加藤のメモ的日記
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2014年09月28日(日) ガンにならない体をつくる

17年間の継続観察が実証したカロチンの効果

今世紀中に、ガンを予防する最強兵器・カロチンがブームになっているが、その火付け役になったのは、私たちが大規模に行なったコホート研究の結果である。「緑黄色野菜の健康に及ぼす効果」、これが調査に先駆けて私たちが掲げたメインテーマだが、そもそもこの緑黄色野菜というのは、ニンジン、ホウレンソウ、カボチャなどカロチンをとくに多く含んでいる野菜の総称である。

ご存知の方も多いと思うが、カロチンは人間の身体の入るとその3ン分の1くらいが小腸のあたりで2つの分子に分かれ、ビタミンAに変わるのだが、1987年の国民栄養調査成績を見ると、日本人は毎日取っているビタミンAの56%、つまり半分以上をこの緑黄色野菜からとているのだ。ビタミンAというのは、若々しい肌を保ったり、風邪から体を守ったり、さらに視力、呼吸器、消火器を健全に機能させるために欠かせぬ栄養素である。これも、もし欠乏したらガンにかかりやすい体になってしまう。

さて、ビタミンAに変わらなかった部分はカロチンの姿そのままで脂肪組織や肝臓、血液の中など、人間の体の中に貯えらえてビタミンAとは異なる思わず目を見張るとても重要な働きをすることになる。その代表的な働きの一つが「ガン予防」というわけだ。カロチンは人間の体の中に入ったあとで二つに分かれるる。一部はビタミンAに姿を変え、残りがカロチンの姿のままで体内に貯蔵されガンのリスクを低下させるという極めて重要な働きをするのである。

ガン化をここまで防ぐカロチン

今までの医学界の定説では、カロチンは人間の体内でビタミンAに変換されこのビタミンAに制ガン作用があるとされていた。しかし私たちの調査研究以来、世界の疫学者たちがカロチンの研究に正面から取り組み始め、その結果、ガン患者の血液中のカロチン量が明らかに低下していることが判明し、カロチンそのものがビタミンA効果とは別にガンに深く関係していることが多くの研究機関で証明されたのである。

しかも、ガンになったためにカロチン量が低下するのではなく、カロチン量が少ないからガンにかかるのだということがはっきりしている。そのことは、食生活を共にしてきたガン患者の家族の血液を調べた際に、同様にカロチン量が少ないことから判明したことである。

なぜ人間はガンになるのか?現在のところ、発ガンのメカニズムは二段階発ガン説が主流になっている。すなわち、イニシエーション段階とプロモーション段階を経てはじめてガン細胞ができるのである。前述したように、すべての人間の体内には生まれつきガン遺伝子が備わっている。こいつが目を覚まさなければ問題はないのだが、何らかの外部要因によって、まず第一のショックを与えられるとイニシエーション、前ガン段階に入る。ここでとどまったままならまだ発ガンしないが、第二のショックを与えられるともうダメ、プロモーション段階を経てガン細胞ができるというわけだ。

ところが、世界各地の疫学者たちの研究により、カロチンはイニシエーションとプロモーション段階を経てガン細胞ができるというわけだ。ところが、世界各地の疫学者たちの研究により、カロチンはイニシエーションとプロモーション、両方の段階に働きかけることが明らかにされた。それだけでなく、カロチンがすでにガン化に歩み出た細胞の増殖を抑えたり、あるいは死滅させたという報告さえもなされているのである。

カロチンが少ないからガンになる、その証拠

タバコや酒が血液中のカロチンの濃度を下げるのは、タバコや酒によってもたらされた毒素とと戦い、大量に消費されてしまうからである。ではガンにかかってしまった人の血液中のカロチン濃度はいったいどうなっているのか。この種の報告は、海外からたくさん寄せられいる。例えば、イギリス・オックスフォード大学の研究では113人の子宮頸ガンの女性の血液を調べた結果、軒並みカロチン濃度が低かったと報告されているし、同様の研究結果は肺ガン、乳ガン、白血病など多くのガンに関して発表されている。

興味深いのは1990年、フィンランドでM・ハカマ博士らによって実施された研究結果である。ここではまず ある大集団の血液をあらかじめ何年も前から保存しておき、その中からその後ガンになった人の血液を取り出して検査しているのである。カロチン以外に、ビタミンA、ビタミンA結合たんぱく、ビタミンE、セレニウムといった四つの化学物質についてその血液中の量をチェックしたとこと、ガンにならなかった人と比べてどれも低値であったが、カロチンがとくに値が低いという結果が出ている。同様の報告が各国でなされているが、いずれの場合もカロチンの摂り方の少ない人ほどガンになりやすいと結論づけられている。

