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女房様とお呼びっ!
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2003年01月31日(金) 主を支える奴隷ふたたび #2

彼女の様子の変調に慌てた私は、前夜のログを見返しながら、慎重に言葉を継ぐ。
だが、そこまでの彼らの経緯を知らぬ私には、どう言い繕っていいかわからない。
仕方がないので、奴から聞き及んだ事柄を、出来る限り正確に伝えることにした。
そして一通りの説明を聞き終えると、彼女は決然と言い放った。「私、降りますッ」

その後は届く声音もせいせいとしたものとなり、奴をネタに盛り上がったものだ。
会話を進めるうち、奴を介した女二人の認識のずれが次々と見えてきて、笑った。
電話を終えてから程なくして、お礼のメールを頂く。改めて好ましい人だと思う。
そこに、彼女が奴に宛てたメールが添えてあり、「私の結論です」と結ばれていた。

なぜ彼女があの時絶句し、降りると結論したか。メールは充分な理解をもたらした。
結局、彼らの間にも認識のずれがあり、特に奴は致命的な勘違いをしてたらしい。
それが、奴が私に言った「○○様を支えたい」という発言で露見してしまったのだ。
つまり、”支えて”欲しい程には信頼してない奴にそう言われ、彼女は激怒した、と。

かくて彼女は、取り戻したはずの奴を見放した。その一瞬前まで手にしてたのに。
このあまりに厳しい裁定はしかし、彼女の事情を知れば、当然の結論だろうと思う。
なぜなら、彼女は近い過去に、真の意味で”主を支える”奴隷を飼っていたんだね。
その存在は失ってもなお強烈だろうし、誰彼が易々と”支える”など許すはずもない。

・・・・・。

その後、私もまた奴との関係を白紙に戻した。彼女の結論を鑑みたのは否めない。
けど私は私で、奴の仕打ちを飲み込めなかったからね。彼らの結果に関わりなく。
もちろん怒りもあった。が、姑息にも私は、突然に奴を襲った不幸につけこんだ。
自らの怒りを抑え、したり顔で、彼女と奴の事の次第を解いてやってみせたのだ。

あぁわかってたのよ。そうやって、おためごかしに関わり続けることの破廉恥さ。
諦めきれてないくせに、正々堂々口説き直しもせずに、説教くさい文言を垂れて。
けれど。やりきれない気持ちの行方に惑い、縋るような思いでそうしてしまった。
と同時に、奴が女達に犯した過ちを暴き、その傲慢を思い知らせたい気もあった。

その中で、奴隷が”主を支える”ことの難しさや重さ、過酷さを、奴に語った。
語るごと、かつて私が「犬」と辿った壮絶な日々が思い出されて泣けちゃったよ(笑
結果、奴はようやく、己の吐いた言葉の重大さに気づいたらしい。そうだろうね。
あの時奴が言った”主を支える”は、単に個人的に仕える程度の意だったろうから。

・・・・・。

今更の話だが、私が、彼女に、奴の言葉を伝えてなければ、結果は違ったと思う。
彼らの経緯を知らない私は、奴の言うままに、”主たる彼女を支える”のねと思うし、
彼女は、”支えて”もらおうなんて露程も思わず、所期の通りに奴と関わったろうし、
奴は、”主を支えている”つもりのまま、安穏と彼女の奴隷を務めてられたのだろう。

とすれば、”主を支える”なんて重大な台詞を、不用意に伝えたことに悔いが残る。
けれど、たかが言葉の問題にせよ、安易に”支える”と言い及んだ奴のことだもの、
彼女との縁が続いたとしても、いつかこうした不幸な齟齬が生じたとも想像する。
それに・・・奴は”主を支える”タマじゃないし(笑。これは後からわかったこと。

・・・・・。

私は、”主を支える奴隷”を否定しない。いや寧ろ、それは私にとって聖域にある。
ほんの一時期だったけど、「犬」が魂を削るように仕えてくれた大切な記憶とともに。
けれど、”主を支える”に限らず、人が”人を支える”なんて並大抵のことじゃないと、
奴だけでなく私もまた、いや人に関わる全ての人が心に留めるべきことだと思う。


2003年01月30日(木) 主を支える奴隷ふたたび #1

ここで書き散らしてるネタは、大体が一つの話題から芋づる式に出てくるのだが、
先に記事した「主を支える奴隷」から思いがけず、見逃しにしてきた芋が出てきた。
そいつが土中にあるのは承知しつつも、掘り返すには時期尚早と放っといたのだ。
が、もう二年も寝かせたんだもの、掘り出してもいいだろう。と、先に言い訳(笑

・・・・・。

現在身近な奴隷たるイリコと知り合ってから、二年を余った。
お蔭様で縁は続いてるけど、高々二年で仕上がるはずもなく、未だ悪戦苦闘中だ。
まぁ、関係が成熟する過程において紆余曲折はあって当たり前だし、納得してる。
が、関わり始めた初っ端、これからって時に、奴は一度私をフってるの。あはは。

いや今なら笑えるけど、当時は笑うどころかもう絶望的に納得できない事態だった。
粉かけてから三週間。対面してから二週間。試しにプレイしてから一週間目の破局。
客観的に見れば、たかがこの程度の関わりでフられたのなら納得しろヨとも思う。
でもねぇ、何の予兆もなくある日突然フられたら堪えるよ。付き合い浅くてもね。

