ浮上していく時期と、本が重なった……ってだけの話かも知れない。

今日は「笑い」を忘れていた自分に気付かされた。毎日しかめ面で過ごしている訳ではないし、まあそれりに笑うこともあるのだけれど、ここ最近は自分から積極的に笑いを取りに行こうとはしていなかった。そして笑う時も、どこか冷めていて遠いところで傍観しているところがあった。

もっと笑いを!

明日からは笑いを求めて三千里……と言うよりも、本来の自分に戻るべし。悪戯好きで、お笑い好きで「ウケ取るの大好き」な部分を、どこかに置き忘れていたようだ。大阪人失格である。反省。反省。

それにつけても、つくづく中島らもって好きだなぁ……と思ったところで、今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年11月14日(日) さてと。月曜日。

何もしないまま、何も変わらないまま週末が終わってしまった。一朝一夕で元気になれるはずもなく、新しい一週間に突入してしまうという事実に慄くPM11:40。まあ、なんだかんだ愚痴りながらも、ちゃんと仕事をこなして、普通にやっていく自信はある訳だが。

ここのところ愚痴が多くていけない。もっと毅然と出来ないものかと思う。比較的、楽な仕事に慣れきっていたのが敗因なのだろうか。ハウスメーカー勤務の時も今と同じくらい働いていたように思うのだけど、今ほど「しんどい」と感じていなかったように思う。怠け癖が付いてしまったのか、それとも加齢による体力低下が要因なのか。微妙なところだ。

最近、自分のことに手一杯で付き合いを疎かにしてしまいがち。昨日は東京のFと電話をしていて「どうでも良い……って感じの言い草、なんかムカつくなぁ」と指摘されるが「ごめん。マジでどうでもいい…って思ってる」と謝るしかなかった。人として駄目な気がする。友人と話をするのが面倒だと思うのはマズ過ぎる。それなのに日記は書けてしまうあたりも問題アリ。

文章を綴る……という作業は、私にとって「うんこする」とか「歯を磨く」という作業の一環と同じで、比較的労力を使わないから出来る……って部分もある。それと同時に「書く」という行為は、それを職業にでもしない限り、どこまで行っても自慰行為なので相手への気遣いは必要ないから簡単に出来る……ってな部分も大きいと思う。もっとも文章でも、手紙やメール、掲示板の書き込みといった「相手への通信」を目的とするものになると、また意味が違ってくるのだけれど。

新しい1週間、とりあえず頑張らねばなぁ……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年11月13日(土) バタリ。

今週は笑っちゃうほど働いた。

そしてお約束のように週末にバテた。喉が痛くて風邪っぴき臭いのもさることながら、風邪云々と言うよりもむしろ単なる疲労なのだと思われる。どうしようもなくズタボロな感じ。今日は友人と紅葉狩りへ行く予定だったのだが泣く泣くキャンセル。申し訳ないと思いつつ、仕事帰りに友人に電話をしたらば「そりゃぁ無理もないよね。とりあえず身体を休めた方がいいよ」と言ってくれる。が、申し訳ないことこの上無し。

今日は久しぶりにゆっくりと睡眠をとった。なのに、ちっとも元気になった……って実感が沸かない。ま。明日は今日より元気になっているだろう。うむうむ。

読書の方はボチボチな感じ。通勤電車ではもっぱら寝てばかりなのだが、気が付けば読書録に書かねばならない本がドッカリ溜まってしまっている。読書録は開店休業状態。もはや、どうにかしようと言う気力さえなく。本当はモブ・ノリオ『介護入門』などを暑苦しく語りたいのだけど。すごく人の意見が聞いてみたい作品。しかし、悔しいかな外部にに働きかけるだけの余力無し。残念!

心身共に消耗している訳だが、バテている場合ではない。来月はヲタクの祭典で行商しに行くのだ。Fとしているヲタクサークルで申し込んだスペースが取れてしまっていた。嬉しいっちゃあ、嬉しいが、大変っちゃあ、大変。

そんな訳で来月は1年ぶりに上京する訳なのだが、思うように日程が取れず、せっかく東京へ行くのに誰にも会えない予感満載。28日に仕事納をした足で東京へ。29日は行商。自由になるのは30日のみ。この1日を、どう使うかが悩みどころだ。逢いたい人は沢山いるのに使える時間が短すぎる。

とりあえず明日も休養日……てか動けそうにもない感じ。早く元気にならなくちゃね……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年11月10日(水) 木っ端微塵。

「身を粉にして働く」と言う言葉があるけれども、今週はまさにしかり。まだ水曜日の朝だと言うのに木っ端微塵。粉々のヨレヨレである。

昨日は職場ビルエレベーター内で、タコ部屋で働いていた時の同志と遭遇した。彼は1F下の会社で働いてるらしい。「こんなところでお会いするなんてねぇ」と互いに驚き合う。が、しかし私は彼のことを記憶から綺麗サッパリ消去していたらしく、顔を見ても誰か分からなかった。「たぶん職場関連の人……のような気がする」くらいは思っていて「もしかしたら、どこかの派遣会社の営業さんかな」などと話をしながら、相手の様子を伺っていた。

脳味噌に詰め込める記憶の量って容量が決まっているのだろうか。入ってきた分だけ、出ていっているような。大切なことだけが残っていけば良いのだけれど。私の脳味噌の中は、クダラナイことばかりが詰まっているような気がする。

今日は昨日より早く帰ってこよう……と密かに闘志を燃やしつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年11月07日(日) 弱気モード。