多くの栄養素の中でガンリスクにとくに関連しているのは、カロチンであることがこれでわかる。数多くの同様の研究でも問題物質がカロチンであることを示している。最近、カリフォルニア大学のスミス博士らはニュージーランドの調査で、肺ガン、胃ガン、子宮頸ガンなどの患者の血液を調べてても、ベータカロチンがやはり少なかったと報告した。


『ガンにならない体をつくる』


2014年09月25日(木) 国税もビビるドラマ「半沢直樹」 ��

出世は妻のおかげです

夫の窮地を救うだけでなく、出世の後押しもしてくれる。国税もビビる存在感に「あんな嫁が欲しい」と話す若手若手銀行員も多いとか。ちなみに花はフラワーアレンジメントの才能があり、以前はプロとして働いていた。だが、今は夫のために夢を諦めた設定だ。大手都銀の課長は銀行マンの妻の実情をこう話す。

「多くの行員は数年ごとに支店を移動するので、妻が働くとしてもパートやアルバイトが多くなる。それで自然と働かない人が多くなったんですね。ただ、最近は給料もかってほど良くない。見えもあって子供の教育費などにはお金をかけるので、生活が苦しい例も少なくないんです。それでも妻があまりに仕事熱心だと、『あそこはカネに困っている』と噂が立ち、夫の出世にも影響する。花もそう考えたのでは」ただこうしたリアリティから『半沢直樹』ファンになる金融関係者は多い。

あるメガバンクの元取締役は『半沢直樹』を見ると思わず「こういうこと、あるある」とうなずくと話す。

「私の一年先輩に、経理部長として出向した中小企業が裏帳簿をつけて粉飾決算をしていると見抜いた人がいた。半沢の親友、近藤がタミヤ電機で遭遇したのと同じ状況です。彼はそれを銀行に報告して5000万円の融資をストップさせたのですが、元上司の課長が本店の役員に『子の粉飾を見抜いたのは自分だ』と言って手柄を横取りした。課長はその後、支店長、本店部長、取締役にまでなりました。一方の先輩は、嫌気がさして出向先を退職してしまったんです」

産業再生機構で破綻企業の再生を手がけてきた経営コンサルタントの中沢光明氏は、不正を見つけたときの半沢の行動に注目する。「計画破綻や不正経理の内部告発など、ドラマに登場するような事件をいろいろ見てきましたが、『半沢』で面白いと思ったのは不正の証拠固めのやり方です。

敵役の支店長の携帯に、計画倒産した会社の社長と並んで写った画像を半沢が送りつける場面がありましたが、実際ああいうことまでやるんです。不正の証拠が十分に揃わない時に、最終手段として相手を精神的に揺さぶるんですよ」放送もあと2回を残すのみとなった『半沢直樹』、気になるのは宿敵・大和田常務と半沢の対決の行方だ。ドラマでは街工場を経営していた半沢の父への融資を断り、自殺に追い込んだ大和田。実は原作では半沢の父は自殺しておらず、ドラマのオリジナル設定だ。

大和田はこれまでの放送では半沢が何者か思い出す様子を見せていないが、銀行関係者たちは「融資を断られ自殺した中小企業の社長や、一家離散した家族など、破綻した昔の融資先を忘れるはずがない。大和田は半沢家のことを覚えているのでは?」と口を揃える。原作とは違うかもしれない最終回では、アッと驚く大和田への「倍返し」はあるのだろうか。



『週刊現代』9.21


2014年09月24日(水) スマホ充電がシート一枚

名刺よりも一回りほど小さなマグネシウムのシートを差し込むと、電気が発生する小型電池を開発したと川崎市高津区の株式会社エネルギー創成循環が6月10日発表した。シート一枚でスマートフォン約1日分の順電が可能だという。小型電池は厚さ0.5センチ、縦7センチ、、横4センチで重さ約15グラム。米企業が開発した薄い炭素素材の電極の間に、厚さ0.5ミリ、重さ約2グラムのマグネシウムのシートを入れ、隙間を塩水で満たした構造。シートを交換すれば、繰り返し使える。

マグネシウム電池は同社取締役会長の矢部・孝・東京工業大学教授が提唱したもの。理論上は、現在の主流であるリチウムイオン電池の約7倍の電力を取り出すことができる。マグネシウムは海水に豊富に含まれ、新たなエネルギー資源として注目される。矢部教授は「電池としての性能は、シート1枚で。単3のアルカリ電池3本分相当である。使い終わったシートは無害な水酸化マグネシウムで、そのまま廃棄処分できる」と話す。

