加藤のメモ的日記
DiaryINDEX|past|will


2015年01月30日(金) 株価2万円に備えよ ��

機をうかがう海外ファンド

海外の金融関係者も日本へ警笛を鳴らし始めた。12月1日、米大手格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが日本国債の格付けを発表した。日本国債を先進7カ国(G7)の中でイタリアに続いて下から2番目、イスラエル、オマーンなどと同じレベルまで落とした。「景気後退局面に入った」「デフレ脱却は困難」ムーディーズの担当者は、格下げの理由をこう語った。安倍総理は「日本経済はデフレから脱却しようとしている」と言うが、世界の見方はそれとは違うことが示された形だ。

「日本国債格下げの翌日の12月2日、日経平均株価は下げるどころか、年初来高値を更新した。同日夜にNHKの番組に出演した安倍総理は『日本の経済力に対して外国の信任は高いのだろう』と自信満々に語っていたが、内心は焦っていたはずです。と言うのも、あまり知られていませんが、実はこの2日に日本銀行がETF(上場投資信託)を374億円購入し、株価を下支えしているのです。この『日銀介入』を知った一部の投資家は、中央銀行に逆らうなという相場の格言に従って株売りをストップさせた。もしそれがなければどうなっていたか」(外資系証券会社幹部)

マーケットアナリストの豊島氏もいう。「12月2日、3日と株価は上がりましたが、実は海外投資家はほとんど買っていません。海外のヘッジファンドや年金ファンドはすでに日本株から離れ始めている。これが世界の常識です」海外投資家の日本離れ。それを如実に示す決定的な証拠がある。上のグラブは今年の年始からの日系へ金株価の推移を、円建てとドル建てで並べたものである。

春先にかけて株価下落があったものの、この年末にかけて株価は急上昇。年始の水準を大きく超えて、年初来高値を更新している様が見て取れる。これを持って安倍政権は「株価を上げた」と胸を張っているわけだ。しかし、ドル建てチャートが描く日本株の姿は、がらりと様相が変わる。日本株市場は140〜150ドルの間で株価が上下に動くボックス相場に突入。最高値は年始の株価であり、以降これが更新されていないことがわかる。言うまでもなく海外投資家が見ているのは後者、つまりドル建てのチャートのほうである。チャートを作成したRFSマネジメントの田代チーフエコノミストによれば、ここから言えるのは以下の3点である。

�ヽ�価が上がったと思っているのは日本人だけで、世界は日本株がすでに膠着しているとみている。ドル建てで高値が更新されないのは、世界がアベノミクスの限界に気付いているからだ。
�△弔泙蝓�海外の金融機関は日本株を積極的に買っていない。その証拠に海外勢のドル建ての総投資額は増加していない。言い方を変えれば、今年に入ってからすでに積極的な日本買いは起きていない。
�3こ粟�がやっているのは短期投資。株価の乱高下を利用して利益を出そうとしているだけで、そのためボックス相場になっている。日本株市場は短期筋の「カジノ場」と化した。

産経新聞NY駐在編集委員の松浦氏も言う。「アベノミクスが始まった当初は、円安になる以上に株価が上がっていたのですが、その流れは最初の7〜8ヶ月で止まっています。腰を据えた資金を呼び寄せられるかどうかは痛みを伴う『第3の矢』の成否にかかっていますが、現状ではヘッジファンドと話をしても、長期的な視点で日本買いをしたいという声あまり聞こえてきません」

世界中のマーケット関係者が命日ウォッチングしているブルームバーグは、、11月末に中国の株式市場の時価総額が日本のそれを上回り、日本が「世界第2位」の座から転落したとの記事を配信した、同記事によれば、中国の時価総額が年始から33%増加したのに対して、日本は約3%減少したという。日本の株式市場はすでにシュリング(収縮)を始めているのだ。



『週刊現代』12.20


2015年01月28日(水) 白鵬の審判批判

白鵬の禁断の審判批判―「疑惑の相撲、子供が見てもわかる」

面目潰された親方衆は激怒

大相撲初場所で32回目の優勝を果たした横綱白鵬(29=宮城野)が部屋で会見。自ら切り出す形で禁断の審判批判を展開した。13日目の大関稀勢の里(28=田子ノ浦)戦が審判からの物言いで摂り直しとなったことに「疑惑の相撲。なぜ摂り直しにしたのか。子供が見ても分かる」などと主張。日本相撲協会の北の湖理事長(61=元横綱)が師匠を通じて注意する意向を示す一方で、面目を潰された格好の審判部の親方衆も激怒。角界内に大きな波紋が広がっている。

1月26日の朝方まで、祝杯を上げていた白鵬は会見に約1時間遅刻した。そして会見が始まるや否、自ら切り出す形で「疑惑の相撲がある。13日目の1番目は勝っている相撲。帰ってビデオを見たけど、もう子供が見ても分かる。なぜ取り直しにしたのか」と審判批判を繰り出した。ヤリ玉に挙げたのは13日目の稀勢の里戦。最初の相撲は両力士が互いにもつれ合いながら土俵下へ落ちた。行司軍配は白鵬に上がったが、審判から物言いがついて同体取り直しに。

そのあとは白鵬が押し出して完勝したものの、取り直しになったことを疑問視。「最初の相撲でビデオ判定は何をしていたのか。もう少し緊張感を持ってやってもらいたい。ビデオ判定をする審判は、元お相撲さんでしょ。取り直しの重みは一番分かっているはず。こんなことは二度とないようにやってもらいたい」と主張した。

もちろん、現役力士による審判批判は”ご法度”だ。北の湖理事長は「師匠に通告する。はっきり言わないと」と明言し、師匠の宮城野親方(57=元幕内竹葉山)を通じて注意する構え。当然、面目を潰された格好の審判部の親方衆も黙ってはいない。親方の一人は「論外だ。いったい国技をなんだと思っているのか」と怒りをあらわにした。そもそも白鵬の発言自体に重大な「事実誤認」があるという。審判部の別の親方は「土俵下で5人の親方が見ているし、ビデオはあくまでも参考。ビデオが優先されることはない」と断言した。


