皇帝の日記
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に、昨晩戻って来た。
夜中に戻ったので、そのままゲストハウスに直行して、荷物を解いて、寝た。 ら、早朝、ガンガンガンガン!という、小学生が登下校中に、棒で近所の家の柵を叩きながら歩いてるみたいな音がして、目が覚めた。 かなりしつこくガンガンガンガンなり続けているので、「??工事??」とか思って、外を覗いてみたら、真っ黒になって固くなったオリーブの実が、強風に煽られて雨霰と降っている音だった。 ジャバ夫さんは、目覚めていないものの、ものすごい深い皺を眉間に寄せて寝ている。 かわいそうに。
あんまり苦悩しているようなので、起こしてあげて、そのまま仕事に送り出した。 職場まで一時間半。
義父母と朝食を食べていたら、電話で「オフィスの鍵がない!」とジャバ夫さん。 はあはあ、わかります。 あなたが鍵を置いて行きそうなところが、手に取るようにわかります。 洗濯物のポケットから鍵を発見。 義母に「ジャバはいい人と結婚したわねー」と褒めて(?)もらう。 バナナをもらった。
22日の日記を更新。
船内で見かけた、いけてない人々の思い出をいくつか。
レストランで、激しく彼氏を責める彼女。 彼氏の食べ方や服装に、散々文句を言い続け、ウエイターも罵る。 彼氏はずっと下を向いている(この人もなんかおかしいが・・・) この彼女と一週間も船に乗るのか・・・と思った・・・。
ベランダで日光浴をしていたら、上の階の夫婦が、子供の教育方針について、怒鳴り合いの大げんか。 なんか物の割れる音とかして、怖かった。
同じく、ベランダでだらだらしていたら、下の階の子供が、お父さんに 「ねえパパ、どうして海は青いの?」 「それはね、海の水の温度に関係しているんだ。赤道近くにいくと、もっと明るい色なんだよ」 頭脳は遺伝しないけど、知識はこうして繋がって行くんだね。
白人夫と、アジア人妻と、奥さんの連れ子とおぼしきアジア人の幼女二人。 避難訓練で、誘導する責任のある保護者を確認しているクルーに 「あなたの娘さんですね?」と聞かれて 「いえ、実の子ではありません」と答える実の父ではない夫。 いえ、見ればわかりますけど、そんなこと聞いてませんから。
皇帝の昼寝中に、パンツ一枚で廊下に出て、新聞を取ろうとした瞬間に、オートロックで閉め出されたジャバ夫さん。
10月20、21日の日記も更新。
アパートを探しているので、今日はジャバ夫さんが昼に仕事を抜けて、下見に行くことに。 本当にこの人は、いつかふとした弾みで首になるんじゃないかな。 ふっふふ〜。
ところで腹がどんどんでかくなるので、腹の内側の筋が「延びてます」って感じで、軽く痛い。 どのくらい軽く痛いのかというと、準備運動でアキレス腱を伸ばしているときの、ふくらはぎくらいの痛さ。 マタニティーヨガとかで、腹の筋を伸ばしておけばよかった。 うーん。
以前、腹巻にはまって、買い集めた事があるので、腹帯代わりに巻いてみたら、思ったよりサポート力と伸縮性があったので、採用。 腹巻は良い。
10月18、19日の日記を更新。 だらだらしてる様がわかる。
朝起きたら夫がいなかった。 仕事に行ったのだ。 当たり前なのにびっくりした。 オシメ代を稼いで来てください。
さて、クルーズ中のだらだらぶりでわかるように、すっかり目標体重をクリアし、軽く腹の皮が突っ張るほど大きくなったので、ここらで一締めしなければならない。 妊婦の体重管理とは、減っても駄目だし、増えすぎても駄目。 なんとも難しい塩梅なのだ。 減るのはもちろんNG(元々肥満体も場合は、医師の指示で減らすこともある)だが、増えすぎると、胎児が大きくなりすぎて、難産になったりするらしい。
とは言え、食事を安易に減らすようなダイエットは、栄養が足りなくなったりする面から考えても、やはりよろしくないでしょう。 クルーズ中に、普段取り損ねそうな野菜や果物を、暇さえあればもりもり食べていたので(無料だったし)、口内炎もなくなっているので、この栄養っぷりは、このままキープしたい。 ということで、やはりここは適度な運動がよろしかろう、というところ。
そんなわけで、本日は一階のお掃除をすることに決定。 丁度明日がゴミ出しの日なので、わーっとゴミを集めて、わーっとコンテナに積んで、わーっと出してしまう。 わーっと掃除機をかけて、わーっと洗濯物を集め、わーっと洗う。 ジャバ夫さん、適当なところで力尽きて、洗濯物の塚を築くのはやめていただきたい・・・。
洗濯機の回転を眺めていると、邪悪な黒いエキスが出てくる。 一体どんな着方をしたら、こんなに汚れるのか。 洗いあがると、Tシャツ2枚、ズボン1枚が破けている。 どんな着方をしたら、こんなにも繊維がダメージを受けるのか。 破ける程着てもらえたら、服も捨てられても異存はあるまい。 皇帝の服は、虫に食われる以外に壊れることがないから、逆にうらやましいくらいだ。 寿命の尽きた服で、安産祈願をしながらトイレ掃除をして、掃除終了。
食料庫に残っていた餅を焼いて食べたりした。
来月には、残っているルームメイトもお引越しを完了させるので、家の中は閑散としつつある。 ジャバ夫さんと皇帝は、サブプライムローンの煽りを受けた銀行が貸し渋りをしているので、どうやら一二年は新居購入のローンは組めそうにないので、来年からとりあえず静かで空気の良いところに、アパートを借りようと画策中。
赤ちゃんが泣いても大丈夫そうな、壁の厚い物件を探している。 一二年しか借りないんだから、子供部屋いらないんじゃーん?と思うのだが、どうやらアメリカ人は赤子にも部屋をひとつあてがうらしい。 川の字になって寝ないのか。 そうか。
ちなみに、文化人類学的に言うと、日本の子育ては「母子密着型」というそうです。 いいじゃん、密着。 赤ちゃんのときくらい、密着したいじゃん・・・。 駄目?
