paranoia kiss
    

テレビを観ていた。
色んな歌が流れるその番組に、
あの人にそっくりな歌手が出てきた。

また泪が流れた。
もう何もないのに。
その後に、あの人が大好きだったグループの
ライブ映像が。
なんて巡り会わせなんだ。

今は、波乗りジョニーな君に想いを馳せる。

---
何処かでまだ繋がってる人はいて、
直感を頼りに彼女を探し出す。

いつだったか、突然待ち合わせしたっけ。
真冬の夜空のした、ビールで乾杯。

そして、歴史ある街でも再会したことを思い出す。

晴れの日に、世界一綺麗な彼女でありますように。
そして、その時間が永遠と呼べるように
続くことを祈ってる。

---
そんなあたしは、タバコを止めようと決意。
お酒だけは手放せないけど。

忘れられないものや、
手放せないものの1つや2つくらいあったっていい。

できれば、1つのほうがいいけどさ。



2006年11月30日(木)



タバコに火をつけようとする仕草で、
その仕事をしている、していた。とすぐに見抜かれる。

君は僕が贈ったライターを使わない。
僕の父が贈ったそれでさえ。
面倒なのか。

ただ、君がその場所のライターを使うのが、
非常に気になる。
いや、正直気に食わないんだ。

---
いつか、酔っ払って電話したときに、
彼はライターを未だに使っているといった。
音を聞かせてくれた。

あたしがとても気に入っていて、
気に入った人には持ってて欲しいという
理由から無理やり持たせたようなもの。

名前を刻んでくれる店は当時は少なかったんだ。

君に贈ったそれは、
当時のあたしが持っている最大の札を使った。
謙虚にイニシャルだけ入れてもらって。

記念の贈り物のささやかなお礼となるように。
今では、酸化して色が変わったままタンスの上。

オトスノガコワイ。

そういって、100円ライターと持ち歩いてくれた人もいるのに。

あたしの心は届かないまま
タンスの上にずっとある。
マイナスの言葉を聞きたくなくて、
持ってて欲しい。と言い出せないでいる。



2006年11月29日(水)



非常に頭が痛い。のに頭痛薬はない。
いつの間に、君は飲んでしまったんだ。
なくなったら、教えてくれないと。
肝心なときに困ってしまうよ。

君はいつも、僕が気づくと思ってるんだね。
くだらないことは、気づくけど、
肝心なことは見落とすんだ、僕。

---
彼もまたお客さんの一人だった。
同じように、友達のような、
周りからみたら恋人のような。

ただ違ったのは、お互いに恋人がいても、
会い続けたということ。
恋人はみな、仕事を理解してくれる人が多かった。
つきあい。という名目で出かけることが多かった。

年に1度催される鍋。
毎年、同じ日にたった二人だけで。
それ以上でもそれ以下でもなく。

店を辞めてからも、君と過ごすようになっても
変わっていなかった。
と、思っていたのはあたしだけ。

オカネヲカシテホシイ。

ある日、そう告げられた。
たいした金額じゃないし、いいか。くらいで。
きっちり期限付きで、返してもらうことを確約して。

なのに。
やっぱり。
心ではそう思った。
あたしは、落ちぶれてしまったんだ。

いくら年月を重ねても甘えちゃいけない。

2006年11月28日(火)



今更、逆だと気づく。
あたしは、君が幸せだったり笑顔なら、
あたしも幸せで笑顔になれると思ってた。

それは、全くの反対で、
あたしが笑顔で幸せでないと
君も笑顔にはならないということ。

なんて単純なことに気づかなかったんだ、今まで。
だから、あたしは幸せになれるようにするんだ、今から。

---
彼はお客さんの一人だった。
あたしの友達のことを好きなのはわかってた。

車で出かけるのが好きで、
友達の一人と言っていいくらいだった。
車を置いて、夜は飲むことが大半だった。

タカ。 ト ツキアウヒトハ オサケガノメナイト。

と、強くもないのによくつきあってくれた。

本当に色んなところに出かけた。
周りからしたら恋人同士に見えただろう。

ある日、想いをもらうことになろうとは。

あたしは、その日、その返事を保留にしたまま、
友達とコンパに出かけた。
その場にいた男みんなが、
友達狙いで途中で抜け出したのを覚えている。

次の日、想いを受け取ることにした。

お客さんとして、友達としてもう6年が過ぎていた。
簡単に恋人には思えなかった。

3ヵ月後、やはり断るハメになった。
彼の顔色はぐんぐん変わり、
非常に傷つけたことを後悔した。
やっぱり、このまま恋人を続けよう。と言った。
彼は、結婚できないから友達でいよう。と。

結婚できないけど、つきあう?
あたしはよくわからなくなってしまった。
結婚できないから、友達のまま?

