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2001年12月22日(土)
スカッとさわやか、なのに虚しい人殺し

『殺し屋1』@シアターイメージフォーラム

「『殺し屋1』、面白いよねー」。

このひとことを言う相手は選ばないといけない。なかなかね、いろいろとね(笑)。実は愛読しておりまして…『のぞき屋』(“新”が付く前から)も好きでして…と言いつつ作者が同一人物と知ったのはつい最近。何故気付かない自分。

そんな訳でこっそり読んでおりました『殺し屋1』。1年程前に映画化されるとの話を聞いて、しかも垣原役に浅野忠信くん!マジですか!?ここらへんから冒頭の言葉は「今度浅野くんがやる映画、面白そうだよねー、原作も面白いんだよー」と微妙に変更、話も振りやすくなると言うもの(笑)そんな感じで初日、友人をだまくらかして連れて行く。でもそのコはNINの発禁ビデオを観ても大丈夫なので…と一応人選にも気を遣ってみました(笑)。そして一応観るまえに「キッツイ描写があるからね!」と言っておくなどの配慮(どこが配慮だか)もしてみたり。

舞台挨拶迄観てやろうと言う、いつも混み混みの映画館には足が遠い自分にしてこの意気込み。イメージフォーラムへ着くと凄いひとだかり。当日券も若干出すとは言っていたけど、入れなかったひとも沢山いただろうな。整理券を確保しておいて良かった。

友人とペアチケットを分けて手に持ち列に並んでいると、「そのチケット、なんですか!?」といきなり男の子に話しかけられる。通常のチケットとは違い、ペアチケットは原作のイチと垣原がチューしていて、引き離すのは何となく可哀相(笑)なもの。「え!?そんなのあったんですか!いいなあ!俺は原作のファンなんですよ!(そばにいた連れの女の子を指して)コイツみたいに俳優が好きで〜なんてのじゃないんですよう!」と熱く語られてしまい、動揺しつつも「楽しみですね〜」と言葉を交わす。客層は浅野くんファンの女の子と原作、三池監督ファンの男の子に分かれる感じなのかな。立ち見あり、通路もびっしりで「これじゃあ気持ち悪くなっても出られないね」と友人。ごめんなさいごめんなさい…。

舞台挨拶には三池崇史監督、原作者の山本英夫さん、浅野くん、大森南朋くん、SABUさんの5人が出席。司会は映画評論家の塩田時敏さんでした(たまたま客で来たらいきなりやらされるハメになったらしい(笑))。

三池監督「(入場時の観客の歓声と拍手を聞いて)その元気が2時間後には10分の1になっているでしょうが、楽しんで帰ってください。今日はゲロ袋は準備されていませんが、吐いたら映画館のひとが掃除してくれるから大丈夫。上映の条件に『掃除する』ってのを入れたから」
浅野くん「カナダの映画祭の時にはじめて監督と会ったんですけど、その頃にこれのお話頂いてて。映画祭に出品されていた『漂流街』を観て、『これは一緒にやってみたい!』と思いました。特殊メイクとか大変でしたけど、楽しかったです」
大森くん「現場はとても楽しかったです。きつい場面もあると思いますが、目を反らさずに是非観てください」
などなどのコメント。

全員実物を見るのは初めてだったのだけど、皆さん予想より大柄でビックリした 。特にSABUさん、モデルばりにスタイルいい。脚長ー!腰の位置高ー!山本さんも描いてるものからは想像し難いイケメンだしね…。それにしても大森くんがかわいくて!監督に「愛くるしい」って言われるだけあるね!その反面声が低音で格好よくて、かなり骨抜きにされました。先に実物を見てしまったので「こ、このひとがあのイチを…」と心臓ばくばく。皆さんシャイなのか、自分が喋っていない時は下を向きっぱなし。大森くんは塩田さんに持たされた自分のフィギュアをいじくりまわしたり、隣のSABUさんとずーっとこそこそ話していたり。何喋ってたんだろう?山本さん浅野くん大森くんは揃ってニットキャップ被ってて、頭丸くてかわいらしかった。

本編はと言うと、スカッとさわやかバイオレンス!凄すぎて笑ってもうた。目を反らす事はなく、むしろあまりの躊躇なしシーンの連続に目が釘付け。こんな凄い画を見逃す手はない!と思えてしまうんだよね。現場の圧倒的なパワーみたいなもんが目を反らす間を与えない感じ。途中何人か席を立つひとはやっぱりいましたが、笑いも随所に出てました。特にジジイの筋肉ムキムキシーンはもう場内大爆笑。ここは素直に笑ったな〜。何故ビキニ!何故ポーズをとる!何その得意げな顔!(大笑)二郎の「何なの、これどうなりたいの」て台詞にも吹き出しちゃった。

でも血と涙と鼻水と精液にまみれてうえ〜んと泣いてるイチからは、ひと殺しの徒労感が滲み出ていて悲しくなった。子供の様なウルウルの瞳で「殺すのよくないよ」って、そりゃ正論じゃー!でも自分をコントロール出来ないのよね、切ないねー。

塚本晋也氏がジジイ役を怪演。イチをはじめ登場人物を将棋の駒のように(そういや将棋してるシーンあったな)コントロールするジジイって裏の主役じゃん。このひとの軟眼、と言うのかなんて言うのか、あのどろ〜んとしてるのに何かを見透かしているかの様な目が最高に気持ち悪くてよかったな。ああこれじゃますます役者で引っ張りだこになってしまうかも。監督作品もお願いしますよ!『六月の蛇』楽しみにしてますよ!

