皇帝の日記
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2011年07月31日(日) 不景気により

不景気過ぎて、イサムさんのデイケアがつぶれてしまいました。
オーマイガ。
アメリカ不景気の波と言うか、ストックマーケットの波をもろにかぶるサンタバーバラ。
景気の最前線。
好景気の時はそれはそれは凄いらしいですよ。
ただ、皇帝は貧乏神なんで、皇帝が居る限りそのような華やかな時代は戻らないでしょう。
なんせ、呪われた80年代生まれですからね。
ふふふ。
物心ついた途端にバブルはじけるボーン。

まあそんなジンクスはともかくとして。
新学期からイサムさんが通う所が無くなってしまった。
これには困った。
新しい学校を探さねばならん。

というわけで調べ始めたら、どうも2歳半からはデイケアよりもプリスクールが主流なよう。
そして、近所のプリスクールは多くがキリスト教系。
うーむ。
悩ましい。

皇帝は神様を信じていないので、別にキリスト教系であろうと無かろうとどうでも良いんですが。
逆に、キリスト教社会で育ちながら無神論を貫いているジャバ家の方が、そのこだわりが強いんですよね。

でも早く決めちゃわないとね。
心配事は少ない方が良いです。
とりあえず、一番近くて評判の良いプリスクールのホームページをチェック。
あら良さげ。
ジャバ夫さんに見せてあげましょ。

と、二人で見ていたら、女子生徒へのインタビュー動画が
「将来なんの仕事がしたいの?」
「神様のお導きのままに!」
という感じで。
もちろんジャバ夫さん、こんな学校いかーん!となり、終了。

しばらくプリスクール難民に。
やれやれ。


2011年07月29日(金) 蓋を開けてみる

ハイウエイ405が工事のため交通規制されると言うニュース。

http://www.lalalatimes.com/news/detail.php?cat=L&id=5726

この為に、連日ロスは大騒ぎだったのだ。
というのも、公共の交通サービスがほとんど機能していないロスっ子にとって、車で移動するということは呼吸と同じ。
そのロスを横にぶった切る101と、縦にぶった切る405。
これはまさに生命線なわけですよ。

405が一時閉鎖されるとなって、ラジオでは「もう駄目だ!世界の終わり!」と騒ぎ立てるし、テレビでは「どんな混乱が起るかわからない!まさに歴史的出来事!」とレポーター自身がパニック。
落ち着け。

405が閉鎖されるその時、太陽は空から消え、地面は割れ、北斗の拳的な世紀末世界が訪れるであろう。

というくらいの盛り上がりだったけれど、実際に市民が取った行動は、自宅待機。
そう、405が閉鎖されるくらいなら、学校も会社も休んじゃおう、という判断。
さすが、雨が降ったらお休みなロス。
いつもより交通事故も少なかったそうです。
ちゃんちゃん。


2011年07月28日(木) レジストリー作成

前回イサムさん妊娠時にも作ったけれど、今回も8月13日に義妹がベビーシャワーを企画してくれているので、レジストリーを作ってみた。
ベビザラス
http://www.toysrus.com/shop/index.jsp?categoryId=2255957
と、ポッタリーバーン
http://www.potterybarnkids.com/registry/find-registry.html?cm_type=fnav
に、それぞれ。
皇帝の名前+ジャバ夫さんの姓で検索すると出て来る仕組み。

しかし、何が必要かなーと考えてみたけれど、イサムさんの若い時に使っていた物がまだまだ現役なので、特に「出産までにどうしても必要!」とか無い。
せいぜい、哺乳瓶が古くなってるから、衛生上新しいのを買った方が良いかな、程度。
後は、イサムさんの物が青いので、ピンクだったらなおの事よろしいな、というわけで、ピンクのグッズを加えて女の子らしさをアピール。

そして、イサムさんと赤ちゃんを両方連れてお出かけできるようになったら、二人まとめて運搬できるストローラーが必要になるだろうかなあ。
というわけで、いくつかのストローラーを検討してみている。
今の所、イサムさんを立たせて乗せて、赤ちゃんを寝かせて乗せるタイプが有力。
でもってこれも、すぐさま必要になるわけではないから、なんとなくレジストリーにポチってみた。

いまだに慣れない、アメリカの不思議習慣レジストリー。
日本に上陸する日が来るでしょうか。


2011年07月27日(水) デンマークの会

というわけで、デンマーク編ザクザクと書き終わりました。

アメリカに帰国してすぐくらいに、元ルームメイトの友達で、5人くらいのデンマーク人が何故か我が家の敷地でキャンプを張って楽しむと言うイベントがあった。
妊婦は野宿には参加しなかったけれど、ちょっと旅行中疑問に思った事などを聞いてみた。

Q:やたらめったら象モチーフの物が巷にあふれていたけれど、デンマーク人は象が好きなの?
A:象は好き。理由はわからない。女王も象が好きで、よく象モチーフを身につけている。

Q:生野菜をオヤツ代わりに食べる習慣は?
A:生野菜は好き。理由はわからない。

Q:ペットボトルの水が高いんだけど。
A:普段水道水を飲んでいる。問題ない。

Q:若い子が、唐突に水兵帽みたいなのをかぶって歩いているのをよく見たんだけど。
A:高等学校を卒業する時にかぶる帽子。18ー20歳くらいの子だと思う。帽子の淵に入っているラインの数で、どの学校を出たかわかる。語学学校とかね。

Q:デンマークは良い国だと思ったけれど、なんでアメリカに来る事にしたの?
A:デンマークは退屈だから。やりたかった仕事が、デンマークにはなかったから。

だそうです。
彼らがロッククライミングに行く前に、ぱっと聞いただけなので、あんまり深くはつっこめず。
寒い国の人だからか、キャンピングとか山登りとか、夏のアクティビティに魅力を感じるらしい。

そんな彼らがドリームワークスでアニメーターをつとめたHow to Train Your Dragonは、邦題「ヒックとドラゴン」で日本公開もされたので、是非観てみてください。
おすすめ。
http://www.youtube.com/watch?v=X9Nawaj_3N8&feature=related


2011年07月26日(火) 救出される

整体に行くのに、誰もイサムさんの面倒を見ててくれる人が居なかったので、一緒に連れて行ったのだが。
診察室に一緒に入れてもらって、「ちょっと待っててねー」とうつぶせに診察台に寝て、先生がバキバキし始めたら
「マミー!!マミー!!」と絶叫しながら、母ちゃんのの頭髪を思いっきり引っ張るイサムさん。
なんか、お母さんがいじめられてると思ったらしい。
全く治療に専念できないまま、全身バキバキされて帰りましたよ。
先生も苦笑い。
必死の形相なイサムさんでありました。

さて、やったらめったらドルが弱って、不景気なんじゃのう・・・という感じですが。
我が家の近所の家達が、ドンドン売りに出されて、土日にはオープンハウスの看板が道に沢山立ち並んでおりました。
もうサンタバーバラの人も、家をキープできなくなって来ているのがわかる。

そんな中、我が家の大家さんが、なんと破産してしまった。
ぼーんってね。
なんという事でありましょうか。
来年の五月までに、引っ越して欲しいと言われてしまったよ。
うーむ、実に悩ましい。

というのも、元の家の敷地に作る予定の家もまだなんも決まってないし(予定通り遅れています)
来年の5月など、ジャバ夫さんの仕事がロスにあるかもわからないし。
だとしたら、どうせ借りるなら我ら一家だけロスに行っちゃったら良いかな。
どうかな。
グランパマはイサムさんと居たいだろうけど。
はてさて。
ケセラセラ〜。


2011年07月24日(日) サンディエゴ〜

から帰ってきましたよ。
行きのハイウエイが混みまくって、5時間かかった。
がく。
尾てい骨とか痛くなったある。

そして、のんびりしようにもジャバ夫さんがお仕事で居なくなってしまうので、イサムさんを引き連れてのサンディエゴ観光。
うう。
全部一人。
まあそれが普通なんだけど。

お買い物もプールもお食事も、どこに行くのもお母さんと一緒。
イサムさんのテンションが上がる。
愛い奴よのう・・・。
最近一緒にいないからね。
じゃあお母さんも頑張りましょう。

夜にお風呂に入れたら、急に「今日お父さんが居ない」と気がついたらしく
「ダッディー!!ダッディー!!」と叫び始めたイサムさん。
だがしかし、プールで泳いだから疲れ果てていたイサムさん、夜はぐっすりでしたよ。
ふふふ。
お母ちゃんはその5倍くらい疲れたけどね。

ところで前から激しい泣きとシャウト(絶叫)で他の追随を許さなかったディラン君。
体力がついて来たので、よりいっそう大変な事になっていましたよ。
一日中泣きっ放しの叫びっぱなし。
イサムさんが逆にぴたっと黙ってしまう程に。
母ちゃん大変だあ・・・。

翌日キッズカフェみたいなところに連れて行ってもらった。
子ども等が喜びそうなおもちゃが沢山あって、大人がくつろぐカフェ空間がある。
イサムさんを自由に解き放ち、雑誌なんかを読みながらゆったり。