友達にさえ戻れなくなってしまった、あの日以来。

男とか女とか考えなかったら、
もっとシンプルに生きられるのに。


2006年11月27日(月)



大切なものを見過ごさないように
ゆっくり歩いてゆこう。
たくさんの気づけることがあるはずだから。

ただでさえ、僕たちは転びやすいのだから。
足元をすくわれないように。

何も急ぐことなんてない。
遠回りしたって時間はいくらでもある。
最後に辻褄が合えばいいのだから。

---
君のお母さんはいつも怖い。
電話が鳴るたび、びくびくして、
君に出てもらっても、
結局はあたしと話さないと納得しない。

君を困らせたくないし、
途方に暮れる顔を見たくない。

だから、ぐっと堪えるけど、
あたしの顔には逆に苦痛に歪む。

それでも、君は何も言わない。
どこかで、あたしの味方になってくれる日を待ってる。
あたしが耐えればいいだけなのは
よくわかってる。

---
君の事は大好きだし、
理解しようと思うけど、
あのお母さんから君が生まれたとは思えないんだ。

穏やかな性格に惹かれたのに、
こんな風にお母さんで苦労することになるには。

---
昔から、女の人には縁がない。

母親にしたって友達にしたって。
男といる方が、素の自分だったし、
いつだって気を遣わずに済んだ。

女友達は少数精鋭で。
だから、女に嫌われるオンナだった、あたしは。


2006年11月26日(日)



22日の15時に拍手を下さった方が。
どうもありがとう。

---
2つの正反対の気持ちが同居。
両方が痛いほどわかるから辛い。

世間ではこういうのをいい人ぶるって言うんだろう。

ただ、その1つ1つの想いに
忠実に言葉を返す。

---
君があまりにも優しい愛しい目で
たいせつなものを見るから、
あたしは慌ててカメラを手にする。

全く技術なんて持ち合わせてないけど、
その一瞬を
いつか想い出になってしまう一瞬を
切り取りたくて
ファインダーを覗いた。

---
疲れてしまっているあたしは、
君が好きだからといったのを覚えてて、
あえて素顔で過ごしている。

久しぶりにお化粧したら、
今はそのほうがいい。と言う。

今日からわからない程度のファンデーション。
そして眉を整える。
爪にはあえて色は落とさない。

---
君のささやかな拘りをかなえてあげようと、
朝から買い物へでかける。
結局自分のためにも衝動買い。

時々物欲の神様が降りてくる。

君に買ってもらったばかりなのに。
言い訳はみっともないけど、
みっともない言い訳をしよう。

---
彼女は気に入ってくれたんだろうか。
あたしが一番あたしらしくいられたときに
遠く離れた地で巡り会ったもの。

あたしは今も忘れられず、
時々思い出したように取り寄せる。

街路樹の葉が綺麗で、
陽射しがぴかぴかしてて。
街行く人はみなお洒落で。
あたしはぼーっとしながら、
その陽射しを浴びてお茶を飲んでいた。

片手にはやっぱりタバコだったけど。
少しだけ女らしかった頃。

2006年11月25日(土)



天気予報っていうのは、
きっと晴れて欲しい人のためにある。

雨が降って欲しい職業の人のことなんて
ちっとも考えてない気がする。

---
君が帰って来易いように、
ダンボール2箱のお遣いを頼む。

そうすれば、彼女と会っても、
会うとしても一度は此処へ帰ってくる。

---
真意は何なのか。
気づいても気づかないふり。

見えても見えないフリ。

---
愛情って愛がなくなれば情が残る?
情がなくなれば、何も残らない?
それとも、また別の何かが残る?

---
君は、お前は特別。と言う。
一番が嫌いなあたしのために。
いつ2番に落ちるか怯えて過ごすより、
特別がいい。と昔、言ったのを覚えていてくれる。

そのにやっ。とする笑顔の下に、
隠されている何かを感じ取ってしまう。
それでも、平生を装う。

特別。という大切な言葉が
いつのまにか、免罪符になってしまっている。




2006年11月24日(金)



どうにもならないことを
どうにかするのは得意だけど、
どうにもならないこともある。

人の気持ちだけはどうにもならない。
君が心変わりするのを恐れている。

何度も切れた糸を結びなおし、
つなぎ目だらけの糸になってしまっている。
それでも、君に繋がっていると信じる。

それが、過信でも仕方がないんだけど。

---
返事を待つ。ということは非常にどきどきする。
答えがわかっていても。
2パターンの返事を用意して、
あたしはじっとその時間を耐える。

---
コーヒー牛乳を買うとき、いつも迷う。
コーヒーメーカーのそれを選ぶか、
ミルクメーカーのそれを選ぶか。

どっちがいいんだろう。
人生が変わるほどの選択ではないけどさ。

---
人の性格は基本的に変わらないと思う。
顔や外見はお金さえあれば、
がらっと変えられるけど。

ただ、物凄く影響を受ける出来事に
出くわすと、それがきっかけで、
性格までごろりと変わってしまうこともある。

自分が、どっちを向いてるかわからないときに、
あることがきっかけで、
自分の向く方向が、
やるべきことが、
はっきりと分かったりする。
日の射す方向が。

やっぱりきっかけって大きい。


2006年11月23日(木)