ビデオは上の角度から写している。かかとが出たとか”死に体”とか、上下の微妙な差は平行か下から見たほうがよくわかる。ビデオで判定が難しい時には、現場で判断することになっている」と反論した。実際、勝負の判定は土俵にいる5人の審判の判断を最最優先し、ビデオは参考資料とするのが大原則。これは1969年にビデオが導入されて以来、一貫して変わっていない。白鵬が映像を見て「自分が勝っている」と感じたとしても、そのことを持ってビデオ担当の審判を批判することは的外れというわけだ。

白鵬は「肌の色は関係ない。皆同じ人間。盛り上がりがどうこうじゃない。こっちは命がけでやっている」と、まるで自分が不当な差別を受けていうかのような発言までしているが…。全勝優勝を決めた翌日に勃発した横綱の舌禍騒動。今後も角界に波紋が広がりそうだ。



『九州スポーツ』1.22


2015年01月27日(火) 株価2万円に備えよ  ��

2万円の大台突破から約1年半で1万円割れ。そんな株価暴落劇が起きたのは2000〜2001年のことだ。いま再び見えてきた大台越え。今度は大丈夫か、それとも再びの悪夢か。駆け引きは、駆け引きはもう始まっている。

年明けから株価はどんどん上がり、あっという間に大台突破。しかし、景気が良くなるわけでもない。「いったいこの国に何が起きているのか」市場関係者は固唾を飲む。


財務省の会議室で

その顔には自信がみなぎっていた。2014年12月2日、野村ホールディングス(野村証)が都内で開催した機関投資家無向けの「野村インベストメントフォーラム」だ。ライトグレーのスーツに身を包んだ永井CEOは登場すると、2016年3月期の経営目標を「2年前倒しでおおむね達成できました」と語りだした。

アベノミクスによる株高の恩恵を受けて、野村の業績は絶好調をキープ。今年の中間決算でも、直近10年間で2番目に高い水準の純利益を確保したばかりだ。永井CEOは、インフレの時代には個人が預貯金に貯め込んだ金を株などの有価証券に移すのが「歴史的な必然」と語り、デフレ脱却を目指すアベノミクスが継続すればこの動きが本格化する、とさらなる株高への期待感を来場者にアピールしてみせた。

こうした日本株への強気な姿勢は、もちろん野村に限ったことではない。最近では米ゴールドマン・サックスが来年には日経平均株価が2万円を超えるとの予測を発表して話題になったばかりである。目下の総選挙で安倍総理が率いる自民党が圧勝して、株高を追及するアベノミクスがさらに強化されれば株式市場はこれを好感。年明けから株価はどんどん上がり、春先にも2万円突破がある。そんな見通しを語るマーケット関係者は少なくない。

株価は2万円を目指す。しかし「その後」について市場関係者は多くを語ろうとしない。いくら株が上がっても景気は一向に良くならなず、庶民の生活は苦しくなるばかり。「不況の株高」という歴史的にも世界的にも見られない超異常事態がそう長くは続くはずもない。株価2万円とという大台を超えたときに、いよいよそのアベノミクスの矛盾が露呈し、この国に何かが起こると固唾を飲んでいるのである。そんな市場関係者の警戒を象徴するシーンがある。

中央エレベーターを降り、少しくすんだ赤絨毯沿いに右に曲がって一つ目の部屋。窓からは薄明りが差し込む。財務省本庁舎4階フロアーにある第3特別会議室。ここに市場関係者たちが集まったのは11月下旬のことだった。財務官僚と証券会社の国債担当者が、日本国債に関する重要事項について意見を交換する国際市場特別参加者会合。市場関係者の間で「国債インターナショナル」と呼ばれる会合が開催されていた。

16時からスタートした会議は財務省理財局による来年度の国債発行計画に関する説明から始まり、応札責任に関する話題へ。続けて、最近の国債市場の状況と今後の見通しについて話が及んだ時、参加者から日本経済の先行きを懸念するこんな声が上がった。「足もとで急速な円安が進む中。円安が止まらなかった場合に、当局にそうした流れを止める手段がない」

おりしも、日本銀行によるハロウィーン緩和を契機に急速に円安が進んでいた時期。安倍政権の台本に描かれている「円安→大手輸出企業の業績が向上→日本経済全体の浮上」というシナリオ通り、政府や大手メディアは円安が日本経済を復活に導くと声高に語っていた。会合の出席者はそんな「円安楽観論」に疑問を投げかけたのだ。

堰を切ったように、会合では出席者から同様の危惧が飛び出した。「海外の一部では『日本売り』が始まったのではないかといった声も聞かれる」「円安が急激に進行した場合にそれを止める手段がないということは、非常に不幸な物価上昇につながるおそれがある」円安の裏にある「日本売り」それは、海外投資家たちがアベノミクスで景気が良くならない日本経済を嫌気して、円を売り始めているということに他ならない。

そして最悪の場合、円の売り浴びせが起こり日銀のコントロールが効かない円安が進行。全国各地でアベノミクスの恩恵を受けられない多くの庶民が円安に夜物価高で生活苦に追いやられているが、事態の悪化が下さらに加速し、モノも買えないうな「不幸な物価上昇」に陥る。日本の中枢でそんな予測が語られていたのである。


『週刊現代』12.20


2015年01月26日(月) 綱領も基本政策もなし

年末年始に相次ぐ”駆け込み新党”

「最近は政党をつくる目的が、政党助成金を受け取るためというのだからな。情けない」自民党元祝儀議員議員は嘆く。深刻な政党の劣化、堕落を招いている政党助成金制度。1995年の制度導入後、政党の離合集散や党名変更によって60近くの政党が新たに誕生した。このうち政党助成金を受け取った政党は43党で、そのうち33党がすでに消滅している。政党堕落の象徴というべきものが、年末年始の新党結成である。今や永田町の”風物詩”である。