私に引導を渡した日の前日まで、奴は隷従の言葉を口にしては、嬉しそうだった。
そして翌日、その日のアポを「都合で伺えません」と断ってきたのが、夕刻近くで。
日付が変わる頃、既に日課となっていたメッセで、いつものように会話を始めた。
と、やおら「お話があります」 と言いざま、「今、電話よろしいですか?」と訊く。

まさか、その”お話”がそれ程深刻なものだと想像だにしない私は、それを退けて、
テキストのまま会話は進み、奴が積むログが一段落してみると、私はフられてた。
で、そん時の奴のログの中に「○○様を支えていきたい」という言葉があったんだな。
当然、この○○様は私ではない。んーつまり、結果的に奴は二股かけてたワケ(笑


・・・・・。

その時まで名前こそ知らなかったが、奴がどなたかと親しかったのは聞いていた。
が、私が粉かけた時点で、奴は彼女との関係に絶望していた。何かあったらしい。
初対面の席でその経緯を尋ねると、奴はまるで諦めきった口調で明かしたものだ。
それで私も、奴が新しい縁に進んでもよいものと判断し、それ以上追及しなかった。

ところが本当に縁とは異なもので、対面した翌日、奴の許へ彼女からプロポーズ。
奴としてはそりゃぁ嬉しかったことだろう。失ったはずのものが還ってきたのだから。
その一方で、求められたとはいえ同意して進捗している私との縁への義理もある。
困った奴は、双方の女とうまく渉りあおうとした。各々との関係に適った方法で。

もっともこの時奴に、オイシイトコどりしようなんて邪心があったとは思わない。
それ程世事に長けた男ではないし、それ程聡くもない。つまり血迷ったんだな(笑
のぼせた頭でようよう考えたやり口が、予想もしない酷い結果を生むことになる。
それは、○○様にとっても、奴にとっても、当然私にとっても、辛い結末だった。

・・・・・。

いや・・・奴が私を袖にした時点では、私だけが涙を飲めばいいはずだったんだよね。
しかし、あまりに突然の事で承服しがたかった私は、彼女にも事情を訊いたのだ。
諦めるにしても、とにかく納得したかったのよ。別に争う気も文句いう気もなく。
それに、漸く明かされた彼女の名は、面識もあり、評価もしてる人の名だったから。

彼女もまた、直近に私の名を知らされたらしい。驚いたわねと面映い挨拶を交わす。
そして、まずは私と奴との経緯を、前の晩に聞いた奴の話を交えながら説明した。
その中で、奴の前夜の発言を引いた。「○○さんを支えたいからって言うのよ」
と、途端に応答が途絶え、やがて落胆したような声音が届く。「奴がそう言ったの?」


2003年01月29日(水) M魚のロマンチシズム

その「癒したい系」の彼は、再々意味不明な比喩をする奴で、理解に窮したのだが、
対面の席でもなお、不思議なことを言うのだった。「M男ってハードボイルドですね」
ハァ・・・一瞬目が点になったが、彼が言わんとするところの大体の見当はつく。
が、何だか鬱陶しい会話になりそうだったので、「文書で説明乞う」とかわした(笑

後日、またも抽象的なメールが届く。それでも、どうにか説明らしくはある(笑)
果たして、彼がハードボイルドという語に託した「M男としての生き様」とは?
曰く、「自己犠牲を誇りとし、何があっても唯一の女を愛し続ける」ことらしい。
なるほど確かに奴隷のそれと似ているね。けど、改めて問い質してみたくもなる。

てのも、それってM魚によらず、有り体に男が抱くロマンチシズムに思えるから。
とすれば、そのロマンを叶えるために、わざわざ女に隷属する必要があるのか?
しかも彼のように「女を支えたい」のなら、奴隷たる位置は何の意味があろう。
・・・っと、意地悪な突っ込みを入れてみたけど、いや本当はわかってるのよ(笑

・・・・・。

実のところ、M魚の中でもこと隷属願望組には、男のロマンを感じることが多い。
というか寧ろ、男を隷属させるなんてのは、それなしには成立しないかもしれない。
少なくとも、私が女の奴隷を持とうとしない理由のひとつは、それがないから。
もちろん女に萌えないという根本的な理由はあるけど、女は現実的で厄介だ(笑

しかし、私が男を従えるのは、男のロマンを叶えてやりたいがためじゃない。
男が主体のそれを利用して、よく似た私主体のロマンにすり替えてやろうと企む。
私が抱く、「男が私本位に犠牲となり、何があっても唯一の私に仕える」というロマン。
男の自己満足のための自己犠牲も要らないし、男っぽく愛して欲しくもないワケ。

そうそう、私が男のロマンに見て取るのは、この”男っぽい”愛し方なんだ。
こう・・「この人は、ボクがついてなきゃダメなんだ」的ニュアンスを感じてしまう。
もちろん私だって女だから、当たり前にそんな愛され方を欲する一面もあるのよ。
だけど、「従」と見なした男にそうされるのには抵抗がある。てか考えられない。

・・・・・。

っと、男のロマンを踏みにじるような自論ばかり書き散らしてしまったけど、
巷のfemdomカップルを見渡せば、男のロマンに則った関係性も当然ながらある。
いや、どっちかてと、私みたいなゴリゴリのDS嗜好のほうが少数派かもしれない。
だから、ここぞとばかりに好き勝手を言ってみてるんだと言い訳しておこう(笑。

