2003年12月29日(月) |
2003年を振り返って・・ |
こんにちは、カン・チュンド です。
本年もこのコラムを飽きずに? お読みいただき、ありがとうございました。
弊所は1月4日(日)までお休みをいただきます。
なお今回より、 年賀状でのご挨拶は行わないこととしました。
< 形式 よりも、実務 でお応えしていきます・・ >
さて、年末の慌しい時ですが、 いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
あなたはこの1年間で 前進 しましたか? (突然ですが・・)
前進?
そうです、こう、 「一歩進んだかな」という 実感 のようなものです・・。
(また)あなた自身、 オトナになったと思いますか?
より深く物事を咀嚼する、 その 力 が身に付いたと思いますか?
今お話しているのは、 すべて アウトプット(結果)です。
私たちは 結果 が出ないと 「それまでの インプット(努力)に意味がなかったのでは?」
と思いがちですが、 決してそんなことはありません。
ヒトという 資本 は とても繊細かつ複雑なのです。
インプット → アウトプット に要する時間、 頻度 は人によって異なります。
(かつ、不規則極まりない・・)
結局、人生の盛衰は 「長期の時間スパン」で見ないとわからない・・。
< まさしく 資産運用 と同じです >
ところで その資産運用 はいかがでしたでしょうか? 儲かりましたか?
えっ、まったく儲かっていない? 利益が少し出た?
大切なことは「継続する」ことです。
投資 を続けなければ、 果実 は収穫できません。
「継続する」ためには 熱狂 しないことです(ここ、重要)
わたし自身の「好きな言葉」を 以下のように挙げます(修正致しました)
「人生は サクマのドロップ缶 みたいなもの。 開けてみない限り、何が出てくるかわからない・・笑」
未来に対して 謙虚に。かつ 大胆に。 来年も、たくさんの インプット をしてまいりましょう!
(皆さん、よいお年をお迎えください)
2003年12月24日(水) |
今から20年後に起こっている可能性があること |
こんにちは、カン・チュンド です。
今年もあと1週間ですね。
ほんとうに時間の経つのが 年々早くなっています(実感として、)
さて、かつてフランスの高名な作家が 「幸せの総量 は決まっている」と云いましたが、 わたしもそれに賛同する部分があります。
(こう見えても 観念的 なところがありまして・・笑)
例えば、今年 63歳 の Aさんが生まれたのは 昭和15年 です。
Aさんが10歳の時、 日本は戦後間もない 昭和25年 でした。
当時の日本は今から想像もできないほど貧しく、 みな生きていくのに必死でした。
そのような世代の方々が老齢になられて 国からそれなりの「お返し」を してもらうのは当然のことです。
(社会福祉を考える上で、とても大切な視点だと思います)
一方、わたしは 昭和43年生まれの 35歳 です。
生まれた時に(家に)テレビ があった世代です。 なに不自由なく成長してきました。
(買ってもらった)おもちゃの数は ひとつやふたつではありません。
カラフルな服を着て、ジュースを飲み、 ハンバーグもたくさん食べてきました。
今までの何不自由ない生活を振り返ると、 これからの 後半生 は
「なかなかたいへんだろうな・・」と 妙に納得してしまうのです。
(「幸せの総量 は決まっている」に 触発 されている部分あり・・)
(つまり)冷静に、
今までの 半生 と同じような (順風満帆な)後半生 を期待するのは オカシイ と思ってしまうのです。
わたしのように 恵まれて育ってきた人間は、
今日と同じように 明日 が来るだろう、 明後日 もその続きだろう、と (何の疑いもなく)思いがちです。
しかし、
未来 は、過去の単純な延長線上にあるのではありません。
特にこれからの20年は、 大きな変化の波にさらされ、 物事の基軸が変わってしまう可能性が 大 です。
(事実、この20年でも 物事の基軸 は大いに変わりました・・)
といって、わたしは決して 「日本の財政が破たんする」とか、
「大恐慌が起きる」とか、 そういうことを言っているのではありません。
(大げさかつ単純な変化イメージは、 小学生が発想することです・・)
わたしの「具体的なイメージ」はこうです。
現在の生活レベルを維持するのに、 たいへんな労力を費やすことになるだろう。
つまり「緩やかな衰退」のイメージです。
今から20年後、 北朝鮮やキューバで行われている 「独裁政治」は間違いなく倒れているでしょう。
水(ウォーター)を巡る 「戦争」が起きているかもしれません。
日本の大都市でマグニチュード7〜8級の大地震が 起こっている可能性も 大 です。
(ひょっとすると)世界のどこかに 巨大隕石 が落下しているかもしれません。
「アジア人です」という言い方は 滑稽ではなくなるでしょうし、
日本でも、ある程度資産を持った 移住者(出て行く方)が増えているでしょう。
コンピュータチップは限りなく小さくなって、 (あたかも水や空気のように) 生活の中に溶け込んでいるでしょう。
脳のメカニズムが すでに明らかにされているかもしれません。
クルマを運転するのに もはや免許はいらないでしょう。
人工生命を創ることも 不可能ではなくなるかも?
