皇帝の日記
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色んな人から洋服をもらって、日替わり着せ替えなイサムさん。 0−3ヶ月の服が驚く程沢山ある。
さて、日本からの頂き物と、アメリカからの頂き物。 比べてみると、過保護な日本と、過酷なアメリカが見えてくる。
まず、日本の肌着だが、タグが肌に直接あたらない所に付けられているのはもちろんのこと、更に細かな配慮が行き届きすぎて、なんと縫い目が全部外側に出ている。 なぜなら、縫い目が内側にあると、赤ちゃんのデリケートなお肌を傷つけてしまうからだ。
・・・・・そんな馬鹿な。
はじめは、縫い目が全部外だから、そういうロックなデザインなのかと思っていた。 でも日本の赤ちゃん雑誌を読んでいたら、「縫い目は外側にあるものを選んで」とか書いてあった。
・・・・・だって、いつか彼は縫い目が中にある服を着る日が来るわけでしょ。 ・・・・・。
で、アメリカの肌着がどうなっちゃってるかと言うと、なんと、前開きですら無い。 頭からかぶせるタイプがほとんど。 「ニューボーン」って書いてあるのに。 首が据わらないうちから、かぶせタイプ。
しかも、病院で初めて着せられる服が、頭からかぶせの、長袖だった。 その上、この袖のタイトなこと。 ジャバ夫さんは指が袖に入らず、着せ替えの度に、まだ起床できない皇帝が、電動ベッドをウイーンとあげて、腕を通してあげていた。 赤ちゃん泥棒対策に、病院支給以外の服は着せちゃいけないことになっていたので、もうどうしようもない。
おかげさまで、すっかり首の鍛えられたイサムさんは、1週間で左右にごろんと転がれた。
・・・・・でも着替えの度に泣かせてたよ。 ・・・・・。
お手伝いさんは、日本の肌着を洗うたびに、表裏逆にして畳んでくれるので、いつか説明しなきゃいけないなあ、と思っている。
昨日の今日でなんだが。 乳製品食べて、本当に乳腺炎になったらアホな話だが、イサムさんが大きくなったら美談にして聞かせてやろうと思っていた。 ら、今朝本当に乳腺が「つまった!」という感じにガチガチに痛くなってしまった。
これは痛い。 産後すぐに、やっぱり乳腺が開かなくて、ガチガチになって痛かったが、その時は術後の痛み止めが効いていたので、痛いんだけど、ちょっと熱っぽいかな〜という感じだった。 しかし、今回は純粋に痛かった。
すぐにマッサージと搾乳でつまりは取れたが、やっぱりチーズはいかんよ、奥さん。
イサムさんのお腹の具合が悪いのは、ミルクが合わないからじゃないか。
とか医者に言われたので、一度は諦めかけた母乳育児を再検討してみる事に。 とはいえ、今や母乳の搾乳量は風前の灯火。 2時間に一度、10−20cc採れるくらい。
いや、世の中には凧になってしまうお母さんもいるくらいだから、気合いで母乳くらい出るかもしれない。 http://ja.wikipedia.org/wiki/凧になったお母さん
と思い直し、母乳マッサージやら何やら試し。 乳腺が詰まって、乳腺炎になるくらい母乳の出る人がいる、というから、わざとチーズや牛乳やアイスクリームを食べてみたり。 お風呂にはまだ入れないから、熱いシャワーで血行を良くしてみたり。 そんな皇帝の努力を見ていたお手伝いさんがくれた、あやしいスペイン語の書かれた、母乳の出るお茶を飲んだり。 (味としては、カモミール系のハーブティーと思われる) ついでにイメージトレーニングをしてみたり。
結果、平均50ccは出るようになった。 大幅増量。
しかし、いまだイサムさんは哺乳瓶以外に興味が無いので、この搾乳量をキープするのは難しいかもしれない。
23日は義母の誕生日だったので、義父母と義弟夫婦とジャバ夫さんとで、イサムさん初外食。
ベビーシートに乗せて、車でレストランに行って、そのまま起こさないようにベビーシートを外してレストランの椅子に固定。 食べ終わるまで、一時間半くらい、ずっと寝ていて良い子だった。 家に戻って、扉を開けたとたんに「ニャー(お腹すいたー)」と言いだして、すばらしいタイミング。
義弟夫婦が居る間、なにかにつけて「〜に行こう!」と誘われて、ちょくちょく外に出ていたが、2、3時間なら義母にイサムさんを任せて外出しても大丈夫なことがわかった。 誘われないとどこにも行かない人だから、ありがたい事です。 夫婦は、若々しい息吹を運んでくれたのでした(一つしか年違わないけど)
あと、義弟夫婦もイサムさんをとてもかわいがってくれたが、皇帝がイサムさんのお下世話をするたびに、「うん○臭い!汚い」と言うので、「失礼ね!うちの子のうん○が汚いわけないじゃない!」とむっとしていたが、それは「うちの子のうん○」だから汚くないのであって、うちの子でなければたしかに汚いよな、うん○は、と思い直した。
落ち着け。 うん○は汚い。 臭い。 それは議論の余地のない事実の筈。
母親にそう思わせない所が、赤ちゃんは偉大だ。
さて疝痛。 まだお通じが良くないので、医者の指示で加熱処理したプルーンジュースを飲ませる事に。
・・・プルーンは万能なの?
