女房様とお呼びっ!
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2002年03月31日(日) |
安息 〜98.04.14記す |
囚われし者に問う。 人は、強く正しくあるべきなのか。
重ねて問う。 お前が囚われたのが、生きる意味や価値であるのならば。
本当にお前は強いのか。 そう思い込んでいるだけではないか。 本当にお前は正しいのか。 そう思い込んでいるだけではないか。
何でも出来るのが強いのか。 何でも出来るのが正しいのか。 何でも知っているのが強いのか。 何でも知っているのが正しいのか。 何でもわかっているのが強いのか。 何でもわかっているのが正しいのか。
再び問う。 強く正しくあるために、何を怖れ生きるのか。
お前が怖れているものは、 お前を守っているもの、そのものではないか。 お前を守っているものこそが、 お前の枷になっていることを怖れるのではないか。
囚われし者よ。 自ら囚われ、自らを責め、 強さと正しさを目指すのは息苦しくはないか。
囚われし者よ。 お前の目指す強さと正しさが、 お前の自由を奪ってきたのではないか。
もう、許してやってもよいのではないか。 もう、放たれてもよいのではないか。
お前に勇気がないならば、 私が代わって責めてやろう。
恥を見つめ、恥を捨てなさい。 私の前でなら出来るでしょう?
出来ないことを出来ないのは、恥ではない。 出来ないのに、出来る振りをする方が恥ずかしい。 知らないことを知らないのは、恥ではない。 知らないのに、知ったかぶる方が恥ずかしい。 わからないことをわからないのは、恥ではない。 わからないのに、わかった振りをする方が恥ずかしい。
囚われの身を捨て再び生きる。 最初の一歩がそこから始まる。
2002年03月30日(土) |
HAPPY BIRTHDAY!によせて 〜98.05.08記す〜 |
「いちど死んで、また生き返ろう!」
これは、二十歳の頃から大好きな、野田秀樹の芝居の中のセリフです。 1985年に初演されたそのシーンを、今でもはっきりと憶えています。 この言葉を耳にした瞬間、思わず涙が噴き出て、溢れました。
そして、後ろに流れているのは、クサイけれども「さだまさし」 「ハッピーバースデイ」という、十八年も前の古い曲です。
◇
「あなたは、悩みがないように見えますネ!」 なんて、褒められてるのか、 呆れられてるのか判らないような評価を頂く昨今ですが。
そんな私だって、さだまさし、野田秀樹の時代から、 悩んだり、落ち込んだり、傷ついたりして、 その度、目が腐るほど泣いてきました。
もう、これ程に泣くこともないだろう・・・ なんて、自分を励ましながらね。
そして、時間という薬の効き目が次第にあらわれる頃、 復活・再生した自分に出逢います。 けれど、やれやれと思ううちに、また穴に落ち込んで・・・。 人生ってヤツは、その繰り返しでしょうか。
◇
「いちど死んで、また生き返ろう!」
はっきりと絶望したことも、 もう駄目だと弱音を吐いたこともあります。
でも、今まで生きてきてわかったことは、 命ある限り、新しい自分に生まれ変われるってこと。 その可能性に驚き、感謝してきました。 これからも、それは信じられることと思います。
◇
ほら、泣き腫らした目、化粧気もなくなったあなたの顔は、 まるで、生まれたばかりの嬰児のようです。
♪ だから、ハッピーバースデイ!
昨日までのキミは死にました。 おめでとう。 明日からのキミの方がボクは好きです。 おめでとう。
※本稿は、3月27日に掲載したものです
2002年03月28日(木) |
Femdom界隈のマッサージ事情 #2 |
ちょこっと掲題変更。DS界隈と括ると、S男M女の関係も含まれちゃうからね。生憎、そちらの詳しい実態を知らないし。てか、あまり具体的にイメージ出来なかったのよ、マッサージ奴隷になりたがるM女さんってのが(笑)。いや、メイドのように主側に仕えてる女性は何人も見たことあるけど、マッサージとかもしてんのかな?
ちなみに、私はマッサージされるのも好きだけど、人にしたげるのも厭わない。実際、普段は夫の腰とか頭(笑)とか揉んでるし。自分で言うのもなんだけど、うまいほうだと思うよ。手が疲れるまでは、結構楽しい。やっぱ、自分の手で他人が気持ちヨガルのは、気分いいやね。たまに痛がられたりすると、愉快で笑えるしさ。
・・・・・。
さて、Femdomの関係にある男女が親密に同席する場合、あるいは特別に親密でなくても、パーティーなどで席を取る場合、男は床に、女は椅子にという位置にあることが多い。全くベタな構図だけれども、これは、普通の(笑)男女が隣り合わせに座って、親しく会話を交わすのと同じことだと言えば、少しはご理解頂けるかな?
でもって、隣り合った男女が更に親しげに手を取って、互いの距離を縮めるのと同様に、S女は、その足先をM魚の膝や肩の上に置いたりする。言うなれば、Femdom流のスキンシップかなぁ(笑)。M魚の中には、この構図にこそ憧れる派もあるくらいだ。自分の体を女王様の足台にさせて頂くと、読み解くらしい。大したモンだ(笑
もちろん、私もこの体勢が好きだ。別に、こうしたから、すわ欲情ってんじゃなくて、何だか落ち着くのよね。あぁでも以前、あるパーティーで、預けた足を揉みほぐされるままに和んでたら、どうしようもなく催しちゃって、その男をホテルに連れ込んだっけ。結局、上手なのは足揉みだけデシタてな、お粗末な結果を見たけど(笑
・・・・・。
そうそう、この体勢にあると、いつのまにやら、足を揉んでもらう成り行きになってるの。やっぱ、ずっと靴履いてると窮屈でしょ?で、靴を脱がせてもらう。この、男の手で靴を脱がせてもらうってのは、それだけで何やら官能的なんだけど、ひとまず、足が楽になって何より(笑)。直に膝に足を置けば、人肌の温みが気持ちイイ。
一方、恭しく女の靴を脱がせ、ストッキングに包まれたナマの足を膝に乗せられたM魚としては、手のやり場に戸惑ってしまう。膝の上の女の足は、触れてみたい衝動を誘うだろうし、かと言って、不躾に触れるのも憚られるのだろう。初対面の気弱なM魚の手が、その動揺を映して、おろおろと彷徨うのを見るのは楽しいや(笑
そこで、困ったM魚が申し出るのよ。「おみ足お揉みしましょうか?」アラソォ?とばかりに足を預けて、極楽、極楽。靴の中で縮こまっていた足を揉みほぐされるのは、全身マッサージに劣らず、心地いいもんね。自分から言い出せないで困り果ててる奴には、こちらから助け船を出してやるのだ。「足揉んで!」あぁ優しーねー(笑
