白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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当日記は移転しました。下記で更新を続けています。
引越し先 白い木蓮の花の下で


2004年10月30日(土) 巣作り

転職して1ヶ月。

口約束上の契約は3月末までの約束だが、書面での正式な契約は1ヶ月更新。とりあえず来月も使ってくれるとの事で、ホッっと胸をなでおろした。前職場の事、前任者が返品された事などがあるだけに「契約」に対して神経質になっているみたいだ。

仕事は未熟だし、ジタバタ感はあるけれど、ひと月も働けば、多少なりとも余裕が生まれる。最初の頃は「お茶を飲むのも忘れるくらい」仕事に振り回されていたのだが、お茶を飲む余裕くらいは確保できるようになった。

で。来月も首が繋がったのを祝して、職場環境を快適にするべく「巣作り」をはじめた。と言っても、マイ文房具を充実させて、膝掛けとマグカップを持ち込んだだけなのだが。

もちろん、マグカップの中身の選定にも余念が無い。ティバッグの紅茶や、焙じ茶。個別パックのカフェラテなど。図面描きの相棒に「豆乳で作ったカフェラテ」をお裾分けしていたらば、隣席の27歳男子が「いいなぁ。僕にもくださいよぉ。ねぇ、何持ってるんですか?僕のと交換しましょうよ」と言う。子供っぽい口調に思わず笑ってしまったが、彼にも同じ物と、紅茶をお裾分け。彼からはクリープだのお砂糖だのを、ドッサリ貰った。相棒からは簡易ドリップ珈琲。隣の係の事務派遣嬢も加わって「大トレード大会」となってしまった。ちなみに27歳男子以外は全員30代。いい年した大人である。巣作り順調也。

昨日は初めて送別会に参加した。社風が違うと、こうも雰囲気が違うのかと驚くことが多かった。送り出される人の人望もあったろうが寄せ書き「色紙」をプレゼントしたり(←しかも、そうとう本気で作ってある)、記念品も彼の趣味のものだったし、感謝状のようなもの(←真面目なようにもせかけて笑いも取ってあり)を読み上げたり、希望者が起立して出て行く人への思い出を語ったりと、学校のお別れ会のようなノリだった。

以前から、なんとなく感じていたのだが、今の職場の人達は「学級会ポジション」で言うと「副委員長」が似合う人の集団……という気がする。委員長ではなく副委員長。ここポイント。ちなみに私に役どころを振ってるとするならば……せいぜい生き物係ってところだろう。教室の隅で、コソコソとフナに餌とかやってそう。

本日は自宅にF来襲。ヲタク行商のための帰郷である。実に10ヶ月ぶりの再会だが、まめに連絡を取っているので、ありがた味はあまり無い。ま。今夜はお酒など飲みつつ語り明かすことになると思う。Fが来るまでに用事をしなければなぁ……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年10月28日(木) 型通りでも良いかと思う

新潟の地震は、その後も、なかなか大変らしいが、まったく実感が持てないでいる。

最近、自分の周囲にしかアンテナが届いていないのだ。新聞くらいは目を通すし、ネットでニュースのチェックはするけれどが、テレビなんて笑っちゃうくらい見ていない。つい先日、人づてに「ヒロシ」とか言う芸人さんの存在を聞かされたが、私は彼のことをほとんど知らなかった。本屋で彼の著書が平積みされていたのは知っていたけれど。

なので昨日、2歳の子が救出された話を聞いても「へぇ。それは良かった」としか思えなかった。リアルタイムで救出劇を観ていたらば、もう少し違った事を思えたんだろうか。

人間は自分とまったく接点の無い事柄に対して、どれくらい親密に受けとめる事が出来るのだろう?「怖いね」とか「気の毒にね」なんて口先だけなら、いくらでも言える。私自身も口先だけで色々な事を言っている訳だが、言葉にしたことが全て本心では無いのだ。

ただ、あえて他者を不愉快にさせる言葉は使わないに越した事がない。そのあたりの取捨選択が気配りとか、優しさなのではなかろうか。

人のコメントを見聞きしたりしていると、目がテンになる事が案外多い。重大な事件が起こった時は下手に目先の変わった事を言うよりも、型通りの言葉の方が、よほど適切であるような気がする。

