加藤のメモ的日記
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| 2011年11月30日(水) |
ヨーグルトはガン予防 |
ビフィズス菌を含有するヨーグルトの摂取が、大腸ガンのリスク要因と考えられているフラジリス菌を除菌するという研究結果が、日本乳酸菌学界で発表された。ガンによる死亡率が減少する一方で、大腸ガンにかかる人が男女とも増えている。食の欧米化、飲酒など環境要因が大きいことが知られているが、人の腸内に常在する悪玉細菌「毒素産生型ブラジリス菌」が大腸のガン化を促進する可能性が明らかにされた。
50歳代罹患率増
統計によるとガンによる死亡率は減少しているが、、罹病する人は増えている。男女とも増加中なのが、大腸(直腸、結腸)ガンである。加齢とともに罹患率が高まり、とくに50歳前後から急速に増える。2020年には男女を合わせた大腸ガン罹患率は、胃ガンを抜いて一位になることが予測されている。
……ビフィズス菌の摂取による、大腸ガンの原因であるブラジリス菌に対する除菌作用が示唆された。海外と比較すると日本人の大腸ガンの死亡率は決して低くない。一般的に自覚症状がないため、ガン検診を定期的に受診して、早期に発見することが重要といえる。
『日刊スポーツ』
| 2011年11月29日(火) |
大学病院革命(53) |
国民皆保険制度ができて間もない昭和30年代、日本人に一番多い病気は結核でした。死因トップは脳溢血です。このころの平均寿命はようやく60歳になりました。その時、今のように血圧を下げる薬があったでしょうか。あったにはありましたが、あまり効果がないものでした。それに皆が投与を受けられる状況ではありませんでした。
ですから、高血圧に対して手の施しようがなく、脳溢血の人が多かった。ほとんど死ぬか、重い後遺症を抱えて寝たきりになっていました。さらにその10年前の昭和20年代になると死因トップは結核です。治療薬がありませんでしたから、結核にかかると、みんな「もう長くはない」と諦め、そして死んでいきました。
今はどうですか。結核にかかり、死を意識する人なんていませんね。血圧が高ければ何種類もの降圧剤があります。脳溢血で倒れても一命をとりとめ、リハビリを受け社会復帰をする人はたくさんいます。死因のトップはガン、心臓や脳の血管の病気です。原因は何かというと、生活習慣が大きな原因の一つなのです。大人も子供も。体重が増え続けています。食生活がアンバランスになり、病院にいくと高血圧、糖尿病や高脂血症、動脈硬化、肥満の患者さんだらけです。「メタボリックシンドローム」と言われるものです。科学と技術の進歩の恩恵に預かり、便利で快適な生活を追及してきた結果がこれです。
日本は世界一の高齢社会です。100年前は40才だった平均寿命は今や80歳。公衆衛生、予防医学、栄養状態がよくなりさらに医療が進歩したからです。1961年に国民皆保険が導入され、世界でも類を見ないほどアクセスのよい、いつでも誰でもどこでも医療を受けられる制度ができました。高度先進医療、高額の医療機器の普及などです。
明治8年(1975)年には、東京、大阪、京都で医師開業試験が行われました。これによって医者になる資格を国が与えるようになりました。さらに明治16(1883)年には医術開業試験規則及び医師免許規則が施行され、日本の医学はドイツ医学をベースとした西洋医学が名実ともスタンダードとなったのです。明治19(1896)年には帝国大学付属病院が誕生しました。森有礼が文部大臣の時です。東大は帝国大学として、国の一部となったわけです。取り入れたのはドイツ医学です。
明治26年(1893)年には講座制が法律で決められます。講座制とは強い権限を持った教授を中心としたシステムのことです。「第一内科」ではなく、教授の名前を入れて「○○内科」と呼ぶようになります。この時点で、日本の医学の将来が決定づけられました。東大医学のみならず、すべての大学医学部がドイツ医学を基本とするようになったのです。
「イギリスはお医者さんを育てる。ドイツは医学を育てる」と医学の世界ではよく言われますが、日本がドイツ式医学を選んだ時点で、日本の大学病院は、強い権限を持った教授のもと臨床より研究を軸とする流れが折り込まれていたわけです。逆にいえば日本においては当初より、大学病院は「研究するところ」であり「医者を育てるところ」という意識は薄かったのです。明治維新以降、日本の医学界は、東大医学部を入り口としてドイツ流の医学を導入した。そして各地におかれた大学病院において、診療科の科長は、それに対応する大学の講座の教授が兼務することになった。結果、研究優先、臨床後回しのカルチャーが固められた。そして、明治にできたこれらのシステムが21世紀の今に至るまで残ってきた、というわけです。
『大学病院革命』
| 2011年11月26日(土) |
レオナルド・ダ・ヴィンチの秘密 |
人類史上最高の天才画家とされるレオナルド・ダ・ヴィンチ。博物学でも卓抜な才を見せた万能の人でもある。しかし。ダ・ヴィンチの真筆と断定できる作品は素描を除けば世界にたった十数点しか現存しない。その一つ『最後の晩餐』は人類の至宝として世界遺産に登録され、彼の作品は後世の芸術家に多大な影響を及ぼした。
また、彼の天才性は芸術の分野のみならず、数学、医学、植物学、建築技術など多岐に及ぶ。独学でさまざまな研究に没頭し、膨大な手稿を残すだけでなく科学的成果を絵画作品に昇華させてもいる。例えば光の作用を観察し、遠くのものは青みがかって見えることを利用した空気遠近法の発明などはその典型だ。また、リアルな表現を求めて人体解剖も行い、それまでの人体描写を一変させている。
レオナルドは私生児だった。公証人をしていた野心家セル・ぺエロの息子として誕生したが、母親の生家は持参金が用意できないほど貧しく、父はレオナルドの誕生後に別の資産家の娘と結婚した。幼くして生みの母親と別れ、父と継母に育てられていたが、その継母もレオナルドが11歳の時に産祷熱で死亡。命をかけて出産に臨む女性の姿は、少年の心に強く刻まれたことだろう。
その後、10代でメディチ家の仕事を一手に請け負っていた芸術家集団のヴェロッキオ工房に入門し、親元を離れた。そんな経験から、母親に対する憧憬が人一倍強くなり、女性の理想像を聖母像に仮託したのではないかと考えられる。また、男性性が欠落していたといわれるレオナルドは、同性愛者疑惑も囁かれる通り、生身の女性にはあまり関心がなかったようだ。彼は一度も妻帯せず、恋人といえるような女性の存在も見当たらない。彼は生涯女性には、母性だけを追い求めたのではなかったか。