2008年10月28日(火) |
あっさりとエイリアン |
移民局の面接が、とってもあっさりと終わってしまった。 しかも、あっさりと合格。 なんと。
今までの書類審査が色々入り組んでややこしく、複雑で面倒くさかったので、まだ信じることが出来ない。 ウソでした〜とか、言われるんじゃないかと思ってしまう。
二週間後にはグリーンカードの本物がもらえるらしい。
基本的に面接で問われるのは、本当に二人が結婚していて、心身ともに健全なアメリカ市民の夫婦として、生活しているのかどうか、というところ。 結婚証明書はもちろん、二人で生活している証拠(共通の銀行口座とか、健康保険とか)を見せなければならないのだ。
皇帝のとこは、二人とも収入があやふやなのがネックなので、ジャバ父母に証人として入ってもらって、なんとかクリア。 ほんで、子供が出来ました、というのが、この場合かなり有利なので、船旅に出る前に医者に発行してもらった診断書も、全部持っていった。 「妊娠している証明書を提出してください」とか言われる。 腹見ればわかるだろうが! という理屈は通用しないので、あくまで紙が必要。
予定よりはやく済んだので、ソーシャルセキュリティーNoももらいにいく。 ソーシャルセキュリティーナンバーは、最寄のソーシャルセキュリティーオフィスでもらえる。 こちらもあっさり済んだ。 でも、発行は二週間待ち。
午後はジャバ夫さんのお片づけを監督。 写真の整理が出来ないのに、写真を撮りたがるので、この五年くらいの写真を全部集めて、年代順に箱に入れ、それからアルバムに収めたりした。
ジャバ夫さん、体重の増減が激しいので、体型で歴史がわかる。
今?今はMAXに近いですね。 結婚式から、15ポンド増量中なので(え!!?)
明日移民局の面接があるので、まだLAにいる。
あんまりジャバ夫さんの住環境が汚いので、掃除に励んでみた。 自分達の部屋に掃除機かけるだけで、一日仕事だった。 ふー。 妊婦にダイソンは重い。
ジャバ夫さんは、主に洗濯や、布団干しや、風呂掃除やらをした。 濡れて身体が冷えそうなジャンルとか。 洗いあがった洗濯物は、二人で懸命に畳む。 クッションカバーとか、洗えそうなものは、全部剥がして、洗いまくる。
まあ、なんとか「サバイブ」という感じから、「リブ」ってくらいにはなった。
旅の更新は、落ち着いてから遡ってします。
無事ハネムーンから戻りましたー。
今日は五ヶ月の戌の日なので、帰ってからジャバ夫さんに手伝ってもらって、水天宮の腹帯をぐるぐる巻いた。 簡単に産まれますように。
そして、本日はハロウィーンパーティー。 今まで、うまいことというか、なんというか、偶然にもハロウィーンにアメリカに居たことがなかったので、ハロウィーンにかける、アメリカ人の情熱を、知らずに生きてきた。 だが、今夜その熱狂を目の当たりにするのであったー。 じゃじゃーん。
ジャバ夫さんが、ハロウィーンコスチューム屋さんで、悪魔の耳とか色々買ってきたので、これから色々装着してみる。 一度しか着ないのに、コスチュームを用意する心意気。 どれだけこの行事を楽しみにしているのか。
異国のイベントに付き合ってもらったので、付き合い返さねばなるまい。
朝起きると、すでにロスに到着していた。 ホテルごと移動するから楽だが、今回は観光がほとんどできない旅行であった。 ラスベガスで遊んでいるようなものかしらん。
8時台に下船するという、結構な早起き(皇帝にとっては)。 荷物は昨晩のうちにまとめて、スーツケースも預けてあったので、入国に必要な書類だけ持って降りる。 てくてく歩いて行くと、アメリカ市民と外国人は別の列に別けられてしまう。 新婚旅行なのに、夫と離されてしまった。 3/4くらいの人々が外国人だったようで、ジャバ夫さんはさっさと居なくなってしまったが、皇帝は長い列に並ぶ。 ぼーっと並んでいたら、ジャバ夫さんから携帯に電話がかかってきたが、イミグレーションでは通話禁止なので、ちょっと出てすぐに切る。 出口で待ってるよ、とのこと。
中国系アメリカ人の家族がてくてく出て来たが、どうやらおじいちゃんだけ中国国籍だったようで、家族と引き裂かれて、外国人の列に並ぶ。 おじいちゃん、英語が話せないので軽くパニックしていたが、大丈夫だったろうか。 だったろうか、というのも、皇帝はこの後、おそらくおじいちゃんよりえらい目にあったので、見届けていないのである。
相変わらず色々質問されて、トラベルドキュメントの確認をされて、なんと初めて別室に入れられてしまった。 そして、また同じ質問を違う人にされる。 何度も質問されたのが、「夫は今どこに?」という・・・。 いや、だから、あんたたちが引き離したんだってば・・・。
トラベルドキュメントって、何度でも入国可能な筈なのに、「ハンコ押すスペースが無いから、もう一回申請して」とか言われた。 ハンコ押すとこ、一カ所しかないですから! だったら「何回でも入国可能」って書いてあるのは、何の意味が?? 「グリーンカードが来るまで、出国しない方が良いですよ」とか、親切そうに言われた。 なんで局員一人一人が「俺ルール」を持っているんだ、入国管理局。
結局、トラベルドキュメントの中で、比較的隙間が空いている所にハンコしてもらって、無罪放免となる。 それでいいなら、裏側にハンコすればいいんじゃん・・。
出口でジャバ夫さんが、じーっと待っていた。 熊ちゃんみたいだった。
良い旅行でした。 旅行と言うより、バカンスですか。
今日は海上移動だけ。 もう旅も終わりかと思うと、感慨深いような、もうそろそろ陸に上がりたいような。 船の上は基本あまり揺れないが、ずっとエンジンの音がしているので、飛行機の騒音を半分にしたような騒がしさなのだ。 寝ている間もずっと。 空調もききっぱなしだから、乾燥している。
朝起きると、朝食がこなかった。 朝部屋に運んでもらうためには、前夜に部屋のドアノブに、注文票をぶら下げておかなければならない。 ぶら下げておいたのに、忘れられたりしてこなかったのは二度目。 船が大きすぎるのか、システムがいい加減なのか。 別段急ぐ旅でもなし、朝食バイキングへ行って、済ませる。