9月にも米国で生産を始め、海外で1個1ドル(約100円)程度で販売する。国内販売は未定。ゴルフカート用の中型電池も開発中で、交流モーターに接続し電車1両を動かすことを目指している。



『中國新聞』6.11


2014年09月23日(火) 国税もビビるドラマ「半沢直樹」 ��

舞台を東京に移し、120億円の特別損失を抱えたホテルの再建に奔走する半沢直樹。金融捜査員との対決と半沢を支える妻の活躍も見逃せない。その検査の実態と妻たちの世界を金融関係者が語る。

金融検査でガチンコ勝負

TBSのドラマ『半沢直樹』が瞬間最高視聴率30%台を維持して快進撃中だ。物語の舞台は前半の大阪支店から一転、東京本部に移った。そして、半沢直樹の勤める東京中央銀行に入った金融検査を、どう乗り切るかが焦点の一つになっている。歌舞伎役者・片岡愛之助演じるオカマの検査員・黒崎は大阪編では出向先の国税局職員として半沢と対決した。

大蔵省に入省し、金融行政の現場をつぶさに見てきた嘉悦大学教授の高橋洋一氏は、自らも金融検査員として大手銀行の検査に参加した経験を持つ「銀行マンから見れば、検査員は憎っくき存在です。検査官が検査に入ると銀行側はさまざまな書類を用意することになりますが、なかにはそれを『これじゃダメだ』とポンと投げて突っ返す検査官もいるようです」ドラマの中でも、検査官の黒崎が、いらだち紛れに書類を放り出す場面があった。まさに検査は銀行マンと検査官の仁義なき戦いの場なのである。

「ただ、対決するといっても金融検査官と銀行マンの力関係は、完全に金融検査官の方が上。検査官は銀行の言い訳などほとんど聞きません。銀行側も金融検査官への対応に下っ端など出さない。下っ端の行員が下手なことをして不手際があったら大変なことになる。実際、金融検査官に応対するのは、支店なら支店長が多い。かられは40〜50代ですが、一方の検査官には若手だと20代もいる。普段はふんぞり返っている支店長が年下の検査官に一生懸命、説明をするわけです。ところが『ダメですね』と一言で片づけられたりする。腹を立てるのもわかります。検査報告でダメだと言われれば、成績にも影響するんです」(高橋氏)

それでも銀行側は、検査官の心証を悪くしてはいけないと、ひたすら耐え忍ぶ。半沢たちが、検査官が来ると聞かされるたびに美苦々しい表情とため息は、銀行マン達の真理を生々しく写しとっている。「ドラマですからあまり指摘するのも無粋ですが、現実の検査とは相違もある。「ドラマですからあまり指摘するのも無粋ですが、現実の検査とは相違もある。例えば、検査初日に東京中央銀行では、大階段の上に頭取以下、幹部や担当者の半沢がずらりと並んで検査官を迎えましたが、あんなことはまずない。頭取が主任と話をすることはありますがほとんど会う機会はないですね」(高橋氏)

さらにドラマでは、検査官には見せられない内部告発の書類を半沢が「疎開資料」として自宅に隠匿。だが銀行内からのタレコミで疑いがかかり、自宅に検査官が踏み込むピンチを招く。高橋氏はこうした案件も実際あったと話す。「銀行では頭取の情実融資に関するタレコミは、ほとんど封書で送られてくる。もちろん匿名です。ガゼネタも多いので、我々も証拠があるかを重視します。いろいろ質問するので、告発者も電話では素性がばれると思ってかけこないのでしょう」

物語中、半沢が隠した書類は上戸彩演じる半沢の妻、花の機転で検査官には見つからなかった。「検査ですから」と当たり前のよう家の中を引っかき回しい片付けもせず無言で撤収しようとする検査官たちを、花は一括する。「あなたたち、何は言うことはないの?」検査官たちに「すみませんでした」と頭を下げさせた妻は、一言「銀行員の妻をナメんなよ!」。これにはさすがの検査官・黒崎も絶句し、「……いい奥様を持ちですね」と言うしかなかった。

男の世界の話と思われがちな銀行を舞台にした『半沢直樹』が、幅広い視聴率に支持された理由の一つは、花の活躍にあるようだ・ある大手手都市銀行で支店長を務める男性は語る。「『半沢』は行内でも大人気ですが、私の妻も毎週見ています。妻のひいきは花さんですね。私たちが住んでいた社宅でも、ドラマと同じように『夫の肩書が妻の格』という妻たちのヒエラルキーがあった。あるとき、社宅の中で迷っている女性を妻が道案内したら、それが当時の支店長夫人だったんですね。そこから家族ぐるみの付き合いが始まって、私も支店長に課愛がってもらい、今の地位につながりました。本当に、銀行員の妻をナメてはいけません(笑)