明日は金曜日。初の飲み会に、ちょっとドキドキ。午後6時スタートとの事。2次会はパスするつもりなので残業するより早く帰宅できるので、ほんの少し楽しみだったりする。今週もアッっ言う間だったなあ。あと1日、頑張って乗り切ろうって事で今日の日記は、これにてオシマイ。


2004年10月27日(水) 作業服

今日は職場でお願いしていた作業服が届いた。

一応、いっとう小さいサイズでお願いしていたのだけれど、私が1.5人は入るな……というほどデカかった。女性用でも「小さいサイズ」を着ている人間が、男性用を着るのだから無理はない。袖をまくり、裾をあげて、ベルトで締めて強引に着てみたがブカブカ感は否めない感じ。女性が現場に出る……って概念がなくて設定されたサイズなのだなぁ……と思った。なんとも微妙に着心地だが「マイ作業服」が嬉しくって仕方ない。これで、どこの現場にも行けるってもんだ。

私は事務服よりも、むしろ作業服の方が好きだ。汚れても平気だし、動きやすいし。図面描きは肉体労働しないけれど、袖が激しく汚れたりするので白いブラウスよりも作業服の方が好都合なのだ。明日から作業服生活。なんだか格好だけは一人前だ。

今日は一昨日ほどではないが早く帰宅することが出来た。大急ぎで食事とお風呂を済ませて、メールの返事を書いてみたり。やっぱ私はメールって好きだ。「通信文は手紙に限る」って人も多いけれど、これだけPCが身近になってくると、メールでも充分……って気がするのだ。もっとも手書きの良さを否定するつもりはないけれど。

書かないより、書いた方がいいよね……って思うのだな。たとえメールでも。

伝える努力を怠っちゃいけない。それは誰のためでもなく自分のため……って分かっているけど、なかなか出来ないのが現実。ま。ぼちぼち、やろう。今週も残すところ、あと2日。転職してざっと1ヶ月。今のところ「返品」の兆しはない。これからもガッツリと職場から色々吸収していきたいな……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年10月25日(月) パンだった。

知人から『TVチャンピオン2連覇○○』が作ったと言う食パンを貰った。百貨店の地下食品売り場に出店しているようなパン屋でも、けっこうな値段がする事を思うだに、そんな冠を被せるとなると、筋金入りの高級食パンなのだろうと、期待に胸を膨らませて食べてみた。

パンだった。どこからどう見ても、どう食べてみても、食パンだった。

普通の食パンに比べると、白い部分がフワフワしているようだったし、耳の部分はバリッと香ばしかったけれど、食パンは食パンでしかなかった。どんなに美味しくても食パンなりの美味しさなのだ。

最近、以前ほど「美味しいものが食べたい」と思わなくなっている自分がいる。もちろん、不味い物より、美味しい物を食べる方が良いに決まっているのだが食べ物に対する「こだわり」が薄くなっている気がする。そこそこ美味しくて、何よりも美味しく食べられたら、それでいいやん。みたいな。味そのものより「誰と食べるか」とか「どんな風に食べるか」の方が重要だと思う今日この頃。

もっとも、偉そうにウンチクをたれているが、身辺が忙しくなると、食べる事は、おざなりになりがち。まずは健康的な食生活から……てなもんだ。もうちょっと、食べる事を大事にしなくては。

今日は転職して初めて定時で仕事を終えた。なんだか悪事を働いているような気がしてドキドキしたが「帰れる時は遠慮なく早く帰り〜」と気持ちよく送り出してもらった。むしょうに嬉しかった。せっかく出来た時間なので、派遣会社から出された課題を片付けてしまおう……ってことで、今日の日記は、これにてオシマイ。


2004年10月24日(日) ぐったり

昨日は出掛けていて夜になるまで地震の事を知らなかった。昨日、今日と新聞やテレビで被害状況を呆然と観ていた。生活を根こそぎ壊されてしまうって、どれほど大変なことだろうかと思う。人生が変わってしまう人も多いのだろうなぁ。物質的な喪失もあるだろうし、精神的な喪失もあるだろうし。

