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女房様とお呼びっ!
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2005年01月31日(月) カネとカラダの関係

随分以前に、こんな記事(→『エロよりも生臭い話』)を書いた。
御用とお急ぎでないかたは、今一度ご覧頂ければ大変ありがたいのだけど、
要は、私は男と関係するときに、自分の財布を開きたくない女である、と。

この記事を書いたとき、それを掲出する場がさるコミュニティ内であったために、
我ながら、かなり取り繕ってるなと今にして思う。
取り繕いを外してみれば、前述通りの高飛車な告白(あるいは開き直り、笑)だ。
このときから三年半経って、世間で言う’不惑’の齢を超えてはみたが、
この感覚は依然としてある。



世間並みに考えれば、若さだけでもてはやされる年端ならいざ知らず、
40超えたオバサンがタカビー(死語w)気取るなど、噴飯ものに違いない。
女の売り時という厳しい現実をさておいて、
経済面だけみても、若い娘なら「ごちそうさま〜♪」で済むけれど、
いい年した女がそうするのは、眉をひそめられても致し方ないだろう。

ただまぁ、極私的な事情ながら、私に限っては、若い頃のほうが金を持っていた。
若気の至りで、入れ込んだ男には金もつぎ込んだ。
が、その一方で、単なるカラダの関係の男とは、一切の払いをしたくなかった。

じゃあ、今自由になる金がふんだんにあったとしたら、どうなのか。
歳なりの見栄もあって、流石に財布くらいは出すだろうけど、
いざ開く段になれば、「話が違ーうっ!」と腹の中で悶々とするのは目に見えている。
いや、実際、現実には貧乏かこつているがゆえに尚更、
そんな憂き目にあった日には、災厄もらったかのようにしばらく立ち直れない(笑。

おかげさまで、昨今はちっともモテないので、そうした目にあうこともないが、
もし万が一、私を口説いて下さるならば、せめて一言「ここはいいですよ」と言って頂きたい。
できれば、重ねて「奢らせてください」ともう一押し頂ければ、
私の機嫌はぐっと良くなって、その分、相手への評価もぐぐっと上がることは請合おう(笑



というワケで、私の場合、どっちが誘おうが口説こうが、結果どうなろうが、
とにかく全部割り勘〜主義のかたとは、恐らくご縁がないと思う。

…我ながら、ケチで現金な女だなぁと呆れ返るばかりだが、これが偽らざる本音である。
実際、そういうかたとご一緒したことも少なからずあるが、
至極当然な顔して財布を開けつつ、やりきれないような思いに苛まれた。

もちろん、こういう自身の感覚を正当だとは思ってない。
いい歳こいて、まだ男にタカるつもりか!?と誹られもしようし、
今時アナクロだなぁと嘲笑われもしようし、自分でも、こんなこと明かす自体恥ずかしい。
今も、これをご覧になるかたは呆れるだろうなぁと汗かきながら書いている。

ところで、余談ながら、以前とある割り勘主義のかたから、面白い言説を伺った。
その方は、こと女と一緒するときに、一層割り勘にしなくちゃと思うらしいのだ。
奢ってしまうと、いざ口説こうとするときに、金で買ってやった感が生じてしまうので…と仰る。
神経質なフェミニストみたいだよと失笑してしまったが、
よくよく考えれば、彼こそが真のフェミニストだとも言えるよね(笑

もっとも、おおよその割り勘主義のかたは、殊更に構えることなく、
極々自然に、当たり前の感覚としてそうしているだけだと思うけど。



さて、ここでようやく付け足しのように、カネとSMの関係(※)について。

特別に書き足さずとも、私にとっては、相手がM魚であれ、殆ど上に同じくなのだが、
昨今、女であってもS側なんだから、払いはS女がすべきみたいな風潮が仄見えるときがあって、
私みたいなアナクロは、いよいよ肩身が狭い。

