女房様とお呼びっ!
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2001年12月30日(日) |
かつて、私をふったキミへ 〜いつか『お前』と呼ぼう〜 |
そろそろ年が改まるから、昨年暮れの出来事を「かつて」と言い捨てて、 大掃除のついでに、ここにひけらかしてしまおうと思い立ったんだ。悪いね。 あぁでも、残念だけど、ナカッタことには出来ないし、忘れ去るつもりもない。 キミは、私は、ずっと。辿った事実を厳然と、心に抱いていくしかないのだろう。
・・・・・。
今年は、お互いに酷い年明けだったね。暗鬱な闇が、胸一杯に立ちこめていた。 一人の女をふって、一人の女にふられたキミは、泣き疲れた挙げ句に熱を出し、 キミにふられた私は、喪失感に苛まれながら、死の床に就く父の傍らで泣いた。 思いもよらぬ結果が、私たちをそれぞれに、孤独のただなかに追いやった。
恐らくは。キミは、その孤独に納得していただろう。自らが招いた結果だものね。 けれど私は、キミを失ったことに、我が身の不幸に、納得してなかったんだろう。 身の置き所に迷った私は、だから、キミとの繋がりを断つことが出来なかった。 お為ごかしに物言いながら、実は、私の慰めに過ぎなかったことを許して欲しい。
誰が見ても、みっともない話だよ。浅ましい女だと誹られても、仕方のない事サ。 ふられた女が、己をふった男の気弱につけ込んで、ヨリを戻そうとするなんて。 だけど。私は、自らのみっともなさや浅ましさに甘んじた。己の不徳を覚悟した。 それは、ふられた女の意地だったのか・・・残酷だけど、それは確かにあったと思う。
・・・・・。
あの時。キミが私に引導を渡した時。突然の不幸に私は涙し、声を上げて泣いた。 キミは絶句し、遂に、絞り出すように言った。ボクニドウシロトイウンデスカ? 正直驚いたよ。途端に涙がぴしゃりと止まった。泣いてる場合じゃないと思った。 結果論だけど、あの成り行きがなかったらば、今のキミと私はない、とさえ思う。
あの瞬間。私は、キミを取り戻そうと決めたんだ。取り戻せると確信すらした。 キミを失いたくないという当たり前な想いよりも、邪な決意が胸を走り抜けた。 だから、キミを呼びつけにした。直ちに。明らかな意図の下、キミを呼び捨てた。 まだ、キミはふられちゃなかったし、私を見限った結果は歴然とあったのだけど。
姑息な私は、呼び捨ての親密さを図りながら、親切ぶって、キミと関わり続けた。 それを、お釈迦さまが地獄に垂らした”蜘蛛の糸”のようだとキミは評したっけ。 そこに深い洞察はなかったと推測するけれど、キミの評は、まさに的を射てたよ。 だって私は、己の傲慢に気付いていた。あの物語の釈迦の如く、身勝手だった。
・・・・・。
そして今に至る。キミはあっさりハメられて、私の従として呼び捨てられている。 漸くの苦渋の決断を不意にされ、未知の苦悩や哀しみに苛まれ続けたこの一年。 辛かっただろうと思う。自分の身の上を、アテなく恨むこともあったろうと思う。 逃げ出したいと悩み、逃げ出せずに再び悩み、そんな自分にうんざりしただろう。
その度に己の意志を確認して、自らを励まし続けたのだと思う。よく頑張ったね。 でもね。少しだけ安心して欲しいのよ。キミがそうなる原因は、まさに私にある。 だから、徒に自分を責めたり、事の成り行きを恨んだりする必要はないんだよ。 私は底意地の悪い女だから、これからも、キミを不安にし続けるんだと思うわ(笑
恨むなら、私をこそ恨みなさい。辛いときは、私にこそ辛いと訴えなさい。 恨まれても辛がられても、私はキミの側にいる。そして、上手に誤魔化してやる。 だってほら、私はインチキだからね。キミが幸せに思えるように、騙してやろう。 ね、悪いこと言わないから、さっさと自分を諦めて、賢く『バカ』になりなさい(笑
・・・・・。
そしたら。いつか。私は。キミを『お前』と呼ぶのだと思う。 そうね、もっともっと、キミをハメるために。私のモノにするために。
2001年12月28日(金) |
ぐるぐる巻きを実践なさる方へ |
昨日記事の「ぐるぐる巻き」については、大勢の方にご覧頂き、 誠にありがとうございました m(__)m ご案内したラップや包帯の他、yaiさんご提唱のトイレットペーパー(!)も 是非、お試しになって下さいましね^^
ただ、食品用ラップを用いる際の重要な注意点がございます。 記事中ではご案内しませんでしたので、改めて、お知らせしたいと思います。
ご存じのように、ラップは手で千切るのが容易ではありません。 しかも、ひも状によじれて巻き付くと、想像以上にほどけにくくなります。 不測の事態が生じて、慌てて手で解こうとすると、焦りも招き、危険です。 そこで、是非(必ず)、【ハサミ】を携行下さるよう、お願い申し上げます。 皮膚を傷つけない、先の丸いものが適しています。
また、顔面まで巻いて呼吸を制限する際には、 相手の様子をよく観察して、早めに早めに、穴を開けていって下さい。 全身に巻き付ける場合も同様に、皮膚呼吸への配慮をなさって下さいね。
以上の点に留意して、各々様なりの巻き巻きライフ(笑)をお楽しみ頂きますよう。
2001年12月27日(木) |
好き好き!ぐるぐる巻き巻き |
えー、掲題。何でぐるぐる巻きにするかってと、食品用ラップや包帯なんだけど。 当然、セクシャルな場面で、素肌の上に巻き付ける。みっちりと隙間なく、巻く。 巻くと言うよか包む感じ。縄で縛るのと違って、面で皮膚全体を拘束するんだね。 こりゃ、スッゴイよ。超オススメ。するのもされるのも、私は大ッ好きだ。うー!
体感としては、巻いた所の内圧が上がって、腫れぼったく熱を持ったふうになる。 風船を目一杯膨らませた状態に似てるかも。あんな具合に、体がパンパンな感じ。 表面をちょっとつついただけで、刺激が全体に響くのヨ。割れそうな風船みたく。 密閉されてるから、内側に巻き起こる振動が外に逃げずに、そのまま渦巻くのね。
・・・・・。
巻く箇所は、ある程度の範囲であれば、別に、全身を巻き上げる必要はないわよ。 やり易いのは、胸の下から腹にかけてかな。巻くのも巻かれるのも、簡単だしサ。 コルセットや着物の帯で、その辺を締め上げた時に、くっと気持ちよく感じない? 私は、あれ位に巻き付けるのが好きだけど、ま、ヤりながら加減するといいかも。
変態ぽいのが大丈夫なら、立ったままで、腹から続けて巻き降ろすのもいいよぉ。 足を揃えて、ミイラみたく巻いちゃう。股間に隙間が出来るけど、それはソレ(笑 次の展開として、その部分に穴を開けちゃったりしてサ。うふふ、ヤらしいねぇ。 わざと、そのままにしとく手もあるな。間接的に触れる刺激やもどかしさがグー。
手足に性感帯がある人は、どうぞ、一本まるまる巻いてみて。関節もキチッとね。 私はもろにそこが感じる人なんで、もー大のお気に入り。凄いデス。感動シマス。 巻かれてる最中から期待しちゃって、濡れ放題(笑)実は、包帯見ただけで萌え。 太股から足先までギプスみたく巻いて、足指にローター当てると、イっちゃうヨ。
・・・・・。
ぐるぐる巻きは、フェチ系では比較的メジャーな部類。タイトラップとも言うの。 それ専門のサイトもあって、フェチらしく、各々の拘りの嗜好が披露されている。 ラップする素材も、食品用ラップや包帯の他に、ゴムのシートやビニルテープ等。 顔まで巻いて、不自由な呼吸を楽しむ派もあれば、緊縛を主目的にする組もある。
あと、何と言っても、タイトラップは、見た目に萌えるのよ。体感もいいけどサ。 おっと、この辺の感覚になると、かなり変態の域(笑)なんだけど、わかるかなぁ? ラップに包まれて、人の体がモノになる感じ。包帯が醸す、不自由な体の哀れさ。 見た目のニュアンスが、心的イメージを喚起して、それだけで陶酔出来ちゃうの。
だから、巻いてる側が、ただ作業に追われて醒めるってことはないのね。実際に。 縄で縛るよりも頭使わないから(笑)、私的には、より没頭できる気がすんだけど。 寧ろ単純作業だから、酔っぱらったみたくなる。トランス寸前の単調さぽいカナ。 んーこの手の陶酔なら、特に変態さんでなくてもハマれると思うけど、どうだろ?