いちばんまとも=心情を理解しやすい人物は、SABUさん演じた金子とその息子タケシなんだけど、このふたりをイチが殺してしまうのは必然だろう。賛否両論らしいこの“子供殺し”はストーリー上、是だと思う。子供だろうが大人だろうが、人間死ぬように出来てんだから。そこに倫理観なんてものはない。偽善ぶって入れ込む事じゃないだろう?ましてや相手はイチなのだし。

画ヅラにもスピード感とノイズ感が満載!タイトルロール、エンドロールも格好よくて、全編見入ってしまった。ボアダムスのメンバーが手掛けた音楽もすっごかったー。映画と原作は別物と考えているものの、これは原作好きからしても充分楽しめた。あんだけやってくれちゃったらねえ。ビバ三池監督!

あーこれでCutに連載されていた『「殺し屋1」日記』が読めるよー!とHMVに行ってバックナンバー一気読み。大森くん右利きだけど、踵落としは左でって条件があったんだね。大変だったろうねー。寺島さんもさぞや大変だったろうね…(黙)

友人も面白かったと言ってくれてホッとする。ありがとうありがとう!うーん、また観たいな。今度は、映画の舞台歌舞伎町のド真ん中、新宿ジョイシネマで観たいなー。

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『STRUCTURE』@EX'REALM

イチ終了後原宿へ移動、大森くんがモデルを努めたエキシビションへ。あのヘタレなイチがステキ!ステキ!相手の女の子モデルをサーブする仕種が自然にサマになっていて、格好よくってもう大変。役者っておそろしい。



2001年12月18日(火)
『四谷怪談』

はいはい続きです。蜷川演出。

蜷川さんの芝居は全部観るぞ!と毎年思うのだけど、いつも何本か取りこぼすのよね…。今年の上演本数は6本。入院で『ウィンザーの陽気な女房たち』を鴻上さんに任せてなければ7本ですよ!仕事やり過ぎじゃー!結局『三文オペラ』『ハムレット』を逃した。キー!今年で66歳のじーさんがすげーよなーと思うものの、ここ数年の蜷川さんは死への準備を始めている様に感じる。“NINAGAWA”を知らしめた過去の代表作を、ことごとく新演出で上演している(『四谷怪談』は約30年振り)。新しい役者ともどんどん組んでいる。『マクベス』の唐沢さんへの口説き文句が「はやくやらないと俺死んじゃうからさ」だったって言うしね(苦笑)。不吉とかそういうんじゃなくて、きちんと自分の人生に責任持っている美意識を感じるな。勝手な憶測だけどね…。「伝説になるのが嫌いなんだよ畜生!」って江戸っ子調でね(いや埼玉出身だけど(笑))。

戸板返し、仏壇返し、提灯抜け、着ぐるみのねずみ(これには正直ビビッたが(笑)だって大活躍なんだもん!とんぼ返りすんだもん!)と歌舞伎の様式を使いながら(これは『四谷怪談』の仕掛けのお楽しみでもあるのでやっぱ客もやってほしいし演出でもやりたいよね)、そのタネも皆見せちゃおうと言うイタズラ心が満載で思わずニヤリ。ステージの下半分をぶった切って奈落を丸見えにし、回り舞台を人力でまわしてるの迄見せちゃうんだもん。しかもそれがもう回る回る、ド、ドリフ?みたいな(大笑)。竹中さんとムラジュンもヒゲダンスするしね!なんかこれ観てると、所詮ひとひとりの人生なんて誰かの掌でくるくるまわされてるもんに過ぎないよなあなんてしんみりしてしまう。伊右衛門も、いろんなひとを貶めたけど成り上がる事は出来なかったしね。それにしてもよく回ったな…回すひともう大変(笑)。そのグルグル舞台転換を暗転せず、照明で舞台と客を遮る形式で全部見せてしまう。この照明がすっごい綺麗で鳥肌たった。

スカパラの音楽はバッチリ。庶民の目線、市井のひとびとのテーマ曲にスカパラは絶対ハマると思っていたけど、実際に現物を目にすると本当に楽しくてゾクゾクした。殺陣んとこのブレイクビーツものが無茶苦茶格好よかった。そうそう、この最後の伊右衛門と與茂七の斬り合いシーンは、今迄ごちゃごちゃに込み入っていたセットを一瞬にして全部とっぱらって裸舞台!この舞台転換どうやったの?わかんねえ!面白過ぎる!なんにもない舞台上で、役者ふたりとねずみが美しい照明の中でビュンビュン飛び回る迫力は凄かった。実際の動きよりスピーディーに見えるのは、そう見せられる役者の身体のセンスなんだろうな。粋だったー。

