皇帝の日記
目次もくもく|ぶらり過去旅|ぶらり未来旅
イサムさんを寝付かせるのが面倒くさいから、勝手に寝てもらうようにしている。 9時になったらベビーベッドに寝かせ、電気消して放っておくと寝る。
しかし、どうやって一人で眠っているのか、ほんのちょっと気になったので、今日は消灯後、目を凝らしてイサムさんを見守ってみた。 すると、はじめの1、2分空泣き(嘘泣き)した後、自分で電動メリー(青いとオレンジのライトがつくので、暗闇でも見える)の電源を入れて、ごろっと横になって眺め始めた。
・・・おっさん臭い・・・。
そのまま何回かごろごろ寝返って、スースー言いながら眠り出したのであった。 おっさんよのう。
さて、そろそろ祖父の一周忌。 ここ数年、身内の他界と出産と、生死が一気に重なったので、命って儚いから尊いのよね、などと月並みな事が身にしみるんであります。
人に夢と書いて儚い。 何があった昔の人よ。
だからというか、自分が寝る前に、必ずイサムさんのベッドを覗いて、めちゃくちゃな寝相をまっすぐ整えて、きちっと心を込めて毛布をかけ直している。 なんで心を込めるかと言うと、明日にでも自分の頭に隕石が命中して死ぬかもしれないので、だとしたらイサムさんの毛布を直してあげるのは、これが最後かもしれないじゃないか。
そんな事を言ったら、なんでもかんでも最後かもしれない。 常にそんな事考えてたら変なので、一日の終わりに、愛情を込めて毛布を直すのである。
ところでイサムさんは、だいたいベッドの前か後ろにぎゅっと詰まって、おむすびのような形で寝ている。
いや、月曜日に、中国伝統舞踊を習いに行こうと誘われたので、行ってきたのだ。 トーランスの中国系おばちゃん集団で構成されたグループで、先生は近所の中国系おじさん。
ハードな練習が有るわけではなく、のた〜と皆で一緒に動いて、振り付けを覚えて行く。 いーあるさんすー。 できなくても怒られるわけでもなく。 できたからって褒められるわけでもなく。 いーあるさんすー。
この雰囲気、どっかで味わった事があるなーと思ったが、太極拳だ。 中国の公園で、皆でのた〜っと動く。 できてもできなくても良い。 自分が満足できればそれで良し。
来週も来たら?と言われたので、行こうかな、と思っている。 月曜の夜なので、イサムさんはジャバ夫さんとお留守番。
しかし、いくらでも習い事が有るだろうに。 我ながらチョイスが渋い・・・。
すいませんでした。
私、いい気になって食べ過ぎてました。 もうしません。
どういうことかというと、このところ食べまくっていたのである。 それというのも、トレイシーさんのフィットネスDVDを観ながら、えっちらおっちら体操していたのであるが。 これがもう、とても良いのである。
そもそも皇帝は全くもって筋肉のつかない体質で、残念ながらいかなることをしても、筋肉のきの字もない、筋力も無いふやけた体つきの人なのだった。 ところがこのトレイシーさんの運動をしてから、外側の目立った筋肉は相変わらずつかないものの、どうやら内側に筋肉的な物ができたらしく、ちょっと力持ちになり、イサムさんを持ち上げるのが苦ではなくなったり、背中の痛みがなくなったりしていたのだ。
産後買ったジーンズが緩くなったりして。 むはは。 と、いい気になって食べていたのである。 そう、確かに痩せた。 産後太りからは痩せたのだ。 おめでとー。
そして、トレイシーさんのすごいところは、全然食事制限しなくても痩せたところ。 すてきーすてきー。 わー。
と、いつもどーりモリモリ食べていた。 体重も減ったんですよ。 ええ。
そして今度、リトアニアで友達の結婚式が有るでしょ。 あ、じゃあ、自分のリハーサルディナーの時着たミニスカートのドレスを着ていこう、と思ったのでございます。 実は火事の時、ジャバ夫実家で洗ってもらっていたドレスがことごとく燃えてしまったので、今あんまりドレスを持っていないのだ。 奇跡的に残ったリハーサルディナーのドレス。 ウエディングドレスも燃えちゃったので、これだけは記念にと大事に取っておいたんでごんす。
んで。 当時既に、けっこうぴったりきっちり身が入っていたドレス。 産後はもちろん、試そうとすら思わなかったけど、痩せた今なら、入るはず!!
