女房様とお呼びっ!
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今日はイリコとデートでした。
・・・・・・( ´,_ゝ`)プッ
「キミさ、私と会うこと、日記に”デート”って書くじゃん? あれ、日記だからそう書くの?(笑」 「……え、あ、いや、他にいい表現ありますか?」 「い、いや、別にいんだけどね……(笑」 「ま、世間一般のデートのイメージじゃないですね……」 「でしょ?読んで下さるかたに、あたら期待させちゃイケナイねぇ(笑」 「ん〜、単に”主と会いました”だと、所用で行ったみたいですから」 「所用じゃないの?(笑」 「はぁ……」 「お勤めでどうよ?(笑」 「じゃ、”出勤しました”とかですかね?(笑」
イリコ的にはオチつけたつもりでしょうが、相変わらずセンスがないです。 返して私も「勤行とか?」と続けたものの、スルーされたのでおあいこですがーw
そんなわけで、いわく「デート」は、語義としてはあってますけど、 その内実は、色事からは甚だ遠く、限りなく「仕事」に近いです(笑
当事者としては、奴の日記に「デート」の文字を見るごと、 実感とあまりにかけ離れてるせいで、どうにも落ち着かなかったのですが、 せめてこっちで真相暴いて溜飲下げさせて頂きましたよ、ほっほっほ
ところで、奴には以前から、エクセルでカレンダーをつけてもらってます。 会った頻度や内容が、月ごとに一覧できるようにですね。 まだ調教なんてしてた頃は、大変役に立ちました。 今も……ええと、記録としては大事なものです、あっはっはー(←殴
もっとも、会ったとはいえ、単に送迎してもらっただけも含みます。 で、そんなときは内容の欄に、私の用件が入るわけですね。 「○○パーティにご出席」とか。
その中に時折「何方かとおデート」と記述されてます。 初めて見たときは、ナンダソレ?と目が点になりましたw
ま、奴には与り知らぬ用件ならば、いちいち内容まで話しませんから、 仕方ないっちゃ仕方ないですが、苦笑しつつ心中複雑でしたねぇ…。 「おデート」じゃないときはなおのこと(笑
そう書くよりほかなかった奴の心中はさらに謎ですがw
起き抜けに、イリコの日記を読んだところが、一気に目が醒める。 いわく「私は初対面の人と話すのが苦になりません。」だとか。 えっ!?そ、そうなの??知らなんだ…… まるきり素で驚いてしまった。
以前ここに彼のことを書いたとき、主にそのとっつき悪さをあげつらっては、 >ひょっとしたら、ノリのいい社交的な人かもしれないね(笑 なんてフォローしたけど、本心は、んなことあるわけないやぃと思ってた。
や、もちろん、私といるときの愛想のなさは、 彼一流の奴隷の美学(笑)の顕れであることは理解している。 くわえて、立場的に自ら話題をとりづらいとも思う。
それにしたって、あそこまで徹底できるのは、 やはり元からそういう質なんだろうと思い済ましてたのよね。
だから、時折彼が日記とかで、 私には与り知らない社交ぶりを書いてるのを読むにつけ、 どこか合点のいかない、不審に近い違和感を感じていたのだけど、 こうまで書かれたらやっぱ納得するしかないのかな(笑。 ……いや、正直まだホントかよ?とか思ってんだけどw
と、ここでまたまた古い記憶が呼ばれる。
高校生の頃、私はあまり家で喋らなかった。 年頃ゆえでもあったろうけど、それよりも、 表で友達とさんざ騒いで精魂尽き果て、帰ってまで喋りたくないてな事情で。
それが、あるとき、 友達と電話でくっちゃべってるところを母親に見られてしまった。
確か、大学受験もたけなわで自宅待機が続いてる頃だったと思う。 普段家で喋らないのが、漫才ばりに馬鹿話してたものだから、 バツの悪さにひどく焦って電話を置いた。 当然、そんな長電話して…と咎められるとも思ったしね。
が、母は怒ることなく、半笑いで溜息ついただけだ。 恐らくは複雑な心境を、ただひとことに乗せて。
「あんた、そんなにしゃべる子やったんやねぇ……」
今にして、あのときの母の気持ちがわかるような気がするw
2008年02月08日(金) |
共生 〜理屈はどうあれ〜 |
夫についで長く共にあるのは、イリコだ。 何度もこじれてきたが、その主な原因は私の割り切れなさにあったことに気づく。
例えば、先日書いた誕生日のこと、 あるいは「話すことはない」と押し黙ること…etc。 要は、主扱い嵩じてヒト扱いされない折々に、私は焦れたり怒ったり、 ついには奴を絶望させて「奴隷やめます」と言われてもなお、思い至らなかった。
元々奴と私は、主従というままごとをするために結託した仲だ。 主従の役を分け合って、各々がそれに見合った働きをすれば、何の問題もない。 それを役柄にない働きを求めたり求められたりしちゃ、問題が起きて当然だ。
ことに奴の願望は、従らしく振舞う、従として勤めることこそにある。 主と仰ぐひとだから、奴隷として尽くしたいというタイプじゃないんだね。 もちろん、そういう気持ちもあるだろうけど、奴隷たる動機の順番として。