『週刊現代』9.23


2014年09月18日(木) 「反日の真実」 ��

日本と同じ第二次世界大戦の敗戦国であるドイツ人の意見も聞いてみよう。ドイツ高級紙『フランクフルター・アルゲマイネ』元東京特派員のバーバラ・オードリッチ氏が語る。「今の東アジアと同様、かってのヨーロッパも、隣国同士でいがみ合ってばかりいました。でも今はEUを創設し、過去でなく未来を見据えて行動しています。東アジア諸国も、もっとグローバルな視点に立ち、未来志向で歩んでいくべきです」オードリッチ氏は、そうした東アジアの牽引役は、中国ではなく日本が担うべきだという。

中国はこのところ爆弾テロが多発し、国内が混乱しています。韓国も、セウォル号の事故など、何が起こるかわからない緊張感あふれる社会です。それに比べて、私はかって17年間も日本に住んでいましたが、日本の素晴らしさはとても一言では言い表せません。自転車をなくしたら警察官が自宅まで届けてくれたし、羽田空港で携帯電を落とした時も戻ってきました。そんな社会は世界中で日本以外にあり得ません。

日本にも、東日本大震災のような自然災害が。時として起こります。しかし大災害の中でも列をつくって食料を求める人々に、世界中は驚嘆しました。これがもし中国や韓国で起こったなら、人々は感情を剥きだしてパニックに陥り、強盗や略奪騒ぎが頻発したでしょう。そのような理性的で合理的な日本人こそが、東アジアのリーダーになるべきです。それは、日本人とよく似たドイツ人が現在、EU28カ国を束ねるリーダーになっているのと同じことです

こまった人達

同じくドイツの『エナジー&マネジメント』誌記者で、東アジア通のカテリーナ・オッセン氏も、日中間の3ヵ国の国民性の違いについて語る。「日本人は謙虚で礼儀正しく、洗練されていて。ヨーロッパ文化への理解はピカイチです。それに対して中国人は、多額のお小遣いを手にしてわがままし放題の子供用です。例えばワインに対して、日本人はヨーロッパ文化の一つとして愛情を持って理解しようとするのに対し、中国人は単に投機の対象としか考えていません。さらに韓国人は、非常にプライドが高くて自己主張が強く、他人と対決することによって自己を正当化しようとする困った人達でs。中国人と韓国人の言動は予想がつかず、付き合うのに苦労します」

ロシア人の意見も聞こう。『セゴドゥニア通信社』日本支局長の、コッパ・ゼグギイ氏が続ける。「ロシア人も対日戦勝国ですが、安倍首相の靖国参拝を批判する人はいません。自国のために闘った兵士の御霊を指導者が敬うのは当然のことと考えるからです。中韓の指導者だって、自国で同じことをしているではないですか」

次にビジネスの視点から、日中間三ヵ国を見てみよう。アメリカのBB&T銀行のリスクアナリストであるジム・ピアーソン氏が語る。「私はこれまで30年にわたって東アジアを見てきましたが、投資面からみて日本が一番優れています。過去10年間で中国経済が飛躍的に伸びて、GDPで日本を超えましたが、中国は国が富んでも国民は貧しいままです。それに製品の安全性信頼性では、日中は比較になりません。韓国製品も同様です。中韓の優れた製品が登場したと思ったら、それらの製品の中の高度な部分の多くは日本製だったりということが良くあります」

日本で経営コンサルティング会社「アヴェンタ」を経営するドイツ人のクリスチャン・シュミット社長もしみじみと述べる。「私は東京生活が12年になりますが、中国や韓国出張から東京へ戻るたびに、故郷に帰ったような嬉しい気持ちになります。現在、多くのヨーロッパ人が経済大国化する中国に着目していますが、私は今後とも日本に根をおろして事業を続けていきたいと考えています。例えば、日本では初対面で名刺交換し、そのうち、ビジネス関係が続けば、口頭による紳士協定が100ページに及ぶ契約書よりも尊重されます。