『週刊現代』
| 2011年11月24日(木) |
食塩と胃ガンの関係(52) |
日本人を筆頭に、中国人、アイスランド人には胃ガンや食道ガンが多いという統計が出ている。すべて、塩蔵品や燻製製品をよく食べる国民である。食塩と胃ガンの発生の関係についてははっきり証明されていないが、高濃度塩分の刺激で、胃粘膜が荒れてくる。そうなると胃液の酸度が低下して、細菌が胃の中に侵入しやすくなる。食物や唾液中に含まれる硝酸塩が細菌の働きで亜硝酸塩に還元。この亜硝酸と干し魚などに含まれる第二級アミンとが反応して発ガン性を有するニトロソアミンが生成される、という説。
しかし、ニトロソアミンの生成は、ビタミンCの存在があれば阻止できる。カリウムを多く含む新鮮なビタミンCをたっぷりの生野菜を摂るようにするとよい。カリウムは塩の成分であるナトリウムと結びついて、余分のナトリウムを排泄する作用があり、栄養のバランスをよくすることにも役立つ。
食物繊維というのは、便の硬さを調整するくらいにしか考えられていなかった。イギリスのバーキット博士は、伝統的な食生活をしているアフリカ原住民の健康調査をしているうちに、大腸ガン、糖尿病、心臓病という病気がほとんどないことに気付いた。それには食物繊維が大いに関係していることが分かったという。
食物繊維が腸のぜん動運動を活発にして、たくさんの便を出す。そのスピードも速いから、老廃物が腐ったままお腹に残らないわけである。それにひきかえ肉中心の食生活は、食物繊維の摂取を少なくし「食べたら出す」という当然の機能を低下させてしまったのである。肉料理の付け合わせのトマトやレタス、キュウリでは繊維の量はたかが知れている。ごぼう・ダイコン・ニンジン・カブ・レンコン・サツマイモ・ジャガイモ・サトイモなど、土の香りのする野菜をお勧めする。
私は、ゆでっぱなしのサラダをよく食べる。鍋の中に野菜を放りこんで、少しの塩味とカレー粉や香草で香りをつけ、汁ごといただく野菜料理。ホウレンソウやキャベツなどもさっとゆで、カサを減らしてたくさん食べる。
『亭主を早死にさせる家庭料理』
| 2011年11月23日(水) |
大阪「仁義なき戦い」 |
改めて言うまでもないが、「週刊誌の攻撃」とは「橋本氏は同和の生まれ」「父親はヤクザだった」「従兄弟は殺人犯」「元はハシモトではなく、ハシシタだった」など、橋本市の出自や親族について週刊新潮・文春両紙が報じたことを指している。本誌は先週号で、橋本氏がツイッターで上でこうした報道について「ぶちギレ発言」を連発したことを紹介したが、その怒りは収まるどころか、さらに激しさを増している。
演説を行う先々で「バカ週刊誌が!」と繰り返すだけでは物足らず、ツイッターを使ってこう罵っている。〈バカ文春もバカ新潮ももう総力を挙げて何かを見つけ出そうとなりふり構わなくなっている。権力チェックとしてはそれはよいけれど、自分たちも権力だということをわかっているのか。こういうバカ文春やバカ新潮に対しては誰がチェックするんだ?〉
聴衆からは「あんたも前まで弁護士やったやろ」というツッコミが飛んだが、橋本氏は意に介する様子もなく、続けざまに平松・倉田両氏をこんな調子でこき下ろした。「平松市長に倉田市長、こんな政治家ダメですよ。大阪維新の会に反対するばかり。箕面市の皆さん、橋本が嫌いだ、松井知事候補が嫌いだというのであれば、共産党に入れてください!もうそれでいいです。とにかく、中途半端な平松市長や倉田市長に入れたら最悪ですよ、これは!」
平松より共産党のほうがまし。こんな挑発を受けた平松氏は、心斎橋で街頭演説を行った際に「一人の人気のある方が独裁という言葉を平然と使っている。こんなええ大阪市を潰されてたまるかいっ!」と怒号をあげた。「あの温厚な平松さんがここまで吼えるとは」と陣営も驚くほどに平松氏はヒートアップしている。
「共産党大阪府委員会が11月5日、市長選に候補者を出さないと発表し、平松氏の支援を表明したんですわ。これを知った橋本はまたまたブチ切れた。『そこまでして俺を追い落としたいんだな!上等だ!』とエキサイトしとったよ」〈自民党と共産党、共産党はどういう政治理念で結びつくのか。反橋本、反維新ということで結びつくようです。天下の公党の政治理念として、反橋本、反維新が掲げられたということは、むしろ光栄ですね。バカ文春、バカ新潮に加え、ますます燃えてきますよ!〉〈共産党の総選挙について考えてほしいことがあります。11月6日、午後3時過ぎ、共産党の街宣車が、僕の自宅マンション前に張り付いて、僕を批判する醜い街宣活動をやっていました。自宅前まで来ますかね〉
ツイッター上でこのように挑発を繰り出した橋本氏は。例のごとく演説先でも痛烈な既存政党批判をかます。「共産党は40年ぶりに市長選の候補者を見送った。橋本を潰すためらしいです。上等ですよ。ありがたいですね。光栄でですね。天下の公党が。大阪維新の会というちっぽけな集団を、この橋本徹という個人を倒しにかかろうと必死になっているんですから!」「この大阪においては自民党、民主党が手を組んだ。共産党までが手を組んだ。一体どうなっているんですか、日本の政治は!これは戦時中の大政翼賛会そのものです!」
『週刊現代』
グローバル化が極限まで進んだ今、連鎖のスピードもかってないほど速くなった。国と国の間はもちろん、為替市場と債券市場、それに株式市場の間でも混乱はほぼ瞬時に飛び火する。193年代初めの世界恐慌では、米国に大不況が欧州に波及するのに2年ほどかかったが、リーマン・ショックの影響はわずか数分間で世界中の国と市場を揺るがせた。今後、ギリシアのデフォルトをきっかけとする大恐慌が起こった場合、国民がそれに気づく前に日本の金融機関が破たんしたり、国債が崩落したりといった事態にもなりかねないと、浜氏は説明する。
「日本は国が1000兆円という巨額の借金(債務)を抱えていますが、民間部門が大きな黒字なので、全体としてはまだ黒字を維持しています。ところが、欧州危機からの連想ゲーム的に『国が多赤字だから日本も売っておくか』と世界に見放されるかもしれない。その瞬間、国債は売られて大暴落するでしょう。
預金封鎖がおこなわれる