それにね、今じゃこんな傲慢なこと言ってる私だけれど、夫が「犬」だった頃は、
「犬」にも男のロマンがあると期待して、泣いて喚いて守られたがっていたのよね。
けど、癒したい系でも愛したがりでもなかった「犬」のそれはやっぱりひ弱で(笑、
遂に支えきれずに「犬」を降りて、以降は互いが控えめに支えあいながら今に至る。

あぁあの頃の不安定な私だったら、癒したい系の彼の願望にぴったりだったのに。
もし当時出遭えてたら、私は、奴隷に守られ癒されるお姫様になれたのかしら(笑


2003年01月28日(火) 癒したい系

昨年のある時期、深夜の2ショで知り合ったM魚と交流があった。
奴隷になりたいと言う彼だったが、いかにもな奴隷像に憧れている風ではなくて、
ゴリゴリの隷属願望組とは果たせない(笑)、軽妙にして面白い対話を楽しんだ。
時々脱線するが頭の回転の速い奴で、臆せず語られるユニークな発想には笑った。

一月ほど対話したろうか。確かに楽しかったけど、どこか引っかかるものがある。
何だか過剰に労わられているような気がするのだ。会話の端々から伝わってくる。
そこに、有り体な礼儀や思いやり以上の、言わば押付がましさを感じてしまった。
自分としてはどこも悪くないのに、疲れてませんか?と何度も念押しされる感じ。

それである時訊いてみた。「私のこと、ストレスフルで不安定な人間だと思ってる?」
すると「ボクが知ってるS女さんは大抵そうなので」と答える。はぁ?ナンダカナ。
「悪いけど、私はいたって健康よ。あっても、キミに癒しを求めることはないわ」
彼の言葉に私は明らかにムッとして、そう切り返したものだ。正直、不快だった。

・・・・・。

軽い印象の彼だったが、意外にもマメにメールを寄越してくれた。感心したよ。
とはいえ、おおよそ抽象的な言葉が並ぶ。それを読み解くのは面白かったけどね。
そこに彼の願望を象徴する言葉を見た。「主様を支える奴隷」(!)突如合点がいく。
それで、あんなに労わろうとしたのか。結果、彼の思惑は大きく外れたにしても。

彼が望む奴隷像は、控えめながらも能動的だ。確かに従属したがってるのだけど。
「主様の心に刺さったトゲを少しずつ抜いて、悦んで頂きたいのです」と彼は言う。
こうも言う。「お仕えしてる方の毒素的なものを受けて、身の内に取り込みたい」
彼の言うところの毒素的なものとは、ストレスだの排泄物だのらしい。なるほど。

とすれば、私のように奴隷には滅多に弱みを晒さない女は、彼の主としては不適だ。
対面を果たした後、それを彼も実感したのだろう。翌日に届いたメールに笑った。
「想像以上にしっかりした人でした・・」あはは、がっかりさせてごめんなさいね。
そして「こういう人の奴隷は羨ましいと思った」と結ばれていた。ホントかなぁ?(笑

・・・・・。

ところで、M魚の中には「私をストレス発散の道具にして下さい」と希望する者がいる。
恐らく大方は「自分の意思を無視して、殴るなり蹴るなりして」ってトコなんだろう。
これは解りやすい。別にストレス発散の手段を暴力に限定しなくても腑に落ちる。
もっとも、私自身はストレス解消のためにS行為に及ぶことはないんだけどね。

しかし、先の彼が「主のストレスを解消したい」と言うのは腑に落ちなかったワケだ。
いや、それが悪いとか間違ってるとかじゃなくて、私には受け入れがたかったと。
同様に、「主を支える奴隷」ってのもまるで発想の外。考えるだけで落ち着かない(笑
なんだか自分が無力なお姫様となり、御輿に乗っけられてるような気がするのだ。

これは、私の嗜好が「従」を自分好みに仕立て導きたいという、専ら能動的なもので、
「奴隷が私を理解しようなんて百年早いッ」と言い垂れる、奢り昂ぶりゆえだろう。
だから、私が望むDSの位置関係で、しかもさほど付き合いも経ず信頼も育たぬうちに、
「癒して差し上げます」なんて言われた日には、たぶん怒髪天を突くに違いない(笑

・・・・・。

いやもちろん、私の嗜好でも「従」に支えられる部分はある。言い訳がましいけど。
まずもって、「従」がいなけりゃ主ヅラできないしね。けどま、それはお互い様だ。
それに、好きでやってることだもの、奴隷に癒されてるトコはある。結果としてね。
でもね、癒して欲しいとは露程も思わないんだな。従ってくれるだけで充分なのよ。


2003年01月27日(月) S女とあらば蔑まれる

まぁ特別に「S女」と括らずとも、SM趣味自体、世間様には受け入れ難いものと思う。
いや、私的には受け入れられたら困る・・・というか、そんな世間だったら嫌だわ(笑。
だから、埒外の方がSM嗜好者を敬遠したり、遠巻きに蔑むのは仕方ないと思うし、
万一個人的にそうされても納得せざるを得ない。勿論そうなったら凹むだろうけど。

・・・・・。

ところが、嗜好者が肩寄せあうSMな世間でも、こうした差別や蔑視はある。
ま、どんな群れでも、世間ってのはそんなもんだとは思うけれど、時々疲れるよ。
数の論理だか「男=S/女=M」の定説からか、S女M魚はここでも異端なのね(笑
そこで、またまた小さく群れなして、世間の荒波を逃れてるワケだ。あはは。