ただまぁ、彼らの気持ちはわからなくもない。
男が女を経済で支配する図式をSとMの関係(この場合、主と従の関係)に当てはめれば、
よりリアリティのある主従関係を築けることだろう。
すなわち、それは、彼らの夢そのものだろうから、関わらずとも尊重したいと思う。

けど、そういうコアなDS嗜好の連中の尻馬に乗っかって、
プレイだけの関係にまで、Sだから論を持ち込むのは少々無理があるように思うよ。
(だったら、女だから論はどうなのよ?という突っ込みはなしで、汗)



それにしても、昔からコアなDS嗜好のM魚はいたけど、
「支配するなら養うべき」という言説は、あまり耳にしなかった。
もちろん、いたことはいたと思うけど、これとは真逆の、
「経済まで支配される=自分の全財産を差し出す」みたいな発想のほうが、
ポピュラーだったように思う。

時代が進んで、男だから女だからが段々通用しなくなって、経済も当然その理を免れず、
その一方で、究極の被支配を求めて、S側に養われたいM魚が増えるのは、
廃れゆく男女間の経済支配を惜しむかのようで、興味深い。


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※ご参考まで
 →『SMとカネ』『ミストレスカフェ』で行われたアンケートです。
  記述式回答を全掲載しているため、膨大な分量ですが、読みではあります。


2005年01月29日(土) SなのにM側次第?!

長々SMを趣味としながら、「好きなプレイ」を訊かれても満足に答えられず、
S側にありながら、「プレイは相手次第ですねぇ」と言い垂れる私は、
お相手探しをしているM魚にとっては、さして興味を惹かれないS女かもしれない。

やはり、「鞭が好き」とか「ペニバン最高!」とか、望むプレイが明確で、
「私のしたいことをやるだけ」とか「絶対服従が条件よ!」とか、
S側らしい確固とした方針を打ち出せるかたのほうが、喰い付きいいに決まってる。



偶さか興味を抱かれて、個人レベルで対話を進めても、
この曖昧さの向こうにあるはずの具体的なビジョンが一向に見えてこないとなれば、
身を任せる側のM魚に不安や不審が募るのも当然だろう。

例えば、それは「一体何をするのか、されるのか」に始まって、
「この人で自分は満足できるか」とか「自分は満足しても、この人を満足させられるか」とか、
「何も教えてくれないのは、自分に興味がないからだろうか」とか。
つまりは、「相手次第って言われてもねぇ…」と戸惑うのが、おおかたかもしれない。

「何をされるか」がわかっていても、相応に不安は残るはずだ。
が、同時にそれは期待ともなり、不安に見合う希望を抱くことができる。
しかし、期待に値する、具体的な示唆がなければ、不安ばかりとなるのは自明だ。
期待も希望もなければ、必然人は諦めて、
曰く「ご縁がなかったのですね」と私を見切ることになる。

嗚呼、こんな不毛なやり取りを、どれだけ重ねてきたことか。

どうすればいいのかは、わかってるのだ、本当は。
相手の期待を育み、希望をつなぐべく、餌をまけばいいのだよ。
「へぇアナルが好きなの?私も犯すの大好きヨ。ヒィヒィ言わせちゃおうかなー」とかね(笑。

いや、この期に及んで言い訳がましいが、それくらいのことは頭では考えてるし、
実際会話を重ねれば、似たようなことを言ってもいるはずだけど、
改めて具体的に何するかなんて、やっぱり言いたくないのだね。

だって、手の内ばらすようで面白くないし、勿体無いじゃないか(笑。
それでせいぜい「相手次第」と言い逃れてるのだけど、結果はこの通りにて。
我ながら、難儀で面倒な女だと思うよ。



ただまぁ、この難儀をさておいても、「相手次第」であることに変わりはない。
「自分次第」と言うならわかるけど、SなのにM側次第なんて、不思議だろうか。

先にも書いたが、私は元々性妄想を具現するためにSMに辿り着いたクチではない。
ゆえに、S癖に悩んだこともなければ、どうしてもやってみたいことがあったワケでもない。
専ら好奇心からSMに手を染めて、相手に牽引される形でのめり込んだ経緯。

