paranoia kiss
    

大きな箱を抱えて戻ってきた君。
箱にはジューサーと書かれている。

本当はミキサーが欲しかったんだ。
嬉しいけど、ちょっと悲しい。

1つ屋根の下に住むようになって、
初めて知ったことがある。

ミックスジュースが好きだということを。
ミキサーがないという理由にして、
どのくらいの時間が過ぎたのか。

本当にジュースが飲みたかったんだね。
だからジューサーなんだ。

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喜んで小躍りしたのも束の間。
交換条件を呑むはめに。

そして金額まで丁寧に伝えてくれる。

お金で愛情は計れるものでないと
頭でわかっているけどさ。

4桁の金額とひきかえに、
週末の予定は白紙に戻される。

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ヴィトゲンシュタインを紐解く。
ゆるゆるになってしまっている脳細胞が、
固まっていくような感覚。

テレビからはお笑い番組。
君の笑い声とできれば避けたい雑音。

僕が僕に戻れるのは何時の日か。


2007年02月28日(水)



花粉とやらのおかげで、
鼻をふがふが言わせている。
マスクまでする勇気がなかなか出ない。

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風呂の電球が切れた。
君のいない日に限って。

こんなムーディーな雰囲気をどうしろと。
一人で湯船に浸かってもなぁ。

やけくそで、キャンドルでも灯そうか。

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お金で手に入れられるなら割り切れる。
お金で手に入らないからタチが悪い。

週末の出張を信じることができない人間が一人。

2007年02月24日(土)



ようやく穏やかなひと時。
心を亡くさないようにしていたけれど、
やはり忙しい。という言い訳になってしまう。

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慌しい君を見て、
この空間の全てのものが、慌しいように思える。
普段はおとなしい時計でさえ、
こちこちと刻むような音が聞こえてくる気がする。

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お風呂で久しぶりに泪が出た。

あの人がいつも連れて行ってくれた場所。
花火が綺麗に見えて、
何人の男と思い出を塗り替えに行っただろう。
君とも行ったのに。
いつも思い出すのはあの人のことばかり。

初めて連れて行ってくれたお店も映っていた。
汗を拭きながら、
たくさんの餃子を食べた。
トイレに行った隙に、
僕のタオルをこっそり使った。とあの人は
照れ笑いしながら、報告してくれた。

もう、あの遊園地もなくなってしまった。
大好きだったかすれた声が今も耳に残る。

もう一度だけ、会えるなら会ってください。
あの頃とはずいぶん変わってしまったけれど。

2007年02月23日(金)



頭をなでてもらってもいい子にはなれない。
なろうとも思わない。

従順なふりして、時々牙をむく。
反抗期の子供に戻ったように。

自分で自分を持て余す。
何をどうしてきたのか、
何をどうしたいのかさえわからない。

暫くはこのままで。

2007年02月19日(月)



気だるさを抱えながら、
このぽっかりと空いてしまった時間を
どうやって過ごそうか考える。

だるければ横になればいいのに。と思うけれど、
新聞を読んだり
こうやって文字を手繰ってみたり。
そして、頭に入らないくせに、
人様の文字を流していたりする。

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自分にもリセットボタンがあればいいのに。と思う。
後悔ないように生きてきた。なんて
偉そうに言ってみるけど、
結局のところ後悔しか残っていない。

時間を無駄にしたとは思わないけれど、
なんなんだろう、このやるせない感。

いいなぁ、機械は。
リセットだのデリートができて。
機械にはなりたくないけど、
羨ましいよ、僕は。

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今更、笑いのツボが違うことに気づく。
君の読むテキストはちっとも面白くない。
テレビも同様。

眠れずに起きていても、
ツボの違う文字をひらって、
ツボの違う番組をみることになる。
どちらかを僕に譲ってくれてもいいのに。

そういえば、映画は一度しか一緒に出かけたことがないね。
それでよかったんだ、たぶん、きっと。


2007年02月17日(土)