殺陣と言えば、竹中さんは左利きなので動きがちょっと合わせづらそうだった様に見えたのは気のせいかな。間違うと大怪我なのでヒヤヒヤして観ていた。うーんうーんやっぱりもう一度観たいなー。立ち見で4時間はツラいよなー、歌舞伎みたいに幕見させてくんないかなー(苦笑)。

ああ面白かった、蜷川さん、もっともっと長生きして面白い舞台を沢山見せてくださいよ、でももうちょっと本数少なくしてもいいよ…身体に気を付けて。なんて言うと「うるせえ!」って怒鳴られそうだけど。



2001年12月17日(月)
あたりまえであってほしいこと

矢野顕子『さとがえるコンサート2001 スペシャル・クラブ・ギグ』@CLUB QUATTRO

「これって(今となっては)あたりまえの事じゃないんだよねえ」。

住んでいるN.Y.があんな事になったので、一時はこのツアーの行程も危ぶまれたそうだ。「今年もさとがえりできてよかった」のあとにアッコちゃんはこう言った。4日連続渋谷詣でにはゲンナリだがそうも言ってられません、2週連続で私のディーヴァがQUATTROに舞い降りますよ!来年3月に出る新譜の曲を織りまぜながらのスペシャルプログラム。観客の年齢層を配慮してか、有難い20時開演。

このトリオ編成ももう6年だそうで、B.のアンソニー、Drs.のクリフとの息もピッタリ…の筈がこの日のアッコちゃんの暴走っぷりは凄かった。ディーヴァっぷりも凄いんだけど、本人が「(自分の)うたはどうなんだろう。歌詞忘れるし。でもピアノだったら商売道具として自信がある。ピアノなら、金をむしりとれるって自信がある(笑)」と言ってたのを思い出した。癒し系なんてとんでもないですよ…ライヴで見るとよくわかる。終盤の「ちいさい秋みつけた」のインプロビゼーションの応酬は息が詰まりそう。いいもん聴いた。

今回はヴィヴラフォンも多用、「おぼろ月夜」をどんどん転調してうたっていくピッチの正確っぷりにゾ〜。これでよく「うたはどうなんだろう」って言えるよな!昔シジジーズってユニットが、1オクターブを30分割だか40分割だかした微分音オルガンってのを使っていたのを思い出した。微妙な音の揺れも、ズレたんじゃなくて、意識的にズラしているんだろう。だって演奏とちゃんとハモッてるんだもん。それにしてもトリオでこの音の分厚さってのは凄いな。蟻が這い出る隙間もないですよ。

久し振りに「どんなときもどんなときもどんなときも」をやってくれたのは嬉しかったなー。この時期に「ラーメンたべたい」聴くと食べたくなるんだよね…(笑)オーラスは「GREEN FIELDS 」。条件反射で涙が出ます。

来年も、あたりまえの様にこのツアーが行われる事を祈りたい。またきてね。



2001年12月16日(日)
年の瀬の打ち上げ花火、豪華絢爛真冬の怪談

『四谷怪談』@シアターコクーン

いやー面白かったわ。あの面子、上演時間、はなし言葉が原作のままと言う前情報で、観る迄不安半分だったのだけど。ああリピートしてえー。

不安要素の解消について。

まずキャスト。この面子なら大当たりか大外れかな、いやしかしアンサンブルを重視しなければ竹中直人さんと藤真利子さんで引っ張れるかもなんて思っていた。勿論このふたりは良かったよ!伊右衛門と言うと「色悪」と呼ばれる役どころ、お梅があれ程惚れ込んでしまう根拠がある美丈夫で、となると竹中さんは…いや、その…なんですが…いや私竹中さん大好きよ!竹中さん本人も「ミスキャストだって言われた」なんて言ってたよう!…いやそれがもう惚れる!惚れるね!だって色っぽいんですものー!男は顔じゃないよ!(ああ言えば言う程墓穴を)と言う程格好いい。藤さんはめっちゃ怖かったよー。冷や汗通り越して汗ダラダラ出そうでした、冬なのに。特に髪梳きのシーンがこえー!こえー!悶死っぷりもこえー!笑い声がこえー!そうなる迄のお岩が結構かわいらしく健気なキャラだったんで(おとうちゃんの死骸を見付けた時とか)怖さ倍増。提灯抜けは怖さを通り越して笑ってもうた。

予想外に(スマン)良かったのがムラジュン。直助って人物自体が結構愛すべきキャラ(お袖が好きで好きでしょうがないのよねえ)と言う事もあり憎めねえ!宅悦ん家の私娼窟でお袖をものに出来なくてギャンギャン言うとことかおっかしくてすっかりムラジュンな直助。本人もすごい楽しんでやってるみたい。高嶋政伸さんも、後ろの席でも表情の動きが判る派手な顔が活きていた。ダッシュの面々(堀さん、新川さん、清家さん)や月川くんもいい味だしてた。広末涼子さんの評判が某所でエラい事になっていたのでここがいちばんの不安だったんだけど、何とかなってました(ってのも失礼か?)。所作や姿勢は綺麗だったし、声もか細いながらもちゃんと通ってた。どんどん身を落としていくお袖のやるせなさは充分伝わってきた。