そうなれば日本も破綻。「国民は行政サービスを受けられなくなります。国民年金は吹き飛び、失業保険や生活保護も支払われなくなる。恐慌になって銀行が潰れ、預金が一瞬にしてパーになるという事態も起こります」
今後、仮に欧州危機からすぐに受ける影響が少なくて住むとしても、やや長い目で見れば、日本の体力は明らかに弱っていく。国際金融アナリストの堀川氏は「これかの日本では、国債務が1000兆円を超えてまだ増える一方で、高齢化によって生産人口は減ってゆきます。生産人口が減ると、一人当たりの生産力をよほど高めない限り、GDPも減少する。すると、ただでさえ先進国で最悪の水準にある『債務の対GDP比』がさらに急上昇するという局面が必ず来ます。
もう、個人投資家が国債を買い支えるのは限界に近い。また、高齢者が預金を取り崩すようになると、その預貯金で金融機関が国債を買うことも厳しくなる。少しずつ、そういう状況になりつつあるのです」」」
じわじわと”支え”失い、国の信用が蝕まれつつある日本。仮にギリシャやイタリアのデフォルトを何とか乗り切ったとしても、欧州から第三、第四の衝撃を受ければ否応なく深手を負うだろう。一刻も早く、財政を根本から立て直さなければならない。
『週刊現代』
| 2011年11月19日(土) |
「大阪都構想」って何 ? |
処罰ずくめの恐怖支配
橋本・「維新の会」が提出した教育基本条例案・職員基本条例案には「懲罰」と「処分」という言葉が満載である。例えば、「職務命令違反」を3回やったらクビ。「5段階相対評価」を持ちこみ、最低の「D評価」5%が2回続いたらクビ。この仕掛けの最大の被害者は府民と、とりわけ子供たちである。
「一般の公務員の場合は、国保料滞納者への強権取り立てや差し押さえの「職務命令」に対し、「いや、このご家庭にはこういう事情が」と言えば、「命令違反」1回。「ちょっと待ってください」といったら2回。「そうはいっても」といったら3回。これでクビにできる。これでは知事の顔色をうかがい、いいなりの公務員が作られる。「公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」という憲法15条に違反する暴挙である。
大阪の教育は、教育基本条例案には、「世界標準で競争力の高い人材を育てる」などの目標が並び、徹底した競争主義がうたわれる。学力テスト結果は学校ごとに公表され、「3年連続定数割れ」の高校は統廃合の競争にのみ込まれる。
教職員には、校長命令への「絶対服従」が迫られる。最低ランクの「D評価」が2年続けばクビ。学校から自由な営みがなくなり、恐怖支配が取って代わる。評価する人の顔色ばかりうかがい、子供を見なくなる教師。その最大の被害者は子供たちである。また、橋本氏と「維新の会」は、公約にもなかった「君が代」強制条例を、6月の府議会でまともな議論もなく強行採決。これについて橋本氏は「何を話し合う必要があるのでしょうか」「そもそも議論がいらない」などと語っている。
橋本氏は「大阪の力が発揮できないのは、府庁と市役所の巨大な役所が二つあるから」と繰り返すだけで、「大阪都」で役所が一つになれば、すべての問題が解決するかのように宣伝する。その看板の「大阪都構想」も中身は不明である。はっきりしているのは、府と市の権限と財源を一手に握る「大阪丸ごと乗っ取り」の野望である。また、橋本氏が掲げる市営バス・地下鉄の「民営化」では、市民の足を支える公共交通が切り捨てられる恐れがある。大阪に独裁者はいらない。
『週刊朝日』
野田の優柔不断で国民は50億円の大損
二転三転の末「5年間凍結」で賠償金が発生しただけのバカバカしさ
「現場を見て自分の中で腹を固めた」。野田首相が3日、日本中から批判を浴びている国家公務員宿舎「朝霞住宅」の建設計画について「凍結」を宣言したが。そもそも、事業仕分けでいったん凍結された朝霞住宅の建設に再びゴーサインを出したのは誰だ。財務大臣だった野田本人である。財務官僚の間では「野田さんの財務省時代の最大の功績」と言われているらしいが、ここにきて「税金のムダ遣い」を叩かれ、支持率も下落し始めると態度を豹変。今まで行きもしなかった視察に出掛け、凍結を自分の手柄のようにもうアピールする。それなら、凍結解除した昨年末の段階で視察をするのが筋だし、こういうのを世間ではマッチポンプというのである。
しかも「凍結」と言っても5年間の期限付きで計画の中止ではない。ホトボリが冷めるま工事を先送りしたと出、巨額の無駄ガネまで生じるという。「朝霞住宅市民連合会」の大野氏が憤慨していう。「野田首相は最悪の選択をしました。凍結でなく中止にすれば、予定されている12の国家公務員宿舎の売却額120億円に加え、朝霞の建設費105億円を合わせた225億円を復興財源に回せた。被災地はいうまでもなく、児童館や医療センターなど宿舎の付帯施設建設を計画していた朝霞市も大迷惑のようですが、何より、国民全員が被害を受けることになります。
今後5年間、建設業者への多額の賠償金が新たに必要になるからです。事業仕分けで凍結が決まった朝霞、稲毛、方南の3宿舎の10年度の賠償額が計41億円だったから少なく見積もっても朝霞だけで毎年10億円、5年で50億円が税金から余計に投じられそうです。
デタラメはそれだけではない。5年も工事現場を野ざらしにすることで、維持、管理費用が別に発生する。財務官僚が言う。「当然、敷地の所有責任がありますから、伸びた樹木の伐採や雑草処理を含め、敷地の管理・維持が必要になってきます。費用は国が負担することになるでしょう。こうした無駄ガネが新たな火種になるのは必至だが、財務省はそれも織り込み済み。「50億円も余計なカネを払うなら宿舎を建てたほうがマシ」の声が出てくるのを見越して野田に5年間凍結を吹き込む、そのシナリオ通りに野田が動いたとしか思えない。
事業中止でなく凍結なら、再開後は同じ受注業者が工事継続できるウマミもある。勝財務次官の言いなりになっている野田だけに、「財務省の振り付けだろう」の声が大半なのである。「3日の視察でも、建設現場の裏口から入った野田首相は、お供の財務官僚の説明だけを聞き、市民から話を聞くことはなかった。そもそも、高給取りの国家公務員に格安宿舎なんて不要。民間並みに、給料に見合った賃貸住宅を自分で見つければいいのだ。
『日刊ゲンダイ』
阿川 改めてガンとの闘いを伺いたいのですが、そもそも最初は……?