君はあたしを頭痛薬以下だという。
半分も優しさを持ち合わせていない。と。

偏頭痛もちの君に頭痛薬は必要で。
必要なときだけ持ち出してくれればいい。

そして今日、寝不足のあたしは
頭痛薬を飲む。

---
シンガポールスリングを飲んだ。
いつか彼はラッフルズホテルのレシピで
そして、そのホテルのグラスで作ってくれた。

あたしが永らくいたあの場所にお店を構えたと
人づてに聞いた。
シェーカーの振り方が独特で、
氷の音がやわらかい感じがした。

ベリーニは格別だったと思う。

---
寝息と雨音が聞こえる部屋で
なかなか眠れなかった。
別に眠らなくてもどうかなるわけでもないし、
ただ、思考がおかしくなっていくだけ。

考えても答えの出ないことに、
ごめんなさい。しただけだった。
あまりにもぐるぐると思考するだけで、
あたしには解決できません。

神様、あたしがもう少し大人になるまで、
その課題はとっておいて。
いつか、自然とわかる日が来ると思うから。

---
いつからだろう、人の聞き役になったのは。
いつからだろう、人に相談されるようになったのは。

多少、人よりひきだしの数は多いかもしれない。
現実のあたしは立派でもなんでもなく、
どちらかといえば、人の話を聞くほうを好む。

それでも、誰かが何か言ってくれるのは、
なんとか自分の経験したことなら、
自分の考えを話すことができるかもしれない。

おそらく、店を任されるようになったあの頃から、
自分の考えは表に出さずに、
聞き役になってしまったのだ。

君が相談してくれるなら、
聞くことはできるよ。
人生、そんなに経験してないけどさ。

2006年11月22日(水)



君は似合わない花束を抱えて帰ってきた。
ポメリーの泡は思ったより長続きして、
今までの色々が浮かんでは消えているようだった。

あの頃、君が帰ってくるとあたしは出かけて、
君が寝付く頃、あたしは帰ってきた。
今はそんなことはもうない。

君と一緒に出かけて、
同じ場所に帰るのが嬉しかった。
今は待ち合わせすることもない。

待ち合わせをするにも、
同じ場所から時間差ででかけたあの頃。
今は待ち合わせに憧れる。

結局は人間は欲深く、ないものねだり。

一生好きなことをして孤独を選ぶか、
大変だろうけど、新しい何かを選ぶか。
後者を選んだあたしは後悔はしてない。

---
そういえば、彼はお酒を飲まなかった。
法律が厳しくなった今では、
彼女と出かけても、素敵な言い訳になる。
愛車の助手席に乗せて、
いつでもどこでも出かけられる。

本当に幸せになってほしい二人。
此処で応援しているから。

---
彼女は一瞬を文字にするのが、
非常にうまく、羨ましく感じる。

学生の頃、できる。とわかる。は違うといわれたように、
好きだけど、不向き。ということに気づかされる。

一瞬を文字にするのに、あたしは物凄く言葉を使う。
短文を書いていたころもあったけど、
どうやら、あたしには不向き。

たったひとつを言いたいだけなのに、
どうしてこんなに言葉を使ってしまうのか。
情景を切り取ったような短文を創り出す彼女を
非常に尊敬し、羨ましくもある。

---
あたしが君を許せると思ったのは、
学生時代からの友人にある。

彼女の話を聞いていなかったら、
世の中で非常によくある結論を導き出したように思う。
彼女があたしがそういう状況にあるとは
これっぽちも知らず、あれこれ語ってくれた。

彼女が言う相手のようにあたしはなろうと思ったんだ。

離れてしまうことや、
連絡をとらなくなる。というのは、
非常に容易いことで、
ここでは敢えて続けるということを選択してみる。

それだけの女だった。と言われるのはとても残念だから。
それだけの女では今は終わりたくない。

よくある話の筋書きを変えてみようと思ったんだ。


2006年11月21日(火)



拍手を下さった方が一人。
ありがとう。
書きたいことは山のようにあるけれど、
まだまだ整理できてないので、
また後日。

---
君はまだ計算している。
車の燃費を計算するかのように装って。
ギャンブルの勝ち負けを。

---
あの頃からすると君もあたしも変わった。
形ないものを形にできればいいのに。
壊れないようにそっと持っておきたい。
そうすれば、お互い変わらずにいられる?