SMに親しむようになって、確かに様々な種類の行為をしたが、
その動機の殆どは、相手があってこそ生じたものだ。
どうにかしたい相手がいて、どうにかする手段として、行為が必要だった。
しかして、その手段は、折々の相手の嗜好や経験をもとに導かれる。
相手がM嗜好であるがゆえに、結果、SMプレイと目される行為になったまで。

確かに、SMに傾倒して色々見聞きするうちに、
相手を特定せずともやってみたい行為があった時期もある。
その行為をやらせてくれるからという理由で、プレイしたこともある。
しかしながら、行為や嗜好の種類を限定して、
すなわち行為ありきで相手を募集したり、交渉したことは、およそない。

私のしたいことは、相手があってこそ発想される。
鳥を撃つなら鉄砲を、獣を狩るなら槍もて追う。
したいことと言うよりも、すべきことと言ったほうが適切かもしれない。
鉄砲を撃ち、槍を射るのは、やはり手段でしかないものね。
鳥を落とし、獣を倒すことが、純粋にしたいことの全てなんだから。



SM関係あるいはプレイにおいて、
私のしたいことは、相手を圧倒して優位に立つ、ただそれだけだ。
その唯一の目的に向かうためなら、別に何をしようが構わないのだ。

よく「飴と鞭」と言うけれど、
相手によって、飴の種類も鞭の種類も違ってくるのは当然で、
ゆえに、「相手次第」としか言いようがないんだね。

だから、「その気」になれるM魚を得た以上は、
相手の嗜好や経験に合わせるし、サービスだってしちゃうのだ。
だって、そうしないと、早晩見限られちゃうものねぇ(笑

もし私が、飴もやらずに鞭だけ振るってても、見限られないような上等の女だったら、
「私のしたいことだけするのよっ」と堂々君臨してたかな(笑。
…まぁ、そうなったことがないので想像もつかないけど、
現実に得ている感覚からすれば、イマイチ面白みに欠けるような気がする。
いや、負け惜しみじゃなくってね(笑



ちなみに、私だって、
「したいことだけするのよっ」とSらしい台詞を吐かないこともない。
っても、それは、そのときの相手の嗜好が「思うままにされたい」ってだけで。

つくづく、サービスのSのようである(笑。お粗末。


2005年01月28日(金) どっちが口説くか

男女が交際を始めるなり、カラダだけにせよ関係を持つときには、
必ず、どちらかが口火を切る必要がある。

どっちもその気になってても、
どっちかが「やろう」とか「やらないか?」とか言い出さない限り、何も始まらない。
「やらせろ(やって)!」とか「やらせて(やって)下さい」で始まることもあるだろう。

確かに、いつのまにやら、なし崩しってパターンもある。
男女の仲なら、よくあることだ。
が、それにしたって、どちらかが先手を打ってこそ、なし崩せるわけで。

いずれにせよ、二人揃って、相手から口説かれるのを待っていては、待つだけ無駄だ。
それどころか、待つのに焦れたり疲れたり、挙句腹を立てたり、その気が失せたりしてしまう。
一般に、そうなるケースは女のほうに多い。



このとき、女は、「女は待つもの」という倫理観だか行儀作法だかに囚われて、
はたまた、性格的に自分から言い出せなくて、ひたすら男の沙汰を待つ。
「口説かれてナンボ」という見栄とかプライドから、そうする場合もあるしね。

対する男に、その気がなければ致し方ないが、
女同様その気はあるのに、これまた同じく受身な性格だったとすれば、
巡りあわせが悪いとしか言いようがない。
見栄にしてもプライドにしても、女心を慮れないような男なら、諦めたほうがマシだ。

ただ、男には、「男は待つもの」というお作法は(たぶん)ない。
彼もまた、「口説かれてナンボ」と思ってるなら、話は別だけど(笑

ところが、この男がM魚である場合、話はちょいとややこしくなる。
性格的に受身であるかどうかはさておき、M側としての作法、
ひいては、S側とM側の関わり方についての理念に囚われる場合が往々あるのだ。