上演時間。『牡丹燈籠』が高座で10日間を費やして上演されるように、当時の演芸としては常識の、観客をひきつけ続ける大作構成。朝の連続テレビ小説の様に15分ごとに山がやってきてるんじゃないかってな展開なので(因縁とか横恋慕とか勘違いとか、えっ、あなたがお兄さん?えっ、あなたはご主人さま!みたいな)飽きないんだなーこれが。集中力は切れなかった。その代わりお尻が痛いです、流石に(笑)。

歌舞伎でもかなりはしょって上演されるそうなので、今回のフルバージョン上演は滅多にない機会。これを観ておくと今後観ると思われる様々な『四谷怪談』を混乱せず観れそう。お袖と直助ってなんで果てる事になっちゃったんだっけ?とか、終わってから疑問に思う事がなくなったしね。ただ、今回のがかなり面白かったので、はしょりバージョンがこれより面白くないなんてふざけんなー!て事になるかも知れない(笑)ひひひ、楽しみだわね。

伊右衛門の「首が飛んでも動いてみせるわ」の名台詞がない!と思ったが、帰宅後調べてみたらこれ、『いろは仮名四谷怪談』だそうで。と言う事は、私が以前観たのはこちらのバージョンだったのか。ああいろいろバージョンがあってわかんねえ!つうかこうなったら網羅したくなるね(笑)藤原竜也くんのやった『大正四谷怪談』を観逃したのは痛いわー。再演したら是非行きたいな。

当時の言葉遣いに関しては、流石に序盤ヒアリングがついていかず難儀する。伏線をいくつか聞き逃してしまったかもしれない(だから尚更リピートしたい)。いちばん聞きやすかったのが広末さんの台詞だったってのも意外…とは言うもののこれ、広末さんが台詞を今の言葉のアクセントのままで話しているからで(あのー、言うなれば…ぼ、棒読み…ううーんと、多分意味を咀嚼しきれてないと…)これは皮肉な効果だなあと思った。すんません私も精進しますわ。

蜷川演出に関しては明日以降。芝居が長いと感想も長いね…(笑)



2001年12月15日(土)
ノーラン祭&(勝手に)イチ前夜祭

『メメント』@シネクイント

リピート。

時間軸に惑わされないぞ、それぞれの意見に騙されないぞ、と思っているのに気付けばあれよあれよと…あああ。でも「確か初見ではここでズレが生じたから…」と注意しながら観る事が出来たので、その分レナードへのやるせなさが〜(泣)

レナードの言葉の様に、記憶なんてものは自分が安心したい為のものにすぎないのかも知れない。でもそれにすがらなくちゃ生きていけないひとは多い。レナードの様にそれをうまく活用し、タフに生きていく事も出来るかもしれないが、そんな彼もナタリーやテディにうまく利用されている部分もある訳で。トリッキーなストーリー展開だけにとどまらない、ひとのこころの不安定さをここ迄面白く(そしてやるせなく)表現した傑作だと思う。

やっぱ面白いわ〜と乗ったエレベーターに貼ってあったポスターに釘付け。イ、イチのアートワーク展が昨日から始まってる!!!即行7階で降りる。

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『胡蝶儚譚〜映画「殺し屋1」のアートワーク展』@スクエア7

わーいわーいイチだー!とフロアに着くと、いつもは素通りのギャラリー入口が屏風ばりの自動ドアになっている。わーいわーいきっとイカガワシイものがたっくさんあるんだ!!とウキウキドキドキ。

北村道子氏による衣裳約30点、佐々木尚氏による美術プランとセット、特殊メイク模型、メイキング映像の展示。入口付近には登場人物のパネル。映画のスチールショットの下には原作のカットが。やっぱこの“ピアスのマー坊”を浅野忠信さんにキャスティングしたってのが凄いよなー。三池監督の人選だそうですがよく思いついたなあ。イチ役の大森南朋さんもかわいい〜。こんなかわいい顔して…あんな事やこんな事を…(いや役が。そして原作でしか知らないので映画では何をやらかしてるのか楽しみでもある)。イチスーツも展示してある、踵の刃がああついてるついてる。左についてたって事は大森さんも左利き?

やはり圧巻は北村さんの衣裳!実際に撮影に使われていたものだそうだ。彼女を知ったのは遅まきながら塚本晋也監督の『双生児』からなのだが、『イチ』の衣裳もいかがわしいのに美しい、でも近寄ってみると安全ピンやぬいぐるみがごちゃごちゃにちりばめられていてギョッとする。着るひとにもパワーを要求する圧倒感がある。ヤワな人物だときっと着負けしてしまう。衣裳だけでなく、マー坊は“白子”のイメージだと提案し、浅野くんを全身脱色させたのも北村さんだそうで。そういえば、宇多田ヒカルさんが「FINAL DISTANCE」で着ていた白い衣裳がアザラシみたいでかわいいわー、でも何か包帯まきまきみたいで怖いわー、面白いなあと思っていたらこれも北村さんのスタイリングだったそうだ。