鳥越 最初は05年の夏、突然ビールが不味くなったんですよ。変だなあと思っていいるうちに左下腹部あたりが重たい感じになって、そして便に血が混じるようになった。こりゃどう考えてもおかしい、というわけで人間ドッグに入ったんです。
阿川 それまで人間ドッグには?
鳥越 50代になってから年に1,2度行ってたんだけど、3年ほど忙しさにかまけてサボってた。で、久しぶりに入ったら、大腸に「要精密検査」と出てしまって……。
阿川 精密検査とは?
鳥越 内視鏡検査ですね。忘れもしない、05年の9月30日、虎の門病院で受けました。肛門からカメラを挿入されて、僕もモニターを見てたんだけど、突然、画面の中央に大きな醜悪なものが映った。肉が馬蹄形に盛り上がってて、真ん中のへこんだ部分は黒くて、何とも人相の悪い……。血がいく筋か流れ落ちててね。「うわ〜、こりゃあいかんなあ」と。
阿川 ただ事ではないのが分かったわけですか。
鳥越 素人目にもただのポリープじゃないのは分かった。で、先生に「これ、良性じゃないですよね」と訊いたら、「そうですね、良性じゃないですね」と言われた。だから僕の場合は告知じゃないんです。目撃です。
残念ながらガンは、できた瞬間に痛みを発してくれないんです。
阿川 『ガン患者』に「日本人の2人に1人はガンになり、3人に1人はガンで亡くなる」とお書きになってて、そんなにたくさん?って、かなりびっくりしたんですけど。
鳥越 そう、統計ではそういった厳然たる数字が出ている。2015年にはさらに増え、2人に1人がガンで亡くなる時代が来る、と予想されています。
阿川 なぜ増えているんですか。ガンを見つける技術技術が高くなったから?
鳥越 それもあるかもしれないけど、やっぱり日本人の寿命が延びたからでしょう。高齢者は免疫力が下がってくるので、どうしてもガンになる確率も高まる。高齢社会=ガン社会、それは当然なんだと思う。
阿川 そうかあ。長生きする分、ガンに罹りやすい。
鳥越 2人に1人がガンで亡くなる時代に向け、われわれがまず認識しなきゃいけないことは何か。それは、ガンは痛みのない病気だ、ということだと思う。
阿川 よくそう聞きますけど、でも痛かったんでしょ、鳥越さんの場合。
鳥越 でも、ガン細胞自体が痛みを発しているわけじゃないから。
阿川 ?
鳥越 人間の体ってよくできてて、生理的反応はみな、何らかの信号なんですね。咳が出るのは、体内に異物が入ってきたとき、それを吐き出すため。発熱するのは、外から侵入してきた菌を殺そうと体内の温度が上がるため。
阿川 あ、そうなんですか。
鳥越 そうですよ。痛みだって、体のどこかが損傷したことを脳に知らせる信号なんです。ところが残念ながら、ガンは、正常細胞が細胞分裂を繰り返す中でミスプリントが起きて、異常細胞ができるわけだけど、その瞬間、つまり悪性腫瘍ができた瞬間に、痛みを発してくれはしないんです。
阿川 じゃあ、ガンの痛みっていうのは?
鳥越 それは、ガンが大きくなってしまって、機能障害を起こし始めた段階。妙な咳が出るとか、食べ物の通りが悪いとかもそう。そうなっては手術も難しいものになるし、手遅れになっているかもしれない。早期発見が大切というけれど、ガン細胞が痛みを発しない以上、自分から見つけにいかないと見つからないんです。つまり、ある程度の年齢になったら定期的にガン診断を受けなければいけない。
阿川 そうしないかぎり、早期発見できないと。
鳥越 早く見つけて、早く手術をすれば助かるガンもたくさんあるんです。4期の僕だって、普通の生活に戻れて仕事にも復帰できた。去年、無事に70を迎えられたし。
阿川 確かに鳥越さん、ちょっと驚きべき回復ぶりですよね。
鳥越 うん。せっかく古来稀なりという年を迎えられたんだから、去年は今まではやらなかったことをいろいろやってみようと思いましてね。
阿川 ほお。何を?