ついでに船内を散歩し、アートオークションなどを覗く。 シャンパンが無料で振る舞われている。 アルコールってなんだろうか。 おいしいから飲んでいたのか、酔うのが好きだから飲んでいたのか。 今となっては思い出せない。 ふん。
昼飯を食べて、昼寝をして、おやつを食べた。 新婚旅行なので、巨大なチョコレートムースをサービスしてくれた。 だら〜ん。
七日も二人だけでする事が無いと、どうやら険悪になるカップルが続出のようで、時々エレベーターホールや廊下で、言い争う声がしてくる。 旅の始まりは、皆ラブラブモードだったのに。 夫婦とは不思議な物ですね。
うちは特に喧嘩するネタもないので、お互いに日焼けのチェックをして、焼けてない所をベランダで焼いたりした。 そもそも、旅をするたびに喧嘩していた原因は、道に迷ったとか、スケジュール通りに進んでいないとか、お腹がすいたのにレストランが無いとか、傘が無いのに雨に降られたとか、荷物が重いとか、そんな事ばかりであった。 衣食足りて礼節を知ると言う事か。 リラックスしたいだけなら、船旅はお勧め。 アクシデントが無いと、なんとも旅っぽくないのがあれだけど。
夕食後は、バーでWALL-Eを放映すると言うので、大喜びで観に行く。 日本ではこれから上映だと思うが、とっても良い映画だった。
朝起きると、カボサンルーカスに到着している。 メキシコ西海岸は、氷柱が垂れてるみたいな形の半島があると思うが、その先端の部分に船を停める。 北米の観光客が、最も気軽にバカンスに来れる所。
本日は、パイレーツツアー。 100年前に作られた、本物の海賊船に乗って、半島の近くまで行き、そこでシュノーケリング。
ジャバ夫さんは、すっかりシュノーケリングのファンになったので、朝からうきうきしている。 パイレーツ船に乗り込むと、思ったより新しげな船。 船長の話だと、一部は100年以上前の船をそのまま使っているが、大部分は70年前の船のパーツで、エンジンは最近のものだそうだ。 ペンキもきれいに塗られていて、古い感じがしない。 ちょっと残念。
船には、船長と、船長の息子と、船長の息子の嫁と、その4ヶ月の赤ちゃんが乗っていた。 もうすぐ赤ちゃんが産まれるのだというと、抱っこさせてくれた。 たら、でかい。 赤ちゃんがでかい。 皇帝の体の半分くらいある。 顔なんか、すでに同じくらいの大きさなんじゃないだろうか、というくらい。 うう、やはり西洋の子供はでかいのか。 4ヶ月と言いながら、首もしっかり座っている。 きっとこの子は、船酔いなんかしないんだろうな、と思った。
さて、シュノーケリング。 明度はやっぱりいまいち。 でも岩場が多かったので、魚は沢山居た。 フグを追いかけて、バシバシ泳いで行く。 と、なんだか腕や足が、チクチクする。 でも大して痛くないので、「チクチクします〜」とか言いながら、かまわず泳いでいた。 後でわかったが、チクチクしていたのは、目に見えない程小さなクラゲで、後日ばっちりクラゲ型に赤くなっていた。 皇帝にしては珍しく、腫れも無かったので、きっと毒性もあんまりなかったのでしょう。 ジャバ夫さんは痒がっていた。
午後にはもう船に戻って、シャワーを浴びてのんびりモードに。 後は、またドンブラコッコとロスに帰るだけ。 船内の劇場で、ハルクの新作を上映していたので、観に行く。 ハルクスマーッシュ!とか、必殺技を叫ぶハルクに大笑い。
映画の後、今夜はフォーマルナイトなので、正装するように、と通達を受けて、ドレスに着替える。 母が兄を妊娠している時に着ていたドレスを着る。 お腹がゆったり。 夕日を見にデッキにあがると、ものすごい強風で、両手足を広げたら、飛んで行けるんじゃないかと言うくらい、煽られた。 タイタニックのポーズをとったら、間違いなく飛ぶくらい。
夕飯を食べてから、売店でなんか良いお土産ないかな〜と探してみたが、面白いくらいになにも無い。 ダイアモンドセールとかしている。 価格帯がお土産ではない。
夜はシアターへミュージカルを観に行く。 ショーのたぐいは、入場料を取られるわけではないので(つまり、はじめから料金に含まれている)見ないと損なのだ。 入場料を払っていないせいか、子連れが騒いでいると、普段なら目くじらたてて怒る奴らが、比較的寛大。 トイレに立ったり座ったり、出入りしても、特に誰も嫌な顔をしない。 三歳くらいの小さな女の子が、舞台の上のダンスにつられて、通路で踊りだして、かわいかった。
ショーが済んだら、ロビーでシャンパンタワーのパフォーマンスが行われ、ジャバ夫さんが皇帝の分まで飲む。
そういえば、パイレーツ船に同乗していた老人が、ものすごくジャックニコルソンに似ていた。 というか、むしろ本人なんじゃないか。 と言うくらい似ている。 「ジャックニコルソンに似てるって言われませんか?」と声をかけるのは、失礼なんだろうか。 いや、でも、なんでスパイダーマンのキャップをかぶっているのか。
悶々としていると、隣でジャバさんも、人差し指をクイクイ曲げて、シャイニングのポーズをとっている。 そして、目で皇帝に訴えかけている。 そうですよね、ジャックに似てますよね。 ああ、でもそんな事を、この狭い船の上で言って良いものだろうか。 人違いかもしれないし。 着替えのTシャツや、持ち物は、ことごとくユニバーサルスタジオのキャラクターグッズ。 間違いない。 間違いなくロスの映像関係者だ。 だとしたら、きっと彼の人生で100万回くらい、ジャックニコルソンですか?と聞かれているだろう。
結局聞けなかった。 そして夜は、狙ったかのように衛星テレビで、ジャックニコルソン特集を放送していた。 あー聞きたかった。
昨日の夜、プエルトバラルタを出港し、今朝はマザランに到着。 蒸し暑い。 本日のツアーは、古町探索ツアー。 ミニバンに乗って移動する。
なんだか頭の弱いカナダ人の娘二人と、行儀の悪い南部家族と一緒になってしまった。
レンガ一個作ってなんぼ、で働いている地元の職人さんに、「かわいそー」とか「罪悪感を感じるわ」とか連発するカナダ娘。 君等の頭の中の方がかわいそうだ。 カジキを釣り上げた漁師さんが、獲物を見せてくれたのに、「気持ち悪い!」と絶叫したり。 カジキを気持ち悪いと言った人を、初めて見た。 魚食べた事がないのか。
父親と夫婦という組み合わせの超肥満家族は、ミニバンの中でスナック菓子を開けて食べ始める。 せめて同行の人に、物を食べてかまわないか、聞け。 車内に食物の匂いが広がって、気持ち悪くなるかもしれない人がいるかもしれないとか、考えて。