お通じは無いけど、本人は一転してご機嫌なので、しばらく様子見。
うん○が待ち遠しくなる日が来るなんて。
25日は、もともとの出産予定日だった。 すっかり大きくなったし、もう体重の減る心配も無いか、と思い、食事時間と量のトラッキングメモを止めた。 とたんに、イサムさん疝痛が有った。
吐いて下して、初めて調子が悪そうだったので、びっくり仰天して小児科に電話をかけたり、義母にマッサージしてもらったりして、夜中はずっとぐずぐずしていたので、起きて見守っていたり。 見守ると言うか、心配のあまり凝視していたと言うか。
朝になって、ようやく普通のお通じが有ったので、ほっと一安心。 お手伝いさんが「これはコリックだ」というので、調べてみたら、疝痛とのこと。
よくある症状だそうで。 ガスが溜まって痛苦しくなるらしい。 改善策はマッサージとか暖めるとか。
なんにせよ、初不調でとてもあわてました。
もうごんべえさんの事を笑えない。 そりゃ湿布でも何でもしたくなるさ。
皇帝が出産した一週間前、同じ病院で赤ちゃん泥棒があった。
そのため、イサムさんを産んだ時、やたら警備が厳重で、警察が何人も待機し、お見舞いは一度に三人まで、と厳格にルールが守られていた。 イサムさんも両足にタグと、警報ベルがくっついていたし、皇帝の腕にも自分以外の赤ちゃんに触れると鳴る警報ベルが付いていた。 毎回看護婦さんがタグの数を確認して、イサムさんと皇帝の警報を鳴らしてチェックしていた。 (そして、イサムさんは二回もタグを無くした・・・どうやって・・・?)
先日、その犯人が捕まって、赤ちゃんが無事に戻されたらしい。
犯人は若い女性。 恋人が刑務所に入っている間、「子供ができた!」と嘘をついていたので、嘘発覚を恐れて、赤ちゃんを盗んだそうな。
・・・浅はか!!
自分の子供を盗られた親の気持ちを思うと、恐ろしい話だ。 アンジェリーナジョリーだ。
ところで、イサムさんをお風呂に入れた。 日本の雑誌には、一日に一回、と書いてあるが、医者には一週間に一回から二回、と言われた。 面倒ならもっと少なくて良い、とか。
アメリカと日本は色々違うなーと思っている。。
お手伝いさんがイサムさんに話しかける時、スペイン語を使っている。
赤ちゃんに話しかけるときは、母語が出てくるという事か。 放っておいたら、イサムさんは日英西のトライリンガルになるのだろうか。
さて、母乳育児は行き詰まっている。 行き詰まるより、始まってないとも言える。 なんせ、イサムさんが哺乳瓶以外に興味が無いのだ。
一回に飲む量が70ccに増えてきているのに、搾乳できる量は減って20cc程度。 これではたとえイサムさんが直接母乳を飲むようになっても、到底養えない。
そんなわけで、始まる前に終わりそうな予感。
母乳支援の人たちが熱心なので、申し訳ない気もするが、無いもんは無い。 もう初乳はあげたし、免疫向上には貢献したと思う。 という事にしておこう。
本によれば、母乳が足りないかもしれない、というストレスが、母乳を減らすそうな。
色んな人がアドバイスをくれるが、全部言ってる事が違う。 本当のところ、誰にも真実はわからないのではないだろうか。
帝王切開していた日、歯医者の予約を入れていた。 回復するまで、診察は無期延期になってしまった。 アメリカで歯医者デビューの予定だったのに。
ジャバ夫さん曰く、「パリスヒルトンみたいな女医さんが、うふ〜としながら歯垢を取ってくれる」そうなのに。 楽しみにしていたのになあ。
ジャバ夫さんが、セクシーな人に使う擬音が「うふ〜」だ。 セクシーな人が歩いてると、 「あ、あの人うふ〜としてる」 という風に使う。
あと、赤ちゃんが産まれるときの擬音が「ぶるん」だ。 妊娠中、よく 「赤ちゃんがぶるんと出たら・・・」 と言われていた。
ぶるんとは出ないよ。 と思っていたが、帝王切開の擬音は本当に「ぶるん」という感じだった。
帝王切開はぶるん。
イサムさん、睫毛が10ミリくらいの長さある。
他のパーツが小さいので、やけに長く見える。 女の子なら「良かったね〜」と思う所だが、男の子なので、無駄。 無駄毛だ。