なぜ、年末年始なのか。政党助成金を受け取るには、国会議員が5人以上か、直近の国政選挙の得票が2%以上で国会議員がいることが要件である。毎年1月1日にその要件を満たし、1月16日までに政党設立届を総務省に出せば、その年は政党助成金を受け取ることができるからである。今年も、届け出た10政党のうち3棟は助成金目当ての”新党”である。

その一つが「生活の党と山本太郎と仲間たち」。昨年の衆院選の結果、「生活の党」の所属国会議員が4人となったため、年末に無所属の山本太郎参院議員に入党してもらい、政党要件を回復したのである。1月8日には、みんなの党(解散)に所属していた松田公太参院議員らが「日本を元気にする会」の設立を届け出した。政党助成法では届け出にあたって綱領や基本政策が必要だが、同会が基本政策を発表したのは同月の1月20日だった。

次世代の党の園田衆院議員は、国会議員不在で休眠状態だった太陽の党に”移籍”し、今年から政党助成金を受け取ろうとしている。報道によると、園田氏は自民党県連などに、太陽の党に合流後はすぐに無所属となり、「自民党に復党したい」と伝えたという。年末年始に設立や名称変更の届け出があった政党は24にのぼる。その中には政党助成金を受け取っておいて短期間で”消滅”する政党もある。


『週刊朝日』2.1


2015年01月25日(日) 美姿勢の基本

元宝塚星組の天霧真世(34)のレッスンスタート

第一回はエクササイズの基本となる「姿勢」。ポイントを押さえ、見られる意識を持って姿勢を正すと、脂肪燃焼効果も期待できます。

―タカラジェンヌと言えば、姿勢の良さが思い浮かびますが。

天霧 私の教室でも猫背、反り腰、悪い姿勢から来る肩こりや腰痛に悩まされてくる方は多いです。立ったり歩いたりは毎日しますよね。いつもの姿勢を正すことでたくさんの奇跡が起こるのです。骨の矯正やゆがみ改善。意外と筋肉を使うので脂肪燃焼効果もあります。日常の基本的な動作に”美姿勢”を加えるだけで、ダイエット効果も得られるんですよ。

―さっそく姿勢レッスンをお願いします。

天霧 まずは正しい姿勢を身につけましょう。横から見て、耳、肩、腰、膝、くるぶしの5点が一直線に並んでいることがポイントです。最初は壁を利用するとわかりやすいですよ。

�(匹貿愧罎鬚戮辰燭蠅弔韻謄�カトを合わせて立ち、5点が正しく並んでいるかをチェックします。

�△�なかをへこませて腹筋に力を入れ、引き上げます。これだけで腹筋が鍛えられて熱くなってきます。

�6擦鯆イ襪茲Δ法�広く横に広げます。両肩は水平に引っ張られるイメージで、力を抜きましょう。

�た搬里涼羶桓瓦魄媼韻掘�頭の上から吊り上げられているようなイメージで背筋を伸ばします。あごは軽く引いてください。

―背筋がピーンと伸びました。立っているだけで汗ばんできますね。

天霧 綺麗な姿勢です。教室でも毎日最初に行なうんです。全ての基礎ですね。おへその下の辺りに力を入れるので体幹が鍛えられ基礎代謝も上がってきます。では、500ミリリットル入りペットボトルを使って体の中に一本の軸を意識してみましょう。�い了兩�で頭上にペットボトルを乗せます。そこから一歩踏み出して、できればゆっくり歩いてみましょう。

―歩くとすぐ落ちてしまいます。

天霧 立ち姿勢では結構早くできるんです。歩くまでは難しいのですがコツというか綺麗な姿勢位置を覚えれば安定してできるようになります。何もない状態で姿勢を正そうとしても基準がわからないのですごく難しい。壁やペットボトルを使って挑戦してください。

―美姿勢は宝塚で学んだのですか?

天霧 習ったわけではないんですが、鍛えられました。宝塚の街にファンの方が来られるので常に視線があるんです。「見られている。きちんとしなきゃ」と意識していました。ファンの方の視線に育てていただきましたね。

―見られる意識も大事ですか?

天霧 常にカメラがあるように…とまではいかないですが、緊張感も大切。背中が曲がったり下を向いたりしているより美姿勢のほうか見栄えも印象もいいですよね。女性はより美しく明るく見えますし。男性も綺麗に堂々と歩いたほうがカッコいい。見た目年齢もグンと下がり、若返りにもなりますよ。


『九州スポーツ』1.24


2015年01月23日(金) イスラム国の教えと違う

中東、イスラムの大半の人達は、イスラム国に対し「イスラムの教えとは違う」「一緒にされたらかなわない」と思っています。日本のイスラム教徒も日本人人質の解放を求めた声明を出し、お祈りもしてくださっています。米国では空爆に続き、シリアに地上軍も送り込む議論があります。もしそうなれば、逆にイスラム国側の士気を高めることになりかねません。

イスラム国の勢いはピークを過ぎたと思います。ここまで拡大したのは、諸外国から人、モノ、カネの流入が続いたからです。シリア内戦では、アサド政権を倒したい欧州からどんどん人が流れ込みました。最近もテロ事件の容疑者の妻が、トルコからシリアに逃亡しました。国際社会がイスラム国対策として、まずやるべきことは、国境をしっかり管理し、流入を止めることです。


『週刊朝日』2.1 高橋和夫 放送大学教授 



2015年01月19日(月) 認知症の予防と改善にココナツ

ヤシ科の果実「ココナツ」は若返りを目指すアンチェイジングでも注目されている。最近、米国ではココナツがアルツハイマー病による認知症の改善や予防にも効果があるという報告があった。アルツハイマー病は記憶は思考能力がゆっくりと障害を受け、日常生活上の行為が難しくなる病気である。