一方、中国と韓国は相互不信社会のため、すべての事項を契約書に明記します。中国に至っては、たとえ契約書を交わしても、それが価値を持たないことさえあるため、こちらは常に不安がよぎります。また、日本人は100%納得してから契約します。そのため契約までに長時間を要しますが、いったん契約したら卓越したレベルと高品質が保障され、かつ良好で長期的な関係を築けます。これに対し中国と韓国では、スピーディに契約できるものの、その後はハイリスクかつ五里霧中です。結論として、私は文化レベルの高い東京で暮らしていることに幸せを感じています。このように、東アジアを熟知した世界の知識人たちは、みんな日本の味方なのである。



『週刊現代』8.9


2014年09月14日(日) stap騒動と論文問題

stap細胞騒動で明るみにでたのは、学術界における論文のデタラメさ。こと理系におけるその杜撰さは、多くの人にとって意外感があったため、マスコミで大々的に取り上げられた。ただここで注意しなければならないのは、マスコミが圧倒的な文系社会。しかも学術界と縁遠い人々で構成されているということだ。確かにマスコミにもほんの僅かだが理系はいるが、理系はマスコミの幹部にめったにならないし、学術界に転身できる人もまずいない。

そもそもマスコミでは、論文を「学術界で確立したもの」とみる傾向がある。しかし、論文といっても学術誌に掲載された段階では、エンドではなくあくまでスタートであり、掲載後、その論文が学術界に受け入れられることもあるし、逆に批判されることもある。批判されるだけならまだましな方で、あまり相手にされないことがほとんどである。受け入れられている場合は論文の被引用回数が多いし、批判されれば批判論文が出てきて、これも被引用回数が多くなる。相手にされないというのは学術誌に掲載されたものの、他の研究から引用されないものをいう。多くの論文がそうだ。

マスコミは、今回のstap騒動で報道の限界も露呈させた。論文掲載があくまでスタートであるにもかかわらず、素人感覚で白黒をつけにかかった。要するに、STAP細胞があるかどうかをはっきりさせたかった。普通であれば、学術誌に掲載された論文が間違っていたら、その後引用されないままで終わりである。もし書いた著者が有名人の場合、その批判論文を書けば、ビッグな人をやっつけたとして学者として得点を上げられる。こうしたプロセスを経て、長い時間をかけてデタラメ論文は淘汰されていく。

しかし、今回のstap騒動では、記者会見という場で真偽をつけるかのようなマスコミがあった。もっとも、「素人」マスコミに科学論争の決着をつけられる実力があるわけでなく、学者に記者会見をさせてその様子をワイドショーの題材にしただけだ。おそらく、stap細胞は証明されない仮説のまま論文が違っていた公算が高いが、翻って、文系の世界はどうなのか。実はこれが、理系よりデタラメなのである。

例えば、経済政策は国民にとって重要だが、それを政府に指南する経済学者。昨年秋に、そうそうたるエコノミストが消費税増税しても影響は軽微であると話していたが、実際はそうでない。最近出てくる経済指標はどれも、「想定内」とはいえないような悪い数字ばかりだ。おそらくマスコミは、経済学者、エコノミストが1年前に言っていたことも忘れているのだろう。今回の消費税増税は1997年と違ってアジア危機もないので、影響は限定的と言っていたのではないか。そうした主張をする経済学者、エコノミストをマスコミは使って、国民には有益でない情報をまき散らしていた。

stap細胞は間違いでも、国民生活にはたいした影響がない。しかし、「増税の影響は軽微」と語る専門家の進言で消費税増税が行なわれたとしたら、国民はたまったものではない。もっとも、それらの経済学者、エコノミストは財務省の「ポチ」である。ポチの書いた論文のデタラメさは、素人のマスコミでもわかりそうなものだ。おっと、そのマスコミも軽減税率というエサで財務省に籠絡されているのだから、その意向を無視して記事をかけないというわけか。


『週刊現代』8.30


2014年09月12日(金) 朝日の味方は韓国メディアだけ ��

朝鮮日報「知恵を絞って助ける方法が韓国政府にあるはず」

だが、執筆を続けるかどうかは朝日側と話し合って決める意向にようです。ただ、不信感はかなりのもの。なぜ掲載拒否から一転してゴーサインが出たのか、批判が起きたからなのか、などの疑問を含めて鋭く迫るみたいです」(池上氏に近い関係者)

一方で朝日新聞は、この日の朝刊で、同市を批判する内容の「週刊新潮」の広告について一部を伏字にした。すでに朝日は先週号の「週刊新潮」「週刊文春」の新聞広告を拒否して世間から批判を浴びた。伏字になったのは「売国」「誤報」との文面である。先週の掲載拒否に抗議した文春の広告でも、前主筆の「不正出張」が「●●出張」とされている。