横浜のじいじの為に、イサムさん写真館を作りました。 更新が大変になったら止めちゃう予定ですが、字ばかりの日記と違って、ほぼ写真ばかりです。 じいじ以外の人が見て面白いかどうかは不明。 http://blog.goo.ne.jp/ai-sakurai/
イサムさんの顔を見ていると、大人っぽいよなーと思う。 東洋の赤ちゃんに比べると、あどけなさが足りない気がする。
でも、これでも病院にいた100%西洋の赤ちゃん達よりは、幼い顔をしているのだ。 だから看護婦さん達にも、ことのほかかわいがられていた。 小さいせいもあるでしょうが。
なぜ西洋の赤ちゃんは大人っぽい顔をしているのか。 凹凸が激しいせいだろうか。
とりあえず、長年の謎は解けた。
Q:なぜ西洋絵画に登場する天使や赤子は、おっさんくさい顔をしているのか。 A:本物の赤子がおっさんくさい顔をしているから。
あと、原始反射で色んな形に手足を動かすのだが、その決めポーズは明瞭期のビジュアル系みたいなのだ。 モロー反射など。 両腕を広げてぴたっと止まる。
ビジュアル系は赤ちゃん系だったのか。 女性に人気なのもうなずける。
寝不足で考えがまとまらない。
良い子だねんねしな〜。
というわけで、you tubeで日本昔話を検索したら、沢山お話があったので、そのうちイサムさんがテレビがわかるようになったら、見せてあげたい。 記憶よりシュールなアニメーションが満載だった。
ようやく日中起きているようになってきた。 そして、夜中に起きることの、何が嫌かわかってきた。 寝不足は問題じゃないのだ。 寝ている状態から、起きるのが嫌なのだ。 十分に眠っていても、朝起きる瞬間が嫌いだ。 昼寝は好きだが、起きなければならない事を考えると、眠るのをためらう程おっくうだ。
二時間ごとに起きるという事は、3−4回夜中に起きているわけで、嫌いな儀式を3−4回もしなければならないという事だ。 起きるくらいなら、むしろずっと起きていたい。
そういうわけにもいかないので、とりあえず今日は太陽が出ている間は起きていようかと思う。 気合いを確かめるために、出産後初めてコンタクトレンズを装着してみた。 眼鏡になるまで寝ない誓い。
明日、義弟夫婦がイサムさんを見にアナポリスから飛んでくる予定。
本日三回目の小児科受診。 無事8オンス増えて、時折元気に泣いたりするように。
赤ちゃんを他人から「かわいー!」と褒めてもらうと、決まり文句ながら嬉しくなるのが親。 これまで二回とも、看護婦さんから「かわいー!」と言ってもらって、喜んでいたのだが、今回はもうかわいがってくれなくなってしまった。
理由は、二回とも体重計におしっこテロを仕掛けたから。
そして、医者に二回もうん○テロをしたから。
でもって、今回はおむつ取らないで体重計に乗りました・・・。 おむつかぶれも診てくれなかったよ・・・。 イサムさん・・・。
2009年03月19日(木) |
父親学級は存在しない |
ジャバ夫さんが、病院の父親学級(ファザーズクラス)に参加してきた。 とても為になったと言っている。
よく、アメリカのドラマや映画であるように、新しくお父さんになった、もしくはこれからなる人が集まって、輪になって座って、自分の境遇を語るのだ。 あれが何の役に立つんだろう、と長らく思っていたが、役に立つんだってさ。 同じ困難に直面している者同士、自分だけ大変なわけじゃない、と思えるらしい。 そして、講師みたいな人が、こうしてみなさい、ああしてみなさい、と、時々アドバイスのチップを落っことすんだって。
でもその内容を教えてくれないのだ。 「お母さんには内緒」 だそうで。
ファイトクラブ(ブラピ主演映画)みたいだと思った。
ルール1:ファイトクラブは存在しない。 ルール2:ファイトクラブは存在しない。 ルール3:ファイトクラブは存在しない。
ちなみに、ジャバ夫さんの育児休暇は月曜日と火曜日。 会社に行くのはは水木金だけ。
イサムさんの頭頂部には、小さいカサブタがぽちっとある。
これは医者が人口破水させた時にぶっ刺した鍼が、イサムさんの頭にヒットしたため。 これを見ると、一緒に頑張りましたね、という気がする。 同志よ。