鳥越 まずパーマをかけてみた。そしたらこれが大不評。ベートーベンみたいになっちゃってね(笑)
阿川 ガンとの闘いを経て、なにかご心境に変化はありすか。
鳥越 やっぱり、それまでは漠然としか考えていなかった、人生の残り時間を思うようになりましたね。何に対しても感じ方が深くなった。春になって桜が咲いても、昔は「ああ、咲いてるな」って思うだけだったけど、今は「来年、桜の花見られるかなあ」という気がどこかにある。だからこそ、ちゃんと見ておきたいと思うし、改めて、桜ってきれいなんだなと思う。
『週刊文春』
国民の納得も得られていないのに、外国で消費税増税を「国際公約」。野田首相は11月3日、フランス・カンヌで開かれた20カ国・地域(20)首脳会議で「2010年代半ばまでに、消費税率を段階的に10%まで引き上げる」と表明した。
首相は直前の国会での所信表明演説では「消費税」という言葉を語らなかった。本会議で質問されると「具体的な引き上げ時期は政府、与党内名議論や与野党協議を踏まえ、改革の具体化を図る中で決定したい」(10月31日の答弁)と言葉を濁していた。
そもそも、消費税10%とという方針は、6月30日に政府・与党が決めた「社会保障・税一体改革成案」に盛り込まれているが、国民新党が同意せず、閣議報告にとどまり閣議決定もされていない。民主党は‘09年総選挙では、「4年間は、消費税増税の必要はまるでない」(当時の鳩山首相)と公約。総選挙後の与党3党合意でも「政権担当期間中において、税率引き上げは行わない」としていた。
しかも、首相はフランスで同行記者団に、消費税増税で信を問うなら法案が通って、増税実施前に信を問うやり方にしたい」と、増税実施前に信を問うやり方にしたい」と、増税法案の成立前の解散を拒否した。総選挙の争点から、消費税を外す姑息なやり方である。
民主党長老議員が指摘する。「日米首脳会談もそうだが、一連の首相の手法は、まず外国に対して約束して、国内の反発を『外圧』を利用して突破するというもの。しかし、これは国民の猛反発を招きかねない危ういものだ」マスコミからも「国民は聞いていない」「『外堀を埋める』ような姑息な政治でいいのか」(東京)と批判されている。
「安全運転を心がける」とくり返してきた野田首相。しかし、「増税」について、国民に沈黙したまま、世界に向けて約束するというのは”大暴走”国民世論との矛盾をより一層深くしている。共産党の佐々木氏は「閣議決定されていない方針をなぜ『国際公約』にしたのか」と衆議院本会議で迫った。
『週刊朝日』
日本最大の食料供給地、北海道。農家1戸当たりの耕地面積も他の度府県と比べてケタ違いに広大である。政府は、TPP(環太平洋連携協定)参加で外国から安い農産物が入ってきても、「大規模化」で国際競争に対抗するというが、大規模化した北海道でも「実態を無視している」と怒りの声が起こっている。
札幌から東へ車で一時間ほどの岩見沢市。北海道有数の米作地帯。空知地方の中心都市である。同市の農家、渡辺さん(62)の農地は点在地を合わせて50�如E豕�ドーム10個分以上である。北海道の農家1戸当たりの耕地面積は全国の10倍の22�如E亙佞気鵑呂修�2倍以上も所有する大規模農家である。
「アメリカの農家の平均耕地面積は200�如▲�ーストラリアは3000�任任垢�らとても太刀打ちできません」渡辺さんが農業を継いだ1960年代、この集落は150戸ほどの農家があったという。「現在は40数個しかありません。数年後、この地域はどうなってしまうのだろうと思います。後継者がいるのはうちを含めて5,6件です。農業では食べていけないからです」
渡辺さんのところでは、息子の純一さん(32)が、農業を継いでいる。離農した人たちの土地を買い取り、農地を守ってきたが、営農の労力と経費は膨大である。「春から秋まで、毎朝4時に起きて暗くなるまで作業します。一日も休めません。それでも息子に払える給料は月20万円。これ以上の規模拡大は体力の限界を超えます」
雨が多い日本では、天気を見ながら、その時期に必要な作業をしなければならない。農家の作業が重なり、機械の共同利用も普及しない。現在米には約8倍(778%)の関税がかけられているが、TPPで関税撤廃となれば、外国から安い米が入ってくる。どう競争するのか。渡辺さんは「今、米の価格は1俵1万3〜4千円です。これ以上、値段が下がれば大規模とはいえ、経営は成り立ちません。私は今以上のコスト削減を思いつきません。TPPで一度でも打撃を受けたら、翌年の農業はできなくなる。その先の将来などないのです」
テレビや新聞で。「TPPに参加しても競争に勝てる」という農業者が取り上げられます。「まれに対抗できる人がいるのかもしれない。しかし、自分のことだけでなく、地域や国全体のことを考えるなら、TPPがいいとは言えないはずです」日本では、人体に影響の少ない農薬が次々に開発されていると、渡辺さんは言う。
「それらは値段が高く、効果も弱いので、農家にとっては、経費も作業の手間もかかる。しかし、アメリカ基準で作ることになれば、今は使えない農薬が解禁され、残留農薬の濃度が高くても問題にならなくなるでしょう。それは消費者にとってもよくないことなのです。TPPは農業も食の安全も破壊します」
「TPP交渉参加問題をを考える道民集会」が札幌市で開かれた。高橋はるみ知事は「北海道の損失は2兆円。地域の存在そのものが危うくなる」と訴え、北海道経済連合会の近藤会長は、「オール北海道で、日本経済や国民の暮らしを破壊するTPP反対に総力をあげて取り組む」と述べた。
『週刊朝日』
| 2011年11月11日(金) |
知らないままでいる権利 |
出生前診断
遺伝子をもとに将来の健康を占う発症前診断は、これまでにない新しいジレンマを生みだした。自分の運命を「知る権利」がある一方で、「知らないままでいる権利」も尊重しなくてはならない。遺伝子診断でわかった個人の遺伝子情報が外部に流れれば、差別につながる。実際米国では、病気の遺伝子のキャリアというだけで、発病の可能性がないにもかかわらず医療保険への加入を拒否されたり、雇用を断られるといった遺伝子差別がすでに起きているという。
ガンは通常複数の遺伝子の異常で起きるため、異常を持つガン細胞そのものを死滅させる戦略をとる。
脳外科医の中林さん(28)は、日本に大大学付属病院救命救急センター(東京都文京区)に入って2年目の若手医師だ。月の半分は病院に泊まり込み、1992ねんだけで100人以上の「死」と向き合い、6人の患者家族には脳死を宣告した。「脳死はわかりにくい。家族に絵を見せて理解してもらう」と話す。