とまあ、同行人には恵まれなかったものの、町は色々覗けて、楽しかった。 パン屋さんの釜を見せてもらったり、タイルの作り方を見せてもらったり。 築400年の教会は、小ぶりながらスペイン建築らしい様子で、とってもデコラティブだったし。 ネイティブショーでは、体に縄を巻いて、高い柱からぐるぐる回りながら降りてくる儀式も見れた。
相変わらず、町の中にはウロウロしている犬が多い。 パン屋の前には、特に「パンくれないかな〜」という顔をして待っている犬が、群れていた。
色んな木が沢山生えている。 そんな山を見ていると、ああ、やっぱりカリフォルニアは基本土漠なんだ、と思う。 ロスもサンタバーバラも、沢山生えていると言うより、単独で時々生えてるっていう感じの木が多いと思う。
お昼過ぎに船に戻って、ジャバ夫さんと映画を見たり、昼寝したり。 だらだら過ごして、夜は船内のステーキハウスで。
近くの席の話に耳を傾けていると、ものすごく知的で大人なカップルがいるかと思うと、胸掻きむしりたくなる程お馬鹿な人々がいるのもわかる。 これから二人で精進して(ついでに腹の子も)、素敵な家族を作りましょうね、と新婚旅行らしい決意をしたのでありました。
食後、月を見にデッキに上がると、ジムの電気がまだついていて、中でクルーが運動しているのが見えた。 船内で働いている人のほとんどが、フィリピン人かスイス人。 この二国に船員になる学校と、エージェンシーが集中的にあるそうで、外のスタッフ以外にも、中に居るエンジニアなんかも、だいたい出身が同じとか。 英語を話しているけど、かなりなまっているので、注意して聞かないと、良くわかんなかったりする。 クルーはきっと、ふくよか過ぎる客を毎日見て、自分を戒め、明日ために深夜運動しているのでしょう。
朝起きると、最初に停まるプエルトバラルタという港に着いていた。 快晴で、ベランダに出ると、暑い。 空気がもわ〜っとしている。 30度以上ありそうだ。 メキシコは暑い。
もわーっとしながら、日焼け止めを塗り塗り、港に出て、あらかじめ申し込んでおいたツアーに参加する。 シュノーケリングと、小さな村散策ツアー。
色々なツアーがあるのだが、乗馬ツアーとか、モトクロスツアーとか、ジャングル(木と木の間を、ターザンする)ツアーとか、テキーラ工場ツアーとか、妊婦には参加できないものばかり。 あんまり動かなさそうなツアーを選んだのだ。
すると、ツアーはやはり肥満過ぎて機敏に動けない人々か、膝を壊したお年寄りばかり。 もったり小さな船で出発。 小島に着く。
ガイドに連れられて、シュノーケリング開始。 ちなみに、スキューバダイビングは妊婦は禁止。 水圧がかかるのと、体内の空気圧が変わってしまうのと、窒素だのなんだのが溜まってしまうので。 せっかく免許持ってるけど、今回は潜水無しのシュノーケリングにしておく。
海はさほどクリアではないが、まあまあ明度がある感じ。 ジャバ夫さんは実はあんまり泳ぐのが得意でないので、救命胴衣を着けたまま、手を繋いで泳ぐ。 皇帝は、はじめ胴衣を着けていたが、あれを巻いていると、自分の意図しないところで波にあおられて身体が浮かび上がったりするので、さっさと外してしまった。 人間の体は、浮くように出来ているのです。 まして海水。 溺れると困るので、足首に胴衣をくっつけて、岩の間を泳ぐ。
タコに墨を吐かせたり、フグを怒らせて膨らましたり、ヒトデをそっと移動させたりした(迷惑)。 ジャバ夫さん大興奮。 ウニもいた。 潜水はできませんが、逆立ちするくらいは良いんでないでしょうか。 腹は潜らないし。
小島に上がって、村を探索する。 歩いているうちに、暑いので、どんどん水着は乾いていく。 もわ〜。 村は山あり谷ありの坂だらけで、村人は適当にレンガを積んだ家に住んでいて、どの家もドアが無い。 きっと泥棒がいないのでしょう。 そして、人より犬が一杯居る。 犬は暑いので、道端で適当に寝ている。 ウン○も、適当なところでしているので、要注意だ。 首輪とか着けているのは居ない。 猫も鶏も、適当に歩いている。 学校がないので、子供達は船で大陸側に通っているとのこと。
老人速度でずんずん歩いていくと、滝に到着。 地元の人が泳いでいるので、暑さに耐えかねて、皇帝も泳いでみる。 滝に打たれてみる。 強い子におなり。
さて、更に老人速度で村をうろちょろする。 坂だらけで、森に挟まれていて、時々唐突に竹とか生えている。 この田舎っぷりは、デジャブ?とか思ったが、皇帝の実家の近所に似ていることに気がついた。 横浜の皆さん、緑区の森の、ちょっと南国風味な感じですよ。
浅い川を、歩いて渡って、船に帰る。 夜は予約していた船内レストラン、サバティーニへ。 量が半端ない。 前菜でほぼ満腹になり、メインは半分も食べられないという、なんだかよくわからない罠が・・・。
本日も引き続き、海の上を移動。 見渡す限り海。
朝は、昨晩予約しておいた、シャンパン・ブレックファストなるルームサービスが来る。 朝食からフルコースで、シャンパンまで付いてきてしまうのだ。 おいらはアルコール抜きだけどな!(この旅はこればっかり・・・)
朝からフルコース・・・げふう。 としていると、ちょっとだけ水平線に陸が見えたり見えなかったり。 テレビで、映画「ジャンパー」がやっていたので、うっかり見てしまう。 見なければ良かった、と皆言うので、どのくらい見なければ良かったのかと思って見たが、本当に見なくても良かった。 とか言ってると、気になって見ちゃう人が居るだろうか。 うふふ。
子供の居ないプールがあるというので、行ってみた。 ジャバ夫さんは、その隣にあるジムで、また走る。 そんな小さな善行で、朝食べたフルコースとシャンパン一本が帳消しになると思ったら、大間違いだ。 ふっふっふ。
プールの中は、またしても良いダシの取れそうな人たちばかり。 しかも、泳ぐ気がないのか、際のところでまったりと浮かんでいるだけ。 20分程ぐるぐる泳いで、わきのジャグジーで暖まって、ジャバ夫さんと合流。 お昼にピザを食べて、ジャバ夫さんはビール。 皇帝はおとなしくジンジャエール。 別に・・うらやましくなんかないもんね!
