子の年齢:5歳9ヶ月
ちーちゃんは保育園に好きな女のがいる。 双子の片割れのKちゃん。 正直なところ、ちーちゃんも見分けが付かない。 もう片方のYちゃんに比らべて、積極的で明るい子のようだ。
春に婚約ごっこが流行っていたときに、Kちゃんに「結婚しよう!」と言って断られた。 めげずに旅行のお土産を買ってきて渡したところ、一気に高感度がアップしたらしい。 「Kちゃんもちーちゃんのこと愛してるよ。」 と言われたんだって♪よかったね。
ところがその後ちーちゃんが衝撃の発言をした。
「女の子なら誰でもいいんだ〜♪」 「はぁ?それ絶対保育園で言ったらダメだよ!Kちゃん怒るよ。」
ああ、男って、男って・・・。 やっぱり魚は、釣れたらおしまいなの?
子の年齢:5歳9ヶ月
またも、保育参観の日がやってきた。 もう保育参観なんかどうでもいいのだが、今回は卒園アルバム製作なので、親が居ないとアルバムがボロボロになるという噂。 よりによってピアノ発表会のリハの前日である。 上司にお願いして2日連続で半休をとることにした。トホホ。
アルバム製作は案外あっけなく、親が来ていない家も多かったがなんとかなっていた。 運良くちーちゃんの好きな女の子と同じテーブルで製作することになった。アルバムは大きいので1テーブルに2人で製作するのだ。 終わってもママそっちのけで、二人仲良く本読んでるよ。やったねちーちゃん。
そろそろ帰ろうかと思っていると、思いのほか早く年齢別懇談会の声がかかった。 園長先生の思いを一方的に聞かされてるうちに、お昼休みが終わったりする会なのだ。苦手なんだよな〜。始まる前に逃げるつもりだったのに。
まず担任のコワモテ保育士が長々と理想論をぶつ。まるで卒論の口頭試問のよう。若いねェ。 次が加配の先生。 -私はサポートが必要なお子さんを見ています、年長さんにも何人もおられますが、他のお子さんがさりげなく助けてくれて、お互いに育ちあっています、 それはその通りだと思うが、わざわざそんなこと教えてくれなくてもいいのに。居心地が悪くなるだけである。
一人づつ家での様子を話せというので、最近は先生に褒められてばかりいる、と嬉しそうだ、と話した。 勉強部屋を用意して机も買いに行ったので、もう小学校に行く気マンマンだ。 ってなことを話したら、場の雰囲気がぱっと明るくなった。
他のお母さんは、未だに字が読めなくて困る、とか、最近大食いで心配だ、とか一通り話した。すると、最初のお母さんが話し始めた。
就学前検診に行ったら、小学校の先生に、 「学習発表会でお子さんに役を当てたら台詞を覚えられなかった。こんなときどうすればいいですか?」 っていう話を長々されたが、最近の教育は競争をさせな過ぎて、水泳も泳げないままだというし、なんとかならないのか、などと言い出した。
はぁ? 今ここに居る私たちに何を求めてその発言なの?
