加藤のメモ的日記
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ギリシャ この腐り切った国の実態
ウソをついてユーロに加盟
ギリシャは「財政赤字はGDPの2.2%と申告して‘01年ユーロ圏への加盟にまんまと成功した。しかし、これは真っ赤なウソで、実態は4%を超えていた。会計の粉飾や虚偽報告となれば、民間企業ならトップが厳しく罰せられ、組織も潰れかねない重大な詐欺的行為。それを国が堂々とやっていたことになる。
この「世界を相手に嘘をつく」というギリシャの悪癖は、かってスポーツの分野でもあらわになった。東洋大学準教授の川野氏は言う。「アテネ五輪で、水泳競技は屋外で行われました。たまたま好天に恵まれたため大きな問題にはなりませんでしたが、海上となるプールの屋根すら、時間通りに造ることができなかったのです。この一例からも、ギリシャは世界との約束を実行する能力に問題を抱えていることがわかります。
財政だけでなく、国民のメンタリティーも含めて、構造的に根深く腐りきっている国といえそうだ。なぜこうなったのか、ジャーナリストも田中宇氏がいう。「ギリシャは最近ダメになったわけではない。昔からダメな国だったんです。かってオスマントルコの植民地でしたが、19世紀後半に英国の支援で独立しました。以来、欧州諸国はギリシャを、ロシアやトルコ、中東など東方に対する戦略上の攻撃の拠点として特別扱いし、さまざまな支援をします。さらに米国企業が、オナシス家など海運業や造船業に巨額の出資をした。その結果、ギリシャ人はほとんど働いていないのに、欧米のおかげでギリシャは潤っていました」
これが本当の「ギリシャ神話」
その後も欧米諸国は、ギリシャを国際政治上の重要な拠点として優遇し、東欧諸国よりも先にEUに加盟させた。財政赤字の粉飾がバレた後にそれを黙認したのも、その”甘やかし”の延長線上にあるという。「その結果、ギリシャ人は『ギリシャは特別に扱われる国だ』と根拠なく信じるようになりました。だから働かないことも、政府がとめどなく借金することも当然だと思っている。なぜ財政赤字が問題になっているのかもわからない。そんな”ギリシャ神話”の上であぐらをかいていたんです」
国際政治アナリストの藤井氏も言う。「多くのギリシャ人には、商売や経営の感覚が欠如しています。例えば、ホテルの経営者は、親しくなった長期滞在客に食事や酒をタダでずっと御馳走し続けたりする。カネにうるさくないのは、個人としては一種の長所かもしれませんが、仕事の上ではマイナス。公務員削減反対のデモについても『9月になって夏休みが終わったので行ってみた』と話す人もいる。日本人には想像できないほどノンビリしているんです」
そんな人々がずっと変化のない環境にいて、きちんと働かなければ、まともな産業が育つわけもない。政治や経済が近代化された他のEU加盟国とは、社会構造が大きく異なっている。これまでは海運と観光がギリシャの主要産業と言われてきたが、どうや最近はそれも怪しいという。藤井氏が説明する。
「ギリシャの海運業者は、最近では船籍をパナマやキプロスに移し、自分の国籍も外国に移していることが多いんです。だからギリシャにカネが落ちない。敢行で儲けているもの海外資本ばかりです。海外に移民した人たちからの送金が、かろうじて外貨収入の柱になってはいます。だたし産業ではありませんが…」
そんなシビアな状況の中で、信じがたい話が一つある。藤井氏によると、欧米諸国の国民を対象に行われた幸福度調査アンケートで、ギリシャはなんと80%の人が「自分は幸せだ」と答えたというのだ。これは1位のデンマーク(96%)に次ぐ2位。国が潰れそうな時、なお大半の国民がノーテンキに「幸福だ」と言っている事実こそ、ある意味でギリシャ問題の深刻さを物語っているのかもしれない。経済力が違うとはいえ、日本も世界最悪のレベルの財政赤字がのしかかっている。将来、第二のギリシャにならぬよう、重々気をつけたいものだ。
『週刊現代』
鹿児島県にあるベッド数50床の戸規模な病院に、最後の望みをかけて全国から患者が集まっている。そこには従来の常識を変えた独特のリハビリ法と、笑顔あふれるスタッフの存在があった。
放送翌日、病院の電話は鳴り止まなかった
「4年間マヒで動かなかった指が動いた」9月4日放送のNHKスペシャル「脳がよみがえるぬ卒中・リハビリ革命」が大きな反響を呼んでいる。身体の片側半分がうまく動かない「方マヒ」は回復しないという脳卒中リハビリテーションの定説を覆すリハビリ法が紹介されたのだ。
場所は九州の南端、鹿児島県の霧島温泉郷の一角に建つ鹿児島大学病院霧島リハビリテーションセンター。同病院のセンター長・川平教授が考案した促通反復療法、いわゆる「川平法」と呼ばれる手法がそれだ。とくにここの手指の動きを改善させる訓練法はこれまで皆無だったため、放送翌日は「2回線しかない病院の電話が受診の問い合わせでパンクしました」(川平教授)という。
従来の麻痺肢へのリハビリは患者の自主性に任せて行なわれ、療法師はマヒした部位の筋肉が硬くなるのを防ぐためにそこをほぐすことはあっても、基本的に訓練中はそばで見守るだけである。だが、川平法は療法士が患者のマヒした手指や腕、足に直接触れて、動作に必要な筋肉を適切に刺激することで、意図する動きができるように神経路の興奮を手助けする。