・・・・・。
フェチ系のマニアは、そのものずばりの行為だけで完結しちゃうことが多いけど、 私は純粋なフェチじゃないので、ぐるぐる巻きにした後の展開もお楽しみなのダ。 ラップでモノと化した奴の体に、鞭を打つ。包帯の上から、真っ赤な蝋を垂らす。 脳天まで密閉されて、苦しそうに喘ぐ奴を嘲い、この手で呼吸を取り戻してやる。
もぅ、トンデモナク外道な事をしてる快感が、背筋を駆け上がってくのよ。嗚呼! 邪な悦びが腹の底に湧いて、ぐぁーっと喉元に逆流してくる。頭がくらくらする。 むー、こやって思い起こすと、ヤりたくなっちゃうナ。勿論、ヤられるのもいい。 誰か、顔面まで巻いてくれないかな。男がヘタレで、ヤッて貰ったことがない(笑
***
#タイトラップに関する駄文です。お目汚しですが、ご興味あればどぞ^^。 → 「オトコの弄び方」
2001年12月26日(水) |
恥ずかしがってイイデスカ?#4 〜アタシを楽しんで〜 |
催眠術って、かかる人とかからない人がいるよね。強制力のある洗脳やマインドコントロールと違って、かけられる側の意志や感情が、結果を左右するからサ。かかりたいなと思ってる人が、かかるし、かからないと思ってる人は、かからない。でも、かかるもんかってリキんじゃう人は、意外とかかったりする(笑)面白いねぇ。
ところで、私がS側にある時に、M側が一種の催眠状態に陥ってるって感じることがある。意識が混濁したみたく瞳が開いたり、体の痙攣が続いたりする。ちょっとヤバイ感じ(笑)っても、別に、私は催眠術師じゃない。ただ、S側として相手に対峙する場合、呼吸を調え、言葉を選び、沈黙を作り、意図した目線を送ることになる。
一方M側は、「S側と対面してる」という期待や不安がもたらす、異常な緊張をもって、私の行為やムードにさらされるワケだ。すると、ほんの些細なことがきっかけとなって、彼にオカシナ変調が訪れるみたい。中には、私が何にもしなくても、この緊張感だけで自己催眠状態に陥る、便利な体質の人もいるくらいだヨ(笑)
・・・・・。
「アサゴハンヲ、タベヨウ」・・・オトーサンが投げた、何気ない言葉。それが、思いがけず、私に催眠状態を引き起こしたのだ。極度の緊張の高みから、ポンと平地に飛び降りて、ガクガクと足がくずおれる感じ。全身に震えが走り、頼りなく膝が笑う。シートから上手に降りられない。地面に降り立っても、よろけてしまう。
あ、コレって、イった後みたい・・・意識の片隅は覚醒してて、その状態を面白がるのだが、その他の部分は、ぼんやりと霧がかかったようだ。だって、どっちに歩けばいいのかワカラナイ。病気で寝込んでて、お便所に立つ時の戸惑いに似ている。次第に、迷子になったような不安が襲ってきて、必死にオトーサンを探してしまった。
普段の私は、どこでも独りでスタスタ行っちゃうほうだ。なのに、この時の私は、ひたすらオトーサンを目指して歩いたの。まるで鳥のひなみたく。よちよちと。
・・・・・。
テーブルに案内され、腰を降ろして、漸く安堵した。と同時に、尿意に気付く。オシッコイッテクル。彼にそう告げて、席を立ったものの、まだ足許がおぼつかない。お便所でもスッ転びそうになる。やっとの思いで和式便器にしゃがみこめば、ヤダ、まだ足が痙攣してる。あーもぅ。うんざりしながら、己の体が愉快で笑えた。
再びヨロヨロと席に戻ると、オトーサンがニコニコと煙草を吸っている。大変ナンデス。よたよたと腰を降ろしながら、言い訳がましく、そう言った。それには答えず、彼はただ微笑み、煙を吐く。それで、勢い、私が喋ることになる。いや、モノでも言ってないと、落ち着かないのだ。酷イコトニナッテマス、アタシ。彼が笑う。
私は、言葉を吐く毎に、自分が小さく小さくなってくように思えて、それがナンダカ面映ゆい。はっきり言って、恥ずかしい。そして、あぁオトーサンは、私の今の状態をわかってるんだワと思う程に、くすぐったいような気分だ。遂に私は、彼と目を合わせることさえ恥ずかしくなって、白状してしまった。ハズカシイデス…。
・・・・・。
やがて、私が頼んだ雑炊が目の前に置かれる。幼子みたいにお匙をガッシリ握って、ゆっくり口に運ぶ。その仕草を、オトーサンが見つめているのに気付いて、またも告白。「震えちゃって、お箸使えないと思ったの…」もぅ、恥ずかしくて消えてしまいたい。つい、上目遣いでオトーサンを見る。わぁ、ナンテ嬉しそうな顔なんだッ!
「アタシが恥ずかしがってると、嬉しいんでしょ?」往生際の悪い私は、そう訊いた。ウン、と答える彼の満面の笑み。あぁソウダ。こんな私を、彼は楽しんでいるんだワ。ようやく、そのことに気付いた途端、私も無性に嬉しくなってしまった。そして、恥ずかしがっている自分も可愛いじゃんなんて、思ったりもしたのね(笑)
・・・・・。
これが、アノ素晴らしい経験の顛末。改めて、オトーサンに感謝を捧げるワ。
2001年12月25日(火) |
恥ずかしがってイイデスカ?#3 〜オトーサンの呪文〜 |
私は、心理状態が身体状態に反映されやすいほうだ。恋愛をすれば、シュルシュルと痩せるし、大きなストレスを抱えると、日がな涙が出て困る。ま、生き物としてツクリが単純なんだね(笑)しかも、その変化は無意識のうちに表れて、意識の方がついてけずに、この変調はナンナンダ?と戸惑うことも多いのヨ。いやはや…。
中学一年で、初恋をした時が最初カナ。ある日突然、体がふわふわと頼りなくなって、文字通り、地に足がつかない感じを覚えたの。椅子に座ってても落ち着かなくて、机につかまってた位。その奇妙な体感を友人に訴えたけど、誰も原因が分からない。やがて、その彼の夢を見るに至って、初めて恋に落ちたことに気付いたワケ。
あの感覚は強烈だったナと、今でも思い起こせるヨ。自分の体が、自分のモノじゃなくなった感じ。体の方が暴走して、心よりも先に叫びだしたような。あぁ、でもそれは、心がより大きなショックを受けているからに他ならない・・・その体感が、まさにアノ時、『オトーサン』の一言で蘇ったの。我が身の事実に吃驚したワ…。
・・・・・。
オトーサンとは、大抵夜半に落ち合って、ホテルに行って、早朝に帰してもらってた。それが、週に二、三回。ハードな逢瀬だったけど、恋愛並に互いに夢中になってたから、苦じゃなかったワ。その朝もいつもと同様、家まで送り届けてもらうべく、彼の車の助手席に収まった。空が白み始めて、また新しい一日が開ける時刻。
ところが、私の体が収まってなかったの(笑)妙に股間が落ち着かなくて、それを彼に告げた。ムズムズスルノヨ。彼は笑って相槌を打ちながら、けれど、当たり前に車を発進させた。あーぁ・・・諦めが私の胸に満ちる。後で自分でシヨ。仕方なしに思う。けれど、何だか諦めきれずに、幼子がぐずるような心持ちに苛まれてた。