朝日新聞社の広報部は「個々の広告の掲載経緯などについては、取引内容に関わりますので公表していません」。反省しているのかどうかもわからないブレぶりだ。今回の一連の対応について、ネット上では「誤報したのに、なんで「誤報」を黒塗りにするんだ?」など再び批判の声が渦巻いている。そんな朝日の味方は韓国眼ディだけだ。

8月9日付けの朝鮮日報は「旧日本軍慰安婦をめぐる朝日新聞の闘いは20年以上になる。加害者の国の新聞が常に被害者側で戦ってきたのだから、孤立し
疲れが見えてきた。知恵を絞って助ける方法が韓国政府にはあるはずだ」と報じている。韓国事情に詳しい文筆家の但馬オサム氏は「広告の出稿を見合わせる企業も現れています。もはや、国内で朝日は四面楚歌の状況です。韓国紙は今後、朝日を擁護する論調が続くと思いますが、彼らが朝日をかばえばかばうほど、日本国内の反朝日勢力の結束を促すことになりかねず、むしろ痛し痒しといったところでしょう」と語る。

慰安婦問題の最大の核である”強制連行”について朝日が「吉田晴治氏の証言」に基づく記事を撤回したことで崩れてしまった。これは韓国にしてみれば、ハシゴを外された用のものだ。「”強制連行”を裏付けるものは、「元慰安婦たちの怪しげな”証言”だけということになります。いずれ、慰安婦の証言の検証を求める声が広まってくるでしょう。そうなると韓国としてはたいへん困るわけです」(但馬氏)日本での朝日新聞をめぐる騒動は、韓国メディアを今後困惑させそうだ。


朝日は謝罪掲載できない!?

一転して「新聞ななめ読み」を載せるのとにした朝日新聞は、一面右側にある紙面紹介の最上部で「池上さんコラム 掲載します」と告知。普段と同じオピニオン面の下部に掲載された。朝日新聞が慰安婦問題を報じた過去の記事について検証したこと自体は評価しつつ、「今頃やった、という思いが拭いきれません」として、虚偽証言に基づく記事掲載から32年もたってからの検証や記事取り消しへの不満もつづった。

記事取り消しについても「裏付けができなければ取り消す。当然の判断です」。一方で「慰安婦狩り」などを告白した吉田氏の証言の怪しさにつては22年前から指摘があったことも指摘。慰安婦報道を続けることは大事なことだが、「今回の検証は、自社の報道の過ちを認め、読者に報告しているのに、謝罪の言葉がありません。せっかく勇気を奮って訂正したのでしょうに、お詫びがなければ、試みは台無しです」と記した。

コラム掲載拒否をめぐる一連の朝日側の姿勢に関しては「過ちを認め、謝罪する。このコラムで私が指摘したことを、今回に関しては朝日新聞社が実行されたと考え、掲載を認めることにしました」という池上氏のコメントが寄せられた。池上氏のコラムの内容はおおむね、これまで産経新聞や読売新聞が主張してきた趣旨と変わらない。それでも当初、拒否したことは、朝日にとって「謝罪」はどうしても受け入れられない、という姿勢の表れだったのか。



『九州スポーツ』9.5


2014年09月10日(水) 朝日の味方は韓国メディアだけ ��

国内では四面楚歌

池上彰氏(64)が朝日新聞に連載中のコラムで、慰安婦報道をめぐる朝日の検証原稿の連載を拒否された問題で、朝日は一転して4日朝刊で掲載した。潔さを見せたかと思いきや、朝日は批判記事を掲載した先週号の「週刊文春」「週刊新潮」の新聞広告掲載を拒否したのに続き、4日発売の「週刊新潮」については、広告の一部を伏字にして掲載した。天下のアサヒのブレブレぶりはいったいどうしたことか―。

池上氏は8月29日付の同紙に掲載されるはずだった月一回掲載のコラム「新聞斜め読み」で、朝日の慰安婦報道を検証した特集について「検証内容の不十分さ」などを指摘したところ、直前になって同社から「掲載できない」との通告があった。この時点で「連載を打ちきってほしい」と申し入れしたというのは、本誌昨報通りだ。

だが3日になって朝日から「判断に誤りがあった」と池上氏の元に電話があり、急きょ4日付紙面で掲載が決定した。「過ちを訂正するなら、謝罪もするべきではないか」と慰安婦報道での過去の記事取り消しに対する謝罪の必要性を指摘する内容のコラムが載った。コラムの下段には「その後の社内での検証や池上さんとのやり取りの結果、掲載することが適切だと判断しました。池上さんや読者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びします」という朝日側の一文も掲載された。