例えばマヒした指のリハビリなら、患者の指の付け根から指先に向けてこすりあげ、曲げるタイミングで第一関節を外側からトンと叩いて刺激を加える。「曲げる。曲げる」と治療者と患者双方が言葉を発しながら、指1本1本に100回同じ動作を繰り返すのだ。「それより、脳卒中のよって途絶えてしまった神経回路を脳に再構築させるんです」(川平教授)
脳卒中を起こした脳の血流が断たれると、脳の神経細胞が生きていられるのは3時間足らず。脳は脳はその後、できる限り機能を再生させようとするが、回復可能な目安は6カ月とされていた。この時点で残ったマヒはよくなることはない。多くのリハビリ機関では現在もそう考えられている。
発症から10年後でも回復する
ところが、この川平法では発症後2年、4年という患者のマヒが改善されいる。番組内では、脳卒中を経験した元NHK解説委員のマヒが残る指が、前述のような方法で10分間繰り返し動かしただけで、4年間できなかった「指で円を作る」様子が紹介された。諦めていた人からすれば、まさしく”奇跡”に見えただろう。川平教授はこう語る。「誰もが1回でそこまでよくなるわけではありません。ですが、わずかでも指が動くなど治療の適応があれば、発症から10年経過しても、また他の病気で起きたマヒでも、指が動くようになる可能性はあります」
脳の神経は一つではなく千を超える神経がつながっている。たとえ指を動かす神経回路が途絶えても、指を刺激し動かすことで新たに迂回ルートが作られていく。あとはそれをくり返すことで強化するのである。この病院ではリハビリは苦しいものではない。患者は無理に身体を動かす必要はなく、「動かそう」という気持ちで楽に動かせばいい。そのため患者も前向きな気持ちを持ち続けられるのだ。
現在は外来で週1回、病院に通う鈴木さんはリハビリが楽しみだという。「朝9時から17時過ぎまで訓練室で自主トレをして過ごします。ここにいると安心なんですよ。似たような状況の人が訓練しているから。そういうふうに動かせばいいんだとわかります。
『週刊現代』
生体を防御する緑黄野菜と果物
これまで緑黄色野菜とか果物はビタミン、ミネラルの供給源と考えられてきたが、それだけではない。植物食品が生体の防御機能を増強することが知られている。植物食品に含まれる成分の生体への刺激は温和で、炎症、骨代謝、異物排除、組織修復、免疫系への橋渡し、睡眠など生体を防御し最適に維持する作用を与えてくれる。また、細菌などによる激しい刺激に対して植物食品は反応を抑制しながら高熱、ショック、関節炎などを防いで温和なうちに生体を防御する機能がある。
伊東氏は「いずれにしても、味噌を食べた動物はとても健康です。毛並もよく、体重の伸びもよく、かといって太り過ぎることはありません。味噌を食べることで、適当な健康状態が保てることが実証されました」と言う。味噌の原料大豆は、坊ガン食品のチャンピオンであり、大豆サポニンやイソブラボノイドは体内に発ガン物質が入っても、遺伝子に傷をつける前に無毒化する作用や、ガン発生の原因となる活性酸素などのフリーラジカルが発生するのを抑制することが知られている。
大豆が麹によって発酵熟成した味噌には、タンパク質、ビタミンEと酵素、食物繊維などが含まれ、複雑な複合体を形成している。味噌の機能はじつに多様である。免疫系に対しては、体内に入った放射線物質の除去作用、肝臓の解毒メカニズムの活性化などをもたらす。味噌は免疫系、神経系、代謝系、血管系、内分泌系への副作用を軽減し、相乗作用によって乳ガンの発生を抑制するのである。
魂や霊魂の境界を超える、宇宙的存在への旅立ち。東洋は、この内的な事柄について深い知識を得ていた。荘氏によれば、我々は無限の流転の上に、やむを得ず乗っているまでで、生死はこの流れの昼夜の変化に過ぎないと考えていた。『正方眼蔵』第22.「全機」は、生は死であり、死は生であると考えている。生と死の連続性である。『大乙金華宗旨』の示すものは人生と同じように重要なものであり、死とは生の終わりではなく、新たな旅立ちであり、再生を意味している。
魂や霊魂の存在を認識するとき、魂や霊魂は不滅であり境界を越える力が宇宙的存在の本質に到達し、私たちがこの世での体験を超えた旅によって、新たな光で照らされる時空を超えた、より深い意味を感じる世界において蘇るのである。
『ガン細胞が消えた』
| 2011年10月23日(日) |
ガン細胞が消えた(50) |
信じる行為は人間の体にどれほど強い影響を及ぼすのだろうか。自分が呪いにかけられたことを信じ、横たわって死ぬのを待つ人が、ほんの一日で死ぬ「ブードウーの死」は、今の科学では十分に説明できない。ハーバード大学のウォルター・キャノンは1940年ブードウーの死を調査し「実際に殺したのは想像力である。それが人をひどい恐怖に陥れ、最後は死に至らしめるのである」と言った。
ガンは心にも重くのしかかる。抑うつ感、無感動、無関心、食欲不振……。ギリシアの医師ガレノスは、「憂鬱な状態」の女性はガンになりやすいと言った。ガンと抑うつの関係について、抑うつ状態が際立った患者は他のガン患者に比べ、ガンによる死亡率が2倍以上も高かったという調査がある。昭和51年、アメリカのジャーナリスト、ノーマン・カズンズは、腹の底から大笑いしたおかげで、強直性脊椎炎という重症から治ったと発表して話題になった。