・・・・・。
そうは言っても、始終足を揉んで欲しいワケじゃないのよ(笑)。そこに膝があるから足を置き、M魚の方も自然に手を添えているだけってこともある。ところがね。これまた、気が付くと足を揉まれてる状況になってたりするの。別に頼んでもないのにさ(笑)。で、ある時、訊いてみた。「ナンカ、気づくと足揉んでるわね?」
すると、「癖みたいなモンですね」と苦笑する。あはは、大した癖だねぇ。そう言えば、夫にもこの「癖」がある(笑)。私としては有り難いことなんだけど、以前、夫の実家でくつろいでる時に、この癖が出て、それを見た義母が訝しげに問うたのだ。「いつもそんなことしてんの?」こん時は、流石に恥ずかしかったな(笑
2002年03月27日(水) |
Femdom界隈のマッサージ事情 #1 |
昨日掲示した記事をご覧になって、男をマッサージ要員にするとは、やっぱ女王様って我が儘勝手ダナと呆れられた方もおいでだろうか。いや、勿論、それは認めよう(笑。しかし、言い訳がましい言いぶんながら、私が遊ぶDS界においては、男(従)の側もそう望んでいることが多く、決して一方的な押しつけではないのだね。
実際、掲示板などで女王様を求めてるM魚が、「マッサージさせて下さい」とコメントしていることは珍しくない。この手の希望は、やはり隷属願望に基づくものだろう。つまり、女王様のお役に立ちたい。んー、殊勝な心映えと感心もするが、それが「奴隷」たる彼らの自己実現の手段だとも知っている。ま、お互い様ってこと(笑
更には、M魚的感覚に照らすと、女王様の体に直に触れることの出来るマッサージは、「ご奉仕」の中でもグレードの高い行為らしい。それは、物理的に触れあうことで性的興奮が喚起されるてな意味合いではなくて、「奴隷」として重用された実感が、彼らを感激させているらしいのだが。いや、ホント、便利な性嗜好だねぇ(笑
・・・・・。
ずっと以前、身近なS女から聞いた話。ある時、付き合いの浅い奴隷に、初めてマッサージを命じた。ベッドに腹這いになった彼女は、彼の返事を背中で聞く。暫く間があって、彼の手がおずおずと背を圧し始めたが、どうにも頼りない力加減が気になる。そこで、肩越しに見遣れば、彼はベッドの脇に立ったままで圧していた。
その様子に彼女は呆れ、「ベッドに上がらないと出来ないでしょ?」と注意した。と、彼は返事もせずに項垂れる。どうしたの?と問えば、「**様のベッドに上がるのは恐れ多いです…」と言葉を濁したそうだ。思わず笑っちゃったワヨと彼女は回想したが、彼が躊躇なくベッドに上がれるようになるには、暫く時間が要ったらしい。
埒外の方には笑止な話とは思うが、ままごとに興じる斯界の人にとっては、実に麗しいエピソードなんだよね(笑。まぁ、現場にあれば、自分勝手もいい加減にしろと叱りつけて、命に従えと言い置くのだろうが、彼の躊躇は可愛くもあり、嬉しくもあり。彼女もきっとそう感じた筈だ。事ほど、マッサージは意味ある行為なのだ。
・・・・・。
トコロデ、ずぼらな私は、まどろみながら手足を揉まれ、そのまま眠りに落ちるのが好きなのだが、この点で、身近な「従」を大いに頼んでいる。夫が「犬」であった頃、彼の夜毎のお勤めがこれだった。彼にしても、このお勤めが気に入っていたようだ。当時の日誌には、行為の過程を通じて得た感激が、再々に記されている。
主が従たる自分に身を任せ、安らかになるのを見るのは、この上ない達成感と歓びを、彼にもたらしていたらしい。勤め終わると、寝息をたて始めた私の手足を寝具の中にそっと納め、静かにその場を離れて、自分の閨であった台所の床に眠る。その一連の行為が、主従の対比をより明らかにし、彼の満足を増していたとも思う。
・・・・・。
実は最近、身近な奴隷が、当時の「犬」のような心境を得たらしい。ここ暫く、奴と泊まりがけで会う機会がなかったのだが、先日、同宿した時のこと。日中の疲れのせいもあったろうが、奴に足を預けたまま、すっかり眠ってしまったのだ。そのことに感激して、「目頭が熱くなりましたぁ…」と回想する。あはは。ヨカッタネ。
その感激を胸に抱いて、益々精進して欲しいものだわね。願わくば、思わず眠っちゃうようなテクを会得してくれると嬉しいワァ…なんて、欲かいてるんだから(笑
2002年03月26日(火) |
テクニックは一日にしてならず |
私は、かなり重度の肩こり症である。若い頃からそうだった。年季入ってるよぅ。 なので、肩を揉んでもらうのが大好きだ。ある意味、セックスより好きかもね(笑 セックスの上手い男より、マッサージが上手い男の方がポイント高いぞ。たぶん。 だって、マッサージなら無制限ウェルカム!セックスはそうはいかないからサ(笑
勿論、ちゃんと治療する時は、プロにお世話になってるわよ。全然質が違うしね。 でも、素人なりにマッサージが出来る男が身近にないと、私は「生きていけない」 現在、私の専属マッサージ師は3名。夫と古い奴隷と身近なの。あぁありがたい。 それぞれが、折々に揉んでくれるのだけど、やっぱレベルの差はあるのよねぇ(笑
一番のテクニシャンは古い奴隷。流石、歳喰ってるだけある。玄人裸足に上手い。 けど、奴の腕前を堪能する機会はそうないので、日頃は専ら夫に頼ることになる。 が、夫も充分に上手い。てか、私向きのテクなのよ(笑)長年の積み重ねの功ね。 その点で、身近なのは当然下手だ。ま、たかだか一年だから、仕方ないけどさ(笑
・・・・・。
仕方ないんだけど、下手なマッサージには苛つくことが多い。落ち着かない感じ。 ツボを外されると、期待してるだけに一層焦れて、何だかストレスを感じるのだ。 それで、身近なのが揉んでる最中は、結構再々に指示を飛ばす。アァソコチガウ。 あと何ミリ内側だとか、抉るように押せだとか、始終物を言う状況が続いている。
肩こりを知らない奴にとっては、その指示の言葉自体、理解に難いこととは思う。 勘を得ないまま、闇雲に試行しては、更にダメ出しされて、困り果ててるらしい。 けど、指示を止めるワケにいかない。だって、それじゃ私の体が納得しないもの。 アァモゥコウダヨッ!時折、焦れたあまりに奴の背を掴み、デモする事もある(笑