で、それですっかり憂いがなくなるかってと、これがヨワッタことにあるんだな。
見なきゃいいのにネットの海をうろついては、逃れてきたはずの彼の地を見てしまう。
あるM女性曰く「女王様って単なるワガママ女。男に欲望押し付ける破廉恥な奴ッ」
はぅぅ・・・ナンダカナ。半分鼻白みながらも、ヘタレな私は鬱々としてしまうのダ。

いや、わかっちゃいるのよ(笑。そう思う人もいるってだけの話で、腹は立たない。
当然のこと、小さな群れの中でさえS女を罵るM魚はいるけど、これも仕方ないや。
内輪だから吠えてる向きもあろうし、某かの希望を持てばこそ吠えるんだろうし。
「S女なんて!」と息巻く非難を目にする度に、何だか痛々しいような気さえする。

・・・・・。

しかし、見ず知らずの人にではなく、個人的な関わりの上でそうされるのはご免だ。
S女な私を蔑まれることは即ち、私を支持するM魚をも侮蔑されていることになり、
もう果てしなく辛いし、悔しいし、泣きたくなる。いや、実際泣いたことがある(痛
「S女なんてどうせ金目当てだろ?」と罵られた時だ。初見のM魚に対面で言われた。

彼に暴言を吐かせたのは、彼が辿ったS女との不本意な歴史ゆえのことなんだろう。
確かにそんな女もいると思う。けど、要求もしてない私が何の因果で罵られるのか?
驚きと怒りで叫びだしそうだったが、その場ではようよう堪えて、帰る道々泣けた。
とにかく悲しかった。そして・・・S女を求めながらも蔑むに至った彼が悲しかった。

・・・・・。

泣く程ではないものの、あからさまに蔑まれて怒ったこともある。これもM魚に。
いや、彼が端からS女を見下しているだろうことは、何となく判っていたのだ。
というか、「目下の女に貶められる」ことを嗜好する彼のマゾヒズムに照らせば、
S女を蔑んでこその快楽なワケで(笑)でも、それを言っちゃ洒落にならんわね。

っが、彼もまた言葉にしちゃったんだな。やはり、彼の思惑が外れてキレた挙句。
彼の言は返す気力も失せる程の憤りを招いたけど、一方でちょっと笑ってしまった。
てのも、それって、不倫してる夫が不貞を働く妻をなじるみたく滑稽だったから。
世間並みにS女を蔑むのは勝手だけど、結託する相手としては尊重してほしいヨ。

・・・・・。

こんな具合に、S女という属性だけで随分と蔑まれ慣れて(笑)しまった私だが、
先に話題した「S女って可哀相」という思考を持つM魚には戸惑いを覚えてしまう。
彼らは決してS女を蔑んでるワケじゃないらしい。寧ろS女の味方たらんとする。
というか、S女をお守りしたいってニュアンス。それが女に傅く理由みたいなの。


この手の輩に遭遇したのは割と最近なので、今ひとつ経験も思考も浅いのだけど、
稿を改め、そう感じるに至った事柄を交えながら続きを書こう。長々ご免(笑


2003年01月21日(火) S女とあらば説教される

当たり前の話だが、昨日掲示した大昔のテレクラネタのようなやり取り、
つまり、ノンケの人に、自身のS趣味について打ち明けるってことは殆どない。
いやたぶん、そうしたのは、件の彼に対して唯一度だけだったように思う。
だって、さして関わりのない人に「S女でござい」と明かすのは酷だもの(笑)

同時にそれは、私にとっても厄介な展開を招くだろう。
恐らくは、驚かれたり、ひかれたり、眉を顰められたり、果ては説教されたり。
そうそう、ノンケじゃなくても、S男性相手だとそんな展開になったことが度々(笑
件の彼の説教に面食らった私だけど、後に、そんなもんなんだなと思い知ったよ。

余談ながら、じゃ件の彼に、何故わざわざ「私、女王様なの」と言ったかって、
やっぱ、それで退いて欲しかったからカナ。ビビらせたいような気持ち?(笑)
大層なこと言う割には、安直に私を口説きやがったなと。安く見積もったわねと。
まさに男に一矢報いるために、言葉の暴力(!)として啖呵切った(笑)てな次第。

・・・・・。

ではその後に、S男性に説教された、あるいは諭されたのはなにゆえか?
これは、随分以前に記事した「M側をヤってみようと修行に出た」時の経験だ。
M側として相手を探すのは初めてだったけど、今更カマトトぶる(笑)のも面倒で、
脈のありそうな方には、S側の経験を明かした。ソレデモイイデスカ?って感じ。

幸か不幸か、そこまでの交渉に至った方は少ない。やっぱ、人を選ぶっていうか。
お陰様で、明かしても大丈夫そうな方は、大抵の場合鷹揚に話を聞いて下さった。
そして、「誰でもSとM両面あるからね」と寛大な理解を示そうとしてくれたり、
「キミが普段はSヤってるってのが萌えるね」と、実に正直な感想を賜ったりもした。

っが、中にはいたのよね。「女性は本来Mなんだと思いますよ」と説教始める人が。
ま、私も失礼な申し出をしたのだもの、粛々と伺う。で、これが結構面白かった(笑
彼らが考えるS女ってのは、”本当はMなのに無理矢理Sやってる”難儀な女らしい。
お説の真偽はわからないが、「だから、自分に正直になりなさい」と仰る。なるほろ。