他の子が遊んでいるおもちゃを取り上げた上に、泣き始めるイサムさん。
知らんがな。
と放っておいたら、スタッフの人が「あれあれ、君泣いちゃって、どうしたの?」とやって来て、イサムさんと遊び始めた。
なんということか。
今更母です〜と出て行くのもどうかね、と、まごまごしているうちにイサムさんの機嫌が直り、また野に戻って行った。

まあそんな事もありながら、二日間だけのサンディエゴでした。
ちゃんと初日の早朝に、小雨を降らしましたよ。
ふふふ。

明日からコペンハーゲンまた更新します。

ところで、これまでコペンハーゲン旅行に全ての標準を合わせて準備していたので、今何を目標に生きて行ったら良いのかわからなくなっている。
もう筋トレもガツガツしなくて良いものね。
楽しかったな、旅行。


2011年07月20日(水) 脱走

明日早朝から、サンディエゴに行ってきます。
ジャバ夫さんのお仕事に付き合って。

なかなか会えないディラン君にも会って来るぜよ。
泣き虫ディラン君も、もう二歳。
もうお母さんから離れられるようになったかな。

さて、朝起きられない皇帝だが、帰国してからというのも、時差で夜イサムさんと共に眠くなって、8時には寝てしまうので、朝は日の出前に起きてしまう。
がしーん。
義母など、朝起きて来て、嫁の姿を見る事などついぞ無かったので、二度見している。
「朝早く起きたから、暑くなる前にイサムと散歩して来ようと思うんだけど」とか言った日には、「まあ!それはとても良いわね!」と、必要以上にハッピーに送り出してくれる。
きっと、いつも「この子はいったいいつ起きて来るのかしら・・・」と人知れず心配しているに違いない。
大体、義母が毎朝我らの居住区に来るのは、いつまでも起きて来ない母親に代わり、イサムさんの朝のオムツを替えるためである。
すいませんねえ、ごほごほ。

あ、血液検査の結果、懸念していた鉄分もようやく標準値に入り、全て問題無しとのこと。
良かった良かった、と言っていたら、またげろ〜んと吐いた。
何故に?
もう後期に入るのに。
何を訴えたくて母に吐かせるのだ。
むーん。

そして、整体にまた行ったら「未だかつて無いほどこってる」と太鼓判を押されてしまった。
サンディエゴで安静にしてます・・・。


2011年07月18日(月) アイリッシュダンス

イサムさんと朝4時から起きて、ぼやーっとしていたけれど、「だっでぃー!だっでぃー!」とジャバ夫さんコールをされたので、8時頃にジャバ夫さんのテントを張っている所まで連れて行ったりしていたよ。

夜は、すっかりチケットを買った事を忘れていた、アイリッシュダンスに行って来た。

ショーの要素が大変強く、お客さんもくだけた感じ。
手拍子も足拍子もあり。

マイクを使っていたのがちょっと残念かな、と思う。
マイク無くても、十分なサイズの会場だったと思うんだけどなー。
その上、そのマイク操作がミスを連発。
歌手の声は出だし拾えなかったり、演者の私語を拾っちゃったり、ぼわ〜んって音が入ったり。
え・・・ってなったけど、酒場クオリティだと思えば、まあ良いか。

そして、ダンサーが一々ドヤ顔で〆るのがおもしろかった。
子どもも沢山観に来てて、休憩中には真似して踊る子が居てかわいい。

歌手のお腹が大きく、妊婦なのかデブなのか幕間にざわざわと皆憶測しあっていたけれど、あれは妊婦ですな。
6ヶ月と言ったところでしょうか。
歌手には恰幅の良い人が多いので、悩む所だけれども。

等々。
色々話題に尽きない舞台でした。

明日血液検査に行ってきます。
27週目までしか出来ない検査なのに、ギリギリだよ!


2011年07月17日(日) モテ期

イサムさんがずっとべったり引っ付いてくる。
昨晩は夜中の二時に突然部屋にやって来て、引っ付いて朝まで寝てた。
とにかく母ちゃんが居なくなった事がショックで、「こいつ、また居なくなるんでねえか!?」という恐怖から、片時も離れてくれません。
後追いがほとんど無かったイサムさんだけに、こんなにモテたのは初めて。

更に、シッターさんが来たと同時に母が居なくなったので、イサムさんの頭の中ではこれが非常に密接に結びついてしまい、小切手を取りに来たシッターさんを威嚇。
シッターさんによると、二週間ずっとイサムさんは敵を見る目でシッターさんを睨んでいたそうな。
う・・・すまん・・・。

「父ちゃんまで居なくなってはたまらん!」と思ったのか、ジャバ夫さんは大人気だったとか。
仕事場から降りて来る度に、「ダッディー!」と飛びついて来て、離れない程。
母が居なくて可哀想だと思って、ジャバ夫さんは朝昼晩の食事をイサムさんと共にし、シッターさんが帰ってからの夕方〜寝るまでをべったりと過ごしたのだとか。
そして、すっかり映画「クレイマークレイマー」のお父さんの気持ちになってしまったんだって。
(あらすじ:ある日突然奥さんが子どもを置いて家出。今まで育児をした事の無かったエリートサラリーマンのお父さんが、孤軍奮闘して息子を育てるうち、父子の絆が深まる。ところがある日、仕事を見つけて自立した奥さんが、親権を返せ〜と戻って来る話。メリル・ストリープの怨念籠った演技が怖い)

「もうイサムから離れられない」と言いながら、週末は妻と子を捨てて、泊まり込みでサンタバーバラの山ハイキングの旅に出かけております。
お父さんが居なくなった事と、お母さんが帰って来た事が、イサムさんの頭の中でどう処理されるのでしょうか。

猫らはやけに毛艶は良くなり、ツルッツルのシルキースムースになりました。
そして、イサムさんは猫らと良い遊び相手になっているようで、追いかけ回したりもするけれど、良好な関係を保っている。

問題はユアンの方で、ユアンが猫の耳や手を思いっきり引っ張って困る。
痛い目に遭うとわかっているのに、逃げない猫らも意味がわからん。
家具に登れば良いのに・・・。

あ、整体に行ったら、股関節がずれそう、との診断。
長時間飛行機で座ってたのが、やはりいかんかったらしい。
イサムの時は股関節は大丈夫だったんだけど。
あと、肩ガッチガチ。
ガッチガチやねんぞー。


2011年07月15日(金) ただいまんぼう

そのようなわけで、無事に戻りました。
この二週間色々な事があったので、何からお話しして良いやら。

とりあえず、日本は暑かったです。
蜃気楼が見えそうでした。

旅の第一目的である運転免許の更新も、つつがなく執り行われ、妊娠中でむくんだ顔のまま新しい免許が支給されましたぞ。

そして、私の旅立ちの寸前に、ロッキーさんが虹の向こうの犬天国へと行ってしまいました。
行ってしまいました、だけど、ずっと食欲不審や腰痛に悩まされていたので、少しだけほっとしています。
きっと今はお腹もすかない、脚も腰も痛くないところで、思いっきりピザを食べたりリスを追い回していることでしょう。
脱走癖はあったけれど、良い犬でしたな。
イサムさんが庭に出る度に探しているそうですが。

あと、イサムさんは帰国早々熱があったので小児科に行ってまいりましたんですよ、奥さん。
医者の診断は「健康な良い赤ちゃんです。ただ熱が出てるだけ」だって。
じゃあ何故熱が出ているか、とは教えてくれず。
まあしばらく自宅安静で。
あと、トイレットトレーニングは3歳からやるのが今のトレンドなんですって。

果たして飛行機で一睡もしないまま帰って来てすぐにバタバタしたので、眠くて眠くて、イサムさんと共に9時頃寝たら、今朝はやけに早く起きてしまいました。

デンマーク旅行篇の日記は、日付をさかのぼって徐々に更新の予定です。
あと、普通の日記もいつも通り更新予定。
今日は整体で、溜まったコリをほぐしてもらいに行ってきます。
肩がガキガキ。


2011年07月11日(月) コペンハーゲン7

素晴らしい時はやがて去り行くものです。
このところ、デンマーク旅行の事ばかりを考え、生きる糧にして来た為に、終わっちゃったらどうなるんだろう(出産するんだよ!)と名残惜しいわけでございます。

飛行機は午後なので、とりあえず午前中に一件くらい観光できるんじゃない?と地図をパラパラ。
しかし本日は月曜日。
美術館や博物館は全世界的に閉まっている日。
うーむ。

しかし、近所のデンマークデザインセンターと言うのは開いているらしいぞ。
よしよし、この距離なら、10時のオープンと共に入って、11時まで観光してホテルに帰って来て、それから飛行場に行っても余裕な筈。
というわけで、朝10時には荷物をまとめ、チェックアウトして、フロントに荷物を預けて、きちんとデザインセンターの入り口に立つ、几帳面な日本人。