脳の神経が変性して脳の一部が委縮していくが、原因はわかっていない。脳の神経細胞はグルコース(ブドウ糖)をエネルギー源としているが、アルツハイマー病になると、グルコースを使うことができない。「ガス欠状態」になるとされている。このグルコースの代替となる栄養素がココナツにある。主成分となる中鎖脂肪酸からできる物質、ケトン体である。

ガス欠状態の脳細胞にケトン体が摂取されることで、アルツハイマー病の改善がみられたそうだ。会話の向上など、具体的なことも報告されている。



日比野佐和子(ひびのさわこ)
エイジングケア専門家として海外からの講演依頼も多く、注目されている医師。Rサイエンスクリニック広尾(東京都港区)院長。大阪大学医学部大学院医学系研究科臨床遺伝子・治療学講座特任准教授。大阪大学医学部大学院医学系研究科卒業・博士課程修了。眼科、皮膚科、内科医でもあり、米国とヨーロッパの抗加齢医学専門医の資格を持つ。


2015年01月17日(土) 安倍圧勝でこうなる

4月以降は、株価急落と値上げの嵐

自民党圧勝の日本経済は、家計にどのような影響を及ぼすのか。専門家たちが警笛を鳴らす。

「衆院選で自民党が圧勝したことで、これまでの安倍政権の経済政策は、基本的に継続されます。しかし、勝ち過ぎたことで、安倍首相の関心が経済から離れて、本来やりたかった集団的自衛権の行使のための憲法の解釈変更や、その先にある憲法改正などの政策へ移るのではないかという懸念があるのです」こう話すのは、第一生命経済研究所の熊野さん。今回の衆院選は自民党の圧勝で幕を閉じた。実は、「安倍自民党の圧勝が私たちの家計にとってマイナスになる」と、複数の経済の専門家たちが本紙に証言している。2015年には、負担が増大し家計への逆風が吹き荒れるというのだ。自民党の圧勝により家計の影響を予想した。

経済アナリストの森本卓郎氏は、‘15年の株価をこう予測する。「自民党の圧勝で、来年にかけて株が加上がるという人もいますが、私はそう思いません。アベノミクスにより、現在の平均株価は17000円台にまで上昇しました。しかし、4月には一気に下がり、15000円台まで下がるでしょう。前出の熊野さんもこう続ける。「株価は、来年の1月には2008年のリーマン・ショック後のピーク時と同じ、18000円くらいには上がるでしょう。しかし、すぐまた下落基調に入ることが予想されます。春以降は15000円くらいまでの水準で落ち着いてしまうことが考えられます。一方、円相場は安倍政権の円安誘導で、6月には1ドル=130円台に突入するでしょう。

秋には牛丼が500円に値上げ?

すでに1ドル=120円台に突入した円安の影響は、様々な形で商品の値上げに表れ負担増は始まっている。「2014年の秋から冬にかけて、吉野家の牛丼並丼が300円から380円へ、日清食品のカップヌードルが170円から180円へなど、値上げが相次いで発表されました。年が明けてからも、パスタソースやアイスクリーム、乳製品の値上げが決まっています。食品以外でも円安を理由に、2014年11月には食品ラップが10円から20円値上げされ、2015年1月出荷分のトイレットペーパーなどが約10%値上げされることも発表されました」(経済ジャーナリスト)

前出の熊野さんは、6月に1ドル=130円を突破すると予想しているが、円安進行による値上げは必至だ。「その影響が出始めるのは10月頃で、食品や日用品など輸入に頼る物品は、現在よりさらに10%近く値上げされることも予想されます。2015年の10月には各企業がもう一段の値上げを発表すると考えられます。牛丼の並盛が500円、即席カップめんが200円まで値上がることになるでしょうね」

森本さんも秋の再値上げについてこう指摘する。「全体では年間2%の物価上昇になると思いますが、牛丼や加工食品など原材料を輸入に頼るものは、軒並み値上げされるでしょう。2014年に円安が進んだために値上げされたものも、当然、再値上げが予想されます」5月には原発が再稼働される予定。発電のためのコストが下がり、電気料金も下がると、再稼働を促進する人達は主張しているが、「原発の耐震補強工事など安全対策費用は電力会社10社合計で総額2兆円になります。これらの費用は当然電気料金に反映されます。それ以外でも1基あたり500億円とされる老朽化した原発の廃炉のための費用が将来的に電気料金に上乗せされます」(森永さん)

結局は、電気料金は据え置かれたままになるという。たとえ物価が値上がりしても、私たちの賃金が物価と比例して上昇してくれれば問題ないのだが。森永さんは、2015年4月の春闘での給料のアップ率をこう見ている。「賃金の上昇は、とても2%の物価高に追いつけません。先ごろ、労働組合『連合』が来春の春闘では2%のベースアップを目指すと発表しました。今年の実績は1%の要求に対し、0.5%ほどの上昇でしたから、来年はよくて1%のベアを勝ち取れればいいほうではないでしょうか」

前出の熊野さんも見通しも明るくない。「物価は2%上昇していますが、自動車などの大手輸出関連企業を除いては、賃金はそこまで伸びないと思います。全体での伸び率は1%程度で、実質賃金は差し引き1%ほどのマイナス傾向が予想されます。夏のボーナスに期待したいところですが、アップするのはトヨタなどの円安で業績が伸びる大手輸出関連企業の実でしょう」7月のボーナスも、期待できるのは限られた人だけ。円安に支えられ、業績の良い輸出関連企業は賃金も上がっていくというが……。

「すべての人に円安の恩恵があるわけではありません。賃金の伸びは正規雇用でも1%ほどの伸びにとどまります。非正規雇用者となると、それすら厳しい情勢です。年収500万円の家庭で5万円収入がアップしても、10万円支出が増えると実質の年収は495万円とマイナスになってしまいます」(前出・経済ジャーナリスト)さらに年金で暮らしている人達にも、4月以降は厳しい現実が待ち構えている。「4月からの年金の実質受給額が0.5%引き下げられることが決まっています。本来は物価上昇にあわせ、支給額を1000円アップさせなければならないところを、500円アップで我慢してもらうということです。この実質的な年金引き下げの流れは、国の年金への支出を抑えるためにも、今後何年もずっと続くでしょうね」(森永さん)

