子の年齢:2歳5ヶ月
今朝はようやく泣かずにばいばいできた。 フェイドアウトのように泣かなくなったのではなく、今朝突然、保育園の玄関で自発的に靴を脱いで、部屋に入って「ばいばい」と手を振ったのだ。 ちーちゃんの心の中で何があったのかわからなかったが、あえて「今朝は泣かないね」とは言わないことにした。
朝起きたときはおかしかった。 さなぎになったモンシロチョウを見せたら、水槽に一緒に入れてあった木の枝でつついて、1匹死なせてしまった。 「だめだって言ったでしょう。」 と、ふたをしてしまおうとすると、 「もうしないから〜」 と、まだ見せろと言う。 ボタンをまき散らしたときにも、いつもそう言う。 「もう。じゃーしない。」 そのつど更にまきちらすのだ。 今回は生き物だから、二度目はない。 「絶対ダメ。」
その痕つきまとって、暴れて、わめいて、食事の支度の邪魔をする。 おじいちゃんがかわりに抱っこしてやると言っても、 「ママがいいの。」 と言って聞かない。 そんなことを繰り返した痕、とうとうじーちゃんに抱っこしてもらって、おとなしくサッカーを見ていた(日本vsブラジル)。 随分たって、もう怒ったことも忘れた頃、ちょこちょことやってきて、こう言った。 「ママ、怒っとる?」 「え?もう怒ってないよ。まだ気にしてたの?」 その時のちーちゃんの顔は、なんだか晴々して見えた。
子の年齢2歳5ヶ月
登園拒否が前面に出がちだが、トイレトレーニングもあまり進んでいない。 おむつを買い足すときに、トレーニングパンツというのを買ってみた。 布オムツのようにぬれたら気持ち悪くなる、という触れ込みだったが、ちーちゃんは意に介さないらしく、ズボンがぬれて親が慌てる始末だった。
トイレトレーニングが進まないな〜と思ってネットサーフィンしているうちに、こんなサイト(「 魔法の トイレトレーニング・オムツはずし 」)を見つけた。 ところどころ頷ける記述もあるのだが、全体的な胡散臭さは否めない。その上、そのノウハウの代金が万単位だというのだからオドロキだが、おむつ代に換算すれば安い、と豪語する。
需給のバランスがとれているのかもしれないが、「あざとい」臭いがする。 そんなことで商売するんじゃね〜。
ようし、やったるで〜。
これから毎日、ママがトイレに行く度にちーちゃんと一緒に個室に入る作戦で行こ。 おもらしの始末なんて、ゲロの始末に比べたらカンタンだ(ちーちゃんはよく吐く)。 首尾よくおむつがとれたら、絶対にお金なんか取らずに人に教える。
子の年齢:2歳5ヶ月
キャベツについていたアオムシを水槽で飼育している。 アゲハは子供の頃よく飼っていたが、モンシロチョウは初めてだ。 最初のうちガツガツキャベツを食べていたのだが、このところ動きが鈍く、食い痕もフンも少ない。 暑さでやられたんだろうか、というようなことを義母に話したら、 「わし、イモムシのことは分からんわ」 と、投げやりに言うので、ついこう言ってしまった。 「モンシロチョウは小学校の理科です」 「若い人はそうかもしれんけど、わしらの時はそんなもんなかったもん」 「じゃぁカイコはなかったんですか?養蚕は産業ですよ。」
まーここまで言っても「暖簾に腕押し」「ぬかに釘」なのだが、あなたがバカにしているイモムシの飼育も、実は立派な産業学習なんですよ、と言いたかった訳だ。
自分で言って納得してしまった。 そうか、小学校でカイコを飼育したのは、一種の職業教育だったんだ。 いい生糸になれよ〜、と応援しなくてはならなかったのだ、実は。
モンシロチョウは、そろそろサナギになりたいのだ。 枯れ枝を少し入れてやったが、うまくサナギになれるかな。
ちーちゃんは今日も登園拒否で、顔をくちゃくちゃにして泣いていた。 あれはどういう心理状態なんだろう。分離不安とか?甘え? 理由なく泣いたり暴れたりする子じゃない、きっと何か理由があるはず。
「おともだち、行きたくないの」といつも言うので、最初は集団生活が苦手なのかと思ったが、実はママの態度に問題があったのかもしれない。 保育園の玄関で、ちーちゃんはいつも靴を脱がずにぼーっとしている。後から来た同じ月齢の女の子は、さっさと自分で靴を脱いで、下駄箱に入れて教室に行ってしまう。 「ほら、ココちゃんもう行っちゃったよ」って怒ったことがあった。 だいたい、自分で靴を脱ぐまで待ってやらなかったママに責任があるのに、他の子と比べて、ちーちゃんはダメねぇ、みたいに言われるのが気に入らなかったのかもしれない。 そのあたりのことを、訊いてみよう。
