| 2003年10月31日(金) |
■双龍出海(9)/体の龍体運動 |
■体の龍体運動例は、外巻落しが分かりやすい。腕の内外旋と比して、体の内外旋は足捌きが伴って左右回り、乃至転回ということになる。
彼我が左中段で構えている時、相手の前手、すなわち左手の内側に対して右回りで腕に添って回って入る。これが体の水平龍体運動である。
その際、相手の左腕を両手で持って、外旋=逆小手系の捻る操作を我の体側に添って加えると、簡単に外側に倒れる。あっけないほどである。
つまり、体の水平回転に腕の垂直方向回転がまるで歯車のように噛み合って動くからで、法形・外巻落しは非常に機械工学的でさえある。
■外側に体の水平回転を行うのが逆天秤。上下の高低差で生じたのが外巻き天秤。ざっと、こんな具合である。
柔道の一本背負いは腕の逆を捕らないので、水平の体回転が次、垂直体回転となって相手の体を投げる。また合気道では、逆天秤よりさらに転回=背転という体捌きで投げる四方投げ?がある。
少林寺拳法における(柔道の)一本背投げ=上受け背投げの存在を思う時、(合気道の)背転という転回技が無いのが不思議だ。相手の内側に転回する片手投げのみでは、それこそ片手落ち?ではないだろうか…。
■少林寺拳法には不足しているものがある。回転…、転回でも良いが、この入り身法の概念がない。いや厳密にいえば、有るのに無いのである。「気」然り、「丹田」然り、前回、未発達という言葉を使った所以である。
技法に止まらない、この問題にどう直面するか。私たちの創造性/想像性?が問われている…。
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