それに対して、10時オープンなのに10時に出勤して来るキュレーター達。
君達・・・。

そして、どうやら大雨の被害で展示が一階しか公開できていないとかで、入場料無料だから許してねって入り口に書いてある。
ありゃ。
残念だけど仕方が無い。
ついでに、三日間活躍してくれたコペンハーゲンカードも今朝期限が切れたし、入場料無料ならば良いか。
と、入ってみると、一階のかわいいミュージアムショップは無事。
なんと、あとちょっとの旅行なのに、またぞろ買い物をしてしまったよ。
なんという罠。
何故か象のぬいぐるみとか買っちゃった。
くすくす。
そして、今回旅行中にやたらに雨に降られたので、もう旅も終わりだと言うのに携帯用ポンチョも買ってしまった。
6歳児用のサイズでぴったりだったある。

ザクザクとホテルに戻り、荷物をガラガラ引きながら駅まで行き、エアポート行きの電車に無事乗り込んで、コペンハーゲンに別れを告げました。
楽しかったぜ、コペンハーゲン。
でも物価が高いから、老後の住処になるかどうかはまだわからないな。
あと、冬はちょっと遠慮したいよね。
避暑地にはベスト3に入る都市だわ〜。
下水道工事してなければ、もっと町並みが綺麗だろうし。

とりあえず、象が好きな国として、心に刻んでおきましょう。
象が好きな人に、悪い人は居ない筈。

そして、飛行機はフィンランドのヘルシンキで再び乗り換え。
免税手続きをしなければならないので、買い物した現物(未使用が条件)を背負って、サクサクとカウンターへ行って書類にハンコを押してもらう。
せっかく重たい現物を持って歩いてたのに、おばちゃん全然確認してくれなかった・・・。
面倒が無くていいけどさ・・・。

それから、イミグレーションでEUからの出国手続きをいたします。
パスポートにハンコしてもらうのね。
ところが、これが長蛇の列。
なにこれー。
と、言っても始まらないので、大人しく並ぶ事30分。
子連れの人が大変そう。

ようやく税関を抜けたら、今度は免税書類を提出して、お金を返してもらわないといけませぬ。
手続きカウンターを探して、返金してもらおうとすると、何故かカードへの送金を断られ、ユーロで現金払いしか対応できないと言われる。
うーむ。
ユーロもらってもなあ。
とは思ったけれど、もらえないより良いか。
というわけでユーロ立てで払い戻してもらい、かなーり搭乗時間ギリギリで東京行き飛行機に飛び乗った我等。
我等と、もう一人お兄さんが飛び乗って、無事予定時刻に離陸する事ができた。
ほぼ同時に、ヘルシンキ名古屋行き、大阪行きが出ており、どうやら日本はフィンランドに大量の国民をピストン輸送していることが判明した。
もちろん、ヘルシンキ経由で他国が目的地な人も多いだろうけど。

フィンエアはやけに座席が高く作られていて、フットレストもついていないので、チビで妊婦にはやや過ごしにくい機内でござった。

成田に着くまで、またぞろほとんど寝る事が出来ず。
ちょっと妊婦的には無茶した感はありましたが、ハルコさんの助けを借りて無事に行程を終了。
大満足のデンマーク旅行でした。
また子どもが大きくなったら、家族でわさわさ行ってみたい所。
それまでにドルが回復してますように。


2011年07月10日(日) コペンハーゲン6

コペンハーゲンをフルに観光できるのは、本日が最後。
時が経つのは速いものです。
小さな街とは言え、まだまだ観ていない物が沢山。
しかし、この日は日曜日。
ヨーロッパの国々は週末あらゆる物が休み。
特に日曜日はキリスト教では礼拝の日なので、気合いを入れてお休み。
観光には不向きな日と言えましょう。

曜日と関係なく開いてそうなところを、ガイドブックとにらめっこして当りをつけて、出発。
水上バスを使って、街の北にあるカスレテット要塞まで行けないだろうか。
と、朝9:00頃に徒歩で王立図書館のあたりの駅まで行ってみた。
が、なんと水上バスの始発は10:00から。
バス停でがっつり昼寝を決め込んでるおじさん(ホームレスにしては清潔)を横目に、諦めて陸上の普通のバス停までテクテク歩いて行く。

カステレット要塞は、ペンタゴンな形のお堀でぐるっと囲まれている。
バスで星形の一角にたどり着いた我々。
果たしてどこから堀の中に入れるのか。
お堀の外側を、たらたら歩いてみる。
これが中々素敵な散歩コースになっていて、あまり観光客は歩いていないけれど、地元の人々がせっせとジョギングしたり、犬の散歩に使っていた。
気候も、絶好の散歩日和。
☆の角二個分を歩いて、ようやく中へ入れる橋を見つけた。
地図ではわかりにくいけれど、自動車でも侵入できるんです。
車道がありました。

軍の施設なので、一応国旗がヒラヒラとはためいています。
しかし、デンマークの旗はどこで見ても(たとえ王宮であろうとも)やる気の無いうす〜い生地で出来ていて、例外なく裾がほつれている。
ぼろぼろで、赤いところは日に焼けて朱色に。
街は綺麗なのに。
何故そこに力を注がない?
きっと興味が無いのでしょう。
ナショナリズムがどうのこうのではなく、国旗という存在そのものに興味が無いのか、旅の間目撃した国旗は、全てボロだった。
他国の旗でさえボロかった。
全てボロならば、ある意味平等と言えましょう。

さて、要塞の中にはカステレット教会がある。
教会は日曜日ミサをしている。
地元の人々が、おめかしをして集まっている中、リンゴンリンゴンリンゴンと鐘が鳴り始め、おそらく本日第二部となる礼拝の始まりをお知らせしている。
・・・ところに、こっそりまぎれて中に入り「トイレ貸して下さい」とずけずけする妊婦。
妊婦はトイレを我慢する事が出来ません。
そして、妊婦にトイレを貸さざる者には、大いなる災いが降り掛かるであろう。
しかしてそこは、迷える子羊達が救いを求める神の家。
気持ちよく「どうぞ」とトイレを使わせてくれた。
ありがたい。
きっと来世良い事がありますように。
なむ〜。

教会を出て、要塞の反対側まで歩いて行き、かの有名な世界三大がっかり、人魚の像を観に行く。
皇帝のひい爺ちゃんが、大昔に世界旅行をした時に観たらしい。
多分それは、テロで爆破される前のオリジナルな人魚の像だった筈。
この人魚を破壊する事で、何の政治的意図が表明されるのかは謎だけれど、今あるのは何度か破壊されて、新しくしたり直したりした物。
皆が小さい小さい言うから、どんだけ小さいかと思ったけれど、たぶん実際の人間くらいの大きさ。
等身大くらいだった。
写真を撮ろうとする人々の群れがすごいので、ちょっと遠巻きに眺めて、水上バス乗り場へ。

あの大量の観光客達は、観光バスで団体で運ばれて来て、人魚の像の前で降ろされて写真を撮ってまたバスに帰るだけだから、きっとあの素晴らしい散歩コースは歩けないのであろうな。
ふふふ。
自由旅行の特典ね。

水上バスは、タイミング良く待たずにすっと来た。
それが始発だったので、車掌さんが例のやる気のない国旗を、各駅に掲揚して行くのも観れた。
一回北上して、ぐるっと回ってアメリエンボー宮殿の前で下船。
本日は女王様がこの宮殿に居たので、多少やる気のある旗が宮殿の屋根に揚がっていた。

アメリエンボー宮殿の名物はなんと言っても衛兵の交替式。
黒い綿棒のような帽子をかぶった兵隊さんが行進して来るあれ。
11:30にローゼンボー宮殿を出発した綿棒達が、12:00丁度にアメリエンボー宮殿に到着するのであります。
我々が到着した時には、まだ交替する前の午前勤務の綿棒達が宮殿の前に立っていた。
綿棒の仕事は、お城と王族の警護。
きびきびと宮殿の前を歩き回ったり、きりっと立っていたり。

まだ交替式までに若干の余裕があったので、じゃあ写真でも撮らせてもらいましょうかね。
しかし、どこまで綿棒に近づいても怒られないのでしょうか?
と、おずおずしていると、年配の御婦人がかなり接近してにっこり、パシャ☆
あ、あんなに近づいて良いんだ。
と、ハルコさんがはりきって近づいて行って、最後にジャンプしたら
「ヘイ!!」と大きな声で怒られるの巻。
きゃあ。
びびったー。
宮殿に近づき過ぎたのがいけないのか、はたまたジャンプしたのがいけなかったのか。
その後も、なんか綿棒の気に入らない事(宮殿の縁石に腰掛けたり)をした人がいると、結構な大声で「ヘイ!!」と怒鳴られていた。
宮殿で日曜日を過ごしている女王様的には、この外の「ヘイ!!」はうるさくないんかね。

などと言いながら、とりあえずまだまだ時間に余裕があったので、宝物展示室に行く。
これがまた、ローゼンボーのように古くはないんだけど、新しい内装の部屋の中に、山程これでもかこれでもかと家族写真がみっちりぎっちり置いてあるのでありました。
最近結婚して子どもがぽろぽろ産まれた王子様一家の写真とかあった。
比較的最近の王室事情が学べる展示でした。

交替式が始まる時間なので、またぞろ広場に出て行って、写真を構えてじりじり待つ。
これはかなり近くで観る事が出来た。
観光客の数が、プラハとかより圧倒的に少ないのだよ。
かなーり行進に接近しても、「ヘイ!!」って言われないし。
お勧め。

それからフレデリクス教会を観て、お昼ご飯を求めてニューハウンへ。
適当なカフェに腰掛けて、イケメンなウエイターからサービスを受けていると・・・。
ん?
ウエイターの腕に、なんかタトゥーが入っている・・・。
ん?