背中のファスナーは、まるで黄河のごとく両岸が離れ、フェリーが行き来しそうな程であった・・・。
ちょっと泣いた。
イサムの髪の毛をザク切りにしたら、カッパ感あふれる初夏のスタイルになりました。 日本に行ったら、子供用の美容室とやらに一度行ってみたい。
さて、ジャバ夫さんが変な事を言うのは、果たして日本語が不自由だからだろうか。 考えてみると、彼は英語でも結構変な事を言い出すのである。
ハリウッド映画等観ていると、素敵な俳優さんが「マイ××」と彼女を呼んだりしている事と思う。 「マイ・スイート・パイ」「マイ・ベイビー」だのなんだの。 意味としては「僕の可愛い××ちゃん」といったところで、この××のところに当てはめる言葉は、各自適当に考えてよろしい。
これ、別に美男美女だけが使う用法ではなくて、普通に平凡な夫婦も使う。 あと、彼女が彼に使っても良い。 「私の可愛いクマちゃん」みたいな感じで。
そんなわけで、ジャバ夫さんも皇帝の事をこう呼んでいた。 「マイ・マンチカン」と。
マンチカンとは、非公式な猫種の一つで、手足が極端に短い猫の事である。 (なんで非公式かと言うと、健康に問題が有りそうな程手足が短いから) まあね。
特に否定する要素も無いので、甘んじてマンチカンの称号を受け入れていた。 だがしかし、イサムさんの誕生とともに、栄光の呼び名「マイ・マンチカン」は彼の物になってしまった。 良いです。 別に惜しくもないです。
それからしばらく、皇帝は無冠の王者として君臨していたのだが、こないだ髪を短くした姿をしみじみ見たジャバ夫さんが 「おお、マイ・キューティップ」 と言った。 キューティップ。
あんまりなじみが無い単語だが、意味は
綿棒
である。
綿棒。
綿棒。
綿棒?
どうやら、髪がもさっとついている頭から、にゅっと首が生えている後ろ姿から連想したらしい。 しかし綿棒。
もし将来、私がアフリカの初等教育システムの確立に尽力して功をなし、伝記が書かれる事にでもなったら、題名は「綿棒と呼ばれて」にしていただきたい。
麻婆茄子を作っていて、本に「豆板醤小さじ1、醤油小さじ2」と書いてあったのに、逆に入れてしまい、汗が出る程辛い茄子になってしまいました。
さて、色々両人間の背景や文化や感覚が違う為に苦労する国際結婚。 私はむしろその「ええ!?」という意外感が楽しいとすら思っているのだが。
靴を脱ぐとか風呂の沸かし方だとか、初期的な生活習慣の違いはもうクリアしてしまった。 もう夫がゴミ袋を靴に巻き付けて家に入ってきても驚かないし、その辺の面白みはなくなってしまったのだ。
だからと言うのではないが、あんまりジャバ夫さんが変な日本語を使っても、直してあげない事にしている。 もっと長く違和感を楽しみたいから。 (ひどい)
しかし、アントニオエノキはいかんだろう。 と思い、寝る前にそっと「ジャバ夫さん、アントニオイノキだよ。エノキはキノコだよ」と教えてあげた。 すると 「え!じゃあキノキは何!?」 と聞かれた。
なんだよキノキって。 どこから出た。
もうしばらく楽しめそうです。
微熱の件で色々心配していただいていますが、私元気です。 というか、体調は絶好調なので、機会が無ければ体温計を手に取る事が無いくらいなんでございますが、イサムさんの熱を時々測るついでに親もポチッとすると、微熱なの。 不思議。
さて、キッチンでジャバ夫さんのリクエスト、オムライスをじゅわ〜っと作っていたら。 テレビを観ていたジャバ夫さんが「あ、エノキがテレビに出てる」と言った。 キノコ特集? 今季節じゃないのになあ。 と思いながらじゅわ〜っとしていると、またジャバ夫さんが「エーノーキ。エーノーキ」と、エノキに声援を送りだした。 そして 「ねえ、エノキはやくざなの?」 と訳の分からない質問を投げかけて来る。
駄目だ。 もうキッチンからは何も憶測できない。 と、火を止めてリビングへ行くと、テレビに映っていたのはアントニオ猪木。
・・・。
・・・やくざではないよ・・・。
白米が美味い今日この頃、こんにちは。
平熱がやたらに高い皇帝ですが、この数ヶ月37.7度前後と大変な高マークでありながら元気で、何か 素人には推し量れない病気なんじゃないかと、恐れおののいているわけです。 秋頃日本に遊びに行こうと思っているので、思い切って日本の病院の人間ドッグの予約をしました。 元気なのに病院て、と思ったけれど、元気なときこそ油断してはいけませんね。 はい。 30超えたら乳がんの検診もすべきだし。 以前母親が闘病していた時に「設備が綺麗で腕がいい」と勧めてもらった病院なので、もしナイスだったらこちらでもお勧めしたいです。