船内のピアノバーで、生演奏を聞きながら、ジャバ夫さんはマティーニ。 皇帝はトマトジュースを飲む。 ふん。 夕飯は部屋のベランダに運んでもらって、だらだら食べる。
インターネットバーに行ったら、開いていたので、ちろっと入ってみたが、接続に時間がめちゃかかる上に、一分いくらで計算されるので、メール一個やり取りするだけで、6ドルくらいかかってしまうことがわかった。 つまり、陸との交信もするなってことっすか。 そうすっか。 と、すごすご部屋に帰る。
本日は、父と母の33回目の結婚記念日でした。
さて、船は太平洋の上。 海上最大のインターネットカフェ、とやらがあるのだが、接続不良のため閉室。 もはや、だらーんとする以外に、何もない。 それがハネムーン。
二人でだらーんとしながら、甲板にあるプールへ繰り出し、ジャグジーに入る。 子供や幼児が多いので、プールで遊んでいると、蹴られるかも?という心配もあったし、やはり冷水に浸かるのは、妊婦は避けたほうがよろしかろう、ということで、ほかほかジャグジー。 ジャバ夫さんは、胎児が煮あがるのを心配して、15分浸かったら上がること、とジャバルールを発令。 こんなぬるま湯なんですが・・・。
こんなぬるま湯に浸かっているのは、ムササビになって、空も飛べるかもしれない肥満の老婦人、紳士ばかり。 一緒にグツグツ浸かっていると、良いダシが取れそうな風情だ。 ワンピースの水着がきついので、腹出しのビキニを着ているというのに、誰にも「何ヶ月?」とか聞かれない。
多少煮れたので、一度上がって、冷たいジンジャエール(つわりに効くらしい)を飲んでいたら、ジャバ夫さんが「ジムに行く」と言い出す。 そうです。 ムササビはいけない。 危機感は大事。 ジャバ夫さんがジムで走っている間、甲板で昼寝をして、だら〜んとしてから、またジャグジーに浸かって、だら〜んとする。
部屋で衛星の映画を見たり、ベランダで果物を食べたりしながら、夕食までだら〜んとして、夜は星を見る。 海上は照明がないので、空が良く見えます。 だら〜ん。
出港の緊張からか、安定期に差し掛かってから考えると、つわりMAXな状態で、新婚旅行に出発!
おえ〜。 っとしながら、ジャバ夫さんの友達の車で送ってもらって、サン・ペドロという港へ行く。 ハイウエイから降りる道路が大渋滞で、かな〜り時間がかかる。 全部港に出る車なので、毎日渋滞してるんではないかと思われるが。 今まで散々空港のシステムに文句を垂れてきたが、船の方がよっぽど待たされる。 どうにかしたらいいのに。 休日だけ公共の交通手段を作るとか。 アメリカ人は、公共のものを皆でシェアするというのが、どうしても嫌いのようだ。
ぶーたれながら、船へ。 船は93番口から、とチケットに書いてあるが、何が93番なのか、よくわからない。 そうしている間にも、気分はもうおえ〜っとなっているので、ジャバ夫さんに任せて、ずるずる移動。 今回乗るのは、タイタニックよりでかく、2000人以上の客が乗り込む大型船なので、港でも高層ビルが停泊しているかのごとく目立つ。 だから、93番がよくわからなくても、船に向かって進めば良い。 ずるずるしていると、パスポートを見せたりしているうちに、いつの間にか船に入っている。
ジャバ夫さんが頑張って、今回はハネムーンらしく、スイートルームに宿泊。 たらーん。 地上のホテルのスイートに比べれば、面積的にはやや小ぶりだが、水周りの設備がちゃんと揃ってて、ベランダが通常の部屋の三倍の広さ。 オーシャンビュー。 (一番安い部屋だと、船の内側なので、窓がない) ひゃっほー!
と浮かれていると、出発前に避難訓練開始。 船長の支持が放送で流れ、救命胴衣を持って、7階ロビーに集合。 火災を想定した訓練だったので、エレベーターは使わず、階段で。 皇帝の部屋は10階だから、もし船が沈むんだったら、ベランダから海に落ちたほうが・・・とか不埒なことを考えながら、色々説明を聞く。
お客が全員集合しているわけだが、70%くらいの客が、時々ニュースでベッドから動けなくなって、救出される肥満の人並みの体型をしている。 ジャバ夫さんが細く見える。 ジャバ夫さんが椅子を確保してくれて、皇帝を座らせてくれたけど、座っているのが申し訳ないくらい、他の人が重力に苦しめられている。 妊婦なのに恐縮。 というか、誰も皇帝を妊婦だとは思っていまい。 やせっぽちの幼児体型レベルだ。
日暮れとともに船は出発。 船内を探検。 甲板には室外プールが二つ、屋根つきが一つあり、周りにピザスタンドとホットドックスタンドがあり、それぞれ無料。 船内には24時間無料のバイキングレストランと、夜無料のレストランが3件、有料レストラン(要予約)が2件。 おデブちゃんたちが、食っちゃ寝食っちゃ寝して、だらだら海の上を移動するのですね。 シュール。
ショッピングアーケードと、映画館、カジノもある。 カジノは喫煙可なので、皇帝は近づけない罠。 ついでに、船内あっちこっちでアルコールサービスがあるのに、飲めない。 各階のあっちこっちで、バンドが生演奏をしているので、グラスを片手にジャズやクラシックを聞くもよし。
夜にはつわりも治まり、海上に映る月を見ながら、ベランダでだらーんとする。 旅の間中、ずっとだらーんとしている。
今15センチ程度ではないかと思われる赤子。
どうだろう、このぐらいで、母親に気がつかれぬうちに産まれて、自力でお腹の外の袋に入り、袋の中のお乳を飲んで、成長するのだ。 ある程度大きくなって来たら、時々袋から顔を出して、観光客にちやほやされれば良い。 やがて袋が狭くなって来たら、自力で母の背中にはい出して、首につまっていれば良い。 母は両手が自由に使えるので、優雅にユーカリを食べて、授乳で失われた栄養素を補給するのだ。
父は暇と土地さえあれば、ユーカリを植樹する。 ボーナスはすべて、ユーカリの苗木を購入する資金になるのだ。
やがて地上は緑に覆われ、二酸化炭素も激減し、温暖化も緩和し、北極の氷も厚くなり、海岸線も下がる。
人間は有袋類になるべきだ。 というか、コアラになったら良い。
と、昨日食欲のない時に考えていた。
今日は豆腐のみそ汁作ったよ。
義母は数独が好きだ。
洋物ぶって「ナンプレ」などとしている本もあるが、アメリカではそのまま「SUDOKU」と呼ばれている。 (3×3のマスが、更に3×3並んでて、1〜9までの数字を、ルールに従って埋めて行く遊び) 数学の数の字がついているが、要するにパズルの一種なので、数学のできない皇帝もできる。
さて、皆で統領候補の討論会を観ていたところ、テーブルの上に義母の数独本が置いてあったので、何気なくパラパラ見てみると・・・ なんと、半分以上の問題が、途中で投げ出してある。 なんと。
皇帝はA型なので(?)、問題を完全にクリアしないと、次のページに絶対手を出さない。 もっと言えば、初級の問題が全部解けるまで、中級に進まない。
なんと義母の数独本では、初級を2.3問やったあと、びよ〜んと50問くらいスキップして、中級に進んでいる。 しかも上級の問題が一つも終わっていないのに、超上級まで飛んでいる。 そんな義母はO型。
実はジャバ夫一家は、全員O型なので、よく新聞のクロスワードとかが、自由奔放な状態で投げ出されていたりとかする。
皆、答えとか気にならないのか!? 空欄が気にならないのか!?