宇宙旅行は産業となり、 バーチャルと現実は 限りなく重なりを深めていくことになるでしょう。
(バーチャル映像は新たな 芸術 となります)
地理的な距離が それほど意味をなさなくなれば、 人間の暮らしはもっと 自由 になっているはずです。
えっ、金の価格はどうなっているか? ダウ平均は10万ドル? 世界連邦の創設?(これは難しい?・・)
中国の内戦? 円のデノミ、
原油価格はどうなるのか? 外為法を再改正して、預金を国内に閉じ込める?
ひとつだけ言えることは、 未来は 現在 とは異なる ということです。
イギリスのサッチャー元首相は 「サッチャーの法則」としてこう云っています。
それは、 (人間が生きていく中では)必ず【予想外のことが起こる】
というものです。
皆さん、Merry Christmas!
2003年12月20日(土) |
「とりあえず、○○しておいた方が・・」 |
こんにちは、カン・チュンド です。
寒いですね。。 (たまらず 帽子 を買ってしまいました!)
さて、「日本は豊かになりました」 とわたしは繰り返しお話しています。
いろいろなサービスが きめ細かく提供されるようになったのですね。
サービス提供者に 「洗練された感覚」が溢れてきました。
サービスを受ける人も 「ワタシにぴったりのサービス」を求めています。
例えば、 個性的でおしゃれなカフェです。
「この空間は、世界にふたつとないですよ」という、 オーナーの自己主張がさりげなく感じられるカフェはいいですね。
コンセプト がしっかりしている。 (自分が何を売っているか、ちゃんとわかっている・・)
コーヒーや紅茶といった「飲み物」もそうですが、 それを提供する「空間」も ほんとうに成熟してきたなあ、と実感します。
成熟 とは、 【選択肢が多様化している】ということ。
それに比べて・・、 私たちの金融商品に対する「要求度」は非常に低いですね。
< 要求度 が低いから、提供度?も上がりません・・ >
先月、ある企業さまの 「従業員相談会」に行ってきました(もちろんお金についての、)
ご相談としては、 生命保険の見直し と 不動産購入についてが多かったです。
(率直に言って)皆さん、
「とりあえず○○しておいた方が・・」 病 にかかっていました。
例)とりあえず、保険に入っておいた方が・・、 とりあえず、マイホームを買っておいた方が・・、
○○しておいた方が・・という言葉には 何かと 比較 している ニュアンス があります。
その「何か」とは、
< 保険に入っていない、 マイホームを買っていない自分 です >
保険に入っていない、 マイホームを買っていない という事実は、
社会的慣習 を欠いた、あるいは 当然クリアしなければならない「人生プロセス」を経ていない、 なにか【特殊な状態】を想起させます。
(はっきり申し上げましょう)
そんなこと気にする必要はありません・・(笑)
あなたの【マネー成熟度】向上のために、 (どうか)保険に入ること、マイホームを 購入することを 前提条件 にしないでください!