もちろん、ずばりツボに入った時には、ソコダァーッと大袈裟に反応してみせる。 というか、自然と声が出ちゃうんだけど(笑)でも、奴の励みにはなってる筈だわ。 言葉の飴と鞭。これって、なまじSMな行為よか、ずっと調教っぽい作業かもね(笑 己の不出来に項垂れる奴に、夫もそだったヨと言い含める。ぼちぼちやってこう。
・・・・・。
さて、奴は、私の性感を満たすテクについても調教中である。やっぱ下手だけど。 先のマッサージ同様、アァデモナイコゥデモナイと指示されながら、務めている。 女の体を持ってないんだから、言われた通りにやるしかないやね(笑)そう励ます。 まだ女性器を刺激するに留まっているが、それなりになってきた。エライエライ。
もしかすると、言わないと出来ない男ナンテと呆れる向きもあるかもしれないが、 基本的に私は、言わなきゃ出来ないと思っている。その方が手っ取り早いしサ(笑 ヘンに期待して身を任せて、アァソコチガウと焦れるのは、凄いストレスなのだ。 ソコチガウと思ったら、口に出して言う。テクはそうして磨かれるんじゃないか。
勿論、端からウマイッと唸るようなテクの持主もいるし、恩恵に与った事もある。 それはそれでいんだけど、コンスタントにヤる相手は、育て上げる方がベターだ。 あぁ、まともに考えると、この感覚が難儀の素なのね。わかっちゃいるんだけど。 でもま、仕方ない。己専一の快楽を得るために、私はイバラの道を歩むのよぅ(笑
・・・・・。
時に、指マンについてはほぼ及第点を得た奴だが、たまに余計な事をしてしまう。 いつものようにヤってくれてるのに、なかなかイケなくて、苛つく事があるのだ。 私側の問題かしらと訝しんで、通常の倍くらいの体力を使って、ようようイって、 何故かしらと問うたらば、奴がもっともらしい顔で答える。「一本で致しましたぁ」
体調を慮っての措置だと言い募ったが、ナンダカネ。聞いた途端、肩が落ちたヨ。 応用ってのは、もっと上手くなってからやんなさい。キミは、まだまだ修行中(笑
2002年03月25日(月) |
春は幻 〜98.04.11記す〜 |
旧い記録から、桜についての走り書きを発見。 やっぱり、今年は異常だわ・・・嘆くような心持ちになりつつ、以下に晒します。
***
花の命は短くて。 お花見が出来るのも、東京では、今日明日位までとなりました。 今年は、どこかへお出掛けになりましたか? どうも、お花見というのは、花を愛でると言うよりも、花は言い訳で、 つまりは、飲めや歌えの大騒ぎをしたいだけなのかもしれませんが、 それはそれで良いことにしときましょう。
そうは言っても、 年に一度きり、たった十日程の桜の季節は心が騒ぎます。
もう、無理矢理に 時の流れを見せつけられているようで、 蕾が綻び始めた途端に、急かされるような気になってしまいます。
まるで、早回しの映像を見てるみたいに、 あっという間に樹全体を覆い尽くす桜色が、 脅しをかけるように迫って来て、いよいよ気持ちが焦ります。 電車の窓から眺める景色に、桜の木々を認めては、 その木のふもとに立つ自分に憧れて、 「まだ大丈夫だよね」なんて独り言に確かめたりして。
それでも、 桜の刻む春の時間は、残酷な程早く過ぎていくのです。
人は、普段と変わりない時間の中に身を置きながら、 花の身の上が気掛かりでしようがない。
花冷えの日には、 これで暫く保つかしら?と希望を繋いだり、 風が吹くたび、雨が降るたび、 これで散ってしまうのではないかと気もそぞろになって、 空模様を恨みます。
日毎に暖かさを増す日差しにさえも、 もう、これで一気に咲いてしまうのねと、 嫁入り支度を整える娘を見ている親のような、 淋しい気持ちに苛まれたりします。
その頃になると、 空に映る桜の色も次第に白く霞むようになってきて、 ゆっくりと、囁くように、地面に向かって一片ずつ、その身を舞わせて、 季節の終わりを告げ始めます。 やがて、 来たるべき風の中、 まさに吹雪のように激しく散っていくのです。
「さようなら」 と声を限りに叫ぶような、
「忘れないでね」 と千切れるほどに手を振るような、
僅かな逢瀬を惜しみながら、そうして終わってしまいます。 足許にびっしりと散り積もった名残の花弁に、 切なくやるせない想いが胸にこみ上げてきます。
春は幻。 そんなメランコリックなこの頃です。
2002年03月22日(金) |
もしも指がチンコになったなら |
男の手指に贅沢な注文をつけておきながら、実は、私の手指はかなり不格好だ。 手がデカイてのは、体のデカサもあるから、まぁ納得もしよう。問題は親指の形。 第一関節から上が膨らんでて、蒲鉾型の爪が乗っている。みっともないんだナァ。 こないだ、偶然同じ指持つ女性と会って、かなり恥ずかしいヨネ、と頷きあった。
この奇異な形を評して、「ちっちゃなチンコみたいだね」と言われたことがある。 「それじゃ役に立たないじゃん?」と冗談めかして応酬したが、結構傷ついたぞ(笑 まぁ、傷つきながらも、そう見えなくもないカナ。カリの張った亀頭みたいサ(笑 とはいえ、親指を男の尻穴に突き立てるってのはしないねぇ。やっぱ使いづらい。
・・・・・。
昔、『親指Pの修業時代』という小説が話題になった。異形の者たちの哀しい物語。 主人公は、右足にペニス状の親指を持つ。形のみならず、性能も陰茎そのものの。 射精こそしないが、男の陰茎なみの寸法に勃起し、性感を得られるという設定だ。 この設定に異様に惹かれてしまったけど、期待したような性描写はなかったね(笑
いや、作品自体は面白かったし、重いテーマに考えさせられもした。評価してる。 ただね、折角、勃起する足指を持ったのなら、色々と使い道があるじゃないの(笑 例えばさ、その奇特な体でSMクラブの女王様をやったら、大金持ちになれそうだ。 人気出ると思うよぉ。まさに女王様の生きた分身に犯されるのダ。しかも、足指!
別に商売しなくても、親指ペニスがもたらす性の快楽は、夢のように豊かだろう。 そうでなくとも、私は足指に性感帯があって、舐めしゃぶられることが大好きだ。 そこがですよ、ペニス並に感じるとしたら!あぁ、想像しただけで鳥肌がたつ(笑 ファックしながらフェラチオされたり、男の口を犯したり・・・うはーたまんない!
・・・・・。
しかし、ここで思う。使い勝手からいけば、手指にペニスってのがモァベターだ。 私のこの親指も、本物のチンコみたいな性能があるってんなら、許せるわよぅ(笑 もちろん、男相手にも使いでがあるだろうけど、やっぱ、専ら自分にとって便利。 便利ってか、スゴイんだろなぁ。オナニーの快感が今の倍になるよね。ブラボー!