いつものインターが近づいてくるのが、とても悲しい。辛い。もっと、オトーサンに触って欲しかった・・・っと、車はインター出口を越えてしまったのだ。思わず彼の顔を見れば、モウチョットネ…と笑っている。ワァいいのッ?!はしゃいでしまう。一気に晴れやかな気持ちになる。シートに座り直す。珈琲飲むだけでもイイヤ。
・・・・・。
次第に朝日が眩しくなっても、車は高速をひた走る。片手でハンドルを握るオトーサンのもう片方の手が、既に私の股間をまさぐっていた。言われるままに、スカートを腹までたくし上げ、ストッキングごと下着を足首まで引き下ろす。クリトリスが膨れて熱をもっているのが、自分でもわかる。ヨクナリタイ。それしか頭にない。
けれど、実の所、運転しながら何かされるのは苦手だ。恥ずかしいってより、事故を起こされることに恐怖する。勿論その時も、それが恐ろしかった。デモ、今は触って欲しい。相反する心理。更には、いつ、この車がUターンして帰路につき、満たされないままに放り出されるのかという不安。三つの因子が、私の中で渦巻いた。
心理が異常に錯綜しながらも、体の性感はいよいよ昂まり、溢れ返ってくる。恐怖と期待と不安に思考は飽和状態となり、私の目は窓の外に救いを求める。飛びすさっていくラブホの看板を、ひたすら探し、見つめ続ける。ハヤクドウニカシテ。祈るような想いと、ますます絶頂を渇望する体。気が狂いそうな緊張感に支配された。
・・・・・。
イク寸前まで昇り詰めて、しかし、イケないもどかしさが続く。おしっこを我慢してるよか辛くって、頭がボーッとしてきた頃、車がパーキングエリアに滑り込んだ。あぁ、やっと…!ひとつの恐怖から解放されて、途端に体から力が抜ける。と、同時に、オトーサンが私に声を掛けた。ごく当たり前に。「アサゴハンヲ、タベヨウ」
その言葉が、私に呪文をかけた。たちまち、堕ちていく私のカラダ・・・あぁ、このあと、私の身に起こったコト。それこそが、忘れられない素晴らしい経験なのね。
クリスマスです。 別にクリスチャンじゃないけれど、 一年の節目としてやっぱり特別な日のように思えます。 あなたにとってはどうですか。
とは言え、大人になって落ち着いてしまった私には、 以前ほど、思い入れることもありません。 子どもの頃や若い女の子の頃、それは一年にたった一度しかない、 ホントに大切な日でした。 生涯忘れることのないだろう思い出も、幾つか出来ました。
寂しいことに、その殆どは、酷く切なくて悲しいものですが、 それでも、それが私の過ごしたクリスマスだったわけですから、 やっぱり大切に覚えていたいと思います。
・・・・・。
「 新聞記者さん、サンタクロースは本当にいるんですか? 」
今から百年ほど前に、ニューヨークのサンという新聞社に、 八つの女の子から手紙が届きました。 そしてそれはクリスマスの日、新聞の社説の中で紹介され、 併せて彼女に宛てた返信文が掲載されました。
「 サンタはいます。 」
そう始まる文章は、彼女ばかりか、多くの人の胸を打ちました。
「 サンタはいるけど、誰もその姿を見たことがない。 でも、誰も見たことがないからって、居ないって事じゃない。 誰も見たことのない、『愛』とか『思いやり』といった形のない物は、 姿はないけれども、人の心に宿っているでしょう? だから、サンタは人の心の中にいるんです。 」
確か、そのような内容だったと記憶しています。 とても有名な話なので、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、 私がこのエピソードを初めて耳にしたのは、今から十年程前のクリスマスのことです。 丁度その頃、何を信じて良いのか判らなくなっていた私は、 苦しい程に泣きました。
それから何年も経ったあるクリスマスの朝、 テレビでこのお話を紹介しているのを偶然耳にしました。 すると、いつもと変わりなく家事をしていたにもかかわらず、 何だか胸苦しくなってしまったのです。
そして、後から後から溢れる涙を止めることが出来ませんでした。
※2001.12.25未明に記したものです
2001年12月23日(日) |
恥ずかしがってイイデスカ?#2 〜Mのスイッチ〜 |
いくら私でも、セックスしてる時って、タチ(能動)とウケ(受動)のスイッチを切り替えながらヤってる。タチモードの時は、サディスティックというより、ホラもっと感じてごらんってな心境だ。これは、私がS側にあって行為してる時も、再々胸の底から溢れてくる心情カナ。相手が感じてくれる程に、満足が増していく。
対して、ウケモードにある私は、もっと頂戴(笑)てな、受動態にして積極的なアピールをすることも勿論あるのだけど−−ホラ、アタシ欲張りだからね(笑)−−モゥドーニデモシテという、完全な受け身の心境に陥って、自分を手放しちゃってることも多いのよ。そうすることで、充分に性感を満喫できるのを知ってるからサ。
で、このタチとウケのスイッチの切り替えは、行為と感情の起伏に従って、ごく自然に起こっている感じだ。今度はアタシの番ネと意識したり、宣言したりする時もあれば、波の満ち干みたく、流されてそうなる場合もある。まぐわうごとのタチとウケの割合はまちまちだけど、ただ、ずっとウケに徹することは苦手なんだよね。
・・・・・。
オトーサンと行為するようになって、私は殆どウケ側に身を置いた。それは、私がM側になってSMぽい行為をしてたせいもあるし、何より、彼こそがウケ側に回れない人だったから。それは、ご自身も仰ってたワ。「してもらっても、気持ちよくなれないんダヨ」・・・それはそれで不幸かなと同情もするけど、仕方ないことなんだろう。
彼は性技に長けてたから、されるばっかの私は毎度夥しい絶頂を得る。ホントに一生懸命して頂いて、とても嬉しかったワ。私がヨクなる毎に、オトーサンも悦んでるんだと納得もしてたから、アタシだけイイノ?てな小娘みたいな疑問は抱いちゃなかった。けどナンカ、今ひとつ気持ちが盛り上がらないぞーとは思ってたんだ。
こう、狂おしい気持ちになれないのね。んー、愛がないからとかそゆんじゃなくてサ。即物的なセックスでも、のっぴきならない狂おしさに翻弄される醍醐味ってのがあんだけど、それがナイ。酷い言い方だけど、オナニーに似てる(笑)あぁ、ごめんね、オトーサン。私は貴方を”ツカエル玩具”程度に評価しておりました・・・。
ハマれないまま行為する私の楽しみは、ダイレクトに体感する性感と、Sとして行為するオトーサンを観察すること。蝋燭を背に垂らしてもらって、ウハーやっぱコレは気持ちイイものだったのねんと、自分の体感を面白がる。前から、そう睨んでたけどサ(笑)でもって、蝋燭持ってる彼を盗み見る。ひー、やはし勃ってるぅ(!)