今日は家にいてガッツリ家事活動に励もうと思っていたのに体調不良でダウンしていた。まったくもって不甲斐ない。最低ラインの仕事をクリアした後は、押入れから枕と毛布を引っ張り出して、昼寝をするでもなく、本を読むでもなく、漫然と時間をやり過ごしていた。図書館から予約本が入ったと連絡があったのに迎えに行けず仕舞い。楽しみにしていた本なのに残念である。もっとも激烈に読みたいのなら買えばいいだけの話なのだが。

ここのところ精神的には充実していて、いつになく仕事も頑張っていて「向かうところ敵なし」という勢いだったのになぁ。今日も気持ちだけは「やる気満々」なのに身体がついてきてくれないなんて。口惜しい限りだ。

今週末は大忙し。金曜は今の職場で初の公式飲み会。土曜日には東京のFが行商にやってくる。それまでに体調を整えておかなくてはなぁ。なんとも、ぐったりしていてシケシケな日曜日だった。早く寝て明日から頑張らねばなぁ……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年10月23日(土) 失敗2つ。

昨日は朝から、所属の課全体がパニックに陥るほど大忙しだった。台風関連のことや、その他クレーム等。私は下っ端なので、ほとんどパシリのように電話を取ったり資料を揃えたり。夕方、やっと落ち着いて「さあ、じっくりと仕事に取り組もう」と思ったらば、私が午前中した処理の中に「ありえない」ほど大きな失敗をしたことが発覚。PCを過信した人がやってしまいがちな数字のミス。しかしミスの形としては非常に大きく気付いた時には血の気が引いた。しかも社内的なことでなく対外的なことで。ラッキーなことに、事後処理が上手く運んだので酷いことにはならなかった。当然ながら上司に平謝りの私。が、叱責すらされなかった。「次回から気をつけるように」と。

私のミスが落ち着いた頃。今度は上司が「ありえない」失敗をしていたことが発覚した。以前も同じ失敗をしているらしく「ヤバイ……あの人が電話に出たらオシマイかも」てな勢い。そして、非難措置として取られた方法が「慣れない新人の不手際」という策であった。夕方からお詫びの電話を入れ、資料をFAXして、月曜日は朝イチで頭を下げに行かねばならない。幸い、こちらのミスも知られると大変なことになる「あの人」の耳には届かなかったらしく、被害は最小限に抑えられたようだ。が、週明けから謝罪に行かねばならぬと思うと、ちょっぴり気が重い。

前任者が「返品」されている経緯を知っているだけに、今回の失敗では本気で首が飛ぶかと思った。事後の流れがラッキーだったので「終わりよければ全て良し」ってな感じではあるが、2度と繰り返すまいと心に誓う。前職場が比較的、まったりした雰囲気だったのでバタバタと勢いのある職場の流れに、まだついていけていないようだ。バタバタに流されず精度の高い仕事が出来るようにならないとなぁ。

転職して三週間。時間が経つのが驚くほど早い。流されないようにしなくては。

今週末は止まっている読書録の更新をしたいと思う。先々週は本の当たりが最悪で感想書くのも憂鬱な感じだったのだが、先週と今週はアタリ本が続いているのだ。この熱い思いのたけをガバッと投入したいと思う。今日はこれから友人と遠出。明日は家事専従。充実した週末にしたいなぁ……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年10月21日(木) 定期入の秘密

最近、社用で外出する事が多い。「現場に出る」と言うような大層な物ではなく、使いっ走りに過ぎないのだが。図面描きには人と話すのが苦手だったり、外に出るのを嫌がる人も多いが、私はむしろ好きみたい。なりゆきで図面を描く仕事に就いてしまった訳だが、もしかしたら営業とか接客の方が向いていたのではないかとさえ思う。勿論、だからって今さら方向を変える気など無い訳だが。