イサムさんは小さいので、母乳を直接吸う力が無い。 だから、ポンプで搾乳してから哺乳瓶で母乳をあげて、足りない分をミルクで補っている。 そして、たぶん一月早く産まれてしまったせいだろうと思うのだが、授乳時間になっても起きてくれないし、一度に飲む量も少ない。 無理に多く飲ませると、吐いちゃうので、少しずつあげる。
今まで体重が気になっていたので2時間に一度必ず無理に起こして授乳していたが、夜はイサムさんが欲しがるまで放っておいたらどうかな、と作戦を変えてみた。 母も眠いので。 ぐー。
だいたい3時間−4時間に一度くらい、「にゃー」とか鳴いて、ミルクを欲しがること判明。 「おぎゃー!」と力強く泣く程には、元気が無いみたい。 おしめが濡れても、全く泣かない。 たくましく育って欲しいもんです。
さて、昨晩は、義父母に一回分の授乳を任せて、空いた3時間でジャバ夫さんとステーキレストランへ。 産前はすごい食欲が有ったのに、産んだ直後から全くお腹がすかない不思議。 アメリカのでっかいステーキも、ガッツリ食べていたのに、昨晩は半分も食べれず。 ワインも、グラス一杯なら良いんじゃない〜と頼んだのに、2口で断念。 寝不足のせいか、ぼーっとする。
もう産んでから3ヶ月くらい経ったような気がしていたが、実は2週間もしていないのだ。 ステーキとワインは、また2週間後くらいにトライしましょう。
背中痛い。
忘れていたが、背中が痛かったのだ。 術後の痛み止めのおかげで、産前から酷かった背中の痛みまで消されていたが、お腹を壊したので全ての薬を止めたら、背中の痛みがぶりかえしてきた。 痛い。 耐えきれず、また痛み止めを飲んだら、またお腹を壊し。
こりゃあいかん。 というわけで、出張マッサージ屋さんに来てもらった。
海で流木が膝に刺さったり、彫刻刀を指に刺したり、人生で何度か大怪我をしているが、あまり痛い記憶が無い。 痛いというより、熱いとか冷たいとか痒いとか、別の感覚に変わってしまうのだ。 大怪我は。
それよりドメスティックな、ナスのヘタが指に刺さったとか、北京でアイスクリームにあたったとか、ベッドに足をぶつけたとか、軽い痛みの方が、より純粋に痛みとして認識されやすいので、記憶に残っている。
まあそんなわけで、切ったお腹よりも、凝っている背中の方が痛いです。
我が子ながらかわいく撮れた。 http://outdoor.geocities.jp/aimccorkell/isamu2.html
汚い話ですが。
ラリパッパの薬をやると、便秘になる。 それはもう、一錠でもすぐさま。 ビートニクの小説家、ウイリアム・バロウズのラリラリ小説「ジャンキー」でも、薬と便秘は引き離せない問題だと言及されている。
皇帝はわりとお通じは良い方。 多くの妊婦が悩んでいるのに、妊娠中も一度も便秘にならなかったほど。 でも、薬は強烈だった。 体中の水分が薬に取られてしまったかのような。
ジャバ家に帰ってから、「いやー薬で便秘がすごいんだってば」というような話がコックさんにまわり、以来毎回皇帝の食事にプルーンが出される。 毎回。 皇帝はプルーンが嫌い。 嫌いよ。
全く手をつけずに返すのに、必ず次の食事にも出される。 プルーンジュースまで。 嫌いよ。
薬を変えたら、今度はお腹を壊してしまった。 だと言うのに、未だに出されるプルーン。 土日はコックさんお休みなのに、コックさんが義母に「必ずこれを出すように」と言ったらしく、やっぱりプルーンが出てくる。
プルーンは全てを解決する、とでも言いたげに。 コックさんは、プルーンが世界を救うと思っているようだ。
横浜のじいじは今日日本に帰ってしまった。 イサムさんにミルクあげたり、ゲップさせたり、活躍して。 又来てね、と言う前に、すでに5月の飛行機の切符を買っているじいじ。
そう言えば、臍帯血バンクはどうなったかと言うと、ちゃんと間に合ったのだ。
急な事だったので、まだ書類の提出とか終わっていなくて、出産に間に合わないかもしれない、とか思っていたが、向こうも商売柄イレギュラーなスケジュールに慣れているらしく、アメリカ人としては珍しく、電話して6時間でロスから採取キットを持って、飛んできた。 夜11時に到着。
