凪の日々
■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■
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お盆に田舎に行ってうつの兄貴と会った。 単身赴任も一山超えたからか、甥っ子が楽しそうに大学生活を送っている様子が頼もしかったからか、兄貴も冬に会ったときよりは安定しているように感じた。
義姉いわく、「波があるから。今はいい時みたい。」との事。 良い波が続く事を願うしかない。
兄貴がやたら勧めてくれた本 奥田英朗の「空中ブランコ」 ぶっとんだ精神科医の患者達の話。
「生きている作家の本は読まない」と古典文学ばかりを読んでいた兄貴が、こんな軽い本を読むようになったとは驚き。 でも、以前は印隠滅滅の本ばかり読んでいたので、こういう本を読む気分になれたのは、良い兆しなんだろうと思った。
もっとも、娘である姪に言わせると「なんの問題解決にもなっていない、逃避の話ばかりで面白くない」そうだ。 そりゃ二十歳そこそこの若い娘さんが、中年男の話に共感するのは難しかろう。 それは歳相応の健全な感想だろう、とこれもまた安心。
兄貴の現在の部署は、過去に自殺者が何人か出ている曰くありのポストなんだとか。 兄貴自身が、そういうジンクスに取り込まれている感があったので、このまま何事もなく、単身赴任生活を終えて、姉が待ってくれている実家へ戻ってこれたら、少しずつ良くなっていくんじゃないか、と考えたり、いや、甘いか、とも思ったり。
いっそのこと、次の赴任先は兄貴と義姉と二人で暮らせばいいのに。 母も弟も、まだ、動けるんだから。
奥田英朗さんの描く夫婦像は、基本、互いに愛し合っている。 色んなパターンの夫婦が出てくるけれど、たとえ離婚していても、憎み合っているわけじゃないのが、読んでいて辛くない。 兄貴も、結局義姉を愛していて、自分達を重ねて読んでいるんだろうなぁ。 義姉も、なんのかのといいながら、兄を愛してくれているのか、既に愛じゃなく情なのかはわからないけど、愛想を尽かさず居てくれるので有難い。
お盆もなんか色々あったけど、あらためて文字にするとしんどい事ばかりなので割愛。
私はとりあえず、今、我が子を育てる事を最優先に生きているんだから。
暁
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