オマケのポストカードセットも貰って嬉しいなー。でもこれもイチ、後ろ姿なのね…(涙)浅野くんは勿論入ってるんだけど、松尾スズキのカード迄あって大喜び、あの、欲を言えば塚本さんのも…あの…。しっかり衣裳プレゼントのアンケートも提出して出る。

いやもう否が応にも公開への期待が高まるばかり。ついにあと1週間を切ったよー、楽しみだよ!映画を観てから、また展示を観たいな。

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『フォロウィング』@シネアミューズ・イースト

クリストファー・ノーラン監督が『メメント』の前に撮りあげていた長編。

主人公は“ハメられる”人物で、観客は彼が“ハメられている”のだと気付いてからは、“どうやってハメられたのか”の確認作業をしつつ観ていく事になる。が、そのせっかくの確認作業もチャラにされてしまうかの様なドンデン返しがラストに起こり、“ハメた”人物の本来の目的を知らされる事になる。

『メメント』よりも時間軸が整理されておらず(故意にだと思う)、序盤頭がもたつく。時間軸によって登場人物たちの服装や髪型が変わっているので、顔の区別に苦労する(笑)。ようやっと確認作業のペースに慣れてきて、よしよしがんばれ!うまく空き巣をやりおおせ!となった所で、え?そうだったの!?なラスト。この主人公もかなり気の毒です。やるせなー。

やー、この手法で2本撮ったノーラン監督、脚本段階からこの順に組み立てようと思ってるんだろうか、それとも順撮りした後編集でここをここに入れて、これをこの後ろに…とか試行錯誤しながらやってるんだろうかって気になるわー。面白いなあ。しかもやるせないしね。人間って刹那的なものかもしれないね。でも悲しくはないよ。やっぱりしぶとくて楽しいものだよ。

次作予定の『インソムニア』はどんなものを作るんだろう。楽しみになってきた。

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『メメント』の前後にラフォーレミュージアムでやってた『MUSIC VIDEO DIRECTORS COLLECTION 2001』を観る(数多くて一度に観終わりませんで)。原宿―渋谷二往復。流石に疲れた。でも面白かったよー。沢山歩いた分ごはんもおいしかったです(笑)。



2001年12月14日(金)
『ア・ラ・カルト〜役者と音楽家のいるレストラン』

毎年恒例、青山円形劇場のクリスマスレパートリーとも言えるこの『ア・ラ・カルト』も、今年で13回目だそうです。白井晃さん扮するペギー富岡さんに言わせれば「不吉ですわね、おほほほほおほお!」てなとこですが(笑)。ショートストーリーとジャズ、シャンソンのスタンダードカヴァーが生演奏で聴ける贅沢さ、幕間にはワインサービスもあるステキな一夜。

初めて観るひとは勿論、毎年観にくるひとにも面白い配慮がしてあって、基本的には毎年同じ登場人物たちがちょっとずつ歳をとっていたりする所が微笑ましい。初めて観た時にはまだ小学生そこそこだった女の子が、今ではもうすぐ中学生くらいかな?そのコの名前が今回はじめてアンナだとわかったり。タカハシとノリコさんのカップルは未だに結婚出来ないでいたり。もう何年プロポーズしてる?(笑)今年はついに具体的な式の日取りまで決まりましたが、あのふたりなのでどうなる事やら…。

ペギーさんのショウは、本人自分の美背を自覚したようで今年はもう背中バックリのドレス!いや〜ホント綺麗だわ…去年アンケートに「ペギーさんの背中が美しくてビックリしました」と書いた憶えがあるのだけど、そう書いたひとがかなりいたと見た(笑)白井さんエステとか行ってます?この日はいつにもまして物凄い数の花束攻撃に遭っており、本人も困惑しておりました。

高泉淳子さんは毎回パワフルで、3時間弱の中で小学生から見習いギャルソン、流しのギター弾き、妙齢の独身女性、患者のカルテをもとにディナーのお誘いの手紙を出してしまう耳鼻科の受付嬢、ヨレヨレの老婦人迄演じてしまうあなたは北島マヤですか状態。カクテルドレスでシャンソンを唄うとドッキリ、キュートなお色気。陰山泰さんも濃いーキャラと、ギャルソンパンツが似合いすぎの柳腰で客に迫ります。今回メイクした姿がデイヴ・ナヴァロに似てました(笑)。タカハシとの長年の付き合いの間に何か熱いものも生まれつつあり、今後の展開も見逃せませんうふふ。

今回のヴィジター大谷亮介さんは、オープニング、コックの格好で出てきたのでそんな話があるかと思ったらありませんでした。着たかっただけ?(笑)ウクレレの腕も披露してくれました。最近のヴィジターは、ストーリー構成からかなり深入りしてくれているみたいで面白い。

中西俊博さんをバンマスに据えたカルテットも素晴らしい演奏を聴かせてくれました。そうそう、二幕目序盤のお客をステージにあげてワインとポラをサービスするコーナーでは、初演でフルートを演奏しており、この日はお客でいらしていた高桑さんが客席から引っ張り出されていました。高泉さんも白井さんも旧友に会ったかのような笑顔。『オケピ!』の(本当の)オケピで演奏していたとの事。この日は小林隆さんもいらしていて、高泉さん曰く「今日は『オケピ!』人脈が多い(笑)」。白井さんも出演していたからね。

ああ今年も楽しかった、安心して年が越せますよ。来年も楽しみ!