今日は台風一過の空の下、午後から、ちょろりと外に出た。そして地下鉄で移動の際に、胸キュンな光景を目撃した。

オフィス街を縦断する平日の地下鉄はサラリーマンの姿がやけに目立つ。「バリバリのビジネスマン」てな雰囲気の人もいれば「ウダツの上がらない、しょぼくれた会社員」もいて、サラリーマンと言う言葉では、とても表現しきれない。その人は見るからに「ウダツの上がらない」タイプだった。身体つきは貧弱で、背広もいささかくたびれていた。年の頃なら42、3と言ったところだろう。ホームの椅子に腰かけて、彼は二つ折りタイプの定期入にセットされている時刻表を見ていた。そして、覗くつもりなどなかったのだが、彼の定期入れが私の視界に入ってしまった。

そこには、鮮やかな緑を背中に微笑む女性の姿があった。彼の妻なのだろう。家族写真でなく妻の写真……ということは子供のいない夫婦なのだろうか。ちらりと見えた彼女の顔はとても幸せそうに見えた。

なんだか胸がキュウっとした。重松清の小説に出てきそうな一場面に感動してしまった。

定期入に家族や妻(あるいは夫)の写真を入れて歩いている勤め人さんって案外多いのだろうか? 亡父は自営業者で定期入を持ったことが無かったが、少なくとも彼は定期入に家族写真を入れるようなタイプではなかった。なので「定期入に家族の写真」ってのは新鮮だったと同時に一種の感動を覚えてしまった。しかも若いラブラブ新婚さんならともかく、そこそこ落ち着いた関係に達した(であろう)夫婦が、そんな風に相手を想っていられるなんて、素敵だなぁ……と思う。

何気ない場所で、地味に生きる人が、案外素敵なのかも……と思った。

今の職場は油ギッシュで、仕事にも自分にも自信満々な人が多いのだが、それが全てだと勘違いしないようにしなくてはなぁ……とふと思った。何にせよ今日は素敵な光景に出会えて良かったと思う。1日の後半で、とんだトラブルが発生して「明日は仕事に行きたくないなぁ」なんて思っていたりするのだが、張り切っていかなくちゃね……って事で今日のニッははこれにてオシマイ。


2004年10月20日(水) 台風の恵

台風のお陰で早く帰宅することができた。男性はほとんど通常モードで仕事をしていたし、女性でも自宅の近い人にいたっては、情け容赦なく業務続行だっだのだが、直上司が「電車が止まると困るから、もう帰ってもらっていいよ」と言ってくれたので、ありがたく引き上げることにした。本当は急ぎの仕事を抱えていて、今日もヘビー残業覚悟だったのだが「いいえ。期限も迫っていることですし頑張ります」とは言えなかった。自分に正直過ぎるって、どうなんだろう。

大阪市内は酷い風雨だった。もしかすると私が帰宅しようとしていた時間帯が、1番激しかったのかも知れない。今はいたって静かなものだ。テレビのニュース映像でおなじみの「傘が裏返る」ような風の中を、唐傘お化けのように傘をすぼめて歩いたのに、帰宅した頃はビショビショだった。ゆっくりと手足を伸ばして浸かったお風呂の気持ち良かったことと言ったら! 

台風を喜んではいけないのだけど台風様々。

台風とは何ら関係の無い話だが、最近「充実」という言葉の意味について考えている。バタバタと活動していて、ぶっちぎっている状態を充実していると言ってもいいのかどうか……とか。何かに向かって驀進している時って「夢とか希望とか一杯だね」と端から言われることが多いのだが、実のところ、その最中ってのは、ほんの目の前しか見えてなくて「夢」だの「希望」だのという素敵な言葉とは、とんと遠いところにいるような気がしてならない。

頑張っているのに、投げやりに生きているという矛盾。

ま。とりあえず今夜は台風の恵を、とっぷりと享受することにしよう。久しぶりにチャイなど作ってみるかなぁ……などと思ったところで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年10月18日(月) 朝夕の寒さ

布団から出るのが躊躇する季節がやってきてしまった。

今さら改めて書くほどの問題ではないが冬は苦手である。ちょうど今頃から紅葉するあたりの気温までで止まってくれたら良いのに……とさえ思う。巷で暴れている熊は、きっと冬眠準備の食料確保に忙しいのだと思う。人間も冬眠できたら、どんなに素敵だろう。