まだ安産を信じて暢気者だった皇帝は、「陣痛が始まって4時間で産む人もいるというのに、6時間じゃ間に合わないかもしれない」とか思っていた。 暢気だったものよ。
そして、何故か母親の血液も細いボトル3本分必要で、術後採血に挑戦したのだが、皇帝もう血が無くて、2本分しか採れなかった。 鍼を5、6カ所ブスブス刺されたあげく。 「うーん、もう血が無いねー」と言われた。 もっと早く気づいて・・・。
暢気と言えば、ジャバ夫さんは、陣痛中の皇帝を和ませようと、色々出産とは関係ない話題を振ってきていた。 極めつけは、「先週の24を録画してきたけど、見る?」だ。 しかも、見てしまった「24」。 ジャック、あの女が裏切り者よ!!とか陣痛しながら。
そんなわけで、イサムさんの写真。 http://outdoor.geocities.jp/aimccorkell/isamu.html なんかへろへろしながら作ったページなので、表示がおかしいかも。 青いというより、紺色なので、写真では黒っぽいイサムさんの目。
いい加減、写真が簡単にアップできる、今時のブログにお引っ越ししたら良いと思うんですが。 いや、写真じゃ伝わらない何かが、文章にはある筈だ、とかこれまた無駄に求道者。
おむつ取り替えていたら、へその緒が取れてしまった。
ジャバ夫さんが週3−4日ロスに戻って働く事になったので、お留守番。 ジャバ夫さんがイサムさんのおむつ替えを独占していたので、ようやく自分でできると思った矢先に。 へその緒ポロ。
話題を集めている、イサムさんの青い目ですが、6週間後くらいには茶色くなっちゃうそうです。 ちょっと残念のような、ほっとしたような。 だって皇帝の子だから、やっぱりあんまり突飛な色はどうかと。 3代くらい後に、日本に帰って暮らしていた一族の中に、隔世遺伝で突然青い目が出てきたら、ファンタジーよね〜とか思っている。
低体重児のイサムさんだが、7日目に小児科で診てもらい、軽い黄疸が出たので、また一日置いて診てもらったら、4オンス増えていた。 勤勉なA型血液が騒いで、きっちり2時間おきに授乳しているのが効いたらしい。 2時間置きの授乳って、間2時間眠れそうだが、実は母は搾乳やら哺乳瓶洗浄やらしていて、1時間ずつしか眠れないのだ。
薬を変えたから、多少起きていられるが、やっぱり眠いもの。 ぐ〜。
写真を見せて欲しいコールがあるので、アップしたいのですが、パソコンをいじるのと別の部分の脳みそを使っているらしく、なかなかできません。 もう縮小写真とか作って待機してあるのに。 ぐるぐる。
今朝、母乳支援のボランティアナースが来てくれた。
イサムさんは今の所とても良い子。 ミルクを飲ませても吐かないし、ゲップもスムーズにしてくれるし。 ほとんど眠っていて、泣かないし。
と思ったが、どうも皇帝の飲んでいるラリラリ薬の成分が、母乳を通じてイサムさんの口に入っているので、イサムさんもラリラリなのだ。 そりゃあ眠いだろうよ。
というわけで、母の痛み止めの種類を変えるように指導が。 今の薬だと、内蔵の動きまで鈍くなるらしい。
はあ、眠い。
おじいちゃんに日本で命名書を書いてきてもらったので、インスタントお赤飯を食べてお七夜。
イサムは勇の字。 アメリカ人に自己紹介して、発音できなかったら、サムと呼んでもらえる。
ジャバ夫さんの頭文字の「マ」も付いてる。
今日は初めての小児科検診で、体重が誕生時に戻っていた。 小さいけど、心臓が丈夫なので大丈夫ではないか、とのこと。
母は深夜の授乳で眠い。 ラリラリ薬を飲みながら、授乳してていいのだろうか。
ラリラリながら退院している。 メールとか、i-phone で見れたり、時々接続が悪くて開けなかったり。 返事はちょっと遅れますが、元気なのです。
さて、母はアメリカドラマ「ER」が嫌いだった。 緊急患者の前で、医者や看護士が痴話げんかをするからだ。 「人が苦しんでる時に、失礼しちゃうわよね」と言っていた。 その通りだと思う。