カズンズはベストセラーになった『500分の1の奇跡』の中で「希望を持ち、愛し、信じることはその気になればいくらでもできた。でも、笑いは違う。脊椎も関節も、とにかく骨の節々が痛んで、背中を平らにして寝ていなければならないのだ。それで笑う気持ちになれっていうほうが無理な話なのだが、テレビやおかしい本を読んで、本当に心の底から大笑いすると、麻酔のような効果が表れて、何とか2時間は痛みも感じずぐっすり眠れることがわかった」と言っている。
笑いが免疫力を活性化し、リンパ球を活性化し、ナチュラルキラー細胞の活性化を促すこと、また笑いが免疫機能を低下させることで知られる副じん皮質ホルモンと、エピネフリンという2種類のホルモンを著しく低下させることが報告されている。ここ数年笑いによる癒しの力が次第に認められ、「笑いの療法士」が笑うための研修会やワークショップを開いている。 ―126
日本に欠かせない味噌汁。昔の人は「味噌汁は朝の毒消し」と言われたが、近年、味噌の機能性が評価されている。昭和56年、当時、国立がんセンターの疫学部長であった平山氏は日本癌学会において「味噌汁の摂取頻度と胃ガンの死亡率の関係」を報告した。平山氏の調査によると、味噌汁を毎日とる人と全くとらない人とでは、全くとらない人のほうが胃ガンでの死亡率が48%も高いとの注目すべき調査データを明らかにしている。広島大学の伊東教授は、味噌は体内に入った放射線物質を取り除き、小腸粘膜の障害を早く回復させる作用があると報告している。
東北大学農学部の大久保教授は、味噌の中の成分サポニンが活性酸素を消去し、老化を防ぎ、ガンを予防することを、国立栄養研究所の辻室長は大豆の七つの成分の相乗効果によって、血中のコレステロールを排出し、さらに吸収を阻害してコレステロール値を改善することをそれぞれ報告し、注目を集めている。
EPA、DHAといえば魚の注目された成分だが、魚のそのものが優れた健康・健脳食品である。しかし、魚を焼くとたんぱく質の焼きこげに発ガン物質ができてしまう。ところが味噌汁に含まれるメラノイジンという物質が発ガン物質の作用を防止する。さらに、味噌汁の中に入れたイモ、ワカメなどと大根おろしにも発ガン作用を防止する働きがある。まさに、朝食の一杯の味噌汁は、坊ガンメニューなのである。また、豆腐と鰹節の組み合わせも大切で、豆腐は優れたタンパク食品であるが、メチオニンなどのアミノ酸が不足している。これを補うのがカツオ」節。さらに、薬味の刻みネギに含まれるアミノ酸は、体内でメチオニンに変身する。つまり、大豆、鰹節、そしてネギの組み合わせによって完全なタンパク質となるわけである。 ―142
神農本草経では、山芋を山薬として上品に収録している。そして、「長く食べ続けると寿命が延び、筋肉を強くし、骨をしっかりさせる機能がある」と解説している。ヤマイモ科の多年草でありナガイモ、山薬の肥大した根である。山薬には白血球の抗菌作用を促進し、アレルギーを抑制するほか、潰瘍を治すアラントン、出血を止めるアルギン、消化を助けるアミラーゼなどの消化酵素を含むほか、軽度、中度の糖尿病の喉の渇きを治すため、糖尿病の漢方薬としても用いられてきた。山薬をすりおろすとヌルヌルとして、しかもとろみの状態になる。このヌルヌルはマンナンとアミノ酸が結合したものである。マンナンは水溶性の食物繊維で、腸内でコレステロールや糖質を絡めて吸収を抑制する。
黒ゴマのリグナン類緑体には強力な抗酸化性があり、セレンとの相乗作用で活性酸素などのフリーラジカルを抑制し、血管を若返らせ、ガンを予防し、老化を防ぐなどのさまざまな作用が報告されている。黒ゴマの黒い色素が網内系を活性化すると考えられる。黒ゴマには脳を構成するのに必要なリノール酸と、脳の働きを活性化し頭の回転をよくするグルタミン酸、などの含有量が多い。また視力を強化する。聴力を強化する。マグネシウムとカルシウムによる神経安定作用がある。これらの作用が脳を満たし鎮める。また黒ゴマのゴマナリンは、アルコール分解機能を促進し、アセトアルデヒドの分解を促進する。
『ガン細胞が消えた』
なぜ彼らは「残念な人」で終わるのか
学歴エリートが、サラリーマンの世界でエリートになれない理由を、自身も東大法学部卒である人事コンサルタントの城重氏が語る。「もともと東大をはじめとする旧帝大は官僚養成機関として、組織の忠実な歯車を育てることを目的に設立されたものです。そういう人を選抜するのが東大入試なのですから、東大卒が官僚向きなのは当然なんです。なので、たとえば東大卒に経営能力やリーダーシップを期待するのは的外れだといえます」
東大卒の行員を数多く抱えるメガバンクで働く黒川氏はこのように語る。「東大卒の上司には、典型的な”小役人”タイプが多いと感じます。リスクをとらないため、都合が悪そうなことがあると部下を前面に出し、自身は絶対に全面に出ない。失敗は部下の責任にして、うまくいった時には自分の手柄にするんです。部下には好かれないけれど、上からは評価されている人もいます。だけど、飛び抜けた実績はなく、役員にはなれない、というパターンです。東大卒も40過ぎればタダの人です」
小倉氏も東大卒の人材をこのように見ている。「僕の会社の中の東大卒で多いな、と思うタイプは自分で決断しない、またはできない人。常に自分より上の役職の人に相談し、決定権も責任も押しつけてしまう。要領のよさをみるとうまいな、頭いいんだな、とは思いますよ。でもそういう人って結局信用されないですよね」