2001年12月10日(月)
五連覇

おーめでとう〜おーめでと〜う〜筑波大学インカレ五連覇〜♪

選手が4年間しかいられない大学で五連覇ってのは凄い事だよなー。推薦一般入学の部員を分け隔てなく育てる都澤監督の手腕も素晴らしい!思えば中垣内さんも増村くんも一般入学で、当初は無名の選手だったのだ。

川浦くんが主将の代からはじまって、とって当然と言われた(そりゃあの面子ならなあ)加藤くん達の代もプレッシャーに負けなかったし、これと言った選手がいないと言われた石田くん達の代はチームワークで王座を守り通した。甲斐くん達の代は在学中の4年間大学チャンピオンだった(この年は甲斐くん怪我で前半欠場だったからヒヤヒヤしたよ!でも俊介くんをはじめ皆の団結力が抜群だったね(涙))。

今年の篠田くん達の代はのびのび楽しんでやっていた印象。都澤監督がいつも言ってる「ここ迄きたら後は楽しもうや!」を気負わず実践出来てしまう大物が多かったね。

Vに行く選手もパラパラいるので内定出場が楽しみ。国立だけに授業の残りが大変だろうけどがんばってね。

次はいよいよ新記録の六連覇でっせ!まだまだ山村くんも柴田くんも北島くん(最上級生じゃなくてMVPって凄いよね)もいるからねえ。行ける行ける。いや今はそんなん考えなくてもいーよ喜ぶよ!おめでとー!



2001年12月09日(日)
至福の音

YOSHIDA MINAKO & THE BAND『QUATTRO A GO-GO』@CLUB QUATTRO

私の三大歌姫と言うのがありまして(順不同)。矢野顕子、吉田美奈子、小川美潮なんですが。そのディーヴァもディーヴァ、美奈子さん久々のライヴですよ!しかも初のQUATTRO。ここ数年はSTBでのライヴが多かったのでなかなか行けず、生でその歌声を聴けるのは'99年青山円形劇場(&PONTA BOX)以来。嬉しいー!もう殆ど天の磐戸状態なものだから、客の切望度も物凄い。年齢層も高めなんだけど、いい歳した大人があれだけ大はしゃぎしてしまうのを見れるのは何だか嬉しい。いや私ももういい歳ですけどね。

まずはバンドの布陣にブルブル。岡沢章、土方隆行、倉田信雄、村上“ポンタ”秀一でっせ!そりゃ美奈子さんが相手ですからこのくらいの面子じゃないとね!

いきなり「BEAUTY」「GRACES」とこられちゃあもう号泣ですよ。涙もダーダー出ますよ。湿疹治ってないから痒いよ!でも出るもんはしょうがないじゃないの。続けざまに4、5、5、1曲と怒涛の2時間、間にオモロMCを挟む構成で物凄い緊張感。でも全体の流れが気持ちいいのなんの!「TOWN」でまた大泣き。だって「TOWN」!「TOWN」!「TOWN」ですよ奥さん!幸せこの上ないですよ!終盤の「吉田の本領発揮」(本人MC)どファンク5連発はもう最高だったね!

もう演奏が恐ろしい程に完璧。完璧って言葉がこんなにするっと使えちゃっていいんかねと思う程に完璧。だってだってすんばらしいんだもーん!皆さん多忙な方なので、なかなかリハの時間がとれず、倉田さんとポンタさんに至ってはほぼ初見(+リハ)での演奏だったそうで。いや流石です。そんで美奈子さんの歌も変幻自在のパーフェクトヴォイスですよ!あーあーあー!体調不良でも来て良かったよ!そりゃ来るって!

いい歳をした大人は大はしゃぎもするし駄々もこねる。「これで最後の曲」と言った美奈子さんに「もっとやって!」「来年もQUATTROでやって!」の声が飛びまくり。そこを一喝「甘えるな!じじばばがこんなに一生懸命やってるんだから!(笑)」。美奈子さんステキすぎです。確かにめちゃめちゃ濃かったよ。「MCは苦手なんだけど、MCが終わると演奏に入らなきゃなんない。それはちょっとツラいんで、もうちょっと休憩したい」とか笑ってましたがそうだろね…聴く方は嬉しくてたまりませんでしたが。お疲れさまでした。

「前世がトナカイだったんで」12月にライヴをする事が多い(笑)とか言っとりましたが最高の、ちょっと早いクリスマスプレゼント。早くも笑顔で年を越せそうです。来年もまたやってね。