いや…理念というと、いかにもお仕着せのルールのようだが、
この場合、理想と言い換えたほうが適当かもしれない。
女が、男には惚れられてこそと夢見るように。
理想を抱けば、それはM魚としてのプライドとか主義に繋がることもあろうか。
これまた、口説かれてナンボと頑なになる女のように。



ここで改めて、S側とM側の関わり方について。

言うまでもなく、S側とM側の関係性は、能動対受動である。
ゆえに、具体的な行動の上でも、S側が主導し、M側が追従することになる。
これに照らせば、両者が関わる最初の契機もS側がつくり、M側が応じるのが道理だ。

もっとも、最初の契機においては、M側が主導して、S側を選ぶべきとか、
M側こそ願い出るべきで、あとはS側の意思次第とか、
上と逆行する理念は各々あるようだけど。(これは、DSよりの人に多いかな)

…話を戻して。

道理は道理として、さてここで、S側が女で、M側が男のとき、どうなるか。
S男性がM女性を口説くには、およそ問題はないだろうが、S女とM魚の場合、
この道理と「女は待つもの」「口説かれてナンボ」の事情がぶつかってしまうのだ。

もちろん、待たない女はそれなりにいる。
実際、イマドキは、女が男を口説くなんて珍しくもない。
S性を備えた女ともなれば、いきおい積極的な女である確率は高いだろう。

…いや、M魚的には、高いはずだ、高いもんだと思っているかもしれないね。
更に理想に照らして、S女は総じて積極的で、男を口説くもんだとか、
M魚相手なら当然だとか、思い込んでいる組もあるはずだ。



しかして、そうでない女もいるのだ。
少なくとも、私はそうだ。
ので、私を相手にするなら、待ってれば口説いてくれるなんて期待しちゃいけない(笑。

もっとも、私だって、自分から口説くときもある。
まぁ、私の場合、口説くといっても、
根本的に受動の欲情システム上での変則なので、大きなことは言えないが(笑。

例えば、主従を期した出会いなら、
お試しだなんだにかこつけてでも、こちらが主導せずばなるまい。
プレイだけの関係にしても、こっちから粉かけたときには、きちんとケジメをつける。

つまり、私が自分から口説くのは、筋として、そうしてるだけであって、
S側としての道理に従っているわけでも、積極的な女だからでもないんだね。



さて、再び、件のM魚との次第を振り返る。
ご本人には、何度も俎上にのせて誠に申し訳ないが、今しばらくご勘弁願いたい。

彼との成り行きは、彼のほうから、ご提案を受ける形で始まった。
ゆえに、私の感覚からすれば、口説かれるのは自分のほうだと思った。
ところが、二度も対面しながら、一向口説いてみえる気配がない。
僅かにアクションはあったものの、口頭でもメールでも、明白な意思が示されない。

確かに、メールの折々、私に焦点をあてた願望が告白されてはいた。
それをもって、こちらから、「じゃあ、やってみましょう」と口説けばよかったのかもしれない。
あるいは、「口説いてやって下さいね」と水を向ければよかったのかもしれない。

けれども、私には、そこまでの能動的な意思も優しさも持ち得なかった。
正直に言えば、会ってくれと言われて会って、
その上に、そこまでお膳立てまでする気にはなれなかったのだ。

一方、彼にしてみれば、M側のお作法に則って、
あるいは、M的理想を心に抱いて、私の沙汰を待っていたのではないか。
S女なんだから、気に入れば口説いてくれるはずと期していたのではないか。