何もいらないから延々と布団と戯れていたいと思う今日この頃。

「嫌なことがあるから楽しいことが、より楽しく感じられる」とか「忙しい時ほど、趣味にのめり込んだりするよね」なんて話があるけど、あれは事実に気付かないための隠れ蓑のようなものなんじゃないかとさえ思う。楽しいことは楽しいし、楽しくないことは楽しくない。それが、外部からの働きかけによって変わることなんて、あるはずがない。そりゃぁ、お汁粉の「塩」程度の働きはすると思うのだけど。

要するに今朝は仕事に行きたくない気分なんである。

もちろん、ちゃんと出勤するし、仕事だって頑張るわけだが「とにかく寝ていたい」という衝動が身体の中でグルグルしている。月曜日の朝っぱらから、陰気なことを書いている場合ではないなぁ。新しい朝。希望の朝。ラジオ体操の歌も高らかに、そう歌っているではないか。グダグダ言ってないで頑張って行こう……ってことで今日の日記はこれにて押します。


2004年10月17日(日) ガッサリと。

本日は「やるべき仕事をこなす休日」であった。

午前中に美容院へ行って見苦しい髪をカット(←散髪と言ってはイケナイと某人から注意を受ける)へ行き、図書館へ行く。午後からは乙女な母の買い物運転手。合間に家事も少々。美容院では「そろそろ染め直してはいかがですか?」と勧められるが、今日は、まったりしている時間などないので丁重に辞退申し上げる。乙女な母の馴染みの洋服屋では、ママさんから「色々大変だろうけど頑張ってね。ほんと良い子やね。オバチャン応援しているかに」と激励を受ける。

なんだか引っ掛かりのある1日だなぁ……とて夕刻を迎えた。そして、なにげに鏡を見て驚いたのなんのって。白髪がガッサリと増えているではないか! まぁ、私も32歳だし、白髪が出るのも仕方がないと思うのだが、たぶん唐突に、かつすごい勢いで発生したのだと思う。「ちょっとヤバイんでないの?」てな感じ。美容院の兄ちゃんも、洋服屋のママさんも、もしかしたら気にしていてくれていたのだろうか? 知らぬは本人ばかりなりなり。とりあえず丹念に抜いてみた。もともと剛毛&多毛なので、ちょっとくらい減ったとろで平気なんである。

今の私は仕事もプライベートも、かなり充実していて、端から見ると順風満帆なのだと思う。実際、毎日楽しいし、以前よりも輝いている自分……てのを実感することも多い。が、その反面で、どうしようもなく草臥れていることも事実である。いくら誤魔化してみたところで身体は正直だったらしい。全ては白髪が物語る。

今日はこれから読書録の更新など……とか思っていたけれど、今週はサボってしまうことにした。とりあえず週明けに使う仕事の資料だけまとめて、あとはダラダラ過ごして、とっとと寝ようと思う。あまり分不相応突っ走るのはイケナイらしい……ってことを肝に命じつつ今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年10月16日(土) 新しい相棒。

金曜日夕方。身も心もクタクタだった。

「今夜は缶ビールでも飲みながらネットでもするか」と地味に週末を噛み締めようと思っていたらば、先輩図面描きのKさんから「今日、夫が飲み会で1人なの。急な話なんで、無理かも知れないけど晩御飯でも一緒にどう?」とお誘いを受けた。正直、予定なんてありゃしなかったが行きたくはなかった。Kさんが好きとか嫌い以前に、一刻も早く家に帰りたくて。が、私の口は私の心とは全く別の返事をしていた。「ぜんぜん大丈夫ですよ〜。どこ行きましょうか?」と。この職場で仕事をしていくにはKさんに教えてもらわねばならない事が多いので、ここは1つ仲良くなっておかねば……という計算が働いたのだ。大人ってさ……てな感じである。

ホットペッパーで見た創作寿司屋さんへ。回っていないお寿司だが回転寿司並みにリーズナブルなので慎ましい勤め人の財布にも優しい店だった。そこで、お寿司をつまみながら、仕事の話など。Kさんはどうやら努力を尊ぶ人らしく、ガッツリ食いついてはけば、色々と教えてくれそうだ……てことが分かって、ちょっと嬉しかった。Kさんは姉御肌なので「姐さん、オイラどこまでも姐さんについていきますっ!」と心に決める。Kさんは夫の転勤で大阪に来た人なので、こちらでは親しい人が少なく「CADの相棒が出来て、すごく嬉しい。これからも、たまに寄り道とかしようね」と嬉しげなご様子。私も嬉しい。