子の年齢:2歳5ヶ月
パパが1週間ウチに居て、また名古屋に帰って行った。 そしてちーちゃんの反抗もエスカレートした。
パパが帰った夜、お風呂から上がると、じーちゃんがパパと電話している気配がしたので、 「パパから電話かな?」と言ったら、 「あ、パパ帰ってきた、おかえり〜。」 とハダカのまま厳寒に飛び出そうとする。 夕方駅のホームで見送った時は、おとなしくバイバイしていたのに、夜になっても帰ってこない現実を受け止めていなかったようだ。 しばらくするとばーちゃんがやってきて、パパが忘れ物をしたので、じーちゃんが郵送するため郵便局に行く、と言う。 それを聞いたちーちゃんは、じーちゃんが車でパパを迎えに行く、と勘違いしたらしく、「ともちゃんも行きたい!」と勝手に靴をはく。 湯冷めして風邪がひどくなると困るので、なんとかなだめすかそうとするが、今度は三輪車でおいかける、と言って聞かない。 外は真っ暗だから、鬼が出るよ、とかいろいろ言ってなんとか部屋に連れ戻し、飛行機のビデオを見せしばらくして寝かしつけた。
翌朝、目が覚めて、むくりと起き上がると、開口一番こう言った。 「晴れたから、三輪車乗ろう!」 何のことかと思ったら、昨夜ばーちゃんが「明日晴れだったら、朝じーちゃんと三輪車乗ってこられ」と言ったらしいのだ。 じーちゃんと外出してくれれば、こちらは大助かりなのだが、そうは問屋が卸さない。 「ママがいーの。」 と、へばりついて離れない。
パパが居なくなったことで、分離不安が強まったのかもしれない。 パパには逃げられたが、ママだけは確保しておかなくては、と思ったのか? 仕方がないので家事もそこそこにちーちゃんと三輪車で出かけた。 30分以上散歩していたらしく、帰ろうと思ったら向こうから自転車でじーちゃんが迎えに来た。 着替えて出勤しようと思ったら、今度は着替えるのが嫌だという。 着替えは登園準備だからで、保育園にまつわる全てが嫌なのだ。 別にいじめられているわけでもないし、行ってしまえばちゃんと遊ぶのだが、親や祖父母のように思い通りにはならない。 保育園に行くかわりにばーちゃんち(実家)に行くという。 先週も毎朝「ばーちゃんち行きたい」と言ってはいたのだが、今日は車に乗る前から暴れる。 たまにもいいかな?という思いもあって電話してみると、今日なら大丈夫、明日はだめ、と言う。 「今日は来てもいいって、でも明日からまた保育園だよ。」 と言うとますます泣く。「わかったわかった、今日はばーちゃんちだから(とりあえず)。」 あーどうするんだ〜、折角保育料払っているのに〜。
子の年齢:2歳5ヶ月
このところ3日おきに焼き菓子やパンをつくってきた。
ひとつには自分の楽しみに。 ひとつには食べてくれる人のために。 ひとつにはちーちゃんのむら食いのために。
2ヶ月以上そんなふうに、何かしら手作りの焼き菓子のようなものが、台所にあるようにしていた。 勿論仕事もしていることだから、わたしの気まぐれで作っていたのだが、いつの間にかアテにされ始めたようで、すっかり嫌になってしまった。
こちらに滞在している夫が、ダイスチーズ入りのパンを作って欲しい、というので、がんばって寝る前に8こ作った。 翌朝、夫がひとつ、ちーちゃんとわたしで1つ食べて、仕事から帰ってきたらもう2つしか残っていない。 夫が義父に尋ねると、1つ食べたと言う。義母に尋ねるとやはり1つしか食べていないと言う。 8−1−1−1−1−2=2
2つ足りない。
明らかに誰か嘘をついている。 あー面倒くさい。 義母は食べ物の数が合わないと必ず調査するのだが、今日に限って何も言わない。 そして、何度聞いても1つしか食べていないと言う。
あー気分が悪い。 自分の手作りパンのことを考えるだけでムカムカするようになった。 おいしいから沢山食べたんだよ、とか、腐って捨てるよりいいじゃないか、というのはわかる。 でも何もうそをつくことないだろ。
「あんまりおいしかったから、つい3個たべちゃった。また作ってね」ってどうして言えない?