そう思えば、ここにも、両者間の大きな食い違いがあったことになる。



今更の話になるが、
彼のほうから「プレイして下さい」とはっきり請うてきていたなら、
たぶん、私は応じたはずだ。

もっとも、そこまで私が望まれなかっただけかもしれないけど。


2005年01月26日(水) 行為の嗜好の相性

結論から言えば、件のM魚との交渉は不首尾に終わった。

先の質問への回答を保留したまま、ひと月が過ぎ、
その間、断続的にここへ婉曲に彼に向けた記事を掲げては、
再度彼からのアプローチを待つという卑怯な手段に及んだ結果、
果たして、再び長い長いメールを頂いた。

そのデータ量に込められた労力、いやそれ以上に、
音無の相手に重ねてメールを送らんとする心労を思えば、敬服するばかりだ。
実際、無礼を働きながらも、変わらずご厚情頂いたことを嬉しく思った。

しかしながら、その内容を一読するや、またしても落胆してしまう。
そのメールの長きを見れば、彼が渾身の思いで綴って下さったことは充分わかる。
けれど、それらは依然として「わかりきったこと」で、それ以上の、
明確な意思や提案といった、私が検討すべき具体的な方針を見つけられなかったのだ。

落胆は、やがて不快に転じ、腹立たしささえ覚えるに至る。
そのせいで、先の質問に対する違和感を、遅まきながらメールにしたためた。
業を煮やした感じで、「いったいどうされたいのですか?」と書いた。

しかして、このメールをもって、私たちの交渉は頓挫した。
彼のほうから、提案を取り下げてみえた格好だ。
もちろん、これまでに変わらず丁寧な返信を頂いて、その理由と思しき見解や謝意も承った。

互いに労力を費やしながら、残念な結果に終わってしまったわけだが、
そのこと自体は致し方ないことと納得している。
ロクな遣り取りもしないうちに、「ご縁がなかったのですね」と丸められるよりは、ずっといい(笑



さて、私の不躾がおおよその理由だろうと危ぶみつつ、
彼の意思が半ばにして折れてしまった原因について。

こちらを慮ってか、はっきりとした結論が書かれてないので、推測の域をでないが、
SM関係における相性についての両者の認識にズレを感じたせいらしい。

曰く、行為の嗜好についての相性が大切と思い込んでいたと。
対し、確たる嗜好も明かさず、訊かれても答えず、
あまつさえ、「まんこの具合を訊いてどうする?」と開き直る私を相手にしては、
彼もまた途方に暮れたに違いない。

もっとも、「その気がすべてだ」と吠えた記事をご覧になってか、
ご自身の見解を、「未だ行為主体で考えているからだ」と曲げてご配慮頂いたが、
恐らくは、やっぱり理解に難いことと思う。

そもプレイだけの関係を目指したのだから、彼の見解は何ら間違っていない。
たぶん、SM関係(プレイだけの関係に限らず)を実践している、
あるいは目指す方々のおおかたは、賛意を示すはずだ。

それに、プレイだけの関係を結ぶなら、
各々が嗜好やしたいことを呈示しあって、合致した部分で関わるのが、正道だろう。
そうすれば、互いの満足も、ひいては、相手を満足させられる保証も得られて、安心だ。



同様、私にあっても異論はない。
私の嗜好に全くそぐわない、例えば、派手な露出好きの人と関係をもとう、もてるとは思わないからだ。

しかしながら、私には「好きなプレイ」、
正確に言えば、これをヤらなきゃSMじゃない的必須のプレイがない。
もちろん、いくつかのNGプレイはあるが、
それ以外はOKですよ〜とアナウンスされて、さて相手側はどう思うか。
ことプレイだけの関係を目指す相手ならば、一層、
一体何をされるんだろう?と不安に思うのは、自明のことである。

ならば…と嗜好を訊かれても、
元々性妄想を具現するためにSMに手を染めたクチではないので、
答えたところで、せいぜいが思考や行動パターンに成り果てて、
具体的な行為を示唆するには至らず、やっぱり不安ばかりを与えてしまうに違いない。

もっとも、私としては、
その不安をも楽しんで欲しいと(それがひいては、私の満足に繋がるワケで)、
予定調和のプレイ(注)されても面白くなかろう?という言い訳を携えてこれまで来たのだが、
そんな独り善がりな言い訳はなかなか通用しないのも道理だ。