事態の急転について、事情に詳しい関係者は明かす。「朝日社員からもツィッターなどで批判の声が上がったことがニュースになったと思ったら、”明日の紙面で掲載することが決まりました”などの内容の社内メールが届いた。社内外から批判が起こり、社長を筆頭に幹部連中が焦って、池上さんに急に電話したんでしょう。社長のご乱心ぶりに現場記者はみんな呆れてますよ」コラムには今回の件に関する同氏のコメントも載っている。同氏は謝罪を受けて掲載は認めた。


『九州スポーツ』9.5


2014年09月09日(火) 殺人「エボラ出血熱」 ��

防ぎようがない

最初に発見されたのは1976年。すでに40年近くが経過しているが、治療薬やワクチンが開発されていないだけでなく、その生態や性質など、わかっていないことがあまりに多い。「現在のところ、オオコウモリがウィルスの宿主ではないかと言われていますが、結論は出ていません。コウモリからサルなどの霊長類、その後ヒトにうつると考えられていますが、感染ルートなど根本的なところはわかっていないのです」(国立感染症研究所部長西崎氏)

感染地帯は徐々に、だが確実に広がっている。今回の流行の発端は、ギニアのコウモリ猟の盛んな地域、、ゲケドゥ県に住む2歳の男の子だった。発症した4日後に死亡し、続いて母や姉が死亡。その葬儀に参列した住民、医療従事者へと感染したという。その後、隣国のリベリア、シェラレオネ、ナイジェリアにも拡大した。現地で活動していた米国人医師が感染してアメリカに搬送され、リベリアで宣教活動をしていた神父がスペインに帰国してから死亡。さらには、ベナン、シンガポールでも感染が疑われる患者が出ている。すでに被害は、欧米、アジア圏まで及んでいるのだ。、

日本でもウィルスが防ぐための水際対策が強化されているというが、厚労相の担当者に聞くと、「空港ではサーモグラフィによる発熱の検査の他、西アフリカから帰国した方に自己申告してもらうよう、積極的に呼びかけています」という程度。もはや、アフリカだけに目を向けた対策では防ぎようのない事態になっているにもかかわらず、だ。

すでに日本にも……

エボラの症状は前述したとおりだが、頭痛や発熱、倦怠感や筋肉痛から始まり、初期はインフルエンザとほぼ同じ。本人に自覚がなければ、知らぬうちにウィルスがまき散らされてしまう。ちなみに、今年1〜6月に日本を訪れた中国人観光客は約101万人。逆に中国へ行った日本人は約129万人。半年で230万人もの人々が、中国と日本を往来している。中国でエボラ・パンデミックが起これば、日本に飛来するのはもはや時間の問題となる。

「日本にエボラが入ってくる心配はない」。国内の多くの研究者は口を揃えるが、現地の状況を思えば、あまりにも緊張感が足りないのではないか。前出のグローバー医師は、危機感を募らせる。「すでに感染者が日本に入ってきているかもしれません。日本を含め、世界中でアウトブレイクが起こる可能性があるのです。

1970年代に未知のウィルスHIVがアフリカで発症して世界中に蔓延しましたが、同様のことが起きることも考えられる。エボラは数週間で死に至りますから、さらなる悲惨な状況が起こるかもしれないのです」脅威のウィルスは海をも簡単に越えてやって来る。対岸の火事だと油断してはいけない。


『週刊現代』8.30


2014年09月06日(土) 殺人「エボラ出血熱」 ��

体中から血が噴き出し、あっという間に死に至る

報じられない、日本人感染ルート  過去最大の感染拡大

路上に横たわった一人の男性。赤い斑点が全身を覆い、目、口、花、肛門……体中の孔(あな)という孔から血が流れ出し、地面に血だまりをつくっている。その周囲には十数匹のハエが飛び回っているが、近づこうとする人間はだれ一人いない。西アフリカに位置するリベリア。その首都、モンロビアスのスラム街、セントポールズ、ブルッジでは今、こうした光景が至る所で目撃されている。

「この地域では、エボラ出血熱の患者が複数出ているため、死者が出たらすぐに火葬しなければならない。ですが、エボラの患者が家族に出たとわかれば、隔離施設に送られたり、村人から村八分のような扱いを受けることもあるので、遺族は報告したがりません。結局、遺体を家から引きずり出し、道端に放置してしまっているのです」(現場を取材した英国人記者)