昔話の「つるの恩返し」で、どうしてつるは帰ってしまったのか、わたしはその理由がわかる気がする。
2006年06月13日(火) |
saf社のドライイーストは |
子の年齢:2歳5ヶ月
足の速い生イーストがなくなったので、一緒に購入したsaf社(フランス)のインスタントドライイーストで例のパンを焼いてみた。 材料を混ぜてみると、おそろしく生地が硬い。まるめてボールに打ち付けると、バレーボールのような音がする。生イーストが水もちみたいだったのとは対照的だ。 このまま一次発酵させてもふくらまないかもしれない。 くじけそうになりながら、力いっぱいこねた。 10分ぐらいこねたら、ようやくモチ肌になってきたので、テレビの上で発酵させる。 1時間後、なんとか倍の大きさになる。 生地が重いので、台にあけると、ぼとりと落ちる。 成型して焼き上げる。 カメリアとはちがって、りんごのような甘い匂いのするパンだ(カメリアはすえたような匂いがする)。 生イーストとちがって、皮のかりっとした感じはなく、全体にみっしりしたパンになった。そのまま食べるより、ソーセージなどをはさんで食べると良い感じ。 同じレシピなのに、イースト一つでこんなに味が変わるのね。 たかがイースト、されどイースト。
子の年齢:2歳5ヶ月
曇空の下、初めてポートラムに乗った。 お義父さんに易北まで送ってもらい、停車場に向かう。
まさに「停車場」
引込み線路に壁と屋根。段差のないホーム(または安全地帯か?)には、既に沢山の乗車待ちの人がいる。 開業1ヶ月なので、私たちのような物見遊山の客が半分ぐらい。
しばらくして黄色の電車がやってきた。 「連結してる!」 電車好きのちーちゃんには、ポートラムの長い車体の真ん中がジャバラ状になっていることがとても重要らしい。しきりに「連結してるね〜。」を繰り返していた。 どこから乗っても運賃は、大人100円子供50円だ。とりあえず終点まで行く。 終点の岩瀬駅から、カナル会館までは歩いてすぐだ。 高速道路のサービスエリアのような閑散としたところだ。名前のとおりすぐ裏が運河なので、プレジャーボートが係留してある。 「おふねがぎっちら、ぎっちらだ〜。」 何の歌だか分からないが、ちーちゃんは舟を見て大喜び。さらにポートラムのチョロQに大喜び。
それだけで帰るのもつまらないので、とりあえず、廻船問屋の町並みが残る旧街道を散策する。 あちこちに散策する団体がいるが、まあ、見るほどのものもない。 どら焼など買い食いして、またポートラムに乗って帰る。 富山駅に着いて、駅北から駅南まで地下道を歩く。 例によって、楽器を演奏している若者がいて、ちょうどチューニングを始めたところだった。 ちーちゃんは食い入るように見つめ、上手に手拍子をとる。
今の子供は恵まれているな。 わたしが子供の頃は、ギターなんて、小学校の音楽の先生が持って来てくれるまで見たことがなかった。 子供にとって悪いことばかりでもない。この間はフランス人に「Bonjour!」って言われたし。
子の年齢:2歳5ヶ月
ほかのことは大体、順調にできている気がするが、ちーちゃんのハミガキの事を聞かれると、イタタタ・・・、となる。 なるべくみがかせようとは思うのだが、ブラシが痛いのか、遊びを中断したくないのか、ハミガキを嫌がって、むにゃむにゃとおっぱいをくわえて寝てしまうことが多い。
だいたい、この家(夫の実家)の構造がおかしい。洗面所がない。 いや、ないわけではないのだが、使い物にならない。 そこで、台所があいている時に交互に洗っているのだ。 こんな状態で、手洗い洗顔ハミガキといった基本的な生活習慣が身につく筈がない。 保育園からのおたよりに、「洗面所にステップを置いて、子供が洗面しやすいようにしましょう。」と書いてあるが、ウチでは実現不可能だ。 おかしいといえば、洗濯機の排水溝も詰まって久しい。洗濯機からの排水は浴室に流しているので、誰かが入浴している間は洗濯機が使えない。 こんな不便な家に起居してもうすぐ一年になる。 いろいろあったな〜。
子の年齢:2歳5ヶ月
最近ようやく、お話に興味を持つようになった。 ちーちゃんに絵本を読み聞かせても、ぱらぱらページをめくるだけだったので、「この子は本を読まない子」と諦めていたが、お散歩の途中で図書館に寄ったら、絵本を取ってきて、読めという。 3匹の仔犬が、母犬と初めてのお散歩に行く、という話。 キャラクター化されていない犬の絵に、客観的に書かれた文。 読書のきっかけになる本とは思えなかった。 読んでやると、熱心に聴いている。 読み終わると同じシリーズの本を持ってきて、読めという。 読み終わるとまた最初の本を持ってきて、読め、という。
それぞれ2回ずつ読むことになった。
何が面白いんだろう。
確かに、赤ちゃん犬が初めてのお散歩で、見るもの全てが珍しく、はしゃいで疲れて抱っこされて帰ってくる、という話は、ちーちゃん自身の物語ととれなくもない。 人間の子供が初めてお散歩に行く話だったら、こんなに読みたがっただろうか? 無意識に追体験できるお話が好きなのかな?