例えば、保険(死亡保障)に関しては、 多くの方が入りすぎです。 (つまり、多大なコストを払いすぎ・・)
(遺族厚生年金・遺族共済年金 の存在を知ってください)
保険(入院保障)についても、 コストと利益のバランスをよ〜く考えてください。
(高額療養費制度 の存在を知ってください)
次に、マイホームですが・・。
マイホーム という言葉は (不動産業界の方々が)創ったことばでしょう?
単に「不動産」と言いましょう。
「不動産」という 生活空間 は、
・自ら絶対的に所有する か、 ・リース(賃貸)を受ける か、 2種類 から選ぶことができます。
どちらも(ほんらい)優劣はありません。 利用する カタチ が違うだけです。
和風か、洋風か、 ニュースが好きなのか、ドラマが好きなのか、 前払いでOKなのか、後払いを好むのか・・。
そんな違いと同じです。
ただ、大きな借金をして 高額の資産 を購入すれば、 背負うことになるリスクの大きさが格段に増します。
(これは 事実 です)
今お話したことは(実は)
あなたの【マネー成熟度】を 高めるための 周辺知識 なのです。
(でも、とても 大切 です)
本筋知識 としての 資産運用 では、 「お金を殖やす」という一見もっともな、 しかし 危うい概念 を打ち破りましょう。
「資産運用」とは、 資産の価値を保全するためのノウハウ・考え方、そのものなのです。
(わたしはズバリ本質しか申し上げません)
わたしの本質をもっとお聞きになりたい方は、
知的人生設計入門 【お金のなる木の見つけ方】にご参加ください(笑)
1月11日(日)・18日(日) in 大阪
(けっこう個性的な 勉強会 ですよ・・)
孔子曰く、 「事故きを温ねて 新しきを知ればもって士たるべし」
古きを訪ねて 新しきを知る・・。
わたしは 温故知新 という言葉が好きです。 考えてみれば、これから生まれるであろう さまざまな「アイデア」や「技術革新」も、
元を辿れば、先人が残してくれた 膨大な 情報の賜物 であり
新しいと思われる 発想 も、 実は 過去の遺産(膨大な情報)を利用し、
一枚の 新たな情報 を付け加えて、 アレンジしたものに過ぎません。
さて、もしあなたがAという会社の窓から 市場(マーケット)を眺めると、
「市場(マーケット)とA社 は一対一で 対峙している」と 勘違いされるかもしれません。
しかし、市場 から A社 を見れば、 A社 は数ある 会社 のひとつに過ぎないのですね。
時が経てば、 (結局)企業 というものは変遷します・・。 その時代のニーズに合致し、 日の出の勢いでマーケットに登場しても いつかは衰退する運命にあるのです・・。
例えば、アメリカの【S&P500】に 採用されている 500社 の変遷を見てみると、
1957年の「トップ500社」のうち、 1997年まで「トップ500社」に居続けた企業は わずか 74社 に過ぎません・・。
実際、企業の 寿命 は年々短くなっており、 「トップ500社」に居続ける 平均年数 は
戦前で65年、1970年代で30年、 そして最近では15年にまで短縮しているのです。
< 変化のスピードが 加速 しているということ・・ >
それでは 市場(マーケット)自体 はどうなのでしょう。
マーケットは、その時代時代の (成長力のある)企業 を取り込み、 貪欲なまでに【投資の機会】を提供してきました。
(企業には) 【資金調達の場】を提供してきました。
◆ 市場 は(それ自体が) まるで 深淵かつ巨大な 胃袋 のようです・・。
マーケットは、その時代にそぐわない 「食べ物」は突如として食さなくなります。
マーケットは無言の圧力によって、 痩せこけた企業に「退出」を命じるからです。
哀れみをもって 「休息の場」を与えることはありません・・。
残酷なように聞こえますが、 この市場の【効率性】こそが
今日、世界経済 を ここまで発展させてきた原動力なのです。
ここに、 私たちはひとつの 法則 を導くことが出来ます。
(それは)
企業 いう「一個の運動体」に投資するよりも 市場 という「生態系そのもの」に投資する方が 効率的である
ということです。