悲しいかな、人は変わってゆく。
気持ちが形になればいいのに。
ぱっと見せることができたなら。
見せてもらうことができたなら。

それでも、あの瞬間に感じた
一瞬だったけど、まちがいなく存在した時間を
あたしは感覚で持ち続ける。
形にならないから、今でもそっと思い出す。

---
彼女はあたしが未だ忘れることのできない、
11ヶ月を過ごしたあの土地で
何をみて、何を感じるだろう。
赤い自転車で走り抜けた日々。

花冷えの日、お城で花見をしたっけ。
寒すぎて、すぐに撤退。
新幹線の駅で、あの人を待つのが
週末恒例の行事だった。

---
彼はいつも気取ってお酒を飲んでいて、
あまり好きなタイプではなかった。

そんな彼に命を救われるとは。
車でかけつけてくれなかったら、
あたしは今、ここにはいない。

そんな彼は常に何かを考えている人で、
あたしがメモ書きのようなものを
つけるようになったのも、
彼と知り合ってからだと思う。

レンアイハ ケイタイデンワノヨウナモノ

いくら自分が想ってても、
相手が圏外だったり電源が入ってないとかからない。
相手がやっと圏外を脱出すると通じ合う。

長い間、彼には気づかないフリをしていた。

命の恩人だけど、
後々にはストーカーになってしまった。
何度も店のマスターに追い出してもらったけど、
それでも、下で待ち続けていた。

オトコと帰ろうとすると、
タクシー代を手渡した。
それでも、オトコとタクシーに乗り込んだ。
車の前に立ちはだかった。

運転手さんに、車を出してください。というのが、
必死だった。

振り切ってでも、忘れたかった。
命を落としそこなった自分を。

2006年11月20日(月)



拍手を下さった方が2人。
小躍りして喜んでます。
ありがとう。

---
あたしがお気に入りのグラスを
うっかりと君は割ってしまった。
今日がゴミの日でよかった。

形あるものはいつか壊れる。
だからこそ、形ないものに惹かれ、
また見えないから悩まされる。

---
君が帰ってこないとわかったから、
一人でビールを飲んでいた。
たった今、お気に入りのペンを
落としてしまって欠片となる。

お気に入りを1日に2つ失うとは。
注文しようとしたら、
入荷待ちだそうな。
形あるものはお金を払えば、
また手に入る。

形ないものは手に入ったのか、
そうでないのかわからないからややこしい。

---
彼があたしだけを想ってくれていると
あたしだけが思っていた頃。

仕事終わりに一人で飲んでいたバーで、店員が
今度、タカ。が来たら連絡してと
いう人がいるから今から呼ぶ。と言う。

あたしの前に現れた彼は
背が高く、いかにも女性にもてる感じだった。
あたしは信じられず、いつもこの店で
していたあれこれを思い出し、恥ずかしくなった。

今思い返しても、彼ほど飲める人はいなかった。
彼はガルフストリーム、あたしはピュアラブという
カクテルでいつもお決まりのダーツ。
コロナにライムを搾って、チェイサーにして、
スピリタスを飲むこともあった。

花火大会に行くと、彼のポケットから
プラチナの指輪が出てきて驚いた。
クリスマスは過ぎたというのに、
ある日突然、ラブリングをプレゼントされた。
そんな幸せが続くと思っていた。

ある日、部屋に行くと
見覚えのない犬の箸置きが。
そこから何も気づいてないフリをする日々が始まった。

旅行に行っても、彼はあたしと彼女に
同じおみやげを買ってきた。
ディズニーランドに一緒に行った3週間後に、
彼と彼女は同じ場所に出かけた。
休日出勤の朝に鳴る電話。

何も気づいてない鈍感な女を演じた。

あたしは突然、部屋の鍵を送った。
彼は今すぐ親に会わせて、
あたしと結婚すると約束するから。と言った。

彼女はお金を返済するために、
会社が終わったあと、バイトをしている。という。

アイツニハ イマハ オレガヒツヨウ。

やはり待てないあたしは、
すっぱり恋人をやめた。

今も彼は待っているんだろうか。
いつか戻るかもしれない。と
あやふやな答えをしたあたしを。

2006年11月19日(日)



何が正しくて間違ってるかとか、
痛いとか辛いとか、
そんなことを感じなくなってしまっている。
ただ、思い出しても悲しくならない。
それが許すということ?

---
泥棒猫って言われると思った。と彼女が言った。
もしかしたら、泥棒猫はあたしの方かもしれない。
君がカラカラと氷の音をたてながら、水を飲む。
その音を聞いて、ウォッカトニックが飲みたい。と
あたしは言った。

あたしの言うことを肯定も否定もせず、
ソコマデウタガイマスカ?と君は言った。
だから言うことも疑うことも
考えることも止める。

たいせつなものたちが目の前に現れたときの
君の泪がほんものだったと思いたい。

---
君のお母さんは電話をしてくるなり、
怒鳴りつけ、激昂し、言いたいことを言うだけ言って、
ぷつっ。と電話を切ってしまう。
昔のあたしみたいに。

たくさんの人を傷つけたんだな。と
今更になって気づく。
ほんとに、今更でどうにもならないけど。

カリカリに焼いたら、おいしそう。と君は言う。
それぐらい、チキンなあたしの手足。
ぶつぶつぶつぶつ。
不平不満は体に出るのか。
だから、此処に書き付ける。

---
あたしは身元保証人を記された紙切れを前に
本当は迷っていた。
だけど、あの人が言うのだから。と言い聞かせ、
ハンコを押した。
2人で返していけばいい。と。