そして、今回皇帝の腹を開けた医者は、アシスタントの女医さんと、地元の野球チームの話をしながら縫合していた。 縫合と言っても、医療用の糊で貼付けてあるので、鍼と糸は使ってないのだが。 チームのカラーがどうのとか、使用するボールの大きさがどうのこうのとか。 失礼しちゃうわね、とは思わなかったが、どうでもいいから早く手を動かして、閉めてくれ、と思っていた。 部分麻酔なので、上半身が外傷のショックで痛くもないのにガタガタしていて、けっこう辛いのだ。
それにしても、たかが傷を閉めるだけなのに、赤ちゃんが出てから、ジャバ夫さんが退室して、かなり手間がかかっているようだった。 輸血こそしなかったが、水の点滴を受けながら、段々体も冷えてきて、さむいーさむいーと半べそになっていたら、ようやく処置が終わって、ナースステーションに移動。 帝王切開って速いって聞いていたのに、話が違うじゃないか、と思っていた。 そのうちイサムさんにあったりしているうちに、そんな苦労も忘れてしまった。
で、退院直前。 担当医が最後の傷口のチェックなどをして、「はい、帰ってよろしい。また来月来てね」と言われて退出。
・・・・・・・・・・・・・してしばらくして、また医者が戻って来た。 「忘れてたけど、卵巣に良性腫瘍が有ったから、取ったからね」
忘れてたのか!!?
かなーり初期のことなので、忘れていたが、卵巣膿腫があるかもしれない、とか日本の医者が言っていたが、腫瘍だったらしいのだ。 卵巣は取らないで、腫瘍だけ取れたから取った、とのこと。 「4インチくらいになってた。ラッキーだったね」とか言われた。 う、うん?
忘れられたショックと、腫瘍を取りながら野球の話をしていた驚きと。
日本の医者は暗過ぎたし、アメリカの医者は明る過ぎだ。
痛みの果てに、何かあるんじゃないか。 というか、痛いけど、更に上を行く痛さがこの世にあるんじゃないか。 そんな求道者的な考えが、判断力を鈍らせている気がする。
6日に、ベッドから起き上がって歩くように言われたのだが、これがとてつもなく痛かった。 これが噂に聞く、開腹手術後初歩きか。 いてー。 本当にこんなに痛くて、大丈夫なんだろうか。 いや、皆が痛いって言うんだから、このくらい痛くて当然だ。 我慢しよう。
というわけで、また我慢してしまったのだが、なんとこの前に痛み止めの点滴を抜いた事をナースがすっかり忘れていて、痛み止めの経口薬を皇帝に渡していなかったのだ。 痛み止めなしで、トイレにまで行ってしまった。 死ぬんじゃないかと思ったけど、我慢していた。
ばかばかばか! もう我慢なんてしない。
というわけで、ナースに痛みのレベル(1−10)を聞かれるたびに、 「もうレベル8くらいの痛さっすね!」 と、張り切って答えていたら、やたら強い痛み止めをがんがん飲まされて、しばらく眠りから覚めなくなってしまった。
昨日今日、ようやく薬を半分にしてもらったので、1時間くらいぶっ続けで起きていられるようになった。 でも眠い。
個人部屋で、術後すぐに赤ちゃんと同じ部屋に閉じ込められたので、イサムさんと好きなだけ引っ付いていられるのは良かった。 おむつ替えと授乳は、ジャバ夫さんがやっている。
今朝は横浜のじじも来てくれたので、イサムさんお披露目。
明日は退院できるもよう。 本当にこんなラリラリで退院しても良いのだろうか。 眠い。
これから語られる物語は、あまりに恐ろしいので、怖いのが苦手な人は回避されたし。 どろどろー。
なんだかスピーディーな展開だったので、これを難産と言って良いものかどうか迷うのだが。 たぶん、100人中100人が「最も選びたくない出産コース」に挙げる自信のある歩みであった。
あと、思ったより自分は痛みに強いという事がわかった。 新しい発見だ。 ちょっとしたことで大げさに痛がる割には、耐えられる痛みの上限が、かなりハイだ。 というか、耐えすぎたのがいけなかったのか。 いや、なにがいけなかったとか、自分で運命を選択できるもんではないな、と思った。
さて、何が起こったかというと。
まず、3日午後に超音波検査をしたところ、羊水が足りていないと診断された。 赤ちゃんの周りに、全然スペースがない。 このままにしておくと、自然分娩ができなくなるので、今日生んでしまいましょう、ということになったのだ。 今日!?