なんと漢字で「暴力団」と・・・。
あちゃー。
せっかくハンサムなのに、なんてラクガキを・・・。
やっちまったなー。
いや、しかし相変わらずご飯はおいしかったですよ。

さて、日曜日ですから。
どこもかしこもお店は閉まっているので、お買い物はできないと思いますでしょ。
でもね、蚤の市はやっているんですよ。
ふふふ。
事前に、ホテルの受付のお兄さんに聞いてみたのです。
日曜日にやってる蚤の市あると。
地図を頼りに、自転車に籠をつけて観光客を乗せる、いかにも観光地な人力車を拾い、教えてもらった通りに行ってみると・・・。
なんとなんもやってなかったのでした。

えー。

がっかりだよ。
でも、とりあえず車を降りてしまったので、特に何もないその通りをテクテク。
歩いてみても、観光地からも外れてしまったから、何があるわけでもなく。
ただ水害で工事中のボコボコの道路があるだけ。
テクテク・・・。
地図を見ると近くには、アシステンス教会墓地というのがあるらしい。
墓地か・・・。
異国の墓地はどんなもんかね。
と、とりあえず行ってみると、それほど暗い感じの墓地ではなく、むしろピクニックが出来そうな芝があふれる墓地。
でもいくら明るくたって、墓地ですから。
ピクニックはできないよなーと思っていると、ピクニックしてる一家を発見。
一体どういう経緯で墓地でピクニックを?
不思議な光景でございました・・・。

墓地を抜けたところで、バスを待ちます。
ちょっと中心街からは外れているけれど、南に向かって行けばコペンハーゲン動物園があるのです。
動物園好き。

バスは動物園の北にあるフレデリクスベア公園に到着。
ここで降りて、公園側から動物園に入ろうとするものの、なんと公園と動物園はきっかり別れていた!
どっからも入れないまま、ウロウロウロ。
う・・・。
つ、疲れた・・・。
足の裏が激痛い。
妊婦もう駄目だ。
バタ。
とりあえず、公園の売店でアイスを買って、芝の上で休憩。
ふう。
モソモソアイスを食べながら、コペンハーゲンっ子の観察。
芝の上でピクニックシートを広げてくつろいでいる、同性のカップルが沢山居ますね。

初日から街中に同性カップルがあふれているのに気がついたが、どうもデンマークでは同性婚が認めてられているため、特に隠すべき事とか、珍しい事ではないそうな。
更に帰国後聞いたところ、世界で一番始めに同性婚が認められた国なので、そもそも年季がアメリカや他国なんかとは違うんだって。
我らが町中でいちゃいちゃしているのを見て、「あらまあ」などと思ったカップルも、夫婦なのかも知れないわけで、夫婦がいちゃいちゃしていたから、だからなんだって話ですよ。
なるほどね。
ちなみに、アメリカでは都心部ではゲイが市民権を得ていると言われているけれども、やっぱり外でいちゃいちゃしていれば「あれまあ」と言われる程度。
田舎など、いまだに下手すると路地裏でホモが暗殺されるレベル。
とても先進的とは言えませぬ。
ところで我らの前に陣取っていちゃいちゃしていたのは、巨乳と貧乳のレズカップル。
あんまり長居してもお邪魔かと、そそくさと退散したのでありました。
あと、芝の上は犬の糞が山程潜んでいたので要注意。

やたらでかいガチョウをやりすごしたり、ウロウロ徘徊して、やっと公園の外側から入り口を見つけ、中に侵入。
やれやれ。
もうこの時点でかな〜り弱っている妊婦。
休み休み、時にベンチで横になってみたり。
でもでも、この動物園、とても素晴らしかったのだ!
もう無理〜とか言いながら、頑張って観てしまう程に、見事な動物園。
小振りながら、動物の見せ方が良い。
家族連れで子どもらが山程来ていて、それぞれの過ごし方を観ているのもまたたのしからずや。

子どもらが食べているオヤツが、生の人参だの、生のさやえんどう(これは大人も食べていた。デンマークの人気オヤツか?)だの、なんかサラダっぽいのがおもしろい。
オーデンセでも、生のキュウリを3世代一家全員でボリボリしてる人達がいたしな。

しかし足が痛い。
子連れに貸し出しているらしい、木製のひき車があり、2、3人の子どもらや、大荷物をそこへ入れて歩いている家族がちらほら。
わっちもそれを借りて、ハルコさんにひいて行ってもらいたい・・・とまで思ったけれど、やっぱり大人なのでちょっと我慢した。
でも、今思えば我慢しなければ良かったかも。
ふふふ。

ラクダ、やたら待遇の良い象、やる気の無いレッサーパンダなど、見所満載。
明度が無くなる程汚れた水槽に入れられたペンギンが、適当に撒かれた魚をやる気なさそうに食べたりしていた。
ペンギンは待遇が悪いのか。
そうか。
熊はやけに客にサービスが良く、立ち上がったり可愛いポーズをとってみたり。
そしてやって来た飼育員が、熊の毛皮や頭蓋骨を子どもらに見せているという、秘められた残虐性がたまらない。
熊の毛皮、臭かった。
カバの水槽の中が見れたり、キリンが間近に見れたり、魅力は尽きない。
ところが、カンガルーと書かれた檻に居るのは、どう見てもワラビー。
誰か!この子達ワラビーだよって教えてあげて!!

大満足して、バスでNORREPORT駅へ。
さっぱり発音がわからない駅。
地球の迷い方を見ながら、附近のレストランに行ってみるものの・・・全部閉店か移転。
うーん、やっぱりガイドブックは新しくないといかんかな。
ウロウロしながら、やけに雑貨の安いTIGERというお店を発見して買い物して、更に重くなったりしながら、ウロウロ。
ソマスゴというカフェを発見して、夕飯。
後で調べたら、このカフェがコペンハーゲンでは最古のカフェだそうです。
このカフェで、ジャズフェスティバルの為に、ジャズの生演奏が聴けたりして、中々ラッキーな一日でありましたね。
色々閉まってたけど、終わりよければ全て良し。

クリスチャンスボー宮殿から、バスで帰りました。


あ、以前観たこの映像が、私デンマークだと思ってたけどスェーデンだった。
http://www.youtube.com/watch?v=2ZsbDO8d0pw&feature=player_embedded#at=49
かわいいのでどうぞ。


2011年07月09日(土) コペンハーゲン5オーデンセ

本日はコペンハーゲンを離れ、オーデンセという小さな街へ日帰り旅行です。
小さな、と言ってもデンマーク第3の都市だとか。
コペンハーゲンからは、急行列車で1時間30分。
朝はどんなに早く行っても、10時まで何も開いていないだろうから、8時30分の電車に乗り込む。

オーデンセはコペンハーゲンのある島のお隣の島にあるので、途中電車に乗ったまま橋を渡り、海を飛び越えて行くのだ。
おおー。
海にはしゃぐ我々を、無表情で見守る地元の人々。
北ヨーロッパの人たちってさ、アメリカ人にあるようなキャッキャしたとこが全くないよね・・・。
ドイツ辺りから、表情が無くなって行く気がするよ・・・。

さて、何事も無く時刻表通りにオーデンセに到着。
駅はなかなか立派だけれど、活気のあまり無い駅前。
アジアスーパーなどがあり、何故かショーウィンドウの掛け軸に「寝不足」とか書かれていたり。
地方の街を観たかったので、この静けさは望むところだ。

地図を睨んでいると、カール・ニールセン博物館と言うのがある。
ついでにコンサートホールも併設されている。
ふむ。
朝一だし、何か演奏会が夜にあるなら、チケットが買えるかも。
と、行ってみるも、博物館は開いていない。
コンサートホールに至っては、数ヶ月催し物などありませんという感じでシーンとして、覗き込んでみたらロビーが空っぽ・・・。
生き物の気配すら感じないわ・・・。

しかし、その裏側には朝市が立っていた。
おお、よしよし。
食材を買っている人達は、きっとローカルの人達ね。
観察しましょう。
ジロジロ。

名前もわからない、不思議な果物や野菜も売っていて、人々は子どもを木製の押し車のような物に乗せ、そこに買った物を入れて歩いている。
手作りのアクセサリーなんかを売っている売店もあれば、夏だと言うのに毛糸玉を山盛りにして売っている人も。
大型の冷蔵車で、魚も売っていた。