また在京キー局の幹部クラス社員の飯島氏は「うちは東大卒で出世した人はあまりないですね。俺は出世して当然、といった感じで泰然としているように見えて、要領よく立ちまわれる人に差をつけられていく。東大卒は、『俺はお前らとは違う』とでも考えているのか、社内で人脈を作らない、独りよがりのタイプが多い。40過ぎぐらいまでに現場を外されて、アーカイブの整理とか、テープの管理とか資料室といった閑職にまわされたり、制作会社に出向されらりたりする社員が多いんです」
就活事情に詳しい人材コンサルタントの常見氏は「ダメな東大生というのは、独善的ですよね。こういう東大生はグループディスカッションをさせると、他人の話を聞かなかったり、自分の意見に従わせたり、見下す傾向があります。このタイプは管理職になっても、全く部下がついてきません。なまじ頭がいいから、人の話を理解しようという姿勢に欠けているのではないでしょうか」
いつまでも、まわりが間違っている、自分は正当に評価されていない、と思い続け、プライドが高くて他人の意見を聞き入れられない東大卒。出世の目も消え、転職もできずに、新入社員に「あの人、東大卒らしいよ」とささやかれ、意外そうな目を向けられる。勉強ができるなら民間に行かず、官僚になっていたほうが幸せだったかもしれない…。だが、日本はそんな官僚たちのおかげで大変なことになってしまったのだ。東大卒、残念…。
『週刊現代』
間違っているのは俺じゃない。俺を批判する奴らが間違っている。でなければこの俺がこんな状態になるずがない。角栄の晩年そっくりである。いつの間にやら師と同じ道を歩んでいる。地団駄を踏み、脳梗塞で倒れた師・角栄の二の舞にならなければいいか…。
政治ジャーナリストの後藤謙治氏は「ある閣僚が『こうなった以上、小沢氏が裁判で無罪になっても、検察による控訴は間違いない』と言っていましたが、今後数年、小沢氏は裁判に縛られることが確定したということ。刑事被告人という立場で次の選挙を迎えなければならないし、来年70歳になる小沢氏は、復権のために必要な時間を、裁判に奪われてしまったのです」
永田町の案内子
「落ち目の三度笠」という言葉がある。古くはヤクザ者などが、旅に出る際にかぶった編み笠を「三度笠」と言い、かって持っていた自分のシマを落ち目になって追われ、「三度笠」を手放せなくなるほど流浪を続けなればならない状態、というくらいの意味だ。
金と権力で「小沢一家」を率いてきた小沢は、これまでも政党を渡り歩き、流浪を続けてきた。それでも「落ち目の三度笠」と呼ばれることがなかったのは、小沢がいるところこそ、永田町の中心だったからだろう。しかし、もう小沢は永田町の中心どころか、民主党の中心にすらいない。
カネの切れ目が縁の切れ目
民主党内には早速、小沢氏を「お荷物」扱いし、距離を置きはじめている人間も少なくない。その筆頭格が輿石幹事長である。これまで小沢とは蜜月だと見られてきた輿石。先の代表選でも小沢が輿石に出馬を要請。輿石は参議院会長という立場を理由に断ったか、これはいかに小沢が輿石を信頼しているかを表すエピソードとして語られている。ところが、この話には裏がある。
「小沢さんから代表選出馬を要請された時点で、輿石さんには野田総理サイドからも『自分が代表になったら、輿石さんを幹事長に』というラブコールが届いていたようです。しかし、輿石さんはそれをおくびにも出さずに、小沢さんからの依頼を断っている。言ってみれば、小沢さんは輿石さんに手もなく転がされたことになる」(テレビ局政治部記者)
民主党参院のドンにして、今や幹事長として肩で風切る輿石だが、もとはと言えば「日教組上がりの社会党員」。政治家歴でも、これまでくぐった修羅場の数でも、本来なら敵にすらならなかった相手だ。そんな相手見コケにされても、小沢は輿石には逆らえない。小沢は代表時代に民主党の組織対策費を約5年間で36億円も側近議員に流す形で支出している。現在そのカネを握っているのは輿石。立場は完全に逆転した。輿石が上で小沢が下だ。
野田内閣では小沢系の人間が閣僚や政務三役に多数起用され、「小沢に配慮した人事」とも言われたが、小沢から見れば実態は異なる。財務省と一体になって増税路線に突き進む過程で、小沢グループの役職者たちは、必ず閣内の一員として「増税」を容認するか、小沢の意を汲んで、ポストを捨てても「反増税」を貫くかかの踏み絵を踏まされる。
その時、どれだけの人間が小沢について行くのか。小沢にはその答えがわからないはずはない。どじょうの人事は、小沢グループを解体させる人事に他ならない。どんな政治家にも、表舞台から去る時はやってくる。政治家としても異例とも言える賞味期限を誇ってきた小沢とて例外ではない。カネの切れ目が縁の切れ目。カネのない小沢など、誰も相手にしない。それがわかっているからこそ、小沢はカネに執着してきたのだが、今やどうすることもできない。
『週刊現代』
| 2011年10月14日(金) |
まもなく大地震が来る |
房総沖は長く地震が起きていない「空白地域」の一つでもある。前回、房総沖で巨大地震が起きた記録は、1677年の「延宝房総沖地震」(M8級)まで遡らなければならない。この約330年前の地震では大津波も発生した。現在の福島県から千葉県の沿岸部に、最大10�辰箸いε貽�本大震災並みの津波が押し寄せ、大きな被害を出したとの記録が残っている。さらにいえば、この区域で「次の大地震」が起きることを示す、不気味な符号も存在する。