上半身のイラストを書き、心臓の中に電池の絵を描く。脳が死んでも、心臓は自分の電池で動き続ける。しかし脳の回復はあり得ない。機械が呼吸を手伝っているだけだ、と説明する。治療方針として、�‐紺戯泙覆匹膿澗,鯆垢ご崙阿�す�∈�までの治療を続ける��すべての薬剤投与を打ち切る、と三つの道を示す。
「先生に任せますという家族と、今のままでお願いしますという返事がほとんどだ」日本医大の救命救急センターには、年間1600人と国内最多の救急患者が運び込まれる。最先端の救急医療を誇り、どんな重症患者の受け入れも拒否しない。だが、懸命の治療も空しく580人(36%)の患者が亡くなる。脳死状態になるのは90人だ。医局長の小関さん(44)は「私たちの使命は重症患者の命を救うこと。常に急患を預かるベッドが必要で、脳死患者より助かる見込みのある患者の治療を優先する」と説明する。脳死判定後は、原則として積極的な治療は続けない。平均2,3日で心臓も止まり「完全な死」に至る。
最高の医療機器を備え、教授と研修生が行き交う大学病院の中で、救急救命センターは異質な世界だ。患者を運ぶストレッチャーが廊下を走り、血が床に飛び散る。「大学では一つの臓器を専門に研究論文を書き、ポストを上がっていくのが本流です。なんでも屋の救急医は他の医師に比べ低くみられる。勤務をきついし、学生から敬遠され志望者が少ない」と、東京近郊の私立大学病院の救急医はこぼす。大学病院の医師の多くは人体の、いわば各パーツの専門家だが、救急医は体の全体を診る。しかも生と死の間を漂う命を引き戻すのだ。救えた時の充足感は何物にも変えがたい。
ただし、国立の大学病院の予算の仕組みそのものに問題があるとする意見もある。私立の大学病院なら、収入は病院のもので、そこから必要な物やサービスを買っていこうとなるが、国立の場合、収入はそっくり国家に入る。そして、必要経費は国の歳出予算として、収入とは別立てで文部省からやってくる。収入と経費がバラバラになっているため、国立大学病院の現場スタッフが、良くも悪くも「病院経営」の概念を持てないシステムになっている。
そして、国の病院予算の締め付けの中で国立大学病院の財政が悪化して、そのツケが、大学病院が誇るべき高度な診断・治療に大きな影を落としてきたもの事実だ。「ここ2〜3年は、医療保険で認められた新しい検査もできない状態。大学病院に行けば最高の医療を受けられると思う人をだますことになる」。東大病院検査部の大久保教授は、医療の質への影響を懸念する。
『大学病院って何だ』
| 2011年11月10日(木) |
研修目的の手術 (51) |
「医」の最高峰の知られざる内側を探る
「3時間待ちの3分間診療」と批判されながらも根強い信仰を集めているのが大学病院、年間8.000人の医師が生まれるにもかかわらずその世界は閉ざされたままだ。健康と命を支える、診療・教育・研究の三位一体は守られているのか。
患者は大学病院に「高品質」のイメージをだぶらせがちだ。しかし、大学病院の現場を支えるのは、研修医をはじめとする勉強中の若い医師たちである。こんなケースがあった。‘89年5月、蓄膿症の中年の男性患者が私立大学病院耳鼻咽喉科で手術を受けて、眼症状の後遺症に悩まされた。ある程度難しい手術で「講師が執刀する」と説明を受けていたが、その後、この手術は初めてという入局3年目の若い医師が研修目的で手術を受け持っていたことがわかった。
関西の国立大学病院の口腔外科でも、‘78年に蓄膿症の手術を受けた中年の男性患者が、目の焦点が合わないなどの眼症状に悩まされるようになった。「助教授が手術する」と聞かされていたが、入局4年目の医師が執刀していた。
医療問題弁護団事務局長の鈴木さん(東京弁護士会)は、医療事故訴訟の多くを手がけてきた経験から、大学病院の医療には「研究目的」だけでなく、「研修目的」のリスクが隠されていると分析する。「若い医師による執刀を事前に説明する必要がある。こんなリスクが隠され、大学病院の医療はレベルは高いと錯覚させられている」と話し、医療の内容を正しく伝えない大学病院のインフォームド・コンセント(十分な説明に基づく同意)に深い疑問を抱く。
漢方では、いくつかの生薬を組み合わせたものを漢方薬として使う。植物を主な材料とする生薬はそれ自体が複雑な組成をしており、一つの生薬の中に多くの異なる生理活性作用が存在する。当然、生薬の組み合わせによって生薬の相互作用や患者に現れる効果は異なり、このために、患者の症状によって生薬の組合せを変えて漢方薬の処方をするのが普通だ。この点が西洋医学と違うところで、「この症状はこの薬」という処方の方程式に慣らされている西洋医学の医者にとっては理解しがたく、大きな戸惑いともなる。
「たとえば」と大田さんは説明する。「ある70歳の老人が目がかすむ、尿が近い。腰が痛い、食欲がない、そんな症状を訴えて病院に行くとすると、眼科、泌尿器科、整形外科、消化器科を回る。そのたびに各科の医者が自分の領域の薬を出すので、患者は薬漬けだ。漢方では、この患者の体のあちこちの機能が低下していると考えられ、「八味地黄丸」(はちみじおうがん)という一つの薬ですむという。「西洋医学が患者をトータルにとらえず、部分的にしか見ていないからだ」と批判するのは代田さんばかりではない。
昭和大学医学部の高宮助手(緩和医学)は、独特な方法でターミナルケア教育を実践している。「自分が予後3カ月の末期ガン患者と仮定し、愛する人に手紙を書け」というレポートだ。同大5年の学生118人の手紙の宛名は母44人、父37人、恋人16人、以下不特定の家族、妻、子供などだった。
「告知を受けてしばらくは動揺して死ぬことばかりを考えた。健康な普通の生活を送っている人達がうらやましくもあり、妬ましくもあり、憎しみさえ感じていました」「肺がんなんていうのは誤診で、本当はもっと軽い病気ではないのか。あるいはこれは全部夢で、明日の朝になって目が覚めれば元通り元気になっているのではないか」「今の病院では体が痛む時に医者や看護婦さんにすぐ来てもらえるのはよいのですが、やっぱり自分の家の見慣れた庭や家族のところで、この余生を生きられたらと思います」
今、葬儀業界で最も注目されているのが、米国生まれの「エンバーミング」(遺体保存術)だ。遺体の血液を取り除き、代わりにホルマリンを注入する。遺体は腐らず、きれいなままで保存できる。火葬が96%を占める日本に対して、土葬が84%にのぼる米国では9割以上の遺体にエンバーミングが実施されている。日本では宣伝はしないが、口コミで広がり、月に100件程度の依頼がある。料金は4万円から20万円だ。「きれいなままで遺体とお別れできます。葬儀日程も自由になる。しかも遠方からの参加者に都合もいいでしょう」(同社社長)