経済評論家の荒川雄一さんは、安倍政権での”国の家計”の破綻を危惧する。「安倍政権は2017年まで、消費税を10%に上げることを延期しました。それまで、国の財政破たんのリスクに向き合わず、改善に積極的に取り組まないことも考えられます。2017年には、年金額の大幅カットなど、国の社会保障政策が根底から覆される事態に陥るかもしれません。国債の暴落などギリシャで起こったような事態が将来的に起きる可能性もあります。無責任に国が借金を重ねるツケは必ず回ってきます」自民圧勝で、家計への負担が始まる……。


『女性自身』12.30


2015年01月16日(金) 政党助成金は、民主主義を壊す

政党助成金は、政党の堕落を招いた

日本共産党国会議員団は26日、「政党助成法廃止法案の提出にあたって」と題する文書を発表した。その趣旨は、政党助成制度によって国民は、自ら支持しない政党にも強制的に寄付させられることになる。日本共産党は、「思想・信条の自由」や「政党支持の自由」を侵す憲法違反の制度であると指摘し、その創設に反対するとともに、一貫して政党助成金の受け取りを拒否してきた。

重大なことは、政党助成制度が極めて深刻な形で政党の堕落を招いていることである。「税金に過度に依存しない」としていたのに、政党助成金を受け取っている多くの政党が、運営資金の大半を税金に依存しているのである。また、理念も政策も抜きに、政党助成金目当てに新党の設立と解散が繰り返されてきた。政党が国民・有権者から浄財を集める努力をしないで、税金頼みになっていることから、カネへの感覚が麻痺し腐敗政治をつくりだす一つの根源になっていることも重大である。

政党助成制度は、企業・団体献金を禁止するという口実で導入された。しかし、実際には企業・団体献金が温存され、政党助成金との”二重取り”が続けられ、カネの力で政治が歪められている。政党助成制度は、「虚構の多数」をつくりだす小選挙区制とあいまって、政党の劣化や堕落を生みだしている。このような民主主義を壊す極めて有害な制度を続けていいのかが厳しく問われている。


短期間で消滅、分裂した政党


新進党   約3年 6党に分裂して解党  283億円





















『赤旗』2.1 志位和夫委員長


2015年01月14日(水) がん哲学 ��

ガンの発祥部位と生活スタイル

日本で1年間に死亡する人は約90万人。そのうち、ガンによる死亡者は約30万人である。ということは、3人に1人はガンで死亡するということになる。ガンになる人は2人に1人といわれてている。ガンになっても半分の人は治る時代である。もし、残り半分の治らない人が2,3年早く診断されていれば約70%の人は治るといわれている。将来は「ガンでは死なない」時代が来るであろう。男性で一番多いのが肺ガン、次に胃ガン。第3位が肝臓ガンである。女性は肺がんが1位であるが、年々にガンは少なくなってきており、肺ガン、乳ガン、大腸ガンが増えている。男性は最近では天皇のガンで報道された前立腺ガンが増えている。生活スタイル、とくに食生活の変化によってガンの起こり方が変わってくる。

日本に住む日本人と、ハワイに住む日本人、また、アメリカに住んでいる日本人を比較すると、発生するガンのタイプに違いが生じていることがわかる。アメリカで生活すると乳ガンや大腸ガンが増加する。東京に住んでいる人は食生活が西洋型になっているため大腸ガン、乳ガンが増えている。これらのことからも、ガンの発生はその人の生活スタイルに依存することがわかる。逆に、生活スタイルを変えることで、ある程度はコントロールできる病気であることがわかる。つまり、実際論的には、ガンは避けられない病気ではないことがわかる。

ガンになるには必ず原因がある。しかし、発見された時には、すでにスタートの時点から長い時間が経ってしまっているので、「これがあなたのガンの原因ですよ」と説明することは難しい。「禍の起こるは起こる時に起こるにあらず、由って来るところ遠し」である。日本の肝臓ガンの場合は、引き金(トリガー)は、ほとんどが肝炎ウィルスによる。B型肝炎、C型肝炎のウィルスである。日本には、約300万人のウィルスのキャリア(保持者)がいるといわれている。その中のある人は、肝臓ガンになる。ではどうしてガンになるのか。その真の原因論的なメカニズムは、まだきちっと解明されていない。

睡眠中の遺伝子、活動中の遺伝子

肝炎ウィルスに感染したからといって、誰もが肝臓ガンになるわけではない。その人の肝細胞の内なる「ガン化遺伝子」に変異が起こり、長い時間をかけてあるものは臨床ガンになるのである。ウィルス感染は、あくまで引き金にしか過ぎない。ウィルスや発ガン物質、放射線、それらはみな引き金の役割であって、それ自身がガンを起こすわけではない。では、どうしてガンが発生するのか。その解明が世界中で、分子、遺伝子のレベルで日夜行なわれている。

肝炎ウィルスに感染していても、慢性肝炎が起こらなければ実際のところ、ガンには至らない。「慢性肝炎なくして肝がんの発生なし」である。つまり、ウィルスを持っていても、ヘルシー・キャリア(健康な保持者)で一生を終えられる。なぜ慢性肝炎になると、ある人はガンにまで進むのであろうか。慢性肝炎が起こることによって、発現してくる(活動し出す)遺伝子がある。この中のあるものは悪さをし、時にはガン化の進行モーメント(動因)となる。

コップの中に沈殿物(ガン化遺伝子)が静かに沈んでいるような状態では問題ないが、棒でかき乱された状態になると不安定となり、様々なことが起こってくる。これが慢性肝炎状態に例えられる。もう一度静止状態に戻すことを私は高ガン化状態から低ガン化状態に戻すことであると提唱している。ウィルスがいても慢性肝炎を押さえ、静止状態に戻せばいいわけで、その手段を私たちは追及している。所詮、私たちの体は内在性のウィルスも含め「ウィルスまみれ」であろう。