朝ロスに送り出したばかりのジャバ夫さんを、再び電話で呼び戻し、入院の準備をして、夕方もう分娩室に座っていた。 まあーどうしましょう。 今日中に生まれたら、お節句生まれだわ。 などと、この辺りまでは暢気にしていた。 義母と、「出産前の私」「病院食を食べる私」とか言いながら、写真撮影をしている余裕ぶりであった。
17時、看護婦さんが、陣痛と胎児の心拍数を計る機械を持ってきて、装着してくれたら、「あら、もう陣痛始まってますよ」と言われた。 言われてみれば、痛い。 でも、ちょっと激しくお腹がはってるのかなーくらいに思っていたのだ。 投薬しなくても勝手に陣痛が始まっているなら、これは自然に安産なんでないの?とすら思った。 ジャバ夫さんが到着し、義父母と付き添いを交代する。
が、子宮口が0.5センチから一向に広がらないので、20時に子宮頸管を柔らかくする薬を投与。 この時点で、ようやく陣痛が強くなり始め、痛いー痛いーという波に。 でもまだ暢気な皇帝。 「ドラマみたいね、うふふ」とか思いながら、武士らしく黙って痛みに耐えていた。 武士じゃないけど。
夜中に隣の部屋に、別の妊婦さんが担ぎ込まれてきて、「ぎゃああああああああああああ!!」と大騒ぎを始めた。 うっそんなに痛くなるのか、とびびったが、なんとこの妊婦さん、すでに無痛分娩の処置が済んでいるというのだ。 あんまり激しく悲鳴を上げるので、看護婦さんたちが「本当に薬入ってるの?」とか、「まだ陣痛始まったばっかりなんだけど」とか大声で確認しているのが聞こえてくる。
あ、もしかして、私も悲鳴とか上げてみるべき? とかちらっと思う。 でもここは粛々と痛みに耐え、一応控えめに「痛くて眠れないです」と言ったら、お尻にモルヒネを打たれてしまった。 痛い。 お尻に打たれた注射の方が痛い。 やっぱり黙っていよう。
うつらうつらしていたら、どばーっと液体が出て行った気配。 破水かしら?と思いながら、痛くて何もする気になれないので、ジャバ夫さんに「破水かどうか確認して」と言って、またうつらうつらしていたら、ジャバ夫さんが何か言いながら、部屋を出て行ってしまった。 どうもこの時、大出血したらしいのだが、ジャバ夫さん、何故か皇帝を驚かせないようにしようと思ったらしく、ナースコールではなく直接ナースを呼びにいっていたのだ。 一人でいるときに、またどばーっとなったが、痛みに耐える事で頭がいっぱいになっていたので、じっと我慢していた。 ナースが来たので、何か言おうとして口を開いたら、なんと吐き戻し。 ベッドの上が惨劇状態。
で、何故か走り続けたマラソンランナーのようにハイになってしまった皇帝は、「まだ耐えられる」と思っていた。 子宮口は朝8時でまだ2センチ。 ここで出産のスピードアップを狙って、医者が人口的に破水。 更に一時間粘ったところ、胎児の心拍数が落ち始めたので、また羊水を戻して、プレッシャーを減らす作戦になったらしい。 どんどん体につながる管が増えていくので、「あーもしかしてあたし難産なんじゃー」と思ったら、ようやく「痛いー」と声に出てきて、10時には医者が数人やって来たのであった。 自己申告なのか?