先ほど【S&P500】に採用されている 会社の変遷を挙げましたが、
日本の市場(マーケット)においては、 上記の例ほど 企業の変遷 が進んでいないのが現状です。
日本においては、企業 が個人の人生基盤を作り、 個人を育む「小さな社会」として認識されてきたからです。
日本のマーケットは まだまだ発展途上と言わざるを得ません。
それでも、今日の 市場 を、 今のような状態にまで発展させてきたのは 先人たちの 膨大な努力 の賜物です。
私たちはその遺産を、 少しでも良い状態で「次世代」に引き継ぐ義務があるのです。
こんにちは、カン・チュンド です。
もう5年以上前の話ですが、 生まれて初めて「証券会社」に行った時のことは、 今でも鮮明に覚えています。
その日はかなりたくさんの人がいて、 店舗は活気に溢れていました。
わたしの第一印象は、 < なんか 病院 みたいやな・・ >
たまに風邪をひいて病院に行くと、 ご高齢の方がたくさんいらっしゃいます。
それと同じような雰囲気を感じました。
「口座開設の手続き」で わりと長い時間居たのですが、
お客さんと担当の外務員の方の、 和気あいあいとした会話が あちらこちらから聞こえてきました。
「○○さん、 これから○○○(会社の名前)がおもしろいですよ・・」
「あんたには、 ○○○(会社の名前)で儲けさせてもらったからな・・」
「それにしても、 ○○○(会社の名前)はえらい下がってるな・・」
などなど。
なんだか「特定の人」だけが集う、 「特定の世界の出来事」みたいだなあと思いました。
それからすぐ、 別の証券会社に行く機会がありました。
わたしはかねてから買いたかった ヨーロッパ・ファンドの「目論見書」を見せて欲しい、 と言いました。
販売員の方は、 その目論見書と合わせて(まったく別の)
日本株式ファンドのパンフレットを持ってきて、 「・・・・・・・・・・・・」という セールストークを始めました(笑)
(わたしは、それは要りませんよ、 と苦笑いしていましたが・・)
辛口でいきましょう!
証券会社に出向く消費者の方には、 「この人たちに任せておけばいい」という 他力本願 が染み付いています。
証券会社の方には、 「この人たち(消費者)は何もわかっていないんだ」 という 自惚れ があります。
証券業界 とは、 他力本願 と 自惚れ がミックスされた、 「壮大な演劇場」なのではないでしょうか。
「あんたには、 ○○○(会社の名前)で儲けさせてもらったからな・・」 というような方を、わたしは 投資家 とは呼びません。
2003年12月11日(木) |
市場(マーケット)と 喫茶店 |
こんにちは、カン・チュンド です。
さて、 あなたは買い物に来たのかもしれません。 あるいは休日の散歩の途中かもしれません。
(とにかく) 喫茶店 に入って コーヒーを一杯飲みたくなりました。
(ところで)外から見て、 内部が見えない、暗〜い喫茶店って入りづらいですよね。
中はどうなっているのだろう。 果たしてお客さんはいるのか? 苦いだけのコーヒーを出されたらどうしよう・・。 もし外から内部が見えたとしても、
「中が狭そう・・、 テーブルが小さくて、座席の配置が窮屈そう」
と感じてしまえば、 やはり入りづらいですよね。 (はっきり言うと、あまり入りたくない・・)
・間口はできるだけ広い方がいい。 ・四方から光を取り込めるガラス張りの方がいい。 ・清潔で、透明感があって、 中がどんな様子か手に取るように分かる方がいい。
そんな空間なら、
ひとりひとりにきめ細かいサービスを 提供してくれそうな気がする・・。
もちろん、出されるコーヒーも 薫り高くておいしいはずだ・・。
私たちはそう思うはずです。
実は、金融市場という【いちば】も あなたが求めている 喫茶店 と同じなのです。
「入りづらいな、 内部がよく見えないな」あるいは、 「一部の人が集まる、一部の人のための場所みたいだな・・」
という印象を与えてしまうと、 市場(マーケット)の発展は望めません。
また、 【いちば】でどんなモノが売っているのか、
また「いくらから」 買うことができるのかも重要です。