そんなに大きな市場ではなく、すっと抜けてしまうと、何とも可愛いレンガ畳の町並みが現れるのであった。
歩行者天国。
朝早いせいか、人影もまばら。
黄色い壁の可愛い中世風の家が、にゅっと角に建っていたので、なんとなく記念撮影。
すると向かいに小さなお土産屋さんがあるので、入ってみる。
絵はがきなどを見ていたら、さっき写真を撮った向いの家のハガキが。
ん?
なんと、それがアンデルセンの生家だったのだ。

なんと言う事だ。
気がつかないうちに目的の一つを達成していた。
地図では、もうちょっと歩くのかと思っていたのに。
ということは、すぐ隣はアンデルセン博物館。

テクテク歩いて行くと、古い町並みの裏側には、なんとも近代的な博物館が隠されていた。
これは驚きだ。
そして、博物館のすぐ隣はロチェス公園。
子ども達が山程集まって、ピクニックしている。
チケット売り場で「公園で何かあるの?」と聞くと、すぐにアンデルセン童話のミュージカルが始まるとのこと。
しかも無料。
もちろん観に行きましたよ。
大人げなく、ステージの前を陣取って。

このミュージカルが、本当に只なの?というくらい完成度の高い物。
役者の人数も大量。
子ども達も大喜び。
しかし引率の大人達の厳しい無表情。
うーん、きっと何度も見ているんだろうな・・・。
拍手喝采で劇が終わった後は、役者さんが子ども達と写真撮影に応じてくれたりしていて、なんともアットホーム。
我らは大人なので、博物館を観に。
アンデルセンの人生について、あまり詳しく知らなかったけれど、彼の切り絵や手紙などをみてみると、お茶目な図工好きさんだった事がわかって面白い。
インターネットが無い時代だし、比較的最近の人なので、手紙が沢山残っているのだよ。
展示の一角には、切り絵が勝手にできるコーナーがあって、チョキチョキ小品を作って貼付けて来た。

あ、あと、お気をつけ下さい。
アンデルセン生家の内側は、この博物館から入る事が出来るのだが、先ほど外から写真を撮った角からは、中が暗くて窓の中が見えないようになっているのだ。
だから、博物館側から入って部屋の中を見学していると、外側からなんとか中の様子を見ようとする、真剣な顔の人々が、ものすごいはっきり見えてしまうのでありますよ。
眉間にごっつしわ寄せて、窓に額をべとっとつけてる老若男女が。
自分たちが内側から見られている事も知らずに。
うぷぷ。

さて、このミュージアムショップで、何となく枕と傘を買ってしまった・・・。
だって・・・アンデルセンなデザインが可愛かったんだもの・・・。
ふふ・・・。
重い・・・。

休憩もかねて、アンデルセン生家の向かいにあるカフェに。
どこのレストランもそうなんだけど、オーダーしてから出て来るまで、すっごく時間がかかる。
別に難しい物はオーダーしていないんだけど。
のんびり休憩できるけどさあ。

食事は今回、どこも外していない。
どこの料理もおいしくいただいている。
だがしかし、デンマークのパンって、硬くて酸っぱいのが多く。
あまりの硬さに、何度か上あごの皮膚を負傷してしまい、この時も血まみれで食べていた。
い、痛い・・・。
流血の惨事。
もし老後の住処に選んだとしたら、私はパンを食べられない人になってしまう。

近くにソルテブロードル広場なるところがあるそうなので、それを目がけて歩いてみたが、全く広場らしい広場が無く、ハルコさんが「たぶん、これが広場なんじゃないかな」というちょっと広い道に出た。
うん、まあ広場かな。

それからミュンターゴーデンという市立博物館へ。
建物自体が16世紀の物。
旧石器時代からの展示もあり、この島の歴史がみっちり紹介されている。
石斧がこれでもかと大量にあったり、こんな物食べてました〜というビデオがあったり、処刑された人の骸骨があったり、盛りだくさんな内容。
やたら照明が暗いのが不気味。

そして、何故か入り口に全裸のイケメン石器時代人のマネキンが、中腰で座っている・・・。
な、なんの展示なの?と、全く意図が見えて来ない。
何してるのかな・・・彼は・・・。

教会好きのハルコさんに連れられ、聖アルバニ教会に寄り、それから聖クヌート教会へ。
聖クヌート大王の骸骨が安置されている。
せっかくのご縁なので、帰ってからこの王様の事を調べてみたが、聞けば聞く程謎の多い人だった。
デンマークにキリスト教を布教させたから聖人になったんで、あんまり素行の良い人とは言えないようです。

アンデルセン公園を歩いていると、雨が降って来た。
おお。
さっき買った傘が、早くもお役立ちに。
ぱっと開けたら、狙った以上に小さかった傘。
頭しか入らない。
子供用の傘だからね。

たったか歩いていると、アンデルセン子ども時代の家を発見。
ここは入れないのかなー・・・と見ていたら、角の家から入場料を払って見学できた。
お兄さんが気さくで「なんでも質問があったら聞いてね!」と言われたが、アンデルセンに関して質問って。
そこのあなた、何かありますか?
無いよね・・・。
ご好意を無にしてはいかんと思って、色々質問を考えてみたけれど、特に思い浮かばず。
また小雨の中を立ち去りました。

時刻は夕刻になり、お店もチラホラ閉まり始めたので、最後の休憩として、地図に出ているオリビアと言う喫茶店を目指して歩いていると、アクセサリー屋さんが開いていたので、なんとなーくぶらりと入った。
可愛い指輪があったので、店番の子に「これいくら?」と聞いたら「・・・わかんない」という不思議な答えが。
「私、たまたま今店番してるだけで、値段が本当に知りたかったら、電話して聞いてあげるわ」とのこと。
気になるケースを指差して、「この指輪の値段を聞いてちょうだい」と言うと、調べてくれたが。
「そのケースは70%オフだって」という朗報が。
え、でも、それ思い切って引き過ぎじゃない?だって、もともとそんなに高価な物じゃないのに。
なんか間違えてんじゃないの?という疑問が消え無かったが、せっかくなので気に入った物をいくつか包んでもらった。
あとで店主に怒られたりしたらかわいそうだな、というくらいの安値だった。
だ、大丈夫?

喫茶店でケーキとコーヒーをいただき。
本当にどこもかしこもウエイターさんはイケメンだよなあ、こんちくしょうめ、と言いあいながら、オーデンセを後にしたのでありました。

きっかり一日旅行のサイズの街だった。
もし妊婦じゃなくて、テキパキ歩けるようなら、野外博物館や鉄道博物館にも行けたと思う。

夕飯は、コペンハーゲンのプックというお店で。
クリスチャン7世が愛人と通った店という、名誉なのか不名誉なのかわからないレストランで、伝統的料理をいただきました。


2011年07月08日(金) コペンハーゲン4

雨の音で目が覚めた朝。
パラパラ〜程度だったので、気にせず観光決行することに。
ホテルは週末になったせいか、やや混み始めました。

さて、本日からはがっつり城や美術館などを観光しようと、ついに魅惑のコペンハーゲンカードを利用する事にした。
妊婦は体力温存のため、ハルコさんがカードを買って来てくれるのをホテルで待つことに。
すまない。
ふがいない僕を許しておくれよ。
窓辺に座って待っていると、いよいよ雨がじゃかじゃか降り始めた。
がびーん。
濡れたハルコさんが帰って来た。
・・・いよいよすまない・・・。

さて、傘を持って、バス路線を睨みながら、クリスチャンスボー宮殿へ。
デンマークは今も王国なので、城が一杯あるのです。
コペンハーゲンカードで、バスは無料になる。
バスを利用する事で、ますます妊婦の体力温存を狙う所存。

一応、乗り込む前に運転手さんに「クリスチャンスボー?」と聞いてみると、「乗れ」とのこと。
そして、お城についたらわざわざ放送で「クリスチャンスボーだよ!」と言ってくれた。
しかし、この「クリスチャンスボー」が、思いも寄らない発音だった。
デンマーク語って、本当に変よ。
アクセントと言うか、力が変な所で抜けたりするのだ。
世界にはおかしな言葉があるもんね、ってな話さ。
こればっかりは、実際にデンマーク人に言ってもらうしかない。
説明できない。

クリスチャンスボー宮は、アブサロンさんがなんもなかったコペンハーゲンに建設して、以来発展の拠点となったところ。
古い城趾が地下に残っていて、それも観る事ができる。
地下の水はけが悪くて、雨水がじゃぼじゃぼ落ちて来てた。
お城が二度も火事になった歴史を、わかりやすく展示してあって、興味深い。
特に出火原因が二回ともストーブのパイプという、学ばない姿勢や、そんだけ火事に遭いながら消火バケツが手桶程のサイズの革袋というのが、「デンマーク人よ・・・」と思わせる。

そして、地上の宮殿内は写真撮影が禁止よ。
うっかりすると、守衛さんに怒られてしまうからね、僕らのように。
ふふ。

やたらめったら部屋の中にぎゅうぎゅうと物を詰め込んで展示してあるので、とっ散らかった印象の宮殿。
王家の肖像画や写真が、所狭しと並べられている。
記録としては面白いと思うが、美術品としてはどうかと言ったところ。
ぎゅうぎゅう。

見学が終わる頃にはお昼。
レストランを探しながら、運河沿いをウロウロ。
雨じゃんじゃん。
この辺は水害をかなり受けたらしく、どこも閉まっている。
やっと見つけたカフェでお食事し、ふと昨日行った子供服屋の近くまで来たので、クレームをつけにまた行ってみた。

何のクレームって、あなた。
昨日手作りとおぼしき象のぬいぐるみを買ったんざますが、なんとマチ針が刺さっていたのだよ。
子どものおもちゃにマチ針って。
なんて最低な。
ついでに、買ったポーチに染みがあったので、それも交換してちょうだい!