突っ込むだけじゃなくって、セルフでフェラチオってのも、絶対気持ちいい筈だ。 私の場合、口の中が感じる質なので、自慰しながら指をしゃぶることも多いのね。 その指が、勃起もすれば快感も感じるとなれば、こりゃもぅスゴスギ。どうしよ? 男とファックしながらだと、更にスゴイことになるね。うぁぁ死んじゃうかも(笑
それに、私、手指をしゃぶられるのも好きなのよ。自分から唇を割ることもある。 あぁ、だから。そんなことになったら・・・親指チンコの妄想は走り続けるのだ(笑 でもねぇ、手指は普段から露出してるとこだから、色々面倒もありそうだ。あは。 今の親指を恥ずかしがってんのとは違う意味で、更に数段恥ずかしいに違いない。
・・・・・。
ところで、もしも指がペニスになるとしたら、指みたく関節がついてて欲しいナ。 いや、別に節くれだった形がいいってんじゃなくて(それはそれでいいけど、笑) 指のように自在に折れ曲がると、便利だなぁと思う。本物より使えるよ、きっと。 だって、本物のペニスは、指みたいに器用に動かないんだもの。困ったことに(笑
でも、そんな便利な指を持ってしまったら、本物チンコの出番がなくなるか。んー ・・・いや、チンコは何本あっても困らないはずだワ。オトコにもオンナにも(笑
2002年03月20日(水) |
コレだけは譲れないッ |
非常に即物的な話で恐縮なのだが、男を「道具」としてみる時のポイントとして、 「指が長いかどうか?」は、私にとっては、絶対外せない最重要ポイントであるっ。 長くて細い指なら言うことなし。プラモ作るの得意デスなんて奴なら、更に良し。 わざわざ訊くぞ、私の場合。「手先、器用な方?」楽器が弾けるなんてのもイイネ。
とは言いつつ、例え不器用だとしても、手指が理想の形ならば、憂うことはない。 だって、使い道は限定されるのだもの。専一に仕込めばいいのよ。使えるように。 逆に、幾らヨソの女にテクを褒められたとか、指使いに自信アリと胸を張っても、 寸詰まりの指とか、グローブみたいな手だとか、そゆのはダメだ。ごめんなさい。
あぁ、わかってるのよ。そういう手の持ち主が、意外に器用だったりすることも。 実際、ナンデ、あの指がこんなにイイ仕事をするんダ?と舌を巻いたこともある。 でもね。見た目がホラ、萌えないてかサ。突っ込まれたい形っての?あんのよ(笑 やっぱ、オトコは手指!フツーのセックスの相手でも、M魚でも。あぁ譲れない。
勿論、性的に触れあう男の部位は他にもある。それらの相性は、実に大事と思う。 ちんこだって、肌質だって、唾だって、体臭だって、あわない場合はかなり辛い。 けど、相性以前に、ソソられるかどうかだと思わない?ヤリタイと思うかどうか。 だから、各人のソソられポイントは違うにしても、相当影響されちゃうと思うの。
・・・・・。
ごく偶に見る、とあるHP。女性だけが、体験告白を投稿できる。結構ヤラシイ(笑 女性の為のと謳う、その頁の主宰者はS男性だ。これも、ある意味ヤラシイが(爆 主なコンテンツは、女性の告白に彼が優しくコメントする形をとっているのだが、 その他に「主宰からのメッセージ」みたいなコーナーもある。んー、ありがちだワ。
ありがちだから、見過ごしにしてたのだが(笑)、先日ふと開いて笑ってしまった。 ずらずらとテキストが連なる脇に、控え目ながら、主宰自身の画像があったのだ。 で、なぜ笑っちゃったか。それが、彼の自慢のチンコ画像だったから、ではない。 それは、彼の自慢の手指画像だったのだ(!)しかも、二本指で突っ込みのポーズ(笑
思わず、ウマイッと唸ってしまった。勢いづいて、本文も読めば、こりゃイケる。 イケるというより、ヌケるだな(笑)だって、それはエッチな指令文だったからぁ あーもう、腹抱えた。けど、彼の思惑は、実に理に適ってるんだね。感心したよ。 「ほら、ボクの指がキミの…」と語る本文を読みながら、その画像を見る。タダシイ。
そう言えば、AV男優のPRなんかには、突っ込みポーズの指の写真があったっけ。 中指一本立てるのは下品なガキの仕草だが、二本なら、オバサン許すわよぅ(笑 てか、動かすとこも見せてぇ〜と思ったり。動画でも、連続写真でもいいからサ。 いっそ、指の動きだけのエロフィルムってどうよ?と、そゆの、昔なかったっけ?
・・・・・。
因みに、私の指は長い。ま、手自体がデカイんだけど。でも、長いことは確かだ。 飲み屋とかで、その辺の男と比べっこして、大抵勝ってイイ気になってたりする。 女が、指の長さを誇ってどうする?と呆れられるかもしれないが、役に立つよ(笑 だって、アナル好きのM魚なんて、私の指見て赤くなったりするものね。んふふ。
いや、指のお仕事は、突っ込むだけじゃないんだけどさ。オトコもオンナも(笑)
2002年03月19日(火) |
赤い蝋燭とM魚 #3 |
暗赤色の蝋にまみれ、のたうつ彼の体を見下ろしながら、私もまた、陶然となる。 絶え間なく響く絶叫と苦しげな息吹に煽られて、心拍があがり、内に熱がたぎる。 足許から這い上る彼の性臭と体温が、濃密な気体となって、ねっとりと身を包む。 蝋燭の芳香と蝋液の煤ける匂いに酔い、揺らぐ炎の魔力が、私の中に火をつける。
・・・・・。
自意識の決壊した彼の叫びは、問いかけの形をとりつつも、答えを待ちはしない。 言葉の全てが内に向く。手にした刃で己の腹を抉るが如く、自虐的に喚き散らす。 しかし、その言葉も次第に秩序を失い、切れ切れとなり、悲鳴の中に沈んでいく。 ただ、譫言のように「アツイアツイ」と呻く。まるで、熱病を患った病人のように。
ひとときの錯乱を経て、陶酔を得始めた彼の瞳に、私の姿は映っているだろうか。 声が聞こえているかさえ、疑わしい。けれど、私は声をかけ続ける。モウスグヨ。 既に意識を失調しつつある彼は、のけぞる喉を震わせて、あーあーと答るだけだ。 壊れていく彼。壊していく私。もっとダメになってしまえ。欲望に拍車がかかる。