人間には約3万の遺伝子がある。正常な幹細胞で発現(活動)している遺伝子は約1万ぐらいといわれている。ガンになり得る遺伝子(ガン化遺伝子)は誰もが持っている。肝臓を構成している細胞、腎臓を構成している細胞など、部位によって発現している遺伝子がそれぞれ違う。眠っている遺伝子もあれば、発現しているものもあり、活動状態が違う。どの細胞も同じ遺伝子を持っているが、もしも細胞が全部同じように遺伝子を発現(この場合、タンパクを作る)し始めたら、違いがなくなって大変なことになる。「違いがあることが正常」なのである。人の体は、「個性と多様性の統一体」である。


『ガン哲学』樋野 興夫


2015年01月11日(日) がん哲学 ��

ゲノム時代の到来

今や、ゲノム時代であることは毎日のマスコミ報道からも周知である。2000年の6月、アメリカのホワイトハウスでヒトノゲム解読の記者会見が行なわれた。21世紀は遺伝子医療の時代到来といわれている。ヒトノゲムプロジェクト(全遺伝情報解読)の順調な進展により、生命科学(ライフサイエンス)と情報技術(IT)の融合が現実のものとなり、医学も大いに沸き立っている。まさに、「科学を持って産業を興す」時代である。

ヒトノゲムが解読されたといっても、遺伝子のすべてが解読されたわけではない。一個のアミノ酸を構成する四つの塩基(a t g c)の配列が決定されたということである。4つの塩基を持っているということは、生きとし生けるもの皆同じであり、また、約3万あるといわれる遺伝子の数も、ネズミも人も同じである。では、なぜ魚であり、かたやネズミであるのか。何がヒトとチンパンジーとを異ならせているのだろうかという疑問が当然出てくる。「知的遺伝子」なる者が存在し、ヒトとチンパンジーの違いを作っているのだろうか。現に「知的遺伝子」の探索というプロジェクトも世界で進められている。

ヒトとチンパンジーの遺伝子は約98.8%は同じといわれている。残り1.2%の違いがなんであるかがわかれば、ヒトとチンパンジーの違いの解明になるのであろうか。遺伝子を単純に比較することだけで、本当に違いがわかるのかは疑問である。人の体は1個の受精卵から出発し、その後、細胞分裂を繰り返し、成人は約60兆個の細胞からなっているといわれている。細胞一つひとつには、DNAがある。一つの細胞は約20ミクロンという大きさだが、細胞の核の中には染色体があり、染色体上には遺伝子がある。

一つの細胞を地球の大きさと考えよう。すると、染色体は国の大きさ。遺伝子が町で、塩基1個は一人の人間の大きさに例えられる。一つの細胞のDNAを採ってくると「ひも状」になり、その長さは約2メートルになる。DNAをひも状にし60兆個全部をつなぐと、単純計算では約1200億キロメートルになる。太陽系の直径は100億キロメートルなので、「人は宇宙を内包している」ともいえよう。



『がん哲学』樋野興男


2015年01月09日(金) 政党助成金はなくせ ��

総選挙でも大きな争点の一つとなった政党助成金制度。日本共産党は通常国会前日の1月26日、総選挙の躍進で得た議案提案権を行使し、政党助成法廃止法案を衆院に提出した。政党助成法制度は毎年、国民一人当たり250円、計320億円の税金を、日本共産党以外の各党が山分けする仕組みである。1995年の制度開始から20年間で総額約6311億円である。自分が支持していない政党への献金を強制されることになり、憲法に保障された思想・信条の自由を侵害するもである。

自民党閣僚経験者は「政党助成金目当てに、理念や政策抜きに政党が離合集散する。嘆かわしい限りだ」と語る。同制度は、深刻な形で政党の劣化や堕落を生みだしている。政党の運営資金の大半を税金に依存している実態も…。共産党の廃止法案は「政党の政治資金は主として国民の浄財によって賄われるべきもの」とし、2016年1月1にからの制度廃止を求めている。

法案提出後の記者会見で、志位委員長は強調した。「いわゆる『政治改革』の名で、小選挙区制と政党助成金制度が導入されて20年。この二つの制度がもたらした様々な害悪を直視し、それを根本から正すことを呼びかけたい」



『週刊朝日』2.1


2015年01月08日(木) がん哲学 ��

顕微鏡の下で繰り広げられるドラマは、一見、人間社会の出来事などとは全く関係のない世界のように思われる。しかし私は、細胞の世界で起こっている現象は、注意深く観察すれば人間社会の出来事と相似していることを日々教えられ、深い感動を覚えるものである。これが本書出版の動機である。ガン細胞の世界の中には、今を生き抜く英知の宝庫があり、ミクロの世界の中に、マクロの人間社会のあり方を語る心理があると思えてならない。

本書にて、具体的にその一面でも触れられればと願う。病気の原因を研究する病理学者は、その専門性を極め尽くしていく過程において、「細胞の病理」から「人間社会の病理」に思いをはせる。そのとき、病理学者は「哲学者」に変身する。発がん研究に携わる病理学者が、「ガン哲学」を提唱する所以である。自分の専門分野以外のことを話す時は、通常勇気がいる。自分の専門分野だけを語っていれば安全であり、どこからも、誰からも叩かれることはないであろう。しかし、ひとたび専門分野以外のことを語り始めると、必ず叩く人が現れてくる。

「虫が虫の生態現象を、その住処である泥の立場だけから論じる場合、それは学問的と呼ばれるのです。しかし、向上心のある虫が、空に浮かぶ雲の上の立場から虫の生態を考察したとたん、学問的という形容詞はつかないのです」(新渡戸稲造)。これは、今も昔も同じである。「向上心のある虫」のように、勇気を持って語る能力のある人物は、いつの時代も少ない。まさに慢性的「コワイコワイ病」である。

