久しぶりに　あの声を聴いたの。

ぐるぐるぐる。 眩暈が 止まらない。


何が　誰が　何処が　そして？？？

不安　耳の奥から　痛み　躰の裏側から


助けて。あなたしか救えない。

助けて。あなたには救えない。


只の風邪でしょ。 覚醒して頂戴。

本から　顔を上げて

ふと　遠くを見るとき

何を　想ってるのか


知りたくて　のぞき込んだ瞳は

少し曇ってから　私を映した。


「どうしたの？」って聞かないで。

私の事だけ　考えて。

大事なものが　沢山ある。


きちんと並べて　飾ってある。


今日　ふと見たら　”あなた”がズレてた。


気付かない間に　傷をつけて しまった？


揺れてるのは躰。 心も？

何処か　行きたいって。

何処に　行こうか。


跡をたどって　行けそう？

君が付けた　痕は消えそう？


あの部屋に戻るのが　怖いんだ。

君が乱した　時間を 戻してよ。


たまには　欲しがってね。

早く　済ませちゃってよ。

次の世界が　見たいの。


その行動　自分の破片を

必死で　掻き集めてるみたいね。


「一人が好き」って　言った事は　忘れたの。

月の光で　浮かされて　何を言い出すのかな。


王子様は　居ないのよ。何処にも　居ない。

泣き疲れた顔で　空を見てる。


解ってるんでしょ？　そばにおいで。

アレしちゃダメ　コレしちゃダメ

危ないよ　そんなトコで遊んだら


求めすぎじゃないかな　ソレって

わかってるクセに　身を委ねちゃうのね


血まみれのカラダで　ジタバタして

毎日がカンチガイ　それもセチガライ

はねた髪　水で濡れたコップ


聞き慣れた　高い声の歌

今日は　どこにも行けない


暖かな　陽射しの中で　ひとり


アイスコーヒーが　似合う季節になったね

自分の声が　乾いてる


電話が　鳴ればいいのに

あの人に　逢えればいいのに