さて、往年の美人モデルが最後のあがきに写真集を出し、 「美しい女には3億円の価値がある。かわいいね、アメあげる。から始まって、生涯でだいたいその位の差になる」 などとうそぶき、世の中の3億円の価値のない大概の女性に「ちょっと何言っちゃってんのこの老害」と思わせたわけであるが。
私、本日イサムさんが3億円への華麗なるファーストステップを踏み出した瞬間を見たのでありす。
「赤ちゃんとは毎日散歩に行きましょう」とする育児書の御説であるが、めんどくさがりな皇帝は家にこもりがちなので、日々の買い出しとセットにしている。 最近ようやく二足歩行できるようになったイサムさんが、お尻をフリフリテコテコ歩いて行くので、もう通行人は「かわいいー!」「かわいいー!」の大絶叫ですよ。 ええ。 むふふ。
そして、スーパーのオムツ売り場に差し掛かったとき(でもオムツを買う予定は無かった)、高校生くらいの女の子が「かわいいー!これあげる!」と、オムツの割引券をくれた。 おお、これはありがたい。 と、受け取って、ベビーフードを何個か籠に入れてレジに並んでいたら、おばちゃん達がわさ〜と寄ってきて「かわいい!」「かわいい!」と連呼。 そして、よってたかってベビーフードの割引券をくれた。
総額15ドル。
目指せ3億円。
日本の少子化はいかがお過ごしでしょう。
アメリカは先進国では珍しく人口が増加傾向に有り、南米やメキシコからの移民、更には中国韓国と言ったアジアからの移民の爆発家族計画が後押しして、道端に赤子があふれまくってるんであります。 ばぶー。
さらに、不妊治療や人工授精等の技術が、ここ数年でメキメキと上達した結果、比較的少子化の進んでいた裕福層の白人夫婦間でも、2人以上の子持ちが増えたんでございます。 50代くらい(に見えるけど、多分40代)のお母さんが、ショッピングカートと自分に子ども達を引っ付けて歩いているのをよく見かける。 ばぶーばぶー。
さて、ぼーっと一杯2ドルのコーヒーをすすりながら道行く人々を眺めていると、ある事に気がつく。
年子が多い。
なるほど、ある程度年齢が上がってから子どもを持った人は、次々産まなければならないので、年子になる事が多いのだろう。 そして、働き者の移民の間でも年の近い子どもが多いのは、育児を一気に済ませて、学校に全員あげたら、また仕事に復帰できるからだという。
ちなみに、知り合いのメキシコ人のお姉さんは、今3歳2歳1歳0歳の母である。 ばぶばぶばぶばぶ。
さて、年子が多い傾向の他に、子どもの年が思いっきり開いている家族も結構いる。
ちょっと開いているのではなく、親子程も開いている。 これは、離婚再婚が多いからだそうで、父親か母親が違うか、連れ子どうしと言う事で、年がガンと開いてしまうんだそうな。 他に、やはり働いているお母さんの作戦で、一番上の子がベビーシッターできる年になるのを待ってから、次の子を産んで、スムーズに職場復帰できるのを狙っているんだとか。
しかし、どんなに子どもが沢山いても、騒いでも、迷惑がっている人はいない。 例え信号がなくても、ヒヨコ達が道を渡りきるまでドライバーは必ず停車。 お店のドアは子ども達が来ると、近くの人がそっと開けて通してくれる。 レジ打やウエイトレスは、必ず子どもに話しかけて、親が気を使わなくて良いように「子どもオッケーよ」オーラを出してくれるのである。
若者にお金がないから少子化とか、そんなんじゃないだろう、と思う。 日本は子どもばぶばぶ連れて歩けないから、少子化なんじゃないかな。 何の関係もないそこいら中の人の助け無しに子どもを育てるのは、想像以上に大変だと思うので、それでも頑張って子ども育てろ、とは日本では言えないな。
悲しみのオクラホマ、とか言っていたら、本当にオクラホマシティにおにぎり大の雹が降ってしまった。 自然が厳しいところだ。 たくましくないと生き残れないな。
さて、たかがゴミの捨て方がなってなかったごときで叱責されてしまったジャバ夫さん。 今朝もまた、期待を裏切る事なく次々とやらかしてくれた。
食器洗い機の中に、コーヒー豆(ひきたて)をばらまいてくれたり。 トイレのドアを思いっきりバーンと開けて、外に居たイサムに当たったり。 先月からずっとイサムのインフルエンザワクチン接種の予約を忘れ、受付が終了してしまったり。
来るね。 次々来るね。 ボケの連発に、ツッコミきれないままだよ。
更に数週間前、なんぞ人の携帯電話を持ち出して「使い易くしてあげる。バージョンアップしてあげる」と言っていたのだが。 戻ってきたら、通話すらできなくなっていた。
ゲームの機能とか、どうでもいいんです・・・。 電話とカメラしか使ってませんから・・・。
戻せーこのやろー。 とぶつくさ怒っていたら、色々いじって通話ができるようになり。 撮りためていたイサムさんの写真も戻ってきて、めでたしめでたし・・・じゃなかった!