実は、1677年11が4日に発生した「延宝房総沖地震」(推定M8級)と呼ばれる巨大地震が起きている。つまり「三陸沖」と「房総沖」という隣接した震源域では、順番を前後しつつも、明らかに短期間に連動して大地震が発生する傾向が強いということだ。
不気味な兆候は、GPS(全地球測位システム)を使った最近の調査でも、房総沖付近にはプレートが押し合う「力」が蓄積し、次の大地震の発生が近づいている兆しがある。前述のとおり、房総沖付近では長い間大地震が起きていない。力の一部は1923年の「関東大震災」(M7.9)で解放されたが、それ以後は近隣区域でも大地震が起きていないため、プレートの押し合いによる歪みがどんどん溜まる一方の状態になっているのだ。
実際、「関東大震災」は地震のエネルギー自体は東日本大震災の数十分の一だが、震源がやや陸地に近かったために東京近郊も激しく揺れ、その後の火災もあって、空前の大災害(死者10万人以上)となってしまった。いったん巨大地震が起これば東京や横浜などの大都市圏も、安全とは言い切れない。そもそも島村氏が警告するように、3.11大震災以降、海溝型だけでなく、内陸部にいおける直下か型地震が発生する危険も高まっている。
「怖いのは、海底を震源とするM8クラスの海溝型地震と思われがちですが、関東地方の内陸でも、直下型地震の引き金が引かれる恐れが出ています。当然、東京直下型地震が起きる可能性もあります。直下型は、阪神・淡路大震災のM7.3クラスが想定されています。もし東京直下で起きれば、被害は相当に大きくなってしまいます」もともと、首都直下型地震の発生確率は、政府の地震調査委員会によって「30年以内に70%」と試算されていた。この確率が、東日本大震災の影響でさらに高まったと見られている。その上で、房総沖地震のような巨大地震が発生したら、一挙に引き金が引かれる恐れは十分にあるといえるだろう。
地震大国日本の現実
中央防災会議の被害想定によれば、阪神・淡路大震災クラスの地震が東京直下で起きた場合、最悪のシナリオでは死者11.000人。負傷者21万人。断水状態を余儀なくされる人が1.100万人、停電が160万軒。避難所生活を送ることになる被災者が460万人に達するとしている。経済的な被害はなんと112兆円。日本の国家予算を超える規模の、まさしく壊滅的な被害が予想される。
「東京付近の直下型地震の歴史を見ると、おおよそ17年ほどの周期で、被害が出るような規模の地震が起きて来ました。ところが、1926年の関東大震災からは、それがぱったり途絶えています。その静寂がいつ破られてもおかしくない。むしろ、何事もなく過ぎたこの90年が異常で、今後、地震活動が活発になってくるのが正常な状態と考えるべきです」それだけではない。忘れてならないのは、東日本大震災の影響によって日本が地震の活動期に入ったすれば、東京や関東周辺、東日本だけが危険で、ほかが安全というわけでは決してないということだ。
三陸沖の巨大自身が、房総沖などの関東近辺の巨大地震と連動・誘発する可能性があるのと同様、関東周辺で地震が起きれば、それがさらに別の巨大地震を誘発することがある。三陸沖で起きた、東日本大震災と同じタイプと言われる869年の「貞観地震」(M8.3級)の後、878年には「元慶相模・武蔵地震」(M7.4)が発生。さらに887年には南側の東海・東南海・南海地震が連動した「仁和地震」(M8.5)が起きている。
また前出の1677年「延宝三陸地震」「延宝房総沖地震」の翌年には、宮城県沖でM7.5クラスの地震が起き津波が襲来。そして1686年には直下型の「遠江・三河地震」(M7級)が発生している。加えてその後、内陸直下型の地震が数年おきに発生し続けた挙句、1703年には房総沖が震源と見られる「元禄地震」(M8級)が起きて、再び大津波が関東地方沿岸部を直撃した。さらに4年後の1707年には、3.11以前には日本史上最大級と言われた、「宝永地震」(M8.5超、東海・東南海・南海連動方)が発生しているのだ。
これに付け加えれば、宝永地震の49日後、今度は富士山が大噴火。このとき、山腹に宝永火口が形成された。巨大地震が巨大地震を呼び、さらには火山の噴火まで呼び起こし、長期間、日本中が災害に苦しめられる。M8〜9クラスの地震エネルギーとはこれほど凄まじい。
『週刊現代』
| 2011年10月12日(水) |
カツオブシ、トマト、赤ワイン… |
大腿筋をよく動かすことで、成長ホルモンの働きが活発になり、新陳代謝が高まる。すると、肌細胞も活性化し、しわができにくい肌になる。脂肪燃焼を助け、ダイエットにも効果的と、メタボ予防や美容効果にもつながる働きがあるのだ。
「私の患者さんで82歳の男性がいらっしゃいます。15年前、初めて診療した頃に、ウォーキングをお勧めしたところ、どんどん若返っていった。いまでは1日3時間も歩いているそうですが、背筋が伸びて身なりもお洒落。もちろん頭脳明晰で、言葉もしっかりしています。今も健康チェックのために、定期的に通院されていますが、60歳くらいに見えるほどで、正直私も驚いています。その方に限らず、歩いている方は、皆さん、お年を召されても、本当に元気ですね」
運動すると、好奇心ややる気を出させるドーパミンの分泌も促されるという。「仕事の帰りにジムで筋トレをしたり、帰宅後、スクワットをするのは、脳にとって理想的です。運動後に成長ホルモンの働きが高まり、睡眠中はさらにアップします。”やる気”がアップし、活動的になると、脳への刺激も増える。脳にとっても、プラスの循環が生まれる。