・・・・・。
オトーサンはイラマチオをしなかったから、私としては助かったのだけど、フェラチオしてる最中に、あぁやっぱSの人なんだワとしみじみ思う。受動の性感に乏しいせいなんだろうけど、ウン、イイよ…なんて穏やかに仰って、もっと喉に入れてご覧とか指示を出す。これって、私がM魚に奉仕をさせてるのと同じ状況ダと笑えた。
で、彼のお望み通り、ちんこを喉奥まで滑り込ませる。なのに彼は、もっとと命ずる。アラ、まだダメなの?と、私はムキになる。っと、ここで能動の行為であるフェラチオが、いきなり受動行為に成り果てた。彼を感じさせる為に自らが采配する行為でなくて、言われた通りにする行為へ。行為の目的まで、すり替わったのだ。
この瞬間、私の根マゾの部分が刺激されるのを、はっきりと感じて焦った。正直、恐怖してしまったの。求められつつ否定されると、湧いて出てくる私の中の兵隊。奴隷性。泣きながら、支配者(母)に縋るイメージ。アァヤラレタッと心の中で舌打ちしながら、恐怖に動悸した。動揺を誤魔化しながら、オーラルは続けたけれど。
・・・・・。
あの素晴らしい経験を綴ろうと思いつつ、こんなコトまで思い出してシマッタ・・・いや、だから、私がスバラシイと回想するのは、この事じゃない(まだ引きずる、笑)
2001年12月21日(金) |
恥ずかしがってイイデスカ?#1 〜ワタシのM体験〜 |
五十に近い『オトーサン』は、けれど、小洒落た恰好をしてたから、とても若々しく見えた。ちょいと浮世離れしたような惚けた風貌で、気の抜けた喋り方をする人。だからテレクラで会話した時も、S男性とはいいながら、ナンダカ拍子抜けするほど茫洋とした雰囲気で、それが好ましかったし、会おうと思った由縁なんだ。
実際会っても、衒いのない柔らかい印象の人だったヨ。でもって、ご自身のことをよく喋る。それも、SMとは関係のないネタばかり(笑)これって、Sとして面談する場面では珍しいことなんじゃないかなぁ。少なくとも、それまでお目に掛かった何人かは、矢継ぎ早にセオリ通りの質問を、こちらに浴びせる方ばかりだったから。
帰りがけ、送って頂く車の中で、何度も「キニイッチャッタ」と仰るのが、あぁ、やっぱS男性ぽいワネと思う。私もそうだけど、S側にあるほうがM側を評価するとき、「気に入る」って言葉を選ぶようなイメージがあるのね(笑)・・・ま、そう言われて悪い気はしないけど、だからって、私も気に入った、とは断言出来なかったワ。
・・・・・。
二週間ほど無音に過ぎて、ある朝、突然に連絡をしてみた。出先が、偶々彼の居所に近かったという理由だけで。あわよくば送ってもらおうてな、不埒な考えで(笑)果たして、タイミングとはそうしたものか、彼もまさに出掛けようとしていたところだった。ちょいと車を回してもらって、しゃぁしゃぁと助手席に乗り込んだ。
相変わらず、専ら彼が喋るので楽だ。私の方は、仕事を終えてる気楽さで、よく知らない男の脇で呆けてしまう。オナカハ?と訊かれたので、スイテルと答えたら、自動的にレストランに着いた。ここで、彼に対する評価がぐっとアップする。私の空腹を気遣ってくれる人がスキ。単純な理由。その評価を抱いたまま、口説かれた。
仕事帰りの迎車と朝飯とセックス。儲けたなーと思ったヨ(笑)だから、彼が「ベッドに俯せになって、お尻を高く上げてごらん」と、SMぽく仰った時も、あいあいと二つ返事でお尻を掲げる。ぴしゃぴしゃと尻っぺたを張られて、ワーSMぽい〜とかはしゃいじゃってサ。彼のSたる思惑を悉く無視して、好きに振る舞ってしまっタ。
・・・・・。
それでも、奇特な彼は、私を構ってくれた。元々、M魚なんかよりS男性のほうが、ずっとマメで気が利くと思っていたが、面食らう程に世話を焼いて頂く。彼も遅くまで出張っている事情があったにしても、毎日のように車を飛ばして来ては、酔っぱらいの私を回収し、ひもじい私にモノを喰わせ、申し分のない快感を恵むのだ。
快楽に流されやすい私は、あっけなく、彼になついてしまう(笑)彼を『オトーサン』と呼ばわるのも、自然にそうなってしまった感じだったヨ。ただ、そこで二人の関係に「首輪が、主従が」と、如何にもDSチックな提案をされてたら、たぶん、私は肩肘張ったり、考え込んでしまったろう。やはり、私なりの拘りがあるからね(笑)
けど、SMな行為はしてもらってた。折角の機会だからね(笑)バラ鞭とか蝋燭とかさ、プレイというよか、私にとっての実験みたいな感じだったけど。だって、試してみたかったんだもん。いや、各々の責め道具は一通り、自分で試してみるんだけど、セクシャルな場面で使われたことがなかったからサ。これは面白かったなぁ。
・・・・・。
むー、話の展開がちっとも淫靡にならないナ(汗)でもでも、このあと、あの素晴らしい出来事が起こったのよッ・・・と出し惜しみをしつつ、本日はこれまで(笑)
2001年12月20日(木) |
恥ずかしがりなワタクシの恥ずかしい構造 |
これもバレてることだろうけど、私は見栄張りでエエカッコシイであるッ。恥ずかしがることもハズカシイから、恥ずかしくなっちゃいそうなことからは、つい逃げてしまう。(笑)んまぁ、ノリの悪い奴ってことだ。ホラホラ、いるじゃん。皆が乱痴気騒ぎしてるのに、離れたところでスカシて酒飲んでるような奴。あれダ(笑)
じゃ、私が恥ずかしがることってナンダって、結局「エエカッコ」が崩れてしまうことなんだよね。一生懸命、エエカッッコしてんのにさ。いや、それが自己満足に過ぎなくてもダヨ・・・んー、文字にすると、これって、かなーり阿呆らしい自意識だなぁ。そんなカッコつける程のモンかよと我が身を振り返ると、冷や汗が出る。
まぁそれでも、歳喰うとともに場数も踏んで、ちょっとはマシになってきたかナ、と自分を慰めつつも、やはり性格に根ざした部分なんだろう、相変わらずだなと自嘲することも多いヨ。みっともなくたって、恥ずかしさに喚いたって、もうイイダロ、自分・・・とか、思うんだけどさ。ナカナカ、そうもいかないや。難儀なコトだワ。
・・・・・。
そんなワタシだけど、セクシャルな場面でカッコつけることは、勿体ナイのでしない(笑)いや、初めのうちはやっぱ、服着てる自分を引きずって出来なかった筈なんだけど、いつのまにやらコウナッタ。面映ゆい喩えだが、オムツ外された赤ん坊が、あーと上機嫌であんよを伸び縮みさせるみたいに、自由な気持ちになっちゃうの。
で、良いか悪いか別にして、振る舞いすらも赤ん坊のごとく我が儘になる。んー、クチがきけるから、赤ん坊よか始末悪いか(笑)そんなもんだから、オトナ並の羞恥心なんて既にナイ。だって、赤ちゃんなんだもの。涎もおしっこも出るに任せて、オトナが「ばっちい」と顔をしかめる汚物さえ、お砂場遊びみたくかき混ぜちゃう。
私が、エロな場面の心理描写なのに「あどけない気持ち」と表現するのは、この辺に由来するのよね。我慢を知らない幼子は、思いのままに声を上げ、お乳を欲しがり、体全部で快感を享受する。天然SのSFは、「最中のキミって、まるでマゾみたいな感じ方するよね」と呆れてたけど、受け身な快楽を貪っているんだよぅ。うふふ。
・・・・・。
カッコツケのオトナから、裸んぼではしゃぐ赤ちゃんへ。メルモちゃんのお薬を飲んだみたく、ドラスティックに変貌するワタシ。これはこれで面白いじゃんと思うのだけど、その通過過程たる「羞恥にむせぶ場面」をすっ飛ばしてしまうのが、ナンカ悔しい。てか、ここでもまた、自ずと恥ずかしがることから逃げてんのかなぁ?