あの人がギャンブルに費やした
50万という金額はあたしの手元に残った。

その気になれば、すぐにでも返済できたけど、
ファイナンス会社のカードででも
繋がっていたかったあたしは、
飲むことにお金を費やし、
ぐだぐだと返済していた。

あの人に請求することもせず。
きっと結婚準備に忙しいだろうし。

あの人を偶然、海の見える街でみかけたとき、
車が変わっているのに気づいた。
車のローンもあるし。
何も言わなければ、気づかずに
あの場所で世界一幸せな日を迎えられる。

また、請求することを躊躇った。
高いお祝いだったと思う。

ぐだぐだしていても、
金額はきっちりと減っていった。
それだけの時が流れたんだろう。

カードだけが目の前にあった。
さくっとはさみで真っ二つ。
忘れられると思ったけれど、
そんなに簡単なことじゃなかった。

いつ思い出しても楽しいことは思い出せない。


2006年11月18日(土)



結局、返品できなかった。
何か使用方法を考えてみる。
あっさりとゴミ箱につっこむ。

---
今頃、君は彼女に何を話しているんだろう。

---
君がぽつぽつと彼女のことを話す。
あたしは、すっかり役回りが変わってしまって、
聞き役になってしまってる。

そういえば、君と知り合った頃も
カウンターだったりソファーだったりで
いろんな話を聞いたっけ。
結局は、そういう風に繋がっているのかも知れない。

彼女はあたしがなりたかったような強い人で、
なぜだかあたしのほうが、無条件降伏したようだった。
お互いがこれで最後の人だと
左手の薬指に誓ったあの日。
確かに、お互いに最後なのかもしれない。
彼女とはあたしより昔に始まっていたのだから。

積み上げたものが壊れたと思った。
壊れたらまた積み上げたらいい。
時間はいくらでもある。

あたしには、もうあの人といたとき以上に
辛いことは起きないのだから。
君が言ったように、あたしには
もう目の前に壁はない。
花壇の柵のようなものなのだ。

だから、ぽーんと飛び越えられる。

2006年11月17日(金)



言いたくなかったことを言ってしまった。
築き上げたものを自分の手で壊すということ。
何が本当で、何が嘘かもわからなくなってきて。

黙ったままで居心地のいい空間を作っていれば
それだけでよかったのかもしれない。

君の顔色が変わってゆくのを見届けた。
ほんとうのことをしりたかっただけ。

うそにうそを重ねて。
そうやって時間が過ぎてゆくのを
ただ待ってるしかないのか。

どうしても君と体をあわせることができなくて、
現代医療に頼ってたいせつなものたちを手に入れた。
君はそれに気づいていた?
何事もないように振舞っているあたしが
何も気づいてないと思ってた?

君がいない夜に、お酒とタバコで紛らわし、
連絡のとれる相手と言葉を交わしていたのは、
やりきれないからだ。
一人の夜に君の事を想えない。

そんな君を選んでしまったあたしが甘かったのか。
何も言わなくても気づいてしまったあたしを
選んだ君が悪いのか。

父親には苦労ばかりを選んでいると言われた。
あなたに言われたように、
成功しても自分の努力、
失敗しても自分の責任。という育て方を
忠実に生きてみたらこうなってしまった。

勝ち組を演じているあたしは、
ほんとうは誰よりも負け犬。


2006年11月16日(木)



なんだか、日付がずれてきている。
そんなことはいいのだ。
思いつくままに書く。

あたしが思っていた以上に彼女は大人で。
過去までどうにもならないのに、
それでも気にしてしまう。というのは
よく分かる心境で。

---
お店にいた頃、勤務中絶対にタバコは吸わなかった。
みんなのタカ。であるために。
同伴やアフターのときは吸うけれど。

彼女は店を仕切っているママと呼ばれる存在で。
綺麗で背が高く、憧れだった。

そんな彼女から誕生日を偽る。ということを教えてもらった。
あたしは、店では誕生日を偽り、
ほんとの誕生日は恋人と過ごすという
彼女のやり方をまねた。

そんな彼女のほんとの誕生日に
あたしはタオルを贈った。
翌日、昨日お風呂から上がって使ったよ。
手触りがよくて。と。

あたしは、憧れだった彼女から
そんな言葉をもらえて幸せだった。

みんなのタカ。であるために、
あたしはもらった名刺の裏に特徴を書き込んでいた。
店がはねたあと、一人で飲みながら。
そして、季節の便りも忘れずに。

そうやって、君と知り合った店から
お客を奪ってしまい、
酔いどれのおばちゃんママは店を閉めてしまった。
今でも君の会社の人に笑われるけど。

憧れだった彼女も店を閉めてしまい、
今でもきっとあの土地のどこかにいるんだろう。

あたしは、あなたから得たものは大きい。
店を閉めるという、年末最後の出勤の日、
誰よりも小さい花束を贈ってしまった。
でも、それが精一杯の気持ちだった。
胡蝶蘭にまぎれた、バラとカスミソウだった。