えーと、実は「イサムさん写真」の写真は、iphoneで撮影しているのだが。 そのカメラ機能が低く、写真のデータは一枚につき1メガバイト以下。 (日本で発売された3Gより前のモデルなので、性能が著しく悪い) ブログでアップできる写真の容量が、一枚につき1メガバイト以下だったので、ただ取り込めば、アップデートできたのである。
ところが、ジャバ夫さんが勝手に新しいiphoneにしてしまったが故に、一度写真の解像度を落とさないと、アップロードできない仕様になってしまった。
oh!面倒くさい。
oh!oh!oh! というわけで、またしばらく怒っているのである。
そういえば、結婚式記念日だったのです。 二年目はガーネット婚だというので、アンティークでビクトリアンな小粒の指輪を買ってもらい、結婚式で使ったシャクヤクの花束をもらったりした。 そして、日本食をモリモリ食べて、英気を養い、明日からまたオムツを山程取り替えましょうね、と誓い合ったのであった。 最近、イサムさんはりきって一日に三回も出すのです。 きっと一生懸命成長しているのだね。 全然体重増えないけど(10キロちょっと)。
さてセパタクロー。 いや、サバティカル。 ついに今週から、ジャバ夫さんが毎日家に居る事に。 (父、今週来てくれれば色んなところに行けたのに)
日本の熟年カップルでは、夫が定年退職した後に同居に耐えられなくて離婚と言うケースが多いんだとか。 なんで?と思っていたが、なるほど、これはイライラする。
いや、別に耐えられない程大変な事が起るわけじゃないのだが。 何もしない夫に腹が立って・・・という事ではなく、何かしようとするジャバ夫さんの間違いを、訂正して回るのが大変。 ええ、積極的に家の中をマネージメントしようと、頑張るのですよ、ジャバ夫さん。
例えば昼ご飯を作っていると、何か自分にできる事は無いかな〜と思っているらしき巨体が、右往左往狭いキッチンを行ったり来たりする。 冷蔵庫を開けては「これ、この野菜食べたい。洗う?」とか、レシピ計画に無い割り込みをしようとしたりする。
・・・邪魔・・・。
ここに君の仕事は無い。 出て行ってくれないかな。 と、リビングに追いやると、ふと彼は「あ、ゴミ捨てに行こう!俺って頭良い!」と思ったらしく、せっせと家中のゴミ袋からゴミを集めはじめるのである。 別に良いけど。 ゴミは明日回収しようと思っていたのに。 まあ良いか。
やがて一日が終わり、次の日の夕方、とんでもない事が発覚するのである。 なんと、ゴミ袋をオムツ捨て箱から回収した後、新しい袋を入れてない!! オムツ捨て箱は、匂いをシャットアウトさせる為に、蓋が密閉され、ダクトから入れたオムツは、外気に触れないまま箱の中のゴミ袋に納められる仕組みになっているのである。
それがoh!ゴミ袋が入ってないって、どういう事!? 袋ネセサリーでしょ!? プライマリーでしょ!?
箱がやけに匂うから、早めに中を入れ替えようと思って、開けた時の驚き。 サプラーイズ!! 山積みになった、素のオムツ。 あ、あと日本の育児書には、オムツについた大をできるだけかき集めて、トイレに流せとか意味不明な事が書いてあるけど(紙オムツもなの?)、アメリカではそんな事しません。 だから、オムツの中にはそのまま、夢と希望がみっしり詰まっているのです・・・。
とまあ、そんな事が刻一刻起るので、夫の一挙手一投足から目が離せないのである。
チーズ切った後のまな板を放置したり。 飲みかけのワインを放置したり。 漆器を水の中に放置したり。 ナイフを水の中に放置したり。
きっとこの人、自分が何かした後の結果を考えないんだな。 というか、何も考えずに生活しているんだな、というのがわかる。 ある意味男らしい。
追いかけ回して、「駄目!」「駄目!」を連発してたら、さすがにうるさくなってきたのか、ジャバ夫さんは「やがてできるようになるでしょう」と宣託めいた事を言い出した。 やがて・・・。 今すぐできるようになってはくれまいか・・・。
ベーコンを焼いたら換気をするとか、そいういう事。
家の中に、ままならぬ男が二人。
ジャバ夫さんの出身タルサ、オクラホマは、悲しみの町である。
というのも、全米きっての貧乏州であるオクラホマは、自然が厳しく、トルネードやハリケーン、ツイスターに何度も襲われ。 白人はフロンティアが消滅して、いったん開拓時代に区切りがついてからも住み込もうとせず。 今なお、ニューオリンズに銅像が建っているジャクソン大統領によって、わずかなネイティブアメリカンの生き残りが強制移住させられ。 命からがらやって来たインディアンの1/4が死に絶え。 その後更に増える移民に対応しきれなかったアメリカが、最終的に「ヨーイドンで走って、旗立てたところに住んで良いよ」といい加減に土地を分譲し(この辺の事は、映画「遥かなる大地へ」参照。http://ja.wikipedia.org/wiki/遥かなる大地へ) 激しい気候、飢饉で、更に白人までも死に絶え、移動し、親の移動について行けなかった子ども達が浮浪児化し。 子どもを捨ててまでNYなど都心部に逃げ延びた親達は、世界恐慌で自殺。