うーん、そんな気もするんだね。ま、大体、淫らな自分を恥ずかしいと思ってないトコに大きな原因があるにしてもさ。でもねぇ、それも不自由な話ダワネと、私の欲張りがしゃしゃりでる。エロ小説で、女が盛大に恥ずかしがってる場面とか読めば、それなりにジンジンするんだからさぁ。ハマってみたいよね、羞恥プレイに。
とは言え、ここまで育った恥ずかしがりは、やっぱとっても頑固なのヨ。勢い込んで恥ずかしがってみても、ナンカ芝居臭いなーと嫌気がさすし、芝居がかった辱めの言葉を投げられても、ナンダソリャと醒めてしまう。あぁ、厄介だ厄介だ。S側としてのロールプレイなら、すぐにハマれるのにネ。その意味で、M側の男はエライッ。
・・・・・。
そーんなワタシを、見事恥ずかしがらせてくれたのが、先に話題した『オトーサン』だったのよぉ(!)・・・そう、今週頭からの話題は、ここへ集約していくんだね(笑
2001年12月19日(水) |
見せたがりなワタクシ |
私がひけらかしたがりなのは、ココで私事を書き散らかしてるので、すっかりバレてると思うのだけど、実はワタクシ、見せたがりでもあるッ。ひー、スミマセン。んが、オバハンが何を言うぅ?と、非難されるは覚悟の上。自身のフォルムが人様の鑑賞に堪えると自惚れてもオラズ。ま、これまた自分を面白がっているワケで。
しかも、誠に申し訳ないことに、キワドイ恰好を衆目に晒して濡れ濡れ〜という性向もなく、ただただ、その状況を楽しむ感じ。あぁ、ネタとしては淫靡の欠片もないのよね。いいとこ、後日の馬鹿話のネタになる程度。けど、例えば、幸か不幸か私のあられもない姿を目撃して、ちんこ勃った男がいたりしたら、萌えるワァ(笑
・・・・・。
いわゆる露出っぽいことを、させられたことはあるのよ。SMとかの意識なく。繁華街をゆっくりと流す車の助手席で、ダッシュボードに両足を跳ね上げて、まんこ見せろとかサ。でもって、自分で弄れとかサ。当然、男と一緒だったから、それはそれでこなすってか、エッチな感じではあったんだけど、ハマれなかったのね(笑)
どうも私の深層心理には、「恥ずかしがることが恥ずかしい」って強力なストッパーがついてるみたいで、羞恥プレイってのが向いてないんだなぁ。ダカラナニ?って感じになっちゃうのよ。あぁ、不器用だね。ごめんよう、折角機会をくれた当時の男達。今なら、以前より、少しはマシになってると思うのよ。んふふ、実はね。
と気を持たせて、その話は後日にしよう(笑)だってさ、素晴らしい経験だったんだもの、そのストッパーが外れた瞬間ってば(!)私的にはデカイ出来事だったの。
・・・・・。
じゃ、本題の見せたがりって何よって、つまり、「見せて減るモンじゃなし」って基本概念(笑)のもと、「拝めてヨカッタねー」ってな、実に高飛車な「男に施しを与えてる感」を満喫して、イイ気になりたいの。いや、ゴメンナサイ。再度深く謝っとこう。でもねぇ、これが楽しいんだからしょうがない。ワクワクすんだわ。
これって、露出狂って部類に入るのかしら?んー。言い訳がましいけど、モロ出しするワケじゃないのね。ミニスカートでママチャリ漕いでるときの股間が、対向車の運転席の目線と同じ高さダワ、うふふ、とか。巻きスカートが突風に舞い上がって、ガーターだのTバックだのの具を開陳しちゃったとか。そゆのが愉快なのヨ。
ただ残念ながら、私はお乳が貧弱なので、胸の谷間を見せつける芸がない。しかも、寄せて上げてが出来ない程の激烈鳩胸だし。くーッ(泣)なので、主に下半身で勝負してるワケ。けどねぇ、若者にはお乳の方がインパクトあるみたいなの。高校生とかドギマギさせたいんだけど、オバハンとしては(笑)尻もいいゾ、若者ォォ。
パーティーとかでは、明らかに見せる装いを目指すんだけど、その恰好で表に出て、フツーの人の視線を浴びるのも好きだ。シースルーのロングドレスの下に、黒のオールでコンビニで買いもん。店内には結構男がいて、胸が躍る。その傍らで、お供が汗かいて曰く「皆さん、ちらちら見てますよぅ」うむうむ、それでイイのだヨ。
・・・・・。
最近、歳と怠惰のせいか、肉が増えてたるんで、私のカラダはよりみっともないフォルムに成り果てている。勿論、ナントカセネバと思ったりもするのだけど、その実、こゆのもスケベたらしくてイイナとか、またも身勝手な判断が走ってヨワル(笑)だってサ、ガーターの上にはみ出す白い太股の肉って、ヨクナイ?うっふっふ。
2001年12月18日(火) |
『オトーサン』な男たち #2 |
いつだかの年末。とある忘年会に伺った。炬燵を囲んで鍋をつつく、みたいな、こじんまりとした内々の宴席。男がひとり、女が4人。うちふたりの女は、男の「モノ」だ。私ともうひとりの女は、その女の友人。何とも妙な面子だが、親しい友達に強く請われたことと、その邸で行われる宴に興をそそられて、出席することにした。
男の住む邸はそこそこに大きくて、ホームバーを設えたサロンまであり、時にはそこで、パーティーが催される程だった。男はいつも、黒眼鏡の奥に表情を隠し、邸の、そして女達の主たる風情を湛え、泰然と振る舞っていた・・・それが、その日までの、男についての私の記憶。しかし、当日、男はいそいそと厨房に立っていた。
いや、普段は強面の彼だとて、世話ぜわと客人をもてなす楽しみもあるだろう。日常から屋内で黒眼鏡をしてるほうが、余程オカシイや。しかし、その立ち居振る舞いは、失礼ながら、子沢山のかあちゃんといった風情で面食らった。そして、男の従たる女達はふたりとも、幼子のように男の指図を待っては、よちよちと働いた。
彼女らの様子に、私は少なからず苛ついたものだ。ナンデ自分から動かないかな?正味のところ、彼女らは、公にあっては自ら事業を興し、私にあっては子を育て上げた、立派に自立したオトナなんだぜ?部下に采配を振るう時には、ちゃんと動いているだろ?彼女らの倍は働きながら、どうにも釈然としない。甘えてないかぁ?
・・・・・。
さて、膳の支度も整って、遅れてきたもう一人の友人も交えて、だんらんが始まる。炬燵の上に鍋。テレビのある居間。その対角に、部屋着でくつろぐ男。その両脇に彼の女たちが侍り、互いを競うように声高に喋る。男は絶えず柔らかく笑みながら、女達の皿の世話を焼く。そして、時折こちらにも気を遣ってくれる。のだが。
彼の気遣いは、次第に女たちに阻まれて、客人ふたりも「お気がねなく」と言い置いて、やがて女ふたりが男を独占してしまった。その光景は、久しぶりに家に居る父親に、幼い姉妹が先を争って甘えてかかってるようで、招かれた私達は、何とも言えない居心地の悪さに苦笑しながら、テレビを眺めつつ、飲み食いに専念する。
見ようによっちゃ、微笑ましい光景と言えなくもないが、情愛の外の私達には戸惑うばかりだ。ジャージに包まれた男の丸い腹。そこに縋り付かんばかりの女達。見ているだけで、照れてしまう(笑)彼らのだんらんを邪魔しないように、卓を挟んでふたりの宴となる。傍らでは、女たちの興奮がエスカレートして、賑やかしい。
・・・・・。
と、突然、女のひとりが大声で泣き始めた。私の友人のほうだ。ドシタノ?流石に彼女を見遣る。見れば、彼女の対面、もうひとりの女も涙ぐみ、今にも声を上げそうだ。ナンダナンダ?何が起こったのかと、男に目を移せば、どうだ。男はちっとも動じずに、女達を見守っている。この事態が起きても、女達から目を外さない。
女達は、男の両の膝を分け合うように縋り付き、男の暖かい視線を受けて、延々と泣きじゃくっていた。そして遂に、私の友人に至っては、そのまますぅすぅと寝息をたてて、眠ってしまった。もうひとりの女もやがて落ち着きを取り戻し、呆けたように煙草を吸う。そして男は、相変わらず静かに微笑んだまま、黙っていた。
・・・・・。
テレビの姦しい音声が耳に戻り、はっとする。目の前で湯気を立てる鍋。私の脇で、あどけない寝顔を見せる友達。ホームドラマのような光景。何事もなかったかのように、鍋の世話をする男。そこに、斯界の責め師の顔はない。彼もまた、『オトーサン』なのか。そして、ムスメ達は、『父親』に精一杯甘えようとしていたのか。
2001年12月17日(月) |
『オトーサン』な男たち #1 |
またも昔話だが。天然SのSFと交渉してた頃に、その彼があるテレコミのOP伝言に録音したメッセージを、偶然耳にした。私達は純粋な(笑)SF関係にあったから、他の女へのラブコールを聞いたところで、別に嫉妬めいた感情を覚えることはなかったのだが、その内容と口調には、ひっくり返りそうになったヨ。可笑しくて(!)
それは、OP伝言にありながら、特定の女に宛てたもの。「○○ちゃぁん、オトーサンですよぅ〜。連絡してらっしゃぁい…」ご自身の名前は明かしてないが、声は確かに彼のもので、○○ちゃんは『オトーサン』という符丁で、彼からの呼びかけだと判るのだろう。しかっし、その声音。甘たるい語調。凄く意外で、そして笑えた。
けれど、すぐに納得もしたのよね。てのも、彼は女を庇護して、君臨するタイプのSだったから。でもさぁ、アノ彼が『オトーサン』てのはどーよ?と思うだに、再び噴き出してしまう。こうして回想しつつも、ニヤけている。あの悟りきったような面持ちが柔らかく崩れて、○○ちゃんを可愛がっていたんだろうねぇ。うーん(笑)
・・・・・。
私は恥ずかしがりで(本当デス、笑)、そのせいか、他人とベタ甘い関係に陥ることをあまり好まない。なので、付き合いの程度に拠らず、『オトーサン』だの『オニーチャン』だのと、他人を呼ばわりたくない方だ。気持ち悪りぃジャンとも思う。いや、あくまでも我が身についてであって、人様がそうする分には構わないのよ。
勿論、時には、おとーさんだのにーちゃんだのと呼ばわることもあるけど、殆ど冗談めかしたものだ。けど、先のSFが自称した『オトーサン』ってニュアンスは、そうじゃないと感じるのね。DSの関係にある従側が、主側を「ご主人様」と呼ぶのと似てる気がする。他人ながら、女の庇護者たる位置が『オトーサン』という呼称となる。
ご主人様でなくて『オトーサン』。その呼び習わしは、どちらが始めたものなんだろう?少なくとも、彼は決して、オヤヂっぽく老けた風体ではない。若々しくて、冗談にも「おとーさん」とは呼べない程だ。歳も、30代半ば。女がやたらに若かったのか?いやいや、あの伝言の調子で構われてたら、歳の差は関係なくそうなるか?