いや、私は彼らのことを非難してるワケではない。どころか、同調できる節もある。
S側にあれば、極端な話、世の中全ての性対象がMだといいなぁとか思うもの(笑
「女のくせにSなんて…」と仰る動機が、本気で「女=M」と考えるからであっても、
ただただ目の前の女をコマしたいがためであっても、S側の言い分としては納得だわ(笑

・・・・・。

ところが、M魚の中にも、先の説教男たちと同根の考えを持ってる組があるんだね。
や、吃驚な話だし、すんなりと理解しがたい話なんだけど、実感する時があるの。
端的に言うと、なんだか「S女って可哀想」ってな発想が透けて見えてくるんだな。
私の単なる思い過ごしかと複数のS女に訊いてみたら、同様の経験があるという。

んー・・・ナンナンダ?とも思うし、実に面白い事象でもある。この詳細はまた。


2003年01月20日(月) テレクラむかしばなし 〜98.03.12記す〜

先からの凹みオナニーネタ(笑)をこねくり回してるうちに思い出し。
ゴミ箱を漁ってみたらありました。やーホントに私ってば物持ちいいナ(←殴)
てなワケで、閑話休題。お茶濁せ。(←再殴)


***


えー、久々にテレクラ話です。
と言っても、最近遊んだよという話ではなくて、
ある出逢いの顛末についてお話ししたいと思います。



今日居眠りをしていたら、携帯電話が鳴りました。
寝ぼけているものの、電話機のディスプレーの末尾四桁を目の隅に入れながら、
通話ボタンを押しました。以下、通話記録。


 「○○さんでしょ?山田です。」

 「どちらの山田さん?」

 「恵比寿の山田です。」

 「それだけじゃ判らないな・・・いつお目に掛かって、何しました?」

 「半年くらい前かな、プライムで会ってホテル行ったんだけど。
  ボク、海外出張行ってて連絡できなくて・・・。」

 「それ、ワタシじゃないですよ?」

 「でも、ホテル行ったから電話番号聞いたんだと思うし・・・」

 「ワタシ、待ち合わせの便を図るために番号差し上げることもありますよ。
  どなたかとお間違えでしょ?」

 「・・・でも、元気かなと思って!」

 「はあ?・・・じゃあ、ワタシの職業なんでしょう?」

 「ホテルにお勤めだったでしょ?」

 「ほら、やっぱり間違いだ。どなたかと番号が食い違ってるんですよ。」

 「おかしいなあ・・・電話番号もらったよね??」


このとんちんかんな会話を進めるうち、私ははっきりと覚醒し、
次第に記憶が蘇ってきました。・・・こいつはあの男だ(!)



1年半前にテレクラで、女は「男に磨かれる!」と豪語して、
あんまり自信たっぷりにそう言うので、どんな男だと会ってみたらば、
挨拶もそこそこに、サラリーマンだらけの安い焼鳥屋に連れてって、
席に着きざま、薄っぺらいギョーカイ話をまくしたてて、
それが終わるや、いきなり口説き始めて。

呆れたワタシが「SMが趣味で女王様なの」といなすと、
「女は女らしく!」と筋違いな説教を始めた男。
その横暴な物言いに、胸ぐら掴みそうになったけど、
それも馬鹿げたことと慇懃無礼に礼を述べたら、別れる際に、
「ボクからは連絡はしないよ。」と格好付けて。

でも、翌日にはもう電話掛けてきて
「やっぱりキミの生き方が心配だ。」って。
それが半年、断続的にあって。その度に。
「迷惑なんですけど」と退けるワタシの言葉も無視する厚顔さ。

はっきり言って、頭が悪い。
遊ぶのはいいけど、頭の中を整理しろ。



ちなみに、
先の通話で確認した末尾四桁の番号は、確かにその男の番号と一致しました。

最後にひとつ。相手見て物を言え。
なにゆえワタシ相手にギョーカイの話をする?
まるバレです。以上、終わり。


2003年01月17日(金) ワタシが凹んだ本当の理由

結局、今回の釣り大会も不調に終わってしまった。というか。
糸を垂れたい程の魚を見つけられなかった、いや、物色する気力が湧かなかった。
いやいや、はっきり言えば失せてしまったんだね。そう、あの”咥え煙草”のお陰で(!)
奴と別れた後もずぅっと嫌な感じが心の底に沈んでて、諦めにも似た気持ちでいた。

イベントがはねて、会場で行きあったS女の友人やM魚たちと恒例の打ち上げ。
私以外の女は各々の釣果をぶらさげてたが、鬱な私には羨ましささえそこそこだ。
それでも、釣りの始終や現場で見聞きしたあれこれを披露しあっては、話に花が咲く。
当然、私が提供するネタは先の中年M魚との次第。アンナノハジメテ!と息巻いた。

お陰様で一同には、「ナニソレ?!」「失礼ね!」と同調してもらい、少し気が晴れる。
「そんな奴相手にしなくても、他にいるわよッ」そう断言し、慰めてくれるのが嬉しい。
でもね、私が怒りを感じ、かつ凹んでしまった原因は、奴にフられたことじゃないの。
変な拘りかもしれないけど、初対面の男に咥え煙草で応対された、正にその事なんだ。

・・・・・。

私も煙草を吸う。しかもかなりのスモーカーなので、人待ちに表で吸うことはある。
が、人がみえたら消す。消さないままで挨拶するなんて、余程の馴染みの相手だけだ。
だから、奴が咥え煙草のまま声を掛けてきた瞬間、私は本当に驚き、混乱したのだ。
私の感覚に照らすとそれは想像を絶する無礼で、つまり恐ろしく屈辱的だったのね。