繰り返しとなるが、私には必須のプレイがない。
翻って、相手にも、その意味でのハードルは設けない。
もちろん、M側に必須のプレイがあっても構わないし、NGプレイもあって当然だろう。
むしろ、実際の行為に及ぶ上で、それらの情報は必要不可欠だ。

これと同位に、M側にも、私についての具体的な情報も必要不可欠なのかもしれないが、
上の事情から、私のプレイは相手次第としか言いようがないのだ。
とはいえ、SMプレイのセオリから、また私個人の心情から、
相手の言いなりになりますよってなことでは、むろんないけど(笑。

せめての安心材料として、アレが出来ますか、コレはダメですかと訊かれれば、
’なるべく’答えるようにはしている。
確かに、答えない場合もままあるが、SMプレイを期すればこそ、そうしてるまで。



…と、件の彼との次第に話を戻そう。

彼は、私との関係において、具体的な行為の相性に確信を得られず、呻吟していたかもしれないが、
大枠では、決して合ってないわけではなかったと私は考えている。
だからこそ、プレイには及ばずとも、二度も対面したワケで。

食い違いがあったとすれば、関係を進める方針、ないしは時機を窺う目のようなもの。
もっとも、これこそが関係が成立するか否かの、大きな分かれ目になると思うのだけど。

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注:SMプレイが根本的に予定調和の上に成り立つとしても、です(笑


2005年01月25日(火) そんなコト訊かれても…

2004.11.15〜の一連の(断続的な更新ながらw)記事は、
実のところ、先の記事で少し触れた、とあるM魚との交渉に行き詰まった折から、
止むに止まれず書き始めたものだ。

確かに、特定個人とのやり取りなら、メールで行うのが道理ではある。
まさに彼に向けて、色々思うところもあったのだから。
しかしながら、それを直に伝えるに気が進まなかった。

今更言い訳がましいが、その最前までメールを介し、それなりに言葉を尽くしたつもりだ。
もちろん、彼も、毎度真摯に綴った長いメールを寄越して下さった。
が、各々の労力に見合う意思の疎通は一向に得られず、
ある質疑を受けた時点で、ついに私は途方に暮れてしまった。



彼が私に問うたのは、

> 貴女にとってのプレイパートナーとは?
> 貴女のサディズムとは?
> 相手に求めるマゾヒズムとは?

という、抽象的ながら、極めてベーシックな質問である。

もちろん、それぞれに解はあるし、実際これまでテキストで開陳してきたものばかりだ。
だったら、改めて答えてやれよと思う向きもあるかもしれないが、
極めて私観ながら、これらの仔細を現実に交渉している場で言い垂れることに、正直抵抗がある。
それは、彼に限ったことではなく。
だからこそ、こんな所でウダウダ語ってきたワケで。

事実、過去に関係したM魚には、そんなこと訊かれたこともないし、答えたこともない。
それだけで困惑するに充分だったが、それ以上に、
今更そんなこと訊いてどうするんだろう…という疑問、更に言えば不快の念が心に満ちた。



なぜ不快に思ったか。
これまた独り善がりな物言いとなるが、その質問はあたかも、
まんこの具合を訊かれたかのようで、言い知れぬ違和感に苛まれてしまったからだ。
この次第について、我ながら、おかしな感覚かもしれないと思う。
けれど、そう感じたのは事実なので書く。

このときのメールで、彼は同時に、
自身にとってのプレイパートナー、自身のマゾヒズム、彼が相手に求めるサディズムについて、
事細かく考察し、説明して下さっている。
つまり、それらの考察の延長に、呼応すべきS側としての解を求めたわけだが、
これが私にはどうしても引っかかった。