・・・・・。
そのSFとの関係が半年位経過した頃、私は、別のS男性と知り合った。一回りほど年上の男。S側としての経験も、豊富そうだったヨ。そのせいか、元々の人柄か、私がS癖もあるという事情を明かしても、鷹揚に受け止めてくれた。先のSFもそうだけど、これって、私には非常に有り難いことなのね。で、つき合うことにした。
「僕は相手を思い通りにしたいってより、僕の手で変化してくのを観察するのが好きなんだ…」S側にある醍醐味を伺った際に、その彼が言った言葉。先のSFのSの部分を殆ど知らないから、厳密に比較は出来ないけど、たぶん、両者は違うタイプのSだと思う。だって、SFは、野性から呼ばれるように女を支配してたからね(笑)
その彼と初めてセックスした時のこと。特にSMぽくもなく。私も気張らずに、あぁしてこぅしてと私らしい(笑)要求をしながら。何度か私ひとり絶頂した後、首尾良く合体した。そして睦言。その弾む息の下で彼が言ったのだ。「『オトーサン』が、もっと気持ちヨクしてあげるからね」・・・ひー、アナタもそう仰るのッ?!
・・・・・。
その後、私は彼を『オトーサン』と呼んだ。からかい半分でなく。親しみ込めて。
2001年12月14日(金) |
まぁぁ、コンナになっちゃって・・・ |
その男は、私が席に着いた時には既に、全裸に剥かれ、胸縄を施されて、女のソファーになっていた。女の尻に膝をひしがれて、上半身で女の背を支えている。そのせいで男の表情は窺えない。女の手が時折、彼女の尻の下に差し込まれて、ゆるゆると動くと、女のうなじの辺りから、男のくぐもった喘ぎ声が聞こえるばかりだ。
その光景は、秘密のサロンにあってはありがちな眺めで、誰も気に留めはしない。彼らの並びで、ごく当たり前に腰掛けて酒を酌み交わし、声高にお喋りに興じる私たち。次に気付いた時には、その男は俯せに女の膝に抱え込まれ、尻穴をほじられて呻いている。まぁまぁ、ご苦労さま。悶絶する男に、僅かに社交辞令を投げた。
親しい方々との語らいも一段落した頃、ようやく、男の顔に出会った。「この子ったら、淫乱でさぁ」横合いから、ママが声を掛ける。あらそうなの?と、男の方へ向き直った瞬間、男が口を開いた。「ボク、初対面じゃないですヨ」ん?「夏に**でご一緒して…」あぁ、キミか!?まぁぁ、コンナになっちゃって・・・オドロイタ。
・・・・・。
そう、確かにこの夏、とあるサロンで行き会っている。こういうトコよく来るの?と問えば、2回目デスとか言ってたっけ。SMクラブとかは行くの?と質問を継げば、イッタコトアリマセン、と。じゃ、妄想だけだ。経験してみたいでしょ。ハイ、でもきっかけが…。ま、一度ヤってみるといいわ。ヤってわかる事もあるワヨ。
そんなやり取りがあって、その夜、男はサロンの女の餌食になった。躊躇する彼の傍らで、今のウチにヤっとけと焚き付けたのは、私だ。ホラホラと叱りつけるように、促した。縄を掛けられ、崩れていく男の姿を見ながら酒を飲む。帰り際、未だ括られて酔っている彼に声を掛けた。頑張るのよ、青年。またどこかで会いましょう。
その場面から、まだ半年も経たないのに、目の前にいるかつての初心者の変貌ぶりはどうだ。「あん時が、本当に初めてだったんデスヨ」言い訳がましく、男は言葉を継ぐのだが、あれを契機に駆け足で経験を積んだようだ。一度転がり始めた煩悩は止めようもなく。少しは何かワカッタかい?眼前の男の顔は、前より輝いて見えた。
・・・・・。
そう言えば、以前にもこんな事があったナ。昨日話題した心配症のオカシナ子。初対面の後日、未経験を嘆く彼をとあるパーティーに誘った。ま、それだけ。その後、連絡を取ることもなかった。てのも、彼は私の好みじゃなかったからね(笑)パーティーで同席した時の印象も薄い。つまり、いつもながらの一期一会だと思ってた。
その彼に、ある時バッタリ会った。やはり、その手のサロンで。自慢の体を衆目に晒して、陶然としてたヨ。頃合いを見て声を掛けると、照れ臭そうに笑った。「コンナとこまで顔出してんの?」「ハイ、色々経験した方がいいって仰って頂いたお陰で…」まさか、私のお陰とは思わないけど、あの彼にしちゃ吃驚な展開だねぇ。
トコロガ、数年後、更に吃驚な展開に出喰わした。ふと手にしたM専誌のグラビアに、彼の姿があったのだ。もちろん目線は入っているが、顔の輪郭や体つきで、はっきり彼とわかった。投稿写真じゃない。明らかにモデルなんだ。んー、ナルシストの彼としては、進むべき道であったのか。しかっし、コンナになっちゃって(笑
・・・・・。
M魚の中には、何十年も妄想だけに縋ってる奴もいるってのにさ。急進派の奴らって、とんでもない変貌を遂げるモンだ。やっぱ、それもMのサガってことかしら?(笑
2001年12月13日(木) |
M魚図鑑 〜言い訳アレコレ〜 |
以前の記事でちらと触れたことがあるが、M魚ってのは「言い訳の王様」であるっ。ま、関係性というか、位置関係上、そうならざるを得ない部分はあるわよね。主にS側が何かを命じるなり、頼むなりして、彼らが応えるという構図だから。必然的に、為し仰せなかったり、しくじったりするのは、彼らのお役目になっちゃうワケだ(笑
そこで、彼らは言い訳をする。もっともな理由なら、聞く耳も持つさ。でもね、何だかワケわかんない御託を並べてくれる。ま、分かり易い言い訳なら、怒ったり、叱ったりも出来るヨ。けど、思わず噴いちゃうような言い訳とか、頭ん中白くなって、脱力しちゃう言い訳とか、どうすりゃいいのよ?やっぱ、奴らは「王様」だワ(笑
・・・・・。
私の中の王様ベストワンは、何と言っても「古い奴隷」だ。歳喰って、あちこちガタがきてるのをいいことに、「忘れましたぁ」だの「聞こえませんでしたぁ」だのを連発している。ありゃ、シオジイ並に確信犯だぜと思っているが、ソコを追求するといよいよ深みにハマりそうなので、放ってある。あぁ、先が思いやられるね(苦笑
寄る年波は仕方ないにしても、他にも胡散臭い言い訳を披露してくれる。「誰ぞが死にそうなので、予定が立ちません〜」みたいのは、いつものことだ。何かに酷く感動した話をひけらかすので、それはドンナの?と訊いたらば、「言葉で表現出来ない位だから感動すんですぅ」といなされた。もしかして、私、遊ばれてる?(笑
・・・・・。
昔、テレコミで釣り上げたM魚。私よりも5つ程年下だったろうか。「ボクは女王様に会ったことがありません」というメッセージに引かれて、連絡をとった。厳しい女王様にお仕えしたいと願望しながら、そこに現実性を見ることが出来ないと嘆く。真剣な彼の話しぶりにほだされて、対面することにした。女王様ミセタゲルヨ。
で、非常に短絡的な発想ながら、彼を「女王様パブ」に連れてった。そこなら、SMの話も周りを気にせずに出来るし、私的には評価してる女王様達が同席してくれる。彼の夢想する世界が、彼の現実のすぐ隣にあるんだヨって知らしめたかったの。老婆心ながら。だって、折角の夢を諦めて欲しくない。M魚が減るのは辛いもの。
ところが、コレが彼には逆効果ってか、つまりビビらせてしまったらしい。次回の約束をしといて、結局バックレ。そして、後日テレコミで耳にした彼のメッセージ。「フツーの人とフツーのお付き合いの中で、主従みたいな関係で…」はぁぁ・・・?!これがバックレの理由だったのね。一気に脱力した。私はフツーだぜ?(苦笑)
・・・・・。
「明日は熱が出るかも知れないから…」と、アポを躊躇したM魚もいたナ。こん時は、受話器を持ったまま固まったヨ、ワタシ。だって、そん時の彼は別に具合が悪い状態じゃなかったんだもの(笑)お天気の話をするみたいに体調の話をして、少し風邪気味デスってな状況ではあったんだけど、だからってコンナコト言うかい?