たらたらと鼻から
血が流れるさまを
鏡でじーっと見入ってしまった。

かなり怪しい人物だろう。

もっと汚い血であってほしかった。
思ったより綺麗で。
こんなに意地汚く、
汚いものばかり摂取しているというのに。

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酒を飲んでいるからこそ流れる泪と。
素面のときだから流れる泪と。

異性の泪にはっとする。
歳のせいかわからないけど、
相手に感情移入することが多くなってしまった。

父の泪をみるのも3回目。
君の泪をみるのも3回目。

各人の流す泪をみて、
僕は頭の中で全く違うことを考えていた。

どうも過去しか振り返れない性質のようだ。
未来も過去も関係ないんだけど。

今が大事なんてさ。
言われなくても分かってる。
でも、過去しか見ることができない。

間違いなく足跡があるんだからさ。

2007年02月16日(金)



時折、冷静になったり、
時折、感情的になったり。

他人のことは分析できるのに、
自分のことになるとさっぱりダメだ。

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昨日の一件から、
あの人のことばかり思い出す。

かすれた声で、彼女の名前を呼んでいた。
旅行に出かけたときに、
海岸を走り回ったっけ。

目の前で泪している君がいるというのに。

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ひときわ輝く星を探そうと
タバコ片手に外に出る。

曇っていて何も見えない。
コンタクトが曇っているのか。
それとも、泪で曇って見えるのか。
お天気のせいなのか。

腫れぼったい目で、新聞さえ読めやしない。

だから、コンタクトも綺麗にして、
泪を拭いて。

もう一度、空を見上げる。

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もうだめかもしれない。と何度も思った。
それなのに、僕はまだ命を繋いでいる。

なんて、ずうずうしんだ。
いなくなるのは僕の方だったのに。
何度も助けられたのは僕のほうだった。

何もできなかった。
してあげられなかった。

たくさんの苦しいことを背負わせていたね。

2007年02月15日(木)



ひょんなことから、
墓石仲間を発見。

制服が水に濡れると色が変わるから、
他の学校からそう呼ばれていた。

僕はそんな鬱陶しい規則なんかを
変えようと躍起になっていた時期があった。

染めた髪をせんせー。と呼ばれる人に
ばっさり切られたのも今となってはいい思い出。

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命あるものはいつか果てる。
突然のお別れに泪に暮れるセントヴァレンタイン。

犬猫論争に火に油を注ぐようなことをしたくないから、
今度からは熊派で。と答えることにする。

ホワイトデーに誕生日だったわんこが急逝。
犬好きな君と猫アレルギーの僕。

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産まない選択をした僕を振ったあの人。
わんこがいなくなったことを
どうしても伝えたい。

もう、伝える術もないんだけど。

いつか、どこかで、たまに思い出してよね。
そんな僕とわんこがいたことを。

2007年02月14日(水)



何があったと問われれば、
よくあるケンカの類があった。としか言いようがない。
虫の居所が悪かっただけなのか。

おなかが空いた時と、
運転するときは人格が変わるから嫌いだ。

それでも、泣くまいと思っていたのに、
公衆の面前で泪を拭うハメに。

はっとした君に久しぶりに手を握られて。
それでも、心は凍ったままだった。

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やりなおしができるなら、
もう一度やりなおそうと。

発せられた言葉はなかったことにできないし、
その時間は確実に存在したのだけれど。

それでも、僕たちは同じ場所に行った。
同じ時間に。

そして、楽しい上書き処理をする。

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僕のほうが楽しみにしていたのに、
君の嬉しそうな顔を久しぶりにみる。

結果オーライで。

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楽しみにしていたことがダメになった瞬間。
酷く落ち込むけれど、
その瞬間はまたやってくるから。

楽しいことは先送りでもいいさ。

2007年02月13日(火)



