V字経営研究所・酒井英之の4行日記
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2019年05月31日(金) 河合電器製作所の見学記��社長の自己開示の重要性

河合電器製作所の進化は、なんでもかんでも自分が背負う社長固有の「自分縛り」から自分を解放し、「手放すリーダーシップ」を始めたことに起因する。この時社長は、社員に自分の体調不良を正直に告げた。それまで社長のことを「体調不良ではなく単に機嫌が悪かった」と受け止めていた社員は大変驚いた。が、同時に自分たちが社長を支える存在にならないといけないと自覚した。正直な自己開示は相手の考え方を根底から変えてしまう力がある。社長にとって自分が「頼りない人間」であることを社員に見せるのは大変勇気がいることだ。が、社員は頼りないからと言ってそれを馬鹿にしたり見限ったりはしないものだ。むしろ、社長から頼られて「自分がなんかしなければ!」と責任感を強くするケースばかりだ。私のコンサル経験でも社長が自己開示したケースにおいて必ずその企業は V 字回復する。今回、河合電器製作所の成長物語を聞いて自己開示の重要性を再認識した。


2019年05月30日(木) 河合電器製作所の見学記��自分にエネルギーを貯める方法

病気を抱えている佐久社長は、エネルギーを充電することおよびエネルギーを使うことにも敏感だ。例えば、お金の使い方もエネルギーを使うことのひとつだが、社長は独特の家計簿のつけ方を推奨している。その家計簿は、お金の使い道を�‐暖餃�投資��心の喜び�け�援・貢献�イ修梁哨�テゴリを5つ分類する。 例えば人参を買う時に、地元の人参だから地元産を選んだらこれは�け�援・貢献に分類する。一方、値段でどっちでもいいやって言って選んだら、それは�‐暖颪吠�類する。 孫におもちゃを買ってあげたら、それは�た瓦隆遒喨�類する。何でもいいからと言って買ったら、それは�‐暖颪任△襦�こうしてお金の使い道を分類し、消費ではなくて�け�援・貢献や��心の喜びの割合を多くするよう心がけていくことで、自分の幸せ度が変わってくるという。コンビニで募金すると気持ちよく一日が送れるように、お金は良い使い方をすれば、自分に良質なエネルギーが貯まる。大変素晴らしい考え方だと思う。


2019年05月29日(水) 河合電器製作所の見学記��わが社の一番の強みは働く仲間

佐久社長は同社の強みは「働く仲間」だという。社長曰く「変化の激しい昨今では、経営上の安定はどこにもない。が、安心することはできる。それは共に働く仲間を信じること。「この人たちと一緒にできれば大丈夫」と思えたらどんな環境にでも対応できる」。同社は新人採用にものすごく力を入れている。頭数合わせのための無理な採用はしない。たとえ内定者ゼロに終わったとしても基準は下げずフィーリングが合う人財を選ぶ。その採用方法は独特だが、例えば最終面接では「30分間プレゼンテーション」を応募者に課している。「小論文を書くことは自分の新しい価値観を生み出すことだ」と語ったのは樋口裕一先生だが、まさに採用の段階で応募者に「新しい自分の価値観」を生み出させているのだ。こうして新しい自分を発見し、採用された社員たちは、入社後にこのプレゼンテーションの何が良かったのかフィードバックをもらう。そうしたやり取りがお互いの承認になり、同社の強みを形成している。


2019年05月28日(火) 河合電器製作所の見学記��常に対等な立場に立つ中小企業の矜持

佐久社長は2000年に「河合電器製作所ってすごいと誇りを持って言えるようにしよう」という目標を掲げた。同時に「所詮私たちは中小企業だから…」という言い訳は絶対言わないようにしようと考えた。小さくても誇れる会社になるには、常にお客様と対等の立場に立たなければならない。そこで売上ウエイトを1社5%未満とするルールを作った。特定企業への仕事の依存度が高くなるとやればやるほど、相手のわがまま(儲からない仕事)を受けざるを得なくなるからだ。また、技術力を高めて付加価値を高め、常に必要とされ続ける努力をした。そのために新卒を採用し、人財が育つ環境を作ることに力を入れた。受注面ではコスト競争が激しい中国進出の要請を見送り、自動車会社からの大量受注の話も断っている。全ての基準を売上や利益の増大ではなく、上記の矜持に繋がるかどうかに置いて判断する。こうしたぶれない軸を持っている社長は本当に頼もしい。