小学校の苦情は小学校で言えば? 学校教育一般への苦情なら、教育委員会か文部科学省に向って言ってもらいたい。
上の子が小学校に行ってるパパが一言 「それは親に覚悟を求めてるんですよ。学習発表会の練習につきあう覚悟はあるかと訊いてるんです。」 なるほどそうか。その通りかも。
ところがそのママの話は終わらなかった。 -保育園の中での文通は禁止になったと聞いているが、文字の練習のためにお友達に手紙を書くのはよいことではないか。 -それは手紙にシールをはったり、封筒におもちゃを入れて持ってくるのを禁止しただけです。文通は禁止ではありません。納得できないルールは何でも保育士に聞いてください。 -いつも仕事が遅く、連絡帳を書く時間もないので今の機会に訊いているんです。
むー、これではケンカである。先生も大変だな。
保育園と小学校と文部科学省に不満があるがうまくいえない。 しかし仕事が忙しいので、家で子供に話を聞くこともあまり出来ない。
そーれは、まず保育園の先生に感謝するところから始めた方がいいよ。 そんな忙しい仕事を可能にしてくれてる保育園にさ。
それからママも少し休む。 そしたら、不満に思っていることも、実は時間が解決してくれることだってわかるさ。
子の年齢:5歳9ヶ月
このところ、旅行やら入学準備やら弟の結婚やらで気忙しくて、ピアノの練習をしてなかった、 練習をしていない間にも発表会は近づいていたのである、恐ろしい・・・。
ピアノの先生は呆れた様子。
発表会に出したい、と言い出したのは私。 練習を見てやっていないのも私。
こんな練習不足で発表会に出る意味あるのかな、ってちょっと考える。
今年も出ないことにしてたら、相変らずちんたら連取してたと思う。 曲の難易度に関わらず、弾き込んで人に聞かせて恥ずかしくないほどの演奏にするというのはどういうことか。 考えるチャンスがあるのは、大事なことだと思うのだ。
もうピアノ止める、って簡単に言うけど、向き不向きはあんまり関係ないんだよ。 イチローだって、楽しいだけで野球やってないよ。 見えないところでどれだけ効率よく沢山練習したか。それだけだよ。
出だしが遅くなっちゃったが、今から出来る限り練習しよう。
子の年齢:5歳9ヶ月
ちーちゃんが、今日おままごとする!と言った。
「何の約をするの?」 「お兄ちゃん」
「おままごとのお兄ちゃんて、つまらんやろ?」 「お兄ちゃんは大変なんぜー。エサをやらんなんから」 「何にエサやるの?」 「サーベルタイガー。ガオーって噛んでくるんぜ。くじったり、脱走したりするん。」
お兄ちゃん役の大変さを、口角泡を飛ばして力説する。
それ、おままごとじゃないとあかんのか? 動物園ごっこでええやんか?
子の年齢:5歳9ヶ月
ちーちゃんがお泊り会に行っている間、パパとママは草むしりやら掃除やら、模様替えやらで、普段以上によく働いた。 特にいつもダラダラしているパパの働きは同一人物とは思えないほど。
男って、今しか出来ないとか、自分しか出来ない、と思ったときだけせっせと働くんだ。よーく判った。
そんな訳でヘトヘトになりながらちーちゃんを迎えに行った。 久し振りに会ったちーちゃんは、黒い顔をしていた。
「黒い顔」→「日焼け」ではない。 炭をなすりつけたような顔をしていたのだ。 一体何をしていたの?
よく見ると、顔全体にスープかよだれか鼻水が乾いたような跡がある。 何日顔洗わなかったの?
「木に登る時手をくじって、その時だけ泣いた。」 パパとママがいなくても、泣かなかったよ、って言いたいんだね。 「楽しかった?」 「うん。」 「来年も来たい?」 「うん。」
結局3日間何をしていたのか、よくわからなかった。 ま、なんとかなったことだけは判ったよ。
子の年齢:5歳9ヶ月
とうとう、楽しみにしていたお泊り会の日がやってきた。 いざとなると準備が大変で、なかなか荷物をまとめることが出来なかった。 5歳児が見てわかるように詰めなくてはならないし、寒暖の差が激しくてなかなか衣服も決められない。 長ズボンとは言うけれど、スソが長すぎると、雨で濡れるかも。
出発前にどこに入れたか本人に確認させた。
「やっぱりやだ、ママと一緒に泊まる。」 「大丈夫、パパもママも一緒に行くからね。」 到着後の様子を見て、ダメそうなら諦めて連れて帰るしかないか。
自然の家は思っていたより標高が高くて、10時でも寒かった。 朝晩は更に冷えるって?大丈夫かな?