楽しく食事の後、2軒目へ。楽しかったが、しかし「早く帰りてぇ」と思うも、そんなことは言えるはずもなくお洒落なカフェへ。お酒7割。ソフトドリンク3割の店で、マロンアイスと紅茶など。そろそろプライベートな話など……てな流れになったところで、Kさんが漫画好きだってことが判明。「漫画も好き」ではなくて「漫画が好き」というディープな漫画好きで、男性漫画から女性漫画まで幅広く読んでいる人だった。漫画の話を熱く語ってしまった。好きな漫画、あるいは持っている漫画でかぶる物も多く、週明けは、里中満智子好きなのに、何故か読んでいなかったという『あすなろ坂』を持っていく予定。しばらく漫画の運搬が続きそうだ。

職場に行く楽しみが1つ増えてしまった。お誘い、断らなくて良かったなぁ。

思えばCADの仕事を初めてから「相棒」には恵まれているような気がする。住宅会社の飲んだ暮れH嬢とも上手くやっていたし(今だに付き合いが続いている)、色々と問題の多かった前職場でさえ、一味好きの相棒とは仲良くやっていた。新しい相棒(今回は相当先輩だが)とも無く良くやっていきたいと思う。

今日はこれから友人とお出掛け。ここは1つ仕事のことは忘れてしっかり楽しんでこようと思う。新職場2週間終了で、ちょっと人慣れしてきたかな……ってことで、今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年10月15日(金) 女性専用車両

転職してから、通勤時に「女性専用車両」を利用する機会が増えた。

今までも女性専用車両に乗ろうと思えば乗れたのだが、私が利用しようと思うとイマイチ不便な場所にあったので、あえて乗ろうとしなかったのだ。が、今は丁度良いポイントに来ることが多いので、場合によっては乗ることがある。わざわざ好んで乗りはしないが、行き合わせたらば乗ろうかな……という程度の意識でもって利用しているが、正直居心地はあまり良くない。

女性だけで隔離されていると、自分が絶滅危惧種に認定された気がして。

決して悪いことではないと思うし、導入が決まった時は「そいつは良いね」と思ったものだが、実際利用してみると「なんだかなぁ」と思わざるを得ない。駆け込み乗車を試みようと突進してきた男性が、扉のシールを見て諦めてしまうのを見たりなんかすると、ひどく悪いことをしているような気になったりするのだ。そうかと思えば、ちょくちょく見る顔なので、確信犯だと思うのだが隣の車両よりも空いているのが気に入っているのか、平気で一人乗っている男性もいるし。

「女性専用車両」を作るに至った理由を思えば、声高に「あれはイマイチ良くないね」とは言えないわけだが、何かが違うような気がしてならない。

さて。今日は週末金曜日。電車に乗ってレッツ通勤……ってことで、短めだけど今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年10月14日(木) 姿勢を正す。

姿勢を正していかねばならないなぁ……と思う今日この頃。

たかが書きなぐりの日記でさえ書けないってのはどうしたものかと自問自答。また、以前のように「朝書く」ってペースに切り替えて、2〜3日に1度は書きたいように思う。プライベートでも自由にPCが触れて「昼休みネット」が出来ると、ネット生活も快適なのだが、今の職場では望めそうもないのでスタイルを作っていかないと、このまま、なし崩しにネット落ちしてしまいそう。自分に言い訳はするまい。

仕事の方は、まだまだ無我夢中な感じ。仕事をしていると言うよりも、むしろ仕事に振り回されている。まだ2週間にも満たないので仕方がないかと思う反面、少々もどかしい部分もある。それにしても、この職場はシステム的に色々と驚かされることが多い。上司との個人面談もその1つ。仕事上の不満、要望、改善点等を派遣先と、私とで話し合う時間が定期的に持たれるのだそうな。形だけ……ではなくて、かなりちゃんと聞かれるので、こちらも意識的に仕事をして「ちゃんとした答え」を用意しなければならない。なかなか……大変である。いまだ「お金もらって勉強している」感は抜けないが、極まれに「お。これは役に立ったかも」てなこともあり、自ら励ましつつ精進の日々。