吐き気にも似た切迫感に苛まれて、私は腰を屈め、彼のあらゆる部分をまさぐる。 蝋の落ちる端から、固まりきらない皮膜を剥ぎ取り、そこへ新たな蝋液を垂らす。 指先が、彼の汗と剥げた蝋屑でぐちゃぐちゃになった海を泳ぐ。狂おしい気持ち。 このまま、皮膚を突き破り、内臓までも握りつぶしたい。猛々しい衝動が走る。
シートに積もる蝋屑は既に累々となり、彼が身を捩るたびに、飛沫のように飛ぶ。 その動きが段々と激しくなり、とうとう、オコリのような震えが彼を襲い始める。 ホラ、クルヨ。そう励まして、息ませる。コノママ、イキナサイ。彼が更に呻く。 意識の果てを目指し、彼の体がビクビクと痙攣する。なおも、蝋は落下し続ける。
・・・・・。
ダメになりたいと願いながらも、彼の自意識は、肉体的な耐性を凌ぐ程に頑強だ。 初めてプレイした時に、私はそれを思い知る。プレイ自体も、不本意に終わった。 「みんな、甘いんですよね」彼の煽りに乗せられて、手持ちの鞭を全て用意した。 四肢をベッドの柱に括りつけ、その背を、皮膚が崩れ、腫れ上がる程打ち据えた。
その体勢のせいもあったのか、彼は絶叫しつつも耐え抜いて、正気を保ち続けた。 ダメになりたい筈なのに、「途中ダメかと思った」なんて感想を吐き、薄く笑った。 多分、この時点で彼は諦めてしまったのだろう。後は殆どプレイにならなかった。 つまり、彼は鞭の痛苦では解放されない。どれ程のたうち、悲鳴を上げようとも。
ただその時に、試す程度に蝋燭を垂らしてみた。と、鞭とは段違いの反応に驚く。 そして、次の機会を得て確信する。彼の自我を飛ばすには、蝋燭しかないのだと。 それ以来、彼とのプレイは、蝋燭がメインだ。他の責めをするのは、ただの前戯。 耐えられる責めを嘆く彼と、耐えられる責めなどしたくない私の利害が一致した。
・・・・・。
引きつるような断末魔を上げざま、ようやく彼が果て、その首ががくりと落ちた。 それを見届けて、蝋燭を消す。今や、掌に収まる程小さくなったそれを脇に置く。 果てたのは彼の方なのに、なぜか、私の動きも緩慢になり、ぼんやりしてしまう。 激しい興奮が収まって、憑き物が落ちたように、穏やかで清らかな気分が訪れる。
陶然としたまま、私はのろのろとショーツを脱ぎ、目の前で崩れる彼の頭を抱く。 かき抱いた腕の中で、彼の呼吸が徐々に戻っていく。暖かく、満ち足りた気持ち。 少し息み、尿道から迸る湯を注ぐ。ふたりの密着した部分が暖かく尿にまみれる。 やがて、その流れは赤く汚れた彼の胴体を洗い、赤黒い蝋屑のぬかるみを作った。
2002年03月18日(月) |
赤い蝋燭とM魚 #2 |
次の展開に怯えながらも、彼の期待は端からそこにあったのだ。剃毛済の股間。 近所のヨーカ堂で、主婦に混じって購入した、安っぽいレースのショーツが包む。 プレイが始まってから二時間あまり。しかし、私は一度もそこに手を触れてない。 ストッキングに覆われた尻を撫で回し、爪を突き立て、薄い布を引き裂きつつも。
彼の上半身を、梁から吊った手首の縄に委ねたまま、尻をシートの床につかせる。 だぶつく腹の肉に指をめりこませ、埋もれたストッキングのウエストを鋏で断つ。 僅かに腹に当たった金属の冷たさに、彼は身を固くし、また一層性臭が強くなる。 既に彼は言葉を失い、かちかちと軋む歯の音と哀れな喉笛だけで、意志を伝える。
けれど、やめない。やめるはずがない。手にした鋏は、更なる獲物を求めて進む。 彼の腰に張り付いた安物の木綿に指をくぐらせる。その奥で小さく縮こまる陰茎。 その隙間に、一気に鋏を入れる。乾いた無機質な音は、彼の絶望を招いたろうか。 やがて、だらしなく開いた脚の間から、無毛の鼠蹊部としなだれた陰茎が現れる。
・・・・・。
彼のお喋りの主な話題は、まさに、この萎えた陰茎のことだ。役立たずのちんこ。 いつまで使えていたか、いつからダメになったか、何度も聞いたが、何度も喋る。 いい歳して、若い女のケツ追い回して、けれどヤレナイ。笑いながら、彼は嘆く。 痛々しい告白は、毎度繰り返される。「有り難いことにモテませんけど」彼は嘲う。
本当はフツーに女とヤリたいんだと、彼は言いたげだ。それが、SMに走る言い訳。 救いを求めて、SMクラブに詣でる。30代でEDになった彼の遍歴は、十年を余った。 けれど、いつだって、彼は不満だ。「みんな、甘いんですよね」自嘲だか愚痴だか。 許しを請うても、決して許さないでくれ。贅沢な希望の果てに、彼の満足はある。
だから私は、彼を許すワケにいかない。許さず、追い込み、ダメにしてやりたい。 彼の嘆きを煽りと知りながら、真っ向から受けて、そのまま返してやろうと企む。 役立たずと嘆く陰茎を、完膚無きまで貶めて、その無力さを思い知らせるのだ。 言い訳の杖を奪い、愛想笑いを封じ、頼りない足許を払い、馬乗りになってやる。
・・・・・。
私は、ようやく、その柔らかな肉の塊を鷲掴む。彼の目に懇願と諦めの色が灯る。 ごくりと息を飲む彼の気配が、私の腹底をギュウと締め付け、そこに血がたぎる。 無言のままに、蝋燭を手にする。溢れんばかりに融けだした蝋が、赤々と揺らぐ。 握り込んだ肉塊をしごき降ろし、しなびた亀頭を剥き出しにして、それは始まる。
再び彼と目を合わし、微笑みを送る。覚悟する彼の目が、更に大きく見開かれる。 視線を外すことなく、熱い蝋を手許に注ぐ。鼓膜を突き破るような絶叫が弾ける。 握りしめた左の拳が赤く染まり、柔らかな肉塊ごと、蝋の皮膜に覆われていく。 その一本が尽きると、次の一本。間断なく注がれる蝋液。膨れ上がる真っ赤な繭。