・・・気にならないんだろうな。 ジャバ夫さんが未だに結婚式のお礼状を書き上げてなくても、気にしないように・・・。
ちなみに、義母のやり残した部分を、きれいに埋めて見せたところ、とても褒めてもらいました。 そして冷えたペプシをくれた。
大統領候補討論会はねえ・・・マケインの頬袋が気になった。
異常に眠いのは、妊婦の症状にもありますが、正常時でも時々異常に眠いので、どうだかわからない。 しかし眠い。 朝からずっと眠って、ちょっと起きて、トイレ行ってご飯食べて、眠って。 船旅のパッキングしないといけないのに・・・あ、また眠い・・・。
眠っていたから不確かだが、今日のつわりは昼時にちょっと来ていた気がする。 それすらも夢の中。 しっかりしろ自分。
あ、火事は家からはかなり離れているので、大丈夫ですよ。
採血の痕がぽっちり痣になっている。 看護士さんは素早く採血しただけで、もしかしたら、そんなに上手じゃないのかもしれない。 二回も三回も刺されるよりましか。
診察料が高いせいか、日本ではやらなかった検査も色々してくれた妊婦検診。 主に触診で色々調べてくれたが(甲状腺とか乳がんとか)、血液検査でも、日本では任意でやらない項目も入っていた。 それがDNA検査。
あー・・・それは別に調べてくれなくても良いのになー・・・。 と思いつつ、本日指示された診療所に行って、採血した。 血液検査専門の診療所で、採血の得意な看護士が、何の迷いもなく一撃で採る。
すげえ! 俺の血管を、一撃で見破ったのは、お前が初めてだ! ひでぶ。
何を調べてくれちゃうかというと、ダウン症とか神経管閉鎖とかの先天性障害の可能性を教えてくれるらしいのだ。 あくまで可能性なので、やる意味はあるっちゃあるし、ないっちゃない。 絶対にしたくないと言う程でもないので、まあやるというならやれば〜程度のテンションだ。
そして今日は、またつわりが戻って来たので、おえーっとなっているのだ。 今度こそ終わったと思ってたので、なんだか裏切られた気分だ。 あー、気分のいい時に、もっと食べておけば良かった。 うーんうーん。
ごろごろします。
くーるー、きっとくるー。
夜はつわりが戻ってきました。 でも、持続する吐き気ではなくて、一時おえっとなる感じに短縮されました。 昼間は平気な様子なので、昼ご飯をモリモリ食べておく。
さて、ものの本には、つわりが収まって来て、前向きな気持ちになって来たら、お散歩など簡単な運動をしましょう、とのこと。 では、とジャバ夫さんと近所の公開庭(ボタニカルガーデンとかいう)に、ウォーキングに行く事にした。 が、なんと運動着のズボンが入らない。 うう。 ご、ゴムのウエストが苦しい。 仕方ないので、くるくる折り畳んで腰履きにしてみる。 なんかシルエットが変・・・。 ぐだぐだしながら行ってみたら、庭でなんかのイベントをやっていて、入場禁止になっていた。 ぐだぐだ。 結局運動はしないで、家に帰って、ジャバ夫さんが欠かさず見ているアメフトの試合をテレビで見ただけ。
来週末はいよいよ船旅に出発。 医者に乗船許可の紙を書いてもらいました。
動く。 いや、こないだもらったDAL人形なんだが。 広告とかの画像では、目線があっちこっち向いているので、薄々動くんじゃないかな〜とは思っていたが、指で押してみても、びくともしないので、可能性を黙認していただけだった。 ある日人形に着ぐるみを着せたり、ポーズをとらせたりして、ひとしきり遊んだ後、テーブル上に置いておいたら、お手伝いさんが暖炉の上に片付けてしまった。
そしたらなんと、暖炉の上の人形の目は、右の方を向いているのだ!
