女房様とお呼びっ!
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2004年04月29日(木) |
やっぱり因果はめぐる |
前回記事からおよそ半年ぶりの更新となる。 もっとも、ある日ぷっつり中断してしまうのは今に始まったことではなく、 自分としてはさほど呵責も感じずに放ったままにいた。
懇意のかたには、また悪いクセが出たのネと呆れられたことと思う。 だいたい私はリアルでも、特段の理由もないのにふいに消息を絶ってしまうような輩だ。 しかも、それを「悪癖ナンデス」と言い訳することで、免罪符にしてたりする。
しかしながら、ことネットを介したお付き合いのかたには、そんな身勝手を知る由もない。 ふいに更新が途絶えてしまえば、何かあったかと訝しく思われるだろう。 自分のことはすっかり棚に上げて、私だってそう思う。 些かなりともご縁があれば、やはり案じてしまうし、 ご縁がなくとも、事の次第を綴っていた日記などが中途になってしまうとどうにも気がかりだ。
◇
「入院してた彼はどうなったんですか?」 しばらくぶりにネットに復帰した頃合に、そう訊かれて戸惑った。 自分を棚に上げたきりの私には、意外な質問だったのだ。
ようやく気付いてちょっと焦る。 確かにあそこで途絶したままじゃ、どうなったかと思うよなぁ…。 ことによると、またも私がフられたかなんて憶測を呼んだかもしれない。
お陰さまで、入院してた彼ことイリコは息災で、相変わらず奴隷をやっている。 あれ以来さして大きな波風が立つこともなく、関係も穏やかだ。 もちろん、相変わらず奴はしくじるし、私は叱るしで、折々忙しい。 けど、私たちにあってはそのやり取りこそが、飽きず関わり続ける糧となる。 実際、奴に非の打ち所がなくなったら、私はきっと飽きてしまう。…あり得ないけど(笑
◇
私のほうも大過なく過ごしていたのだが、つい最近、思わぬ病を得て入院した。 といっても、まるで大したことはなくて、二週間ほど留め置かれただけだ。 だから、わざわざ奴に報せて心配させてもと思ったのだけど、結局連絡することにした。 奴が入院した折の心境をここに書き散らした手前、報せないのも憚られたのだ。
「どうやら私にもバチが当たったみたいよ」 用件を告げるより先にそう前置きしたものだから、奴にはちっともウケなかったけど、 実のところ、本心からそう疑った。
奴は少しばかり後天的な障害を抱えているのだが、 私の身に起きた変調は、奇しくも奴のそれと同じだったからだ。 「お揃いになっちゃったネ?」 冗談めかして病状を伝えつつ、その符合に妙な感慨を覚えていた。 なるべくしてなったかとさえ思った。
もっとも、治療の甲斐あって私のそれは回復し、当初覚えた感慨もいっときの感傷に成り果てた。 やはり医者の言うように、ストレスに起因する病気だったことにしよう。 「だいたい、何のバチが当たるってのよ?」 奴には勢い威張ってみたものの、そう言い切る自信もないのだけれど(笑。
◇
見舞いに来た奴とどうでもいい話を散らかすうち、先に奴が入院したことに話題が及んだ。 すると奴が、「アレで厄を落としたと思ってるんですよ」と言う。
たぶんに私を気遣っての言葉かもしれないが、思わず鼻白んでは切り返した。 「ちっがうよ、アレはきっぱりバチが当たったの!」 折角イイコト言ったのに即座に却下されて、「はい…」と応答する奴のしおたれた表情に胸がすく。
だって、本気でそう思ってるんだもの。 百歩譲って、そうであって欲しいってところか。 けれどそう思うだに、やはり私にも因果がめぐったんだと観念するしかなさそうだ(笑。
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