2001年12月08日(土)
おどりの芸術

パパ・タラフマラ『WD』@世田谷パブリックシアター

4章構成、約3時間の長丁場。

タイトルの『WD』は「What have we Done?」からなのだが、宣美に「WんことD刃包丁」のコピーがあった様に、第3章ではこのふたつの巨大オブジェも出てきて大ウケ。第1、2章では緊張感溢れるヴォイスパフォーマンスとダンスのパートだっただけにここで一気に場が砕けた。シリアスさとアホらしさ、高潔さとエロさが同居する面白さ。

ひとりメチャクチャ踊りが格好いい女のコがいて序盤から釘付け。シルバーでベリーショートの髪をした女のコなんだけど、何て名前なんだろう。役名とかないからキャスト表と照らし合わせても判らない。クラシックバレエをきちんとやっているなと思わせる姿勢やバランスの取り方で、ジャンプから着地迄の一連の動作がとても美しい。運動量が物凄い。ソロも多かった。また観たいな。

余談だが前夜、高橋洋くんが「やっぱり芝居をしたい。『ロミオとジュリエット』で再出発です、ロミオ役です!」って言っていて「復帰後いきなり主役!?よかったね!」とか話した夢を見た。目が覚めて「なんなんだ…?」と動揺。寝る前に『GO』パンフレットの『ロミオとジュリエット』引用についてのコラムを読んでいたからかなと思った。これはこれでいったん忘れていたのだが、この日会った友人の友達が彩の国版『ロミオとジュリエット』に出演していたと言う話を聞かされビックリ。これ、高橋くんが蜷川カンパニーデビューした作品なのだ。しかもその友達も役者を辞めてしまったと言う。…なんだろう、なんでこの日にこんな夢を見たのかな。正夢だったらいいねえ(泣)しかし夢に見る程気にしてるんだ自分…(黙)。



2001年12月07日(金)
語りの芸術

古舘伊知郎TALKING BLUES 14TH『脳』@PARCO劇場

「全て脳で説明がつく」。

この極論(だがある意味正論)から始まったTALKING BLUES、今回は図版データの表示も多く、難しいかもと思わせるこのテーマをいかに面白く解りやすく見せるかと言う所にかなり労力を感じた。その説明に結構な時間を割きながらも腹を抱えて笑ってしまうオモロネタ満載。ハシモトシノブネタは涙が出る程笑ったよ!

『この仕事は天職だと思っている、耳と目で対象物を察知すれば、それをすぐさま言葉に展開し乱射出来る。が、「時には絶句したい、言葉の前に立ちすくみたい」とも思っている。』

ここ数年のTALKING BLUESには、古舘さんの個人的な「悲しみ」が色濃く出てきている様に思えるのは気のせいだろうか。ただ、それが妙にしみったれた私小説にならずに、「重み」を持った作品として伝わってくる所に面白さを感じる。

1年に一度しか上演(?)されないのは勿体ない。時事問題が多く盛り込まれる事もあり、再演と言う形をとる事は出来ないだろうけど、歴代のTALKING BLUESにはまた観てみたいと思うものが沢山ある。特に一昨年の『お経』は凄かったな。語りが“芸術”に昇華する様を聞いた感じがした。また聞きたいなあ。



2001年12月06日(木)
銀次

毎月5日と20日は楽しみなものがあるのだー(くるぱあ(『GO』)口調)。

フィガロ・ジャポンの巻頭に、毎号『パリ毎日便』と言うパリ特派員さんのコラムが載っている。その特派員さんの飼っているネコ「銀次」の写真が楽しみなのだー。

名前の通り銀色の毛並みでコワモテ。いつも怒っているような顔をしている。けどけどかーわいいのだー。

その写真のキャプションに、特派員さんが付けた台詞が載っているのだけど、それもかわいいのだー。「ママンは僕の事をヴェジタリアンにしようとしたけど、そんなのいやだよ」とか「これなあに、ムシャムシャ」「銀次、それはねずみのぬいぐるみよ」「なあんだ、だから毛ばかりでまずいと思ったよ」かーわいいのだー!

いつか一冊の本にまとめてくれないかしらん。そしたら買うのだー。



2001年12月04日(火)
観てないひとには伝わるだろうか

三村さん面白過ぎです。


山の手事情社の『ぴん2002』の告知頁に、今迄のピンものの名作紹介コーナーがあるんだけど、これ観てないひとにどの位伝わるかしら。面白いんだよう!倉品さんの『仕事をしないじいさん』も面白いんだよう!

初期の池田成志さん、その後の清水宏さん柳岡香里さんと看板役者が代々いた山の手、ここ数年は山本さんとか三村さんがホントに面白くなってきていいねー。三村さん格好よくなったよねー。なんていうか、面構えとかが。『プリズム』行けなくて残念。

なのに何で動員が…その…なんでしょう。やってる事が難しそうだから?ルパムや四畳半はガイドは必要かもしれないけど、知識は後付けでも充分だと思うけどなあ。

あと山の手さん、チケット割引とかしないでいいよ(笑)割引しなくても行くからさあ!賛助会員にはなれずにごめん…堺のソシオで精一杯です…やっぱねえ、財団さんとか(いやどことは言わないが)もっとこう、こういう活動に金を出してほしいね!で、口は出さないでほしいね!勝手な言いぐさですけどね…。