例えばこれが、通りすがりの男が咥え煙草でナンパしてきたのなら、驚きはしない。
ナンパでさえなく、「このブス!」とか罵られたとしても、あれ程堪えはしないだろう。
百歩譲って、金銭目的の出会いだったなら、あんな態度を取る男もいるんだと思う。
でもね、奴は通りすがりでもイカレタ野郎でも私を買ってくれる客でもなかったんだよ。

・・・・・。

と、憤慨しながらも、その一方で暗澹とした気持ちになる。自分自身について。
一つは、奴みたいな振る舞いは別に珍しくもなくて、単に私が神経質なだけカナとか。
或いは、男と散々遊んどいて、今更そんなことで躓いてしまう自分の未熟さだとか。
あと一つは、奴は「女王様」候補としては、私を見下げたんだなぁと思うにつけ。

いや、カッコツケてもしょうがないので正直に明かすと、最後の一つが私の鬱屈の殆どだ。
普段は自制している容姿への自信のなさが、徐々に頭をもたげて、私を苦しめる。
私が綺麗だったら、奴の態度は違ってたのかしら・・・そんな余計な想像をしてしまう。
自虐モードに陥り、お前みたいのが女王様なんてと嘲笑されたような気さえしてくる。

もちろん、容姿の評価なんて主観的なものだと、充分にわかってはいるのよ。
更には、人を選ぶにおいて容姿の評価にどれ程の重きをおくかも、その人次第。
奴が私の外見に不服で、隷属するに値なしと敢えて無礼な態度をとったのだとしても、
それは責められたことではないし、奴の評価だけで私が絶望する必要もないことも。

・・・・・。

ただ今回の場合、M魚がS女に対面する時の、型どおりであれ期待される礼儀や、
奴にあっては、事前のメールで私に向けた恭しい態度や電話中に保っていた丁寧さが、
実際に面会した途端いきなり失われたものだから、やはりダメージは大きかったのだ。
「そんなにワタシは酷い出来なのか」と疑わざるを得ず。当然のこと、辛かった。

そして、この時抱えた鬱屈は、容姿のコンプレックスを刺激したにとどまらず、
これも私が潜在的に抱えている、S女であることの劣等感へと進んでしまった(痛)
あぁそうなんだ。女がSと表明することで人様から向けられる蔑みのようなもの。
単なる被害妄想かもしれないが、M魚にさえも、それを感じることがあるんだね。


2003年01月15日(水) この齢にして初体験 #3

つまり奴は、携帯鳴らしてそれに出ようとした女、を目印にして私を視認したワケだ。
このことだけでムッとしてしまう私だが、まぁそれもいい。私もやることあるしさ。
けど、それならそれで、歩み寄る間になぜ煙草を始末できない?嗚呼、理解できない。
更には、煙草を咥えたままの唇が言葉を発しようとうごめき始めたのだ。うわぁぁぁ!

遂に私は目を背けてしまった。いや、咥え煙草を見た瞬間から半身に構えてしまってた。
当然、私の耳も奴が喋る音を聞きはしない。本当に聞こえないのよ。体が受け付けない感じ。
奴に正対出来ないまま、目の端で気配を探る。奴の唇の端に乗る煙草の行方が気掛かりだ。
そして、ようやく煙草が手に持ちかえられ安堵するも、未だ消される様子がない(!)

何だかいたたまれないような心持ちになり、奴に目線を戻すことなく歩き出した。
流石に無言でそうするのは憚られて、「お茶飲みましょう」と言い捨ててはみた。
果たして、その言葉が奴に届いたのかどうかはわかない。けど、奴はついてくる。
しかし、その右手、親指と人差し指の間にちびた煙草が摘まれている。あぁもう・・・!

とにかく、この不快な状況から脱したい。その一心で虚空を睨んで歩を進める。
と、またも奴が何やら喋りかけてくる。が、やっぱり聞こえない。意味が取れない。
仕方なく振り返ると、ひしゃげたフィルターを挟んだ指先が奴の耳の横で揺れていた。
再び打ちのめされた気分で、本当に本当に本当に嫌だったけど、奴の声に耳を傾けた。

そして届いた奴の言葉。「ボク、まだここに来たばっかなんですけど?」・・・ハァ?
いや、正確にはどうだったか自信がない。けど、私の耳にはそう聞こえたんだね。
次いで、私の脳はこう解釈した。「貴女とお茶飲むより、留まって他の人に釣られます」
あああ、ここに至り交渉決裂。少なくとも、私はそう断を下してしまったのだ。

・・・・・。

それでも、往生際の悪い私は潔いオチもつけられずに、付け足すように言ったものだ。
「アタシお便所に行きたいから、あそこの喫茶店に入るわ。よかったらいらしてね」
うぇーん、バカみたいだ、私。あんなに嫌な思いをしたんなら、すっぱり切れよ、自分。
結局奴はついてこず、私もその店には行かず、再び戻ると釣られ待ちをしてる奴がいた。

・・・・・。

さて、この始終を客観的に見たらどうだろう。

遠目に見れば、ナンパした中年男とそれをイナした中年女。美しくない風景だけど(笑)
そこまでの経緯を踏まえれば、ネットで知り合った男女が対面したらダメでしたってだけ。
M魚釣りに視点をおいてもなお、釣られたくない女に釣られなくたっていいワケで。
あぁなのになのに、何故私はこんなに悔しくって腹立たしい思いに苛まれるのか。