実際奴は、私という「主」役を得て、「そうしたい」ことを満喫してきた。 同時にそれは私の望むところでもあったので、ここまで長く付き合っている。 ときに奴の「そうしたい」ことに不都合を覚えて、そのたび怒り叱責したけれど、 所詮役柄に見合ったものなので、大きくこじれることはなかった。
折角そうして機嫌よくままごとに興じているのに、 役を離れてなにごとかを言う私に、奴もまた割り切れなさを感じたことと思う。 結果、位置的にどうしても奴ばかりが詫びる羽目になり、 挙句「人として…」とまで落ち込ませては、役割以上の負担を強いた。
その繰り返しに疲れたか、二年半ほど前、 やはりこじれている最中に、「この先どうするか考えます」と言われた。 真意を測りかね、そのまま「どうしたいの?」と訊いた。
その以前のメールで、自分のありようがわからなくなったと聞いていた。 奴の思う「主従のありよう」は妄想だったと気づいたとも明かされた。 ひとまず、「共にあることが意義だとわかりました」と結んでいたものの、 なお低迷している様子に、改めて意思を質したい気持ちもあったから。
メールではなく生の声が聞きたくて、電話でその真意を問う。 対面だとこうした用件の場合、さらにこじれて真意どころじゃなくなるからね(笑 果たして奴は、先の結論どおり「共にありたい」と言ってくれたのだけど、 私はなおもこじれを引きずって、止せばいいのに質問を継いだ。
「でも、私はキミの思う『主』じゃないんでしょ?」 「……ええ、そうですけど、傍にいたいんです」 「主と思えなくてもかまわないの?」 「……はい」
さすがにちょっと参ったけど、それで悩むにはいたらなかった。 なぜならこのとき、かつて夫に言い切られた言葉が脳裏に蘇ったからだ。 「ボクはキミを愛してない、けど、都合がいいから一緒にいるよ」
愛であれ都合であれ、一緒にいることにそう違いはなかった。 主と見なされずともこのままいれば、おんなじなんじゃないかしら…。 理屈はどうあれ現実的には、互いになんの不都合もないんだもの。 正直、まぁいいか〜と思ったのよね、本当に。
酷い合理化かもしれないけど、結果的にそれでよかったと思っている。
少なくとも私は、「主とは」なんて勢い込まずに済んで、そのせいだか、 色んな面で鈍感…よく言えば鷹揚wになって、無茶言うことも減ったかな。 実際、あれから殆どこじれてないでしょ?(笑>イリコちん キミにしたって、それなりに「従」役楽しんでると思うんだけど、さて。
ま、今にして「やっぱり主と思ってます〜」とか言われたら、 それはそれでありがたいけど、実のところ、どうでもいいかな、スマンw;
2008年02月06日(水) |
共生 〜愛か都合か〜 |
割り切った関係、という言葉は、 あまりよいイメージじゃないけれど、私はさほど抵抗がない。 むしろ、合理的で平和な関係なんじゃないかと考える。 もちろん私だって感情の動物の端くれなので、愛に悩むこともあるけどね(笑
若い頃、人を愛したこともあるけれど、愛を取り沙汰するのは面倒で、 それよりも、手軽で気楽で気持ちいい割り切った関係を好んだ。
もっとも恋愛は、苦しみさえ甘やかな、極上の娯楽だ。 睦言に交わす言葉は官能そのもので、だから私は何度も愛を口にした。 けれど、相手が愛を言葉で確かめたがるとき、本気で困った。 いわんや、先々のことなんて、仄めかされた時点で逃げ出したものだ(笑
愛してくれと縋ったことはない。 ……や、けしてプライド云々じゃなくて。 縋ったところで人の気持ちをどうこうできるわけないから。
愛してくれよと詰られたことはある。 そう言われて、愛していれば哀しかった。 相手の気持ちをあがなう言葉とか、ましてモノなんてあるんだろうか。 愛してなければ誤魔化した、それくらいのものなのに。
そんな私だったけど、「犬」を降りた夫に、 「ボクはキミを愛してない」と断言されたときには、全然違った。 「私はこんなに愛しているのに…!」と割り切れなさに悶え、 「どうして…?」と泣いたり詰ったり縋ったりした。
困り果てた夫はそのたび、「情はあるよ」と私をなだめ、 それでもなお愛の言葉を欲しがる私に業を煮やしたかんじで、 「キミといると都合がいいんだ」と言い切った。
さすがにショックでしばらく煩悶したけれど、 やがて、理由はどうあれ一緒にいられるならと割り切ることにした。 夫の言う都合とは、SM趣味を隠さずにすむという卑近だけれど切実なもので、 それは私も同様だったし、なにより「夫を愛している」のは私の都合だしね。
それから15年の日常を重ね、私たちを結ぶ都合は、当時より格段に増えた。 時折激しく諍って、激昂のあまり、もう別れてやるーッと荒ぶる心中を、 ようよう制するのは、主にのっぴきならない都合のほうで、 「でも愛してる…」なんて感情は、今さら思いつきもしない(笑