そういえば『昔話の魔力』(著・ブル−ノ・ベッテルハイム/ 評論社)という本にそんなようなことが書いてあったな。
子の年齢:2歳5ヶ月
朝食のときに、近頃甘えっ子のちーちゃんに、義母が「保育園でリーダーせんなんから、家で甘えるが、ね。」と言った。
保育園には同じ月に生まれた「りきやくん」という子がいる。 ちーちゃんより10cmぐらい背が高く、眉毛がつながっていて、2才にして「お〜れは、ジャイア〜ン」という歌がぴったりだ。 クラスで集合写真を撮ると、一人だけVサインをしているような子だ。
あのりきちゃんがいたのでは、ちーちゃんの出る幕はない。
「りきちゃん居るから、あんたは参謀が関の山やちゃ。」 と言うと、孫がかわいい義母は、 「何け、そんな強い子居るがけ?りきちゃんなんかパンチしてやれ〜。」と言った。 「止めてください。本当にパンチしたら困ります。」 何かあったら謝罪するのは私なんだぞ〜。
その日の夕方、保育園にお迎えに行った。 ちーちゃんがわたしのところに、とことこ、と来て 「りき、パンチした。」 と言う。 えっ?やっぱりおばあちゃんの言うこときいて、やっちゃったの?
すると横合いから先生が 「あっ、本当だ。」 と言う。 「智ちゃんのオデコにスジがついてる。」 えっ? 「りき、パンチした。」⇒× りきをパンチした。 ⇒○ りきがパンチした。 格助詞の省略。
やっぱり弱虫のちーちゃんは、りきちゃんにブロックをぶつけられて、ママに言いつけるしかないのだ。 情けな〜。
やられたら、やりかえせ!
そんなことがあって夕食。 気づいたら蚊取線香を食べていた。
子の年齢:2歳4ヶ月
朝、いつものパンを焼いていたのだが、酵母を変えた(今日は生イースト)せいか、成型がうまくいかなかった。 失敗したことのない、いつものレシピなのに。 一次発酵後なので、いつもならさらっとまとまりのよい生地になるのだが、今日の生地はつきたての餅より始末が悪い。 ベンチタイムだというのに、パンはコンペイトウのような状態だ。 「うぇ〜ん、どうしてこうなるの?ママがお料理下手だからかな?」 すると、それまでは「ぱいぱいちょ〜だい」と邪魔ばかりしていたちーちゃんがこう言った。 「うわぁ、オイシそう〜。あちちち・・・」 ベンチタイムのパンが熱いはずはないのだが、芝居が過ぎたのか・・・?落ち込んだ気分も吹き飛んだ。 偶然かもしれないけど、こんな風に楽しく慰めてくれたら、誰でも元気になるね。 さて、出来上がった生イーストパンはといえば、外はカリッと中はもっちり、香ばしいパンになりました。
2006年06月01日(木) |
朔日饅頭(ついたちまんじゅう) |
子の年齢:2歳4ヶ月
今日から日枝神社の縁日(山王さん)だ。 富山市民はだいたい「山王さん」というと浮き足立つ。 新港や高岡の祭りと比べると、何にも見るものはなく、お御輿に至っては1日の早朝に町内を回ってお終いなのだが、夕方に露天商をめぐるのが楽しい。
そして6月朔日には竹林堂という老舗の和菓子店が朔日饅頭という饅頭を売り出す。 本来は金沢の風習らしい。いつもの饅頭と同じ味なのだが、これを朔日に食べられないと、なんだか負けた気がするのである。 去年は油断してお昼に買いに行ったら目の前で売り切れたので、今年は出勤前に買いに行ったが、とっくの昔に売り切れていて、店の前は人気がなかった。 2連敗だ〜。 ちーちゃんがしつこく「まんじゅうは〜?、まんじゅうは〜?」 と聞くので余計イライラする。 「売り切れだもん、しょうがないでしょ?」 ちっ、また来年か〜。
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