ウィルスぬ蝕まれた遺体が放置されれば、そこから感染が拡大してしまう。この事態に対応するため、リベリア政府は遺体回収チームを特設する事態となった。「リベリアでは、すべての病院が閉鎖されました。医師や看護婦への感染が続出しているからです。9人の医師が感染し、看護師にいたってはこの6週間で44人がエボラで死にました。今、420万人の人口に対し、たった50人の医師しかいない状況なのです。感染しても行くところがないので、呪術師のところへ行って治してもらおうとする人が後を絶ちません。治るはずはないので、そこから更に感染は拡大してしまう。もう、手の付けようがない状態に陥っています」アフリカ各地でエボラ出血熱の治療に当たった米国ジョージア州のフランク・グローバー医師は、現地の状況をこう語る。

西アフリカで猛威を振っているエボラ出血熱。そのウィルスの勢いをとどまることなく、急速に感染が拡大している。世界保健機構(WHO)の発表によれば、ギニア、シェラレオネ、ナイジェリア、リベリア4カ国における感染者数は1975人、死者は1069人に達する(2014 8月13日時点)。過去最大の感染拡大を受け、8月8日、WHOは緊急事態を宣言した。治療薬や予防のためのワクチンはいまだ開発されておらず、発症すれば即、死に至る。まさに最強のウィルスが、増殖を続けているのだ。

そのウィルスは、恐るべき獰猛さで、人間の体内のありとあらゆる臓器を蝕んでいくという。一度体内に侵入すると、爆発的な勢いで増殖を始め、血液に乗って全身を支配する。進行するにつれ、血液を凝固させる成分が結集し、血栓を作り出す。それが、肝臓、腎臓、肺などに回ると、毛細血管が詰まり、血流が遮断され、臓器の機能は停止する。

組織は壊死して融解していき、出血による点状の赤斑が皮膚に現れてくる。次第にそれは拡大していき、わずかな力が加わっただけで、全身の至るとことから出血するようになる。歯茎、腸管……凝固する能力を失った血液は、一度噴き出すと留まることなく流れ続けるという。その結果、多臓器不全、大量出血によるショックで、感染者は、感染者はまたたく間に死に至る―。

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『週刊現代』8.30


2014年09月02日(火) 世界石油戦争 ��

だが、イランに起こったモダデク首相のアングロ・イラニアン石油国有化は、CIAの偽装クーデター事件を招き、莫大な利権を得た人間たちがケネディー政権を動かし、独裁者パーレヴィ国王に秘密警察サヴァクを創設させ、恐怖の白色革命ンを促した。この虐殺時代に、宗教指導者ホメイニ師が蜂起を呼び掛けてイラン革命を成功させると、隣国イラクに謎の独裁者サダム・フセインが登場してイラン・イラク戦争をもたらした。そこに暗躍していたのは、イラン・コントラ武器密輸事件で武器を送り込んだブッシュだちであり、その密貿易を知っていたのは、ウサマ・ビンラディンの兄サレム・ビンラディンであった。

最後の第四章では、スエズ動乱と、日本に最も身近な湾岸6カ国をめぐる油田争いがある。スエズ運河を乗っ取ったイギリスに対して、エジプト自由将校団のナセルが国家独立を精巧させ、それを妨害するイスラエルがスエズ動乱の陰謀を計画し、エジプトは苦境に巻き込まれた。スタンダード石油のロックフェラー・ファミリーはその時代から、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーン、イエメンまでイギリスの影にあって次々と紛争の手伝いをしてきた。

巨大なブルガン石油が発見されたクウェートでは、アラブ国家に言葉巧みに西側への投資を誘導し、サッチャー政権時代のブリティッシュ・ペトロリアム民営化では、謎に包まれたクウェートの株買い占め事件が起こる。これら天文学的な資金は、アメリカとイギリスに還流していたのである。悲惨だったのは、砂漠のオアシス・ブライミの石油紛争に巻き込まれたアラブ首長国連邦とマスカッド・オマーンであり精油所を抱えるイエメンのアデンに起こった悲劇であった。これらの諸国に今、アメリカが続々と軍隊を送り始めた。

子の中東旅行で判然とするのは、イスラム諸国に紛争が起こっているのではなく、まぎれもなく石油産出国に紛争が起こっているという事実である。それは、アメリカとイギリスから持ち込まれた利権紛争であり、世に語られている文明論や宗教論とは無関係だということである。そこに現在、膨大な数の民衆の怒りが蓄積され、ついに発火し始めたのである。2002年5月には、アラブ諸国で反米ボイコット運動が広大な範囲に起こり始めた。イスラエルを支援するアメリカに対する本格的な大衆運動である。


『世界石油戦争』 広瀬 隆


加藤  |MAIL