ブッシュ政権の厚生長官だったサリバン氏が1年半ほど前、日本の医療制度の秘密を探りに日本に来日した時に、京都で昼食をともにしました。その時サリバン氏は「日本は非常によくやっているが、アメリカは日本の真似はできない」という趣旨の話をされました。その理由の一つは日本の医師の収入が全部同じだということです。アメリカでは熟練医師の収入は高く、新米医師は安価です。日本の病院が狭くて汚いことも話題になりました。「日本は世界一成功した社会主義」と言われることがありますが、医療でもそうした面の功罪があります。
病院はいろんな面で改善していかないといけません。公的助成を病院に出してもっと個室を増やすなどしないと、病院だけがスラムになってしまいます。病院を評価し、きっちりやっているところは助成し、病院のアメニティを高めていく必要があります。
『大学病院って何だ』
| 2011年11月07日(月) |
帝国主義化する世界と「TPP」 |
野田首相は、TPP(環太平洋経済連帯協定)交渉への参加に前向きの姿勢を示している。これに対して、農業団体や保守派の一部が激しく反発している。賛成派、反対派ともに「TPPは自由貿易である」という大前提で議論しているが、筆者はこの大前提が間違っていると考える。自由貿易とは普遍的な概念だ。本気で自由貿易を推進するならばWTO(世界貿易機関)システムを強化すればよい。アジア太平洋地域という地理的限定で貿易システムを作るという発想は、保護主義に基づく関税同盟に他ならない。
歴史は振り子のような運動をくり返す。グローバリゼーションの時代は、過去の出来事となった。現在は国家と資本が一体となり、国外に進出し経済ブロックを形成する敵国主義的傾向が強まっている。ギリシャの国家債務危機でEUは危機的状況に陥っている。しかし、EUはギリシャを追放するのではなく、ユーロの為替ダンピングを行なってEUを生き残らせようとしている。
日本では円高が連日ニュースになっているが。3月11日の東日本大震災による大量破壊と、福島第一原発事故の後遺症で経済が弱っている日本の通貨が高値になるということ自体が奇妙な現象だ。こういうときは問題を分析する切り口を変えると事柄の本質がよく見える。米国がドルの為替ダンピングを行なっているのを見ればよい。米国が帝国主義的な近隣窮乏化政策を行なうためには、ドル安が不可欠なのである。
このような国際情勢の変化をよくわかっているのが、ロシアのプーチン首相だ。10月4日に彼は「ユーラシア同盟」の創設を提唱した。これはかって日本が考えた「大東亜共栄圏」に似た経済ブロックだ。野田首相によるTPP交渉への参加表明が、ユーラシア同盟をロシアが提唱するきっかけになったと筆者は見ている。世界の帝国主義的再編の中で、日本には二つのシナリオがあった。第一は、急激に台頭する新興帝国主義国・中国と提携し。東アジア共同体という経済ブロックを形成するというシナリオだ。しかし、中国が航空母艦を建造し、海洋覇権の確立を露骨に追及するようになり、この選択肢はなくなった。
そこで残るのが、TPPに参加し、日米を中心にオーストラリアを加え、アジア太平洋地域に経済ブロックを形成するという第二の発想である。ここで重要なのはTPPから中国を排除するということだ。日本、米豪は軍事同盟を結んでいる。ここで、日本が武器輸出三原則を緩和すれば、日本のみならず日豪の軍事協力も進み、中国に対するけん制になる。日本がTPPに参加することにより、日米同盟が新化するのだ。
農業の分野で米国からの圧力を過度に恐れる必要はない。米国も綿花やサトウキビなどに対しては露骨な保護主義政策をとっている。野田政権が胆力を出して、米国と帝国主義的な取引外交をすれば、そこそこの落としどころをつけることができる。プーチン首相は、TPPによって強化された日米同盟とロシアが共存共栄することを意図して、このタイミングでユーラシア同盟を提唱したのであろう。
『週刊現代』
どんなに金持ちでも、どんなに健康でも「死」から逃れることはできない。そして死んでしまったらどうなるのか誰にもわからない。だから、多くの人が「死への恐怖」を抱く。しかし、絶対に避けられないことであれば、前向きに、いっそ楽しむような気持で待ったほうがいい。簡単ではないが、心の持ち方次第では、死をポジティブに受け入れることは十分可能だ。
例えば医師として多くのガン患者などの治療にあたってきた帯津氏(帯津病院名誉院法・75歳)は言う。死ぬことに対し、未知なるものに出会う楽しみのようなものを持っています。死んでどうなるかは考えてわかるものではありませんが、私は死後の世界はあると思う。そこへいくと、先に逝った両親や友人と再会できる世界…。そう考えると、死については始めてスペースシャトルで宇宙へとび出す時のような、少しの不安と大きな期待を感じますね」
また帯津氏は「いつも『今日こそが人生最後の日だ』と考えていると、生きることにも死ぬことにも一種のときめきを感じるものです。私は毎日、晩酌をするんですが、その際も『これが最後の酒だ』『これが最後の湯豆腐だ』と思いながら飲んでいる。すると、『長く生きたんだからもう死を受け入れてもいい。この世でやり残したことはむこうでやろう』という気持ちになってきます」
衆議院議員の鳩山邦夫氏(63歳)は、外での会合でも自宅でも、毎晩日本酒で3〜4合。焼酎だと2合ぐらいを飲む。毎朝1時間ほど散歩をしたり、食事で油ものを減らしたりした他は、さほど生活習慣に神経質になってはいないという。身体機能が衰える60歳前後から死への恐怖もどんどん薄らいできた。今は健康ではありますが、『この年まぢ着てきたので、病気になっても仕方ないか』『人間も一つの生物なのだから、いつ死んでもおかしくない』と達観できるようになりました」
手術は受けないという早坂氏よりさらに”過激”なのが、、生物学者で早大国際教養学部教授の池田氏(64歳)だ。何しろ池田氏は、ここ7〜8年ほど、水虫の治療以外は一切、医師の診察も検診も受けていない。血圧もコレステロール値も計っていないため、自分の数値が高いか低いかもわからないという。「がん検診も受けたこともないよ。受けても受けなくても、死亡率にはほとんど変わらないというでしょう。早めにがんだとわかっても、仕方がないんだよ。そうとう具合が悪くなって、身体が二進も三進も行かなくなり、やむを得ず病院に行ったら『手遅れです。余命3ヶ月ですね』と言われる…。そううやって死ぬのが、僕には一番いいね」