やがて、陰茎だけを責めるのに飽きた私は、彼の太股を跨いで、仁王立ちになる。 見下ろせば、叫び続ける彼の目は既に虚ろになり、焦点を失って彷徨ったままだ。 その風情に、私は陶然となり、全ての蝋燭を傾げて、満遍なく蝋の雨を降らせる。 彼の陰茎が、腹が、胸が、赤々と蝋滴で覆われていく。全てが同じ肉の塊となる。
・・・・・。
そして、遂にその時が来る。自らにとどめを刺すように、彼が金切り声でがなる。 「もう嫌ぁ、ホント嫌ぁ・・・でも、こんなんじゃなきゃ、ボク、ダメなんでしょ?」 「許してって言っても、許してくれないんでしょッ?ダメにしたいんでしょッ?」 「どうせ、ボクはヘンタイなのよぅ…。こんなんが好きな、ヘンタイなのよぅ…」
私は、幼子をなだめるように、ソウネソウネと相手しながら、蝋を落とし続ける。
2002年03月16日(土) |
赤い蝋燭とM魚 #1 |
酔っぱらった時しか私に電話出来ない彼は、対面しても、ずっと落ち着きがない。 持参した道具を並べながらも、絶えず自嘲気味に喋る。それが面白くて見ている。 その内に焦れた彼が、ズボンの下に仕込んだストッキングをちらつかせ始める頃、 ようやくプレイが始まる。いそいそと脱衣しながらも、彼は喋り続けるのだけど。
小さなショーツとお揃いのブラ。黒のストッキングが、彼の定番ファッションだ。 ヨーカ堂で買ったとか、場つなぎのお喋りに付き合いながら、胸縄をかけてやる。 薄い胸を縊り出すように縄を絞った瞬間、艶めかしい吐息が漏れ、お喋りが止む。 大人しく手首をとられ、梁から吊られる自分に酔っているのか。暫く口をつぐむ。
体勢が決まると、彼はまた喋り始める。相槌を打つ私は、彼の正面に位置をとる。 柔らかく始まる、愛撫のような鞭打ち。肌が赤らむごと、彼の言葉が間遠になる。 やがて、絞り出すように彼は言う。「そうやって、いつも貴女はボクをダメにする」 彼が必ず吐くこの台詞が、好きだ。「ダメになりたいんでしょ?」そう答えてやる。
・・・・・。
だが、彼がダメになってしまうには、まだ時間がかかることを、私は知っている。 シャイな彼は、簡単に堕ちない。そこに至る葛藤が、その表情をくるくる変える。 次第に強まる鞭の痛みに身悶えながらも、すぐさま愛想笑いを取り戻してしまう。 厄介な、いや、厄介だからこそ、彼のマゾヒズムは私を煽り、欲情を誘うのだ。
彼のマゾヒズムは、自ら持参する蝋燭の数に顕著だ。大概一本しか持ってこない。 浴びる程垂らされたいくせに。やはり、彼の欲望はねじ曲がっている。可笑しい。 その一本に火をつけ、ひとまず彼の口に咥えさせる。「蝋が溜まるまで持ってて」 遂にお喋りを封じられるも、彼の目線は絶えず忙しなく動き、却って雄弁となる。
その目が私を追うのを充分に意識して、彼が持参し忘れた残りの蝋燭を用意する。 拒否と期待と媚びが混然となって、彼の瞳に宿る。M魚らしい、そそる目つきだ。 見せびらかすように、悠長に火を灯しては、彼の両拳にねじ込むように握らせる。 次々と増える炎の魔力。高まる緊迫感。彼は怯えて硬直し、その瞳が次第に濁る。
・・・・・。
塞がれた口から漏れるくぐもった唸り声が、漸くに頃合いが訪れたことを告げる。 「動くと危ないでしょ?」声を掛けながら、最初の一本を、彼の口腔から引き抜く。 間髪入れず、その蝋滴を彼の胸に垂らすと、安堵を含んで、最初の絶叫が弾けた。 「やっぱり、そうなるんですね」この期に及んで、曖昧に笑む彼の顔が痛々しい。
その哀れな口を、再び蝋燭で塞ぐ。代わりに、握りしめていた二本をむしり取る。 両の肩口から胸へかけて、二筋の赤い線を引く。堪える彼の鼻先で、炎が揺らぐ。 二本を片手にまとめ持ち、彼の腹に向けて傾げる。規則的に雫が降り注ぎ始める。 絶え間ない刺激。彼はのけぞり、急速に荒ぶる息遣いが、鼻先の炎を危うくする。
「消えちゃうじゃない?」ライターの石を鳴らすと、彼の目が恐怖に見開かれた。 鼻息で不規則に揺れる炎を吹き消し、新たに火を点け直すと、瞳に動揺が浮かぶ。 その動揺が、僅かに口元をおろそかにし、たっぷりと溜まった蝋が首筋へ流れた。 瞬間、声にならない声が空気を切り裂いて、私の全身もまた、昂ぶりに震えだす。
・・・・・。
既に、彼の声帯は呻くだけのものとなり、私は3本の蝋燭を操り、彼を翻弄する。 蝋滴が赤い堆積を造るや、その端から剥がし取り、また新たな蝋滴を落下させる。 やがて、彼の肌に脂ぎった汗が浮かび、蝋の芳香を凌ぐ程の性臭が立ち上り始め、 これを合図に、私は、火のついたままの蝋燭を脇に退けて、責めを一旦中断する。
安堵の息をつきながら、しかし、彼の目は着々と融けていく蝋に怯えている筈だ。
2002年03月15日(金) |
蝋燭(ローソク)ネタあれこれ |
「爪に灯を灯す」てなことわざがあるが、実際ワタクシ、爪を燃した事があるッ! 多分お察しの通り、蝋燭プレイやってて。その火がエナメルに移って。燃えてた。 幸い爪が燃えただけで、火傷することはなかったけど、そりゃ驚いたヨ。目が点。 プレイの緊迫感はどこへやら、噴き出してしまう。いや、ホント可笑しかったナ。
確か、普通のライターで芯に火をつけようとして、ソンナ目に遭ったんだと思う。 以降は、蝋燭用にチャッカマンを必携。やっぱ、爪を燃すのはネタに留めたいや。 で、チャッカマン、便利。一度に何本も使う私にはピッタリ。お道具の殿堂入り。 そそ、何本も使うのダ。うふ。滝のように蝋を浴びせるためには、何本も要る(笑
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何本もと言えば、カメヤマローソク1ダース、一遍に使ったりもするッ。んふふ。 事情を知る方には、鬼畜!と誹られそうだが、ま、そこまで酷いことはしない(笑 てか、蝋燭プレイって、結構返り血ならぬ返り蝋涙(笑)を浴びることが多いのだ。 あーんな熱いお釣り浴びたら萎える。だから相手にも垂らさない。優しーね(違?
