2011年02月01日(火) |
『日本一への挑戦』(蔦宗浩二著/バレーボールアンリミテット) |
知り合いの指導者から教えてもらった、一冊の本。 『日本一への挑戦』 順天堂大男子バレーボール部、蔦宗浩二監督の本です。昨年、全日本インカレで28年ぶりに日本一。前任の釜利谷高校(神奈川)では4度の全国制覇を成し遂げています。
内輪の勉強会で話を聞いたり、『中学野球小僧』で取材をしたことがありますが、人一倍の情熱とこだわりを持った指導者です。 ただ、指導法を外に明かすことをあまり好まない人らしく…。蔦宗先生の指導理論を紹介したものは、ほとんど世に出ていません。 この本も、「根本のところは、あまり出していないなぁ」というのが正直な印象です。
それでも、読んでいて、「なるほど」と思うことはたくさんありました。 一番印象に残ったのは、以下の文章です。 [指導者のタイプ]というテーマで、蔦宗先生は指導者を4タイプに分けていました。 1.選手が多いために、運動神経の良い選手やセンスの良い選手だけを選んでチームを作るタイプ 2.選手のポジション配置(駒いじり)に終始するタイプ 3.専門的な技術習得にまず多くの時間をさき、長時間の厳しい練習で鍛えるタイプ 4.選手の運動神経(身体支配能力)を良くしてから、専門的な技術習得を行うタイプ
指導者のみなさん、どう思われますか? バレーボールと野球で多少の違いはあるかと思いますが。
蔦宗さんも書いていますが、能力の低い県立高校にいると、「4」が磨かれやすいようです。 それは、とても納得。
能力の高い選手が多い私立は、「1」が磨かれやすいのかな。 育成がうまい指導者と、マネージメントがうまい指導者がいるような気がしています。両方のバランスが取れている方が、名将と呼ばれるのでしょうか。
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