2019年05月27日(月) 河合電器製作所の見学記�┝衒�すリーダーシップを身につける

河合電器製作所の佐久社長が、社員の自主性を重んじることに気づいたのは、自分が後継者として会社に入った後だ。当時社長は「実績を上げないと社員はついて来てくれない」と思い込んでいた。そのためいろんな施策を打ってみたが、全然受け入れられなかった。焦った佐久社長は、「トップの理想像に自分を合わせなきゃいけない」と、どんどん自分を縛ってしまう。そしてついに体調を崩し、病気になってしまった。医師のアドバイスを元に社長はこの病気とずっと付き合っていくこと選択する。そして「自分の体調すらコントロールできないのだから他人なんかコントロールできるはずがない」と考え、「社長は**せねばならない」という自分への縛りを手放した。社内のルールもできるだけ少なくした。そうしないとチェックすることばかり増えて息苦しいからだ。こうして佐久社長は、方向性を示した後は社員を信じて任せる「手放すリーダーシップ」を身につけていくのである。


2019年05月26日(日) 河合電器製作所見学記��立候補制で自主性を重んじる

テーマ3は「強制するのではなく一人ひとりの自主性を重んじよう」。 人は、自主性を重んじる風土の中では、挑戦することの楽しさや自発的に動くことの楽しみを見出す。そこで同社は以下のような取り組みをしている。プロジェクトを起こす時は指名ではなく立候補にする。経営方針発表会の司会者を公募する。年始にその年の自分のチャレンジ目標を3つ掲げ、それに対してどうだったかを経営層に対して発表する。採用のリクルーターも公募制である。これらはやりたい人が手を上げてやり、やりたくない人はやらなくても構わない。このように会社としてはできるだけ強制力を働かせず、できるだけ個人の自由意志を尊重する仕組みを作っている。以上のテーマ1〜3の取り組みは短期的な利益の追求という点においては相反するものもある。が、社員の人としての成長を狙った長期的な投資として考えれば非常に費用対効果の大きい取り組みだ。


2019年05月25日(土) 河合電器製作所の見学記��時と場を共有してお互いを知る

テーマ2は「自分らしさの違いを認め合える風土を作ろう」。お互いのことをよく理解し合うために、感情の共有、交流をすごく大切にしている。一般的なホウレンソウは相手の深いところまで伝わらない。が、体験を共有すると親近感と理解度は飛躍的に高まる。そこでファミリー感謝デーや社員旅行など少人数から200人規模まで、「時」と「場」を共有するイベントをたくさん企画している。例えば郡上市で一泊二日のオフサイトミーティングをやるときは社員が職場をシャッフルし、「働くとは?」とか「成長と貢献ってどういう意味だと思う?」など一つのお題に対し2時間ほどディスカッションする。 こうしてお互いをよく知る信頼関係を作っておくと、介護休暇や育児休暇など必要性が出てきた時に社員は「会社が許可してくれたから休む」という発想に加えて「仲間が理解して応援してくれるから休める」という発想で自分の選択ができる。休みたい時に休めないストレスを抱えている社員は世の中にごまんといるが、それがストレスなくできるのは、組織が安定をもたらす上で本当の意味での働き方改革であり、仕事の楽しみ方改革だと思う。


2019年05月24日(金) 河合電器製作所の見学記�テ韻犬發里鮓�て、体験して学ぶ

同社では人間力を上げるために3つのテーマで取り組んでいる。テーマ1は「一人一人が人として成長しよう」。ジャンルを問わない経験や学びの提供。例えば二宮金次郎が読んでいる『大学』を用いた勉強会を月に一回各職場で行なっている。職場は全部で6ケ所ある。佐久社長は毎月6回これに参加する。社外研修では北海道で酪農体験をしたり、鹿児島の知覧で特攻隊について考えたりする機会を設けている。これらを通して豊かな発想力や道徳心を養っている。また月に1度、定時後に佐久塾と呼ばれる社長主催の塾を開催している。ここでは皆で一緒に映画を観る。そしてその映画について語り合うことをやっている。映画はインドの映画(ポリウッド)が多い。一緒の映画を観て、その後の感想や気づきを伝え合う。私も管理職研修時に受講生皆に短編映画を見せることがあるが、人それぞれのものの見方やその人固有の考え方があることを知る上で大変効果的だ。