自律神経を刺激するには、風呂上がりに冷水を浴びるの効果があるという。そして脳機能アップに欠かせないのが、食事と栄養。「サバ、イワシ、マグロなど青魚に含まれるDHAは、コレステロール値を下げたり、血液をサラサラにしたり、老化防止、視力回復、ガン予防に働いたりと、めざましい力を発揮します。DHAは、脳細胞に多く存在し、なかでも海馬に多く、神経伝達物質の生産や、情報伝達のネットワークを活発にしています」
回転のいい脳を作るためには、「週2回以上」食べるのが望ましいというお勧めレシピは「カツオブシのトッピングです。青魚の中でもDHAを豊富に含むのがカツオですが、カツオの刺身よりも、同量のカツオブシに含まれるDHAは1.8倍多い。サラダ、おひたし、冷ややっこ…、どんどんカツオブシをかけて、DHAを補給しましょう」
そして脳の老化の原因、活性酸素を退治するには、食を通じて、たくさんの抗酸化物質を体内に取り入れることが重要だという。「その代表が、トマトやアスパラ、パプリカ、ブルーベリーといったカラフルな野菜や果物です。これらに含まれるビタミンCやE、色素成分のカロテノイドには、活性酸素を除去する効果があります。とくにトマトとブルーベリーは抗酸化物質が豊富。色つき野菜、果物で、脳細胞のサビつきを防ぎ、認知機能の低下を食い止めましょう」
抗酸化効果が高い食品といえば、赤ワイン。動物性脂肪を多くとる欧米人は高コレステロールが原因で、心筋梗塞による死亡率が高いのだが、なぜか美食で鳴らすフランス人は、その死亡率が欧米のほかの国々より際立って低いのだという。「これは、赤ワインに含まれるポリフェノールが高い抗酸化効果を持ち、コレステロールの酸化を抑え、動脈硬化を防いでいるのだといわれています。赤ワインは脳にもすごくいい。ポリフェノールの一種であるレスベラトロールという成分が、海馬を活性化するのです。マウスによる実験では、海馬の神経細胞が倍増。情報伝達のスピードも飛躍的に上がりました。白ワインでは、この効果は得られないそうです」
運動、食事の次は睡眠が重要な課題になる。「クリニックの外来には、記憶力や集中力の低下を訴えて来院する患者さんが増えています。そうした患者さんにまず聞くのが、睡眠時間の長さ。3〜4割の方は、睡眠時間が明らかに短いのです。睡眠は心身を休めるためだけでなく、脳はこの時間に、昼間インプットされた情報を整理し、記憶として定着させる仕事を行なっています。睡眠不足だと、脳は記憶作業ができなくなる。最低6時間、あるいは7時間半ぐらいが理想的な睡眠時間といえます」
『週刊文春』
| 2011年10月09日(日) |
『紅梅』(こうばい) |
潔く死を迎えた夫の、最後の日々を小説へと昇華した、静謐かつ力強い傑作
あるインタビューで語っていることだが、吉村昭が亡くなってから、妻で作家の津村節子は小説を書けないでいた。闘病の末に、生命維持装置をひきむしって自ら死を選んだ夫のことを思うたびに、十全に看病できなかった悔いもあった。そんな自分の姿を”育子”という女性に託して、吉村の死後出かけた四国の霊場巡りを描いたのが短編集『遍路みち』(講談社)で、これにより、夫との最期の日々を見つめなおすことができた。その成果が『紅梅』である。この私小説でも”育子”の視点から夫の最晩年が活写される。
最初に見つかったのは舌癌だった。やがてすい臓癌も見つかり、一進一退を繰り返し、夫は徐々に衰弱していく。闘病は家族以外誰にも語られず、一時的に体調を崩している風に伝えるだけだったが、70代後半の夫婦には親戚、友人、知人たちの訃報が次々に届き、あらためて目前に迫る死を凝視しようとする。
若い時に結核の手術で肋骨を数本切除した際に、七転八倒の死の痛みを経験した者でも痛がる癌の治療の難しさから、吉村・津村の文学修業と夫婦生活の歴史(吉村は津村の作品を一切読まなかった)、丹羽文雄や城山三郎との交流、芸術院文芸部の部長として天皇・皇后両陛下にご挨拶されていた挿話(吉村のユーモア精神がうかえる)など様々な話が次々に紹介される。
その中でも長年にわたる文学への信仰と、避けがたい死を前にした行動が印象的だ。とくに後者の、妻が夫の遺書を発見するくだりは胸をうつ。城山三郎に律義な飲み方をしているといわれた吉村は、家では午後9時以前には飲まなかったが、まことに律義に密かに死の準備をし、潔く死を迎えたのである。
それが粛然と響くのは、有名作家の死という特殊な例ではなく、死とは何かを、見送った死者たちを回想しながら考え抜いているからだ。読者一人ひとりが、家族と自分の死のあり方を考えてしまう普遍性がある。いわば津村の『紅梅』は、吉村の『冷たい夏、暑い夏』だろう。肺癌に罹った妹を看取った体験を文学に結実させた吉村昭の傑作。叙事に徹した文体の強度とテーマ把握の強烈さは、吉村文学に比肩しうる見事さだ。
『週刊現代』
| 2011年10月07日(金) |
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安全性よりも経済性を重視した、福島原発第一原子力発電所。その建設の際、コスト削減のため、海面からの高さを当初案より10�団磴こと�10�辰砲掘∈2鵝�津波の直撃を受ける結果となったことが東京電力元幹部からの証言でわかった。1966年12月に建設が始まった同原発1号機。アメリカのGE(ゼネラル・エレクトリック社)が、原子炉の製造・据え付けから建屋の設計・建設も担当した。当時、同電には原発の経験がなく、まったくの”おまかせ”状態だった。