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昨日のイアン・ブラウン@リキッドには仕事で行けず。今日なら入稿終わったから行けたのに当日券買うお金がもうありませんよ…ああ入稿日がこの日なんて判るかい!ふてくされて遅いのに職場近くの丸正に寄りちゃんと夕飯を作る。あーあーあー。

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今週開幕の『四谷怪談』は3時間40分休憩15分の約4時間だそうだ。覚悟せねば。でも楽しみで仕方がない。竹中伊右衛門で音楽スカパラですよ!ニヤニヤ。



2001年12月02日(日)
シチューの具

さといもと白菜でやってみたらウマかった。いやホントだって!あとチキンときのこ。イケる。

TVで『交渉人』をやっていたので観る。やっぱこれ面白いわー。ケヴィン・スペイシーとサミュエル・L・ジャクソンの丁々発止のせめぎ会いもいいが、デヴィッド・モースもいいよね!モースって警官役多いなあ(インディアン・ランナー、グリーン・マイル、ダンサー・イン・ザ・ダーク)。今回はちょっとヤな奴だったけど、職務に忠実な実直な警官てのはよく出ていて好きだった。

あと名前忘れちゃってるんだけど、犯人のひと、『L.A.コンフィデンシャル』でもいや〜な役だったもんだから(ラッセル・クロウに逆さ吊りにされた検事かなんかだった)、出てきた時点で「あ、このひと悪役決定」とか思って観てたんだった。

スペイシーは仕草がいちいち美しいわー。表情のちょっとした変化も面白い。舞台も頻繁にやってる役者さんなのに、映像ではこういう細かい部分をちゃんと見せられるってのは凄いなあ。



2001年12月01日(土)
踊り踊るなら幕張エレクトラグライド

よいよい♪

『electraglide 2001』@幕張メッセ国際展示場1〜3ホール

昨年に引き続きデカバコで楽しく踊れるエレクトラグライド!ぎゃー楽しー!

と言いつつも仕事続きで眠い&湿疹が顔に大量に出来てて痒いなどの理由でゆっくりまったり会場へ。着いたの23:30くらい。フロアへ降りる前に、ロビーでコーヒー飲み飲みまったりなんかしてしまったりして。いや幕張すごく寒くてさ…ロッカーに荷物入れられるかわかんなかったので、めちゃくちゃ薄着&軽装だったものだから凍えちゃって!

今回は1ホールがDJフロア、3ホールがLIVEフロア、2ホールが休憩所(?)となっており、DJの方がデカめにスペースとってあったような。去年はLIVEの方にUNDERWORLDが出たから、こっちのが広かったような気がする。2ホールにはスクリーンが設置しており、DJブースが丸見え。ノーマン・クック船長が「KONNICHIWA」とか書いたLP白ジャケをカメラに向かって差し出しておりウケていた。いいひとだー。

やっとこフロアに降りるともうFAT BOY SLIMが回し始めており、激混み。しばらくうろうろした後LIVEフロアへ。PLAIDだ!わーいとか言ってる間に終了、ダメ過ぎです自分。FBSをちらっと観ようかとも思ったがあの混み具合では戻れなさそうと、そのままAPHEX TWINを待つ事にする。

出てきた出てきたリチャードDジェームスー!今回は小屋もなくクマもおらず真っ当勝負のライヴの様子。髪も短めになってさっぱりしたような。かなりゆる〜めのピッチで始まりそれがまた長い、重い重い。このままずっとこのピッチで終わるんじゃ…このひとならやりかねんと思っていたらきたきたきた、変態ブレイクビーツの嵐!身体が止まりません!つうか中盤以降は「負けるもんか!」状態で意地で踊っていたような(笑)。例えて言うなら(例えんでも…)野菜野菜野菜野菜…草?野菜野菜、肉!肉肉うわっ草!肉肉肉肉肉!肉!肉野菜野菜肉!お茶と見せかけて肉!肉肉!野菜、お茶、ああ腹いっぱいと思ったとこに肉肉肉、お茶、てな感じですよ!肉が始まった時はああお客も喜んでるし実はエンターテイナーだねリチャード!と思ったけどやっぱりこのひとは意地悪だ!(笑)と言いつつゲラゲラ笑って2時間。ドラックスの2曲目やった時は「変態なのに美しいメロディーだ〜」とちょっと涙が出たよ!(ホントです)

もうこれで使いきってしまいました…ダレンが!ダレンが!笑ってるー!と2ホールでスクリーンを見つつぼんやり。動けません。ダレンが〜…ああワンマンで来てくださいよ、じっくり堪能しますよ…。

最後にまたLIVEフロアへ戻り MOUSE ON MARSで〆。生ドラム&ベースを使っていて、CDでのアンビエント調からは想像出来ないダンサブル&アグレッシヴ、なのにキュート(笑)なライヴでした。こちらもワンマンで来てください、観に行くよ!

すっかり治まりかけていた湿疹がぶり返してしまった…夜遊び復帰にはまだ早かったか。でも楽しかったからいいやと軟膏だらけの顔でさっき迄寝てました。起きたらご出産ニュースで大騒ぎになっていた。おめでとー