昨日はプライベートで、ちょっと「まいったなぁ」という失敗をしてしまった。メールの送信ミスなど。当たり障りのない内容で、特に問題にはならなかったのだが、いただけない感じ。その失敗の内容よりも、そういった不注意的な失敗をする自分……てのが、どうにもこうにも。ここのところ、やることなすこと雑な感じがする。実際、雑に生きてると思うし。電話にしても、メールにしても「投げっぱなし」なことが多いし、後で読み返すと「義理で書きました」てな匂いがプンプンしている。人に対しても、自分に対しても「丁寧」を心掛けたいところだ。

今日は久しぶりに早く帰れたので、本屋によって新刊を2冊ばかり購入した。雑に生きているが、しかし頑張っている自分へのご褒美。やっぱ新刊本はいいなぁ。古本にはないトキメキがある。今夜は布団の中で、買ってきた本を楽しもう……てことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年10月09日(土) とりあえず1週間。

転職してから1週間が経過した。慣れない仕事に心身共くたびれ果てていたところに昨日は大残業。12時前に帰宅した時は、まさしく「ボロ雑巾」のような状態だった。こんなに頑張って働くのは久しぶり。今日は家で休養しようとてダラダラ&ゴロゴロ。HPの読書録を更新してみたり。日記と読書録をWで毎日更新していた時代もあったのかと思うと、信じられない気がする。情熱的だったんだなぁ……あの当時は。そんなに昔の話ではないのに、遥か彼方の出来事のような気がする。

私の良いところは順応性の高さだと思っている訳なのだが、順応性が高いということは、別の言い方をすると主体性が無いとも言える。環境に流されやすく、周囲の影響を受けやすい。そして今は良い影響を受けているようだ。先輩の図面描きさんは「CADと図面が大好きでたまらない」という人なのだ。久しぶりに「熱く仕事をする女性」と生で接して「私も負けてられないなぁ」と思ったり。もっとも、今は勝つとか負けるとか以前の問題で、師のように仰ぎ、つきまとい、貼りついて、仕事を教えてもらっている。

仕事の取り組み方から何から、1週間前の私を思えば別人28号になっていると思う。そうしなければ、ついていけない。そして、そこまでやってもついていけないかも知れない……という感じ。自分のためには良い転職だったように思う。もっとも長続きすれば……の話なのだが。仕事ノートを持って帰ってきたので、連休中に資料をまとめて復習しておかなくちゃ。

そうそう。新職場は新幹線の止まる駅が最寄り駅。なので、芸能人遭遇率が高いらしく「そう言えば○○を見たことある」なんて話を沢山耳にした。私も生芸能人の顔を是非とも拝んでみたいものだ。問題は、あまりテレビを観ないので、知っている芸能人が極端に少ないことと、歩く時は考え事をしていることが多いので、知人とすれ違っても分からないくらいボーッとしていることだろう。今の職場にいる間に、大物芸能人の顔を拝めるか否か……ちょっぴり楽しみにしている。

明日は映画に行く予定『スイングガールズ』などなど。3連休で心も身体もリフレッシュしたいなぁ……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年10月05日(火) 返品不可。

新職場生活2日目。揉まれながらもシャカリキに頑張っている。

新しい職場は伸び盛り優良企業。成長する会社ってのは、こうも違うものかと驚かされることしきり。ガテン気質の住宅屋で働いていたときも「儲ける会社は違うなぁ」とてカルチャーショックを受けたものだが、その時に匹敵するくらい目から鱗の2日間。どこが凄いかは追々書いていくことにして……てか、続けていけるのかどうかが微妙に疑問。

予想していた事だが、要求されるレベルが高くて、ついていくのがやっとな感じ。お給料を戴いて勉強しているという状況である。今はまだ新人扱いしてくれているので、大丈夫だが、早いところ追いつかないと困ったことになりそうだ。