商品の品揃えが少なく、 高いモノしか売っていない【いちば】は 流行ったためしがありませんから(笑)
さて、市場(マーケット)というところは 「公正な取引」をモットーにしています。
同じコーヒーを、Aさんには 300円 で、 Bさんには 500円 で提供するなんておかしいですから・・。
金融市場という【いちば】はこれまで 個人の運用者 を取引相手として重要視してきませんでした。
同じコーヒーを、 法人さん・機関投資家さんには 300円 で、
個人さんには 500円 で、 ということがまかり通っていたのです。
今、市場(マーケット)関係者は、 国際的な競争に晒され
「透明な取引、フェアな取引、 個人運用者の取り込み」を図ろうと躍起になっています。
わたしは、東京証券取引所の幹部連が、 いろいろな種類の【いちば】を 見てまわればいいと思っています。
(東京築地の卸売市場、 巣鴨商店街のいちば、秋葉原の電気街、 渋谷のファッション市場など・・)
「自分たちが所属する 金融市場(いちば)だけは特別なんだ・・」
と(未だに)勘違いしている可能性があるからです。
今後、市場(マーケット)は、 あなたに心地よい環境を提供しようと努力するでしょう。
しかし、実際に【いちば】の中から 商品を選ぶのは あなた自身 です。
あなた自身が「どんなサービスを求めているのか」を 自問する必要があるでしょう。
2003年12月09日(火) |
人にかかる費用とは? |
こんにちは、カン・チュンド です。
法人も個人も、お金の出入りについては 基本的に「同じこと」を気にします。
1.出て行くお金を少なくする 2.入ってくるお金を多くする
ですね。
では皆さん、 1 と 2 どちらがより確実で、簡単だと思いますか?
< 1.ですね・・ >
個人は 支出 をカットすることで、 貯蓄を増やすことができます。
法人は 支出 をカットすることで、 利益を増やすことができます。
以前にもお話しましたが、わたしは イングリッシュタウン という
英会話学校のレッスンを受けています。
世界中の生徒さんといっしょに ウェブ上で会話をするのですが、
このイングリッシュタウンの先生方は 「バリ島」に住んでいる方が多いのです。
(インドネシアの、あのバリ島です)
(ちなみに)イングリッシュタウンという会社は アメリカのボストンに本社があります。
バリ島 は 欧米人に人気の長期滞在型リゾートです。
イングリッシュタウンは バリ島 に住む欧米人を「先生」として雇うことで 人件費 を抑えているのですね。
そうです、教育産業は 「人件費のかたまり」と言われます。
同じ人を雇用するにしても、 A国に住んでいる場合と、
C国に住んでいる場合とでは コスト(人件費)が違ってくるのです。
「教育産業」と呼ばれるこの分野は 世界的な 成長産業 であり
ここでも 1.出て行くお金を少なくするために 組織を「ボーダレス化」しているのですね。
さて、(この1、2年で)日本の企業もようやく 【最後の聖域】に踏み込んできました。
確定拠出年金の導入 と同じように やる時は「右にならえ」で 一斉に雪崩をうつような気がします。
それは「基本給の引下げ」です。
皆さん、今の給与が5年後にも 無条件に「存在する」とは思わない方が無難です。
企業は自らが生き残るために、 1.出て行くお金を少なくする ことに邁進するでしょう。
土地 や 建設機械 や 電話料金 と 同じように「人にかかる費用」も 国際的な競争 に晒されるのです。
(もっとはっきり言ってしまうと)
今までの「人にかかる費用」が高すぎただけなのです・・。
企業にとっては、
2.入ってくるお金を多くする よりも 1.出て行くお金を少なくする 方が確実性が高い 戦略 です。
一方、私たちは
収入 が下がるという前提のもと、 「絶対的支出を削る戦略」を持つ必要があります・・。
例えば、 日本で無条件反射的に支払っているコストに 住居費 と 食費 がありますね。
一度全国の町村のホームページを開けてみてください。 都会からの居住者を歓迎する村々はたくさんあります。
家の近くで菜園を借りて、 野菜を育てるなんていかがでしょうか?