なんと。 お手伝いさんの方が、先に眼球の動かし方を発見してしまったのか! しかもよく見ると、脱がした靴下とか、履き直している。 なんと。 お手伝いさんも遊んだのか。
どうやって目を動かすのか、聞くのもあれなので、その後しばらく目の周りを探索したものの、どうしても目は動かない。 うーん?と思いながら、髪の毛を融かしてあげていたら、後頭部になんか出ている。 ひっくり返してみたら、ちょうど目の後ろ側に、レバーがあるのだ。 そのレバーで、眼球が稼働する事がわかった。
それにしても後頭部のレバーとは。 一体どれだけ遊んだの、お手伝いさん。
いる。 あんなにブツブツ文句言っていたのに、元気になって三日目でもう苦しみを忘れかけている。
そして、学期の途中から入れる英語学校を探したりしている。 ちゃんとした学校は、やっぱり一斉入試、入学なのだが、それだと出産育児との兼ね合いが難しいので、地域福祉とかの、ややちゃんとしてない学校が狙いめ。 まあこれは11月に入ってから本格的に考えようかと。
今日は米国初産婦人科。 検診と出産は違う設備の所でやるので、今回はふつーのアパートを、診療所に改装した感じの所に行った。 出産する病院は、その近所にある。
日本の産婦人科より、圧倒的に時間に余裕がありそうな感じ。 看護婦も医者も、誰も急いでいない。 そして、祝福オーラをバンバン出してくる。 ドアを入った瞬間から「おめでとー!」攻撃。 ドアを出るその時まで、たまたま廊下ですれ違う看護婦さんにまで「おめでとー!」と言われまくる。 おめでたくない妊娠の人は、実に複雑な気持ちになる事でしょう。 いや、むしろ、おめでたい暗示にかかって、前向きな気持ちになるかもしれない。 カトリック教会の近所だし。
とにかく日本の病院で、医者も看護婦も葬式みたいなテンションで診察してくれたので、病院に行きたくない症候群になっていたが、今日は楽しく診察してもらえた。 多少日本の診察と重複する検査もあったが、母子ともにオールクリアをいただき、健康の太鼓判をもらう。 あまり考えた事がなかったが、過去にさかのぼっても、輸血や手術の経験がないとか、考え得るすべてのリスクのレベルが低いのだ。
血圧とか、測るたびに看護婦さんに褒めてもらえて、別に偉くないのに、すごい偉い気分になった。 「すばらしい血圧!」とか言ってもらえる。 「十分なヘモグロビン!」とか「完璧な白血球!」とか「満足な骨盤!」とか言われる。 英語の表現が大げさなのも手伝って、どんどん褒められる。 私の人生で、一日でこんなに褒められた事があっただろうか。 最後には夫に「君を誇りに思うよ!」とまで言われて、なんと返答したもんか。 「どーも・・・」と日本人のつまらないテンションで返す妻であった。 お父さんお母さん、力強い背骨(だそうです)をありがとう。
日本の検診で懸案事項として言われていた、右卵巣の腫れ(4センチ)と、骨盤のサイズ(小さ過ぎ?)もクリア。 腫れの大きさも、骨盤のサイズも変わっていないのだが、こちらの基準ではOKとのこと。
帝王切開が20パーセントと、比較的無痛分娩や手術を好むアメリカの医療事情が気になっていたが、今回の医師は自然分娩推奨派ということで、危険がない限り手術はしない、とのことでひとまず安心。
ただ残念な事に、超音波検査は5ヶ月にならないとしない、とのことで、今回は心音だけ聞く。 それでも夫は喜んでいたので、まあ動画は次回の楽しみに。
あと、医療費はやっぱり高い。 保険なしで、妊娠初期からだと、出産前までの検診だけで、総額50万円程度。 出産費用はまた別。 皇帝はジャバ夫の保険に便乗して、妊娠中期からの検診で、初期に必要な検査はだいたい済ませているので、けっこうな減額になった。
うっかりアメリカで出産する事になると、ちょっと大変かもしれない。
引き続き騙されている。 のか?
何を食べても平気だ。 気持ち悪くないし、おいしいとさえ思う。 あードキドキする。 いつ裏切られるのか。
明日、アメリカの産婦人科に初めて行くので、昨日の夜からジャバ夫さんがサンタバーバラ入りしている。
つわりのある時には、ホルモンバランスがおかしい事になっていたのか、精神的にもちょっとおかしくて、ジャバ夫さんが土日に来た時には、ロッキー並みに大喜びしていたのに。 つわりが終わったら、テンションが普通に戻った。 ああ、夫。来たのね。 と、クールなあたい。 いえ、仕事があるのに来ていただいて、ありがたいのですが。
明日は、初めてジャバ夫さんが赤ちゃんを見れるので、楽しみ。 でも、超音波検査の時に、赤ちゃんがちょうど眠っていたりすると、動かないらしい。 直前に甘いものでも食べたら、暴れてくれるだろうか。 チョコレートハイ。
先週から吐き気が朝から晩まで状態に戻っていたので、実はちょっとイライラしていた。 終わったと見せかけて、ぶりかえすだなんて。 朝から晩まで「何を食べたら良いのかしらー」と悩むのも疲れちゃうし、何を食べてもおいしくないし、吐くと疲れるし。 タンパク源は、豆乳と納豆の植物性タンパク質のみ。 お肌も心なしかくすんで来たような。
そして今朝、何故か急に気持ち悪くないのだ。 ええ!? このさわやかさ。 どうしたのかしら。 また騙されているのかしら。
ドキドキしながら、昨晩残した鶏肉のホワイトソース煮を暖めて、食べてみる。 平気だ。 ドキドキしながら、昼にラムチョップを食べてみる。 平気だ。 いや、騙されているのかもしれない。 いないのかもしれない。
もうなんだか自分が良くわからない。
ジャバ夫さんが昔、京都でそば殻の枕を買った。 8年くらい前だというから、皇帝に会う前の話だ。 今年の夏は暑かったので、そば殻枕がとても重宝した、と言っていた。 しかし、古くなったそば殻枕が、臭いらしい。
その話を聞いた父がいたく同情して、夫宛にそば殻枕を送ってくれたのだが。 アメリカの郵便局事情は、とても悪い。 特にサンタバーバラの郵便局は、どうかしちゃったのかと言う程サービスがおかしい事になっている。 今回は、荷物を届け損なって、郵便局にもう一回戻ってしまったまでは良いが、その間に郵便局が引っ越してしまったと言うのだ。
しかも、引っ越しのお知らせが手書きで、住所が読めない。 なんの嫌がらせだ。
電話番号は読めたので、電話して確認。 なんで引っ越したかというと、前の郵便局は古くて、サービスが滞って評判が悪かったから、新しいビルを借りた、とのこと。 で、行ってみたら、ビルは確かに新しくなって、受付窓口は6ツに増えていたが、受付の人が1人だった。
サービスはもちろん滞っていたし、何も向上していなかった。
あ、お父さん枕ありがとう。
最近ゆっくりはまった。 http://jp.youtube.com/watch?v=A8q9NsX31EU&feature=related
ジャバ夫さんからの救援物資。 ロスから持って来てもらったもの。 煎餅。餅。納豆。イカの塩辛。梅干し。