彼には言葉を尽くす労を頂いたが、しかし、
それらの殆どは既に承知の上で、これまで交渉してきたつもりだ。
要は、わかりきったことだったのだ。

翻って、彼にとっても同様だと思っていた。
だからこそ、
「リアルでSMの話がしたい、出来ればその延長線上でプレイの可能性も探っていきたい」
とご提案頂いたのだと思い済ましていた。

しかしながら、このご提案自体、単に言葉の解釈のみをとらえても、
彼が込めた思惑と受け取った私の了解は食い違っていたのかなぁと今にして思う。

後に、プレイだけの関係に係る各々の認識に、根本的な齟齬が露見することになったにしても。



少々短絡に過ぎるかもしれないが、一旦話をまとめよう。
なにゆえ、先の質問を受けて「まんこの具合を訊かれた」ように感じてしまったか。

男と女がいれば、まぐわうことが出来るように、SとMがいれば、SMプレイは成立する。
けれど、男と女が、SとMが、出会い頭に交合したり、プレイをすることはない。
たとえ、ゆきずりで行為するにしても、相手を特定して、口説いたり交渉したりする。

このとき、男はその女を、女はその男を、各々欲情できる対象として見なしている。
同様に、SとMにおいても、
既にSは相手のM性を、Mは相手のS性を認めた上で交渉しているのではないか。

これが私のリアルな感覚で、ゆえに、
先のメールで彼が仔細に語ったことを、「わかりきったこと」と感じ、
同じく訊かれたことについても、「今更なぜ?」と不可解に思ったのだ。

いささか暴論になるが、もう少し砕いて言う。

男女が交合を期して、口説き口説かれるとき、
まぐわうべき性器が各々に備わっているのは、言わずもがなの大前提だ。
なので、各々のちんこの具合、まんこの具合を披瀝しあうことは(殆ど、笑)ない。

すなわち、SとMが交渉に及ぶとき、
各々のS性M性は、既に、ちんこまんこに相当する大前提であろうと。
それを改めて問われては、まさに、まんこの具合を訊かれたようで困惑してしまったのだね。



もちろん、誰についてても大体同じのちんこまんこと、
個性に等しく各人各様のS性M性を一緒くたにするのは、あまりに乱暴だと承知している。

が、無理にも、そうなぞらえないと自身の感覚を説明できないので、敢えて同列で語った次第。
ご不快に思われる向きも多々あると思うが、あくまでも私の感覚であるをもって、
どうかご容赦のほど。


2005年01月22日(土) 【お知らせ:■ダイジェストをブログ化しました】

またも、ひと月以上記事を更新しないままのお知らせにて恐縮ですw;

前回のお知らせ(2004.5.23)にて、
ダイジェスト版の作成に着手した旨ご案内申し上げましたが、
ご承知とおり、2004.9.5の最終更新以降、作業を停止しておりました。

この理由の第一としては、いつもながらのズボラに過ぎません。
が、いまひとつの理由は、
昨今活況を呈しているWeblog(ブログ)を利用してみようと思い立ったからです。

ただ、ブログというのは、本来、
タイムリーな話題を発信し、それを閲覧者やブログ同士で共有しあう、
非常にアクティブなコミュニケーションツールです。
このため、過去の遺物を納める場所として利用することに、迷いがありました。
(それで、当初進めていた作業が頓挫したんですねぇ、はーはーはーw;;)

しかしながら、誰でも簡単にブログの開設ができるようになって、
様々なテーマのブログが、雨後のタケノコのようにワラワラと増えてきた今なら、
不埒なタケノコが一本くらい紛れててもバチ当たらないかなーと(笑

というワケで、
相変わらず思い立つだけで根気の続かない可能性大ではありますが、
ひとまず、ブログ化に踏み切った次第です。



将来的には、過去記事を全てブログのほうに移行し終えた時点で、
HPのコンテンツも、この『エンピツ』日記から、ブログに差し替える予定ですが、
当面の新しい記事は、現行ままにこちらで更新いたします。

ブログ版ダイジェストには、
これまでどおり、頁上■ダイジェストからおいでくださいませ。


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