等々。
あまりに酷過ぎて、お涙ちょうだい映画作り放題な土地なのだが、地味なのであまり外貨獲得できず。
今なお、貧しく治安が悪く荒れ果てているのである。 フロンティア。
そんなところなので、ジャバ夫さんの同級生が、年間何人も亡くなる。 事故や事件に巻き込まれたり、環境汚染も深刻な為に、若くして病死する人も多い。 上半期だけで、今年すでに2名の同級生が亡くなって、お葬式のお知らせが届いている。 もうほとんど生き残っていないクラスメイト。 去年は脳死になってしまった子も居るし。
何故そんなに悲しみのオクラホマなのか。 紐解くのに良い映画を発掘。
それは1983年の、オクラホマ・タルサを舞台にした映画「アウトサイダー」フランシス・コッポラ監督作品。
経済の二極分化の進んだタルサで、将来に絶望した未成年のチンピラ高校生が巻き起こす暴力事件と、相反する内面の葛藤を扱っている。
裕福な家の子ども達が、わざわざ貧困層の子どものところまでやってきてイジメる、という冒頭のシーンからして、日本人にはあんまり理解できないかもしれないが、ジャバ夫さんの幼少時代のタルサも、ほぼこの通りだったと言うから驚く。 更に、裕福層はあんまり裕福ではなさそうで、貧困層のバイトの時給も時価にしたら25ドルくらいと言うから、それほど両層に差がないのである。 今は、もっと分化が進んでいるので、絶望も深いのだとか。 殺傷事件が多い理由も、頷ける内容になっている。
今のところ掘り尽くされそうな原油以外に、これと言った経済産業もなく。 オクラホマ経済が回復する兆しも無いし。 第二州都のオクラホマ・シティーでは女児が成人するまでにレイプされる確率が25%だと言うし、もう何を聞いても悲しみのオクラホマ。
なんか良い事おこらないかな。 と、吉報を待っている。 ジャバ夫さんのうららかな外面に潜む、ちょっとハードボイルドな一面を知りたい人は、「アウトサイダー」必見。 無名のトム・クルーズ、マット・ディラン、ラルフ・マチオ、エミリオ・エステベスなどなどが、なんの断りもなく適当に出演しているので、探す楽しみもある。
特にトム・クルーズ(そのご出世したので「遥かなる大地へ」では主演)。 なんかモブでバク転したり、車にぶら下がったり、歯を折ったりしてる。 なにしてるの、もう。
苦瓜をわんさか買ってしまったので、しばらくチャンプルー尽くし。
ゴーヤチャンプルーのレシピには、必ずと言っていい程「ゴーヤの苦みが苦手な人は・・・」的なメモが有るが、何故苦手な人はゴーヤを買っちゃったのか気になる。 夫の実家がゴーヤ農家とかなのだろうか。
さて、本日はイサムさんが初めてストローで水が飲めたので、ストロー記念日。 ジャグジーに浸けて、汗をかいただろうから水をストローコップに入れてみたら、ゴクゴク飲むではないですか。 はじめにストローに失敗してから、面倒くさいからずっと哺乳瓶でミルクをあげていたが。 勝手にできるようになった。 よかった。 面倒くさい育児万歳。
育児方針と言う物が有るのだとすれば、皇帝のそれは、基本「面倒くさい」だ。 「放っておいても6歳までにできるようになる」論とも。
寝かしつけも面倒なので、夜9時になったらベビーベッドに寝かせて消灯しておく。 どんなに目がぱっちり開いていても、最長でも5分ももたないイサムさん。 親が面倒くさがりだから、赤ちゃんが頑張ってくれているのかもしれない。
2度程どうしても寝付けなくて、抱っこで泣き通しだったことがあるが、きっとその日は泣きたい気分だったのだろうと思う。 そんな日も有るさ。 まだ若いから。
そんなわけで、ストローを習得したイサムさん。 これで哺乳瓶の洗浄から解放されると思ったら、ストローの洗浄が待っていた。 赤ちゃんが勝手にストロー洗ってくれないだろうか。 くれないだろうな。
赤ちゃん用のリードを買おうと思ったのだが。
http://freshpics.blogspot.com/2009/04/children-on-leash.html アメリカの赤ちゃんは、よくリュックを背負わされて、そこについてるリードでお母さんに繋がれてたりする。 日本でそれをすると、非人道的な感じがしたり、かえって通りすがりの自転車なんかに紐が引っ張られたりしたら危ないじゃないか、とか思うもんだが。