何しろ……
私の前任者は「無能者」の烙印を押されて、早々に返品されているのだ。

……マズイ。大急ぎで成長しなければ、私も返品されかねない。先輩の図面描きさんは「大丈夫。やる気さえあれば、なんとかなるから」と言ってくれるが、やる気があるだけでは駄目なのだなぁ。ちゃんと実績を上げていかないと。図面描きと言っても色々あるが、こんなにガッツリ図面を描かされる職場は珍しいと思う。ここで、ちゃんと働けたら私も、ちょっとは胸を張って「CADオペレーターやってます」と言えるような気がするんだが。首に「返品不可」のプレートを下げて仕事をしたい心境。

正直、いっぱい・いっぱいで非常に苦しいが、こんなに熱く仕事に取り組むのは何年ぶりのことだろう。当面の目標は返品されないレベルになること。自分自身、どこまでやれるのか、まったく予想がつかないのだが、とりあえず頑張るべし。さてと明日もガッツリやるぞ! 自分にハッパをかけてみたところで今日の日記はこれにてオシマイ。


2004年10月01日(金) 嘘を混ぜる。

連続して日記を書くなんて、何日ぶりのことだろう……と、しみじみ思いつつ。しかし、昨日の日記には若干「嘘」が含まれておりました。「嘘」と言うよりも、実は昨日の日記は「未来日記」だったのです。昨日の日記を書いたのは、一昨日でした。日記ではなく「こうなったら、いいな♪」と言う願望でありました。で、その願望が実現した時点で修正をかけずに更新した次第。ぶっちゃけ、昨日は就業後の面接と結果待ちで、心身共に疲労して文章を書く余裕など無かったのであります。

そんな訳で訂正と共に「今だから言えること」などを書き記しておこうかと。

仕事が決まったのは本当ですし、職種もその通りなのですが、採用理由は相当違っていたしります。今回の仕事は、かなり背伸びをして挑んだ部分があり「私の実力では、まず無理だろう」と思っていたのですが、面接では強気で「教えていただければ、頑張って覚えます!」とゴリ押ししたのであります。32歳にもなって、未経験とか新人とか言ってる場合ではないのですが、まあ、それもアリかな……とか、騙したもん勝ちかな……とか思ったりして。実際、派遣会社の担当者さん曰く「白蓮さんの明るさと、前向きさを評価してくださったそうです」とのこと。ぶっちゃけ……明るさとかも前向きさとかで仕事が出来るとは思えないのですが、もう転がり初めてしまったのですから、頑張るしかありません。今回の仕事は、本気で「いつ返品されてもオカシクないな」と言うような、背伸びした職場だったりします。

何故、背伸びしてガッツリ面接に挑んだかと言うと「早いとこ仕事を決めたかった」という一点に付きます。私は端からみると「頑張り屋さんで、仕事が好きで、テキパキ働く人」のように思われがちですが、その実は「仕事はお金を得る手段」と思っていて、仕事に対して夢や希望は無かったりするのです。人間として、プロとして「得るお金の分だけ働かねば」という良心を持っている程度。なので、金銭的に問題がなければ、無職でも平気なタイプだと思われます。が! 今の我が家は、そういう贅沢は許されず、ましてや今回は唐突な契約解雇で、なんの用意もなかったのです。

友人、知人には「なんとかなると思うしー」なんて平気な風を装っていましたが、魂がミクロマンなものですから、内心ではガクガクブルブルでありました。「失業期間が長引いたら、どうやって生活したら良いんだろう」とか、後ろ向きなことを連想していたとか、相当ブルーだったってのも、今だから言える話です。

自分では「平気」を装っていたもものの、すごく疲れていたらしく、今日は馬鹿みたいに寝ていました。同時進行で進んでいた仕事の話を断ったり、保険証等の手続きをしたり「どうしてもしなくちゃならないこと」だけは済ませましたが、それ以外は、本の1冊も読まずに眠り惚けていた次第。この2週間は、こっそりと、参っていたんだなぁ……と実感しました。

ま。ともかく週明けからはフル稼働。不安だとか、どうとか泣き言を言っている場合ではありません。ガッツリ働かなくてはね……ってことで、今日の日記はこれにてオシマイ。


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