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〜 女房の呟き 〜
■□■



 爺ィは口が減らない

古い奴隷が私の背を圧しながら曰く。

「あーまたコンナにしちゃって。ダメですね」

「いえっ、青葉さまがダメってんじゃなくて、
 コンピュータがダメってことですよ」

「対症療法じゃなくて、根治療法が肝要です。
 パソコン止めなくちゃなりませんな」

「ところで。またお太りになりました?
 今**キロ位ですか?」


あぁキモチイイ(泪


2002年03月31日(日)



 所作のココロ

板張りの廊下を、
腰を屈めて摺り足で急ぎ、
腰からくず折れるように膝をつく。

膝頭がつくと同時に、手先を揃え、
うなじから腰骨までをまっすぐに折り曲げる。

肘を内側に引き寄せて、脇を締め、
胸を抱き込むように、決して肩はいからせず、

小さく、忍びやかに身をこごめ、
三つ指つけば、

隷女のように心穏やかになる。


2002年03月28日(木)



 イタイ・イタイ

腰痛、未だ思わしくない夫。
口癖のように、痛い痛いと言っている。
辛そうねぇ。

「仕事場でも始終痛いって言ってたら、
 皆同情してくれなくなったよ」
と苦笑する。

あらあら、それはお気の毒。
皆さんの気持ちも分かるけど、
痛いモノは痛いしね。


あぁでもね。
憶えてる? 

始終頭痛を訴える私に、
あなたがキレて怒ったこと(笑

2002年03月27日(水)



 今度生まれ変わったら

大金持ちのお嬢さまにして絶世の美女、
なんつーのがイイナァとほざいていたら、

そゆのは、
現世での行いがよっぽど良くなきゃダメでしょ?、
と夫に注意された。

いきなりダメじゃん。潔く諦めるワタクシ。
どう考えても無理だわね。くそぅ…!

じゃ、あなたは?と訊いたら、
曰く「虫になりたい」だと

・・・はぁぁ、ナンダカネ。


2002年03月26日(火)



 叱る/叱られる

子や部下を持たない私は、
日常「人を叱る」ことはない。
身近な奴隷を除いては。

奴を再々に叱りつつ、しかし、
私は「叱る」に未熟で臆病で、
毎度緊張してしまう。

「叱られる」側の腑に落ちる、
時機と言葉を選べたか?
叱った途端、心配になる。

ひるがえって考えるに、
多分、
私は「叱られる」にも未熟なのだろう。

ヨワッタネ。


2002年03月25日(月)



 残酷を喰らう

ビチビチはぜる、シロウオを啜る。
喉の粘膜を転がっていく、
命の粒を味わう。

皿にのたうつ、活タコを箸で追う。
舌に吸い付く吸盤の、
いまわの際が好もしい。

ガラスボウルで踊る、サイマキエビ。
気を失った白い肉を、
ブチブチと噛み切る。


なんて、楽しい美味しさかしら!


思わず微笑む私の隣、
男がごくんと喉を鳴らす。

2002年03月22日(金)



 ニヤつくこびと

自分と違う意見に出会ったり、
思い通りにならない結果に出会ったりするたびに、
思わずムッとしている自分に気づく。

そんな青い自分が鬱陶しい。
うんざりする。

そんな時。
ムカつくままに心の箱をひっくり返す。
早く出てこい、理性のこびと。

漸くのこと、
ニヤつきながら、こびと登場。
「まぁ、待て」と笑い、私の肩を叩く。


2002年03月20日(水)



 夫に教わった大事なコト

人に何かを伝えたい時、
何かをわかってもらいたい時、
受け入れてもらいたい時、

押しつけてはいけない。
焦っても、憤ってもいけない。
すぐに諦めてもいけない。

もし、そうなってしまうなら、
端からやめておきなさい。
それは、失礼なことだ。

その何かについての
信念や確信があるならば、

飽きず、たゆまず、唱え続けよう。


2002年03月19日(火)



 ゴーマンな選り好み

イイ気になりたがるワタクシは、
褒められたがりで、持ち上げられることを好む。

お目出度いことにワタクシは、
世辞にも追従にも、すんなりイイ気になれるのだ。

しかし、心の奥底では、
自意識に照らし、頂く言葉を選り好んでいる。
傲慢にも。


・・・この私がやさしいって?キレイだって?


あはは。
んなこたない。わかってる。


2002年03月18日(月)



 「親友」がいますか?2

「親友」って、どんなだ?
持たざる私は、明白な解を得ず。
ただ、憧れるばかりだ。

夫に訊く。
「**さんって、あなたの親友かな?」
ウンと、即答するのが羨ましい。

私にとって、夫は、
ある意味「親友」なのかもしれないが、
そう呼ぶに抵抗がある。

夫もたぶん、
そう訊けば、違うと即答するだろう。

やはり、私に「親友」はいない。

2002年03月16日(土)



 「親友」がいますか?

少女の頃。
「親友がいる」ことに憧れた。
「親友がいる」のはステイタスだった。

恋を知らぬ少女たちは、
「親友」を求め、そのさやあてをし、
愛憎と嫉妬に悩んだ。

いつからか、私は「親友」を持たず
・・・いや、誰かの「親友」たる自分を疑っている。

いつだか、
ある人が、私のことを「親友」だと言った。
私は驚き、慌ててしまっタ。


2002年03月15日(金)



 直近のギョギョギョ

腰痛に悩む夫。初めての中国整体にかかる。
慣れない施術に疲労困憊の様子。
その翌日のメール。

「SMやったあとみたく、体がだるいス」

…え、えすえむだぁ?

ゴム嫌いの輩を嘆く私に、
「ボクは全然気になんないけど」と肯定的発言で援護。
その直後のひと言。

「ま、何回かしか使ってないけどサ」

…い、今更何を言うぅ?


2002年03月14日(木)



 ウラシマ・デイズ

今に始まったことじゃないが、
私は、ハナハダ身勝手な時間の感覚を持っている。

それは悪癖というべきもので、
このせいで、人様に心配や迷惑をかけてばかりだ。

便りがないのは良い便り。
ナンテ、都合のいい言葉を盾にとり、別の時を生きる。

龍宮の遊びに飽きて、陸に戻れば、
いつだって、
途方に暮れるのを知ってるのに。

2002年03月13日(水)



 やっぱ、あなたはイイ奴だ

先日、夫と互いのPCを並べて作業中、
私の不注意でここのトップが表示された。

流石に、ちょっと慌てた。
が、もっと慌てたのは夫の方だ。咄嗟に顔を背けてた。

その様が可笑しくて、イイノヨといなしたが、
彼のフォローには笑ってしまった。

「僕のHN、○○っていうの」

あはは、お気遣い有り難う。お気持ちだけ貰っとく。

2002年03月12日(火)
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