アメリカでは、スーパーなんかに買い物に行ったときでも、赤ちゃんを絶対に一人で歩かせてはいけない事になっている。 日本のスーパーマーケットのように、お母さんが買い物中に、子どもが勝手に店内をウロウロしていると、誘拐されるか通報されてしまう。 とはいえ、歩行もおぼつかない赤ちゃんの手を、四六時中持ったまま買い物なんかできないし。
赤ちゃんにも赤ちゃんの言い分が有り、お母さんの見ている物を必ずしも一緒に見たいわけじゃない。 歩いてたけど、やっぱり途中からハイハイになりたい。 ベビーカーに乗りたくない。 など等。
果てしなく広大な広場や公園等もあるので、赤ちゃんの安全の為にも、アメリカでは一本持ってても良いんじゃね?と思ったのである。
ところが、ベイビーザラスで見てみたら、ピンクとラベンダーの2色しかなく、緑と青が売り切れていた。 残っていたのは女の子色のみ。
ふーん。
つまり、リードが必要なのは男の子と言う事か。 上のサイトの写真も、よく見ると男の子の方が圧倒的に多い。
お母さんから逃げ出すのは、男の子ばかり。
洗濯物をしていると、必ずわさわさあさってはお気に入りの靴下を見つけて、両手にぶん回しながら歩き去って行くイサムさん。 歩ける喜びを、体一杯表現していますね。 でも靴下汚いから返して。
さて、ついに今週でジャバ夫さんは会社を去り、セパタクローを始める。 問題は、ジャバ夫さんは会社にしこたま私物(ソファー、テレビ、プレデター1/1フィギュア等)を置いていて、それらを持って帰って来なければならないのだ。 それら、軽く今の家の倍の物量。
どうするのかなー。 ふんふふーん。 自分の部屋からはみ出さないようにしてくださいよ、もう。
イサムさんに赤ちゃん用の浮き輪を買ったので、プールに入れたろ、と思っていたのだが。
試しにお風呂に水をはって、浮き輪を装着させたらえらい不評だったので、これは駄目かな〜と思っていた。 しかし、屋外の気持ちよさなのか、水温がちょうど良かった(温水)のか、中庭のジャグジーに浸けてあげたら、満面の笑顔。 相変わらずプールサイドでゴロゴロしている近所のおばちゃん達に、「かわいー!」を連発されて、いい気になるイサムさん。 鬼門の浮き輪も、いい気になっている間に装着させて、クリア。
華麗なるプールデビューを果たしたが、水中に居ると疲れるのか、本日二度目のお昼寝中。
ちなみにね、赤ちゃん水泳用のオムツもあるんです。 でも、その意味は良くわからない。 水中でオムツする意味とは何か。
お気づきの方もいらっしゃいましょうが、皇帝の呟き、どうやら日記ページ以外エラー出ているようです。 どうもこうも、このサーバーさん、質問しても回答を返してくれないので、どうなってるのかよくわからぬのです。 有料版だから、ちゃんと支払いもしているのに。 きー。 これは、やはり近代的なブログに移行せよと言う神様のお達しか?
もう10年近く呟いているけれど、人間は成長とともに考え方も変わって来るし、昔言ってた事とは今は違う意見を持ってたりするからなあ。 お引っ越しするなら、多分前のデータは持ってかないだろうから、スイッチポンで済む事なれど。 まあ、のんびり考えます。
のんびり過ぎて、テクノロジーは100万歩先を行っているぜ。
義弟と皇帝は敵である。
ジャバ夫さんは日本語がそこそこできるが、弟は全く異文化に興味無し。 旅行もそこそこするけど、アメリカ一番!マック一番!とりあえずウォッカはコーラに入れとけ、な人である。 だからそもそも話はお互いにほとんど通じていないと言っても過言ではないのだが。
まず義弟はスポーツマンのせいかアクションがでかい。 会うなり、喜びのあまり(?)ジャバ夫さんに飛び蹴りを食らわせたり、ソファにジャンプして飛び込んだり、何も無ければその場でぴょんぴょん飛んでいる。 そして常にエネルギーが余っているので、突然「走りに行こう!」とか「あの山に登ろう!」とか言って、飛び出して行く。 義母によると、赤子の頃からエネルギーが余って仕方ないので、朝から夜まで床を転げ回って、ようやく寝付いていたのだとか。
まあ、これが子犬ならば可愛いのだが、義弟は180以上の大男だ。 こ、怖い・・・。 家が壊れる・・・。 ビクビクしてしまう皇帝なのであった。
そして、2007年夏「納豆ウン○事件」。 日本に遊びに来た義弟夫婦を連れて、六本木のちょっと良いお寿司屋さんに行った時の事である。 納豆巻を頼んだ皇帝に「ウン○みたい」と言ったのである。 「食べてみたら美味しいんよ」と勧めると、「味もウン○」と言ったのである。 かちーん。
てめえはウン○食った事あんのかー!!! がしゃーん!!