やーっぱね、咥え煙草よ。全ての成り行きに納得しても、その一点だけが飲み込めない。
というか、不如意に終わった恨みをその一点に集約してしまってる感もあるな(笑
でもね、あれがなければ、私は行儀良く奴に対応したはずなんだ。結果はどうあれね。
あぁだから、思わぬ初体験に面食らって、みっともない真似した自分にも凹んだワケ。

・・・・・。

けど、どうなんだ?誰が悪いとは言わないけど、私の感覚ってオカシイのかしら?
事件は決着したものの、未だぐずぐずとした思いをひきずる。以下、次号。


2003年01月14日(火) この齢にして初体験 #2

その電話の初っ端、まさに奴の第一声を聞くや、直感は私に告げたのだ。コイツはダメだ!
それを圧して話を続けるも、次第に違和感が募り、奴への期待はしゅるしゅると萎む。
徒労感に鼻白みながらもしかし、この期に及んで奴との約束を反古にも出来ない。
ま、釣り糸を垂れてる間の退屈しのぎ位にはなるか。そんな気持ちで電話を置いた。

この時、私が奴に感じてしまった違和感、更に言えば嫌悪感のようなもの。
それは、隷属したがってるはずの奴の態度というか雰囲気が、どこか尊大だったこと。
いや、いくら隷属嗜好だからって誰彼に謙った物言いをする必要はないと思うのよ。
けれど、私との対面は奴の希望が叶うかも知れない機会なのにさ。変でしょう。

ま、私も自分勝手に期待しすぎたのだと思う。欲深な私の悪い癖だ。
チャットやメールで受け取った、いかにもな恭しい言葉に身勝手な像を結んでた。
それで、私の耳も期待したのね。経験上想像される奴隷らしい慎ましやかな声音や口調を。
ところが奴の口開けは、目下の女に投げられる中年オヤジのそれだったのだ(!)

もちろん、いきなりタメ口なんてことはなくて、言葉自体は常識の範囲で丁寧だった。
しかし、言外に伝わる気配から厭らしい自信が垣間見えて、とても不快な気持ちになった。
そんな気分だったものだから、私の応答も自然、無礼なものになっていたことだろう。
それが、あの驚くべき忌まわしい対面を招いたのかもね。因果応報か?(笑)

・・・・・。

当日。○時には行きますと言った奴だったが、その時刻になっても電話は鳴らない。
私は既に会場に着いていたが、奴との待ち合わせだけが目的じゃないのが救いだ。
それでも、○時と言われれば待ってしまうものだ。もはや、さほどの興味がなくなってても。
バックレたか?苦々しい思いで先の電話の始終を反芻しながら、自身をなだめにかかる。

と、予定を半時ほど過ぎて電話が鳴った。名前を名乗るも、すみませんの一言もない。
途端、なんだかとても馬鹿馬鹿しくなって、投げやりな感じで応答してしまった。
その電話が一旦切れて、また間が空く。奴は本当に来るつもりなのか?なんか疑わしい。
さっきとは違う種類の苛立ちに駆られ、しびれを切らした感でコールバック。

すると、私を捜してはいるらしい。奴の応答。「えーどこかなー?どこどこー?」
苛々と居場所を説明したが、次第にその為に電話代を払うのが惜しくなって通話を切った。
会いたいなら、てめぇから掛けてこい。正直そんな気持ち。もうどうでもいいや。
果たして、奴の番号が再び着信する。が、応答する直前にコールが止んだ。

電話を畳んで顔を上げると、目の前に奴がいた。いや、奴らしき中年男が。
ダークスーツに暗色のワイシャツ、派手なネクタイ。でかいアタッシェ。うわわわわ。
自称通りいかにも事業を営んでいる風の押し出しの強そうな男だが、ま、それはいい。
それはいいけど、緊張感なくニヤけた口元に咥えタバコ(!)うぇぇ。絶句してしまった。

・・・・・。

あぁもう、思い出すだに腹立たしい。生まれてこのかた、あんな目に遭ったのは初めてだ。
テレクラで散々遊んで、当然失礼な男にも沢山会った。手痛い経験も回を重ねた。
でもねでもねでもね、あんな、街場で女を買うみたく失礼な態度をとられたことはない。
ましてや、奴はM魚だ。・・・あー違う。そういう問題じゃない。人としてどうなのよ?

・・・・・。

回想しつつ書いてたら、なんだかエキサイトしちゃって、気持ちが言葉にまとまらない。
くそー、稿を改めて続きを書くことにしよう。本日はこれまで。悪しからず、ご免。


2003年01月13日(月) この齢にして初体験 #1

旧年暮れ、待望の「M魚釣り大会」(註)が開催された。東京では3度目。
その前年、釣ったはずの魚に見事に(それもその日のうちに!)フられたワタクシ。
コトシコソハコトシコソハと呪文のように唱えつつ、期日が来るのを待ち侘びた。
いや、ただ漫然と待っていたワケではない。過去4回の不調をそそぐべく策を練る。

そして、浅薄にして姑息ながらも、ある考えに辿り着く。
仕掛けをしとけばいいのよ、ホッホッホッ。予め餌を撒いておくのだ。先手必勝の理。
かくして、ここ暫く足が遠のいていた2ショに出向き、極私的営業活動に励むことにする。
でもね、幾ら私が坊主続きとはいえ、雑魚には用がないのよ。上物、カモーン!