今夜はいつになく弱気モード。

明日は、すっごく仕事に行きたくない感じ。トラブルを抱えているとか、これと言って嫌なことがあるとか、そう言う訳ではないのだけれど。前職場よりも輝いている自分を感じるし、すごく頑張っているんだけれど。

暗い押入れにこもって頭から毛布でも被っていたい心境。

仕事だけがどうこう……てな話ではないだろう。たぶん単純に草臥れているのと、微妙にストレスが溜まってるだけだと思う。それでも頑張れるし、やるべき事は、ちゃんとこなしていける自信があるあたりが我ながら小憎たらしい。

今日は映画に行ってきた。『笑の大学』は、とても面白かった。なかなか良い週末だったと思う。が、しかし、楽しい週末を過ごしたって事と「何もしたくない。働きたくない。1ミリたりとも動きたくない」て気持ちは、まったく別次元のお話なんである。

とりあえず、さっさとお風呂に入ってこようと思う。そして明日からもまた、コツコツと時間を積み重ねるのだ……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年11月06日(土) 現場デビュー

昨日、現場デビューした。

「作業服ダボタボですね」と言われつつ、ヘルメット姿も勇ましく意気揚々と乗り込んだのは改装工事中のファッションビル。粉塵が酷くて視界に膜が張っているようだった。一応「粉塵酷いのでマスク用意してください」と言われていたのでマスクは持っていたのだが、マスクなんてしてちゃ仕事にならないのでゲホゲホの中で仕事をした。

私のメイン業務は現場スケッチ。スケッチをもとに図面をおこす。図面描きになって長いけれど、CADオペレーターって仕事は清書屋というノリに近くて、自分の目で見た物をイチから図面に起こすというのは初めての体験。ましてや手描きスケッチなんて大の苦手。ちゃんと出来るのかどうか不安だったが「やらねばならぬ」と思えば、案外なんとかなるものらしい。ちゃんと出来たと思う……たぶん。

スケッチの後は真っ直ぐ帰社する予定だったが、人手が足りないようだったので、そのまま現場に居残って現地調査隊に参加……と言っても、専門知識があるわけでないので、まったくもって使いっ走りだったのだが。言葉を追いかけるだけで精一杯で、何をやっているのかチンプンカンプンで、指示されるがままに測定器をいじったり、連絡に走り回ったりしていたのだが、なんかこぅ……自分が携わっている仕事を「形」として目にするのは、ちょとした感動だった。

モリモリと仕事山盛りで毎日がアッと言う間に過ぎていく。もうちょっと賢い時間の使い方を心掛けるようにしないとなぁ。本もあまり読めていないし。先週から持ち歩いて、やっとこさっとこ読了した色川武大の『狂人日記』は非常に良かった。まともな脳味噌で読んでいたらば、間違いなくいっき読みだったと思う。講談社文芸文庫のラインナップは、ほんと素晴らしい。値段がもう少し安ければ最高なんだけどなぁ。薄めの文庫本で1300円はあんまりだと思う。

週末は仕事を忘れて、しっかり楽しもうと思う。今日は家事従事と乙女な母のヤボ用運転手など。明日は『笑の大学』を観に行く予定。とりあえず冷蔵庫チェックをして買出しからはじめよう……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年11月03日(水) 大きく抱え込んで

あれぼと「頑張って日記を書くぞ」と誓ったにも関わらず、またまた放置プレイ気味。今日は祭日だったから、こうやって日記を書く余力もある訳だが、そうでなければ1週間は平気で書かなかっただろうと思われる。愚弟から「読書サイトは止めないまでも一時休止にしたら」と進言されてしまった。物理的には、そうした方が良いのだろうが、一度止めてしまったら、もう二度と戻れなくなるような気がするので、とりあえず現状維持でいきたいところだ。

今日は日中、所用で出かける予定だったが、うっかり惰眠を貪ってしまった。これではいけないとて4時頃から、お弁当用の冷凍食品の仕込みに励む。切干大根を炊いたり、ブロッコリーを茹でたりしながら桐野夏生の『OUT』を思い出してしまった。弁当工場で働いていた主婦達が、なぜか身近に感じられる。料理というのは作業自体も楽しいけれど、手を動かしながら、あれこれ妄想できるのが良い。手を動かすことで脳が活性化されるのだろうか。

転職してからずっと「忙しいのもいい加減にしたい」と思うほど、色々なことで手一杯。仕事だけなら、どうにでもなるが、その他諸々ヤボ用が多過ぎる。あまりにもエネルギーを出し尽くしているせいか、ここ3日ほど本を1冊も読んでいない。本を開いても、一文字たりとも言葉が入ってこないのだ。

抱え込んでいるものを、1つか2つ手放したなら、もっとゆっくりとした日々が過ごせるのだろうなぁ……と思うのだが、私はよほど強欲に出来ているのか、どれも手放す気にはなれずにいる。もっとも手放したくなくても容量オーバーになれば、自然と手からこぼれていくのだろうけど。そして思うに、最後まで自分が掴んでいるのは、色気のないことに「義務」とか「責任」とか、そういうもののような気がする。楽しいことは優先順位が低いのだ。それが分かっているからこそ「何も手放したくない」と思ってしまうのかも知れない。

可能な限り大きく抱え込んでいく方向でいきたい。

明日、明後日は仕事の期限に追われることになるので、今からちょっと憂鬱。ま。なんだかんだ言いながら、なんとかなるとは思うのだけど。ロト6でも当てて、逃避旅行に出掛けたいなぁ……と思うも、宝くじは買わない主義なので、とりあえずコツコツ頑張るしかなさそうだ……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


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