かといって、私たち夫婦が割り切りのみで添うているとも思わない。 ま、私が勝手にそう思い込んでいるだけかもしれないけどね。
少なくとも今、「キミを愛していない」と言われても、たぶん平気だw
2008年02月02日(土) |
極私的「奴隷」の実態 |
昨日の続きというか余談というか、開き直って悪口を書く(笑 愚痴なら陰で垂れりゃいいものを、目に触れるのは承知の上だから始末が悪い。 これが最後の悪あがきなんだか、せめての意趣返しなんだか。 だいたい私は、姑息で底意地悪いんだよw
「そのつもりがない」のに、なぜ「畏まりました」と言うか。 それは、それが奴隷たるセオリだからだ。 その後言われた通りにするのも、またセオリなんだろうけど、 イリコの場合、往々ここでセオリに反してしまう。
「こうしろ」といわて、「そうすべき」と思う。 ここまでは彼もセオリに則り、あるいは真正そう思ってるかもしれない。 が、「そうすべき」が奴の内なる「そうしたい」と合致しない限り、 「そうすべき」はそのまま棚上げとなり、やがて他のことに取り紛れてしまう。
もちろん、「そうすべき」なのに出来てないのは、奴が最大に悔やむことだが、 かといって、そうすべきことをせずにいて、それで頭を悩ませているふうもない。 「そうしたい」ことをしくじると、あわくって詫びたり悔いたりするのにね(笑
それでいっそう、「畏まりました」と言われたきりの私は焦れることになり、 痺れを切らして、「こうしろ」はどうなったよ?と訊く頃合に、 忘れ物を咎められたようにうろたえて、慙愧に耐えないとばかりに嘆くのだ。
その繰り返しにあきれ果て、いつだか嫌味を込めて言ってみた。 「キミはキミのしたいことしかしないねぇ…」 もっとも、それきしで改まるわけもなく、昨今の仕儀にいたる。
…とかまぁ、奴隷の語義に照らせば、あるまじきなんだけど、 だからといって、奴隷のくせにとは思わない。 もとより、奴隷だから何でも言うこときくなんてのは、幻想だものねぇ(笑
奴にしても、これまでの経験をして、そんな幻想抱いちゃないだろう。 なのに、およそ先々考えず、「畏まりました」と頭を垂れる。
それがまさに、奴の「そうしたい」所作だとわかっちゃいるが、 こっちの都合もあるので、そこはちょっと割り引いて、 「善処します」とか「まぁそのうちに」とか、わかるように言えないかw
2008年02月01日(金) |
人の気持ちはどもならん |
イリコとのつきあいは、まる7年、互いに歳を7つ重ねた。 当然7回誕生日があったわけだが、そのどれもまともに祝ってもらってない。 しょぼい話で恥ずかしいけれど、そのことを私はずっと呪わしく思ってきた。 三年前の日記にも、情けない愚痴やら恨み言やら書き散らしてある。
そして同じく三年前に、詫びやら反省に紛れて、奴の本音を明かされた。 要約すると乱暴で本人には恐縮だけど、要は「そのつもりはない」と。 ここで私も引き下がればよかったものを、と今にして悔やまれる。
しかし、三年前の私はそう言ってやれなかった。 あまつさえ、「誕生日くらい祝ってよ」という私の本心を知ったものだから、 それに抵抗を覚える奴にとっては災難もいいとこ、気の毒なことをした。
そのつもりがないのに無理をしたって、ろくな結果になろうはずもなく、 挙句私を怒らせて、「私にはその才覚がない」と嘆いては、詫びるばかり。 それでも私の悪あがきは止まず、なら、自分でお膳立てするわとなったのが昨年。 本人の名誉のために言うと、こういう次第なら抵抗がないんだね(笑
おかげさまで少しは気も晴れたのだけど、ここで欲かいたのがいけなかった。 だってね、自分のお誕生会のケーキを自分で買ってくのは、正直面白くないものw せめて言いつける恰好で「今年はキミが計画たてて」と、昨年末にはやばやと。
実はこのとき、奴に「そのつもりがない」のをすっかり忘れ果てていた。 いや、元々受け入れかねてた上に、時も経ち、昨年の経験も楽しかったそうだし、 さすがにもういいだろうと、専ら自分の楽観からそう思い済ましていたんだね。
それが、やっぱり楽観だったとわかったのは、ひと月を経たつい昨日のことだ。 例によって詫びと反省がつらなるメールの果て、あの文言に再び出会った。
「私にはそのつもりがなかったのでしょう」
想像はしてたけど、改めて落胆しながら、その文字列を追う。 何度かそうするうちに、ふと、そうか、そうなんだなと初めて得心がいった。 人の気持ちを無理強いすることなんて出来やしないんだわ…。
思い至って、この3年を申し訳なく思う。 そして、まる7年勝手に思い悩んだ自分の滑稽さに苦笑する。 割り切ってみれば、なんとせいせいすることか。
そんなわけで、これからもうお互いに悩まなくても済むだろう。 時間はかかったけど、ここに辿り着けてよかった。
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