と、ここでしこたま東洋の嫁に怒られた義弟。 だがしかし、こりずに2009年正月「お餅キンタ○事件」を起こすのである。
てめえはキンタ○食った事あんのかー!!!! ばしゃーん!!
そう、義弟は下ネタが好きなのである。
かくて色々相容れず、特に食文化の違いは、決定的に二人の仲を凍えさせてしまった。 何度も我が家に泊まりに来ているが、「米、味噌、醤油」の三拍子に絶対手を付けないのだから、朝食にすらありつけず、毎朝マック通いの憂き目にあう義弟。 絶対献立を曲げない皇帝。
両者一歩も譲らず、うまく行っているとは言いがたい関係なのだが、義弟は家族の集まりとかが大好き。 しょっちゅう安否を気遣う電話をくれるし、母の日にはカードも送ってくるし。 このような異国の何食ってるかもわけわからない義姉を家族の一員として慕ってくれるのは、たいそうありがたい事でないか。
と、思っていたら、8月になんと、マリーナデルレイでセイリングの全米大会が有るとかで、1ヶ月も泊まりにくる事になった。 全然かまわないのだが、驚く事に東海岸からはるばる車で来ると言うのだ。 自分のボートじゃないと調整がうまく行かないとかいう理由らしいが、延々ボートをくっつけた車で。
その頃には新生児の子も居る予定なのに。 ふにゃふにゃの赤子も乗せてやって来ると言うのだ。 恐るべしアメリカ人。
恐るべしと言えば、義妹は今臨月に突入しようとしているが、体調が良いので大学の講師の職に復帰して、まだ教壇に立っていると言う。 予定日の前後が学期末試験なので、生徒達は先生の赤子が試験の前日とかに生まれて、テストが延期になるのを期待しているのだとか。
たくまし過ぎる。 哺乳瓶の煮沸消毒とか、どうするのかな。 しないのか。 そうか。
たぶん8月は、たくまし過ぎるアメリカ人一家に翻弄されて、毎日キーキー言っている事だろう。 乞うご期待。
ディラン君のおじいちゃんが韓国語しか話せないのだけれど、イサムさんを見て「かわいいけど、男の子みたいだな」と呟いていた。 男の子で良いのですよ・・・。
イサムさんに「大きな声では言えないけど、お母さんの作る離乳食がまずい」と、近所の赤ちゃんにひそひそ言っている夢を見た。 それで最近食が細いのか。
さて、そんなイサムさんだが、今日は1ガロン水のボトルの空になったやつをお母さんがくれたので、ずっとそれで遊んでいる。 1ガロンなので、ほぼイサムさんの胴体と同じサイズなのだが、それを抱えて歩いたり、一緒に転がったり、乗ったり、叩いたり。 ちゃんとしたおもちゃがいくらでも有るのに、ゴミに夢中。
そういえば、映画「ベイビーズ」は素晴らしかった。 ナレーションすら無い、赤子撮りっぱなし映画なので、別にイサムさんを連れて行っても良かったかもしれない。 実際赤子連れのお母さんもチラホラ観に来ていて、泣いても誰も怒らない。 何故なら、この映画を観に来ている人は赤子好きだからだ。 赤子まみれ。
モンゴルの赤ちゃんと、たぶん年子くらいのお兄ちゃん赤子が、顔がまん丸でかわいかった。 夏はお尻丸出しで歩かせているのに、何故か靴を履かせているのは、遊牧民の誇りとかだろうか。 いや、関係ないな。 パンツ履かせないのは、オムツ代がかからないからか。
母になって二度目の母の日。 アメリカの母の日がだいたいわかってきたが、日頃お世話になっている女性陣に感謝と愛を伝えよう、というイベントなので、日本より対象者が広いのだ。 カード屋さんに行くと、「お母さんへ」という棚の他に、「おばあちゃんへ」「おばさんへ」「お姉ちゃんへ」と、色んな選択肢がある。
今朝は義母が来ていたので、朝一緒にお食事し、イサムさんからのカードと簡単なプレゼントを渡した。 家に戻ってから昼寝して起きたら、イサムさんのサイン入りで花束が届いていた。 イサム、スーパーベイビー。 それから母の仏壇を掃除した。
午後はシッターさんが来てくれる予定で、映画「ベイビーズ」を観に行く。 しんぼうたまらん。 どんな可愛い姿を魅せてくれるのだ。 はあはあ。
自分の赤ちゃんを置いて、人の赤ちゃんを観に行くと言うアイロニー。
2010年05月09日(日) |
鉄人2ちょっとネタバレ |