じゃ、どう用いるか。結論言うと、炎を楽しむ為に使うの。ロマンチックだよう。 例えば、全身に多めに縄掛けて、縄の重なってる所に、どんどん蝋燭を挟んでく。 蝋燭の芯が肌に触れないようにすれば、まず大丈夫。結構熱中できる作業だよ。 バランスよく蝋燭を配したら、点火。人間燭台。幻想的。怯える風情もイイねぇ。
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ま、そうは言いつつ、有り体に蝋滴を垂らす行為が好きだ。やっぱ、萌えるのよ。 勿論この時は、融点の低いプレイ用蝋燭を使う。これなら、自分が浴びても平気。 どうせやるなら、心おきなくやりたい。ので、殆ど裸で、靴は脱いでやるんだヨ。 だってね、服に散ったり、靴の裏にへばりついたりした蝋燭は、厄介なんだもの。
布に付いた蝋って、揉んではたいても落ちてはくれない。お心当たりはないカナ? で、ご存じの方も多いと思うけど、布に付いた蝋の落とし方をご案内しておこう。 あれはね、アイロンで取れるのだ。ティシュを乗せてあててみて。簡単に取れる。 縄に付いたのは、面倒でも煮るのが一番。ウチには、縄煮用の鍋があるのよぅ(笑
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以前に、蝋燭好きの奴から、イイモンをもらった。壁紙貼る時なんかに使うヘラ。 これも、超便利。床に零れた蝋をはがすのに使うの。ほら、つい汚しちゃうしね。 スプーンとかでこそぐより、断然早く、綺麗に始末出来る。これもお道具の一つ。 あ、絨毯敷きだとダメだな。ってか、そゆとこではやんないってのが賢明かも(笑
でもねぇ、興が乗っちゃって、ベッド上とかでやっちゃって、結局汚しちゃって、 ハッと我に返って、ナカッタコトニと呟きながらシーツ丸めて、隠したつもりで、 心の中で手を合わせながら部屋を出た、なんてことが、正直、一度ならずあるナ。 ひー、ゴメンナサイ。過去に懺悔しながら、今は百均のシートを必ず敷いてマス。
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シートを片づける時、必ず思うこと。「あぁ勿体ない」。大量の蝋屑を見ながら。 高い専用蝋燭を、またゴミにしてしまった。このゴミ、再生できないかしらん? 燃してバラしてしまっただけだもの、も一度融かして固めたらドウヨなんてね(笑 ま、勿論そんなことは出来やしないから、せいぜい、安いの探して買ってるけど。
あ、でも、短くちびて使い辛くなったとか、欠けてしまった蝋燭は再生出来るよ。 海苔の佃煮のガラス瓶とかに集めて、レンジでチン。様子を見ながら融かしてね。 そこに、芯材となる紐を一旦浸して、引き上げて、ほぼ中心部に垂らして、固定。 蝋が再度固まったら、お洒落な蝋燭の出来上がり〜。是、SM的節約の知恵なり。
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ととと、蝋燭ひとくちメモみたいな記事に成り果てましたが、ひとまずこの辺で。
近況を語るメバルの話ぶりは、その幸いな現況ゆえに、結局、子どもが「オカーサン、キイテキイテ〜」と甘えてかかるが如き色味となる。有り体な色恋の惚気というよりは、エライネェと褒めて欲しがるような、ソノトーリネと認めて貰いたがるような、そういう厚かましさに満ちる。いや、今に始まった事じゃないけれど(笑
どうやら、「主」の状況も随分と落ち着いて、彼を身近に置くことが検討されているらしい。「婚姻届出すと、奴隷のボクが世帯”主”になるから、マズイですかね?」ンナコトナイヨ。笑ってしまう。「一緒に住んだら、どうなるんですかね?」ドウモナラナイヨ。ちょいとイナす。「はい…」期待外れな表情で頷くのが可笑しい。
「最近、歩き方練習してるんです」ヘェ、ナンデ?「一緒に居るモンが、家ん中で始終ドタドタ歩いたら、鬱陶しいと仰るんで」ソリャソウダ。「それで、摺り足にしてみたら、褒めて下さったんです」ソリャヨカッタネ。「**さまは、奴隷は存在感がない方がイイと仰るんですけど、そんなもんですか?」ウン、ソンナモンダヨ。
・・・・・。
少し以前に、女友達が身近な奴隷に向かって言った。「存在感ないですねぇ」実に正直な感想に私は噴き出したが、奴としては、少しギョッとしたらしい。後日のメールで、汗マークの顔文字を交えて回想してた。それを見て、私はまたも笑ってしまう。ワカッチャナイネェ。でも、存在感のある奴隷ってどうよ?ヘンじゃない?(笑
「ありゃ、褒め言葉だぜ?」更に後日、奴に言った。前述のメバルとのやり取りを引いて。ソウナンデスカ?と奴は怪訝そうだったが、今一度言う。「ソウナンデスヨ」キミが単体で存在感を誇示するのは(それが出来るかどうかはともかくとして、笑)、別にどうでもいんだけど、私と共にある時は、目立って欲しくないからサ。
勿論、M魚だって、存在感バリバリの奴もいるし、いていいけど、元々ワタシは目立たない奴が好きだし、まして「奴隷」にしようってんなら、影の薄い奴を選ぶのよ。ほら、キミがいい例じゃないか(笑)・・・私は、奴を充分に褒めたつもりだが、わかってくれたろうか。ま、イナイヨウデイル麗しさ、辺りを目指してくれたまえ。
・・・・・。
しかし。メバルが存在感をなくすナンテのは、相当に道のりが遠そうだ。とにかく、暑苦しい男なのだ。物を言えばアタフタと忙しなく、動けば汗をまき散らし、息遣いがうるさい程に荒くなる。存在感があるというよりは、目障りな感じ?(笑)甘えタのせいか、沈黙にも弱い。実際、長く一緒にいると、私なんか疲れてしまう。
それでも、彼の「主」は、この男を評価してるのだなぁとしみじみ思う。いや、「主」の前では、違った面を発揮しているのだろうか。ま、それは多分に考えられるけど、本質的なモンは変わらないしなぁ・・・。大体、二人の馴れ初めは、彼のゴリ押し的奴隷志願に「主」が屈したてな成り行きだという。元々押し出しの強い男なんだね(笑
私の感覚からすると、全くもって、彼は「奴隷」に向かないタイプだと思うのだけど、うまい具合にご縁はあるものだ。そして何より、彼の「主」に対する思いの丈が、生来の欠点を補うほどに強いからこそ、「主」は彼を「奴隷」と認めるのだろう。もしかすると、彼の不出来がゆえに、身近に置く気になったのかも知れないね(笑
・・・・・。
新たな段階を迎えて、彼がどう変わっていくのか、私も楽しみだ。ひっそりと気配を殺したメバル、なんて景色が見られるのは愉快だワ。せいぜい期待してようか。
旧知の間柄であっても、日頃に疎遠にしていると、久々に連絡する折には何がなし緊張するものだ。無沙汰の間に相手の身の上が変わり、連絡することすら迷惑になりはしないかとか、疎ましく思いはしないかとか、余計なことを考えてしまう。相手が異性の場合には、尚更だ。不用意な連絡ひとつが、彼を悩ませるかもしれないし。