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そのGEの当初案は、海抜35�辰世辰新�設予定地を海抜20�辰泙悩錣蝓△修旅發気妨業�を設置する案だった。提案通りなら、高さ15�辰虜2鵑猟吐箸任眸鏗欧�軽減された可能性がある。しかし、元東電幹部は「原子炉と建屋などは全てGE任せ打ったが、海抜20�辰箸いΠ討麓�け入れず、かいばつ10�辰砲靴拭�今はそのまま20�辰砲靴討い譴弌△隼廚Δ�…。そうしなかった理由は原発の運転コストが余計かかるからだ」
建設経過にかかわった元東電幹部は、さらに詳しい事情を証言する。「原発には冷却するために大量の海水が必要だ。1号機だと1秒間に25トンも海からポンプでくみ上げる。もし、海抜10�辰任覆�、海抜が20�辰良瀉呂砲靴燭蕁△修旅發気泙任�み上げる動力費、つまり電気代がうんとかかる。幹部からは、”電力会社は電気を作るところで、電気を使うところじゃない”と言われた。要するに、運転コストを判断して海抜10�辰砲靴拭�
その結果、1号機から4号機まで海抜10�辰旅發気砲覆辰拭D吐搬从�で国の明確な基準がなかったことが、東電の”利益優先”姿勢を許すことになった。当時、福島第一原発の建設を担当した豊田東電副社長が、本音を語った記録がある。「原子力発電所とか再処理工場の建設費を下げることが一番重要なんです。それと稼働率を上げるということ。原発の経済性を考えるのは頭の隅じゃない。真ん中ですよ」
野田首相は衆院予算委員会で、日本共産党の志位和夫委員長の質問に対し、「事故原因の究明、徹底調査がすべてのスタートの大前提」と答弁した。そうした究明等を終えたあとに再稼働のの総合的判断を政治が行なう」と公言した。敷地の高さを含め、すべての原因究明を行なうのかどうか。その姿勢が厳しく問われる。
『週刊朝日』
| 2011年10月06日(木) |
ガンの強敵は赤ワイン(49) |
あみ赤ワインが世の中の注目を浴びるようになったのは、1993年にアメリカで話題になった「フレンチパラドックス」がきっかけです。フランス人は動物性脂肪をたくさん摂っているにもかかわらず、なぜか心臓病による死亡率が他の欧米先進国に比べて圧倒的に低いというものです。なぜそうなのかを追及したところ、黒皮系ブドウの果肉だけでなく、皮や種子も一緒に発酵してつくる赤ワインに含まれているポリフェノールの”効能”ではないかということがわかってきたのです。
そして、このポリフェノールには多くの薬理的な効果があり、そのため「赤ワインは健康に良い」と、一躍脚光を浴びることになったのです。ポリフェノールは数種類のフェノール系成分で構成されていますが、なかでもガンの予防には「リスベラトロール」が有効だとされ、大変注目されています。
ところで、発ガンのプロセスには第一期、第二期、第三期とあり、第三期になるとガン細胞が体内へどんどん広がっていく段階を迎えるわけですが、リスベラトロールは第一期、第二期のみならず、第三期に入って拡大する腫瘍を抑えようとする働き、いわゆる「抗腫瘍効果」を持っているのです。このリスベラトロールには「抗カビ作用」があり、ブドウがカビに汚染された際、ブドウ自体を守るために、カビに対して抵抗するように働きます。こうした作用が動脈硬化なども抑えるのですが、ガンに対してもかなりの効果を発揮するのです。
また、その他のフェノール系成分では、種子に多く含まれている「ケルセチン」も抗ガン作用を持っています。ケルセチンはニンニクや玉ねぎなどに多く含まれている成分ですが、腸内の酵素によって活性化するという特徴があります。この特徴を生かすべく、ワインは発酵というプロセスを経ているため、赤ワインに含まれているケルセチンは有機酸や有機塩などと非常によく結びつき、体に吸収されやすくなっているのです。
ところがニンニクや玉ねぎなどの野菜類をいっぱい食べたところで、ガンに作用する効果はさほど期待できません。このように野菜類では難しいことも、赤ワインであればガンに対して効果的に働くのです。ではガン予防に対して赤ワインをどう活用したら良いのかというと、これはガンに限らず、赤ワインの薬効を引き出すにあたってすべていえることですが、週に2回とか3回飲んでいたお酒を赤ワインに変えようといった方法では感心しません。
フランスなどでは常に食卓に赤ワインが置いてあって、料理とともにいつも飲んでいます。こうした習慣が必要で、ごく自然に空気を吸うような感覚で赤ワインを飲む習慣をつけることが望まれます。ワインの本場、フランスでは国民一人当たりの年間ワイン消費量がおよそ67リットルにも及びます。日本人は年間平均で1リットル程度ですから、ほぼ67倍も飲んでいることになります。これはあくまでもワインの話ですが、酒量という点ではフランス人も相当なものであることがわかります。しかもワインは、日本人がよく飲むビールなどよりもアルコール度数は数段高くなっています。
それでもフランスでは「飲み過ぎて肝臓をこわした」というような話はまず聞かれません。また日本の盛り場やターミナル駅では毎日のように見られる泥酔者の姿も、フランスではほとんど目にしません。日本人のように暴飲するという習慣があまりないことも指摘できますが、飲んで体をこわすということがほとんどないのです。