「えー、そんな風にしてまで・・」と思わないでください。 これからの時代は【生き方の工夫】をする必要アリ なのです。
2003年12月06日(土) |
イベントのお知らせです。 |
こんにちは、カン・チュンド です。
13日(土)の夜に行われるイベントです。 (わたしも講師のひとりとしてお話します・・)
くろすろーど定例会 番外編 <公開イベント>
● 関西異業種交流祭2003「12月13日は産創館に集合!」
場所:大阪産業創造館17F「b-platz」フリースペースなど (堺筋線・中央線 堺筋本町駅より徒歩5分) 参加費:800円(飲食はありません)
主催:阪神社会人交流ネットワーク「くろすろーど」 若手異業種交流会「ONLY ONE」 関西異業種交流会「KICK OFF KANSAI」
後援:国際交流団体・英会話サークル 「Kansai English Square」 協力:逸材ドットネット・関西交流大学
※ 当日はゲスト4人による リレートークや参加者によるPRタイムもあり、
参加者同士お互いのパワーを共有できるような イベントにしたいと思います。
ぜひ12月13日(土)は大阪堺筋本町の「大阪産業創造館」に 友人等お誘いあわせの上お越しください。
【トークイベントステージ】
● 今回のテーマ 「不安・孤独な30歳前後・・」
内容) 親や先輩の世代は 「会社に勤め上げる」という価値観であったが、
最近の急激な社会事情の変化により終身雇用制が崩壊し 「新しい生き方、働き方のスタイル」が模索されている。
その最中にいるのが、 バブルが弾けてから社会に出た30歳前後の世代。
しかし新しい生き方、働き方の見本や成功事例もまだなく、 どのようにそれを作り上げていけばいいのかわからないのも事実。
そこで今回は30歳前後の方をターゲットに、 “30歳前後のWORKING STYLE”について
4名の講師の方に「新しい生き方、働き方」を 見つけるヒントをお話いただきます。
もちろん30歳前後の世代に エールを送っていただけるミドル世代の方々や、 30歳までまだまだという新社会人・学生のみなさんも大歓迎です。
【リレートーク】 19:00〜21:00
<30歳前後のWORKING STYLE 1「キーワードは自分を応援するチカラ」>
● 講師:宮崎 健さん(雑誌『京都の30歳!』編集長)
名もなき働く30歳の20人分の「物語」を紹介した雑誌「京都の30歳!」 創刊2号は書店・コンビニなどで発売中。
<30歳前後のWORKING STYLE 2「会社はやめてはいけない!」>
● 講師:中森勇人さん(ライター・リストラ問題評論家)
著書「やめてはいけない〜キーワードで読むリストラ〜」 (岩波アクティブ新書)他 「読売ウィークリー」等連載多数
<30歳前後のWORKING STYLE 3「資本金1円でも起業家になる方法」>
● 講師:福山裕章さん(経営財務アドバイザー)
著書(共著)「あなたにもできる会社設立の本」(フォレスト出版) 最後の日本剃刀オンラインショップ
<30歳前後のWORKING STYLE 4「年金制度と今後の資産運用」>
● 講師:姜 忠道さん(独立系ファイナンシャルプランナー)
メルマガ「カン・チュンドの投資信託テッテイ攻略法」など 市民講座等講師多数。
※ 各講師のトークタイムの間には 参加者(希望者)による「自己PRタイム」を実施する予定です。
注) 「トークイベントステージ」は十分な場所を確保しますが、 聴講希望者多数の場合は立席になります。あらかじめご了承ください。
【交流スペース】
歓談、名刺交換、打ち合わせなどの場として18:30〜21:00まで 開放しております。ぜひご自由にご利用ください。
今回のイベントでの余剰金は NHK歳末たすけあい・海外たすけあいに寄付いたします。
非会員の方でイベント参加希望の方は 下記の内容をそのまま 異業種交流祭2003実行委員 までお送りください。
送信先は こちら。
---------------- 切り取り線 ---------------
【12/13関西異業種交流祭2003参加フォーム】 ■お名前: ■ご住所(○○市○○区まで): ■年齢: ■会社名または業種: ■参加にあたりコメント: ■その他ご意見・ご質問・ご要望など:
---------------- 切り取り線 ---------------
締め切りは12/12または定員に達した時点 です。
阪神社会人交流ネットワーク「くろすろーど」 ホームページは こちら。
2003年12月04日(木) |
インデックス運用の進化形 その2) |
こんにちは、カン・チュンド です。
日本では ETFは(まだ)登場したばかりです。
例えば、野村アセット・マネジメントが運用する ETF (トピックス連動型上場投資信託)の【信託報酬】は 年0.22% です。
(たいへん低コスト・・)
売買単位は 100口 で、 一口あたりの値段(基準価格 = 株価)は 1026円 となっています。(12/03現在)
つまり、野村東証指数 というETFを買おうと思えば、 10万円余りのお金が必要になるということ。
(ちなみにトピックス連動型上場投資信託の 純資産残高は 約1兆4000億円 です。11月末 現在)
また、取引の形態は「株式そのもの」ですから、 販売会社 は(もちろん)【全国の証券会社】です。
来年4月から 証券代理店制度 が施行されれば、 銀行での ETF販売 が現実味を帯びてくるでしょう。
< だいじな基本 >
(運用資金 に余裕がある方は) 既存の インデックス・ファンド より ETF の方がお金を育てる『道具』としては ベター です。
(日本で)ETFといえば、日経平均型、トピックス型、 トピックス業種別指数型 などがありますが
< だいじな基本 >
インデックス・ファンドという「原点」に帰れば 【トピックス型のETF】がベストです。
(銘柄を決める際には 「売買高の多寡」に注目しましょう・・)
さて、ここからが本当の ETF戦略 です。 (資産運用に国境はありませんから・・)
もし私たちがアメリカ市場 (アメリカン証券取引所)にアクセスできれば、 多彩な顔ぶれのETFを活用することができます。
QQQ(Nasdaq100)
ナスダックに上場する時価総額上位100社の株価指数 「ナスダック100」に連動することを目指すETFです。
(そう云えば)12月は 「ナスダック100」の組み入れ企業の入替え時期ですね。
SPY(S&P500)
(愛称)スパイダーズ として有名。 S&P500 との連動を目指すETFです。 コスト比率(expense ratio)はなんと 0.18%。
IEV(S&P Europe 350 Index)
S&P Europe 350 に採用されている ヨーロッパ企業350社を組み入れるETFです。
(国別組み入れ割合では、イギリス、フランス、 スイス、ドイツ の順です)
EEM(MSCI Emerging)
MSCIエマージング指数との連動を目指すETFです。 韓国、台湾、中国、メキシコ、ブラジル、 チリ、東欧、東南アジア等を含みます。
ポートフォリオにおける「スパイス」として、 組み入れ検討価値ありです。
RWR(Wilshire REIT)
ウィルシャー REIT 指数との連動を目指すETFです。
たくさんのREIT(不動産投資信託)を 束にしてインデックス・ファンドに仕立てたものです。 (分散投資の一環として重要な「パーツ」となり得る)
その他 多彩なETFを仕立てることができます。
例えば 時価総額 を物差しに。 例)小型株 中型株 大型株
あるいは スタイル を物差しに・・。 例)バリュー型 グロース型
あるいは セクター別 に。 電機 輸送機器 鉄鋼 サービス など。
上場型の投資信託(ETF)は なにも「インデックス型」のみではありません。
アクティブ型のファンドを ETFに仕立てることも可能です。
(例えば、REIT(不動産投資信託) 自体が広義のETFです)
いずれにしても ETF は 皆さんのポートフォリオを形作る ひとつひとつの「パーツ」に過ぎません。
しかし、上手に活用すれば たいへん便利な「道具」となります・・。
2003年12月02日(火) |
インデックス運用の進化形 |
こんにちは、カン・チュンド です。
晋陽(しんよう)では一貫して 「インデックス運用」という投資ポリシーを掲げています。
「いちば」の中で自身がヒーローになれる、 というロマンを否定しているのです。
(つまらない?)