玄関ホールに着いたら、ちーちゃんは急にテンションが上がりだした。 落ち着きない。先生の話を聞いてないよ。 帰りたいというのだけはないみたい。
それでも少し不安そうなちーちゃんとお別れして、パパとママは下界に下りた。 しゃくりあげて泣いてる子もいたけど、なんとか歩き出してる。
パパとママにも、ちーちゃんの勉強部屋を改装する、という使命があるのだ。
子の年齢:5歳9ヶ月
とうとうこの日がやってきた、就学前検診だ。 受付開始が13:00だったので、会社を1日休んで出かけることにした。 が、余裕かかましすぎて朝寝坊するわ、手間のかかる料理を始めるわで、ちーちゃんにとってはつまらない休日だったらしい。
結局ギリギリになって慌てて会場についた。 小学校の入り口は、東西の門と児童玄関の3箇所があるが、(おそらくどちらにも)誘導係の5年生がいて「入り口は体育館です」と案内してくれた。 受付を済ませると、手荷物預かり所みたいに、親に引換券を渡された。 検診結果の報告の際に取り違えを防ぐためらしい。
そこで子供は10人1列になって別室へ。 残された親達は、体育館で入学説明会や講演会で話を聞く。 台風が近づいていて、校長先生は開口一番に「明日は学校休業なので、今日説明会を開けてよかったです。」とのこと。 それまで台風は他人事だと思っていたので、大変なことになっていることに気づいた。
校長先生は、聴衆(つまりお父さんお母さん)の様子を見て話す人のようで、わりといい印象を持った。 個別の要望があっても、ちゃんと話を効いてくれるのではないかと思う。
自分が小学生のときは、校長先生なんてテーマパークのキャラクターぐらいに思っていたが、親になった今、校長は学校のムードメーカーだということが解る。最終決定権は校長先生が握っているのだ。 保育園の園長よりマシな人だといいなぁ。
その後1年生の学年主任から、入学式の説明を聞いて、映像を見たらウルウルしてしまった。
思い起こせば5年前、小児科で初めて「お母さん」と言われて、後ろを振り向いていたものだが、もう押しも押されぬお母さんなのだ〜。かんどー。(T T)
と思ってたら、斜め前のお母さんは最初から最後までケータイを操作してる。 うーん、この家の子供も裏表のあるゲーマーなんだろうな、関わりたくねー。
保育園から持ち上がりの友達が誰もいない。 KちゃんもYちゃんも違う小学校に行くんだ。振り返る子供たちの顔を見ても、何も思い浮かぶことがない。 保育園だったら、ほぼ全員のお母さんの顔や、小さい時の様子を思い出すのに。
なんて感慨にふけっていたら、偶然隣に座ったお母さんが、手話サークルの知り合いだった。 手話サークルって、気取った人は来ないから、きっといいママ友になってくれる!熱心に通ってて良かった、って心から思った。 同じクラスになったらいいね!って言いながら別れる。
楽しみなような、不安なような、寂しいような。
2009年10月04日(日) |
お泊り会にチャレンジ |
子の年齢:5歳8ヶ月
よその保育園では、年長さんともなると、「お泊り保育」があったりするらしい。 ちーちゃんの通う保育園にはないらしい。
運動会の会場にしろ、プールの絵にしろ、いろいろ首をかしげるようなことがあるよ。 運動会の途中で理事長消えるし。
それはともかく、我が家では、立山少年自然の家主催の「やんちゃキッズの大冒険!」というお泊り会に参加することにした。 子供だけでいきなり2泊3日するイベントだ。 最初は保育園のお友達も誘っていたが、申し込み多数で抽選にもれてしまった。
いざとなると、結構準備が大変。 子供でも一目でわかるように荷造りしなくちゃならない。 下着は1回分ごとにセットにして袋に詰める。 着替えも上下1セットで袋に詰める。 寒暖の調節も自分でできるようにしなきゃいけない。 忘れ物がないようにしなくちゃ・・・。
最初は意気揚々としてたちーちゃんだが、夜になると心細くなることもあるみたい。 「ママは一緒に行かないの?行きたくない・・・。」 「大丈夫。お友達が沢山いるから。」
さあ、どんな顔して帰ってくるか、楽しみだなぁ。
子の年齢:5歳8ヶ月
児童書が好きだ。 子供時代はエリナー・ファージョンの本の小部屋や、ネズビット、ルイスの本に出てくる兄弟に憧れて育った。 今でも大人向けの小説より、児童書の方が夢中になって読める。
そういう訳で、妊娠に気づいてからせっせと絵本を買い集めたが、いかんせん男の子なので、ページをめくるばかり。 物語よりも虫の図鑑ばかり眺めるので、ちーちゃんと一緒日本を読むのは諦めていた。
ところが、この頃になって、しきりに朗読をせがまれるようになった。
昨夜選んだ本は。なんと「いやいやえん」ママの大好きな本である。
「やっと、この本の面白さがわかるようになった?」
その夜は2章も読ませられて、ちーちゃんは登場人物のしげるくん(ちーちゃんそっくりの悪い子)にヤジを飛ばしまくるのだった。
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