それは、M魚相手でも同様で、今回メバルに連絡するにあたっても、私は恐る恐る電話した。果たして、彼は開口一番「ああ!**さま!」と声を上げた。変わらぬ調子に安堵しつつ、それでも、即座には用件を切り出しかねる。「今度、そちらに出向くんだけど」ひとまず、言い訳がましく、突然に連絡した動機を言葉に含ませる。
「あ、いつですか?」訊き返す彼の声のトーンが少し落ちたのが気になったが、そのまま用件を続けた。これまでも、彼の地の不案内に乗じて、彼には再々面倒を頼んでいる。前回世話になったのは半年前で、その時の彼は嬉々として、勝手を飲んでくれた。しかし今回、少し間があって、彼の返答。「ちょっと事情が変わりまして…」
・・・・・。
メバルとの付き合いは、6年位になるのだろうか。私は、彼の大抵の事情を知っている。とはいえ、個人的に親密な関係を結んだ過去はない。彼には、知り合った当初から「主」がいたのだ。そう、彼もまた、DSのゴザの上の住人だ。しかも、そのゴザは、彼の日常に深く敷き詰められ、今や、生活の殆どはその上に築かれたものだ。
だから、彼の全ては、妻との関係や将来の生活設計まで含めて、「主」を伴侶と頼んで考えられている。しかし、世間の習いと異なる規範で生きゆくのは、思いの丈とは裏腹に、やはり閉塞感を呼ぶ。日々の悦びや希望、苦悩に至るまで、身近に打ち明ける道が閉ざされるのだから。それに、秘密を抱え込める程、彼は強くない。
そんな事情で、私は折々に彼の近況だの、愚痴だの、悩みだのの捌け口となってきた。「**さまは恩人です」幸か不幸か、M魚らしい身勝手さで彼は、自分より十も下の女をそう呼ばわる。彼の論によると、「M男性は最下層の民」らしい(笑)。幻想に囚われた傲慢に呆れもするが、そう思うのが心地いいなら、それでいいか。
・・・・・。
降り立つホームの混雑の中、メバルがドタドタと駆け寄ってくる。相変わらずだ。「大丈夫だったの?ごめんね」都合を貰った事を労うと、「いえ、お許し頂いてきましたから」と返事するのが、どこか誇らしげで、可笑しい。彼は、最近になって、暫く音信不通になっていた「主」から、再び召し抱えられることになったのだ。
小振りなセダンの助手席で、彼の尽きるともない近況報告を聞く。こちらも、勝手知った事情なので、相槌を打つも、質問を重ねるも、飽きることがない。ご親族のこと、妻のこと、仕事のこと、そして「主」のこと。「○○さんのお加減はどう?」「ハイ、最近は更年期も少し楽になられたようで…」彼女は、彼より更に年上だ。
「この歳になったら、プレイなんて忘れたと仰います」彼が笑う。「ボクも、偶に思い出す程度で、あまり…」それを聞いて、旧い記憶が蘇る。そういえば、ずっと以前、入院中の彼女を介護する一方で、鞭が恋しいと泣いたっけ、この男は。「何年になる?」「8年です」長いねぇ…と返しながら、時を過ごす重みに心が深くなる。
・・・・・。
メバルの身の上を、私はどこまで見つめていくのだろう。ふと、思いがよぎった。
2002年03月12日(火) |
とあるバーで 〜近況にかえて〜 |
そのバーに出向くのは、実に3年ぶり位で、店の場所も変わっており、不思議なことに以前よりずっと通りから奥まった所に移転していた。ワンフロアに何件もの店が軒を連ねる雑居ビルの、見栄えのしない看板が並ぶ中に、そのバーの看板が埋もれていた。ただ、ロゴだけは以前と変わらず、すぐにわかった。重いドアを引く。
以前の店よりもずっと狭い店内は、しかし、平日の夜ともあって、一人の客と彼を相手するカウンターの中の女の子が一人きり。よそ様の宅に彷徨いこんだような寒々しさに襲われて、縋るように、女の子に尋ねる。「ママは今夜みえないの?」この地にあっては奇異なイントネーションに、彼女が少しく身構えるのがわかった。
「お友達ですか?」あどけなさの残る彼女が困ったように言葉を返す。オトモダチという表現に苦笑しながら、事情を話すと、彼女の顔が漸く僅かに穏やかになり、「じゃぁ、お母さんに訊いてみます」と受話器をとる。私の方も少しだけ熱が戻って、スツールに落ち着き、オーダーを決める。礼を払って、高いスコッチにしよう。
・・・・・。
私は、ママのお友達でもなければ、そのバーに通っていたわけでもない。実際、店に寄せてもらったのは、過去に一度きり。店外でママにお目に掛かったのも、数度だ。その度に、ママは丁寧な挨拶をくれたけど、それは私を私として認識したからではなく、客商売のソツのなさで、笑顔と親しげな会話をくれただけだと知っている。
それでも、私はママが好きだ。好き、というより、評価しているといったほうが正しいか。飄々としながら熱く、軽薄に見せながら厳しく、我が身が届く筈もないけれども、憧れてしまう存在だ。とはいえ、私は、ママの何ほどにも詳しくはない。身近な人達なら評価するであろう、彼の生き方も本業のワークも、知らないに等しい。
だから、程なく現れたママと再会の挨拶を交わして暫くは、共通の知人の近況やら伝聞やらの話題に終始する。接点の少ない主と客の、場つなぎの会話ながら、流石に彼は上手に会話を回していく。どうでもいい言葉の応酬は心地いい。が、そのあしらいの巧さを堪能しつつも、グラスの酒が減っていくのが気にはなってたんだ。
・・・・・。
本当のところ、グラス一杯で失礼しようと思っていた。その後があったし、その程度の関わりだ。ところが、ママが私の前に旧い文献を示した時点で、その決意を捨てざるを得ないことを知る。新しい酒を、一杯目と見劣らない酒を頼むしかないや。苦笑しながら、けれど何だか愉快な気分だ。ママの眼力に、正直舌を巻いていた。
何十年も前の、活版印刷の文字が伝える不変の論理は、その時の私の拘りにぴたりとハマり、そこがバーであることを忘れて読み耽った。丁寧に表紙を閉じて、ママに返す。受け取る彼の、意を得たような微笑に胸がすく。そして、あぁやっぱり、私はこの人が好きだと思う。と同時に、ナンデワカッタンダロ?と感心もしてしまう。
しかし、その眼力、感性こそが、彼の魅力の一翼を担っているのだ。「この店、六周年になるの」と、控え目ながら自慢するのも、実に納得する事実だわ。カウンターの中で、どれ程の人を見てきたのか。あらゆることを見聞きした歴史が、今の彼を創り上げたことを実感する。彼の言は次々と私にヒットし、圧倒されてしまった。
・・・・・。
「ママの夢は?」二杯目の酒を飲み干しながら訊いた。「アナルでイクこと!」いつの間にか増えたカウンターの客が一斉に笑い、私はせいせいと店を後にした。
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