検診を受けてがんが早期発見されると、手術や抗がん剤治療を受けるのが一般的だ。しかし、そのストレスや辛さに耐えて3年や5年を生きるのは大変なこと。であれば、自分の病気のことなど何も知らずに暮らしてから死ぬほうがいい、というのが池田氏の意見だ。
「死が怖いから、人間は『魂は不滅』などと言って宗教を考えたんだろうね。僕は死んだら何もなくなると思っているし、そうなるのが怖いとも思わない。死んで魂が不滅でも、別にいいことはないよ。そんなことはどうでもいいと思って、健康診断も受けずに毎日酒を飲んでいます。だいたい60歳を過ぎて、それ以上長生きしても仕方がないと思う。
父親の死を看取ったことも大きかった。島田氏の父親は、眠ったままだんだん息が弱くなり、やがて止まって、亡くなったという。そのせいで、島田氏の中に「死は眠りの先にあるもの」という印象が強く残り、それも恐怖を感じない一因になっているそうだ。
「定年後にやることがなくなると、死や死後のことについてあれこれ考えてしまい、かえって苦しい思いをするケースが目立ちます。一方で『あれもしたい』『これもしたい』と一種の煩悩に駆り立てられて活動を続けている人や、やり残したことがある人のほうが、最期を楽に迎えられるようです。死の怖さを考える暇などありませんから。また、漠然と『長生きしたい』と思っているくらいだと、死ぬことへの不安が募る。具体的に『80歳まで生きたい』『100歳まで生きよう』などと考える人のほうが、人生を充実させから落ち着いて死を迎えることができます」
一つの出来事がきっかけで死生観がガラリと変わる人もいる。作家で精神科医の加賀乙彦氏(82歳)にとって、転機は58歳の時だった。カトリックの洗礼を受けたところ、死が怖くなくなったという。人間の体のシステムから、地球所の生態系、そして宇宙の成り立ちまで、人智でいくら考えてもわからないことは多い。それをを創り上げた大きな存在に対して加賀氏は祈り、心の平安を得ている。自分については『いつ死んでも構いません』と祈っています。
浄土真宗本願寺派の僧侶で宗教学者の釈氏は「日本文化の一番の古層には、、人は死ぬと『大きな命』に帰っていき、時々またこちらの世界にやってくる、という意識があると思います。神道が成立したり、仏教が伝来する前から存在するものですね。そこおかげで『先に逝った人とまた会える世界があるだから、死を怖がらなくてもよい』という死生観が発達したのかもしれません」
僕自身は僧侶として『お浄土に帰る』というストーリーの中で暮らしていますし、お浄土に帰れるような生き方をしたいと願っています。ただ、死のことはいくら考えても解決しませんから、最終的には『仏様にお任せしよう』と。突き詰めると、死に関する私の姿勢は『お任せ』の三文字になるわけです。だから自分なりに死と向き合える。誰の前にも必ず立ちはだかる、死という関門。あなたは胸を張ってそこを通ることができるだろうか。
『週刊現代』
厚生労働省はついに「年金支給は70歳から」とする案を正式に示した。11日の社会保障審議会の年金部会で、厚生年金の支給開始年齢を68〜70歳に引き上げ、その際の具体的スケジュールも提示したのである。元厚生省年金局数理課長の坪野氏が語る。「実は、私が厚生省にいた‘80年代当時から、年金支給開始年齢を67歳ぐらいまで引き上げざるを得ないという議論はしてきました。ただ言いたいのは、制度を改正するならば、まず年金財政の将来的な収支をきちんと考えシュミレーションを十数通りしながら時間をかけて議論し、70歳に上げる明確な理由をはっきり示すべきだということです。
今回厚労省はそうした手続きや年金財政の見通しをまるで出さぬまま、『まず制度改革ありき』で」改革案を提示した。これでは国民が納得しませんよ。支給開始年齢を『3年に1歳』ではなく、『2年に1歳』づつ引き上げる案もありますから、年をいくら重ねても年金がもらえない世代も出てきかねない。馬の眼前にニンジンをぶら下げて走らせているようなものですよ」
まさに、何も与えず人から取り上げるだけの”やらずボッタクリ”だ。周知のように、厚生年金の支給開始年齢は現在60歳だが、再来年から1歳上がって61歳となる。以後、3年ごとに1歳づつ上がり、2025年度には基礎年金(国民年金)と同じく、支給は65歳からとなることがすでに決まっている。この支給開始年齢をさらに遅らせたり、年齢引き上げのペースを早めたりする具体的な案は次の3つだ。(年齢引き上げは68歳の場合)
�〇抖覲�始は65歳からとするが、3年に1歳づつ支給開始年齢を引き揚げるペースを3年に1歳づつ支給開始年齢を引き上げるペースを2年に1歳と速める。 ��現在の3年に1歳引き上げるペースは維持しつつ、支給開始年齢を68才まで遅らせる。 ��2年に1歳づつ支給開始年齢を引き上げ、最終的に、68歳からの支給とする。�,琉討�採用されれば、現行の制度では63歳になると年金がもらえるはずの54歳(‘57年生まれ)より若い男性はみな、65歳になるるまで支給がお預けとなる。
また、�△琉討世噺什�44歳以上の男性が68歳支給の対象となり、��の案が採用されれば、現在51歳の男性も、68歳になるまで年金が支給されなくなる。今回の支給年齢引き上げの唐突なニュースは、厚労省が提示するのに先んじてNHKで報道された。それも、厚労省の策略である。
「『年金財政は苦しいんです。自分たちはこんなに考えています』と訴えたいがために、厚労省は支給開始年齢引き上げの議論をNHKに報道させた。国民に『支給開始年齢の引き上げは仕方がないことなんだ』と思わせる狙いがあって、これはもう”脅し”でしかありません。(年金評論家・田中氏)
大メディアに報道させ。国民の犯行をみながら、既成事実を積み上げて落としどころを探っていくのは官僚の常套手段である。そして気付いた頃には、国民は外堀を埋められ、お上の命令に従わざるを得なくなる。これは国家的詐欺と言っても過言ではない。
「10年前から平均寿命はそれほど変わっていないし、出生率はむしろ上がっている。世界経済の停滞こそが、年金財政を悪化させている原因です。株式はもちろん債券などに、現時点で厚労省が想定している利回りを確保できるような年金積立金の運用先がないんです」欧州危機でユーロ安が進行し、外債や株での運用な今後もしばらく厳しい局面が続くと見られる。金融マーケットが現在以上に悪化すれば、支給開始年齢は68歳ではなく70歳からにせざるを得ない。
『週刊現代』
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