がしかしというか、やはりというか、2ショに足繁く通うも成果は得られず。
まぁ当然と言えば当然だ。だって、過去に私が2ショ漁を諦めたのは、この現状による。
それでも縁があれば出物はあるはずだし、少々難ありでも釣ってダメならリリースすればいいし。
結果に窮した釣り人の目は日を追う毎に濁り、都合のいい期待にしがみつく。

・・・・・。

期日まであと数日というその日、仰々しい待機メッセージを掲げた魚を見かけた。
平時なら、絶対そんな奴に食指は動かないだろうに、焦る気持ちが入室ボタンを押す。
と、挨拶を交わすやいなや、魚はとうとうと語り出した。こちらの質疑などお構いなしだ。
うぇぇシマッタ。こいつは忌むべきお喋りな魚。頭の隅に危険信号が点滅し始める。

あぁなのに私ったら、奴につき合っちゃったのよね。目先の欲が直感を退けた。
次々に積み上げられるログにうんざりしつつも、突っ込むべき隙を探してしまう。
言葉はバカ丁寧だが、自分勝手な性向が滲み出る。わかりやすい奴。すぐにアタリがつく。
奴の告白を遮って、突っ込み開始。怒濤のキーパンチ。どんな奴でも落とす時は楽しい。

果たして、奴はさっきまでの勢いを潜め、しおしおとしたレスを返し始めた。
その事実だけで調子に乗る私は、既に最初の直感を忘れ去って、奴にほだされる。
「貴女に諭して頂いて、凝り固まっていた心が溶けました。本当に涙が出ています・・・」
ベテランの中年M魚はそんなあざとい台詞を吐き、お調子者の私はあっさり惑わされた。

翌朝には早々と奴から麗しいメールが届き、私の気分は更に盛り上がったものだ。
数時間後には所期通りに釣り会場でのアポが成立し、電話番号を交換しあった。
「今お掛けしてもいいですか?」「掛けたいんだったらどうぞ」なんてやり取りがあって電話が鳴る。
流石にちょっとドキドキして受話器を取った途端、再び直感が警告を発した。・・・え?

・・・・・。

けれど、またも釣果に焦る欲が暴走し、直感をぶっちぎってしまった。嗚呼!
そうして当日、この齢にしてコンナノハジメテな経験を招いてしまうのだ。ノォォ〜!!



註:関連記事です→ 「た・の・し・いボーイハント」


2003年01月10日(金) ウラシマカエル

というワケで。
恥ずかしいことはイチドキにやっちゃえーというか、
羞恥プレイって、ついついエスカレートしちゃうのよねん♪というか、
またまた言い訳をぶら下げつつ、ジャンル復帰させて頂くことにしました。

昨夏性癖ジャンルから退いて、既に半年あまりが経過しております。
一覧からおいで下さる方のおおかたは、はじめましてになりましょうか。
また、有り難くもご記憶に留めて頂いた皆さまには、お久しぶりでございます。

恥ずかしながら、相変わらずの板名を掲げ、また暫くお世話になります。
今後ともよろしくお付き合いのほど、お願い申し上げます。

・・・・・。

さて、以前にご覧頂いたことのある皆さまにはご承知通り、
そして、女性が運営する性癖板(!)にご期待頂く皆さまには大変申し訳ないのですが、
ここに私が書き散らす記事は、殆どエロくありません。エゲツナイだけで(笑)
時に恐ろしくシカツメらしく、書いてる本人でさえ鬱陶しさに辟易するほどでした。
これまでがそうでしたし、これからもたぶんそうなるでしょう(痛)
どうぞ悪しからず、ごめんなさい m(__)m

更に悪いことには、玉手箱を開けたワケでもないのに(大体貰ってもない、笑)
気付けば、あれよあれよと年老いて、昨今富みにオバサン化が進んでおりまして。
そのせいか、以前ならカッコツケてたことも、なんだかどうでもよくなって、
これまでは自制していた、気の迷いを晒すとか身近な些事をひけらかすとか、つまり、
卑近なダラシナイ記事を掲げることも増えようかと予感しているのです。

これをもって、
以前よりも更にドーデモイイ度がアップするのは間違いないデス (^^;
どうぞ、暖かい目で呆れてやって下さいましね。よよよ。

・・・・・。

で。竜宮に籠もって半年、なんぞ変化はあったのか?と問われれば、
きっぱりとないです。相変わらずです。良くも悪くも変わり映えせず・・・(;;)
土産もないです。荷物は増えもせず減りもせず。あぁ傷痕なら少々・・・(T^T)
鯛やヒラメの舞い踊りを、指咥えて見てました。I'm still hungry!

少しは腹の足しになるかと、イリコ囓ってるんですが、これが固い固い(笑)
意地になってガリガリ噛んでたら、歯が痛くなって、泣く泣く医者に通ってます(マジ)
ええ、痩せぽちの萎びた魚にヤられとります、私。あぁ情けないぃぃ。生の魚喰いたひぃぃ。
けどま、歯を治してからね。待ってなさいっ!>活きのいい魚たち

っと息巻いてみたものの、私は坊主続きの釣り人。
こないだの釣りも全く不調。更には、竿を折りたくなるようなケチまでついて凹みました。
この詳細は近日、恨みを込めて(笑)ここに書き散らす所存でっす。

・・・・・。

あら、年初からしかも復帰早々、とほほ話ばっかですわね。やーん。
ま、こんな調子で今年も続けてまいります。お目汚し、ごめん下さいませ。


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