「マクロの議論をしながらミクロのところの詰めが甘いのも困るし、ミクロだけというのも大きな視野、展望がなくては困る。両者を兼ね備える職業的立場にあるのが病理学者である。ガンを「手で触れ、ガン細胞を顕微鏡で「にらみ」、頭でガン細胞のDNAの構造を思いつつ、人間社会の病理をも展望する。これがまさに、マクロを見て、ミクロもみる、発ガン研究に携わる病理学者〈ガン哲学者〉の姿である。



『がん哲学』樋野興夫(ひのおきお)


2015年01月05日(月) 政党助成金はなくせ ��

カネ欲しさの政党は情けない

「僕はこれまでもずいぶん言いました。何のために政党助成金をもらっているのか、と。主義主張が違っているのに、政党助成金をもらうために「政党」をつくる。ああいうのを見ていると情けないよね。日本共産党は、政党助成金を100円も受け取っていない。これは続けてほしい。絶対に何かの“ひもつき”じゃない、という姿勢を全うしいて欲しい。この点は本当に立派だと思うんですよ。そもそも国会議員が下手なカネ集めをしなくてもすみために、国民一人当たり250円を政党助成金として出す、という話でした。しかし結局、助成金はもらう、企業団体からも資金集めパーティーは続ける。使ってはいけないことに政治資金を使う…。そんなことがボロボロ出てくる。そんな政党助成金はやめればいいんですよ。

〈著書『敗者の報道』で、メディアが及び腰になるような政治や社会の課題に、あえ絵踏み込んだ〉

国はウソばかり

僕には兄貴がいたんです。戦争中で僕が生まれる一ヶ月前、3歳で亡くなりました。その通夜の席で父に、召集令状が来た。弔問に来た人はみな万歳ですよ。僕をおなかに抱えていたお袋は、「国を呪った」そうです。生前、おふくろからは、「日本は戦争をしてどれだけの人間を死なせてきたか、よく考えなさい」と何100回も聞かされました。

そのおふくろの言葉を、毎年沖縄に行くと感じます。昨年も、ひめゆりの語り部のおばちゃんが説明してくれました。沖縄ではお年寄りから子供まで、県民の4人に1人が命を落とした。そこへもって、米軍基地の74%が集中する基地問題がいまだに解決しない、と。だから総選挙では沖縄の人は最善の決断を下したな、と思いました。1区から4区、全部自民党が負けたでしょう。

沖縄で税金などのカネがばらまかれる構図は原発と同じ。福島の事故が起きてから、僕らは本腰を入れて報じてきました。原発事故直後、放射能が漏れても、国は国民に何も伝えない。統制、統制で発表はウソばっかり。国がなんの指示もしないから、住民は逆の方向に逃げた。そんな現実を誰かが言わないといけないと思いました。〈みのさんの次男が2,013年の9月に窃盗未遂の疑いで逮捕されます。番組の出演自粛を経て、10月26日に降板を正式表明。週刊誌を中心にバッシングの嵐が吹き荒れます〉

マスコミは親の責任はどうだとか、僕の財産はどうだとか、徹底的に叩きましたよ。言いたいこともいろいろありましたが、テレビ局やスポンサーに迷惑をかけられない。僕は僕なりに一つの使命が終わったんだと、自分で降板会見を開くことにしました。ただね、原発が気になった。「原発を止めてもネオンはこうこうとついているだろう」と番組で言いたかった。再稼働を言い出したとたんに太陽光発電などの自然エネルギーの買い取りもストップだと。僕だったら「何を考えているんだ!」とやっていましたね。

〈秘密保護法に集団的自衛権、憲法9条の改悪…。報道の現場を退いてから国の政治は大きく動きました〉

僕は「しゃべり」が天職だと思っています。キャスターというのは、時の権力に真っ向からぶつかっていく姿勢と気持ちがなければダメ。選挙前に政権党が放送局に”偏った放送を頼むよう”通達を出したでしょう。これは圧力です。委縮しますよ。僕は「言論の自由があるんだ」と反論したい。国民の知る権利は一体どこにいっちゃうのか。小林多喜二の『蟹工船』という小説がありますが、僕はその時代を思い出します。昨年12月、施工された特定秘密保護法に抵触したら、ものすごい重罰ですよ。こんな重大な法律は、みんながその中身を充分に知って、かんかんがくがくの議論をやって、多数決で決めるのが民主主義でしょ。

どうしても言いたいのは、日本を二度と戦争をしない国にしなきゃいかんということです。国と国との紛争に武力を用いない。軍隊は永久に放棄する。立派でしょう、日本の憲法は。憲法は押し付けられた?冗談じゃない。自慢しろよ。絶対に戦争だけは避けちゃいけない。日本の憲法は世界で唯一、それができると思いますよ。

共産党に親近感

僕が少年時代を過ごした東京の世田谷区祖師谷には、共産党の岩間正男・元参議院議員が住んでいてね、「「困った時の岩間さん」と呼ばれ、頑張ってくれた人でした、だから共産党には親近感があるんです。総選挙での躍進も。すごかったですよ。「どこの党に?」と聞いたら共産党に入れている人が多かった。正直な国民の気持ちです。


『赤旗』2.1 みのもんた


2015年01月04日(日) 高倉健 ��

あ1976年の東映退社後は、女性ファンも獲得したが、「やはり大きかったのは、山田洋次監督の『幸福の黄色いハンカチ』(‘77)です」と川本氏は続ける。「松竹伝統のホームドラマ的な作品に出演することで、そのイメージは単なるアウトローではなくなりました。その後、降旗監督の『駅』(‘81年)『鉄道員』(‘99年)に出演して、より多くの人に愛されることになりました」

