2008年12月14日(日) |
ママがともちゃんを遊んでくれません! |
子の年齢:4歳11ヶ月
寒い雨の日曜日はタイクツだ。 おまけにママは、縫いかけのコートを早く仕上げてしまいたい。キルティングのコートなので簡単だと思っていたが、早く縫ってしまわないと、裁ち目のキルティングがほつれてきてしまう。 テレビ朝日のヒーロータイムも朝食の準備をしている間に終わってしまう。 「ママ、あ〜そ〜ぼ」 「い〜や〜よ。だ〜め〜よ。あ〜と〜で。」 「ママのイジワル!カミナリさんに言ってやる。」 ちーちゃんは、みんな自分と同じぐらいカミナリを恐れていると思っているらしい。気に入らないことがあればカミナリさんに告げ口をする。 「カミナリさ〜ん。ママがともちゃんを遊んでくれませ〜ん。」 「はぁ?」 オイ、文法オカシイだろ! 「ともちゃんを遊ぶって、イミわからんよ。ともちゃんと遊ばないんでしょ?」 「カミナリさ〜ん、ともちゃんとママが遊んでくれませ〜ん。」 「えっ?誰が遊ばないの?遊ばないのはママでしょ?」 「ママがともちゃんに遊んでくれません。もうワカラン!」 とうとう怒り出した。
わー、コイツもしかして失文法?
子の年齢:4歳11ヶ月
ちーちゃんのピアノに便乗して「大人のための独習バイエル(上)」の練習をしている。 この本は親切に指番号が書いてあるので、手をホームポジションに置いて、楽譜と指番号だけ追っていけば、スラスラと弾けてしまうのだ。 なーんだカンタン! まるでタイピングじゃないか。 シフトキーがない分タイピングよりラクかもね〜。 ま、まだ両手とも5鍵におさまる曲だからだろうけど。 大人のピアノも結構ハマるもんですね〜。
子の年齢:4歳11ヶ月
今年の生活発表会では、年中さんになったちーちゃんたちも合奏をやった。 合奏といっても、先生のピアノにあわせてパーカッションを鳴らす、という簡単なもの。 大太鼓、小太鼓、シンバル、マラカス、トライアングル、ウッドブロックと、ありとあらゆるパーカッションが登場するので、間違えて音を出しても誰もわからない。 ちーちゃんはウッドブロック担当で、意外に正確にリズムを刻んでいた。
数日後、お風呂でポケモンの歌を間違って歌っていたので、私が訂正すると、ちーちゃんが怒り始めた。 そこで、ポケモンの歌を茶化して、パーカッションオーケストラにすることにした(形態模写付で)。 「ポケモンマスターにぃ、(コッカコッカ)(チーン(ジャーン)(ドーン)(タタタタタ)(ポクポクポク)(シャカシャカ)」 ちーちゃんはすっかり機嫌を直したどころか、この思いつきが気に入ったようで、つづきを演奏し始めた。 勝手に作曲したのか、聞いたことのない行進曲で、ウッドブロックにシンバルにトライアングルに大太鼓がリズムに載って登場し、エアオーケストラみたいだった。 ちーちゃんもとっても楽しそう。 「すごいねちーちゃん、指揮者みたい。千秋(のだめカンタービレ)みたいだよ!」
私はこのぐらいの年のころは、自分のパートを覚えるだけで精一杯だったものだけど、ちーちゃんは曲全体を覚えて自分のパートをやってたのかな? そう考えると、ちーちゃんが指揮者っていうのも無理ではない気がしてきた。 やっぱりちーちゃんは音楽耳持ってる。練習しないからピアノやめようt、ってパパが言ったこともあったけど、続けてよかった。
子の年齢:4歳10ヶ月
少し前にテレビに出ていた、さかなクンという人をご存知だろうか?海洋生物にマニアックな興味を持ち、さかなの帽子をかぶってぴょんぴょん跳ねる若者。 彼は子供の頃から顕著なアスペルガーだったらしい。 そう考えると、あの「だしぬけ」の甲高い声や、ぴょんぴょん跳ねている理由がよくわかる。 あれは芸風などではなく、彼の障碍特性そのものなのだと。 ぴょんぴょん跳ねるのは自閉症(アスペルガーは自閉症の一種)の中でももっともポピュラーな特性だし、声の高低やボリュームの調整も苦手なことが多い。
ちーちゃんにはそんな判りやすい特徴はないが、顕著にさかな好きだ。 図書館に行くといつもさかなの図鑑を見ている。特に軟体動物が好きらしく、クラゲ、ウミウシをヨダレをたらしそうに眺めている。 クラゲの何がそんなにお気に召すのかな?海で実物見たときはパニックになってたのに。
さかなの図鑑を見始めると時間を忘れるようだ。睡魔も空腹もすっかり忘れたらしい。 「借りて帰ろう」 と促し、本を持って貸し出しカウンターへ。 しかし、そこでまさかの事態が待っていた。その本は禁帯出だったのだ。
カウンターでラベルを見せられると、ちーちゃんは悲しい顔になった。 県立図書館は司書さんが行き届いているので、「似たような本を探して来ます」と、すぐに素敵な図鑑を持ってきてくれた。 表紙のエビの写真がきれい〜(ママはエビ好き)。 「ほら、クラゲがたくさんのってるよ。」
だがここでコダワリが勃発した。図書館だというのに、大声で泣き始める。 ダメだ。自分で選んだ本を否定されたと思ってる。あんなに親切な司書さんなのに。 「どこか違いますかね〜?」 「済みません、自分で選んだのがよかっただけだと思います。」 司書さんは、子供だからしょうがない、と受け取ってくれたようだ、とっとと貸出手続きしてその場を逃げ去る。 家に帰るとちーちゃんは、そんなやり取りもすっかり忘れ、とりかえられた図鑑をぺらぺらめくっては、クラゲやタカアシガニの気味の悪い絵を描きまくっていた。 水族館の学芸員でも目指す?泳ぐの得意だし。
子の年齢:4歳10ヶ月
12月特有の大きな三日月が、よく晴れたたそがれの空に低くかかっていた。すぐ上には煌々と輝く宵の明星。少し暗めの惑星がもうひとつ、火星かな? まるで映画配給会社のDreamWorksのロゴのような繊細な美しさ。 保育園の門を抜けながらちーちゃんに、「ほら。今日はお月さんがキレイだよ」と指差した。 するとちーちゃんは、得意そうな顔をしてこう言った。 「ママにはバナナのお月さまだけど、ちーちゃんには、丸いくろいところも見えるよ。」 えっ? そういえば、新月もよく目を凝らしてみれば見える、と聞いたことがある。 私は生まれつき弱視だった訳ではないが、月の暗い部分を肉眼で見たことはない。 「本当に見えるの?」 「うん、だってほら。」 言われてみれば見えるような気もするが、見たとは言いきれない。知識で視力を補っているだけのような気がする。 「スゴイな。ちーちゃんは科学者の目を持ってるね。」
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