予定ではもうそろそろ1キロ増にならないとなのに、減ったり増えたりして、結局元通りなので、この辺で食べられるものを食べないと、ということです。
例えば、義父母宅の今日の昼飯は、 お肉のソテー。新ジャガの香草焼き。スイートコーン。 これが、どうしてもお皿半分もいかないうちに、食べられなくなってしまうのだ。 肉のソテーが一番駄目。 ジャガ芋も、ニンニクの匂いが駄目。 そこに、炊いた米をイカの塩辛で一杯食べておけば、お腹減らない。 と言う作戦。
さて、体重増なるか。
あと、日本食レストランを探して、メニューをチェックする旅もした。 生姜焼き定食とか食べたりした。 そして、ジャバ夫さんに、皇帝がアルコールを飲めないと言う事実を、再発見されてしまった。 飲まない人=ドライバー。
週末はずっと運転していたよ。
それから、マタニティーグッズ屋さんを巡り、きつくなって来ていたパジャマのズボンを新調し。 パーティー用のドレス風シャツを買ってもらい(妊婦だからパーティーに行きたくない、というのは却下された)。 妊婦用の抱き枕を買った。
妊婦用抱き枕とは。 大きなコの字型をしており、お腹が大きくなった時、横に寝ると、ちょうどいい具合に体を支えてくれ。 赤ちゃんが産まれたら、母の腹に巻き付かせて、赤ちゃんを乗せて授乳ができ。 赤ちゃんが座れるようになったら、後ろにひっくり返らないように、赤ちゃんの腰に巻き付けるのである。
本当に便利なのかは、まだわからない。
今日ジャバ夫さんが妻の代わりにつわりになっていた。 おえーっと。 ロッキーも、おえーっとしていた。
妻は昨晩おえーっとしていたが、今朝からは割と平気。
人にうつして治す。
昼にベジタリアンレストランに行ってみた。 メニューに野菜しかないのだ。 サラダとかサラダとかサラダとかサラダとか。 野菜だけのサンドイッチとか。 野菜スープとか。
つわりには油っぽくない物が良い。 と、ジャバ夫さんが主張するので、野菜づくしにしたのだ。 野菜祭り。 葉酸を摂取した。
そうそう、屋根に落ちてくるドングリ大の実は、オリーブという事が判明した。 オリーブの実が落ちてくるのだ。 よーく見てみると、オリーブの木が周囲に沢山生えている。 なんとかしてオリーブオイルが採れないものだろうか。
マティーニに入っているオリーブは、とてもありがたい物に見えるのに。 屋根に落っこちて来て、道でべちゃべちゃに潰れているオリーブは、寂しい。 同じ物なのに。
さて、義母が日本らしい物を探した結果。 http://www.albinoblacksheep.com/flash/drum おじぎ。 日の丸の使い方が斬新。
ロッキーが家の敷地から出て行って、迷子にならないように、庭の周りをぐるりと柵で囲う大作戦を決行中。 毎日工事の音が響いている。 野生動物の侵入を防ぐ効果もある。
昨夜は激しく吐いていたが、気持ち悪い時間と気持ち悪くない時間のバランスを考えると、気持ち悪さの絶対量は減っているはず。 はずなんだけど。 いつ終わるのかなー。 ぐるぐる。
ハリウッドに宿泊していたホテル。 金曜と土曜に、日本人向けのキャリアフォーラムを、2階の特設会場で行っていた。 日本で開催された時に、就職活動中だったので、行ってみた事がある(バイリンガルのためのキャリアフォーラム、とかいう感じの)。 大体同じようなシステムのようだった。 学生がエントリーして、企業のブースに呼ばれて、面接したり履歴書出したり、その場でレポートを書けとか言われるのだ。
カリフォルニアだと言うのに、黒の就活スーツを着た、日本人の男女がうじゃうじゃと。 青い空、緑のヤシの木、観光地で黒スーツでレポートを書く。 スタバの中も、黒スーツがみっちり。 マトリックスだ。
日英のバイリンガルであれば参加できるので、中には色んな人種が混じって入るが、圧倒的に日本人が多い。 ジャバ夫さんが、フロントと間違えて、ブースの出ている会場に入りそうになっていた。 そっち行っちゃ駄目!仕事もらっちゃうよ! と、止める。
日曜日は、同じ会場でジム・キャリーの新作映画のオーディションをしていた。 サウナかスパのシーンに使うモブを選んでいるらしく、バスローブ姿の巨乳がうろうろしていた。 バスローブの中は、ぱっと見裸に見える、ヌードカラーのビキニ上下。 スーツがうろうろしているのもどうかと思うが、巨乳がうろうろしているのもどうかと。
ちなみに、巨乳は採用されると、日給100ドルだそうです。
良く遭う日。
亀の居る中庭の池に、稚魚を放したら、全部食べられてしまった。 亀・・・君が一匹じゃ寂しいかと思って買って来たのに・・・。 友達なのに、おいしそう。
ハチドリ(ハミングバード)が母屋に入って来て、すごい速さで天窓にぶつかって、死んでしまった。 ぶおーん(羽音)ごん!バタ! 床に落ちたときは、気を失っただけかと思ったが、残念な事に。
そんな不吉さはともかく、昨日今日の暑さのせいか、朝からつわりに悩まされていた。 激しいつわりではなく、なんとなーく不穏な吐き気が、肩の上に乗っかってる感じ。 おえー、ではなく、うえーっぷ。 うえーっぷ。 のえーっぷ。
今日は一日、ゴロゴロしてました。
一昨日は霧が出て肌寒かったのに、今日はとても暑い。
さて、今回の滞在は長期なので、離れみたいなゲストハウスを借りて、そこに住んでいる皇帝。 母屋には食事時と夕飯後の家族タイム(リビングで皆でだらだらしている)に訪れ、後はゲストハウスでだらだら本を読んだり、ちょっと勉強したりしている。 ゲストハウスはリビングとキッチン、ベッドルームとバスルームの構成で、どんな仕掛けか、外気温に関わらず、空調も入ってないのに常に22度程度に保たれている。 快適。
母屋のゲストルームは、短期滞在には最適だが、暮らすにはちと狭い。 そして、仕事の人とかの出入りが激しくて、ちょっと落ち着かないのだ。
騒音を避けて引っ越したゲストハウスだが、騒音はある。 田舎ならではの騒音と言うか、家の屋根に被さるように生えている木に、ドングリ大の実がなるのだが。 こいつが朝な夕なに落ちて来て、屋根をガンゴン鳴らすのだ。 夜中に「ガン!ゴロゴロゴロゴロゴロ・・・」と落下する音。 更に、その実を食べている、リスとかウサギが「ズザザザザザザザ」と駆けて行く音。 寝る前に使った分の水を、地下からくみ上げてるタンクの音。 あとはカエルの歌が聞こえてくるよ。 げこげこ。
田舎を求めて来たから、田舎に文句を言わない事です。 でも蜘蛛の巣がすぐにあちこちにできるのは気になる。
日本の赤ちゃん雑誌を読んでいたら、北海道の人が「ベビーカーは暖かくなってからじゃないと使わない」と投稿していて、なるほど、と思った。
皇帝
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