というわけで、ポーチ交換してもらい、次の目的地ローゼンボー宮殿へ向けて、バスを探す。
この「ローゼンボー」が、また思いも寄らない発音なんでございますのことよ。
「R」の音がちょっと変なのね。
あと、「ボー」のところで突然生気を失った感じになるの。
その奇抜な発音で、またしても運転手さんが降りる場所を教えてくれて、つつがなく宮殿前まで来れた。
しかし入り口からやや遠かったので、軍人さんが雨の中訓練しているのを横目で見ながら、塀の外をテクテク。

こんなにもバスやら使って、できるだけ歩かないようにしてもらっているというのに。
ファッションに関係なくテニスシューズを履いているというのに。
もう足が痛くなっている妊婦。
ああ〜。
なんて重いんだ自分。
ふうふう。
そしてトイレにも行きたい。
くそー。

というわけで、宮殿に入るなりトイレへ直行。
できるだけ距離を歩きたくないのに、トイレに行く為に余計に歩かねばならないと言うジレンマ。
うう。
とにかく、雨を振り払いながら宮殿見学。

こちらの宮殿にも、写真や肖像画が、ぎっちりぎっちりみっちりみっちり入っている。
片付けられないOLの部屋みたい。
あるもの全部飾っておくか、って感じ。
天井画も、色々来歴は書いてあるが、色んな宮殿から剥がして持って来たのとか。
なんたら王妃のために作ったなんちゃらとか。
とにかくギュウギュウ。

なんと日本語の説明パンフレットもあったのだ。
だが、何故か「壁」と「鏡」の用法を間違えていて、他にもあまり流暢でない日本語が満載。
想像力で読む。

宮殿なので、警備の人がウロウロしている。
宝物の展示では、でっかいガラス玉みたいなダイヤやサファイア、ルビーがあって、これは圧巻。
王様の持つ杖やオーブもあって、キラキラ。
ところで王様の杖って、何に使うんでしょうね?
地面について歩くわけでなし。
クイズ番組の司会者のように使うのでしょうか。
謎。
オーブも。

アンティークな宝飾品をたっぷり見れて、満足したので外へ。
やっぱり疲れたので、宮殿入り口のカフェに入って一休み。
ふう。
もう夕方ですが、どっかまだ開いてるところあるかなー。
と、どうやらお向かいの王立美術館が開いていたので、テッテケ歩いて行く。

美術館内では、各部屋の真ん中に椅子があるので、そこに腰掛けて見学。
ノルウエーで注目していた、クリスチャン・ダールの絵を再び発見して、懐かしい友に再会したような気持ちになったりした。
展示は、スカンジナビアン絵画と、フランス絵画の二本立て。
ヨーロピアン絵画は準備中だとのこと。
全部観て、丁度閉館時間になったので、撤収。

デンマークとノルディックの絵画は、けっこう派手で明るい色合いの物が多くて、なる程、こういう好みが現代の北欧デザインのポップさに繋がっているのかな、と思った。
果たして王宮のゴチャゴチャさ加減が、どうやってシンプルな北欧家具に行き着くのかは、いまだに謎である。

バスに再び乗り込んで、マガシン百貨店まで出る。
カップなどを買って、ついでにイヤマというスーパーへ行き、お菓子を見たり。

帰りにまたバスを拾おうと、バス停で待っていたのだけれど、なかなか来ないのと、疲れていたので、タクシーを拾ってホテルまで行った。
タクシーの運転手さんが気さくだったので、明日行くつもりのオーデンセと言う街について聞いてみたら「小さくて退屈な街さ!お勧めしないね」というお答え。
ふーん。
でも行くけどな!(じゃあなんで聞いた?)
地方の街を観てみたいからね。

ホテルで小休止している間に雨がやんで、まだまだ元気なハルコさんは、再び街探索に出て行かれました。
そうよね、普通のコンディションだったら、まだまだガンガン歩き回れる程度にしか移動していないわ。
うう。

そして、帰って来たハルコさんが、なんと命のコペンハーゲンカード(72時間有効だったのに!)を紛失するというハプニングが!
オーマイガ!
痛い。
血が出そうだ。

うーん。
しかし、済んでしまった事は仕方が無い。
次に行こう。
お夕飯を食べに、ホテル近くのチボリ公園へ。

来た日から、ずっと絶叫マシーンの悲鳴が響いている遊園地ですね。
コペンハーゲンと言えば、チボリ公園。
市民の憩いの場ですのよ。

妊婦は乗り物に乗れないけれど、コペンハーゲンに来てこの公園に行かなかったら、なんだかわからん!というわけで、日程のどこに入れようか悩んでいたのだが。
乗り物に乗れないからには、大した時間を割かなくても良いか、というわけで、この夜だけチロチロと見て回った。
夏の夜は23時まで開いてございます。
何故なら明るいから。

テクテク見て回って、観覧車と回転木馬に乗れそうだったので、乗ったよ!
木馬と言いながら、回ってる動物が象だのキリンだの、珍しい物ばかり。
そして、ハルコさんは絶叫マシーンの中でも、一番怖そうなジェットコースターに乗りに行ったさ。
僕なら通常の状態でも乗らないな。
実は恐がりだからさ。
ふふ。

コペンハーゲンに着いて、すぐに気がついたが、ここの人達は喫煙率が高い!
公園内でも歩きタバコの人が大勢居る。
子どもも沢山歩いてるのに、危ないなー。
と思いつつ。
ハルコさんを待ってベンチに腰掛けていたら、夫婦がやって来て隣に座った。
奥さんは妊婦。
旦那さんがタバコに火をつけたので、ちょっとムッとしたけれど、なんと奥さんもタバコを吸い始めたではないか。
むむむ。
嘆かわしい。

夕飯は園内のフレンチを食べ、食べている途中で近くのオープンエア・ステージでデンマーク語のラップのコンサートが始まり、珍しい物を見せてもらって帰った。
観客も多く、夏のコペンハーゲンは宵っ張りなのでありました。


2011年07月07日(木) コペンハーゲン3

ハルコさんは朝の4時頃から、バルセロナへ向けてそっと居なくなりました。
詳しくはこちらのブログをどうぞ。

http://blog.livedoor.jp/axstohal/

さて、本日は一人で観光。
昨日消耗したので、今日はのんびりいたしましょうと思ったものの、やっぱり「こんな遠くまで来てダラダラしてたらもったいない!!」という変な根性が出てしまい、お店が開く朝10時までに身支度してホテルを出たのでした。
やれやれ。
ところが、勤勉な日本人観光客に対し、全くやる気のないコペンハーゲンのお店達。
10時過ぎても開かない!
なんと言う事だ。

チェーン店なども多く並ぶストロイエに対し、個人経営のセレクトショップが多い一本南の通りを攻めてみたのだが、個人経営なせいか、ゆる〜く開かない。
ぼーっと通りに立っていると、店員さんとおぼしき人々が自転車で次々出勤してきて、店の中へ入って行って、開店準備を始めるのがわかる。

・・・10時開店って書いてあるのに、10時に出勤してどうするか・・・。

こりゃあ開くのに時間がかかりそうだわい。
こちらものんびり喫茶店に入って、コーヒーを飲むことに。
そうそう、この旅の一つの目標に、「カフェでのんびりする」というのがある。
イサムさんが居ると、カフェでのんびりするって、なかなか出来ないのだ。
だから、歩き疲れやすいせいもあるが、今回の旅はやたらに喫茶店に入っている。
喫茶店ではトイレ休憩もできるしね。
妊婦はトイレが恐ろしく近いのでありますのことよ。

さて、ようようお店が開き始めたので、子供服や陶器のお店などに入って、色々物色。
産まれて来る女の子に、可愛い服でも買ってあげましょうかね〜と見てみる。
こちらの女性、老いも若きもやたらモンペみたいなズボンを履いているのに気がつく。
モンペとしか言いようがないのだが、ウエストと足首がゴムになっていて、ラインがゆるっとしている。
そして、北欧デザインなカラフル柄布を使用しているため、なんだかお母さんの手作り風なのだ。
子供服売り場にも、やはりこのモンペが並んでいた。
まだ見ぬ我が子に、モンペ購入。