オードリーヘップバーンのように髪をセットし、
人が振り返るようなドレスを着たあなたが、
外国産の車をひっくりかえしてしまった。
そして今は、軽自動車という愛車で、
消えてゆく姿をお客さんと見送った。

あたしはあの頃と変わらず、
ショートカットで生きています。



2006年11月15日(水)



君はどうして自分を正当化するのか。
あたしは、ただごめんね。という一言が欲しいだけなのに。
君がサーフィンやバイクを大事にするのは、
昔からよくわかっている。

だからこそ、たった一言が欲しいのだ。
夢中になるあまり、
何か大切なことを忘れているんだよ。

人の気持ちを察することに
鈍感な似たもののあたし達。
人を傷つける分、
自分たちも傷ついている。

一緒に喜んでくれた君は
一緒に悲しんでくれる?

---
君に電話をしたなら、一喝された。
とりあえず、急いでもう一度行って。というので、
あたしは大切なものたちを家に残したまま、
自転車で急ぐ。

間に合わなかった。というと、
君は謝っても許してもらえないよ。と。

あたしはどうしていいかわからず途方に暮れる。
どうにでもなってしまえ。と思う自分がいて、
いや、投げやりになるな。という自分もいる。
結局、大切な人を困らせて
今日も世に蔓延る自分がいる。

---
こうやって、縁が途切れていくんだろう。という一瞬。
あたしは凍りつくような、
その瞬間を何度経験しただろう。

何も連絡なく途切れていくより、
まだ受け入れられる。
電話であったり、メールであったり、
口から発せられる一言であったり。

あたしは一言、そして
一行動余計なのだ。
そして、大切な人を困らせてしまうんだ。

ぐっと飲み込まなければいけないこともある。

心の距離と物理的距離がどんどんと離れていく。
もう考えてもどうにもならないことばかり。
なのに、ぐずぐずと考えて。

あたしがもう少し大人ならば、
大切な彼女を悩まさずに済んだのだろう。
もうこんな思いをするのは嫌だ。
にっこり笑ってさらっと流せればいいのに。

もう言葉を交わすこともなくなってしまうだろう。
心からのごめんなさい。を込めて。
大切な彼女がほんとうに元気になって
幸せになる日を心待ちにしている。

あたしは暫く冬眠。
春がきて、芽吹く頃、笑顔になれるように。
それまでは、どっぷり物思いにふけるのもいい。
いや、思考停止の方がいいのか。



2006年11月14日(火)



とても読書量が多い彼だった。

いつもお互いが最近読んだ本で盛り上がった。
彼は仕事のストレスで、
頭の一部分の髪が抜け落ちてしまっていた。
それも、まだらに。

あたしはそんなことを気にせず、
色んな店に出かけた。
ワインの日もあれば、
水割りの日もあり。
気分によって店を使い分けた。

鼻にかける。といった嫌な部分はなく、
珍しくあたしが素直に話を聞ける相手だった。

店ではそんな雰囲気は見せず、
いつも握手だけして帰る彼だった。
そんな彼の転勤が決まった。

お互い、本当は言いたいことがあったけど。
敢えて言わなかった。
彼は、あたしがついてゆく女でないと分かってたんだろう。

悲しいかな、彼の上司が
あたしの職場復帰を未だに待っている。

2006年11月13日(月)



君に数日のあれこれを話した。

彼女が彼に会う前に、届けたかったんだ。と。
彼女と彼の誕生日が入ったカップを。
お互いに交換して持っててくれたら素敵だよね。と。

あたしは一人から回りして、
彼女に気の早いクリスマスプレゼントにしようと思ってた。
彼女に2つのカップを送ろうとしていた。
片思いみたいな恋文を、彼女のカップに添えて。

女が女にラブレターもいいと思わない?なんて聞いてみた。
君に話しながら、何故だか泪が出てきて、
君は、あなたらしい計画だったね。と、けらけら笑った。
人の人生に立ち入っちゃいけないね。とお互いに笑う。

あたしも、自分の愚かさ加減に泣き笑いした。
これ、どうしよう。返品するしかないの?と聞くと、
何か、記念日でもこれから作れば?と、君が言った。

もう、そういうことはしちゃいけないんだね。
何も言わず、口を閉ざした貝になろう。

あたしは君の人生の何分の一かに立ち入ってしまった。
でも、今までの何十年かは知らないことばかり。

こういうときは、どうしたらいいんだろう。
過去まで自分のものにならない。
これから先。なんて夢見ていいのか。

あまりにも不確かであやふやしたものにすがっている。
確固たるもの。なんてない。
あまりにも根拠のないもので。

ただ、そんな毎日を重ねて時が過ぎるのを祈るだけ。





2006年11月12日(日)