このように、日本人の何倍ものワインを飲むフランス人が、飲んでも肝臓にダメージを与えない大きな要因の一つに「チーズ」の存在があります。「ワインを飲みながらチーズを食べる」つまり、体内にアルコールを運ぶ際には良質のタンパク質を摂るということが、肝臓に負担をかけない最大の方策なのです。チーズに含まれるアミノ酸は肝臓の働きを助け、アルコールの分解を促します。このアミノ酸の中でも必須アミノ酸であるメチオニン、ロイシン、アスパラギン酸は特に有効な成分であり、肝臓機能の改善や肝臓疾患の治療にも使われているのものです。また、チーズのなかでも長い間完熟した硬質のチーズ、たとえばエダム、チェダー、パルメザンといった種類のものは、こうした必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。
とくに必須アミノ酸のメチオニンは肝臓の働きを助け、アルコールの分解を促します。二日酔いの薬にメチオニンが成分として含まれていることからも、肝臓への効能がわかろうというものです。このメチオニンを多く含有するアミノ酸が、チーズには非常にたくさん含まれているため、肝臓を害さなかいばかりでなく、肝機能を強めていくのです。
ワインの摂取量が非常に多いヨーロッパ人が、その量に比例してたくさんのチーズを食べる習慣は、ただ単に文化的、味覚的、あるいは相性がいいからというだけではありません。長い間に培われた食生活の体験から身につけた「アルコールの害から肝臓を守る」という彼らの生活の知恵と見ることができるでしょう。
『赤ワインとチーズが老化を止める』
| 2011年10月02日(日) |
年金支給「68歳から」に備えよ |
決定ではないがその方向
‘00年の年金法改正当時の最高責任者だった、元厚生省年金局長の矢野氏が語る。「年金の支給が67歳とか68歳に引き上げられる可能性はあります。すでに厚労省の年金部会では引き上げが検討課題とされている。加えて、これまでの年金改革では、30年かけて段階的に60歳から65歳に引き上げることを決めたわけですが、現在では30年というのはいくらなんでも時間のかけ過ぎで、15年とか20年の最も短いスケジュールで開始年齢を引き上げるべきだ、という議論があります。
しかし何より、年金財源が不足している最も大きな理由は、国民の平均寿命が延びたこと、そして少子化に伴う労働人口の現象である。「年金支給年齢が55歳から60歳に引き上げられたのは1954年ですが、当時の男性の平均寿命は63歳。年金の支給期間は平均してわずか3年だったというわけです。ところが、平均寿命が80歳の現在では、65歳から年金を支給されたとしても15年間も年金をもらえる。しかも、人口分布でいえば、払う人よりもらう人ばかり増えている。支給年齢の引き上げは当然なのです。
今年7月、民主党が『社会保障・税一体改革成案』を閣議報告しました。その中の1項目目に年金の『支給開始年齢引き上げ』が盛り込まれています。厚労省では開始年齢を1歳引き上げるごとに0.5兆円の予算縮小になるとみており、3歳引き上げると1.5兆円が削減できるというわけです」(日本年金機構関係者)
実際に、『社会保障・税一体改革成案』を読むと、「高齢者雇用の確保を図りつつ、68歳から70歳へのさらなる引き上げを視野に検討」、「厚生年金の支給開始年齢引き上げスケジュールの前倒しを検討」との文言が明記されている。ちなみに、諸外国では、すでに67〜68歳に支給開始年齢が引き上げられているのが現実だ。
「ドイツでは今年、支給開始年齢を現行の65歳から67歳に引き上げることが決められました。オーストラリアとアメリカでも67歳に引き上げられるし、イギリスは68歳への引き上げを決めた。日本は国際的にみれば、支給開始年齢が早いのです。中には70歳にせよという政治家もいますが、私は疲れ切って仕事ができなくなる67歳が限度だと思います年齢制度を破綻させないために、67歳を支給開始とする法律を早急に作り、国民の理解を得ることが大事です」(社会保険労務士の田中昭二氏)
他方、支給額については、現役世代の負担を抑えるため、年金の実質給付額を毎年、約1%ずつ下げることがすでに決定しており、‘30年頃には、現在の支給額より20〜30%ほど大幅減額されるという見通しもある。様々な理由により。公的年金の支給支給開始年齢の引き上げと支給額の減額は、将来的には避けられそうにない。仮に68歳からしか年金が支給されないとしたら、60歳で迎える定年から数えて実に8年間も、無収入・無年金生活を送らなければならなくなる。では、その間は一体いくら必要なのか。
フィデリア退職・投資教育研究所の野尻氏はこう試算する。「皆さんは、退職後の生活費は、現役世代の50%以下になると思っているようですが、退職前と退職後の生活実態を調査した氏比較したところ、定年後の生活費は定年前の68%とという数字が出ました。つまり、生活レベルはなかなか落とせないし、高齢者になれば医療費や介護費がかかってくるということなのです。 総務省の家計調査によると、無職の60〜69歳の平均支出額は夫婦合わせてひと月に33万3000円でした」
この調査に基づいて計算してみると、60歳過ぎて無収入・無年金になる5年間には、総額約2000万円、68歳までの8年間になると、約3200万円もの資金が必要になってくる。
『週刊現代』
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