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女房様とお呼びっ!
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2008年03月18日(火) 「あぁ、そりゃ変態になるわ」

先だって、知人と馬鹿話を散らかしてた折のこと。
彼女は、9歳の男の子のお母さんである。


「……でね、うちの子、お風呂にひとりで入れるようになったのはいんだけど、
 お尻ちゃんと洗えてないみたいなのよう」
「ははは、石鹸泡立ってればいいって思ってんじゃない?」
「そうそう、それでバスタオル使うから、汚れがついちゃって、
 それ知らずにわたし、そのタオルで髪拭いちゃったわよ、もう〜っ!」
「あははは、それでわかったの?」
「うん、ナニコレと思ったら、アレなのよ……もうヤだ〜〜
 だからね、それ以来、お風呂の後はお尻チェックしてんの、ふふふ」
「はぁぁ…?」

曰く、体を拭いて下着つける前に、裸んぼうのまま四つん這いにさせて、
尻穴がきちんと洗えてるか見てやるんだそうで……。

「ちょっとぉ、んなことしてたら、息子ヘンタイになっちゃうわよ?(笑」
「ん、だいじょぶっ、もうヘンタイだから〜(笑」

冗談めかして言ったものだから、彼女もそう返してきたのだが、
しかし、ちっとも冗談じゃないんだね、これが。
私としては、本気で心配してしまう。



たぶんノンケの彼女には知る由もないだろうけど、
ガチの変態諸氏には、こうしたシモにまつわる母子関係が原風景としてあって、
アブの根を辿るとそこに行き着くみたいな例が少なくない。

過剰なトイレトレーニングとか、粗相をすると裸のまま表に出されたとか、
面白半分であれ、なにかとパンツ下ろされたとか、果ては皮を剥かれたとか。
そして、その背後には必ずや圧倒的な母の愛があり、それらの体験と結びついている。

まぁ、彼女んちの「お尻チェック」は、
そうしてお喋りのネタに出来るほど、無邪気な母子の戯れに過ぎず、
息子もまた面白がってるそうだし、他人がそこまで懸念するのは失礼なこととは思う。

でもねぇ、母が楽しいのはともかく、子の心理って、大人の想像以上に複雑で、
表面は楽しげに笑ってても、無意識下にどう作用してるかは計り知れないわけで。
下手に色々関わってきたせいで、色んなこと考えちゃうのよ。



と、ゆうべ、そんな話をふと思い出して、夫にしてみたところが、

「あぁ、そりゃ変態になるわ」

一刀両断、即答である。
ガチの変態本人が言うと、説得力あるなぁ(笑

「それにほら、あのひと、どエスだし〜」

他人事なので言いたい放題、しかも妙に嬉しそうなのはなんぞ?
ま、確かに彼女は、誰もが認めるどエスだけどさ(笑

てことは、遅かれ早かれそうなる行く末、心配しても無駄ってことかw
ま、心配したところでどうにもならないんだけどね。
ただ、あまりにも出来すぎてて、ちょっと不憫だ。
 


2008年03月10日(月) 消息

先日テレビを見ていたら、懐かしいひとが画面に映った。
昔馴染みとはいえ、見知った顔にそうして会うのは、なんだか面映い。

テロップには立派な肩書きが記されて、偉くなったんだなぁと思う。
確かに名前に続く括弧とじの数字を見れば、重責を担ってしかるべき年齢だ。
正直、えっそんな歳になったのかと思ったけど、
私だって同じように年喰ってるわけで、我ながら間抜けな反応である(笑



最後にご一緒したのはいつだったか。
もう長いこと音沙汰なく、既に携帯の番号は失った。
それでも何かよすがはないかと、名刺フォルダを繰ってみる。
平成10年4月某日、これが初対面だったらしい。

そのときの記憶はもう殆ど薄れているが、その後、
仕事帰りに待ち合わせては渋谷で飲んで、ラブホに泊まったこともあったっけ(笑
ま、そんな不埒な脱線もありながら、会う度、とても楽しかった。
来し方たくさんの人と関わってきたけれど、
そんな感じにすぐ思い出せるほど、印象に残っているひとだ。

思い出すごとなお懐かしく、駄目もとでメールしようと思い立ち、
新規画面を開いたものの、何も書かずに閉じてしまった。
メールの不着を懸念したのではなくてね。
今や立場のある彼に、もうこちらから連絡してはいけない気がしたから。

一旦取り出した彼の名刺をフォルダに戻し、パタンと閉じる。
もうこれ以上迷わずに済むように、大きく肩で息をした。



彼がもし、かつての級友とか仕事仲間だったら、
いや、たとえテレクラ絡みのセフレであっても、こんなふうに迷いはしない。
そういう部分で、私はかなり厚顔だ。
駄目で元々なんだもの、メールくらいはしてみるだろう。

けれども、それすら踏み止まってしまうのは、
彼と私の出会いがエスエムを介したものだからだ。、
つまり私は、彼の、世に秘するマゾの部分を知っている。

十年経ったからといって、まさかMの性がなくなったとは思わない。
しかし、ご自分なりに決着をつけた可能性はたぶんにある。
何より、私のことなど忘れ去ったかもしれず、あるいは思い出したくないとか。

ま、そんな推察はさておいても、
一方的に消息を知られて、自分の性癖バレてる輩から連絡寄越されたら、
誰だって戸惑うし、困るのは必至だ。
いくらかつての盟友であれ、やっぱご迷惑には違いないものね。

そんなわけで彼のことは、
まずはお元気そうで何よりと、嬉しく思うくらいで留めることにした。
ちょっと寂しいけれど、そんなもんだ、うん。
 


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