また、いらないことをしてしまった。
こうやって、あたしは大切な人を困らせてしまってる。
また失っていくのある。
連絡が取れなくなる。ということに非常に怯えつつ。

恋文のような手紙をびりびりと破る。
ひっそりこっそり2つの日付が入ったマグカップを仕舞う。
逆の立場だったら、
うんざりなことなのかもしれない。

眠っていても、2時間おきに起きなければいけない現実。
ぼやーっとした頭で考える間中、
雷が鳴り続ける。
夕焼けより朝焼けが好きなのに、
今日の朝焼けは期待できない。

---
学生時代から一人で飲みに行くのが好きだった。
年下の彼らは自分でお店を経営してて。
料理担当の彼は、いつもバーの片隅に
彼女を座らせてて。

彼女は左手にプラチナのきらきらするものをつけていた。
いつも、暗闇にかざしてて嬉しそうだった。

あたしは、全く反対側に座って、
ボトルキープしたら?って言われるほど、
大好きなベルモットのロゼを飲んでた。

家から店まで1時間もかかるのに、
なぜか居心地よくて。
終電が近づくと、店の下まで送ってくれた。
いつからか、彼女は店にこなくなり、
あたしと彼らの3人だけという時間が増えた。

彼は駅まで送ってくれて、
突然の想いをくれた。

何故あたしがいいのか?と訪ねたら、
オチツイテイルカラ。

1年アナタより余計に生きているぶん、
いらないものもついているよ。と言った。
ソレデモイイ。と。

後にコックになった彼とは、
夜しか会えない状態で。
いつも、3軒ほどはしごした状態で彼と会っていた。

イツ キスヲシテモ オサケノアジ。

バイクが好きだった彼は、
家まで送ってくれるようになった。
あの背中が大好きだった頃。
あたしは純粋に人を好きでいられたと思う。

人生で2度だけ綺麗と言われたことがある。
2回とも女性からだが。
そのうちの一人が彼の妹だった。

タバコト オサケガ ニアウヒト。

そんな褒め言葉が嬉しかった頃。

2006年11月11日(土)



拍手を下さった方がいます。
ありがとう。

かなり長い知り合いなんだけど、
一度も会ったことがない人がいる。
妹みたいな存在で。
一方的な意見だけど、
自分と思考が似ている感じがあって。

おせっかいなあたしは、
メッセージを送ったりするんだけど。
あまりにも自分と似ていて、
同じことを経験してほしくない。と思う。

そんな彼女に幸せの予感が。
根拠はないけど、
あたしの第6感は非常に当たるので、
今度こそ。と思ってる。

これまたおせっかいなんだけど、
彼女に幸せが訪れたら、
あたしは彼と彼女にささやかなプレゼントを用意している。
そんな日が来るのが楽しみなのです。

ようやく、人様のことを考える余裕ができたような。
ただのおせっかいなのは、十分分かってる。

2006年11月10日(金)



昔から、永遠、絶対、ずっと。なんて単語が
大嫌いだった。

その約束は果たされたことがなかったし、
誰かがそんな単語を口にしても、
表面には出さないけど、
内心では冷めた自分がいた。
いつか、果たされない日がきても、
泪に暮れることがないように、
自分なりの防衛策だった。

昔から、愛してる。より、
ごっつい好き。の方が言って欲しい。

あたしには、愛してる。は似合わない感じがする。
きっと、その場になったら、
相手には失礼だけど、
噴出してしまうかもしれない。

昔からお酒とたばこが手放せない。
昔はお酒の比率が多かったけど、
今は両方ぼちぼち。
そんなところで、バランスをとってどうする。

相変わらず、考え方は偏ったまま。


2006年11月09日(木)



大きなお世話とか、
おせっかいが嫌いなはずなのに、
どうしてこんなに
いらないことばかりしてしまうんだろう。

大切な人が苦しんだり泣いたり、傷ついたり。
そうなるのを見ていられない。
大切な人には、元気で笑顔でいてほしい。
それが、言葉を交わすことがなくても、
ここに書き連ねても伝わることはないのに、
そう思ってしまうあたしがいる。
どれだけ叫んでも伝わらないのに。
あたしが言ったからってどうにもならないのに。

何かしら、伝えようとして
行動してしまってから後悔する。
よくある話で、何度同じことをすれば気が済むのか。

11月7日という日が去っていった。
時間は確実に流れている。
もう、6年も経つというのに。
あたしは死に損なってしまって、
仕事も辞めて、学生に戻る決意をした。
見返してやる。という、マイナスの気持ちだけで、
今までやってきた。

オレハ ガンバルコトニ ツカレタ。

あの人がいたから、あたしはがんばったけど、
あの人はあたしといることで、
がんばることに疲れてしまっていた。

かすれた声が大好きで、
夜景が見える公園で延々と話をした。
あれから、何人のオトコとあの公園に行っただろう。
夏は花火が綺麗で。
思い出を塗り替えたくて、
オトコが変わるたびにあの公園に行った。