「そりゃ、会いたくない口実?」と質せば、「いえ、会いたいデス」と答える。ワケわかんないよね。おかしいだろ?「そんな風に心配してたら、ナンも出来ないじゃない?」と説得して(?)結局会ったんだけど、オカシナ子だったよ。これまでは、S女と実際には会えなかったと彼は嘆いてたけど、たぶん、大方彼のせいだと思うヨ(笑)
・・・・・。
M魚だから変ワッテルとは言わないけど、哀しいかな、変わってる奴は多いねぇ。
2001年12月10日(月) |
せめてワタシの慰めに |
いくら私がモテないと言っても、新規に出逢った方との交際をお断りすることはある。それは、相手がどんな輩であっても、多少は心苦しいものだ。ネットや電話などで交渉してるうちならまだしも、一度対面してしまうと、『ごめんなさい』するのは、格段にしんどい作業となる。情からというよりも、自らの危険を省みてネ。
危険と言ってしまうと大袈裟だけど、なるべく穏便に事を運んで、お互いに最小限のダメージを受けるに止めたいと思う。だから、あんな奴、二度と会いたくねぇと思ってても、相手に伝える「断る理由」を適当に捻出したりする。仕事や家族のせいにしてみたり、転居したり、病気したり。ま、礼儀という生きる知恵ですナ(笑
他方、断られた場合も、その言を額面通りに受け取らず、本心たる何かを勘ぐることは出来るワケだ。寧ろ、告げられた理由を鵜呑みにする方がバカだ、って向きもあるかもね。けれど、アテのない所で疑心に囚われるのも、自分が勿体ないし(笑)、ここはひとつ、相手が伝える事情を素直に受け入れるのが得策だろうと思うヨ。
それに、ネガティブな用件を伝える羽目になった方も、それなりの心労に煩わされたのだ。どんな理由を並べようと、それは、相手の思いやりだと思い定めたい。勿論、相手自身の為でもあったろう。けれど、自分方への配慮でもあったと感謝する。そして、何より感謝すべきは、勇気をもってきちんと伝えてくれた事実なんだね。
・・・・・。
私はオバサンだから、こうした事情を見据えた上で、キミが言う「断る理由」を胸に収めようと思う。キミが気付いた「自分の本当の気持ち」を信じようと思う。もちろん、ウゼェコト言ってるよとうんざりするのはキミの勝手だろうサ。けれど、せめてワタシの慰めに、少しばかりエラソーな物言いをさせて貰うよ。悪いね(笑)
・・・・・。
私は常々、従側にとって(或いは、主側にとっても)、最初の相手ってのは強烈な影響を与えるモンだと思っている。一度誰かに傾倒した記憶は、そうそう拭えるものじゃない。中には、最初の相手の影を追うあまり、身近な幸いに妥協できない者もいる。そいつは不幸に足掻くのだが、実は、それ程不幸じゃないのかもと疑うヨ。
キミにとって、地元で通い詰めた女王様は、立派に「最初の人」なんだよね。あの喫茶店で、これまでの経験をキミが語る。その口調に、彼女への敬愛が溢れていた。だから訊いたのさ。「キミが上京する時、凄く残念がられたでしょ?」すると、誇らしげにキミは言ったね。「今でもメール交換してるんです」嬉しそうだった。
だから、『ごめんなさい』の文面で「女王様と最近うまくいってなくて、裏切ってみたかった」と告白されて、さほど驚きはしなかったワ。「色々お話伺って、やはり女王様についていくことにしました」それが、キミが気付いた『本当の気持ち』・・・そりゃ、がっかりしたワヨ。私だってヒトの子だもの(笑。でも、納得出来たのね。
・・・・・。
大好きな人の虜になって、キミの心に誰かが住む。それは、悦ばしくもあるけど、時に不安にもなるわよね。キミ位に若ければ、余計にそうだと思う。まして、相手がプロの方なら、尚更だろうって想像するわ。しかも、やたらに遠距離ダ。アテなく恨むこともあるだろうし、ヤケになっちゃうこともあるだろうし。忙しいね(笑)
心が忙しなくて辛いとき、せめて、これだけは思い出そう。どうして辛いのかって、それは、キミの中の相手の存在がデカイからってこと。そして、いんちきな予言をひとつしとこうか。「キミは彼女に見捨てられない限り、彼女の虜のままだろう」・・・ま、信じるかどうかは、キミ次第だけど。私の経験則ではそうなのよ(笑)
とまれ、同志たるキミに幸いあれ。いつだって、オバサンはキミの味方になるワ。
2001年12月08日(土) |
た・の・し・い・ボーイハント #3 |
世間様の期待(?)を裏切るようですが、M魚っても、実に様々なタイプがいます。嗜癖が各様なのはもちろんですが、これと関係なく、見てくれとか言動の傾向とか、一般市民(笑)の分布状況と違わぬバラエティがある。絶対Mに見えねーッって奴もいれば、Sやった方がいんでないって位、仕切りの上手い奴もいますねぇ(笑)
ですが、私の好みは、如何にもMって感じの男デス、ええ。貧相な肢体に地味な顔が乗ってて、弱々しくて、アナタいぢめられっ子ダッタでしょ?と断言できるような奴が好きデス(照)もー、ベタな好みダワと我ながら笑っちゃいますが、事実だからしょうがない。ま、お顔はイイに越したことはないデスネ。てか、端正な顔が好き。
でもって、お喋りな子は苦手デス。極端な表現ですが、陰気な奴の方が萌え。だから、今回釣ったお稚児さんが、「Mの方からも、色々お話した方がいんですよね?」と済まなそうに言った時、「んなこたないよぅッ」と大きくかぶりを振ったものです。「特に私は、あなたみたいに無口な子が好きナンダ」とプロポーズも忘れずに。
・・・・・。
ま、寡黙な子ながら、質問をすればちゃんと答えてくれまちた。なので、喫茶店での一時間余りのお喋りは、とても楽しかったワ。「小学生ん時から、マゾに気付いて…」「あら、キャリア長いのね?フツーのセックスは?」「フツーのよりもSMの方が…」「ん?彼女は?」「彼女よりも女王様が…」ワタクシ、ニヤけっぱなしデス。
「家畜人ヤプーみたいのに憧れるんです…」ひたすら質疑に応じる中で、彼の方から飛び出した言葉。んまぁぁ・・・!私は、驚きと歓びに、思わず身を乗り出してしまいました。「へぇ、イマドキのMの子でもそうなの?」家畜人ヤプーってのは、女権帝国を舞台に使役される男達の様が描かれた、femdomSMの古典的小説。かなーりコアです。
「人体改造とかされたいの?」「いえ、女の方の為に役に立ちたいっていうか…」うんうん、皆まで言わなくてもワカルよぅぅ。そかそか、そなんだねぇぇ。胸の中で歓喜の雄叫び(笑)をあげながら、彼の顔をまじまじと見つめてしまいます。「でも、色々されちゃうのも好き?」笑みを含んで更に訊けば、「あ、ハイ」とはにかむ。きぁー!YES!YES!!YES!!!