お昼にカフェでカルボナーラを食べて、イルムスというデパートで国内で免税手続きが出来ちゃうぞ、というシステムを聞いたので、利用しに行く。
この方法だと、デンマーク・クローネでの現金払いになるのだ。
まだまだ観光中だから、現金があると良いね、と思って。
ついでに、トイレの位置確認。
トイレがどこにあるか把握しておくのは、観光にとても重要。

プラプラお買い物しながら歩いているので、段々荷物が重くなって来た。
うーんリュックサックが欲しい。
プラプラ。
遁信博物館(郵便と電話の博物館)を発見、入場料無料なので入ってみるとそこは・・・・社会科見学と思われる、幼児の海でした・・・。
床が見えない程の幼児の群れ。
無料だからなのか・・・。
しかもこやつら、叫び方も泣き方も暴れ方も半端ない。
水槽の中に山盛りハムスターを入れた様をご想像ください。
まあ、あんな感じ。

なんとなーく展示を見ながら、最上階に行ってみると、5階程度の高さなのに市内がザッと見渡せてしまった。
お向かいに、かのピョートル大帝が駆け上ったと言う円塔があるのだが、ほぼ同じ程度の高さ。
ということは、円塔に登ると言う苦行はパスしてオッケーだな。

さくっと見学して、隣の郵便局へ行く。
ポストカードを日本の祖母と父と、アメリカのジャバ夫さんに出そうというのだ。
ところが、祖母の住所がわからない。
いつも免許証にある本籍地を書けば良かったのだが、新しい免許には個人情報保護とかで、本籍地が出ないのだ。
免許証の本籍地など、保護しなければならない個人情報では無いと思うンだけんど。
なーんかはき違えてるよね・・・。

というわけで、町名まで書いて、あとは祖母の名前だけで出してしまった。
僕は日本の郵便屋さんを過信しているよ。
えいや!と投函。
帰国後確認したら、ちゃんと届いてました。
よしよし。
そして、きちんと全ての住所を書き込んだにもかかわらず、アメリカにポストカードが到着したのは、15日の事でした。

さて、ブラブラ買い物しながら、途中リュックサックに切り替えながら、免税書類をもらいながら、ブラブラブラブラ、またイルムス百貨店まで戻ってきました。
よし、トイレに入って、ついでにもう一回免税手続きをしてしまおう。
と、入ってみると。

トイレで、オムツ爆発した赤ちゃん(6ヶ月くらい?)がお掃除されていた。
赤ちゃんはご機嫌で「だっだぶ〜だっだぶ〜♪」と裸で寝転がっていて、お母さんが汚れた服を掴んだまま、呆然としていると言う構図。
ああ。
ありますよね、そういう事って・・・。

一応「大丈夫?お手伝いする事ある?」と声をかけてみたが、「うーん、大丈夫」とのことだったので、さくっとトイレを使って、免税カウンターへ。
すると、さっきのお姉さんが「あら、あなたまた来たの?実はコンピューターが壊れちゃったから、今なんにも出来ないの。ごめんなさいねー」と。
つまり、お姉さんは何にも出来ないのにただそこに座っているのだ。
仕事とは何か。
考えさせられる。

まだまだ夕方だけど、もう疲れたんだ、パトラッシュ・・・。
というわけで、夕飯には早いけど、ホテルに帰ったらもう二度と外へ繰り出す元気は無い、という状況なので、パンを買って帰る事にした。
デンマークだからデニッシュを買おうとパン屋に入ったら、デニッシュ完売。
仕方ないのでクロワッサンとチョコパンを買って帰還。

はー疲れた〜、と横になったら、あっというまに眠ってしまった。
そして夜に空腹で起床。
ツイッターを見てみたら、どうやらハルコさんの帰りの飛行機がちょっと遅れ気味。
「帰りにご飯買って来てー」と呟いたら、本当にサンドイッチを買って来てくれた。
素晴らしいIT革命。
空腹が満たされたら、また眠りに落ちたのでありました。
ぐう。


2011年07月06日(水) コペンハーゲン2

さて、時差から朝早く、空腹で起きてしまった。
そして、朝は4時前から空が薄ら明るい。
とりあえずシャワーでも浴びましょうかね、と思ったら、お湯が出ない。
う・・・。
フロントに電話してみると「お湯は出ない。何故なら大雨が降ったので、市全体の上水道にダメージが有り、いつ通常の状態に戻るのかわからない」とのこと。
がーん。

・・・まあいいか。
そう、我らはデンマークだのヨーロッパだの、洒落た事を言っているけれど、元を辿ると中国留学仲間。
(場所と時期は違うが)
垢にまみれたり、水が出なかったり、ガスが漏れたり、ガラスが割れたり、なんかが破裂したりするようなトラブルでは、びくともしないのである。
むしろデフォルトでトラブルが無いと、落ち着かないんでございます。

しかも、市全体でお湯がでないんだったら、他の人皆シャワー使ってないわけで。
少しくらいべたついた頭が、何だというのだ。
さあ出かけよう。

というわけで、ホテルの地下で朝食をいただく。
パンとハム、チーズ、シリアルだけの簡単な食事が用意されているのだよ。
時差でお腹がすいて起床すると言う、(妊婦には)大変辛い思いをしたので、明日の朝の為にパンを一個失敬する。
そういえば、卒業旅行でも毎朝パンをホテルから失敬していたわ。
それは単に昼の食費を浮かせる為にだったけど。

そして、朝は観光センターへ。
ここで、コペンハーゲン市内の公共乗り物や、美術館、城への入場料が一括で安くなるコペンハーゲンカードを手に入れたいのだ。
これは、物価の高い北欧でとっても有効な節約術。
旅人は必ずやご利用ください。
一日有効の24時間カードと、三日間有効の72時間カードがあるので、旅程を考えて賢く利用したい。
で、明日はハルコさんはバルセロナに行くと言っているので、今日カードを買うのはちっと無駄か、という話になり。
この日はお買い物をメインに、ストロイエという歩行者天国の制覇に費やす事にした。

ストロイエという通りは、商店やレストランが並んでいて、地元の人や観光客がぞろぞろ練り歩いているのですよ。
ねりねり。
しかし、商店はだいたい10時にならないと開かないので、のんびりと広場で炭酸水を飲みながらオープンを待つ。
一応妊婦なので、コーヒーは一日二杯までと決めているのだ。
そして、北欧は何故かお水が高い。
ただの水に500円も払うのが惜しいので、せめて炭酸水などにしてみた。
シュワシュワ。

聖母教会など、ストロイエ附近の教会をジロジロ観つつ、地球の迷い方に出ているショップに行ってみるも、ノルウエー旅行時の古い情報だからなのか、それとも店の移り変わりが激しいのか、全くお店が見つからず。
まあ、代わりの店が入っていたりするので、のんびりウインドウショッピングと決め込んでいたわけですよ。

レゴストアを見つけたので、入ってみる。
レゴはデンマークが発明した、偉大なおもちゃ。
自分でオリジナルのレゴ人形が作れるコーナーなどがあり、子どもをグイグイ押しのけながらイサムレゴを作るなどした。
子どもらも、容赦なく妊婦の腹を押しのけまくる。
なんと危険な遊戯。

そして、ここで大変な事に気がついてしまった。
妊婦疲れる。
というか、身体がやたらめったら重いので、足の裏が痛いのだ。
「身重」という言葉が、やけに身にしみました。
重い・・・。

そして、聖霊教会にてコーヒーを飲んで一休み。
ふう。
超疲れた。
そろそろお昼だわ。
妊婦はトイレも近い。
レストランに入って、トイレに行かねば。

とか言いながら、また二軒程お買い物をして、シルバーアクセサリーを購入。
なんでしょう、他のものは高いのに、アクセサリー類はリーズナブルなお値段なのだ。
不思議。
そしてセール時期なので、40%オフとかになってて、更にお求め易く。
ルンルン。

適当な喫茶店でお昼を食べていると、ジャズを奏でながら通り過ぎる一団に遭遇。
コペンハーゲンではジャズフィスティバルが催されており、滞在中色んな所でジャズを聴く事が出来た。
ラッキーよね。

それから、言わずとしれたデンマークブランド、ジョージ・ジェンセンをジロジロ。
とてつもなくアヴァンギャルドな変な指輪を購入。
旅の勢い恐るべし。
もちろん、買い物の度に免税書類をもらいますよー。

単に撤退した店舗も沢山あったけれど、大雨の被害で閉まっているお店もチラホラ。
古い街で、古い建物のまま営業している為に、半地下だったりして水害を受け易いのだ。

さて、さすがに元気満々なハルコさんに対し、もう大分足がヨイヨイになってしまった妊婦。
む、無念。
申し訳ない。
買い物好きには見逃せない、スーパーやデパートなどの大物がまだまだ残っているのだが。
デパートのイルム、マガシンでは、ハルコさんが買い物をしている間、売り物の椅子に腰掛けて充電していました。
ジリジリ。
だって、まだ行きたい所があるのだもの。
充電充電。

その後、ニューハウンへ。
ニューハウンは、可愛い家が建ち並ぶ、マリーナ。
船が出入りしております。
そして、レストラン街でもある。
適当な所でお茶にいたしましょう、とウロウロ。

