表身頃のココロ
ぼちぼちと。今さらながら。

2008年05月07日(水) アイム・ノット・ゼア

アイム・ノット・ゼア I'm not there

監督:トッド・ヘインズ
C・ブランシェット、C・ベイル、H・レジャー、R・ギア、B・ウィショー、C・ゲンズブール、J・ムーア

ボブ・ディランを6人の人格(という言葉は違うが適当な言葉が浮かばない)に解体。
再構築を図る。
それぞれのディランが体現する世界は大胆かつ繊細、そしてディランへの愛にあふれていて、結構感動してしまう。
半端じゃない量の情報も入っていて、ディラン好きならもっと楽しいんだろうなぁと思う。
私でも分かる引用「Just like a woman!」胸がきゅぅんとなった。

私はディランと同じ世代ではないし、特に好きでも嫌いでもないが、多少のシンパシーを持って見てきた。
フォークギターをエレキギターに持ちかえ、化粧をし、裏切り者呼ばわりされ、ビリー・ザ・キッドの映画で叩かれたのは覚えている。私のリアルタイムの記憶はその辺りからだ。この映画で多少のほのめかしがある「ベースメント・テープス」は、我が愛するザ・バンドとともに作ったテープだ。

映画のパンフを買ってしまったのは数年ぶり。勢いって怖い。
ざっと読んだだけなのだけれど、ひとつ目にとまった。

監督へのインタビュー:ケイト・ブランシェットを選んだ理由は?
「ジュードの役は女性が演じるべきだとずっと考えていた。66年当時のディランの肉体が持っていた不思議な感覚を表現する手段は、ほかに思いつかなかったからね」

か・・監督!!日本にもいるんですけど!
当時の繊細で反抗的で不思議な感覚、カリスマ性も併せ持つ日本人が!顔も似ています!
それは、元ブランキー・浅井健一・ザ・ベンジー。
若かりし頃のボブ・ディランと似ているとずっと思っていたのは私だけかしら。
浅井君も年を重ねてしまいましたが・・。



2008年05月06日(火) ラ・フォル・ジュルネ・ジャポン 3

532 ホールB5  今井信子(Vla)、フランソワ・キリアン(Pf)、
          ミハエラ・マルティン(Vl)、フランス・ヘルメルソン(Vc)
 ■アルペッジョーネ・ソナタ
 ■弦楽三重奏曲1、2

524 ホールB7  堤剛(Vc) オーベルニュ室内管弦楽団 
          指揮:アリ・ヴァン・ベーク
 ■弦楽のための交響曲10番:メンデルスゾーン
 ■アルペッジョーネ・ソナタ
 ■弦楽のためのソナタ5番:ロッシーニ

アルペッジョーネ・ソナタがかなり好き。ヴィオラとチェロでとってみた。
B5の今井さんはさすがの貫録。
B7は、管弦楽とのアルペッジョーネなんて聴いたことがないので、堤さんにちょい不安を持ちつつも聴いてみた。変な汗が出た。

514 ホールA  指揮:ミシェル・コルボ
 ■モーツァルト:レクイエム
今年も締めはコルボ。
終わってしまった・・。
来年はバッハ。



2008年05月05日(月) ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2

432 プラジャーク弦楽四重奏団 ホールB5 「死と乙女」
 実は今年、一番楽しみにしていたのが、ほかでもないこのプラジャークカルテット。
 ここ4年にわたるラ・フォル・ジュルネで室内楽の楽しさを教えてもらった気がする。
 その代表がプラジャーク。昨年初めて聴いて大好きになった。
 来年も来てね!
 でも来年は金沢にも行きたい。

■講演会■梅津時比古「冬の旅 その象徴を読み解く」
 冬の旅24曲の中から「風見鶏」を取り上げ。
 風見鶏の象徴するものは、聖ペテロ。
 そうかぁ!
 ラ・トゥールの“聖ペテロの悔悟(聖ペテロの涙)”の絵も引き合いに出される。
 私のココロの一枚だ。

455 白井光子 ハルトムート・ヘル(Pf) ホールD7 
予定:「冬の旅」
 登場するやいなや白井のMC。
 曰く・・・・いろいろ頑張ってみたが、風邪が治らずのどの調子が戻らない。 
 「冬の旅」は特別な曲。直前まで迷ったが、やはり歌うことができない。 
 今回は3日のプログラムを再度歌わせてもらう。
 「冬の旅」はピアノのみで演奏をする。彼のピアノは色彩豊かで素敵。 
 歌える箇所は歌う。ごめんなさい。
 ・・・がーん。登山家の“悪天候で引き返す勇気”を思い出す。プロの決断か。
 しかし、がーん。
 確かに、声が出てない。残念。
 しかし、ハルトムート・ヘルさんのピアノは確かに歌っていた。
 ・・・かなり貴重な体験をしたといってよいかも。



2008年05月03日(土) ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン 1

4度目のラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン。今年はシューベルト。
3日(土)が私の初日。

235 バーバラ・ヘンドリックス ホールB5 リート集。
 最前列というラッキーさ。
 さすがに若い頃(CDでのみ知る)と同じ声とは言えないけれど、
 ラスト「トゥーレの王」「糸を紡ぐグレートヒェン」はぐっとくる。
痺れた。
 アンコールは二曲もサービス。
 「ます」では思わず笑みが湧き、「アヴェ・マリア」では引き込まれ。
 その後、時計を指し「ごめん、しょうがないのよ」とばかりのジェスチャーで退場。
 素敵なヘンドリックスさんの素敵な時間をありがとぉぉぉ。


次のプログラムまで、中庭の屋台村で飲み食い。
なんと、思いがけず差し入れシャンパンあり、飛び入り参加ありでちょっとした宴会気分。
屋外での飲み食いおしゃべりは楽しい。


247 小曽根真 ホールC
“シューベルトの歌曲と即興曲をもとに即興演奏”というプログラム。
 わくわく!小曽根の即興!見る前の勝手な思い込みイメージは、キース・ジャレット的即興。
 ・・そ・・それが・・・。
 ・・さかのぼること、一昨年の小曽根モーツアルト。ピアノ協奏曲9番は面白くて面白くて小躍りしたい気分になったものだった。そして期待した昨年のガーシュインは、あまりに当たり前で拍子抜け。そしてそして今年のシューベルトは、昨年以上に当たり前すぎて興ざめ。
即興上等!のジャズ。テーマの旋律を崩しながら音を探しながらアドリブに持ち込み、また模索しつつテーマに戻るという(私的興奮の)王道は封印。すでに崩された(?)旋律から入り、何をやってるか当ててごらん的楽しみはあざとさにも映る。できれば1曲をもそっと長くやってほしかったが、お祭りなので有名曲を手短に曲ごとにMC入れて何曲もやってみましたてな感じか。
寝はしなかったけれど、ちょっと眠くなったのはアルコールのせいだけではないと思う。
がーん。でも、「即興曲」は面白かった。
今聴いているCDは、小曽根とゲイリー・バートンの「ヴァーチュオーシ」。これは大好き。


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