父は一週間の滞在の後、本日日本に飛び立ちました。 イサムさん堪能の旅。 いかがだったでしょうか。 ジャバ夫さんが忙しかったので、あまりどこにもいけなかったので申し訳ない。
さて、最終日、夜イサムさんをおじいちゃんにみてもらって、映画「アイロンマン2」を観に行った。 公開初日だったので混んでいて、館内が死ぬ程暑かったけれど、良いエンターテイメント映画だった。 以下ネタバレあるので、すっ飛ばしてもオッケー。 バレても楽しめる映画だけど。
思うに、ロバート・ダウニーJr扮するアイロンマン、スタークは男の夢をぎゅっと凝縮した姿なのではないだろうか。 美人秘書と部下に囲まれ、億万長者で、ビジネスで成功していて、家の地下に趣味のメカメカ部屋(ラボ?)を持っていて、世界中から言動を注目されながら、子ども達から大人気、パーティーではコスプレのチアリーダー達が登場。 気の合う男友達が居て、殴り合いの喧嘩をしたけど、その後前以上の絆で結ばれる汗臭さ。 花火ぼんぼん。 時々適度に悪い人(今回はミッキー・ローク)が襲ってきてくれて、もちろん派手に勝って、軍から勲章をもらえる。 最後は長年支えてきてくれた、友達兼恋人の美人部下とチュウまでできちゃう。
こんな人生、男に生まれたからには一度夢見てみたい。 とにかく派手。
スーパーマンにはなりたくてもなれない(エイリアンだから)。 不幸なバットマンには、頼まれてもなりたくない。 スパイダーマンも地味に不幸。活躍も地味。
目指すべきはアイロンマンだ。
歩くようになったら、頭や顔面をあちこちにぶつけまくるようになったイサムさん。 家具の淵を全部緩衝剤で包んでしまった。 この数日間で、ほっぺ、顎、デコにコブとあざが。 せっかく男前なのに。
さて、ししゃもを焼いた。 魚焼き機が無い上に、台所に換気扇も無いので、ベランダにコンロを出して焼いた。 中庭に在るBBQグリルは、ガス欠で使い物にならず。 ガス5台あって、1台も使えないってどういうことだ。 大家さんしっかりしてくれ。
そして、このところジャバ夫さんは忙しい。 これからセパタクローをする為に、今の仕事を全部終わらせなければならないからだ。 朝は妻が起きるよりも早く、夜は妻が寝るよりも遅く帰ってくるので、あんまり顔を見ていない。 ししゃもは冷蔵庫へ。
ツイッターで自分の顔写真アイコンを使いながら、生理の予定を書き込む人が居て驚く。 という話をしていたが、尿意や便意をなんのためらいもなく書き込む人も多いので、もしかしたら生理現象全般が恥ずかしくないという、ニュージェネレーションに至ったのかもしれないと思い始めた。 皆さんよく山手線で腹痛に襲われていらっしゃいます。
さて、ジャバ夫さんの実家に週末行って、ワイナリーを巡ったりしていた。 ワイン通だからワイナリーに買い付けに行くのではなく、お買い得だから行く。 しかし、ワイナリー巡りと言えばお洒落な行事であるらしく、高級なクラシックカーで乗り付けてくる人々等でにぎわっていた。 運転して帰るのに、試飲しまくりとはこれ如何に。
実はジャバ夫さんの実家は、今のビーチハウスを離れ、モンテシトの辺りに引っ越そうとしているのだ。 相変わらず保険会社が火災の損害を支払うのを渋り、なかなか元の家の再建に取りかかれず、仮屋暮らしが続いているので、もっと広いところに引っ越してしまおうという話らしい。 避難中の家賃は、保険会社が負担しているからだ。
元々の被害額が大きいので、支払いを先延ばしにして、この先何十年も家賃を払い続けてやろう、という保険会社の魂胆らしいのだが。 なんだかどっかで君たち計算間違えしてないかい?
とりあえず、引っ越しの準備にわらわらしているサンタバーバラでした。 わしゃわしゃ。
イサムさん、14ヶ月を目前に歩きました。 日頃のご愛顧にお応えして、お爺ちゃん滞在中に歩くとは。 なんというタイミング。 わかっていてやっているとしたら、末恐ろしい子じゃ。
さて、iphoneも電話とカメラ機能しか使っていない皇帝だが、ジャバ夫さんはipadも購入し、マック生活を満喫している。 しかも、アクセサリのキーボードまで。 じゃあラップトップと何が違うの。 けっこう重いし。 ものすごく面白そうだったら、購入を検討しようと思う。 でも英語だ。 やめよう。
皇帝
|