日本人が経営するというお土産屋さんにも行ったが、なんだかアレがアレで、居心地が最高に悪く、さっさと出たかった。
出たかったのだが、親切っぽそうな不親切な店主に捕まってしまい、今回の水害について、聞いても居ないのにやたらに情報をくれ、ホテルを出ろだの色々強要されて、逃げるように出て来たのであった。
本当にね、親切心からなんだろうけど、放っておいて下さいね。

さて、夕飯には早いので、リンゴジュースを飲んで一休みして、マリーナを散歩する地元民を観察。
ウエイターさんはまたしてもイケメン。
道行く人々は子どもを連れている人が多く、それぞれ3人以上引き連れて、更に妊婦、という組み合わせ。
すごいな。
養育費というか、教育費や医療費が完全に無料なんだそうで、いくら産んでも仕事を辞める必要も無ければ、路頭に迷う事も無いんだとか。
そして、子どもが野放し。
騒ぐし泣くし。
でも誰も一向に気にする感じがない。
騒ぐのが良いとは言えないが、寛容なのは良いね。
気が楽。

さて、元来た道を戻りながら、お湯が出ない長期戦に備え、洗面器を探しながら歩く。
洗面器があれば、お湯をポットで沸かして頭洗えるでしょ。
洗面器があれば、たいていの事は出来ますよ。
それが中国クオリティ。
しかし、良い感じの洗面器が見当たらず。
観光地なので、洗面器が無いのか。
お洒落な北欧デザインの器ばかり。

洗面器は諦め、パスタ屋さんで夕食。
トイレを借りたら、男女の区別が「H」「M」と表記してあって、うーんと悩んだが、多分Mが女性なんじゃないかな?と当りをつけて突入。
Mが女性で正解でした。

とことこ歩いてホテルに戻ると、なんとお湯が出た!
良かった、洗面器買わなくて。

自分が思ったより歩けない事に愕然とした日でありましたが、明日はハルコさんがいないので、のんびりと休む事に決めて寝ましたよ。


2011年07月05日(火) コペンハーゲン1

そんなわけで、ハルコさんと卒業旅行以来の二人旅を決行いたしました。
我らは二人合わせても身長が3メートルしか無い、超ミニ旅者ユニットなのだ。
目的地はデンマークの首都コペンハーゲン。

何故デンマークかと言うと、デーンという響きが楽しそうだったので。
それと、アメリカのあまりの医療費の高さに、老後移住する国をさがしているとこなので
福祉大国と言われるデンマークがどんなもんなのか、見ておこうと思ったのだ。
寒いの苦手なので、将来住むとしても夏だけね。

さて、成田からフィンエアーに乗ってフォンランドのヘルシンキへ一度飛ぶ。
そこまでは9時間弱。
それから乗り換えてデンマークのコペンハーゲンへ。
フィンエアーは、良くも悪くもなく、普通の飛行機だった。
座席も広くなく狭くなく、食事も美味しくなく不味くなく。
本当に普通だったので、特に書く事がないくらい。
遠足のワクワク感からか、妊婦で身体が重いからか、飛行機では一睡も出来ずに。
眼球をバリバリとさせながらヘルシンキ乗り換え。

フィンランドも初めて来た。
乗り換えに二時間あったので、早速お買い物に繰り出す。
今回の旅は、買い物も大きな目的の一つ。
北欧雑貨が世の乙女の心を掴んで放さないそうじゃないですか。
私、北欧デザインと言えばIKEAしか思い浮かばないけど、その辺の弱点を今回克服したい。
存分に北欧デザインを味わいたいのだ。
ふんふん。

というわけでヘルシンキ空港内をウロウロ。
まず、ムーミンですね。
北欧ムーミン。
ムーミン雑貨が一杯。
知らないキャラクターも3匹くらい居て、ちょっと気になったけど。
アメリカであまりムーミンがもてはやされていないため、お土産にする事はできないので、ジロジロ見るだけにとどまった。

それから最近日本でも知名度が上がっている、フィンランドのメーカー、マリメッコ。
あの有名な潰れたような花柄が、あんまり興味なかったのでありますが、ショップには花柄の他にドット柄や、派手な配色の思い切ったストライプ柄が満載。
意外にかわいいぞ。
世界一有名なネズミの彼女が着ているような、鮮やかな赤に白の水玉のワンピースを購入。
ただでさえ派手だけど、妊婦が着ると水玉ダルマのようで、なおよろしい。
身体が小さいので、柄のでかいものはかわいくても回避。
柄が歩いてる感じになってしまうので。
それから、幼稚園の園服並みにはっきりくっきりした色合いの、黄色のワンピースもお買い上げ。
これも妊婦が着ると、黄色ダルマのよう。
それもまた楽しきかな。

そして、北欧の買い物で逃してはならないのが、タックスリファウンド。
要するに免税手続き。
空港内だけでなく、外の普通のお店でも最大20%がEU出国時に変換されると言うシステム。
ちょっと面倒くさいけど、頑張ってやる価値はある。
というわけで、マリメッコでも免税書類を発行してもらった。
出国の時、手続きを忘れないようにねー。

スーパーのような食品売り場も見てみた。
トナカイなどのフィンランド的な食材も扱っている。
そして、熊肉100%の缶詰がとてつもなく気になったが、重たいので購入しなかった。
どんな味なのかなー。

コーヒーを飲んだりだらだらしていると、コペンハーゲン行きの飛行機が出発。
これは一時間とちょっとのショートフライト。
席も空きが目立ち、ゆったりと飛んだ。

コペンハーゲンに着いたら、とりあえず市内に出るのに電車に乗らないといけない。
飛行場のATMで一万円分程度をデンマーク・クローネで引き出す。
両替するといちいち手数料がかかるので、カードを使うため、現金はあまり要らんのだ。
ところが電車の切符の買い方が・・・自販機があるんだけど、どうやらお札を受け取ってくれないのだ。
到着したばかりで小銭など持っている筈も無く。
仕方が無いので窓口でお買い上げ。
デンマークでは英語が普通に通じるようなので、特に苦労はしなかった。
これは移住ポイント高し。

コペンハーゲン駅からは歩いてホテルへ。
スーツケースをガラガラ引きながら。
あらやだ、やけにあちこちの道が工事中なんだわよ?
どうしたのかしらねー、などとのんきにしていたが、これが実は大変な事の前触れだったのであります。

ホテルに到着し、荷物を運び込んだりチェックインしたり。
ホテルは低価格で清潔なキャブ・インホテル。
・・・申し訳ない、ここで妊婦は力尽き、ハルコさんが全部やってくれました。
ばたり。
そして部屋に入ってバタンキュー。
しかし、ここで寝るわけにはいかない。
何故なら我々は腹が減っているのだ!
なんでも良い、食べ物を出せ!
わー。
しかしホテルの周辺にはとりあえず何も無いので、町中へ繰り出す。
繰り出すと言っても、徒歩5分程度。
なんでも良いと言いながら、やはり初日はデンマーク料理を味わいたい。
地球の歩き方を見ながら、デンマーク料理を出すレストラン、チヴォリハレンへ。
なんだか野菜が生っぽいのが多少気になるものの、巨大ハムの固まりなどを食べたりした。
インゲン豆?ピーツ?みたいなのが、ほぼ生でガリガリ出て来るのだ。
そして、ウエイターさんがイケメン。
この後旅で気がついたが、ウエイターさんはかなりの確率でイケメンなのだ。
素晴らしい国だ。
ハルコさんが予習していたデンマーク語でビールを注文。
ちゃんと通じたよ。

ホテルへ戻る前に、ご飯を食べてちょっと元気になったので、街へ。
セブンイレブンをジロジロ見てみたら、同じ銘柄の同じ商品が、一つの棚にずら〜っと並んでいて、選択肢が少なさそうな品揃えだった。
独禁法とはなにか。
そして、街はヨーロッパの多くの国がそうであるように、早々に店が閉まってしまうのであーる。
しかし夜22時過ぎまで明るいので、皆だらだらお散歩していた。
だらだら。

チボリ公園から絶叫マシーンに乗った人々の悲鳴が聞こえて来たり、市庁舎なのか教会なのか、どっかからは時報の鐘がキンコンカン聞こえて来る。
夜中だというのに。

車は一般道だけれどかなりのスピードで走っていて、特にカーブの時の速度の上げ方が激しく。
自転車の交通量も多いのだが、坂が無いせいか誰も彼もとんでもないスピードで走っている。
しかし、歩道、自転車道、車道の区別がはっきりしているので、意外に安全に歩けるのだ。
信号機も整備されているが、青から赤に変わるのが恐ろしく早いので、注意。

ホテルへ帰還。
ネットは通じたので、ツイッターだけボソボソ呟きながら、さくっと寝ました。
歯を磨きながら、あれ?お湯でないぞ?と思ったけれど、真相を突き止める元気も無く寝た。
時差ぼけをものともせず、朝までぐっすり。


皇帝