他にも‘76年『君よ憤怒の河を渉れ』、‘77年『八甲田山』‘78年『野生の証明』……。いずれも東映退社後、他の映画会社で製作された作品だ。任侠映画のファン層を超えて誰もが愛することとなった健さんの作品群は、困難の中であがき、新しい路線を模索する中で出会った企画の数々だったといえるだろう。

短かった幸福を思って

プライベートの情報は極力明かさずにきた健さんが、たった一つ、プライベートでニュースの話題になったことがあった。それが1958年の歌手・江利チエミとの結婚、そして‘71年の離婚だ。江利チエミは、美空ひばり、雪村いずみと「三人娘」と呼ばれた戦後期を代表する歌手。明るくコミカルなキャラクターで知られ、寡黙な健さんのイメージとは正反対のようにも思えるが、前出の中島監督は、「そんなに以外ではなかったね。当時の健ちゃんはまだ若くて、もう少し気さくな面も見せていた。当初はうまくいくかもしれないと持っていたんですが」と話す。「

実際には夫婦仲は悪くなかったが、江利の成功を妬んだ異父姉が二人の間に入り込み、悪口で互いの不信感を煽った挙げ句、2億円もの資産を使い込んで失踪するなどしたため、江利の側から「これ以上迷惑をかけられない」と離婚の申し出がなされたという。二人の結婚での幸福な時間は短かった。‘62年には子供を授かるものの、重度の妊娠中毒症と江利の過労も重なり、やむなく中絶。江利は都内の霊園に供養塔を建立し、離婚後も健さんはここに足を運んで供養を続けていたという。

また、江利が‘82年に脳溢血で急死した後は、命日に世田谷区の法徳寺にある墓を必ず訪れていた。さらに今回の取材で、健さんが江利との日々を大切に思っていたことを示す、新たな証言も出てきた。「離婚の前年の‘70年に、健さん夫婦が暮らした世田谷の自宅が火事で全焼しました。異父姉による放火説もあったが、最終的には原因不明で、漏電だろうと言われています。

自宅の跡地はその後、空き地になっていたのですが、庭にあった木の枯葉がいくつか、隣家に、舞い落ちていた。隣家の住人は気にも留めていなかったところ、ある日、健さんから〈枯葉でご迷惑をかけてしまい、申し訳ありません〉と詫び状が届いたそうです。つまり、健さんは枯葉が隣家に落ちているのを知っていた。二人が暮らした場所を、人知れず見に来ていたからでしょう」(芸能プロ社長)奇しくも、健さんが逝った11月10日は、昭和の名俳優・森重久彌(‘09年逝去)の命日でもある。昭和という時代を照らした大きな明りがまた一つ消え、私たちはまた一段、淋しくなった。


『週刊現代』12.6


2015年01月02日(金) 高倉健 ��

どんどん高倉健になった

中日ドラゴンズの監督を演じた米国映画『ミスター・ベースボール』(1992年)では日本側製作総指揮を務めたプロデューサー近藤真氏(85歳)は語る。「アメリカの制作陣は、日本側の主演俳優を決める前、健さんを含めた複数の候補者を考えていましたが、私は『高倉さんしかいない』と強く推しました。その後、アメリカの制作陣が健さんと直接会ったところ、『この人は本物だ』と誰もが納得し、出演依頼が決まったのです。

健さんも新しいことに挑戦する意欲が強く、野球監督という役柄や、脚本を気に入って、出演してくれることになりました。この映画の撮影前から、健さんは英語が話せたのですが、撮影に入るまでにさらに英会話を完璧なものにしていました。だから、英語の台詞も吹き替えやカンニングペーパーの類は一切なし。アメリカ人スタッフも健さんのプロ意識に敬服していました」終戦後のアメリカ分化の流行全盛時代に若き日を過ごした健さん。無類のコーヒー好きも、この時期の経験から来たのだろう。

本来はハイカラな洋風文化にあこがれて育った健さんだったが、「日本の男」を体現する使命を自らに課し、頑なまでにそれを守り続けたのだ。一方で、俳優という職に就いたのはまったくの偶然からだった。貿易商になることを夢見て明治大学商学部を卒業したものの、希望するような就職口がなかった。1955年に知り合った伝手で、芸能プロダクションのマネージャー募集の面接を受けたときにスカウトされ東映入社。翌‘56年には早くも『電工空手打ち』で映画主演デビューした。しかし後年、自伝の中で「撮影用のドーランを塗られた顔を鏡で見て、情けなさに泣いた」と胸中を告白している。

『ああ、「じ同期の桜』(1967年)などでメガホンをとった中島監督はこう語った。「健ちゃんのストイックさは有名ですが、『網走番外地』シリーズなどを撮り始めた1960年代半ば頃までは、まだそこまで役柄に対して頑なではなかった。その後、『日本侠客伝』シリーズなどが当たり、義理と人情の高倉健像が固まるにつれて、役へのこだわりも強くなりましたね。どんどん、本人が『高倉健』という人物を演じていたというのではなく、いつしか健ちゃん本人が『高倉健』と一致していったのでしょう。強く希望してなったのではない。俳優という職業。だが、持ち前の義理堅さと筋を通す姿勢で健さんは自ら『高倉健』という俳優像を突き詰めていった。

作家・評論家の川本三郎氏(70歳)は、健さんの作品の移り変わりをこう見てきたという。「1960年代の若者の間で、『網走番外地』や『日本狭客殿』が熱烈に支持された理由の一つは、暴力を肯定したことにあると思います。戦後民主主義の中で暴力は禁じられていましたが、あの頃はベトナム戦争などがあり、国家による正義への信頼が揺らいでいた。若者たちは最後は暴力しかないと思い詰め、これが健さんの映画の価値観と一致した。健さんが演じた男たちにとっても暴力は最終手段。我慢に我慢を重ね、ドスを抜くのは最後でした。それを全共闘世代の若者たちは。ゲバ棒に頼らざるを得なかった自分たちと重ね合わせたのでしょう」


『週刊現代』12.6


加藤  |MAIL