君がマルクスを読んでいた頃、
僕は鬼ごっこをしたかった。
でも、鶴亀算や旅人算に頭を悩ませていた。
連立方程式なんて使えなかった頃。

君がボーナスを貰う頃、
僕は自分を大事にしていなかった。
どうにでもなれって気分ではちゃめちゃだった。

僕の血液がアルコールなんじゃないかと
思っていた頃、君と知り合った。
記憶に残る君は、店の床で眠っていた。

そんな二人が一緒にいることが笑える。

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君に言っていない秘密。
一緒にいると決めたその日、
どうしてもこの曲じゃないと嫌だ。と告げた。

あの人が好きだった曲だと
君は知っているけれど。

本当は違うんだ。

同じフロアの両端で同じ携帯の着信音にしていた。
誰も気づかなかったけど。

僕が大好きだった曲を
あの人が気に入ったんだ。

君の瞳に恋していた。

2007年02月08日(木)



気が付けば、以前愛用していた
ジーンズがするりと入るようになっていた。

君と食べる夕飯だけが
僕の命を繋いでいると知る。

君のいない日なんて酷いものだ。

---
不足しているものなど、何もない。
ただ、その存在さえあれば。

今を紡いで永遠に繋げる。

あの日よりも悲しいことは起こらない。
そう言い聞かせる。

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あの日から僕は全く違う人間になったようだ。

君の流した泪が忘れられず、
逃げ出したくてもぐっと堪える。

君をよわっちい人間だとは思わないよ。
かなり驚いたけど。

そんな業を成し遂げられたのは
今は遠く離れた地にいる君のおかげだ。

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両脇から規則的な寝息が聞こえる。
川の字になっていないけど、
規則的なそれを聞きながら
眠りに落ちた。

朝になってみれば、ただの現実だったけれど。

どうも夜という時は、僕を感傷的にさせる。
好きなんだけど、
目覚めたときのギャップに苦しむ。

2007年02月07日(水)



本当は波乗りで行きたいであろう土地で、
そして僕が知らない土地で、
酔いつぶれているであろう君を想う。

僕はこの変哲もない部屋で
一人で酔う。

一人が好きだけれど、
たまに離れると物足りない。

---
溢れそうになる言いたいことを
どうやって伝えようか迷う。

楽しい時間を邪魔するのは好きでないし、
かといって、報告する誰かもいない。

きっと明日になれば忘れている。
多分、それだけのこと。

それだけのことを今すぐ伝えたい。

---
厄払いに出かけた。
二人揃って頭を垂れる。

軌道に乗っている君は
厄払いなんて行きたくなかっただろうに。

僕は昔からの習慣や風習を大事に思う。
今時を気取る君とはバランスが取れてて
いいんじゃないかと思うのは僕だけ。

2007年02月05日(月)



一日に拍手を下さった方が。
どなたかわからないけど、
一人で舞い上がり、そしてどきどきしています。

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今日で何もかも終わる。
明日から新しい1年が始まる。

君のお母さんともよくケンカしたし、
ぐっと耐えることも覚えた。
少しづつ大人らしくなってきたのか。

やんちゃな僕はまだまだ手に負えないらしいけど。

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どんな1年にしようか。
何事もなく平穏に過ごすのも素敵だし、
何事も起こらなさそうだから、
敢えて行動を起こしてみるか。

目標もなく、日常を過ごすのは苦手だ。

2007年02月03日(土)



時間は転がるように過ぎて、
気づけば2月。
厄除けに行かなくては。

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人様の為に忙しい君を見て、
しっかりしなくちゃ。と思う。
君を支えるなんて、でっかいことは言えないけど、
休日返上、日常多忙の君をみて、
少しだけペースを上げてみる。

---
突然の旅行計画。
いつになるかわからない、
行き先未定だけど。

そんな気遣いをありがたく、
それを励みに時間を過ごす。

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コーヒー豆が切れていた。
インスタントを淹れてみる。
加減がわからなくて、
薄かったり濃かったり。

自分の気持ちのバロメーターみたいで笑えてくる。

2007年02月01日(木)



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