2019年05月23日(木) 河合電器製作所の見学記�ち反イ箸靴討琉堕蟯兇鯀�す方法

モチベーションの内的要因である「自分の楽しみ方を自分で作る」ことができる社員とは、例えばトイレ掃除をした時に、誰もが「うわあ汚くて嫌だなー」と思う中、「一生懸命やってきれいになったら楽しいじゃん」「誰かがキレイになったと喜んでくれたら嬉しいじゃん」等の楽しみを見出して行動できる人だ。こういう人は心の中に安定感を持つことができる。そんな人になるために必要なのは、人としての心の成長だ。視野が広く、知識や道徳、感動体験が豊富であれば、問題が発生した時により選択肢を多く出すことができる。給料だけを唯一絶対の価値基準とし、「もらっていない!」などと不満を増やさなくていいのである。社員一人ひとりがこうした考え方ができると、組織としての安定感が増す。どんな状況でも「この仲間となら大丈夫」という安心感をも生み出す。その話を聞きながら5 S を徹底している会社の社員が生き生きとしているのはこういうことなのかとストンと腹に落ちた 。


2019年05月22日(水) 河合電器製作所の見学記��仕事を楽しめる人の条件

社員がワクワク働くための内的要因の大切さを伝える上で、同社の神田さんがディズニーランドを題材にとても分かりやすく例え話をしてくれた。ディズニーランドに行く時はとてもワクワクする。数日前から興奮状態で、東京駅に着いて舞浜駅に着いて、ランド入っていくまでずっとずっと興奮状態だ。ただこの興奮状態は非日常的空間だから楽しいのであって、これが毎日毎日続いたらさすがに体が持たない。毎日楽しむには毎日楽しむ方法を、自分で自分に作るしかない。もし毎日ディズニーランドで楽しもうとしたら、隠れミッキーを探すなど地味だけど自分なりの楽しみ方を見つけるしかないだろう。仕事も同じ。仕事はもともと楽しいものではない。ただ楽しめる人と楽しめない人がいる。その中でどれだけ楽しめる人になれるかがとても大事なのだ。そして河合電器製作所はそれを様々な仕掛けによって仕事を楽しむことができる人材を育てているのだ。


2019年05月21日(火) 河合電器製作所の見学記��幸・不幸のハンドルを自分で握らせる

社員がワクワク働くためには、評価と給料が欠かせない。その評価は、近年は業績に連動するのが一般的だ。が、これは自分だけでコントロールできない。お客様の好調不調や、世の中の景気など企業の『外的要因』に左右されてしまう。つまり業績連動で社員を評価すると、世の中の状況に左右されるため、社員の不安や不満を誘発してしまうのだ。そこで同社は他人から与えられるのを待つのではなく、一人ひとりの社員が内側からワクワクを作り上げていく『内的要因』を強化することにした。内的要因とは、「自分の楽しみ方を自分で作る」こと。不況の時は不況の時の楽しみ方を、好況の時は好況の時の楽しみ方を、社員が自分で身につける。そうすれば、継続的に毎日が楽しくなる。幸・不幸のハンドルを外部の誰かではなく、自分で握る。同社はそんな変化対応力のあるブレない社員を独特の方法で育成している。


2019年05月20日(月) 河合電器製作所の見学記�_燭里燭瓩旅舁�化か?

無敵経営研究会で愛知県東郷町にある河合電器製作所様を訪問した。同社は厚生労働省の「第1回 働きやすく生産性の高い企業・職場表彰 〜魅力ある成長企業賞〜最優秀賞(厚生労働大臣賞)」を受賞している。この日は、佐久社長と広報担当である社員の神田さんが説明をしてくれた。佐久社長は「 何かに左右されるのではなく自分たちの意思で成長する未来を作り上げていきたい」という独立自尊の経営を目指している。近年わが国では、会社が利益を出すために経済合理性ばかりを追求し、社員が疲弊していくケースが大変増えている。が、佐久社長は「社員がワクワクすれば結果はおのずとついてくる。社員がワクワクとするために効率化や合理化を図るなら、それが良い経営ではないか」という考えを持っていた。良い結果を出すために原因を作る発想と、原因の原因をつくる発想。「この視点の違い」が、社風を大きく変えるのだと気がついた。


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