・・・・・。
催しの打ち上げの会食に、当然、彼を同伴しまちた。「まぁた、ソンナの連れてぇ」と皆にからかわれましたけど、いんです、こゆのが好きなんデス。もぅスッカリでれでれモードのワタシは「時間はだいじょぶ?」なんて、彼を気遣いながらも、ずっと同席していてくれることに深い満足を得て、終始上機嫌で時間を過ごしました。
そして帰宅。メールをチェックすると、なんと、早速彼から連絡が来てるぢゃないですかッ(!)まぁぁ、今日のお礼かしら、出来た子だわぁなどと、二度惚れ。で、本文に目を通し始めたらば、『折角拾って頂きましたが、自分の本当の気持ちに気付きました。ごめんなさい』・・・嗚呼!これにて万事休したのでアリマス(泪)
・・・・・。
さて、彼の言う「本当の気持ち」・・・んー、凹みながらも、オバサンはキミの気持ちを理解してるヨ。てなワケで、稿を改め、キミへのエールを綴ることにしましょう。
2001年12月07日(金) |
た・の・し・い・ボーイハント #2 |
相変わらずのやさぐれモードで、しおしおと書き散らしておりますが、有り難くもご覧頂いている皆さまには、たかだか若僧一人取り逃がした位で、ソコまで落ち込むのか?と、鼻白むお心持ちかもしれません。私が第三者であったとしても、ええぃ、鬱陶しいッと一喝して、鼻噛んで寝ろと捨て置く程度のことと想像するのです。
ですがですがネ、実を言うと、ワタクシ、待望のこの企画において、成功した試しがナイのです。これまで参加したのは、先日も含め、都合3回。どうにか毎回、釣り上げてはいるんです。トコロガ、魚籠に納めた筈の魚たちを、美味しく喰らうに至らない。スポーツフィッシングやってるつもりは、毛頭ないんですが・・・。
勿論、釣り本来の醍醐味は味わってますヨ。けど、ワタシは「喰うため」に釣りをしてるんですッ。魚を釣れば、料理して、美味しく戴きたい。キャッチアンドリリースなんて、悠長なこと言ってる暇はナイんですッ。釣った瞬間から腹が鳴り、ひっそり涎垂らしてるのに。せめて生け簀で飼って、ご馳走になる日を夢見たいのに。
・・・・・。
今春に行われた第一回で引っかけた魚は、生憎と未成年デシタ。我が憧れの若紫とほざいていても、現在の私には手に負えません。ってんで、早々にリリースを決定。とはいえ、釣ったご縁で茶を飲みながら馬鹿話をし、結果、再度漁場に戻ることもせず、機会を逸しました。ま、こん時は、釣り自体を楽しんだ感がありますワネ(汗
そして、今夏。好きモノのワタクシは、はるばると遠洋漁業に出陣。わざわざ新幹線に乗って、その為だけに遠征しました。先の轍を踏んではならじと、気合い充分で臨みましたよ。彼の地に降り立てば、やはり土地柄でしょうか、極彩色の熱帯魚のような魚たちがうようよいて、それだけで、すっかり舞い上がってしまいましたワ。
んが、私は釣り人。眼はしっかりと獲物を捉え、奴の脇に横並びに座り込み、釣りを開始したのです。「誰か待ってるの?」意図的にバリバリの東京弁使用(笑)すると、彼はこちらに目もくれず、「あ、友達デス…」とか言いやがる。ありゃ、シカトしましたね?釣られるために来といて、眉根ひとつ動かさずに。ふーん、ソウ。
・・・・・。
さて、その彼の態度に、私の感情はどう動いたか。って、この辺つくづく、ワタシって根マゾだわぁと思うんですが、発奮しちゃったんですよぅ(笑)愉快になっちゃったの。こういう手こずる奴に、手こずらされるのが好きなのデスネ・・・やーん、殆どマゾざます。かくして、釣りポイントを移動することなく、糸を垂らし続けました。
思えば、この拘りが間違いの元だったのでアリマス。結局、私の釣り針は最後まで無視されてしまいました(泣)明日は帰京するという私を、「楽しんでって下さい」と、彼はいなしたのです(!)それでも粘る私は、彼を打ち上げの席に誘い、その道すがら、手を繋いだりして浮かれてたんですけどネ。それは拒否されなくて安心シタ(笑)
釣り損ねた魚とはいえ、会食の場では和やかに会話を交わし、ナンダカ得したなぁなんてオヤヂっぽい打算にかられ、その場で追い込みをかけることもなく、平和にお開きとなりました。メアドを交換しあったりしてね。シャーワセでちた。・・・でもその後、何度かのメール交換の後、縁は途絶えてしまって。ま、仕方ないデス(溜息)。
・・・・・。
こーんな事情を背負い、みたび釣りに出た私。そして、みたび凹んでいるのです。
2001年12月06日(木) |
た・の・し・い・ボーイハント #1 |
えー、ここんとこすっかりナリを潜めていたワケですが、何故って、んまぁ柄にもなく、ワタクシ、傷心中なのでアリマス。えっと、有り体に言うとフられまちた(しくしく)で、せめて同情を買おうと、あちこちに電話したりしてたんですね。あぁ、情けない。辛いぃぃ。ってんで、この記事もだらしなく綴っております。悪しからず。
日頃は「坊主続きの釣り人」と自虐気味に自称している私ですが、厳しい現実の前には冗談も出なくなりますワネ。というか、真顔になって、そゆこともあるサと大人らしく納得しようとするのですが、釣り逃した魚への執着ってのは、理性を裏切り、ココロを暗鬱とさせます。ドーシテェとか、アテない恨み言も出ようってモンです。
ま、禍福は糾える縄の如し。どなた様にもそう慰めて頂きました。自身、次に期待を繋げばいいことも、勿論わかっちゃいるんです。でもねでもね、ナーンカ「禍」続きのような気配が濃厚なんですけど?太公望にそっぽを向かれ放しなんですけど?・・・あぁ、けれど竿を折るには忍びない。だって、ボーイハントは楽しいんだもの(笑)
・・・・・。
ま、私が幾ら厚顔といっても、元が小心者なんで、街中であっさりとボーイハントは出来ません(笑)ところが、今春から画期的な企画が、とあるfemdom系サイトで開催される運びになったんですね(!)もー、両手をあげて参加表明しちゃいましたヨ。名付けて「女王様だって拾いたい!M男だって拾われたい!!」ブラボー!!!
釣られたいM魚が所定の目印をつけて、S女に釣られましょうって企画。で、釣る側も釣られる側も、所定の場所に集い、機会を待つワケです。凄いぢゃないですか。素晴らしいデス。心躍りマス。苦せずして、お目当てが見つかるのデス。お約束は唯一つ。M魚側からのナンパは禁止。これで更に、釣り人魂がそそられますワネ(笑
それに、ただのM魚好きの私にとって、その地にたゆたう魚たちを一望出来るってのは、それだけで眼福を得られる情景です。水族館を観覧するが如く、あの魚、この魚、品定めも楽しいし、泳ぎっぷりを眺めるのも面白い。そうこうするうちに、好みの魚を見つけた時の胸ドキ感ったら!もー、思わず鼻息が荒くなってしまいます。
・・・・・。
で、先日。辺り一帯がM魚水槽と化した雑踏の中に、彼がいたんです。私好みのお稚児さんみたいな子。色白で大人しげで、華奢な首にとっくりのセェタァ。前髪垂らした、可愛らしい男の子。うきゃー、萌え。彼の傍らに飲み物片手に陣取って、声を掛けるタイミングをはかる最中も、自然とニヤけてしまうのが、我ながら可笑しくて。
さて、いよいよ「ご飯は食べた?」と訊いたらば、「ハイ軽く」と答える。声もかぁいいぢゃないっっ。オバサンは入れ込みまくりデス。「アタシ、お腹が空いたから、お茶つきあわない?」と誘ったらば、透き通るようなほっぺを少し紅くして、「ハイ」と応じてくれまちた。斜に掛けた肩掛け鞄が、彼の若さを物語り、年増の私は人さらい気分(笑)
でもって、「アイスミルクティー」なんてオーダーするんです。あぁ素敵素敵。この、お行儀の良い男の子がマゾなんだワ。ナンカ嬉しい。あまり視線をくれるのもビビらせちゃうので、私としては、控え目に彼の気配を楽しんでおりました。そして、ぽつぽつと彼が語る言葉に耳を傾ければ、結構コアなM魚であることが判明。YES!
・・・・・。
てなワケで、私的にはすっかり、釣ったつもりでいたんですけどね・・・(つづく)
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