仕事中にメモを貼って渡した。
カノジョガイル。
飲みに行くことも叶わなかったのに、
ミレニアム前年の昨日、
突然、あの人はあの公園で想いを告げてくれた。

一度は叶わなかった想いがやっと伝わって。

車から海と観覧車が見える場所。
最後になってしまった場所は未だに近づけない。
みっともなく、泣きすがった。

コレヲ ノンダラ カエル。

手を離したくなくて、
何本もの缶コーヒーを買いに行った。
あの日、あの人が神社で祈ってくれたお願い事は
叶ってしまった。
あたしは、学校に進むことができたけど。

あたしのお願い事は叶わなかった。
あたしの前に戻ってきてくれることはない。

脳細胞を焼ききってでも忘れたいのに。
叶わなかったから、あたしの心に住み続ける。

元気でやってくれてるならそれでいい。




2006年11月08日(水)



彼はあたしの記憶にあまりにも残っていなかった。
ただ、上司がいる前で、
床で眠ってしまっていた。
根性ある人だな。と思ったくらい。

そんな彼と海に出かけることに。
あたしは体調が悪く、
お酒も飲めない状態なのに、
カラオケやゲームセンターに着いて行った。

付き合って。と言ってくれる人としか、
一緒にいることを選ばなかった。
なのに、何も言ってこない人がいた。
試されてる?そんなことを思った。

家に帰って、お礼の電話をしても、
留守電でメッセージだけ残した。
あたしの誕生日だというのに、
やはり、相手は遊びだったのか。

すぐに電話がかかってきた。

オトコノ オレノホウカラ イワナイト 
イケナイノニ イワセテ ゴメン。

次の日、病院に行くと、
一週間の点滴を言い渡される。
ようやく、心はすっきりしたのに、
体の調子が悪くなってしまった。

それでも、飲み続けなければいけない生活。
店と自宅を送り迎えしてもらった。
初めて部屋に泊まった翌日も
病院に送ってもらった。

だから、今でもあたしの肝臓は元気です。



2006年11月07日(火)



不倫だったか?と聞かれれば今はそうだ。と答える。

当時は、そんな大人びたものでないと思ってた。
結局、1つの家庭を壊してしまったことに他ならない。

会社が近いだけで、お客さんの一人だった。
お昼を食べに行ったり、飲みに行ったり。
単身赴任だった彼は、休日には家に呼んで、
手料理を振舞ってくれ、疲れ果てていたせいか、
よくそのまま眠っていた。
あたしは、彼をそのまま寝かせておいて、
夕方からは他の男との約束をこなしていた。

一度、娘さんと偶然会った。

チチハ チチノ ジンセイデスカラ。

奥様は非常に悲しんだらしいが、
結局、彼は会社も辞め、家庭も失った。

あたしのせいか?と聞いたら、
きっかけのひとつではある。といわれた。
非常にやりきれない気持ちになったけど、
娘とそう年齢が違わないあたしは、
愚痴の聞き役以外の何者でもなかった。

家族にとても愛されていた人だった。
今になって、それがよくわかる気がする。

2006年11月06日(月)



どのくらい人を待てますか?
あたしは15分以上待てない。

あたしは常日頃待ち合わせ時刻の
15分前には到着して、
どきどきしながら、本を読んだりして、
待ち人を待つ。
今となっては、遅れるのも携帯があるから便利。
大幅な遅れとなるときにも本は役立つ。

まだ、ポケベルが主流で、
携帯なんてなかった頃。
お正月に初詣に行くのに、待ち合わせをした。

時間になっても相手は現れない。
あたしは嫌われたんだ。と思って、
すっぽかされたと思い、
15分後にその場を去った。
去る前に、相手の家に電話したけど誰も出ない。

悲しくなって、家に着いた。
でも、彼からの電話はない。

夕方になって、彼から電話があった。

ツキアイヲ ツヅケルコトガ デキナイ。
マッテクレル オンナガイイ。

あたしはそれ以降も待つ女になれない。


2006年11月02日(木)



25年という歳月を埋めるかのように、
あの人は優しい。

初めて再会した日、彼女はデパートだというのに、
ぼろぼろと泣いていた。

オカネデ カイケツシヨウト オモッテルワケデハナイ。

お財布を買ってくれるという彼女は、
似合うからといって、欲しくても
手が届かなかったものを買ってくれた。

種違いの妹に彼氏ができた。
とてもラブラブらしい。

もし、彼女の結婚が決まったら、
あたしは妹にお礼をする番なのだ。

それまでは、少しあなたのお母さんに甘えさせて。
あたしの母でもあったわけだから。

父はとても独特の人であったし、
彼女が今の相手を選んだのは、
とてもとてもよくわかる。
平和な日常に、あたしという人間が現れて、
妹にも心配をかけたのかもしれない。

それでも、どうしてもどうしても
一目会いたかった。
まさか、こんなに関係が続くとは思わなかったけど。

辛いこともあったし、
うらんだこともあったけど。
それでも、あなたがいてくれたから、
今のあたしがあるのです。

2006年11月01日(水)



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