この辺から、胎児の心拍数ががくっと落ちたので、なんと帝王切開に。 ああ、結局背中から注射。 だったら始めっから無痛分娩をお願いしたのに。 14時間の陣痛の末に帝王切開って。
こっからが早いもので、30分ほどで赤ちゃんは無事外へ。 結局、最後は赤ちゃんの足にへその緒が絡まっていた事が判明。 で、へその緒が絡まって引っ張られて、酸素が足りなくなって、心拍数が下がっていたのだ。 あー。
自然分娩をしたいから、その日のうちに入院したのに。 全ての目的を外しまくって、そのように落ち着いたのでした。
そして、帝王切開なのに4日で退院しろって言われた。
とりあえずベッドから起き上がれるようにならねば。
2520グラム。 47センチ。 イサム君、3月4日生まれです。 目が何故か青いです。
出たというか、出したというか。 ちょっと小さいけど、母子ともに元気です。 来週には家に帰れるので、また更新します。
眉毛が金髪。
そんなわけでサンタバーバラにプチお引っ越しをした。 なんと、ゲストルームの半分が、おもちゃ満載の遊戯室になっていた。 さすが初孫だ。 どちらの親に取っても初孫なので、横浜のじじも、初節句の準備に余念がない。 この子は産まれたら、インドの王様のごとく甘やかされてしまうのではないだろうか。 まあ我が世の春は、下の子が来たらすぐに終わるんだけど。 ふっふっふ。
気になるのは、用意されている靴下の数。 日本のお母さんが、あんまり要らなかったものTOP10に挙げる、赤ちゃんの靴下。 これが大量にクローゼットに配備されている。 歩かないのに何故。 と思ったが、家の中でも皆靴を履いているわけだから、外出時だけ足を覆えば良い日本の赤ちゃんと違って、いつでも足をなんかで包んでいないといけないのかもしれない。 朝ベッドから出る時に、もう靴下を履くのだろうか。 どうなんだろう。 皇帝は大人だけど、靴下が嫌いだから、朝起きたらサンダルだ。
さて、来て早々、夜中に陣痛もどきがやってきて、隣でいびきをかいているジャバ夫さんを叩き起こして、大騒ぎしたのであった。 陣痛の練習みたいな痛みで、人によって有ったり無かったり、痛みも強かったり弱かったりするらしい。 これが、とっても痛かったんだ。 しかも3時間ぶっ続けで。
あんまりしつこく痛いので、もう産まれるんじゃないかしら?とまで思い、夜中にモソモソ入院の準備までしてしまった。 冷や汗が出たり、唸ってみたり。 ジャバ夫さんは暢気なもんで、「大丈夫〜?」とか言いながら、時々起きては、またいびきをかいて、皇帝に起こされたり。 結局3時間後に痛みは消えてしまったので、どうやら今回は違うらしい、とようやく眠れたのであった。
ああびっくりした。 翌朝はちょうど定期検診であったので、医者さんに訴えてみたが、いつも通り「フツーです」とのお言葉。 指の先を針で刺されて、前回不足していた鉄分が回復しているかどうか調べ、ついでにバクテリアに感染してないか調べてもらったりした。
もしかしたら、赤ちゃんの頭が大き過ぎるかもしれないから、超音波検査してきなさい、と言われたので、今日また病院に行かなければならない。
前駆陣痛は、出産までの間、何度かあるかもしれないそうなので、嫌だなーと思っている。 そんなに痛いなら、もう産まれちゃえば良いのに。 痛みの練習って何だ。 痛いだけで産まれなかったらもったいないじゃないか。 と、ブツブツ言ってみる。
早く無事に出てこないかなー。
昨日は更新後、また二時間くらい停電したので、ケンタッキーでチキン食べてきた。
サンタバーバラに二ヶ月はいるだろうから、色々準備を整える。
まず、冷蔵庫の中身を全部使って、さくさく料理する。 カレーと、煮物と、ハンバーグを作ってタッパーに入れておく。 料理にしないで、具材だけ置いて行ったら、間違いなく腐らせてしまうだろうから。
次にお掃除。 お掃除中の注意点を、気がついたらメモに書いて、ぺたぺた部屋中に貼って行く。 「フェイスタオルで床を拭かない」とか。
洗えるものは、全部洗っておく。
これで、二ヶ月ジャバ夫さんは一人で生きて行けるだろうか。 いや、生きて行けるのはわかっているのだが、生活できるだろうかという問題。 サバイブではなく、リブできるか。
他所の旦那さんが、妻のお留守番中に心配〜、なんて話を聞くと、「子供じゃあるめーし」と思っていたが、確かに心配だ。 旦那が心配というよりは、家が心配だ。 一体留守中に、どんなジャングルダンスなことになってしまうのか。 乞うご期待。
さて、妊婦服を全部鞄に詰めて、クローゼットの空いた所に、妊娠前の服を詰め直していたら、その小ささにぎょっとした。 BEBEのジーンズが00だ! ぎょえー、太ももまで入るかしら。 試しに履いてみようとしたら、なんとふくらはぎから上に上がらない。 しょえー!! ベッドの上でゴロゴロ転がってみたけど、どうしても膝より上に上がらない。 産後はどうなるのやら。
ところで、太って顔が丸くなってくると、このボーカルの人に似ていると言われる。 http://www.youtube.com/watch?v=5OLjDpvZEDQ&feature=related たまたま帰国中に、テレビで懐かしのヒット曲を流していた時、「あ、皇帝が歌ってる!」と夫に言わしめたくらいに似ている。
そういえば、皇帝兄も、古いアイドル顔と言われる。 わしら産まれるのが遅過ぎた。
気分は伊達政宗。
でも二人とも音痴なので、早く産まれていても天下は取れない。
皇帝
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