ただし、私たちの資産運用に まったくロマンがないわけではありません。
例えば、国・地域の 期待成長率 は (私たちにとって)まったく未知のものです。 (なぜならそれは 未来 に関することですから・・)
したがって、どの国・地域に どれくらいのウェイト(配分)をかけて投資を行うのか。
この点については、 運用者の誰もが「ロマン」を共有しているのです。
資産配分(アセット・アロケーション)に、 その人の【未来観】が反映される
というのは本当のことです。
さて、冒頭の「インデックス運用」。
これを進化させた道具が ETF(イーティーエフ)と呼ばれるものです。
Exchange Traded Fund。
ここではわかりやすく 【上場型のインデックス・ファンド】と呼びます。
平たく言えば インデックス・ファンド が ひとつの『運用体』として「いちば」に上場し、 個別の 株式 のように売買されるのです。
(でも、中身は 投資信託 そのものですよ!)
上場しているわけですから、ETFの 【基準価格】(株価 と呼ばれますが)は、常に変動します。
ETFを「売りたい人」と 「買いたい人」の 取引 は「いちば」において 【株式】のカタチで行われますから、
売り買いのたびに、 ファンドの【純資産額】が増えたり減ったり、 ということがありません。
(ファンド自体が 手持ちの株式を売ったり、 新たに株式を買ったりということをしなくてよいのです・・)
◆ したがってファンドの【維持管理費】が、 通常のインデックス・ファンドに比べて安くすむのです。 (ここ、重要!)
ETF とは(まさに)インデックス・ファンド が 進化したカタチなのです。
1990年にカナダで生まれたETFは、 その後アメリカで急速に普及しました。
現在、アメリカのアメリカン証券取引所では 110以上のETFが上場し、売買されています。
アメリカン証券取引所 HP は こちら。
(ETFs をクリックしてみてください)
ETFは運用者の「投資スタイル」を 根本的に変えるとわたしは考えています。
(かつてない「低コスト」で「いちば」自体に 投資できる、という道具としての優越性ゆえ・・)
また、株式 という衣(ころも)を被っていますので、 どの証券会社でも購入・売却が可能です。
(窓口が多い = 利便性が高い)
しかし、ETFが急速に普及したのは (実は)【競争原理】によるところが大きいのです。
アメリカで インデックス・ファンド を普及させたのは バンガード という運用会社です。
インデックス・ファンドの隆盛に 危機感を抱いたステート・ストリート、 メリルリンチ、バークレイズグローバル などの運用会社が、
バンガードへの対抗手段として、 インデックス・ファンドを進化させた ETF の開発と普及に力を入れたと言われています。
(現にバークレイズグローバルの i Shares シリーズは ETF市場を席巻しています・・)
上記決断には 多くの示唆があります。
まず、ETFは保有コストが非常に低く、 運用会社にとっては儲からない商品である という事実があります。
しかし、大手運用会社が参入したのは 「インデックス運用」への時代の流れと、
ETFが 運用者 にとって 基幹商品となることを予測していたからでしょう。
また、保有コストが低いということは、 圧倒的なマーケットシェアを取らない限り、 ビジネスとしては成り立たないということです。
(運用会社にとっては行くもいばらの道、 残るもいばらの道、ということでしょうか・・)
「また カンが途方もないことを言っている・・」 と思われるかもしれませんが、
ETFは間違いなく 【資産運用という市場】を塗り替えることになります。
具体的には既存ファンド からの 「乗り換え」が増加し、そう遠くない将来、 旧来型の投資信託残高を 追い抜くことになるでしょう。
繰り返しになりますが、
かつてない「低コスト」で、 「いちば」自体に投資できる、 という道具としての優越性ゆえ なのです。
そして、日本 を例に取れば、 新たな指標となる株価指数(インデックス)を開発し、
それに呼応する ETF の品揃えを行うことで、 資産運用市場に革命を起こすことさえ可能と考えます。
新たなビジネスを模索している企業さま。 (日本において)金融サービス業は成長産業なのです・・。
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